JP2008036940A - ラインヘッド及び該ラインヘッドを用いた画像形成装置 - Google Patents

ラインヘッド及び該ラインヘッドを用いた画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の発光素子グループを並べて配置するとともに該複数の発光素子グループに対して一対一で複数の結像レンズを配置するラインヘッドにおいて、クロストークの発生を抑制して、良好なスポット形成の実現を可能にする技術を提供する。
【解決手段】透明基板の裏面側に並べられた複数の発光素子グループと、透明基板の表面と結像レンズの間に配置され、複数の発光素子グループに対して一対一で穿設された複数の導光孔を有する遮光部材とを備え、複数の発光素子グループの各々について該発光素子グループに属する発光素子のうち隣接開口部までの距離が最短となる最外素子、から該隣接開口部に向けて射出される光ビームが該隣接開口部における透明基板の表面において全反射されるように、透明基板の厚さと屈折率とが設定されている。
【選択図】図10

Description

この発明は、被走査面に対して光ビームを走査するラインヘッド及び該ラインヘッドを用いた画像形成装置に関するものである。
この種のラインヘッドとしては、例えば特許文献1に記載のように、複数の発光素子を配列して構成される発光素子グループ(同特許文献における「発光素子アレイ」)を用いたものが提案されている。さらに、特許文献1記載のラインヘッドでは、複数の発光素子グループを並べて配置するとともに、該複数の発光素子グループに対して一対一で複数の結像レンズを対向配置している。そして、発光素子グループの発光素子から射出された光ビームは、該発光素子グループに対向する結像レンズにより結像されて、被走査面にスポットが形成される。
特開2000−158705号公報
上述のようなラインヘッドにおいては、発光素子グループの発光素子から射出された光ビームが、対向する結像レンズにのみ入射することが好適である。しかしながら、かかるラインヘッドでは、複数の発光素子グループを並べて配置するとともに該複数の発光素子グループに対して一対一で対向して複数の結像レンズを配置しているため、いわゆるクロストークが発生する場合があった。即ち、ある発光素子から射出された光ビームが、該発光素子に対向する結像レンズに隣り合う結像レンズにも入射する場合があった。そして、その結果、良好なスポット形成が実現できないという問題が発生する場合があった。
この発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、複数の発光素子グループを並べて配置するとともに該複数の発光素子グループに対して一対一で複数の結像レンズを配置するラインヘッドにおいて、クロストークの発生を抑制して、良好なスポット形成の実現を可能にする技術を提供することを目的とする。
この発明にかかるラインヘッドは、被走査面に光ビームを結像してスポットを形成するラインヘッドであって、上記目的を達成するために、光ビームを透過可能な透明基板と、それぞれが透明基板の裏面側に形成された発光素子を複数個有するとともに、透明基板の裏面に離散的に並べて配置された複数の発光素子グループと、複数の発光素子グループに対して一対一で対応して配置されるとともに、それぞれが対向する発光素子グループに属する複数の発光素子から射出される光ビームを被走査面に結像する複数の結像レンズと、その一方面が透明基板の表面に対向するとともにその他方面が複数の結像レンズに対向するように配置され、更に、複数の発光素子グループに対して一対一で一方面から他方面に貫通して穿設された複数の導光孔を有する遮光部材とを備え、複数の発光素子グループの各々について、該発光素子グループに属する発光素子のうち該発光素子グループに隣り合う隣接発光素子グループに対応する導光孔の一方面における隣接開口部までの距離が最短となる最外素子、から該隣接開口部に向けて射出される光ビームが該隣接開口部における透明基板の表面において全反射されるように、透明基板の厚さと屈折率とが設定されていることを特徴としている。
このように構成されたラインヘッドでは、それぞれ複数の発光素子を有する複数の発光素子グループを、透明基板の裏面に離散的に並べて配置している。そして、これら複数の発光素子グループに対して一対一で対応して複数の結像レンズを配置している。そして、これら複数の結像レンズは、それぞれが対応する発光素子グループに属する複数の発光素子から透明基板を介して射出される光ビームを、被走査面に結像してスポットを形成する。よって、ある発光素子グループに属する発光素子から射出された光ビームが、該発光素子グループに隣り合う隣接発光素子グループに対応する結像レンズにも入射するというクロストークの問題が発生することがある。
かかるクロストークの問題に対して、この発明にかかるラインヘッドは次のように構成している。つまり、その一方面が透明基板の表面に対向するとともにその他方面が複数の結像レンズに対向するように配置された遮光部材を、この発明にかかるラインヘッドは備えている。更に、かかる遮光部材は、複数の発光素子グループに対して一対一でその一方面から他方面に貫通して穿設された複数の導光孔を有している。よって、透明基板を介して発光素子グループから射出される光ビームは、遮光部材に穿設された導光孔によって対応する結像レンズへと導かれる。つまり、結像レンズに入射可能な光ビームは、該結像レンズに対応する導光孔の一方面における開口部を通過した光ビームのみである。そして、この発明にかかるラインヘッドでは、次のように構成することで、導光孔の一方面における開口部を、該開口部に対応する発光素子グループに隣り合う発光素子グループからの光ビームが通過することを抑制している。
つまり、この発明にかかるラインヘッドでは、複数の発光素子グループの各々について、該発光素子グループに属する発光素子のうち該発光素子グループに隣り合う隣接発光素子グループに対応する導光孔の一方面における隣接開口部までの距離が最短となる最外素子、から該隣接開口部に向けて射出される光ビームが該隣接開口部における透明基板の表面において全反射されるように、透明基板の厚さと屈折率とが設定されている。
上述のように構成されたラインヘッドでは、ある発光素子グループに属する発光素子から射出された光ビームが、該発光素子グループに隣り合う隣接発光素子グループに対応する隣接開口部に入射してきた場合、かかる光ビームは、該隣接開口部における透明基板の表面で全反射される。つまり、ある発光素子グループに属する発光素子から射出された光ビームが、該発光素子に対する隣接開口部を通過することが抑制されることとなる。したがって、ある発光素子グループに属する発光素子から射出された光ビームが、該発光素子グループに隣り合う隣接発光素子グループに対応する結像レンズにも入射するというクロストークの発生が抑制され、良好なスポット形成が可能となる。
また、透明基板の厚さがtであるとともに屈折率がnである場合は、ラインヘッドを次のように構成しても良い。つまり、複数の発光素子グループの各々について、透明基板の表面に平行な面内における最外素子と隣接開口部との距離をaとしたとき、次式
1+t/a<n
を満たすように構成しても良い。
このように構成することで、ある発光素子グループに属する発光素子から射出された光ビームが、該発光素子に対する隣接開口部を通過することが抑制されることとなる。したがって、ある発光素子グループに属する発光素子から射出された光ビームが、該発光素子グループに隣り合う隣接発光素子グループに対応する結像レンズにも入射するというクロストークの発生が抑制され、良好なスポット形成が可能となる。
また、導光孔を結像レンズの光軸に対して軸対称に穿設するとともに、発光素子グループに属する複数の発光素子を光軸に対して対称に配置しても良い。その理由は、対称配置により距離aが最も大きくなり、上記不等式を満足させるのに有利に作用するからである。
また、この発明にかかる画像形成装置は、上記目的を達成するために、その表面が副走査方向に搬送される潜像担持体と、潜像担持体の表面を被走査面として該潜像担持体表面にスポットを形成する上記ラインヘッドと同一構成を有する露光手段とを備えることを特徴としている。よって、ある発光素子グループに属する発光素子から射出された光ビームが、該発光素子に対する隣接開口部を通過することが抑制されることとなる。したがって、ある発光素子グループに属する発光素子から射出された光ビームが、該発光素子グループに隣り合う隣接発光素子グループに対応する結像レンズにも入射するというクロストークの発生が抑制され、良好なスポットにより画像形成を実行することが可能となる。
図1は本発明にかかる画像形成装置の一実施形態を示す図である。また、図2は図1の画像形成装置の電気的構成を示す図である。この装置は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)の4色のトナーを重ね合わせてカラー画像を形成するカラーモードと、ブラック(K)のトナーのみを用いてモノクロ画像を形成するモノクロモードとを選択的に実行可能な画像形成装置である。なお図1は、カラーモード実行時に対応する図面である。この画像形成装置では、ホストコンピューターなどの外部装置から画像形成指令がCPUやメモリなどを有するメインコントローラMCに与えられると、このメインコントローラMCはエンジンコントローラECに制御信号などを与えるとともに画像形成指令に対応するビデオデータVDをヘッドコントローラHCに与える。また、このヘッドコントローラHCは、メインコントローラMCからのビデオデータVDとエンジンコントローラECからの垂直同期信号Vsyncおよびパラメータ値とに基づき各色のラインヘッド29を制御する。これによって、エンジン部EGが所定の画像形成動作を実行し、複写紙、転写紙、用紙およびOHP用透明シートなどのシートに画像形成指令に対応する画像を形成する。
この実施形態にかかる画像形成装置が有するハウジング本体3内には、電源回路基板、メインコントローラMC、エンジンコントローラECおよびヘッドコントローラHCを内蔵する電装品ボックス5が設けられている。また、画像形成ユニット7、転写ベルトユニット8および給紙ユニット11もハウジング本体3内に配設されている。また、図1においてハウジング本体3内右側には、2次転写ユニット12、定着ユニット13、シート案内部材15が配設されている。なお、給紙ユニット11は、装置本体1に対して着脱自在に構成されている。そして、該給紙ユニット11および転写ベルトユニット8については、それぞれ取り外して修理または交換を行うことが可能な構成になっている。
画像形成ユニット7は、複数の異なる色の画像を形成する4個の画像形成ステーションY(イエロー用)、M(マゼンダ用)、C(シアン用)、K(ブラック用)を備えている。また、各画像形成ステーションY,M,C,Kには、それぞれの色のトナー像がその表面に形成される感光体ドラム21が設けられている。各感光体ドラム21はそれぞれ専用の駆動モータに接続され図中矢印D21の方向に所定速度で回転駆動される。これにより感光体ドラム21の表面が副走査方向に搬送されることとなる。また、感光体ドラム21の周囲には、回転方向に沿って帯電部23、ラインヘッド29、現像部25および感光体クリーナ27が配設されている。そして、これらの機能部によって帯電動作、潜像形成動作及びトナー現像動作が実行される。したがって、カラーモード実行時は、全ての画像形成ステーションY,M,C,Kで形成されたトナー像を転写ベルトユニット8が有する転写ベルト81に重ね合わせてカラー画像を形成するとともに、モノクロモード実行時は、画像形成ステーションKで形成されたトナー像のみを用いてモノクロ画像を形成する。なお、図1において、画像形成ユニット7の各画像形成ステーションは構成が互いに同一のため、図示の便宜上一部の画像形成ステーションのみに符号をつけて、他の画像形成ステーションについては符号を省略する。
帯電部23は、その表面が弾性ゴムで構成された帯電ローラを備えている。この帯電ローラは帯電位置で感光体ドラム21の表面と当接して従動回転するように構成されており、感光体ドラム21の回転動作に伴って感光体ドラム21に対して従動方向に周速で従動回転する。また、この帯電ローラは帯電バイアス発生部(図示省略)に接続されており、帯電バイアス発生部からの帯電バイアスの給電を受けて帯電部23と感光体ドラム21が当接する帯電位置で感光体ドラム21の表面を帯電させる。
ラインヘッド29は、感光体ドラム21の軸方向(図1の紙面に対して垂直な方向)に配列された複数の発光素子を備えるとともに、感光体ドラム21から離間配置されている。そして、これらの発光素子から、帯電部23により帯電された感光体ドラム21の表面に対して光を照射して該表面に潜像を形成する。なお、この実施形態では、各色のラインヘッド29を制御するためにヘッドコントローラHCが設けられ、メインコントローラMCからのビデオデータVDと、エンジンコントローラECからの信号とに基づき各ラインヘッド29を制御している。すなわち、この実施形態では、画像形成指令に含まれる画像データがメインコントローラMCの画像処理部51に入力される。そして、該画像データに対して種々の画像処理が施されて各色のビデオデータVDが作成されるとともに、該ビデオデータVDがメイン側通信モジュール52を介してヘッドコントローラHCに与えられる。また、ヘッドコントローラHCでは、ビデオデータVDはヘッド側通信モジュール53を介してヘッド制御モジュール54に与えられる。このヘッド制御モジュール54には、上記したように潜像形成に関連するパラメータ値を示す信号と垂直同期信号VsyncがエンジンコントローラECから与えられている。そして、これらの信号およびビデオデータVDなどに基づきヘッドコントローラHCは各色のラインヘッド29に対して素子駆動を制御するための信号を作成し、各ラインヘッド29に出力する。こうすることで、各ラインヘッド29において発光素子の作動が適切に制御されて画像形成指令に対応する潜像が形成される。
そして、この実施形態においては、各画像形成ステーションY,M,C,Kの感光体ドラム21、帯電部23、現像部25および感光体クリーナ27を感光体カートリッジとしてユニット化している。また、各感光体カートリッジには、該感光体カートリッジに関する情報を記憶するための不揮発性メモリがそれぞれ設けられている。そして、エンジンコントローラECと各感光体カートリッジとの間で無線通信が行われる。こうすることで、各感光体カートリッジに関する情報がエンジンコントローラECに伝達されるとともに、各メモリ内の情報が更新記憶される。
現像部25は、その表面にトナーが担持する現像ローラ251を有する。そして、現像ローラ251と電気的に接続された現像バイアス発生部(図示省略)から現像ローラ251に印加される現像バイアスによって、現像ローラ251と感光体ドラム21とが当接する現像位置において、帯電トナーが現像ローラ251から感光体ドラム21に移動してラインヘッド29により形成された静電潜像が顕在化される。
このように上記現像位置において顕在化されたトナー像は、感光体ドラム21の回転方向D21に搬送された後、後に詳述する転写ベルト81と各感光体ドラム21が当接する1次転写位置TR1において転写ベルト81に1次転写される。
また、この実施形態では、感光体ドラム21の回転方向D21の1次転写位置TR1の下流側で且つ帯電部23の上流側に、感光体ドラム21の表面に当接して感光体クリーナ27が設けられている。この感光体クリーナ27は、感光体ドラムの表面に当接することで1次転写後に感光体ドラム21の表面に残留するトナーをクリーニング除去する。
転写ベルトユニット8は、駆動ローラ82と、図1において駆動ローラ82の左側に配設される従動ローラ83(ブレード対向ローラ)と、これらのローラに張架され図示矢印D81の方向(搬送方向)へ循環駆動される転写ベルト81とを備えている。また、転写ベルトユニット8は、転写ベルト81の内側に、感光体カートリッジ装着時において各画像形成ステーションY,M,C,Kが有する感光体ドラム21各々に対して一対一で対向配置される、4個の1次転写ローラ85Y,85M,85C,85Kを備えている。これらの1次転写ローラ85は、それぞれ1次転写バイアス発生部(図示省略)と電気的に接続される。そして、後に詳述するように、カラーモード実行時は、図1に示すように全ての1次転写ローラ85Y,85M,85C,85Kを画像形成ステーションY,M,C,K側に位置決めすることで、転写ベルト81を画像形成ステーションY,M,C,Kそれぞれが有する感光体ドラム21に押し遣り当接させて、各感光体ドラム21と転写ベルト81との間に1次転写位置TR1を形成する。そして、適当なタイミングで上記1次転写バイアス発生部から1次転写ローラ85に1次転写バイアスを印加することで、各感光体ドラム21の表面上に形成されたトナー像を、それぞれに対応する1次転写位置TR1において転写ベルト81表面に転写してカラー画像を形成する。
一方、モノクロモード実行時は、4個の1次転写ローラ85のうち、カラー1次転写ローラ85Y,85M,85Cをそれぞれが対向する画像形成ステーションY,M,Cから離間させるとともにモノクロ1次転写ローラ85Kのみを画像形成ステーションKに当接させることで、モノクロ画像形成ステーションKのみを転写ベルト81に当接させる。その結果、モノクロ1次転写ローラ85Kと画像形成ステーションKとの間にのみ1次転写位置TR1が形成される。そして、適当なタイミングで前記1次転写バイアス発生部からモノクロ1次転写ローラ85Kに1次転写バイアスを印加することで、各感光体ドラム21の表面上に形成されたトナー像を、1次転写位置TR1において転写ベルト81表面に転写してモノクロ画像を形成する。
さらに、転写ベルトユニット8は、モノクロ1次転写ローラ85Kの下流側で且つ駆動ローラ82の上流側に配設された下流ガイドローラ86を備える。また、この下流ガイドローラ86は、モノクロ1次転写ローラ85Kが画像形成ステーションKの感光体ドラム21に当接して形成する1次転写位置TR1での1次転写ローラ85Kと感光体ドラム21との共通内接線上において、転写ベルト81に当接するように構成されている。
駆動ローラ82は、転写ベルト81を図示矢印D81の方向に循環駆動するとともに、2次転写ローラ121のバックアップローラを兼ねている。駆動ローラ82の周面には、厚さ3mm程度、体積抵抗率が1000kΩ・cm以下のゴム層が形成されており、金属製の軸を介して接地することにより、図示を省略する2次転写バイアス発生部から2次転写ローラ121を介して供給される2次転写バイアスの導電経路としている。このように駆動ローラ82に高摩擦かつ衝撃吸収性を有するゴム層を設けることにより、駆動ローラ82と2次転写ローラ121との当接部分(2次転写位置TR2)へのシートが進入する際の衝撃が転写ベルト81に伝達しにくく、画質の劣化を防止することができる。
給紙ユニット11は、シートを積層保持可能である給紙カセット77と、給紙カセット77からシートを一枚ずつ給紙するピックアップローラ79とを有する給紙部を備えている。ピックアップローラ79により給紙部から給紙されたシートは、レジストローラ対80において給紙タイミングが調整された後、シート案内部材15に沿って2次転写位置TR2に給紙される。
2次転写ローラ121は、転写ベルト81に対して離当接自在に設けられ、2次転写ローラ駆動機構(図示省略)により離当接駆動される。定着ユニット13は、ハロゲンヒータ等の発熱体を内蔵して回転自在な加熱ローラ131と、この加熱ローラ131を押圧付勢する加圧部132とを有している。そして、その表面に画像が2次転写されたシートは、シート案内部材15により、加熱ローラ131と加圧部132の加圧ベルト1323とで形成するニップ部に案内され、該ニップ部において所定の温度で画像が熱定着される。加圧部132は、2つのローラ1321,1322と、これらに張架される加圧ベルト1323とで構成されている。そして、加圧ベルト1323の表面のうち、2つのローラ1321,1322により張られたベルト張面を加熱ローラ131の周面に押し付けることで、加熱ローラ131と加圧ベルト1323とで形成するニップ部が広くとれるように構成されている。また、こうして定着処理を受けたシートはハウジング本体3の上面部に設けられた排紙トレイ4に搬送される。
また、この装置では、ブレード対向ローラ83に対向してクリーナ部71が配設されている。クリーナ部71は、クリーナブレード711と廃トナーボックス713とを有する。クリーナブレード711は、その先端部を転写ベルト81を介してブレード対向ローラ83に当接することで、2次転写後に転写ベルトに残留するトナーや紙粉等の異物を除去する。そして、このように除去された異物は、廃トナーボックス713に回収される。また、クリーナブレード711及び廃トナーボックス713は、ブレード対向ローラ83と一体的に構成されている。したがって、次に説明するようにブレード対向ローラ83が移動する場合は、ブレード対向ローラ83と一緒にクリーナブレード711及び廃トナーボックス713も移動することとなる。
図3は、本発明にかかるラインヘッド(露光手段)の一実施形態の概略を示す斜視図である。また、図4は、本発明にかかるラインヘッド(露光手段)の一実施形態の副走査方向の断面図である。本実施形態におけるラインヘッド29は、主走査方向XXを長手方向とするケース291を備えるとともに、かかるケース291の両端には、位置決めピン2911とねじ挿入孔2912が設けられている。そして、かかる位置決めピン2911を、感光体ドラム21を覆うとともに感光体ドラム21に対して位置決めされた感光体カバー(図示省略)に穿設された位置決め孔(図示省略)に嵌め込むことで、ラインヘッド29が感光体ドラム21に対して位置決めされる。そして更に、ねじ挿入孔2912を介して固定ねじを感光体カバーのねじ孔(図示省略)にねじ込んで固定することで、ラインヘッド29が感光体ドラム21に対して位置決め固定される。
ケース291は、感光体ドラム21の表面に対向する位置にマイクロレンズアレイ299を保持するとともに、その内部に、該マイクロレンズアレイ299に近い順番で、遮光部材297及びガラス基板293を備えている。また、ガラス基板293の裏面(ガラス基板293が有する2つの面のうちマイクロレンズアレイ299と逆側の面)には、複数の発光素子グループ295が設けられている。即ち、複数の発光素子グループ295は、ガラス基板293の裏面に、主走査方向XX及び副走査方向YYに互いに所定間隔だけ離れて2次元的に配置されている。ここで、複数の発光素子グループ295の各々は、複数の発光素子を2次元的に配列して構成されている。また、本実施形態では、発光素子として有機EL(Electro-Luminescence)を用いる。つまり、本実施形態では、ガラス基板293の裏面に有機ELを発光素子として配置している。そして、複数の発光素子それぞれから感光体ドラム21の方向に射出される光ビームは、ガラス基板293を介して遮光部材297へ向うこととなる。
遮光部材297には、複数の発光素子グループ295に対して一対一で複数の導光孔2971が穿設されている。また、かかる導光孔2971は、ガラス基板293の法線と平行な線を中心軸として遮光部材297を貫通する略円柱状の孔として穿設されている。つまり、発光素子グループ295に属する発光素子2951から出た光は、該発光素子グループ295に対応する導光孔2971によって、マイクロレンズアレイ299に導かれる。そして、遮光部材297に穿設された導光孔2971を通過した光ビームは、マイクロレンズアレイ299により、感光体ドラム21の表面にスポットとして結像されることとなる。
図4に示すように、固定器具2914によって、裏蓋2913がガラス基板2913を介してケース291に押圧されている。つまり、固定器具2914は、裏蓋293をケース291側に押圧する弾性力を有するとともに、かかる弾性力により裏蓋を押圧することで、ケース291の内部を光密に(つまり、ケース291内部から光が漏れないように、及び、ケース291の外部から光が侵入しないように)密閉している。なお、固定器具2914は、ケース291の長手方向に複数箇所設けられている。また、発光素子グループ295は、封止部材294により覆われている。
図5は、マイクロレンズアレイの概略を示す斜視図である。また、図6は、マイクロレンズアレイの主走査方向の断面図である。マイクロレンズアレイ299は、ガラス基板2991を有するとともに、該ガラス基板2991を挟むように一対一で配置された2枚のレンズ2993A,2993Bにより構成されるレンズ対を複数有している。なお、これらレンズ2993A,2993Bは樹脂により形成することができる。
つまり、ガラス基板2991の表面2991Aには複数のレンズ2993Aが配置されるとともに、複数のレンズ2993Aに一対一で対応するように、複数のレンズ2993Bがガラス基板2991の裏面2991Bに配置されている。また、レンズ対を構成する2枚のレンズ2993A,2993Bは、相互に光軸OAを共通にする。また、これら複数のレンズ対は、複数の発光素子グループ295に一対一で配置されている。なお、この明細書では、一対一の対を成すレンズ対2993A,2993Bと、かかるレンズ対によって挟まれたガラス基板2991とから成る光学系を「マイクロレンズML」と称することとする。そして、これら複数のレンズ対(マイクロレンズML)は、発光素子グループ295の配置に対応して、主走査方向XX及び副走査方向YYに互いに所定間隔だけ離れて2次元的に配置されている。
図7は、複数の発光素子グループの配置を示す図である。本実施形態では、主走査方向XXに4個の発光素子2951を所定間隔毎に並べて構成される発光素子列L2951を、副走査方向YYに2個並べて、1つの発光素子グループ295を構成している。つまり、同図の2点鎖線で示されるマイクロレンズMLに対応して8個の発光素子2951が、発光素子グループ295を構成している。そして、複数の発光素子グループ295は次のように配置されている。
つまり、主走査方向XXに発光素子グループ295を所定個数(2個以上)並べて構成される発光素子グループ列L295(グループ列)が副走査方向YYに3個並ぶように、発光素子グループ295は2次元的に配置されている。また、全ての発光素子グループ295は、互いに異なる主走査方向位置に配置されている。更に、主走査方向位置が隣り合う発光素子グループ(例えば、発光素子グループ295C1と発光素子グループ295B1)の副走査方向位置が互いに異なるように、複数の発光素子グループ295は配置されている。なお、本明細書において、発光素子2951の幾何重心点を発光素子2951の位置とする。よって、2個の発光素子の間の距離は、各発光素子の幾何重心間距離を意味する。また、本明細書において「発光素子グループの幾何重心」とは、同一の発光素子グループ295に属する全ての発光素子位置の幾何重心を意味する。また、主走査方向位置及び副走査方向位置とはそれぞれ注目する位置の主走査方向成分及び副走査方向成分を意味する。
そして、かかる発光素子グループ295の配置に対応して、遮光部材297に導光孔2971が穿設されるとともに、レンズ2993A,2993Bで構成されるレンズ対が配置される。つまり、本実施形態においては、発光素子グループ295の重心位置と、導光孔2971の中心軸と、レンズ2993A,2993Bで構成されるレンズ対の光軸OAとは、略一致するように構成されている。そして、発光素子グループ295の発光素子2951から射出された光ビームは、対応する導光孔2971を介してマイクロレンズアレイ299に入射するとともに、該マイクロレンズアレイ299により感光体ドラム21の表面にスポットとして結像される。
図8は、本実施形態におけるマイクロレンズアレイの結像状態を示す図である。また、同図では、マイクロレンズアレイ299の結像特性を示すために、発光素子グループ295の幾何重心E0と、該幾何重心E0より所定間隔だけ離れた位置E1,E2とから射出された光ビームの軌跡を表している。かかる軌跡が示すように、各位置から射出された光ビームは、ガラス基板293の裏面に入射した後、該ガラス基板293の表面から射出される。そして、ガラス基板293の表面から射出された光ビームはマイクロレンズアレイ299を介して感光体ドラム表面(被走査面)に到達する。
図8が示すように、発光素子グループの幾何重心位置E0から射出される光ビームは、感光体ドラム21の表面とレンズ2993A,2993Bの光軸OAとの交点I0に結像される。これは、上述の通り、本実施形態では、発光素子グループ295の幾何重心位置E0(発光素子グループ295の位置)がレンズ2993A,2993Bの光軸OAの上に在ることに起因するものである。また、位置E1,E2から射出される光ビームは、それぞれ感光体ドラム21の表面の位置I1,I2に結像される。つまり、位置E1から射出される光ビームは、主走査方向XXにおいてレンズ2993A,2993Bの光軸OAを挟んで逆側の位置I1に結像されるとともに、位置E2から射出される光ビームは、主走査方向XXにおいてレンズ2993A,2993Bの光軸OAを挟んで逆側の位置I2に結像される。即ち、互いに光軸を共通にするレンズ2993A,2993Bから成るレンズ対と、該レンズ対に挟まれるガラス基板2991とで構成された結像レンズは、反転特性を有するいわゆる反転光学系である。
また、同図が示すように、位置E1,E0の間の距離と比較して、光ビームが結像される位置I1,I0の間の距離は長い。即ち、本実施形態における上記光学系の倍率(光学倍率)の絶対値は1より大きい。つまり、本実施形態における上記光学系は、拡大特性を有するいわゆる拡大光学系である。このように本実施形態では、互いに光軸を共通にするレンズ2993A,2993Bから成るレンズ対と、該レンズ対に挟まれるガラス基板2991とで構成された光学系であるマイクロレンズMLが、本発明における「結像レンズ」として機能している。
図9は、発光素子グループ、導光孔及びマイクロレンズの関係を示す図である。同図が示すように、厚さt及び屈折率nのガラス基板293(透明基板)の裏面に、複数の発光素子グループ295が離散的に並べて配置されている。そして、これら複数の発光素子グループ295に対して、一対一で対応して複数のマイクロレンズML(結像レンズ)が配置されている。また、遮光部材297は、その一方面がガラス基板の表面に対向するとともにその他方面が複数の結像レンズに対向するように配置されている。そして、該遮光部材297には、複数の発光素子グループ295に対して一対一で複数の導光孔2971が、該遮光部材297の一方面から他方面に貫通して穿設されている。また、これら複数の導光孔2971は、対応するマイクロレンズMLの光軸OAに対して軸対称に穿設されている。
図9が示すように、本実施形態におけるラインヘッドは、複数のマイクロレンズMLに対して一対一で穿設された複数の導光孔2971を有する遮光部材297を備えている。よって、ガラス基板293(透明基板)を介して発光素子グループ295から射出される光ビームは、遮光部材297に穿設された導光孔2971によって対向するマイクロレンズML(結像レンズ)へと導かれる。つまり、マイクロレンズMLに入射可能な光ビームは、該マイクロレンズMLに対応する導光孔2971の一方面における開口部OP2971を通過した光ビームのみである。
図10は、発光素子グループと開口部との関係を示す図である。上述の通り、本実施形態では、複数の導光孔2971は、対応するマイクロレンズMLの光軸OAに対して軸対称に穿設されている。さらに、本実施形態では、同図が示すように、複数の発光素子グループ295の各々について、発光素子グループ295に属する複数の発光素子2951は、対向するマイクロレンズMLの光軸OA(つまり、導光孔の開口部OP2971の中心軸)に対して対称に配置されている。よって、発光素子グループ295の幾何重心CG295とマイクロレンズMLの光軸OAとは、一致することとなる。
そして、本実施形態におけるラインヘッドでは、複数の発光素子グループ各々について次のように構成している。つまり、本実施形態では、発光素子グループ295に属する複数の発光素子2951のうち、該発光素子グループ295に隣り合う隣接発光素子グループ295に対応する導光孔2971の一方面における隣接開口部OP2971までの距離が最短となる発光素子を最外素子OM2951と定義している。ここで、一方面とは遮光部材297が有する面のうち、ガラス基板293に対向する面を言う。そして、最外素子2951から隣接開口部OP2971に向けて射出される光ビームが、該隣接開口部OP2971におけるガラス基板293の表面において全反射されるように、ガラス基板293の厚さt及び屈折率nを設定している。より、具体的には、ガラス基板293の表面に平行な面内(つまり、図10の紙面に平行な面内)における最外素子OM2951と隣接開口部との距離をaとしたとき、次式
1+t/a<n
を満たすようにラインヘッドを構成している。
図11は、上述のラインヘッドによるスポット形成動作を示す図である。以下に、図2、図7、図11を用いて本実施形態におけるラインヘッドによるスポット形成動作を説明する。また、発明の理解を容易にするため、ここでは主走査方向XXに伸びる直線上に複数のスポットを並べて形成する場合について説明する。本実施形態では、感光体ドラム21(潜像担持体)の表面(被走査面)を副走査方向YYに搬送しながら、ヘッド制御モジュール54により複数の発光素子を所定のタイミングで発光させることで、主走査方向XXに伸びる直線上に複数のスポットを並べて形成する。
つまり、本実施形態のラインヘッドでは、副走査方向位置Y1〜Y6の各位置に対応して、副走査方向YYに6個の発光素子列L2951が並べて配置されている(図7)。そこで、本実施形態では、同一の副走査方向位置にある発光素子列L2951は、略同一のタイミングで発光させるとともに、異なる副走査方向位置にある発光素子列L2951は、互いに異なるタイミングで発光させる。より具体的には、副走査方向位置Y1〜Y6の順番で、発光素子列L2951を発光させる。そして、感光体ドラム21の表面を副走査方向YYに搬送しながら、上述の順番で発光素子列L2951を発光させることで、該表面の主走査方向XXに伸びる直線上に複数のスポットを並べて形成する。
かかる動作を、図7,11を用いて説明する。まず最初に、副走査方向YYに最上流の発光素子グループ295A1,295A2,295A3,…に属する副走査方向位置Y1の発光素子列L2951の発光素子2951を発光させる。そして、かかる発光動作により射出される複数の光ビームは、上述の反転拡大特性を有する「結像レンズ」により、反転されつつ拡大されて感光体ドラム表面に結像される。つまり、図11の「1回目」のハッチングパターンの位置にスポットが形成される。なお、同図において、白抜きの丸印は、未だ形成されておらず今後形成される予定のスポットを表す。また、同図において、符号295C1,295B1,295A1,295C2でラベルされたスポットは、それぞれに付された符号に対応する発光素子グループ295により形成されるスポットであることを示す。
次に、同発光素子グループ295A1,295A2,295A3,…に属する副走査方向位置Y2の発光素子列L2951の発光素子2951を発光させる。そして、かかる発光動作により射出される複数の光ビームは、上述の反転拡大特性を有する「結像レンズ」により、反転されつつ拡大されて感光体ドラム表面に結像される。つまり、図11の「2回目」のハッチングパターンの位置にスポットが形成される。ここで、感光体ドラム21の表面の搬送方向が副走査方向YYであるのに対して、副走査方向YYの下流側の発光素子列L2951から順番に(つまり、副走査方向位置Y1,Y2の順番に)発光させたのは、「結像レンズ」が反転特性を有することに対応するためである。
次に、副走査方向上流側から2番目の発光素子グループ295B1,295B2,295B3,…に属する副走査方向位置Y3の発光素子列L2951の発光素子2951を発光させる。そして、かかる発光動作により射出される複数の光ビームは、上述の反転拡大特性を有する「結像レンズ」により、反転されつつ拡大されて感光体ドラム表面に結像される。つまり、図11の「3回目」のハッチングパターンの位置にスポットが形成される。
次に、同発光素子グループ295B1,295B2,295B3,…に属する副走査方向位置Y4の発光素子列L2951の発光素子2951を発光させる。そして、かかる発光動作により射出される複数の光ビームは、上述の反転拡大特性を有する「結像レンズ」により、反転されつつ拡大されて感光体ドラム表面に結像される。つまり、図11の「4回目」のハッチングパターンの位置にスポットが形成される。
次に、副走査方向最下流の発光素子グループ295C1,295C2,295C3,…に属する副走査方向位置Y5の発光素子列L2951の発光素子2951を発光させる。そして、かかる発光動作により射出される複数の光ビームは、上述の反転拡大特性を有する「結像レンズ」により、反転されつつ拡大されて感光体ドラム表面に結像される。つまり、図11の「5回目」のハッチングパターンの位置にスポットが形成される。
そして最後に、同発光素子グループ295C1,295C2,295C3,…に属する副走査方向位置Y6の発光素子列L2951の発光素子2951を発光させる。そして、かかる発光動作により射出される複数の光ビームは、上述の反転拡大特性を有する「結像レンズ」により、反転されつつ拡大されて感光体ドラム表面に結像される。つまり、図11の「6回目」のハッチングパターンの位置にスポットが形成される。このように、1〜6回目までの発光動作を実行することで、主走査方向XXに伸びる直線上に複数のスポットを並べて形成する。
このように、本実施形態におけるラインヘッド29では、それぞれ複数の発光素子2951を有する複数の発光素子グループ295を、ガラス基板293(透明基板)の裏面に離散的に並べて配置している。そして、これら複数の発光素子グループ295に対して一対一で対応して複数のマイクロレンズML(結像レンズ)を配置している。そして、これら複数のマイクロレンズMLは、それぞれが対応する発光素子グループ295に属する複数の発光素子2951からガラス基板293(透明基板)を介して射出される光ビームを、感光体ドラム表面(被走査面)に結像してスポットを形成する。よって、ある発光素子グループ295に属する発光素子2951から射出された光ビームが、該発光素子グループ295に隣り合う隣接発光素子グループ295に対応する結像レンズMLにも入射するというクロストークの問題が発生することがある。
かかるクロストークの問題に対して、上述のラインヘッド29は次のように構成している。つまり、その一方面がガラス基板293(透明基板)の表面に対向するとともにその他方面が複数のマイクロレンズML(結像レンズ)に対向するように配置された遮光部材297を、上述のラインヘッド29は備えている。更に、かかる遮光部材297は、複数の発光素子グループ295に対して一対一でその一方面から他方面に貫通して穿設された複数の導光孔2971を有している。よって、ガラス基板293を介して発光素子グループ295から射出される光ビームは、遮光部材297に穿設された導光孔2971によって対応するマイクロレンズMLへと導かれる。つまり、マイクロレンズMLに入射可能な光ビームは、該マイクロレンズMLに対応する導光孔2971の一方面における開口部OP2971を通過した光ビームのみである。そして、この発明にかかるラインヘッド29では、次のように構成することで、導光孔2971の一方面における開口部OP2971を、該開口部OP2971に対応する発光素子グループ295に隣り合う発光素子グループ295からの光ビームが通過することを抑制している。
本実施形態では、発光素子グループ295に属する複数の発光素子2951のうち、該発光素子グループ295に隣り合う隣接発光素子グループ295に対応する導光孔2971の一方面における隣接開口部OP2971までの距離が最短となる発光素子2951を最外素子OM2951と定義している。ここで、一方面とは遮光部材297が有する面のうち、ガラス基板293に対向する面である。そして、最外素子2951から隣接開口部OP2971に向けて射出される光ビームが、該隣接開口部OP2971におけるガラス基板293の表面において全反射されるように(全反射条件を満たすように)、ガラス基板293の厚さt及び屈折率nを設定している。そこで、本実実施形態では全反射条件を満たすべく、ガラス基板293の表面に平行な面内における最外素子OM2951と隣接開口部との距離をaとしたとき、次式
1+t/a<n …数1
を満たすようにラインヘッド29を構成している。よって、ある発光素子グループ295に属する発光素子2951から射出された光ビームが、該発光素子グループ295に隣り合う隣接発光素子グループ295に対応する隣接開口部OP2971に入射してきた場合、かかる光ビームは、該隣接開口部2971におけるガラス基板293(透明基板)の表面で全反射される。次に、上記不等式を要求することにより、全反射条件を満たすことができる理由について説明する。
図12は、数1で表される不等式の根拠を示す図である。上述のクロストーク発生を抑制する条件を求めるには、発光素子グループ295に属する複数の発光素子2951各々から射出された光ビームの全てが隣接開口部OP2971におけるガラス基板293の表面において全反射される条件を求めればよい。つまり、換言すれば、発光素子グループ295に属する複数の発光素子2951のうち隣接開口部OP2971との距離が最も小さい最外素子OM2951から射出された光ビーム(同図中の矢印)が、隣接開口部OP2971におけるガラス基板293表面で全反射される条件を求めればよい。ここで、ガラス基板293の屈折率はnであるから、該条件を満たすためには、次の不等式
n×sinθ>1
を満たす必要がある。ここで、符号θは、最外素子OM2951から隣接開口部OP2971のうち該最外素子OM2951に向う線と、ガラス基板293の表面に対する法線とが成す角度である。よって、点CP2971と最外素子OM2951との距離をkとして、上不等式を変形していくと、
a/k>1/n
両辺を二乗するとともに、両辺の逆数をとると、
/a<n
となる。また、
2=t+a
であるから、最終的に次式
1+t/a<n
が得られる。このように、上記数1で表される不等式を満たすことで、ある発光素子グループ295に属する発光素子2951から射出された光ビームが、該発光素子グループ295に隣り合う隣接発光素子グループ295に対応する隣接開口部OP2971に入射してきた場合、かかる光ビームは、該隣接開口部2971におけるガラス基板293(透明基板)の表面で全反射されることが判る。
つまり、本実施形態におけるラインヘッド29では、ある発光素子グループ295に属する発光素子2951から射出された光ビームが、該発光素子2951に対する隣接開口部OP2971を通過することが抑制されている。したがって、ある発光素子グループ295に属する発光素子2951から射出された光ビームが、該発光素子グループ295に隣り合う隣接発光素子グループ295に対応するマイクロレンズML(結像レンズ)にも入射するというクロストークの発生が抑制され、良好なスポット形成が実現されている。
また、上記実施形態では、導光孔2971をマイクロレンズML(結像レンズ)の光軸OAに対して軸対称に穿設するとともに、発光素子グループ295に属する複数の発光素子2951を光軸OAに対して対称に配置している。よって、かかる対称配置により距離aが最も大きくなり、上記数1で表される不等式を満足させるのに有利に作用する。したがって、クロストークの発生がより効率的に抑制され、良好なスポット形成が簡易に実現されており好適である。
また、上記実施形態にかかる画像形成装置は、上記ラインヘッドを露光手段として採用している。そして、該露光手段により、感光体ドラム表面(潜像担持体表面)にスポットを形成している。よって、ある発光素子グループ295に属する発光素子2951から射出された光ビームが、該発光素子2951に対する隣接開口部OP2971を通過することが抑制されている。したがって、ある発光素子グループ295に属する発光素子2951から射出された光ビームが、該発光素子グループ295に隣り合う隣接発光素子グループ295に対応するマイクロレンズML(結像レンズ)にも入射するというクロストークの発生が抑制され、良好なスポットにより画像形成を実行することが可能となっている。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。つまり、上記実施形態では、透明基板をガラスで構成しているが、透明基板の材質がガラスに限られないことは言うまでもない。つまり、光ビームを透過可能である材質により透明基板を構成することができる。
また、上記実施形態では、式1で表される不等式を満たすように要求することで、全反射条件を満たすように構成している。しかしながら、例えば、透明基板の屈折率が一様でない場合などは、かかる屈折率分布を考慮して全反射条件を満たす不等式求めるとともに、求められた不等式を満たすようにラインヘッドを構成することで、クロストークの防止という本発明の効果を奏することが可能であることは言うまでもない。
また、上記実施形態では、導光孔2971をマイクロレンズML(結像レンズ)の光軸OAに対して軸対称に穿設するとともに、発光素子グループ295に属する複数の発光素子2951を光軸OAに対して対称に配置しているが、かかる配置は本発明に必須の要件ではない。但し、このように配置することで、距離aが最も大きくなり、上記数1で表される不等式を満足させるのに有利に作用し、その結果、良好なスポット形成が簡易に実現されるという点で好適である。
また、上記実施形態では、図7で示すように、複数の発光素子グループを配置している。つまり、主走査方向XXに4個の発光素子2951を所定間隔毎に並べて構成される発光素子列L2951を、副走査方向YYに2個並べて、1つの発光素子グループ295を構成している。しかしながら、発光素子グループ295を構成する発光素子2951の個数や、これら複数の発光素子2951の配置方法はこれに限られるものではなく、適宜変更が可能である。ただし、複数の発光素子2951の配置については、上記対称配置を採用することで良好なスポット形成が簡易に実現されるという点で好適であるということは、上述の通りである。
また、上記実施形態では、主走査方向XXに発光素子グループ295を所定個数(2個以上)並べて構成される発光素子グループ列L295(グループ列)が副走査方向YYに3個並ぶように、発光素子グループ295は2次元的に配置されている。しかし、複数の発光素子グループ295の配置の態様は、これに限られるものではなく適宜変更が可能である。
また、上記実施形態では、結像レンズとして拡大光学系を採用したが、これは本発明に必須の要件ではない。つまり、倍率(光学倍率)が1未満の縮小光学系や、倍率が略1である等倍光学系を結像レンズとして用いても良い。
また、上記実施形態では、本発明にかかるラインヘッドを用いて、図11に示すような主走査方向XXに直線状に複数個のスポットを並べて形成している。しかしながら、かかるスポット形成動作は、本発明にかかるラインヘッドの動作の一例を示すものであり、該ラインヘッドが実行可能な動作はこれに限られるものではない。つまり、形成されるスポットは、主走査方向XXに並んで直線状に形成される必要は無く、例えば、主走査方向XXに所定の角度を有するように並べて形成しても良いし、ジグザグ状或いは波状に形成しても良い。
また、上記実施形態では、カラー画像形成装置に本発明が適用されているが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、いわゆる単色画像を形成するモノクロ画像形成装置に対しても本発明を適用することができる。
本発明にかかる画像形成装置の一実施形態を示す図。 図1の画像形成装置の電気的構成を示す図。 本発明にかかるラインヘッドの一実施形態の概略を示す斜視図。 本発明にかかるラインヘッドの一実施形態の副走査断面図。 マイクロレンズアレイの概略を示す斜視図。 マイクロレンズアレイの主走査断面図。 複数の発光素子グループの配置を示す図。 マイクロレンズアレイの結像状態を示す図。 発光素子グループ、導光孔及びマイクロレンズの関係を示す図。 発光素子グループと開口部との関係を示す図。 ラインヘッドによるスポット形成動作を示す図。 数1で表される不等式の根拠を示す図。
符号の説明
21Y,21M,21C,21K…感光体ドラム(潜像担持体)、 29…ラインヘッド(露光手段)、 295…発光素子グループ(隣接発光素子グループ)、 CG295…発光素子グループの幾何重心、 2951…発光素子、 OM2951…最外素子、 293…ガラス基板(透明基板)、 297…遮光部材、 2971…導光孔、 OP2971…開口部(隣接開口部)、 299…マイクロレンズアレイ、 2991…ガラス基板、 2993A,2993B…レンズ、 ML…マイクロレンズ(結像レンズ)、 OA…光軸、 XX…主走査方向、 YY…副走査方向

Claims (4)

  1. 被走査面に光ビームを結像してスポットを形成するラインヘッドにおいて、
    光ビームを透過可能な透明基板と、
    それぞれが前記透明基板の裏面側に形成された発光素子を複数個有するとともに、前記透明基板の裏面に離散的に並べて配置された複数の発光素子グループと、
    前記複数の発光素子グループに対して一対一で対応して配置されるとともに、それぞれが対向する前記発光素子グループに属する複数の発光素子から射出される光ビームを前記被走査面に結像する複数の結像レンズと、
    その一方面が前記透明基板の表面に対向するとともにその他方面が前記複数の結像レンズに対向するように配置され、更に、前記複数の発光素子グループに対して一対一で前記一方面から前記他方面に貫通して穿設された複数の導光孔を有する遮光部材と
    を備え、
    前記複数の発光素子グループの各々について、該発光素子グループに属する発光素子のうち該発光素子グループに隣り合う隣接発光素子グループに対応する前記導光孔の前記一方面における隣接開口部までの距離が最短となる最外素子、から該隣接開口部に向けて射出される光ビームが該隣接開口部における前記透明基板の表面において全反射されるように、前記透明基板の厚さと屈折率とが設定されていることを特徴とするラインヘッド。
  2. 前記透明基板はその厚さがtであるとともにその屈折率がnである請求項1記載のラインヘッドであって、
    前記複数の発光素子グループの各々について、前記透明基板の表面に平行な面内における前記最外素子と前記隣接開口部との距離をaとしたとき、次式
    1+t/a<n
    を満たすラインヘッド。
  3. 前記複数の発光素子グループの各々について、該発光素子グループに対応する前記導光孔は該発光素子グループに対応する前記結像レンズの光軸に対して軸対称に穿設されるとともに、該発光素子グループに属する前記複数の発光素子は前記光軸に対して対称に配置されている請求項2記載のラインヘッド。
  4. その表面が副走査方向に搬送される潜像担持体と、
    前記潜像担持体の表面を被走査面として該潜像担持体表面にスポットを形成する請求項1ないし3いずれか記載のラインヘッドと同一構成を有する露光手段と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
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