JP2008038768A - 排ガス浄化フィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】熱応力による亀裂の発生を抑制する。
【解決手段】流出側セル10どうしが第2セル隔壁(b) を介して隣接した流出側セル隣接部3、を内周部1に形成した。
流出側セル隣接部3内に存在する第2セル隔壁(b) にはPMがほとんど捕集されない。そのため内周部1のPM堆積量を従来より少なくすることができ、内周と外周との温度差が縮小される。
【選択図】図1

Description

本発明は、ディーゼルエンジンなどからの排ガス中に含まれるPMを捕集する排ガス浄化フィルタに関する。
ガソリンエンジンについては、排ガスの厳しい規制とそれに対処できる技術の進歩とにより、排ガス中の有害成分は確実に減少されてきている。しかし、ディーゼルエンジンについては、有害成分がPM(主として炭素微粒子からなるスート、高分子量炭化水素微粒子、サルフェート等の硫黄系微粒子など)として排出されるという特異な事情から、ガソリンエンジンに比べて排ガス浄化が難しい。
現在までに開発されているディーゼルエンジン用排ガス浄化装置としては、大きく分けてトラップ型の排ガス浄化装置(ウォールフロー)と、オープン型の排ガス浄化装置(ストレートフロー)とが知られている。このうちトラップ型の排ガス浄化装置としては、セラミック製の目封じタイプのハニカム体(ディーゼルPMフィルタ(以下 DPFという))が知られている。この DPFは、セラミックハニカム構造体のセルの開口部の両端を例えば交互に市松状に目封じしてなるものであり、排ガス下流側で目詰めされた流入側セルと、流入側セルに隣接し排ガス上流側で目詰めされた流出側セルと、流入側セルと流出側セルを区画するセル隔壁とよりなり、セル隔壁の細孔で排ガスを濾過してPMを捕集することで排出を抑制するものである。
しかし DPFでは、PMの堆積によって圧損が上昇するため、何らかの手段で堆積したPMを定期的に除去して再生する必要がある。そこで従来は、圧損が上昇した場合にバーナあるいは電気ヒータ等で加熱する方法、あるいは酸化触媒で生成した高温の排ガスを DPFへ供給する方法などによって、堆積したPMを燃焼させ DPFを強制再生することが行われている。しかしながらこの強制再生時には、PMの堆積量が多いほど燃焼時の温度が上昇し、それによる熱応力で DPFに亀裂や溶損が生じる場合がある。
例えば DPFの上流側に酸化触媒を配置し、軽油などを排ガス中に噴霧して酸化触媒で燃焼させ、それによって加熱された排ガスを DPFに流入させて強制再生する方法がある。しかしながら、外周部と中心部との温度差が大きくなって中心部が溶損したり、下流端部で中心部と外周部との境界部にクラックが発生したりする場合があった。また外周部は冷却されやすいために、強制再生時に下流側端部でPMの燃え残りが生じる場合もあった。このようになるとPM除去率が低下するとともに、燃え残ったPMが多量に堆積した場合には、高温時に一気に燃えて溶損に至る場合もある。
このような不具合が生じる原因としては、 DPFは外周部ほど冷却されやすいこと、上流側での燃焼熱で排ガスがさらに加熱されるため上流端部より下流端部の方が高温となること、あるいは中心部の方が外周部よりPM堆積量が多くなること、などがある。
そこで例えば特開2003−148125号公報には、 DPFの外周側に外周通路を設け、中央部に中央通路を設けた排ガス浄化装置が提案されている。この排ガス浄化装置によれば、排ガスは先ず外周通路を通過してから DPF内に流入し、 DPFを通過した排ガスは中央通路を通過して排出される。したがって DPFの外周側と内周側を排ガスで加熱又は保温できるので、PMの燃焼を促進でき、かつ局所的な高温の発生を防止することができる。
ところが上記排ガス浄化装置では、外周通路を形成しているために外径が大きくなり、搭載スペース面で不具合が発生する場合がある。また外周通路を通過する際に排ガスが冷却されるため、再生効率が悪い。
また近年では、 DPF形状の基材のセル隔壁にアルミナなどからコート層を形成し、そのコート層に白金(Pt)などの触媒金属を担持した連続再生式 DPF(フィルタ触媒)が開発されている。このフィルタ触媒によれば、捕集されたPMが触媒金属の触媒反応によって酸化燃焼するため、捕集と同時にあるいは捕集に連続してPMを燃焼させることで基材を再生することができる。そして触媒反応は比較的低温で生じること、及び捕集量が少ないうちにPMを燃焼できることから、基材に作用する熱応力が小さく破損が防止されるという利点がある。
しかし上記したフィルタ触媒であっても、運転状況によってはPMの堆積量が燃焼量を上回り、それが連続した場合などには DPFと同様の強制再生が必要となる。したがって DPFと同様に、熱応力によって基材に亀裂が生じる場合がある。
なお本発明には無関係であるが、特開2004−2611664号公報には、排ガス流れ方向に対して垂直な断面において、断面積が大小異なるセルをもつハニカム構造体が記載されている。また特開2004−305993号公報には、流入側端面において目詰めされたセルが横一列に整列した構造をもつハニカムフィルタが記載されている。
特開2003−148125号 特開2004−162537号 特開2004−2611664号 特開2004−305993号
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、流入側セルと流出側セルとの配置構造を工夫することで、熱応力による亀裂の発生を抑制することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決する本発明の排ガス浄化フィルタの特徴は、排ガスが流通する多数のセルを備え、排ガス下流側で目詰めされた複数の流入側セルと、流入側セルに隣接し排ガス上流側で目詰めされた複数の流出側セルと、セルどうしを区画するセル隔壁と、からなる排ガス浄化フィルタであって、
流入側セルと流出側セルとが排ガスが通過可能な多孔質の第1セル隔壁を介して隣接した濾過部と、
流出側セルどうしが第2セル隔壁を介して隣接した流出側セル隣接部と、を備え、
外周部は濾過部から構成され、内周部に流入側セルに隣接した流出側セル隣接部を有することにある。
内周部には、流入側セルどうしが第3セル隔壁を介して隣接する流入側セル隣接部を有し、流出側セル隣接部と流入側セル隣接部とが互いに隣接していることが望ましい。
内周部と外周部との境界には、第2セル隔壁が直線状に連続して並ぶ連続部をもつことが好ましい。また連続部は、内周部を一周して囲んでいることが望ましい。
本発明の排ガス浄化フィルタによれば、内周部に流入側セルに隣接した流出側セル隣接部を有する。流出側セル隣接部は、流出側セルどうしが隣接し流出側セルどうしを区画する第2セル隔壁を有している。例えば4つの流出側セルが断面田の字状に隣接した流出側セル隣接部においては、中央に第2セル隔壁が十字状に形成され、流出側セル隣接部の外周には第1セル隔壁を介して断面口の字形状の流入側セルが隣接している。
すなわち流出側セル隣接部に隣接する流入側セルに流入した排ガスは、第1セル隔壁を通過して流出側セル隣接部の流出側セルに入り、第1セル隔壁にPMが捕集される。しかし流出側セルに入った排ガスはそのまま下流側に流れて排出されるので、流出側セル隣接部内に存在する十字状の第2セル隔壁にはPMがほとんど捕集されない。これにより内周部のPM堆積量を従来より少なくすることができる。
したがって強制再生時には、第2セル隔壁にはPMがほとんど堆積しないことから、内周部のPM堆積量が少ないことにより、内周部における発熱量が低減され、外周部との温度差が小さくなるので亀裂の発生を抑制することができる。
そして内周部に、流入側セルどうしが第3セル隔壁を介して隣接する流入側セル隣接部を有すれば、第3セル隔壁は第2セル隔壁に比べると排ガスが通過する可能性が高いものの、第1セル隔壁に比べれば排ガスが通過する可能性が圧倒的に低い。したがって、第3セル隔壁におけるPM堆積量も少ないため、流入側セル隣接部においても発熱量を低減することができる。したがって内周部における発熱をさらに抑制することができ、外周部との温度差がさらに小さくなるので亀裂の発生をさらに抑制することができる。
また第2セル隔壁における発熱が抑制されているので、流出側セル隣接部の温度が周囲より低くなる。すなわち流出側セル隣接部は断熱作用を有している。そこで内周部と外周部との境界には、第2セル隔壁が直線状に連続して並ぶ連続部を形成することが好ましい。連続部の断熱作用によって外周部の熱が内周部に伝播しにくくなり、内周部の温度上昇を抑制する。したがって内周部はPM堆積量が少なく発熱量が少ない効果も加わり、周方向の温度差が小さくなるため亀裂の発生が抑制される。したがって連続部は、内周部を一周して隙間無く囲んでいることが望ましい。
本発明の排ガス浄化フィルタは、排ガスが流通する多数のセルを備え、排ガス下流側で目詰めされた複数の流入側セルと、流入側セルに隣接し排ガス上流側で目詰めされた複数の流出側セルと、セルどうしを区画するセル隔壁と、からなるものであり、一般にはコージェライト、炭化ケイ素などの耐熱性セラミックスから形成される。場合によっては、金属繊維からなりセル隔壁となる不織布と金属製波板との積層体から形成することも可能である。
流入側セル及び流出側セルの形状は、特に制約されない。排ガスの流れ方向に対して垂直な断面形状として、三角形、四角形、六角形などの多角形状、あるいは円弧形状などとすることができる。
濾過部とは、流入側セルと流出側セルとが排ガスが通過可能な多孔質の第1セル隔壁を介して隣接した部位をいう。従来の排ガス浄化フィルタは、この濾過部のみを備えている。第1セル隔壁は、排ガスの気相は通過可能であるがPMの通過は困難な程度の多孔質とされる。この第1セル隔壁の表面及び細孔内にPMが捕集される。
本発明の排ガス浄化フィルタは、流出側セルどうしが隣接した流出側セル隣接部を備えている。流出側セル隣接部においては、流出側セルどうしは第2セル隔壁を介して隣接している。この第2セル隔壁は、第1セル隔壁と同様とすることができるが、PMを捕集する隔壁ではないことから、必ずしも排ガスが透過可能としなくてもよい。
本発明の排ガス浄化フィルタは、外周部は濾過部から構成され、流入側セルに隣接した流出側セル隣接部を内周部に有している。ここで内周部とは、排ガスの流れ方向に対して垂直な断面において、中心から外周までの距離をRとしたとき、中心からの距離が 0.3×R〜 0.8×Rの範囲とすることが望ましい。外周部は、内周部の外周側に位置する部分である。内周部がこの範囲より小さいと亀裂の発生を抑制することが困難となり、内周部がこの範囲より大きくなるとPMの捕集効率が低下したり、強制再生までの期間が短くなって燃費が悪化するようになる。
流出側セル隣接部における隣接する流出側セルの数は2つ以上であるが、多くなるとPMを捕集できる第1セル隔壁の数が少なくなって、PMの捕集効率が低下したり強制再生までの期間が短くなる。したがって2〜4個とするのが好ましい。
内周部には、流入側セルどうしが第3セル隔壁を介して隣接する流入側セル隣接部を有し、流出側セル隣接部と流入側セル隣接部とが互いに隣接していることが望ましい。第3セル隔壁は、第2セル隔壁と同様のものである。また流入側セル隣接部における隣接する流入側セルの数は、流出側セル隣接部と同様に2〜4個とすることが好ましい。
内周部と外周部との境界には、第2セル隔壁が直線状に連続して並ぶ連続部をもつことが好ましい。この連続部の長さは短くてもそれなりの効果があるが、内周部を一周して隙間無く囲んでいることが望ましい。
本発明の排ガス浄化フィルタは、少なくとも第1セル隔壁の表面及び/又は第1セル隔壁の細孔の表面に、触媒金属を担持してなる触媒層が形成されていることが望ましい。これによりPMの捕集と同時に酸化浄化することが可能となり、強制再生までの期間を延長することができるので、燃費が大きく向上する。なお触媒層は、第2セル隔壁あるいは第3セル隔壁にも形成することが望ましい。
触媒層は、多孔質酸化物に触媒金属を担持してなるものであり、多孔質酸化物としてはアルミナ、ジルコニア、チタニア、セリア、シリカ、あるいはこれらから選ばれる複数種の複合酸化物などの、一種あるいは複数種を用いることができる。触媒層の形成量は、フィルタ基材1リットル当たり30〜 200gとすることができる。触媒層が30g/L未満では、触媒金属の耐久性の低下が避けられず、 200g/Lを超えると圧損が高くなりすぎて実用的ではない。
触媒金属は、Pt、Pd、Rh、Irなどの貴金属あるいはCu、Co、Feなどの卑金属が用いられるが、酸化活性が高いPtが特に望ましい。触媒金属の担持量は、フィルタ基材1リットル当たり 0.1〜5gとするのが好ましい。担持量がこれより少ないと活性が低すぎて実用的でなく、この範囲より多く担持しても活性が飽和するとともにコストアップとなってしまう。また貴金属と共に、アルカリ金属、アルカリ金属及び希土類金属から選ばれるNOx 吸蔵材を担持することもできる。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
図1に本実施例の排ガス浄化フィルタを示す。この排ガス浄化フィルタは、直径 129mm、長さ 150mm、セル数 300セル/inch2 のコージェライト製のハニカム基材と、からなる。セルは、排ガスの流れ方向に対して垂直な断面で正方形をなしている。セル隔壁の気孔率は60%、平均細孔径は23μmである。
そのセル隔壁の表面及び細孔表面には、アルミナにPtを担持してなる触媒層が形成されている。触媒層は、ハニカム基材の1Lあたり50g形成され、Ptはハニカム基材の1Lあたり1g担持されている。
排ガス流入側の端面には、中心から30セルの範囲(全体の68%)の範囲が4セル毎に目詰めされた内周部1と、1セル毎に交互に目詰めされた外周部2とが形成されている。内周部1では、中心を通る十字状の3列のセルが1セル毎に交互に市松状に目詰めされ、その外側に後述する流出側セル隣接部3と流入側セル隣接部4が交互に直角三角形状に形成されている。
図2に示すように、外周部2では、排ガス流入側端面で目詰めされた流出側セル10と、流出側セル10に隣接し排ガス流出側で目詰めされた流入側セル20とが、交互に市松模様状に形成されている。流出側セル10と流入側セル20とは、第1セル隔壁(a) を介して隣接している。
内周部1における流出側セル隣接部3は、図3に示すように、排ガス流入側端面で目詰めされた4個の流出側セル10が田の字状に隣接してなり、各流出側セル10どうしは第2セル隔壁(b) を介して隣接している。また流入側セル隣接部4は、排ガス流出側で目詰めされた4個の流入側セル20が田の字状に隣接してなり、各流入側セル20どうしは第3セル隔壁(c) を介して隣接している。流出側セル隣接部3と流入側セル隣接部4とは、第1セル隔壁(a) を介して隣接している。
図4に示すように、内周部1と外周部2との境界には、流出側セル隣接部3どうしの接点の外周に、両方の流出側セル隣接部3に接する境界流出側セル11(流出側セル10)が形成されている。そのため流出側セル10、11どうしを区画する第2セル隔壁(b) (図4に○印で示す)は鋸歯状に連続して直線状に並び、内周部1と外周部2との境界には第2セル隔壁(b) が直線状に連続して並ぶ連続部30が形成されている。
なお、排ガス流出側端面では、排ガス流入側端面で目詰めされていないセル(流入側セル20)が目詰めされていることは言うまでもない。
この排ガス浄化フィルタでは、排ガスの流通経路は以下のようになる。先ず外周部2においては、流入側セル20から流入した排ガスは第1セル隔壁(a) を通過して流出側セル10に入り、第1セル隔壁(a) の表面及び細孔にてPMが捕集され、PMが濾過された排ガスが流出側セル10から排出される。すなわち流入側セル20、第1セル隔壁(a) 、流出側セル10にて本発明にいう濾過部が構成されている。
一方の内周部1において、流入側セル隣接部4に流入した排ガスは、流出側端面に存在する目詰めによって流れが妨げられる。しかし流入側セル隣接部4を構成する4つの流入側セル20では、圧力は全て同等であり、流出側セル10の大気圧より高圧である。したがって、排ガスの大部分は第3セル隔壁(c) をほとんど通過することなく、第1セル隔壁(a) を通過して隣接する流出側セル隣接部3の流出側セル10に流入する。この際に第1セル隔壁(a) にPMが捕集される。一つの流入側セル隣接部4中には4つの第3セル隔壁(c) と8つの第1セル隔壁(a) が存在しているので、従来の排ガス浄化フィルタに比べてPMが堆積する第1セル隔壁(a) が少ない。
そして流出側セル隣接部3に流入した排ガスは、ほとんどそのまま流出側セル10から排出される。一つの流出側セル隣接部3中には4つの第2セル隔壁(b) が存在し、流出側セル10の流出側端面には目詰めが存在しないので、第2セル隔壁(b) にはPMがほとんど堆積しない。
したがって本実施例の排ガス浄化フィルタによれば、内周部1においてPMが堆積する第1セル隔壁(a) が少ないことから、堆積しているPM量も少なくなり強制再生時における発熱量が少ない。これにより内周部1と外周部2との発熱量の差が小さくなり、熱応力による亀裂の発生を抑制することができる。
(実施例2)
中心から26セルの範囲(全体の59%)の範囲に内周部1を形成したこと以外は、実施例1と同様である。
(実施例3)
中心から22セルの範囲(全体の50%)の範囲に内周部1を形成したこと以外は、実施例1と同様である。
(実施例4)
中心から18セルの範囲(全体の40%)の範囲に内周部1を形成したこと以外は、実施例1と同様である。
(実施例5)
中心から14セルの範囲(全体の31%)の範囲に内周部1を形成したこと以外は、実施例1と同様である。
(実施例6)
中心から34セルの範囲(全体の77%)の範囲に内周部1を形成したこと以外は、実施例1と同様である。
(実施例7)
図5に示すように、中心から10セルの範囲(全体の23%)の範囲に内周部1を形成したこと以外は、実施例1と同様である。
(実施例8)
中心から38セルの範囲(全体の87%)の範囲に内周部1を形成したこと以外は、実施例1と同様である。
(比較例1)
全て1セル毎に交互に目詰めし、内周部1を形成せず外周部2の構造のみとしたこと以外は、実施例1と同様である。
(比較例2)
全て4セル毎に交互に目詰めし、外周部2を形成せず内周部1の構造のみとしたこと以外は、実施例1と同様である。
<試験・評価>
ディーゼルエンジンの排気系の触媒コンバータ中に、Ptを3g/L担持した1300ccの酸化触媒を上流側に、その下流側に上記した排ガス浄化フィルタをそれぞれ直列に配置した。そして排ガス浄化フィルタの床温 650℃で15分間保持した後、排ガス浄化フィルタの床温 370℃において、排ガス浄化フィルタの1リットル当たり2gのPMを堆積させた。その後排ガス浄化フィルタの床温を 700℃まで昇温し、排ガス浄化フィルタの圧損が低下し始めた時にアイドル運転に切り替えて熱暴走させ、PMを燃焼させた。
その後、排ガス浄化フィルタを目視で観察し、亀裂の有無を調査した。結果を表1に示す。
またPM堆積量を3〜7g/Lの範囲で1gずつ増加させ、同様の試験を行った結果を表1に示す。
Figure 2008038768
表1より、流出側セル隣接部3と流入側セル隣接部4とが交互に形成された内周部1の範囲が小さくなるにつれて亀裂が発生し易くなっていることがわかる。すなわち、流出側セル隣接部3と流入側セル隣接部4とが交互に形成された内周部1を形成することで、熱応力による亀裂の発生を抑制できることが明らかである。
しかし上記結果からは、実施例と比較例との差が明らかとは云えない。そこで実施例7、8、比較例1、2の排ガス浄化フィルタについて、上記した試験と同様にして5g/LのPMを堆積させた。そして上記試験と同様に熱暴走させた時の、排ガス浄化フィルタの排ガス流出側端面の温度分布を測定し、その分布から最大発生熱応力を算出した。結果を表2に示す。
Figure 2008038768
表2から、比較例1の排ガス浄化フィルタを除き最大発生熱応力が小さく、流出側セル隣接部3を形成した効果が認められる。しかし比較例2の排ガス浄化フィルタの場合には、5g/LのPMが堆積するまでの時間が他の例に比べて長時間必要であったことから、第1セル隔壁(a) に集中してPMが堆積したことが推察される。したがって比較例2の排ガス浄化フィルタの場合には、亀裂の発生は少ないものの、強制再生までの期間が短くなり、燃費の悪化という問題が生じる。
したがって表1及び表2の結果を勘案すると、中心から外周までの距離をRとしたとき、内周部1は中心からの距離が 0.3×R〜 0.8×Rの範囲とすることが望ましい。
(他の実施例)
上記実施例では、中心を含む縦横3列の十字形状のセル群を1セル毎に交互に目詰めしたが、図6に示すように、内周部1の全体を流出側セル隣接部3と流入側セル隣接部4とから構成してもよい。この場合、第2セル隔壁(b) が直線状に連続して並ぶ連続部30は、内周部1の2辺に形成され、残りの2辺には形成されていない。
また図7に示すように、流出側セル隣接部3と流入側セル隣接部4を、それぞれ2つの流出側セル10及び2つの流入側セル20とから構成し、流出側セル隣接部3と流入側セル隣接部4が交互に隣接した内周部1とすることもできる。
本発明の一実施例に係る排ガス浄化フィルタの斜視図と排ガス流入側端面の正面図である。 本発明の一実施例に係る排ガス浄化フィルタにおいて、排ガス流入側端面における外周部の拡大正面図である。 本発明の一実施例に係る排ガス浄化フィルタにおいて、排ガス流入側端面における内周部の拡大正面図である。 本発明の一実施例に係る排ガス浄化フィルタにおいて、排ガス流入側端面における内周部と外周部の境界部の要部拡大正面図である。 本発明の実施例7に係る排ガス浄化フィルタの排ガス流入側端面の正面図である。 本発明の他の実施例に係る排ガス浄化フィルタの排ガス流入側端面の正面図である。 本発明の他の実施例に係る排ガス浄化フィルタの排ガス流入側端面の正面図である。
符号の説明
1:内周部 2:外周部 3:流出側セル隣接部
4:流入側セル隣接部 10:流出側セル 20:流入側セル
30:連続部 a:第1セル隔壁 b:第2セル隔壁
c:第3セル隔壁

Claims (6)

  1. 排ガスが流通する多数のセルを備え、排ガス下流側で目詰めされた複数の流入側セルと、該流入側セルに隣接し排ガス上流側で目詰めされた複数の流出側セルと、セルどうしを区画するセル隔壁と、からなる排ガス浄化フィルタであって、
    該流入側セルと該流出側セルとが排ガスが通過可能な多孔質の第1セル隔壁を介して隣接した濾過部と、
    該流出側セルどうしが第2セル隔壁を介して隣接した流出側セル隣接部と、を備え、
    外周部は該濾過部からなり、内周部に該流入側セルに隣接した該流出側セル隣接部を有する請求項1に記載の排ガス浄化フィルタ。
  2. 前記内周部には、前記流入側セルどうしが第3セル隔壁を介して隣接する流入側セル隣接部を有し、前記流出側セル隣接部と該流入側セル隣接部とが互いに隣接している請求項1に記載の排ガス浄化フィルタ。
  3. 前記内周部と前記外周部との境界には、前記第2セル隔壁が直線状に連続して並ぶ連続部をもつ請求項1に記載の排ガス浄化フィルタ。
  4. 前記連続部は前記内周部を一周して囲んでいる請求項3に記載の排ガス浄化フィルタ。
  5. 前記セルは排ガス流れ方向に対して垂直な断面形状が四角形をなし、前記流出側セル隣接部は4つの前記流出側セルが田の字状に隣接している請求項1に記載の排ガス浄化フィルタ。
  6. 前記第1セル隔壁の表面及び/又は前記第1セル隔壁の細孔の表面には、触媒金属を担持してなる触媒層が形成されている請求項1〜5のいずれかに記載の排ガス浄化フィルタ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011226436A (ja) * 2010-04-22 2011-11-10 Isuzu Motors Ltd パティキュレートフィルター及びその再生方法
JP2016052636A (ja) * 2014-09-04 2016-04-14 日本碍子株式会社 ハニカムフィルタ

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