JP2008038091A - 非晶質ポリエステル樹脂組成物及びその成形品 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐衝撃性、特に低温での耐衝撃性に優れ、耐候性に優れる非晶質ポリエステル樹脂組成物及びその成形品を提供する。
【解決手段】ガラス転移温度の異なる複数のゴム成分を含有するアクリル系ゴム質重合体に、ビニル単量体をグラフト重合してなるアクリルゴム系グラフト共重合体からなる耐衝撃性向上剤と、非晶質ポリエステル樹脂とを含有する、非晶質ポリエステル樹脂組成物を用いる。非晶質ポリエステル樹脂組成物中の含有率は、耐衝撃性向上剤1〜50質量%、非晶質ポリエステル樹脂99〜50質量%である。
【選択図】なし
【解決手段】ガラス転移温度の異なる複数のゴム成分を含有するアクリル系ゴム質重合体に、ビニル単量体をグラフト重合してなるアクリルゴム系グラフト共重合体からなる耐衝撃性向上剤と、非晶質ポリエステル樹脂とを含有する、非晶質ポリエステル樹脂組成物を用いる。非晶質ポリエステル樹脂組成物中の含有率は、耐衝撃性向上剤1〜50質量%、非晶質ポリエステル樹脂99〜50質量%である。
【選択図】なし
Description
本発明は、耐衝撃性、特に低温での耐衝撃性に優れ、耐候性に優れる非晶質ポリエステル樹脂組成物及びその成形品に関する。
非晶質ポリエステル樹脂は透明性、機械的特性、ガスバリヤー性に優れており、ボトル、シート等の用途を中心に広く用いられている。これらの用途に用いる成形品では、耐候性が必要とされている。また、ボトル等の成形品では、形状の複雑化や大型化に伴い、高い耐衝撃性が必要とされている。
非晶質ポリエステル樹脂の耐衝撃性を向上させる方法として、ジエン系ゴム、アクリル系ゴム、シリコーン系ゴムをコアとしたグラフト共重合体を非晶質ポリエステル樹脂に配合する方法が提案されている(特許文献1)。しかし、これらのグラフト共重合体を配合した非晶質ポリエステル樹脂組成物では、耐衝撃性の向上効果が不十分であり、特に低温での耐衝撃性の向上に課題を有している。
硬質塩化ビニル系樹脂の耐衝撃性を向上させ、耐候性を低下させない方法として、複数のゴム成分からなるアクリル系ゴムをコアとしたグラフト共重合体を硬質塩化ビニル系樹脂に配合する方法が提案されている(特許文献2)。しかし、ここでは硬質塩化ビニル系樹脂への適用のみが記載されており、非晶質ポリエステル樹脂への適用については具体的に記載されていない。
特開2005−23165号公報
特開2000−26552号公報
本発明の目的は、耐衝撃性、特に低温での耐衝撃性に優れ、耐候性に優れる非晶質ポリエステル樹脂組成物及びその成形品を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討した結果、複数のゴム成分からなるアクリル系ゴムをコアとしたグラフト共重合体を非晶質ポリエステル樹脂に配合することで、非晶質ポリエステル樹脂の耐衝撃性、特に低温での耐衝撃性を向上させ、耐候性を低下させないことを見出した。
即ち、本発明は、ガラス転移温度の異なる複数のゴム成分を含有するアクリル系ゴム質重合体に、ビニル単量体をグラフト重合してなるアクリルゴム系グラフト共重合体(A)からなる耐衝撃性向上剤と、非晶質ポリエステル樹脂(B)とを含有する樹脂組成物及びその成形品である。
本発明の非晶質ポリエステル樹脂組成物によれば、耐衝撃性、特に低温での耐衝撃性に優れ、耐候性に優れる成形品を得ることができる。
本明細書において、(メタ)アクリルは、アクリル又はメタクリルを意味し、(メタ)アクリレートは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
本発明のアクリルゴム系グラフト共重合体(A)は、ガラス転移温度の異なる複数のゴム成分を含有するアクリル系ゴム質重合体に、ビニル単量体をグラフト重合してなるものである。アクリル系ゴム質重合体は、ゴム成分(g1)と、ゴム成分(g2)とを含有するものである。
ゴム成分(g1)は、アルキル(メタ)アクリレート単量体と、必要に応じて他のビニル単量体と、必要に応じて架橋性単量体とを重合して得られる。
アルキル(メタ)アクリレート単量体としては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エトキシエトキシエチルアクリレート、メトキシトリプロピレングリコールアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、ヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、トリデシルメタクリレート、ステアリルメタクリレート等が挙げられる。これらの中では、耐衝撃性を付与できることから、2−エチルヘキシルアクリレート、エトキシエトキシエチルアクリレート、メトキシトリプロピレングリコールアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、ラウリルメタクリレート、トリデシルメタクリレート、ステアリルメタクリレートが好ましい。アルキル(メタ)アクリレート単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
他のビニル単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル単量体;(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル単量体;メタクリル基変性シリコーン等が挙げられる。他のビニル単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
架橋性単量体としては、例えば、エチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、1,4−ブチレングリコールジメタクリレート、ジビニルベンゼン、多官能メタクリル基変性シリコーン、アリルメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート等が挙げられる。架橋性単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ゴム成分(g1)の重合に用いる単量体(100質量%)中のアルキル(メタ)アクリレート単量体の量は、得られる成形品の耐衝撃性が向上する点から50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましい。他のビニル単量体の量は0〜20質量%が好ましく、架橋性単量体の量は0〜20質量%が好ましい。
ゴム成分(g2)は、アルキル(メタ)アクリレート単量体と、必要に応じて他のビニル単量体と、必要に応じて架橋性単量体とを重合して得られる。
アルキル(メタ)アクリレート単量体としては、ゴム成分(g1)の製造で用いたアルキル(メタ)アクリレート単量体を用いることができる。これらの中では、耐衝撃性を付与できることから、n−ブチルアクリレートが好ましい。アルキル(メタ)アクリレート単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
他のビニル単量体としては、ゴム成分(g1)の製造で用いた他のビニル単量体を用いることができる。架橋性単量体としては、ゴム成分(g1)の製造で用いた架橋性単量体を用いることができる。
ゴム成分(g2)の重合に用いる単量体(100質量%)中のアルキル(メタ)アクリレート単量体の量は、得られる成形品の耐衝撃性が向上する点から50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましい。他のビニル単量体の量は0〜20質量%が好ましく、架橋性単量体の量は0〜20質量%が好ましい。
ゴム成分(g1)とゴム成分(g2)のガラス転移温度は、異なることが好ましい。ゴム成分(g1)のガラス転移温度は、ゴム成分(g2)のガラス転移温度よりも低いことがより好ましい。また、ゴム成分(g1)及びゴム成分(g2)のガラス転移温度は、10℃以下であることが好ましい。ゴム成分(g1)とゴム成分(g2)のガラス転移温度が該条件を満足する場合、得られる成形品の耐衝撃性が向上する。
ゴム質重合体は、ゴム成分(g1)とゴム成分(g2)との単なる混合物であってもよく、ゴム成分(g1)とゴム成分(g2)とが複合化した複合ゴムであってもよい。ゴム質重合体(100質量%)中のゴム成分(g1)の量は、5〜90質量%が好ましく、10〜50質量%がより好ましい。ゴム成分(g2)の量は、10〜95質量%が好ましく、50〜90質量%がより好ましい。ゴム成分(g1)の量が5質量%未満であると、耐衝撃性の向上が不十分となるおそれがある。ゴム成分(g1)の量が90質量%を超えると、耐衝撃性の向上が不十分となるおそれがある。
ゴム質重合体の製造方法としては、例えば、(イ)、(ロ)の方法が挙げられる。
(イ)ゴム成分(g1)及びゴム成分(g2)の原料単量体のうち、一方の原料単量体を重合して第1のゴムラテックスを得る。該ゴムラテックスに、他方の原料単量体を加え、該原料単量体を第1のゴムに含浸させた後、重合する。
(ロ)ゴム成分(g1)及びゴム成分(g2)の原料単量体のうち、一方の原料単量体を重合して第1のゴムラテックスを得る。該ゴムラテックスに、他方の原料単量体を滴下し、重合する。
(イ)ゴム成分(g1)及びゴム成分(g2)の原料単量体のうち、一方の原料単量体を重合して第1のゴムラテックスを得る。該ゴムラテックスに、他方の原料単量体を加え、該原料単量体を第1のゴムに含浸させた後、重合する。
(ロ)ゴム成分(g1)及びゴム成分(g2)の原料単量体のうち、一方の原料単量体を重合して第1のゴムラテックスを得る。該ゴムラテックスに、他方の原料単量体を滴下し、重合する。
ゴム成分(g1)及びゴム成分(g2)の製造方法としては、通常乳化重合法、強制乳化重合法等が挙げられ、強制乳化重合法が好ましい。ゴム成分(g1)の主成分が、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルメタクリレート、トリデシルメタクリレート、ステアリルメタクリレートである場合、これら単量体は水溶性に乏しいため、通常乳化重合法ではカレットが発生するおそれがある。このため、強制乳化重合法を用いることが好ましい。
アクリル系ゴム質重合体にグラフト重合させるビニル単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート単量体;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル単量体;(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル単量体等が挙げられる。ビニル単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
アクリル系ゴム質重合体にビニル単量体をグラフト重合させる方法としては、例えば、アクリル系ゴム質重合体ラテックスの存在下で、ビニル単量体を一段又は多段で重合する方法が挙げられる。
アクリルゴム系グラフト共重合体(A)(100質量%)中のアクリル系ゴム質重合体の量は、5〜95重量%が好ましく、25〜90質量%がより好ましい。前記ビニル単量体の量は、95〜5質量%が好ましく、10〜75質量%がより好ましい。アクリル系ゴム質重合体が5質量%未満であると、耐衝撃性の向上が不十分となるおそれがある。アクリル系ゴム質重合体が95質量%を超えると、樹脂組成物中でのアクリルゴム系グラフト共重合体(A)の分散性が悪くなり、加工性が低下するおそれがある。
アクリルゴム系グラフト共重合体(A)は、硫酸、塩酸などの酸、塩化カルシウム、酢酸カルシウム、硫酸マグネシウム等の金属塩を溶解した熱水中に、アクリルゴム系グラフト共重合体(A)のラテックスを投入し、凝析させて分離、回収することにより得られる。また、スプレードライ等の直接乾燥法でも得られる。
本発明の耐衝撃性向上剤は、アクリルゴム系グラフト共重合体(A)からなるものである。
本発明に用いる非晶質ポリエステル樹脂(B)は、結晶性が認められないポリエステル樹脂、或いは、結晶性が低く透明性が良好なポリエステル樹脂である。例えば、50モル%以上がエチレングリコールであるジオールと、50モル%以上がテレフタル酸、又はそのアルキルエステルであるジカルボン酸類を縮重合して得られるホモポリマー、コポリマー又はこれらの混合物が挙げられる。
前記コポリマーとしては、例えば、全カルボン酸類の50モル%以下の範囲でイソフタル酸、又はハロゲン化テレフタル酸等の、他のジカルボン酸を共重合したポリエステル樹脂、全ジオールの50モル%以下の範囲でジエチレングリコール、又はC3〜C12のアルキレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールを共重合したポリエステル樹脂等が挙げられる。
具体的には、イーストマンケミカル社製の商品名「イースター6763(PETG)」(テレフタル酸からなるジカルボン酸成分と、30モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールと70モル%のエチレングリコールからなるジオール成分との縮重合物)、イーストマンケミカル社製の商品名「Provista」(テレフタル酸からなるジカルボン酸成分と、30モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールと70モル%のエチレングリコールからなるジオール成分と、極めて少量の第3成分を共重合した溶融粘度が高いコポリエステル)として市販されている。
本発明の非晶質ポリエステル樹脂組成物は、耐衝撃性向上剤と非晶質ポリエステル樹脂(B)とを含有するものである。非晶質ポリエステル樹脂組成物中の耐衝撃性向上剤の含有率は、非晶質ポリエステル樹脂組成物を100質量%とした場合に、1〜50質量%とすることが好ましく、2〜30質量%がより好ましく、5〜20質量%がさらに好ましい。耐衝撃性向上剤の含有率が1質量%未満であると、耐衝撃性の向上が不十分となるおそれがある。耐衝撃性向上剤の含有率が50質量%を超えると、非晶質ポリエステル樹脂が持つ本来の特性が損なわれるおそれがある。
本発明の非晶質ポリエステル樹脂組成物は、さらに、必要に応じて任意成分を配合することが可能である。任意成分としては、例えば、充填剤、抗酸化剤、熱安定剤、耐光性向上剤、紫外線吸収剤、滑剤、可塑剤、離型剤、帯電防止剤、摺動性向上剤、着色剤等が挙げられる。これらの任意成分は、樹脂のコンパウンド時、混練時、成形時等に配合することができる
本発明の非晶質ポリエステル樹脂組成物の調製方法としては、通常の樹脂組成物の調製に用いられる公知の方法が挙げられる。例えば、耐衝撃性向上剤と非晶質ポリエステル樹脂(B)とを、ヘンシェルミキサー、タンブラー等を用いて予め混合した後、1軸又は2軸の押出機、バンバリーミキサー等により混練して、ついでペレット化する方法が挙げられる。
本発明の成形品は、本発明の非晶質ポリエステル樹脂組成物を成形してなるものである。成形方法としては、射出成形法、溶融押出法等、公知の方法を用いることができる。成形品としては、例えば、樹脂シート、フィルム、各種部品、壁紙、表面化粧剤、容器、瓶、発泡体等が挙げられる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。実施例中の「部」及び「%」は、それぞれ「質量部」及び「質量%」を表す。
ゴム質重合体の質量平均粒子径、ガラス転移温度は、以下のようにして求めた。
(質量平均粒子径)
得られたゴムラテックスを蒸留水で希釈したものを試料として、米国MATEC社製CHDF2000型粒度分布計を用いて測定した。測定条件は、MATEC社が推奨する標準条件で行なった。具体的には、専用の粒子分離用キャピラリー式カートリッジ、及びキャリア液を用い、液性はほぼ中性、流速を1.4ml/分、圧力約28MPa、カラム温度を35℃の条件で、濃度約3%の希釈ラテックス0.1mlを用いて測定した。なお、標準粒子径物質として、米国DUKE社製の粒子径既知の単分散ポリスチレンを、20nmから800nmの範囲内で合計12点用いた。
(質量平均粒子径)
得られたゴムラテックスを蒸留水で希釈したものを試料として、米国MATEC社製CHDF2000型粒度分布計を用いて測定した。測定条件は、MATEC社が推奨する標準条件で行なった。具体的には、専用の粒子分離用キャピラリー式カートリッジ、及びキャリア液を用い、液性はほぼ中性、流速を1.4ml/分、圧力約28MPa、カラム温度を35℃の条件で、濃度約3%の希釈ラテックス0.1mlを用いて測定した。なお、標準粒子径物質として、米国DUKE社製の粒子径既知の単分散ポリスチレンを、20nmから800nmの範囲内で合計12点用いた。
(ガラス転移温度)
得られたグラフト共重合体から、温度150℃に設定したプレス機を用いて厚さ3mmの板を作成し、幅10mm×長さ50mmの試験片を切出した。動的粘弾性測定装置(セイコーインスツルメンツ(株)製)により、昇温速度2℃/分の条件で測定し、得られたtanδ曲線のピークに対応した温度をガラス転移温度として求めた。
得られたグラフト共重合体から、温度150℃に設定したプレス機を用いて厚さ3mmの板を作成し、幅10mm×長さ50mmの試験片を切出した。動的粘弾性測定装置(セイコーインスツルメンツ(株)製)により、昇温速度2℃/分の条件で測定し、得られたtanδ曲線のピークに対応した温度をガラス転移温度として求めた。
(製造例1)
アクリルゴム系グラフト共重合体(A−1)
アクリルゴム系グラフト共重合体(A−1)
アクリル系ゴム質重合体(G−1)ラテックスの製造:
下記の第1単量体混合物をホモミキサーにて10,000rpmで予備攪拌した後、ホモジナイザーにより30MPaの圧力で乳化し、第1単量体混合物の乳化物を得た。
第1単量体混合物:
2−エチルヘキシルアクリレート 99.5部
アリルメタクリレート 0.5部
ペレックスSS−L(花王(株)製 固形分50%) 2.0部
(アルキルジフェニルエーテルジスルフォン酸ナトリウム 固形分換算1.0部)
蒸留水 192.5部
下記の第1単量体混合物をホモミキサーにて10,000rpmで予備攪拌した後、ホモジナイザーにより30MPaの圧力で乳化し、第1単量体混合物の乳化物を得た。
第1単量体混合物:
2−エチルヘキシルアクリレート 99.5部
アリルメタクリレート 0.5部
ペレックスSS−L(花王(株)製 固形分50%) 2.0部
(アルキルジフェニルエーテルジスルフォン酸ナトリウム 固形分換算1.0部)
蒸留水 192.5部
攪拌機、還流冷却器、窒素吹込口、単量体追加口、温度計を備えた第1のセパラブルフラスコに、第1単量体混合物の乳化物を入れ、フラスコ内を窒素置換しつつ攪拌し、フラスコの内温を50℃に昇温した。次いで、下記の開始剤をフラスコ内に添加した。
開始剤:
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.5部
開始剤:
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.5部
フラスコの内温を55℃に昇温し、下記の第1還元剤混合物をフラスコ内に添加した。
第1還元剤混合物:
硫酸第一鉄 0.002部
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.006部
ロンガリット 0.26部
蒸留水 4.732部
第1還元剤混合物:
硫酸第一鉄 0.002部
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.006部
ロンガリット 0.26部
蒸留水 4.732部
重合開始から5時間反応させて、ゴム成分(g1−1)ラテックスを得た。
攪拌機、還流冷却器、窒素吹込口、単量体追加口、温度計を備えた第2のセパラブルフラスコに、下記のラテックス混合物を入れた。
ラテックス混合物:
ゴム成分(g1−1)ラテックス 30部
(固形分:10部)
蒸留水 174.1部
ラテックス混合物:
ゴム成分(g1−1)ラテックス 30部
(固形分:10部)
蒸留水 174.1部
次いで、下記の第2単量体混合物を第2のフラスコに添加して10分間攪拌し、第2単量体混合物をゴム成分(g1−1)に含浸させた。
第2単量体混合物:
n−ブチルアクリレート 76.4部
アリルメタクリレート 1.6部
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.34部
第2単量体混合物:
n−ブチルアクリレート 76.4部
アリルメタクリレート 1.6部
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.34部
下記の乳化剤を第2のフラスコ内に添加し、さらに10分間撹拌した後、窒素置換をし、第2のフラスコの内温を50℃に昇温した。
乳化剤:
ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム 0.5部
乳化剤:
ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム 0.5部
次いで、下記の第2還元剤混合物を第2のフラスコ内に添加した。
第2還元剤混合物:
硫酸第一鉄 0.002部
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.006部
ロンガリット 0.26部
蒸留水 4.732部
第2還元剤混合物:
硫酸第一鉄 0.002部
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.006部
ロンガリット 0.26部
蒸留水 4.732部
重合開始から1時間反応させて、その後、内温70℃で2時間保持して、アクリル系ゴム質重合体(G−1)ラテックスを得た。得られたアクリル系ゴム質重合体(G−1)の質量平均粒子径は表1に記載した。
アクリルゴム系グラフト共重合体(A−1)の製造:
前記のアクリル系ゴム質重合体(G−1)ラテックスを70℃に保持し、下記の第3単量体混合物を15分かけて滴下し、その後70℃で4時間保持した。
第3単量体混合物:
メチルメタクリレート 12部
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.06部
前記のアクリル系ゴム質重合体(G−1)ラテックスを70℃に保持し、下記の第3単量体混合物を15分かけて滴下し、その後70℃で4時間保持した。
第3単量体混合物:
メチルメタクリレート 12部
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.06部
以上の重合の完了により、アクリルゴム系グラフト共重合体(A−1)ラテックスを得た。得られたアクリルゴム系グラフト共重合体(A−1)ラテックスを、塩化カルシウム1.5%を含有する熱水200部中に滴下して凝析した。凝析物を分離、洗浄した後、65℃で24時間乾燥し、アクリルゴム系グラフト共重合体(A−1)を得た。
アクリルゴム系グラフト共重合体(A−1)のガラス転移温度を測定した結果、2−エチルヘキシルアクリレートを主成分とする単量体混合物を重合してなるゴム成分(g1)のガラス転移温度が−47℃、n−ブチルアクリレートを主成分とする単量体混合物を重合してなるゴム成分(g2)のガラス転移温度が−20℃であった。ガラス転移温度の測定結果は、表1に記載した。
(製造例2)
アクリルゴム系グラフト共重合体(A−2)
ラテックス混合物、第2単量体混合物、第3単量体混合物を下記の量に変更した以外は、製造例1と同様にして、アクリルゴム系グラフト共重合体(A−2)を得た。アクリル系ゴム質重合体(G−2)の質量平均粒子径は表1に記載した。アクリルゴム系グラフト共重合体(A−2)のガラス転移温度は表1に記載した。
ラテックス混合物:
ゴム成分(g1−1)ラテックス 60部
(固形分:20部)
蒸留水 154.1部
第2単量体混合物:
n−ブチルアクリレート 63.7部
アリルメタクリレート 1.3部
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.34部
第3単量体混合物中:
メチルメタクリレート 15部
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.06部
アクリルゴム系グラフト共重合体(A−2)
ラテックス混合物、第2単量体混合物、第3単量体混合物を下記の量に変更した以外は、製造例1と同様にして、アクリルゴム系グラフト共重合体(A−2)を得た。アクリル系ゴム質重合体(G−2)の質量平均粒子径は表1に記載した。アクリルゴム系グラフト共重合体(A−2)のガラス転移温度は表1に記載した。
ラテックス混合物:
ゴム成分(g1−1)ラテックス 60部
(固形分:20部)
蒸留水 154.1部
第2単量体混合物:
n−ブチルアクリレート 63.7部
アリルメタクリレート 1.3部
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.34部
第3単量体混合物中:
メチルメタクリレート 15部
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.06部
(製造例3)
アクリルゴム系グラフト共重合体(A−3)
ラテックス混合物、第2単量体混合物、第3単量体混合物を下記の量に変更した以外は、製造例1と同様にして、アクリルゴム系グラフト共重合体(A−3)を得た。アクリル系ゴム質重合体(G−3)の質量平均粒子径は表1に記載した。アクリルゴム系グラフト共重合体(A−3)のガラス転移温度は表1に記載した。
ラテックス混合物:
ゴム成分(g1−1)ラテックス 90部
(固形分:30部)
蒸留水 134.1部
第2単量体混合物:
n−ブチルアクリレート 49.0部
アリルメタクリレート 1.0部
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.34部
第3単量体混合物中:
メチルメタクリレート 20部
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.06部
アクリルゴム系グラフト共重合体(A−3)
ラテックス混合物、第2単量体混合物、第3単量体混合物を下記の量に変更した以外は、製造例1と同様にして、アクリルゴム系グラフト共重合体(A−3)を得た。アクリル系ゴム質重合体(G−3)の質量平均粒子径は表1に記載した。アクリルゴム系グラフト共重合体(A−3)のガラス転移温度は表1に記載した。
ラテックス混合物:
ゴム成分(g1−1)ラテックス 90部
(固形分:30部)
蒸留水 134.1部
第2単量体混合物:
n−ブチルアクリレート 49.0部
アリルメタクリレート 1.0部
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.34部
第3単量体混合物中:
メチルメタクリレート 20部
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.06部
(製造例4)
アクリルゴム系グラフト共重合体(A−4)
アクリルゴム系グラフト共重合体(A−4)
アクリル系ゴム(G−4)ラテックスの製造:
下記の第1単量体混合物をホモミキサーにて10,000rpmで予備攪拌した後、ホモジナイザーにより30MPaの圧力で乳化し、第1単量体混合物の乳化物を得た。
第1単量体混合物:
2−エチルヘキシルアクリレート 24.4部
n−ブチルアクリレート 62.4部
アリルメタクリレート 1.2部
ラウリル硫酸ナトリウム 0.5部
蒸留水 27部
下記の第1単量体混合物をホモミキサーにて10,000rpmで予備攪拌した後、ホモジナイザーにより30MPaの圧力で乳化し、第1単量体混合物の乳化物を得た。
第1単量体混合物:
2−エチルヘキシルアクリレート 24.4部
n−ブチルアクリレート 62.4部
アリルメタクリレート 1.2部
ラウリル硫酸ナトリウム 0.5部
蒸留水 27部
攪拌機、還流冷却器、窒素吹込口、単量体追加口、温度計を備えたセパラブルフラスコに、下記の乳化剤混合物を入れ、フラスコ内を窒素置換しつつ攪拌し、フラスコの内温を50℃に昇温した。
乳化剤混合物:
ペレックスSS−L(花王(株)製 固形分50%) 2.0部
(アルキルジフェニルエーテルジスルフォン酸ナトリウム 固形分換算1.0部)
蒸留水 167部
乳化剤混合物:
ペレックスSS−L(花王(株)製 固形分50%) 2.0部
(アルキルジフェニルエーテルジスルフォン酸ナトリウム 固形分換算1.0部)
蒸留水 167部
次いで、下記の開始剤をフラスコ内に添加した。
開始剤:
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.44部
フラスコの内温を55℃に昇温し、下記の還元剤混合物をフラスコ内に添加した。
還元剤混合物:
硫酸第一鉄 0.002部
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.006部
ロンガリット 0.26部
蒸留水 2.732部
開始剤:
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.44部
フラスコの内温を55℃に昇温し、下記の還元剤混合物をフラスコ内に添加した。
還元剤混合物:
硫酸第一鉄 0.002部
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.006部
ロンガリット 0.26部
蒸留水 2.732部
還元剤混合物を添加してから5分後に、前記の第1単量体混合物の乳化物を2時間かけて滴下した。その後、内温65℃で1時間保持し、アクリル系ゴム(G−4)ラテックスを得た。得られたアクリル系ゴム(G−4)の質量平均粒子径は表2に記載した。
アクリルゴム系グラフト共重合体(A−4)の製造:
前記のアクリル系ゴム(G−4)ラテックスを65℃に保持し、下記の第2単量体混合物を30かけて滴下し、その後70℃で1時間保持した。
第2単量体混合物:
メチルメタクリレート 12部
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.06部
前記のアクリル系ゴム(G−4)ラテックスを65℃に保持し、下記の第2単量体混合物を30かけて滴下し、その後70℃で1時間保持した。
第2単量体混合物:
メチルメタクリレート 12部
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.06部
以上の重合の完了により、アクリルゴム系グラフト共重合体(A−4)ラテックスを得た。得られたアクリルゴム系グラフト共重合体(A−4)ラテックスを、塩化カルシウム1.5%を含有する熱水200部中に滴下して凝析した。凝析物を分離、洗浄した後、65℃で24時間乾燥し、アクリルゴム系グラフト共重合体(A−4)を得た。アクリルゴム系グラフト共重合体(A−4)のガラス転移温度は表2に記載した。
(製造例5)
アクリルゴム系グラフト共重合体(A−5)
アクリルゴム系グラフト共重合体(A−5)
アクリル系ゴム(G−5)ラテックスの製造:
攪拌機、還流冷却器、窒素吹込口、単量体追加口、温度計を備えたセパラブルフラスコに、下記の乳化剤混合物を入れ、フラスコ内を窒素置換しつつ攪拌し、フラスコの内温を50℃に昇温した。
乳化剤混合物:
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.1部
蒸留水 194.4部
攪拌機、還流冷却器、窒素吹込口、単量体追加口、温度計を備えたセパラブルフラスコに、下記の乳化剤混合物を入れ、フラスコ内を窒素置換しつつ攪拌し、フラスコの内温を50℃に昇温した。
乳化剤混合物:
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.1部
蒸留水 194.4部
次いで、下記の還元剤混合物をフラスコ内に添加した。
還元剤混合物:
硫酸第一鉄 0.002部
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.006部
ロンガリット 0.26部
蒸留水 4.732部
還元剤混合物:
硫酸第一鉄 0.002部
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.006部
ロンガリット 0.26部
蒸留水 4.732部
下記の第1単量体混合物を窒素置換し、フラスコ内に添加した。
第1単量体混合物:
n−ブチルアクリレート 86.2部
アリルメタクリレート 1.8部
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.44部
第1単量体混合物:
n−ブチルアクリレート 86.2部
アリルメタクリレート 1.8部
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.44部
フラスコの内温を70℃で2時間保持し、アクリル系ゴム(G−5)ラテックスを得た。得られたアクリル系ゴム(G−5)の質量平均粒子径は表2に記載した。
アクリルゴム系グラフト共重合体(A−5)の製造:
前記のアクリル系ゴム(G−5)ラテックスを65℃に保持し、下記の第2単量体混合物を30分間かけて滴下し、その後70℃で1時間保持した。
第2単量体混合物:
メチルメタクリレート 12部
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.06部
前記のアクリル系ゴム(G−5)ラテックスを65℃に保持し、下記の第2単量体混合物を30分間かけて滴下し、その後70℃で1時間保持した。
第2単量体混合物:
メチルメタクリレート 12部
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.06部
以上の重合の完了により、アクリルゴム系グラフト共重合体(A−5)ラテックスを得た。製造例1と同様の方法でラテックスを凝析し、アクリルゴム系グラフト共重合体(A−5)を得た。アクリルゴム系グラフト共重合体(A−5)のガラス転移温度は表2に記載した。
(製造例6)
ブタジエンゴム系グラフト共重合体(A−6)
ブタジエンゴム系グラフト共重合体(A−6)
ブタジエン系ゴム(G−6)ラテックスの製造:
攪拌機、単量体追加口、温度計を備えたオートクレーブに、下記の第1単量体混合物を入れ、攪拌しながらオートクレーブの内温を50℃に昇温した。
第1単量体混合物:
1,3−ブタジエン 85部
スチレン 15部
t−ドデシルメルカプタン 0.5部
ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド 0.4部
オレイン酸カリウム 1.0部
硫酸第一鉄 0.02部
ピロリン酸ナトリウム 1.5部
デキストローズ 1.0部
蒸留水 145.58部
攪拌機、単量体追加口、温度計を備えたオートクレーブに、下記の第1単量体混合物を入れ、攪拌しながらオートクレーブの内温を50℃に昇温した。
第1単量体混合物:
1,3−ブタジエン 85部
スチレン 15部
t−ドデシルメルカプタン 0.5部
ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド 0.4部
オレイン酸カリウム 1.0部
硫酸第一鉄 0.02部
ピロリン酸ナトリウム 1.5部
デキストローズ 1.0部
蒸留水 145.58部
50℃で15時間反応させて、ブタジエン系ゴム(G−6)ラテックスを得た。得られたブタジエン系ゴム(G−6)の質量平均粒子径は表2に記載した。
ブタジエンゴム系グラフト共重合体(A−6)の製造:
攪拌機、還流冷却器、窒素吹込口、単量体追加口、温度計を備えたセパラブルフラスコに、下記のラテックス混合物を入れた。
ラテックス混合物:
ブタジエン系ゴム(G−6)ラテックス 175部
(固形分:70部)
炭酸水素ナトリウム 1.2部
蒸留水 28.7部
攪拌機、還流冷却器、窒素吹込口、単量体追加口、温度計を備えたセパラブルフラスコに、下記のラテックス混合物を入れた。
ラテックス混合物:
ブタジエン系ゴム(G−6)ラテックス 175部
(固形分:70部)
炭酸水素ナトリウム 1.2部
蒸留水 28.7部
フラスコ内を窒素置換しつつ、30分間攪拌した。次いで、下記の乳化剤混合物をフラスコ内に添加した。
乳化剤混合物:
オレイン酸カリウム 1.0部
蒸留水 13.3部
乳化剤混合物:
オレイン酸カリウム 1.0部
蒸留水 13.3部
その後、下記の還元剤をフラスコ内に添加した。
還元剤:
ロンガリット 0.6部
還元剤:
ロンガリット 0.6部
フラスコの内温を70℃に保持し、下記の第2単量体混合物を30分かけて滴下し、その後70℃で1時間保持した。
第2単量体混合物:
メチルメタクリレート 15部
スチレン 13部
エチルアクリレート 2部
クメンハイドロパーオキサイド 0.2部
第2単量体混合物:
メチルメタクリレート 15部
スチレン 13部
エチルアクリレート 2部
クメンハイドロパーオキサイド 0.2部
以上の重合の完了により、ブタジエンゴム系グラフト共重合体(A−6)ラテックスを得た。製造例1と同様の方法でラテックスを凝析し、ブタジエンゴム系グラフト共重合体(A−6)を得た。
製造例1〜6で得たグラフト共重合体(A−1)〜(A−6)の組成と、それに対応するゴム(G−1)〜(G−6)の質量平均粒子径を表1及び表2に示す。
(実施例1〜5、比較例1〜4)
グラフト共重合体(A−1)〜(A−6)を耐衝撃性向上剤として用い、表3及び表4に示す比率で耐衝撃性向上剤、非晶質ポリエステル樹脂(B)、添加剤を配合した。ヘンシェルミキサーで予備混合した後、8インチ誘電加熱式テストロール(関西ロール(株)製)を用いて175℃で2分間溶融混練し、約1mmのシートを得た。このシートを、160℃に加熱したプレス機を用いて3枚重ね合わせ、厚さ3.2mmの試験片を作成した。
グラフト共重合体(A−1)〜(A−6)を耐衝撃性向上剤として用い、表3及び表4に示す比率で耐衝撃性向上剤、非晶質ポリエステル樹脂(B)、添加剤を配合した。ヘンシェルミキサーで予備混合した後、8インチ誘電加熱式テストロール(関西ロール(株)製)を用いて175℃で2分間溶融混練し、約1mmのシートを得た。このシートを、160℃に加熱したプレス機を用いて3枚重ね合わせ、厚さ3.2mmの試験片を作成した。
実施例、比較例に用いた耐衝撃性向上剤以外の原材料は、以下のとおりである。
非晶質ポリエステル樹脂(B) イースター6763
(イーストマンケミカル社製:PETG)
滑剤 モンタン酸エステルワックス:Licowax
(クラリアント社製)
カーボンブラック カーボンブラックNo.960(三菱化学(株)製)
非晶質ポリエステル樹脂(B) イースター6763
(イーストマンケミカル社製:PETG)
滑剤 モンタン酸エステルワックス:Licowax
(クラリアント社製)
カーボンブラック カーボンブラックNo.960(三菱化学(株)製)
作成した試験片について、以下の評価を行なった。評価結果を表3及び表4に示す。
(1)耐衝撃性(アイゾット試験)
ASTM D−256に準拠してアイゾット試験を行なった。試験温度は23℃及び0℃である。
ASTM D−256に準拠してアイゾット試験を行なった。試験温度は23℃及び0℃である。
(2)耐候性(耐退色性)
試験片を、60℃に調温したアイスーパーUVテスター(大日本プラスチックス(株)製)に8時間かけた後、温度60℃、湿度95%に設定した恒温恒湿器に16時間入れる操作を5回繰り返した。シート試験片の外観及び色の変化を目視評価した。表中の記号は以下の内容を示す。
○:外観及び色の変化が小さく良好
×:外観又は色の変化が大きい
試験片を、60℃に調温したアイスーパーUVテスター(大日本プラスチックス(株)製)に8時間かけた後、温度60℃、湿度95%に設定した恒温恒湿器に16時間入れる操作を5回繰り返した。シート試験片の外観及び色の変化を目視評価した。表中の記号は以下の内容を示す。
○:外観及び色の変化が小さく良好
×:外観又は色の変化が大きい
表3及び表4の結果から明らかなように、本発明の非晶質ポリエステル樹脂組成物である実施例1〜5は、耐衝撃性、特に低温での耐衝撃性に優れ、耐候性に優れていることがわかる。
本発明の非晶質ポリエステル樹脂組成物は、耐衝撃性、特に低温での耐衝撃性に優れ、耐候性に優れていることから、樹脂シート、フィルム、各種部品、壁紙、表面化粧剤、容器、瓶、発泡体等に好適に用いられる。
Claims (3)
- ガラス転移温度の異なる複数のゴム成分を含有するアクリル系ゴム質重合体に、ビニル単量体をグラフト重合してなるアクリルゴム系グラフト共重合体(A)からなる耐衝撃性向上剤と、
非晶質ポリエステル樹脂(B)とを含有する、非晶質ポリエステル樹脂組成物。
- 請求項1記載の非晶質ポリエステル樹脂組成物において、耐衝撃性向上剤の含有率が1〜50質量%、及び非晶質ポリエステル樹脂(B)の含有率が99〜50質量%である、非晶質ポリエステル樹脂組成物。
- 請求項1又は2記載の非晶質ポリエステル樹脂組成物を成形してなる成形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006217106A JP2008038091A (ja) | 2006-08-09 | 2006-08-09 | 非晶質ポリエステル樹脂組成物及びその成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2006217106A JP2008038091A (ja) | 2006-08-09 | 2006-08-09 | 非晶質ポリエステル樹脂組成物及びその成形品 |
Publications (1)
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---|---|
JP2008038091A true JP2008038091A (ja) | 2008-02-21 |
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JP2006217106A Pending JP2008038091A (ja) | 2006-08-09 | 2006-08-09 | 非晶質ポリエステル樹脂組成物及びその成形品 |
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-
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