JP4285342B2 - 排ガス浄化フィルタの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ディーゼルエンジンの排気流路などに装着され、排ガス中の粒子状物質(PM)を捕集して排出を抑制する排ガス浄化フィルタの製造方法に関する。
ガソリンエンジンについては、排ガスの厳しい規制とそれに対処できる技術の進歩とにより、排ガス中の有害成分は確実に減少している。しかし、ディーゼルエンジンについては、有害成分がPMとして排出されるという特異な事情から、規制も技術の進歩もガソリンエンジンに比べて遅れている。
現在までに開発されているディーゼルエンジン用排ガス浄化装置としては、大きく分けてトラップ型の排ガス浄化装置と、オープン型の排ガス浄化装置とが知られている。このうちトラップ型の排ガス浄化装置としては、コーディエライトなどのセラミック製の目封じタイプのDPFが知られている。このDPFは、セラミックハニカム構造体の複数のセルが、排ガス下流端が目詰めされた流入側セルと、流入側セルに隣接し排ガス上流端が目詰めされた流出側セルと、からなる複数のセルをもつものであり、セル隔壁の細孔で排ガスを濾過してセル隔壁にPMを捕集することで排出を抑制するいわゆるウォールフロー型のものである。
しかしDPFでは、PMの堆積によって圧損が上昇するため、何らかの手段で堆積したPMを定期的に除去して再生する必要がある。そこで従来は、圧損が上昇した場合にバーナや電気ヒータ等で加熱して、あるいは高温の排ガスを供給して、堆積したPMを燃焼させることでDPFを再生することが行われている。しかしながらこの場合には、PMの堆積量が多いほど燃焼時の温度が上昇し、それによってDPFが溶損したり、熱応力によって破損やクラックが生じる場合があった。
またDPFのセル隔壁にアルミナなどからコート層を形成し、そのコート層に白金族貴金属などを担持した触媒付きDPFが開発されている。この触媒付きDPFによれば、セル隔壁の細孔中に捕集されたPMが貴金属の触媒活性によって酸化燃焼するため、捕集と同時にあるいは捕集に連続して燃焼させることでDPFを再生することができる。そして触媒活性は比較的低温で生じること、及び捕集量が少ないうちに燃焼できることから、DPFに作用する熱応力が小さく破損が防止されるという利点がある。
DPFにおいては、セル隔壁の細孔径より小さい粒径のPMは細孔内に捕集されるが、細孔径より大きな粒径のPMは細孔の開口に堆積し、所定量堆積すると開口を閉塞するため、細孔内におけるPMの捕集が困難となる。ところが排ガスの流速は、DPFの中心部ほど大きく外周部ほど小さい分布をもち、単位時間あたりに流れるPM量は内周部ほど多い分布を有している。さらに外周部は、放熱によって温度が低下しやすい。そのため触媒付きDPFの低温域での使用時には、粒径の大きなPMによって中心部の細孔の開口が早期に閉塞され、そうなると大部分のPMが外周部に流れるようになるため、外周部の細孔の開口も比較的早く閉塞されてしまう。そしてその表面にさらにPMが堆積し、PM堆積量が一定量を超えると背圧が上昇してエンジンが不調になったり、排ガス温度の上昇によって触媒が活性化温度以上となることで、堆積したPMが一気に燃焼して触媒付きDPFが損傷する場合があった。
そこで特開2003−225540号公報には、排ガスの上流側から下流側に向かってセル隔壁の平均細孔径を大きなものから小さなものとなるように分布させた触媒付きDPFが提案されている。この触媒付きDPFでは、大きな径のPMほど上流側で捕集され、下流側の小さな径の細孔が大きな径のPMで閉塞されるような不具合がない。したがって細孔の閉塞が抑制され、背圧の上昇が抑制される。
また特開平08−229412号公報には、実質的に二つの独立した細孔群からなる細孔を有するハニカム触媒が記載されている。しかしこの触媒は、細孔内のガス拡散性を調整することで脱硝活性を高めるものであり、細孔にPMを捕集するフィルタ触媒ではない。
特開平08−229412号 特開2003−225540号
本発明は上記した事情に鑑みてなされたものであり、PMを効率よく捕集するとともに、細孔へのPMの堆積を抑制して背圧の上昇及び溶損を抑制できる排ガス浄化フィルタを容易に製造することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決する本発明の排ガス浄化フィルタの製造方法の特徴は、排ガス下流側で目詰めされた流入側セルと、流入側セルに隣接し排ガス上流側で目詰めされた流出側セルと、流入側セルと該流出側セルを区画し多数の細孔を有する多孔質のセル隔壁と、をもち、外周部のセル隔壁の平均細孔径が内周部のセル隔壁の平均細孔径より小さいハニカム形状の排ガス浄化フィルタの製造方法であって、
複数のセル通路をもつ角筒形状の押出成形品からなりセル隔壁の細孔に触媒層が形成された小細孔セルユニットを形成する工程と、
複数のセル通路をもつ角筒形状の押出成形品からなりセル隔壁の平均細孔径が小細孔セルユニットのセル隔壁の平均細孔径より大きくセル隔壁の細孔に触媒層が形成された大細孔セルユニットを形成する工程と、
複数の大細孔セルユニットを貼り合わせた外周に複数の小細孔セルユニットを貼り合わせ、次いでセル通路の両端を交互に目詰めすることで流入側セルと流出側セルを形成する工程と、
外周を切削加工する工程と、からなることにある。
複数のセル通路をもつ角筒形状の押出成形品からなりセル隔壁の平均細孔径が小細孔セルユニットのセル隔壁の平均細孔径より大きく大細孔セルユニットのセル隔壁の平均細孔径より小さくセル隔壁の細孔に触媒層が形成された中細孔セルユニットをさらに形成し、複数の大細孔セルユニットを貼り合わせた外周に複数の中細孔セルユニットを貼り合わせ、中細孔セルユニットを貼り合わせた外周に複数の小細孔セルユニットを貼り合わせることで、セル隔壁の平均細孔径は、径方向の中心から外周表面に向かって小さくなる分布をもつように構成することが好ましい。
また触媒層の厚さを調整することでセル隔壁の平均細孔径の分布を制御することが好ましい。
本発明の製造方法で製造された排ガス浄化フィルタによれば、外周部のセル隔壁の平均細孔径が内周部のセル隔壁の平均細孔径より小さいので、外周から内周までほぼ均一な細孔径分布をもつ従来のフィルタに比べてPM堆積時の背圧の上昇が抑制される。また熱応力による損傷やクラックの発生が抑制されるとともに、外周部におけるPMの燃え残りが抑制され、外周部のセル隔壁によるPMの捕集効率が向上するため、PM浄化率が向上する。
そしてセル隔壁の細孔の表面に多孔質酸化物と貴金属を含む触媒層をもち、局部的にPMが多く堆積するのが抑制されているため、PMの捕集と同時あるいは捕集直後に効率よくPMを酸化燃焼することができ、PMを連続して効率よく捕集・浄化することができる。
本発明の製造方法で製造された排ガス浄化フィルタでは、外周部のセル隔壁の平均細孔径が内周部のセル隔壁の平均細孔径より小さい。そのため、先ず内周部に多く流れるPMが内周部の細孔に捕集されるが、内周部の平均細孔径が大きいため粒径の大きなPMも細孔内部に捕集され、細孔の開口の閉塞が抑制される。また外周部には比較的小さな粒径のPMが流入し、それは外周部の平均細孔径が小さな細孔内部で捕集され、細孔の開口の閉塞が抑制される。したがってPMの堆積が抑制され、その結果、背圧の上昇が抑制される。
すなわち外周部のセル隔壁の平均細孔径を内周部のセル隔壁の平均細孔径より小さく構成することで、細孔径に対して非常に大きな径のPMが流入することがなく、細孔の開口の閉塞が生じず開口を覆うようにPMが堆積するのが抑制される。これにより圧損の上昇が抑制され、また局部的に多量のPMが堆積するのも抑制されるため、再生時の熱応力による損傷が防止される。
セルユニットは、アルミナ、ジルコニア、セリア、チタニア、シリカ、シリカ−アルミナ、コージェライト、炭化ケイ素、窒化ケイ素などから形成することができる。中でも実績があり、嵩密度が低いコージェライトが特に好ましい。
セル隔壁に細孔を形成するには、カーボン粉末、木粉、澱粉、樹脂粉末などの可燃物粉末などを混合したペーストからセル及びセル隔壁を押出成形などによって形成し、焼成時に可燃物粉末を焼失させることで細孔が形成される。そして可燃物粉末の粒径及び添加量を調整することで、表面空孔及び内部細孔の径の分布と開口面積を制御することができる。
すなわち実施例に示すように、外周部を形成するためのペーストと内周部を形成するためのペーストからそれぞれ独立したセルユニットを形成し、複数のセルユニットどうしを接合することで内周部及び外周部を形成することができる。
外周部のセル隔壁の平均細孔径は、内周部のセル隔壁の平均細孔径より小さければよく、平均細孔径が内周部から外周部に向かって少なくとも二段階で小さくなるように平均細孔径を調整すればよい。三段階以上の複数段階で小さくなるように構成することがさらに好ましい。
最外周部のセル隔壁は平均細孔径が10〜40μmの範囲であることが好ましく、最内周部(中心部)のセル隔壁は平均細孔径が70〜 100μmの範囲であることが好ましい。最外周部及び最内周部ともに、平均細孔径がこの範囲より小さいとPMが堆積しやすくなり、この範囲より大きくなるとPMのすり抜けが生じてPM浄化率が低下してしまう。
なお、本発明の製造方法で製造された排ガス浄化フィルタは、従来のものと同様に、排ガス下流側で目詰めされた流入側セルと、流入側セルに隣接し排ガス上流側で目詰めされた流出側セルとを有している。例えば、従来と同様にペースト注入機(ディスペンサ)などを用いて、上流側端面のセルに一舛ずつ交互に目詰めして流出側セルを形成し、下流側端面で上流側端面が目詰めされていないセルを目詰めすることで流入側セルを形成することができる。
触媒層に用いられる多孔質酸化物としては、アルミナ,ジルコニア,セリア,チタニアなどの酸化物あるいはこれらの複数種からなる複合酸化物などを用いることができる。
触媒層の形成量は、隔壁の細孔径にもよるが、厚さが1〜20μmの範囲、あるいはフィルタ体積1リットルあたり60〜 200gの範囲とすることが好ましい。触媒層の形成量がこの範囲より少なくなると、貴金属が高密度に担持されるため高温に晒されると貴金属の粒成長が生じて活性が低下する場合がある。また触媒層の形成量がこの範囲より多くなると、細孔の径及び開口面積が低下し圧損が増大してしまう。
本発明の製造方法で製造されたフィルタにおいては、セル隔壁の平均細孔径は触媒層を形成した後の平均細孔径をいう。したがって、触媒層の形成量を調整することで平均細孔径をさらに調整することもできる。
触媒層を形成するには、多孔質酸化物粉末をアルミナゾルなどのバインダ成分及び水とともにスラリーとし、そのスラリーをセル隔壁に含浸させた後に焼成し、その後少なくとも貴金属を担持すればよい。スラリーをセル隔壁に含浸させるには通常の浸漬法を用いることができるが、エアブローあるいは吸引によって細孔内に入ったスラリーの余分なものを除去することが望ましい。
そしてスラリーのコート量を調整することで、触媒層の形成量を調整することができる。
触媒層には少なくとも貴金属が担持されている。この貴金属としては、触媒反応によってPMの酸化を促進するものであれば用いることができるが、Pt、Rh、Pdなどの白金族の貴金属から選ばれた一種又は複数種を担持することが特に好ましい。貴金属の担持量は、フィルタ堆積1リットルあたり 0.5〜10gの範囲とすることが好ましい。担持量がこれより少ないと活性が低すぎて実用的でなく、この範囲より多く担持しても活性が飽和するとともにコストアップとなってしまう。
また貴金属に加えて、Ba,Ca,Srなどのアルカリ土類金属、Na,K,Li,Csなどのアルカリ金属、あるいはLa,Nd,Sc,Yなどの希土類元素から選ばれるNOx 吸蔵材をさらに担持することが好ましい。NOx 吸蔵材を担持することでNOx 吸蔵放出能が発現され、NOx 浄化能が向上する。このNOx 吸蔵材の担持量は、フィルタ堆積1リットルあたり0.01〜2モルの範囲とすることが好ましい。担持量がこれより少ないとNOx 吸蔵放出能が発現されず、これより多く担持するとPtなどの貴金属を覆って酸化能が低下するようになる。
貴金属及びNOx 吸蔵材を担持するには、貴金属又はNOx 吸蔵元素の硝酸塩などを溶解した溶液を用い、吸着担持法、吸水担持法などによって多孔質酸化物層に担持すればよい。また多孔質酸化物粉末に予め貴金属を担持しておき、その触媒粉末を用いて触媒層を形成した後にNOx 吸蔵材を担持することもできる。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
先ずアルミナ,タルク,カオリン,シリカからなるコージェライト組成の粉末に所定量の有機バインダと水及び所定粒径のカーボン粉末を混合したペーストを用い、複数のセル通路をもつ角筒形状に押出成形後、1300℃で焼成して、図1に示すように、断面20mm角の正方形、長さ 100mm、壁厚 300μmの成形品を形成した。次いで Al2O3粉末に予めPtが3重量%担持されたPt/ Al2O3触媒粉末をバインダとともにスラリー化し、セル隔壁の細孔中に充填した後、吸引して余分なスラリーを除去し、同様に焼成して、成形品1リットルあたり 100gのコート量で触媒層を形成し、小細孔セルユニット1を形成した。この小細孔セルユニット1には、1cm2 当たり 300個のセルが形成され、セル隔壁の平均細孔径は25μmである。
また、カーボン粉末の粒径をやや大きなものとしたこと以外は同様にして、図1に示すように、セル隔壁の平均細孔径が55μmであること以外は小細孔セルユニット1と同一形状の中細孔セルユニット2を形成した。
さらに、カーボン粉末の粒径をさらに大きなものとしたこと以外は同様にして、図1に示すように、セル隔壁の平均細孔径が85μmであること以外は小細孔セルユニット1及び中細孔セルユニット2と同一形状の大細孔セルユニット3を形成した。
(実施例1)
図2に示すように、大細孔セルユニット3を縦2個、横2個となるように、セラミック製セグメント材(イビデン社製)を用いて貼り合わせ、その周囲に中細孔セルユニット2を一重に貼り合わせ、さらにその周囲に小細孔セルユニット1を一重に貼り合わせた。大細孔セルユニット3はセル隔壁を点線で示し、中細孔セルユニット2はやや太い実線で示し、小細孔セルユニット1は中細孔セルユニット2より細い実線で示している。そして目詰め用のスラリーを用い、所定長さのパイプをもつペースト注入機(ディスペンサ)を用いて、上流側端面のセルに一舛ずつ交互に目詰めして上流栓を形成し、下流側端面では上流栓をもたないセルを目詰めして下流栓を形成した。次いで1300℃で焼成して、図3の左側に示す形状とした後、外周を切削加工して円柱形状のフィルタとし、図3の右側に示すように、外筒4に収納して触媒コンバータ化した。
この排ガス浄化フィルタでは、内周部のセル隔壁の平均細孔径が85μmであり、外周部のセル隔壁の平均細孔径が25μmであり、内周部と外周部の中間部のセル隔壁の平均細孔径は55μmである。また小細孔セルユニット1によるセル数は全セル数の43.5%であり、中細孔セルユニット2によるセル数は全セル数の42.4%であり、大細孔セルユニット3によるセル数は全セル数の14.1%である。
図4に、用いた各セルユニットの細孔分布を示す。本実施例の排ガス浄化フィルタにおけるセル隔壁の細孔分布は、この3つの分布を合計した分布となり、排ガス中のPMの粒度分布のピークよりやや大きな範囲をカバーしている。
(実施例2)
図5に示すように、大細孔セルユニット3を縦2個、横2個となるように、実施例1と同様のセグメント材を用いて貼り合わせ、その周囲に小細孔セルユニット1を二重に貼り合わせた。そして上記した同種のスラリーを用い、所定長さのパイプをもつペースト注入機(ディスペンサ)を用いて、上流側端面のセルに一舛ずつ交互に目詰めして上流栓を形成し、下流側端面では上流栓をもたないセルを目詰めして下流栓を形成した。次いで1300℃で焼成して、図5の左側に示す形状とした後、外周を切削加工して円柱形状のフィルタとし、外筒4に収納して触媒コンバータ化した。
この排ガス浄化フィルタでは、内周部のセル隔壁の平均細孔径が85μmであり、外周部のセル隔壁の平均細孔径が25μmである。また小細孔セルユニット1によるセル数は全セル数の85.9%であり、大細孔セルユニット3によるセル数は全セル数の14.1%である。
(実施例3)
大細孔セルユニット3を形成するための成形品(セル隔壁の平均細孔径 100μm)を用い、Pt/ Al2O3触媒粉末のコート量を成形品1リットルあたり 100g、 150g、 200gとしたものを用意した。セル隔壁の平均細孔径は、触媒層が 100g/L形成されたものが85μm、 150g/L形成されたものが55μm、 200g/L形成されたものが25μmであるので、これらはそれぞれ大細孔セルユニット3、中細孔セルユニット2及び小細孔セルユニット1に相当する。
これらのセルユニットを用い、実施例1と全く同様にして図3と同様の触媒コンバータを形成した。この排ガス浄化フィルタでは、内周部のセル隔壁の平均細孔径が85μmであり、外周部のセル隔壁の平均細孔径が25μmであり、内周部と外周部の中間部のセル隔壁の平均細孔径は55μmである。また触媒層が 200g/L形成された小細孔セルユニット1によるセル数は全セル数の43.5%であり、触媒層が 150g/L形成された中細孔セルユニット2によるセル数は全セル数の42.4%であり、触媒層が 100g/L形成された大細孔セルユニット3によるセル数は全セル数の14.1%である。
(比較例1)
小細孔セルユニット1のみを用い、実施例1と同様にして触媒コンバータを形成した。この排ガス浄化フィルタでは、内周部から外周部まで、全てのセル隔壁の平均細孔径が25μmである。
(比較例2)
大細孔セルユニット3のみを用い、実施例1と同様にして触媒コンバータを形成した。この排ガス浄化フィルタでは、内周部から外周部まで、全てのセル隔壁の平均細孔径が85μmである。
<試験・評価>
それぞれの触媒コンバータを、2L直噴ディーゼルエンジンを搭載したエンジンベンチの排気系に取付け、実車11Lap 走行を模擬した条件で 100時間(5000km相当)運転した。運転終了直前のフィルタ前後の排ガス中のPM濃度を測定し、PM酸化率とした。また運転後触媒コンバータを取り外してフィルタの重量を測定し、運転前の重量との差からPM堆積量を算出した。結果を表1に示す。
Figure 0004285342
各実施例のフィルタによれば、PM酸化率が高く、かつPM堆積量が少ないことがわかり、これは、平均細孔径を内周部で大きく外周部で小さくした効果であることが明らかである。
本発明の排ガス浄化フィルタは、ディーゼルエンジンの排気、ボイラーの排気など、PMを含む排ガス中で用いられる。そしてセル隔壁の細孔の表面に多孔質酸化物と貴金属を含む触媒層を形成すれば、PMを捕集と同時にあるいは捕集直後に燃焼除去できるので、特別な再生処理を不要とすることができ、特に有用である。
本発明の実施例で形成したセルユニットの斜視図である。 本発明の一実施例において、セルユニットどうしを接合する際の各セルユニットの配置状態を示す説明図である。 本発明の一実施例のフィルタの端面を切削加工前後の状態で示す説明図である。 本発明の一実施例のフィルタのセル隔壁の細孔分布をセルユニット毎に示すグラフである。 本発明の第2の実施例のフィルタの端面を切削加工前後の状態で示す説明図である。
符号の説明
1:小細孔セルユニット 2:中細孔セルユニット 3:大細孔セルユニット
4:外筒

Claims (3)

  1. 排ガス下流側で目詰めされた流入側セルと、該流入側セルに隣接し排ガス上流側で目詰めされた流出側セルと、該流入側セルと該流出側セルを区画し多数の細孔を有する多孔質のセル隔壁と、をもち、外周部の該セル隔壁の平均細孔径が内周部の該セル隔壁の平均細孔径より小さいハニカム形状の排ガス浄化フィルタの製造方法であって、
    複数のセル通路をもつ角筒形状の押出成形品からなりセル隔壁の細孔に触媒層が形成された小細孔セルユニットを形成する工程と、
    複数のセル通路をもつ角筒形状の押出成形品からなりセル隔壁の平均細孔径が該小細孔セルユニットのセル隔壁の平均細孔径より大きくセル隔壁の細孔に触媒層が形成された大細孔セルユニットを形成する工程と、
    複数の該大細孔セルユニットを貼り合わせた外周に複数の該小細孔セルユニットを貼り合わせ、次いで該セル通路の両端を交互に目詰めすることで該流入側セルと該流出側セルを形成する工程と、
    外周を切削加工する工程と、からなることを特徴とする排ガス浄化フィルタの製造方法。
  2. 複数のセル通路をもつ角筒形状の押出成形品からなりセル隔壁の平均細孔径が前記小細孔セルユニットのセル隔壁の平均細孔径より大きく前記大細孔セルユニットのセル隔壁の平均細孔径より小さくセル隔壁の細孔に触媒層が形成された中細孔セルユニットをさらに形成し、複数の前記大細孔セルユニットを貼り合わせた外周に複数の該中細孔セルユニットを貼り合わせ、該中細孔セルユニットを貼り合わせた外周に複数の前記小細孔セルユニットを貼り合わせる請求項1に記載の排ガス浄化フィルタの製造方法。
  3. 前記触媒層の厚さを調整することで前記セル隔壁の平均細孔径の分布を制御する請求項1又は請求項2に記載の排ガス浄化フィルタの製造方法。
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