JP2008040009A - センサ用光ファイバ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、より簡便なセンサ用光ファイバの製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、強度において信頼性が高く高機能なセンサ用光ファイバを提供することを目的とする。
【解決手段】光ファイバのプリフォームの生成工程において、コア・プリフォームの長軸方向においてコア径の異なる領域を事前に作り込んだ後にこれを熔融延伸することによって、光ファイバの本線体の中途部に光センサ機能部を一体的に形成する。また、光ファイバのプリフォームの熔融延伸の速度を間欠的に変化させることによって、光ファイバの本線体の中途部に光センサ機能部を一体的に形成する。さらに、プラスティック光ファイバの複合溶融紡糸法において、コアを形成する高分子材料の単位時間当たりの吐出量を間欠的に変動させることによって、プラスティック光ファイバの本線体の中途部に光センサ機能部を一体的に形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、後方散乱光法(OTDR法)を用いた光ファイバの光伝送損失測定の応用技術に関し、より詳細には、光ファイバにおける伝送損失に関連して各種情報を検出するセンサ用光ファイバ及びその製造方法に関する。
従来、後方散乱光法(OTDR法)を用いた光ファイバの光伝送損失測定技術を応用した線状センサが知られている。すなわち、光ファイバを水道管や電力ケーブルなどのライフラインに代表される被検査対象に対して布設した上で該光ファイバに光を入射し、入射端に戻ってくるレイリー散乱光を検出し測定することによって、光ファイバが布設された被検査対象の周辺の温度、歪み等に係る情報を検出することを目的とした光センサが知られていた。
一方、この光センサの機構は、レイリー散乱光の微小な強度差に基づいて情報を検出するものであるため、その検出感度の向上が求められていた。この点に鑑み、特許第3180959号は、上述した線状センサとしての光ファイバの本線体の中途部に、本線体のコア径とは異なる径のコア領域を備えた光センサ用光ファイバを開示している。特許第3180959号(特許文献1)に開示された光センサ用光ファイバにおいては、レイリー散乱光の変化は、上述したコア領域において、より顕著化する傾向にあるため、該コア領域における伝送損失等の増減を対比することによって、従来の線状センサに比べその検出感度の向上が実現されていた。
図7は、特許第3180959号が開示する光センサ用光ファイバ60の製造工程を概略的に示す図である。図7を参照しながら、光センサ用光ファイバ60の製造工程を以下説明する。まず最初に、本線体62を保護するための1次被膜64を除去した後、本線体62をその中途部において切断する。その後、本線体62とは別に用意された、本線体62のコア66のコア径と異なる径のコア68を備えた短い光ファイバ70であって同じく1次被膜が除去されたものを、本線体62aと本線体62bとの間に挿入し、両者の界面を融着によって接続する。最後に、再び1次被膜64を形成し、光センサ用光ファイバ60を得る。しかしながら、上述した製造方法は、その製造工程が煩雑で製造コストが高くなるという問題があり、さらに、その製造工程において1次被膜を除去することが余儀なくされるため、この被膜除去後の製造過程において本線体に傷が入る蓋然性が高くなることによって、光ファイバ自体の強度が低下する虞があった。また、プラスティック光ファイバは、ガラス材料と異なり融着が困難であるため、プラスティック型光学センサの製作が困難であるという問題があった。
特許第3180959号
本発明は、上記従来技術における課題に鑑みてなされたものであり、本発明は、より簡便なセンサ用光ファイバの製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、強度において信頼性が高く高機能なセンサ用光ファイバを提供することを目的とする。
本発明者らは、光センサ用光ファイバの製造方法において、簡便かつ製造後の光ファイバの強度低下のリスクの小さい方法について検討する中で、その工程において、本線体の切断・融着を要しない製造方法について鋭意検討した。すなわち、本発明においては、光ファイバのプリフォームの生成工程において、コア・プリフォームの長軸方向においてコア径の異なる領域を事前に作り込んだ後にこれを熔融延伸することによって、光ファイバの本線体の中途部に光センサ機能部を一体的に形成する。また、本発明においては、光ファイバのプリフォームの熔融延伸の速度を間欠的に変化させることによって、光ファイバの本線体の中途部に光センサ機能部を一体的に形成する。さらに、本発明においては、プラスティック光ファイバの複合溶融紡糸法において、コアを形成する高分子材料の単位時間当たりの吐出量を間欠的に変動させることによって、プラスティック光ファイバの本線体の中途部に光センサ機能部を一体的に形成する。上述した方法によって、本線体の切断・融着という工程を要しないセンサ用光ファイバの製造方法が実現される。さらに加えて、本発明者らは、上述した方法によって製造された光センサ用光ファイバが新規な機能を備えることを見出し、本発明に至ったのである。
すなわち、本発明によれば、光伝送路として配設されるセンサ用光ファイバであって、前記光ファイバのコアは、第1の径を有する光伝送領域と、第2の径を有する光センサ領域とを備え、前記光センサ領域は、前記コアの長軸方向において局部的に形成され、前記光伝送領域と前記光センサ領域との界面で光をリークさせてなるセンサ用光ファイバが提供される。本発明においては、前記光センサ領域の両端の前記界面をテーパ部として形成することができ、さらに、前記テーパ部がそれぞれ異なる勾配を有するように形成することができる。
また、本発明の別の構成によれば、光伝送路として配設されるセンサ用光ファイバの製造方法であって、コア・プリフォームにスリットを形成することによって異なる径を有する領域を局部的に形成するスリット形成工程と、前記コア・プリフォームに対してオーバークラッドを形成して延伸母材を作製するオーバークラッド形成工程と、前記延伸母材を熔融延伸することによって、コアの長軸方向において、第1の径を有する光伝送領域と第2の径を有する光センサ領域とを一体的に形成する延伸工程とを含む製造方法が提供される。本発明においては、前記スリット形成工程に代えてコア・プリフォームを局部的に軟化させながら張力を与えて引っ張ることによって異なる径を有する領域を局部的に形成する引き延ばし工程とすることができる。また、本発明においては、前記スリット形成工程または前記引き延ばし工程において、前記異なる径を有する領域の両端をテーパ状に形成することができる。
さらに、本発明によれば、光伝送路として配設されるセンサ用光ファイバの製造方法であって、コアとクラッドを含む光ファイバのプリフォームを第1の延伸速度で延伸する第1工程と、前記プリフォームを第1の延伸速度より速い第2の延伸速度で延伸する第2工程とを含み、前記第2工程を、連続的に行われる前記第1工程の間に間欠的に挿入し、かつ極めて短い時間間隔をもって行うことによって、コアの長軸方向において、第1の径を有する光伝送領域と第2の径を有する光センサ領域とを一体的に形成する製造方法が提供される。本発明においては、前記第1の延伸速度から前記第2の延伸速度への変化速度と、前記第2の延伸速度から前記第1の延伸速度への変化速度との間に緩急を設けることによって、前記光センサ領域の両端に異なる勾配を有するテーパ部を形成することができる。
さらに加えて、本発明によれば、光伝送路として配設されるセンサ用プラスティック光ファイバの製造方法であって、コアを形成するための溶融した第1の熱可塑性高分子材料とクラッドを形成するための溶融した第2の熱可塑性高分子材料とをそれぞれ定量ポンプを用いて同心円状に吐出する工程と、前記吐出された熱可塑性高分子材料を一定の速度で引き取る工程とを含み、前記熱可塑性高分子材料を吐出する工程は、前記第1の熱可塑性高分子材料が第1の吐出圧力で吐出される第1工程と、第1の吐出圧力より小さい第2の吐出圧力で吐出される第2工程とを含み、前記第2工程を、連続的に行われる前記第1工程の間に間欠的に挿入し、かつ極めて短い時間間隔をもって行うことによって、コアの長軸方向において、第1の径を有する光伝送領域と第2の径を有する光センサ領域とを一体的に形成する製造方法が提供される。
上述したように、本発明によれば、より簡便なセンサ用光ファイバの製造方法が提供される。また、本発明によれば、強度において信頼性が高く高機能なセンサ用光ファイバが提供される。
以下、本発明を図面に示した実施の形態をもって説明するが、本発明は、図面に示した実施の形態に限定されるものではない。
まず、本発明のセンサ用光ファイバの製造方法を第1の実施の形態を参照して以下説明する。第1の実施の形態が示す製造方法は、コア・プリフォームに極細のスリットを形成するスリット形成工程と、該スリットが形成されたコア・プリフォームに対してオーバークラッドを形成して延伸母材を作製するオーバークラッド形成工程と、該延伸母材を熔融延伸する延伸工程とを含む。なお、コア・プリフォームは、MCVD法、OVD法、VAD法などの方法を適宜用いて作製することができる。図1は、スリット形成工程を経たコア・プリフォーム12の側面の断面図を示す。図1に示されるように、コア径R1を備えるコア・プリフォーム12には、コア・プリフォーム12の外周面12aから、コア・プリフォーム12の長軸Xに向かって均一の深さdおよび幅Sをもってドーナツ状の切欠部であるスリット14が形成されることによって、コア・プリフォーム12の長軸方向においてコア径R2を備える領域が形成される。本発明においては、スリット14は、高出力レーザーを用いたレーザーアブレーションによって形成することができ、また、フォトリソグラフィー技術を用いたエッチング加工によって形成することもできる。本発明におけるレーザーアブレーションは、外径測定装置とリンクしたコンピュータによって制御することができる。
続く図2に示すオーバークラッド形成工程・延伸工程においては、まず、図2(a)に示すように、スリット14が形成されたコア・プリフォーム12の外周面に対して、クラッドガラス粒子16を均一に堆積する。この時、スリット14にもクラッドガラス粒子が充填される。その後、乾燥・焼結工程を経て図2(b)に示す延伸母材18が作製される。本発明におけるオーバークラッド形成工程は、上述したいわゆる外付け法に限らず、ロッドインチューブ法によって行うこともできる。上述した手順で作製された延伸母材18においては、クラッド層19の外周の直径R3がその長軸方向において均一であり、コア・プリフォーム12にはその長軸方向においてコア径R1の領域とコア径R2の領域とが形成されている。
上述した手順で作製された延伸母材18を熔融延伸することによって、図2(c)に示すような本発明のセンサ用光ファイバ10を製造することができる。図2(c)に示すように、本発明のセンサ用光ファイバ10のコア12は、第1の径を有する光伝送領域12aと、第2の径を有する光センサ領域12sとを備え、光センサ領域12sは、コア12の長軸方向において局部的に形成される。光伝送領域12aと光センサ領域12sとの界面において光がリークすることによって光センサとして機能する。以下、後述する他の実施の形態においてもこの点は同様である。なお、本発明のセンサ用光ファイバ10は、光伝送領域12aのコア径と光センサ領域12sのコア径の比(光伝送領域/光センサ領域)を50:3〜9:5とすることができ、また、光センサ領域12sの長軸方向の長さを数mm〜数cmとすることができる。上述したコア径の比(光伝送領域/光センサ領域)および光センサ領域12sの長軸方向の長さは、延伸工程における延伸率に鑑み、スリット形成工程において、コア・プリフォーム12のコア径R1とコア径R2の比(R1/R2)、ならびにスリット14の幅Sを規定することによって実現することができる。
なお、本発明の製造方法においては、上述したスリット形成工程に代えて、コア・プリフォームを局部的に加熱しながら引っ張る、引き延ばし工程を採用することもできる。具体的には、コア・プリフォームの所定部分を集束ガスバーナなどの熱源によって局部的に加熱しながら所定の張力を与えて引っ張ることによってコア・プリフォームの長軸方向において、その直径が異なる領域を局部的に形成する。この引き延ばし工程は、コア・プリフォームの歪み防止するためにコア・プリフォーム自体をその長軸を回転軸として回転させながら行うことが好ましい。また、本線体状の長軸方向において局部的な加熱領域を実現するために、非加熱部分にシールドを設けることもできる。
また、本発明においては、エネルギー供給装置として上述したガスバーナなどの熱源の代わりにレーザ光源を用いることによって狭小の軟化領域を好適に形成してコア・プリフォームを引き延ばすこともできる。
次に、本発明のセンサ用光ファイバの製造方法を第2の実施の形態を参照して以下説明する。第2の実施の形態に示される製造方法は、コアおよびクラッドを備えるプリフォームを熔融延伸する際に、その延伸速度を間欠的に変化させる工程を含む。すなわち、第2の実施の形態が示す製造方法は、プリフォームが第1の延伸速度で延伸される第1工程と、第1の延伸速度より速い第2の延伸速度で延伸される第2工程とを含み、第2工程は、連続的に行われる第1工程の間に間欠的に挿入され、かつ極めて短い時間間隔をもって行われる。第2工程における延伸率は、第1工程のそれよりも大きくなるため、第2工程で延伸された領域のプリフォームのコア径は、第1工程で延伸された領域のプリフォームのそれに比べて小さくなる。なお、上述した製造方法においては、コア部分のみならず、クラッド層自体も異なる延伸率で延伸されるため、本線体自体の直径がその長軸方向において間欠的に変化することになる。したがって、本発明においては、プリフォームを形成する際に予め厚めのクラッド層を設け、延伸後にクラッド層を研磨してその外周を揃えることによって、本線体の長軸方向において直径が均一な光ファイバとして形成することが好ましい。
さらに、本発明においては、第1の延伸速度から第2の延伸速度への変化速度、あるいは、第2の延伸速度から第1の延伸速度への変化速度に緩急を設けることによって、光センサ領域における光損失量を変化させることができ、さらに、その変化速度に緩急の組み合わせによって、光センサ領域の光損失量に対し、本線体の長軸方向において方向性を持たせることができる。
図3は、第2の実施の形態に示した製造方法によって製造された本発明のセンサ用光ファイバ20の側面の断面図を示す。図3に示されるように、第1の延伸速度で延伸された領域は、直径R1を備えるコア22として形成されており、第2の延伸速度で延伸された領域は、直径R2を備えるコア24として形成されている。図3に示されるように、センサ用光ファイバ20は、第1の延伸速度から第2の延伸速度への変化速度、ならびに、第2の延伸速度から第1の延伸速度への変化速度の両方を等しくかつ大きい速度として形成されているため、テーパ部T1ならびにテーパ部T2の勾配はいずれも等しくかつ大きくなっている。このようにテーパ部の勾配が大きい場合には、本線体のコア22と光センサ領域であるコア24との界面における光の損失量は大きくなる。
さらに、図4は、第1の延伸速度から第2の延伸速度への変化速度、ならびに、第2の延伸速度から第1の延伸速度への変化速度の両方を等しくかつ図3に示した場合よりも小さい速度として形成したセンサ用光ファイバ30を示す。図4に示されるように、センサ用光ファイバ30は、第1の延伸速度から第2の延伸速度への変化速度、ならびに、第2の延伸速度から第1の延伸速度への変化速度の両方を等しくかつ小さい速度として形成されているため、テーパ部T1ならびにテーパ部T2の勾配はいずれも等しくかつ小さくなっている。このようにテーパ部の勾配が小さい場合には、本線体のコア22と光センサ領域であるコア24との界面における光の損失量は小さくなる。
一方、本発明においては、上述した延伸速度の変化速度に緩急を設けることによって、光センサ領域であるコア24の両端に形成されるテーパ部の勾配に変化をもたせることができる。図5は、第1の延伸速度から第2の延伸速度への変化速度を大きくし、第2の延伸速度から第1の延伸速度への変化速度を小さくして形成したセンサ用光ファイバ40を示す。図5に示されるように、テーパ部T1は、その勾配が大きく、テーパ部T2は、その勾配がテーパ部T1のそれに比べて小さくなっている。このように光センサ領域であるコア24の両端に形成されるテーパ部をその勾配においてヘテロ構造とすることによって、光センサ領域の光損失量に対し、本線体の長軸方向において方向性を持たせることができる。以下、その機構について図6を参照して説明する。
図6は、センサ用光ファイバ40における光損失の態様を概念的に示す図である。図6(a)は、センサ用光ファイバ40に対し紙面の左方向から光を入射させた場合の光損失の態様を示す。図6(a)に示されるように、勾配の大きいテーパ部T1においては、多くの光がクラッド層26へリークするため、光センサ領域における光損失量は大きくなる。一方、図6(b)に示すように、センサ用光ファイバ40に対し紙面の右方向から光を入射させた場合には、勾配の小さいテーパ部T2においては、多くの光が集束され光センサ領域であるコア24に入射し、クラッド層26へリークする光が少なくなるため、光センサ領域における光損失量は小さくなる。すなわち、センサ用光ファイバ40は、光の入射方向によってその光損失量が変化するという特性を備えている。
なお、上述した第1の実施の形態においても、スリット形成工程または引き延ばし工程において、コア・プリフォームの長軸方向において直径が異なる領域の両端をあらかじめテーパ状に形成することによって、両端の界面がテーパ部として形成された光センサ領域を一体的に形成することができる。
最後に、本発明のセンサ用光ファイバの製造方法を第3の実施の形態を参照して以下説明する。第3の実施の形態が示す製造方法によって、プラスティック型光学センサーを製造することができる。一般に、プラスティック光ファイバの製造は、溶融した複数種類の熱可塑性高分子材料をそれぞれ複数の定量ポンプを用いて定量供給し、紡糸ヘッドから各高分子材料を同心円状に紡出してこれを冷却・固化する、いわゆる複合溶融紡糸法によって行われる。本発明においては、この複合溶融紡糸法における高分子材料の単位時間当たりの吐出量を、間欠的に変動させることによって光ファイバの本線体の軸方法においてコア径を間欠的に変動させて光センサ領域を形成する。紡糸ヘッドから吐出する溶融樹脂は、吐出量の変動にかかわらず常に一定の速度で引き取られ冷却・固化されるため、吐出量の変動は、光ファイバの本線体の軸方向においてその直径の変動となって現れることになる。したがって、コア領域を形成するための高分子材料を供給する定量ポンプの吐出圧力を好適に制御することによって、本線体の軸方向において第1のコア径を有する第1領域と、第1のコア径よりも小さいコア径を有する第2領域を形成することができる。なお、本発明における吐出圧力の制御は、外径測定装置とリンクしたコンピュータによって行うことができる。
すなわち、第3の実施の形態に示される製造方法は、溶融した熱可塑性高分子材料を複数の定量ポンプを用いて吐出する工程と、吐出した溶融樹脂を一定の速度で引き取る工程を含み、熱可塑性高分子材料を吐出する工程は、その吐出量を間欠的に変化させる工程を含む。具体的には、第3の実施の形態が示す製造方法は、溶融樹脂が第1の吐出圧力で吐出される第1工程と、第1の吐出圧力より小さい第2の吐出圧力で吐出される第2工程とを含み、第2工程は、連続的に行われる第1工程の間に間欠的に挿入され、かつ極めて短い時間間隔をもって行われる。
なお、本発明においては、コア領域を形成する高分子材料を吐出する定量ポンプの吐出圧力を間欠的に小さくするのに同期して、その外周側に同心円状に吐出されるクラッド領域を形成する高分子材料を吐出する定量ポンプの吐出圧力を大きくし、紡糸ヘッドから吐出する溶融樹脂全体の吐出量自体が一定となるように制御することが好ましい。このように吐出圧力を制御することによって、光ファイバの本線体自体の直径を軸方向において均一に保持しつつ、コア領域の直径のみを間欠的に変化させることができる。
以上、説明したように、本発明によれば、特許第3180959号に開示された光センサ用光ファイバと同様の検出感度を備えた光センサ用光ファイバを、簡便かつ製造後の光ファイバの強度低下のリスクの小さい方法で製造することができる。また、本発明においては、光センサ用光ファイバの光センサ領域の光損失量に対し、本線体の長軸方向において方向性を持たせることができる。
以上、説明したように、本発明によれば、簡便かつ製造後の光ファイバの強度低下のリスクの小さい光センサ用光ファイバの製造方法が提供される。また、本発明によれば、光損失量に対し本線体の長軸方向において方向性を持った光センサ用光ファイバが提供される。本発明によれば、高感度で高機能な光センサ用光ファイバについてコストパフォーマンスの高い製造システムが構築されるため、高層ビル、トンネル、ダムなどの建築構造物や、通信網等のライフラインなどの安全管理における光センサの利用が今後一層促進されることが期待できる。
スリット形成工程を経たコア・プリフォーム12の側面の断面図。 オーバークラッド形成工程・延伸工程を示す図。 本発明のセンサ用光ファイバ20(第2の実施の形態)の側面の断面図。 本発明のセンサ用光ファイバ30(第2の実施の形態)の側面の断面図。 本発明のセンサ用光ファイバ40(第2の実施の形態)の側面の断面図。 本発明のセンサ用光ファイバ40における光損失の態様を概念的に示す図。 特許第3180959号が開示する光センサ用光ファイバ60の製造工程を概略的に示す図。
符号の説明
10…センサ用光ファイバ、12…コア・プリフォーム、14…スリット、16…クラッドガラス粒子、18…延伸母材、19…クラッド層、20…センサ用光ファイバ、22…コア、24…コア、26…クラッド層、30…センサ用光ファイバ、40…センサ用光ファイバ、60…光センサ用光ファイバ、62…本線体、64…1次被膜、66…コア、68…コア、70…光ファイバ

Claims (9)

  1. 光伝送路として配設されるセンサ用光ファイバであって、
    前記光ファイバのコアは、
    第1の径を有する光伝送領域と、
    第2の径を有する光センサ領域とを備え、
    前記光センサ領域は、前記コアの長軸方向において局部的に形成され、
    前記光伝送領域と前記光センサ領域との界面で光をリークさせてなる
    センサ用光ファイバ。
  2. 前記光センサ領域の両端の前記界面がテーパ部として形成される、
    請求項1に記載のセンサ用光ファイバ。
  3. 前記光センサ領域の両端に形成された前記テーパ部がそれぞれ異なる勾配を有する、請求項2に記載のセンサ用光ファイバ。
  4. 光伝送路として配設されるセンサ用光ファイバの製造方法であって、
    コア・プリフォームにスリットを形成することによって異なる径を有する領域を局部的に形成するスリット形成工程と、
    前記コア・プリフォームに対してオーバークラッドを形成して延伸母材を作製するオーバークラッド形成工程と、
    前記延伸母材を熔融延伸することによって、コアの長軸方向において、第1の径を有する光伝送領域と第2の径を有する光センサ領域とを一体的に形成する延伸工程とを含む製造方法。
  5. 光伝送路として配設されるセンサ用光ファイバの製造方法であって、
    コア・プリフォームを局部的に軟化させながら張力を与えて引っ張ることによって異なる径を有する領域を局部的に形成する引き延ばし工程と、
    前記コア・プリフォームに対してオーバークラッドを形成して延伸母材を作製するオーバークラッド形成工程と、
    前記延伸母材を熔融延伸することによって、コアの長軸方向において、第1の径を有する光伝送領域と第2の径を有する光センサ領域とを一体的に形成する延伸工程とを含む製造方法。
  6. 前記異なる径を有する領域の両端がテーパ状に形成される、請求項4または5のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. 光伝送路として配設されるセンサ用光ファイバの製造方法であって、
    コアとクラッドを含む光ファイバのプリフォームを第1の延伸速度で延伸する第1工程と、
    前記プリフォームを第1の延伸速度より速い第2の延伸速度で延伸する第2工程とを含み、
    前記第2工程を、連続的に行われる前記第1工程の間に間欠的に挿入し、かつ極めて短い時間間隔をもって行うことによって、
    コアの長軸方向において、第1の径を有する光伝送領域と第2の径を有する光センサ領域とを一体的に形成する製造方法。
  8. 前記第1の延伸速度から前記第2の延伸速度への変化速度と、前記第2の延伸速度から前記第1の延伸速度への変化速度との間に緩急を設けることによって、前記光センサ領域の両端に異なる勾配を有するテーパ部を形成する、
    請求項7に記載の製造方法。
  9. 光伝送路として配設されるセンサ用プラスティック光ファイバの製造方法であって、
    コアを形成するための溶融した第1の熱可塑性高分子材料とクラッドを形成するための溶融した第2の熱可塑性高分子材料とをそれぞれ定量ポンプを用いて同心円状に吐出する工程と、
    前記吐出された熱可塑性高分子材料を一定の速度で引き取る工程とを含み、
    前記熱可塑性高分子材料を吐出する工程は、前記第1の熱可塑性高分子材料が第1の吐出圧力で吐出される第1工程と、第1の吐出圧力より小さい第2の吐出圧力で吐出される第2工程とを含み、
    前記第2工程を、連続的に行われる前記第1工程の間に間欠的に挿入し、かつ極めて短い時間間隔をもって行うことによって、コアの長軸方向において、第1の径を有する光伝送領域と第2の径を有する光センサ領域とを一体的に形成する製造方法。
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