JP2008036760A - 研磨装置 - Google Patents

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傑 榊原
Toshio Sawano
寿夫 澤野
Yusuke Murayama
裕介 村山
Akihiro Kiuchi
昭広 木内
Tetsuya Yamada
哲也 山田
Takeshi Mizoguchi
猛 溝口
Yoshihiro Takeyama
佳弘 武山
Atsushi Kawagoe
敦司 川越
Hideki Shima
秀樹 島
Shinichi Suzuki
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Abstract

【課題】砥石の調整に伴う装置の停止時間を大幅に短縮化することが可能な研磨装置を提供する。
【解決手段】被研磨体2を所定の回転軸を中心に回転させた状態で所定位置に保持する回転保持機構と、被研磨体の処理対象面2aを研磨加工するための砥石4を所定の押付力で当該処理対象面に対して圧接する押圧機構S1と、処理対象面に対して圧接された砥石を前記回転軸方向に沿って往復移動させ、当該処理対象面を研磨加工する研磨機構S2と、砥石が予め設定された限界量Glまで摩耗した場合、前記回転保持機構、押圧機構及び研磨機構を強制停止させる停止機構S3とを備えた研磨装置Aであって、砥石の摩耗状態を監視し、前記停止機構を作動させる前に、前記限界量よりも少ない量に予め設定された警戒量Gwまで砥石が摩耗した時点で、当該摩耗状態を通知する所定の警告情報を外部装置へ発するセンサ機構S4が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、被研磨体(例えば、各種軸受の軌道輪(内輪及び外輪)など)の処理対象面(例えば、内外周面など)を研磨加工するための研磨装置に関し、特に、当該研磨装置の砥石摩耗状態を監視するためのセンサ機能を有する研磨装置に関する。
例えば、玉軸受(図8(a))、円すいころ軸受(図9(a))及び円筒ころ軸受(図10(a))などの各種の軸受は、当該軸受が回転自在に支持する回転軸を長期に亘って安定して、精度よく回転させ続けるため、当該軸受の軌道輪(例えば、内輪及び外輪)の両側面が高い平面精度を有するとともに、内外周面が高い真円精度を有していることが好ましい。このため、従来から、かかる軸受の軌道輪の表面(両側面及び内外周面)を高精度に加工するための各種の方策が知られている。例えば、特許文献1には、軸受の軌道輪(軸受リング)の両側面を研削により高精度に平面加工する方法が、一例として開示されている。また、特許文献2には、軸受の軌道輪(軸受リング)の外周面を研削により高精度に真円加工する方法が、一例として開示されている。
また、上述した各種軸受の製造においては、軌道輪である内輪(図8(b)、図9(b)及び図10(b))、及び外輪(図8(c)、図9(c)及び図10(c))の表面(両側面及び内外周面)を研削により高精度に加工した後、内輪(各図(b))の外周面、並びに外輪(各図(c))の内周面に対し、研磨加工を施すことで、転動体(玉やころ)が転動する軌道面が形成されている。これにより、軌道面は高精度に滑面化され、転動体(玉やころ)が軌道面間に構成される軌道を長期に亘って滑らかに転動することができる。
図7には、内輪(図8(b)、図9(b)及び図10(b))の外周面、並びに外輪(図8(c)、図9(c)及び図10(c))の内周面に対し、研磨加工を施すための研磨装置Bの一例が示されている。なお、図7に示す構成においては、被研磨体として、円筒ころ軸受(図10(a))の内輪2が適用され、その外周面2aに対して研磨加工を施す場合を、一例として想定している。
かかる研磨装置Bには、被研磨体(円筒ころ軸受の内輪2)の処理対象面(外周面2a(軌道面2r))に対して研磨加工を施す3つの機構、回転保持機構(図示しない)、押圧機構S1及び研磨機構S2と、非常時に装置自体を制御する停止機構S3がそれぞれ備えられている。
研磨加工時には、回転保持機構(図示しない)によって、内輪2を所定の回転軸(図示しない)を中心に回転させた状態で所定位置に保持し、押圧機構S1によって、内輪2の外周面2aを研磨加工するための砥石4を所定の押付力で当該外周面2aに対して圧接している。そして、研磨機構S2によって、外周面2aに対して圧接された砥石4を前記回転軸(図示しない)方向に沿って往復移動(図7の左右方向へ連続移動)させることで、当該外周面2aに対して研磨加工を施している。図7に示す構成において、内輪2の外周面2aには、その両端部(同図の左端部及び右端部)に鍔部2bが設けられており、砥石4を2つの鍔部2bの間で往復移動(図7の左右方向へ連続移動)させることで、外周面2aに対して、当該2つの鍔部2bに挟まれた軌道面2rを形成することができる。
ところで、大量の内輪2に対し、各外周面2aの研磨加工を連続して施す場合、研磨装置Bの砥石4は、外周面2aへ圧接され続けるとともに、圧接された状態で往復移動され続けるため、摩擦により徐々に摩耗していく。そして、砥石4が摩耗され続け、その摩耗量が所定量(以下、この時点までの摩耗量を限界量Glという)に達した場合、当該砥石4による研磨加工の精度は、著しく低下してしまう。このため、研磨装置Bには、上述した停止機構S3備えられており、当該停止機構S3によって、砥石4が予め設定された限界量Glまで摩耗した場合、回転保持機構(図示しない)、押圧機構S1及び研磨機構S2を強制停止させ、例えば、摩耗した砥石4によって内輪2の外周面2aが異常研磨されてしまうことを未然に防止している。
ここで、研磨装置Bにおいて、砥石4が限界量Glまで摩耗した場合における、当該研磨装置Bの動作、並びにその後の対処方法について、以下、説明する。
上述したように、砥石4が限界量Glまで摩耗した場合、停止機構S3は、回転保持機構(図示しない)、押圧機構S1及び研磨機構S2を強制停止させる。図7に示す構成において、停止機構S3には、回転保持機構(図示しない)、押圧機構S1及び研磨機構S2を強制停止させるための信号スイッチ(コンタクトスイッチ)30と、当該コンタクトスイッチからの停止信号を処理する停止制御部(図示しない)とが設けられている。
この場合、コンタクトスイッチ30と停止制御部とは、所定のケーブル32によって接続されている。コンタクトスイッチ30は、基端がケーブル32に接続され、先端が押圧機構S1の筐体50へ向けて延出した所定の棒状を成しており、取付部42へ締結部材(ボルト)により締結固定されている。また、当該取付部42は、垂直方向に延出した主軸40へ外嵌固定されている。なお、コンタクトスイッチ30及び取付部42は、このような締結固定や外嵌固定の他、例えば、接着や溶接などにより固定される場合もある。
研磨装置Bにおいては、砥石4を内輪2の外周面2aに圧接させるために、押圧機構S1によって所定の押付力を発生させており、当該押付力は、主軸40を経由して砥石4に作用する。このため、砥石4が磨耗するに従って、主軸40は、当該砥石4を外周面2aに圧接させる方向(図7の下方向(以下、押付方向という))へ徐々に移動する。これにより、砥石4は、常に一定の押付力で内輪2の外周面2aに圧接され、当該外周面2aを均質に研磨することができる。
そして、砥石4が限界量Glまで摩耗した場合、すなわち、主軸40が当該砥石の限界量に相当する高さ(図7の上下方向の距離)だけ、押付方向へ移動した場合、コンタクトスイッチ30の先端が押圧機構S1の筐体50に接触し、コンタクトスイッチ30が入る(ONに切り替わる)ように構成されている。このように、停止機構S3は、コンタクトスイッチ30がONに切り替わると、当該コンタクトスイッチ30から停止信号を停止制御部(図示しない)へ送信し、当該停止信号を受信した停止制御部が回転保持機構(図示しない)、押圧機構S1及び研磨機構S2をそれぞれ強制的に停止させる(例えば、電源供給を強制的に停止させる)。すなわち、この場合、停止機構S3は、いわゆるメカ的リミットセンサとしての機能を果たしている。
なお、停止機構S3が作動し、回転保持機構(図示しない)、押圧機構S1及び研磨機構S2が強制停止された場合、すなわち、研磨装置Bが停止した場合、その旨を作業者に対して知らせる警告灯(図示しない)が点灯するようになっている。
このように警告灯(図示しない)が点灯した場合、作業者は、研磨装置Bに砥石4の摩耗異常が発生し、当該研磨装置Bが停止したことを認知し、当該研磨装置Bのもとへ移動し、限界量Glまで摩耗した砥石4に対し、位置調整や砥石交換などの所定の調整作業を行う。そして、調整作業後、研磨装置Bを再起動させ、回転保持機構(図示しない)、押圧機構S1及び研磨機構S2をそれぞれ再度作動させることで、内輪2の外周面2aに対する研磨加工が継続される。なお、図6(b)には、以上の一連の作業の流れを示す。
特開2001−18171号公報 特開2005−205509号公報
しかしながら、上述したような対処方法では、砥石4が限界量Glまで摩耗し、研磨装置Bが停止したことを知らせる警告灯(図示しない)が点灯してから、作業者がその旨を認知し、当該研磨装置Bに対して調整作業を行うため、当該調整作業が開始されるまでに、所定の待ち時間が必然的に生じてしまう。すなわち、警告灯(図示しない)が点灯し、作業者が砥石4の摩耗による研磨装置Bの停止を認知し、当該研磨装置Bのもとへ移動するまでには、ある程度の時間を有し、その時間を短縮するにも限界がある。
また、かかる研磨装置Bは、例えば、図2に示すように、複数の作業工程p1〜pn(例えば、鍛造、切削、研磨、組立及び検査など)で構成された加工作業ラインが複数(例えば、ライン1〜m)且つ同時に稼働する生産設備において、各加工作業ライン1〜mを構成する複数の作業工程の1工程(例えば、研磨工程(一例として、同図p4))を実施するために使用される場合がある。このような作業設備内においては、同時稼働している加工作業ライン及び装置の数が多いため、例えば、1つの研磨装置Bに対して調整作業を行っている間に、別の研磨装置Bにおいて、砥石4の摩耗による研磨装置Bの停止を知らせる警告灯(図示しない)が点灯してしまう場合もある。
このような場合、作業者が当該別の研磨装置Bの停止を認知していたとしても、直ちに当該装置Bに対して調整作業を行えなくなってしまい、調整作業開始までの待ち時間がさらに長期化してしまう。
ここで、本件出願人の生産設備内における実績値を一例として示すと、例えば、合計11回、研磨装置Bの強制停止が発生し、その際、当該研磨装置Bが停止してから、当該研磨装置Bの砥石4に対して調整作業を行うまでの待ち時間の合計が1228秒(1回当たり、約112秒)、作業者が当該研磨装置Bに対して調整作業を行って再起動させ、回転保持機構(図示しない)、押圧機構S1及び研磨機構S2をそれぞれ再度作動させるまでの処置時間の合計が471秒(1回当たり、約43秒)であった。この場合、各研磨装置Bの停止時間の合計は、1699秒(約28分)、すなわち1回の砥石4の調整時における研磨装置Bの平均停止時間は、154秒(約2分半)であり、この間は、当該研磨装置Bを含む加工作業ラインのライン全体が一時的に停止、若しくは滞留してしまうため、その影響は少なくない。
このような不都合を回避すべく、作業者を増員することで、砥石4の摩耗により停止した研磨装置Bに対して迅速な調整作業を行う方策も考えられるが、作業者を増員した分だけ人員コストが上昇してしまい、ひいては、軸受の製造コストが上昇してしまう結果となり、製造コストの削減とは逆行する事態となってしまう。
本発明は、このような課題を解決するためになされており、その目的は、停止機構を作動させる前に、限界量よりも少ない量に予め設定された警戒量まで砥石が摩耗した時点で、当該摩耗状態を通知する所定の警告情報を外部装置へ発することで、当該砥石の調整に伴う装置の停止時間を大幅に短縮化することが可能な研磨装置を提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明に係る研磨装置は、被研磨体を所定の回転軸を中心に回転させた状態で所定位置に保持する回転保持機構と、被研磨体の処理対象面を研磨加工するための砥石を所定の押付力で当該処理対象面に対して圧接する押圧機構と、処理対象面に対して圧接された砥石を前記回転軸方向に沿って往復移動させ、当該処理対象面を研磨加工する研磨機構と、砥石が予め設定された限界量まで摩耗した場合、前記回転保持機構、押圧機構及び研磨機構を強制停止させる停止機構とを備えている。かかる研磨装置には、砥石の摩耗状態を監視し、前記停止機構を作動させる前に、前記限界量よりも少ない量に予め設定された警戒量まで砥石が摩耗した時点で、当該摩耗状態を通知する所定の警告情報を外部装置へ発するセンサ機構が設けられている。
これにより、研磨装置を長時間に亘って停止させることなく、砥石に対し、位置調整や交換などの調整作業を迅速に行うことができる。
この場合、センサ機構は、押圧機構による押付方向に対する砥石の位置変化を当該砥石の摩耗量として監視し、当該砥石の位置が、予め設定された警戒位置を越えて前記押付方向へ移動した場合、当該砥石が前記警戒量まで摩耗したものとして、その時点で前記警告情報を外部装置へ発している。これにより、センサ機構の取り付けのためのスペースを別段確保する必要はなくなり、また、従来の研磨装置に対しても容易に当該センサ機構を増設することができる。
なお、センサ機構は、研磨装置の設置場所と同一の構内に設置された外部装置、若しくは、研磨装置の設置場所から離れた遠隔地に設置された外部装置へ、所定の通信網を介して警告情報を発している。これにより、研磨装置の砥石の摩耗状態を集中的に監視することができるとともに、遠隔監視することができる。
また、かかる研磨装置において、被研磨体として、転がり軸受の内輪及び外輪が適用され、当該内外輪の内周面及び外周面を処理対象面として、それぞれ研磨加工している。これにより、大量の内外輪の内周面及び外周面に対して、研磨加工を継続して行うことができる。
さらに、かかる研磨装置は、複数の作業工程で構成された各加工作業ラインが複数且つ同時に稼働する生産設備において、各加工作業ラインを構成する複数の作業工程の1工程を実施するために使用されている。これにより、調整作業開始までに、研磨装置が組み込まれた加工作業ラインが停止することを回避することができ、結果として、砥石の調整時において、当該ラインの全体が長時間に亘って停止することを有効に回避することができる。
本発明の研磨装置によれば、停止機構を作動させる前に、限界量よりも少ない量に予め設定された警戒量まで砥石が摩耗した時点で、当該摩耗状態を通知する所定の警告情報を外部装置へ発することで、当該砥石の調整に伴う装置の停止時間を大幅に短縮化することができる。
以下、本発明の一実施形態に係る研磨装置について、添付図面を参照して説明する。なお、本発明は、所定の処理対象面を有する被検査体、例えば、玉軸受(図8(a))、円すいころ軸受(図9(a))及び円筒ころ軸受(図10(a))など各種の軸受において、相対回転可能に対向配置される一対の軌道輪(内輪(各同図(b))、外輪(各同図(c))など)の内外周面を研磨加工するための研磨装置として適用することができる。このため、ここでは、一例として、かかる研磨装置において、円筒ころ軸受の内輪(図10(b))及び外輪(同図(c))の内外周面を研磨加工する場合を想定し、説明する。
また、以下では、図2に示すように、複数の作業工程p1〜pn(例えば、鍛造、切削、研磨、組立及び検査など)で構成された各加工作業ラインが複数(例えば、ライン1〜m)且つ同時に稼働する生産設備において、各加工作業ラインを構成する複数の作業工程の1工程(例えば、研磨工程(一例として、同図p4))を実施するために使用される装置として、かかる研磨装置が当該各加工作業ラインに組み込まれている場合を、一例として想定する。
なお、本実施形態に係る研磨装置において、その基本的な構成は、上述した従来の研磨装置B(図7)と同様であり、かかる研磨装置Bと同一若しくは類似の構成部材には、図面上で同一符号を付して、その説明を省略若しくは簡略化する。
図1(a)には、本発明の一実施形態に係る研磨装置が示されており、当該研磨装置Aには、被研磨体(円筒ころ軸受(図10(a))の内輪2の処理対象面(外周面2a(軌道面2r))に対して研磨加工を施す3つの機構、回転保持機構(図示しない)、押圧機構S1及び研磨機構S2と、非常時に装置自体を制御する停止機構S3がそれぞれ備えられている。
図1(a)に示す構成において、研磨装置Aによる研磨加工時、回転保持機構(図示しない)は、円筒ころ軸受の内輪2を所定の回転軸(図示しない)を中心に回転させた状態で所定位置に保持している。この場合、内輪2を所定の回転軸(図示しない)を中心に回転させた状態で所定位置に保持することが可能であれば、回転保持機構(図示しない)が当該内輪2を保持する方法については、特に限定されない。
例えば、内輪2が各種の軸受鋼(例えば、クロム鋼、クロム合金鋼及びステンレス鋼など)で成る金属製の場合、回転保持機構(図示しない)の保持部材として、マグネットチャック(図示しない)を一例として適用することができる。この場合、マグネットチャック(図示しない)の磁力により、内輪2の一方側の端面(一例として、図1(a)の左端面)2cを当該マグネットチャックへ吸着させることで、当該内輪2を所定位置に保持することができる。そして、内輪2を吸着させたマグネットチャックを所定の回転軸(図示しない)を中心に回転させることで、研磨加工時において、当該内輪2を同一回転軸を中心として安定して回転させることができる。
また、例えば、内輪2が非金属製(例えば、各種の樹脂(プラスチック)製やセラミック製など)の場合、回転保持機構(図示しない)の保持部材として、複数の爪部を設けた座金(図示しない)を一例として適用することができる。この場合、内輪2の一方側の端面(一例として、図1(a)の左端面)2cを座金(図示しない)に当接させるとともに、他方側の端面(一例として、図1(a)の右端面)2dを当該座金に設けた爪部(図示しない)に当接させることで、当該内輪2を軸方向(図1(a)の左右方向)に挟持し、所定位置に保持することができる。そして、内輪2を挟持させた座金を所定の回転軸(図示しない)を中心に回転させることで、研磨加工時において、当該内輪2を同一回転軸を中心として安定して回転させることができる。
なお、回転保持機構(図示しない)が内輪2を回転させる際の回転速度は、例えば、その外周面2aの研磨加工の程度、すなわち、軌道面2rに要求される滑面精度(超仕上げ加工の精度)や、研磨加工の速度などに応じて任意に設定されるため、ここでは特に限定しない。
また、図1(a)に示す構成において、研磨装置Aによる研磨加工時、押圧機構S1は、回転保持機構(図示しない)によって回転保持された内輪2の外周面2aを研磨加工するための砥石4を、所定の押付力で当該外周面2aに対して圧接している。この場合、内輪2の外周面2aに対して砥石4を所定の押付力で圧接させることが可能であれば、押圧機構S1が砥石4を圧接させる方法については、特に限定されない。
例えば、押圧機構S1として、空気圧により発生させた押付力により砥石4を内輪2の外周面2aに対して圧接させる空圧機構、あるいは、油圧により発生させた押付力により砥石4を内輪2の外周面2aに対して圧接させる油圧機構などを、一例としてそれぞれ適用することができる。また、例えば、弾性材(ばね、ゴム、ベルトなど)により発生させた押付力や、磁力により発生させた押付力などにより、砥石4を内輪2の外周面2aに対して圧接させてもよい。
なお、押圧機構S1が砥石4を内輪2の外周面2aに対して圧接させる際の押付力の大きさは、例えば、その外周面2aの研磨加工の程度、すなわち、軌道面2rに要求される滑面精度(超仕上げ加工の精度)や、砥石4の材質などに応じて任意に設定されるため、ここでは特に限定しない。
そして、図1(a)に示す構成において、研磨装置Aによる研磨加工時、研磨機構S2は、外周面2aに対して圧接された砥石4を上記回転軸(図示しない)方向に沿って往復移動(図1(a)の左右方向へ連続移動)させることで、当該外周面2aに対して研磨加工を施している。なお、図1(a)に示す構成において、内輪2の外周面2aには、一例として、その両端部(同図の左端部及び右端部)に鍔部2bが設けられており、砥石4を2つの鍔部2bの間で往復移動(図1(a)の左右方向へ連続移動)させることで、外周面2aに対して、当該2つの鍔部2bに挟まれた軌道面2rを形成することができる。
この場合、外周面2aに対して圧接された砥石4を上記回転軸(図示しない)方向に沿って往復移動(図1(a)の左右方向へ連続移動)させることが可能であれば、研磨機構S2が砥石4を移動させる手段(機構)については、特に限定されない。例えば、移動機構として、ボールねじ機構、リニアモータ機構及びベルト機構などを適用することができる。
なお、研磨機構S2が砥石4を移動させる際の移動速度は、例えば、その外周面2aの研磨加工の程度、すなわち、軌道面2rに要求される滑面の精度(超仕上げ加工の精度)や、研磨加工の速度などに応じて任意に設定されるため、ここでは特に限定しない。
また、砥石4の大きさ、形状及び材質などは、例えば、研磨装置Aの大きさや内輪2の材質などに応じて任意に設定されるため、ここでは特に限定しない。ただし、砥石4は、内輪2の外周面2aとの圧接面4aが、その全体で当該外周面2aと圧接可能な形状を成している必要がある。例えば、図1(a)に示す構成において、砥石4は、その圧接面4aが平坦面状を成して形成されている。
かかる研磨装置Aにおいては、図1(a)に示すように、押圧機構S1の主軸40と研磨機構S2の砥石4とが所定の連結部材44によって連結されている。この場合、研磨装置Aは、砥石4を内輪2の外周面2aに圧接させるために、押圧機構S1によって所定の押付力を発生させ、当該押付力で主軸40を砥石4の内輪2の外周面2aに対する圧接方向(図1(a)の下方向(以下、押付方向という))へ押し下げる。
これにより、連結部材44を介して主軸40に連結された砥石4に対し、押圧機構S1によって発生された押付力を作用させ、当該押付力によって、砥石4を内輪2の外周面2aに圧接させることができる。そして、研磨機構S2によって、連結部材44を内輪2が回転する所定の回転軸(図示しない)方向に沿って往復移動(図1(a)の左右方向へ連続移動)させることで、内輪2の外周面2aに圧接させた砥石4を、当該内輪2が所定の回転軸(図示しない)を中心として回転した状態で、当該回転軸方向に沿って往復移動(図1(a)の左右方向へ連続移動)させることができる。
この結果、内輪2の外周面2aに対し、研磨加工を施すことができ、2つの鍔部2bに挟まれた軌道面2rを形成することができる。
なお、図1(a)には、一例として、研磨装置Aにおいて、円筒ころ軸受の内輪2の外周面2aに対して研磨加工を施す場合の構成を示しているが、例えば、内輪2の内周面2eに対して研磨加工を施す場合、図3に示すように、当該内輪2を回転保持機構(図示しない)によって、上述した保持方法と同様の方法(例えば、マグネットチャックによる磁気吸着や爪部による挟持など)で、所定の回転軸(図示しない)を中心に回転させた状態で所定位置に保持すればよい。
また、例えば、外輪6の内周面6a(軌道面6r)及び外周面6eに対して研磨加工を施す場合、図4(a),(b)に示すように、当該外輪6を回転保持機構(図示しない)によって、上述した保持方法と同様の方法(例えば、マグネットチャックによる磁気吸着や爪部による挟持など)で、所定の回転軸(図示しない)を中心に回転させた状態で所定位置に保持すればよい。なお、図4(a),(b)に示す構成において、外輪6の内周面6aには、一例として、その両端部(同図の左端部及び右端部)に鍔部6bが設けられており、砥石4を2つの鍔部6bの間で押圧機構S1によって圧接させるとともに、研磨機構S2によって往復移動(図4(a)の左右方向へ連続移動)させることで、内周面6aに対して、当該2つの鍔部6bに挟まれた軌道面6rを形成することができる。
また、図1(a)に示す構成において、研磨装置Aには、砥石4が予め設定された限界量(以下、限界量Glという)まで摩耗した場合、回転保持機構(図示しない)、押圧機構S1及び研磨機構S2を強制停止させる停止機構S3が備えられている。
さらに、研磨装置Aには、停止機構S3に加えて、砥石4の摩耗状態を監視し、停止機構S3を作動させる前に、限界量Glよりも少ない量に予め設定された警戒量(以下、警戒量Gwという)まで砥石4が摩耗した時点で、当該摩耗状態を通知する所定の警告情報を外部装置(図示しない)へ発するセンサ機構S4が設けられている。
この場合、センサ機構S4は、一例として、押圧機構S1による押付方向(図1(a)の下方向)に対する砥石4の位置変化を当該砥石4の摩耗量として監視し、当該砥石4の位置が、予め設定された警戒位置を越えて前記押付方向(同図の同方向)へ移動した場合、当該砥石4が警戒量Gwまで摩耗したものとして、その時点で前記警告情報を外部装置(図示しない)へ発している。
なお、限界量Gl及び警戒量Gwの具体的な設定量については、例えば、砥石4の材質などに応じて任意に決定されるため、ここでは特に限定しない。本実施形態においては、一例として、警戒量Gwが、限界量Glよりも0.5〜1.0mmだけ小さな所定量に設定されている場合を想定する。これにより、砥石4が警戒量Gwまで摩耗した場合であっても、その後、その摩耗量が限界量Glに達するまで、すなわち、警戒量Gwからさらに0.5〜1.0mmの範囲内の所定量だけ当該砥石4が摩耗するまでの所定時間だけ、当該砥石4によって研磨加工を継続させることが可能となる。
また、警戒位置は、砥石4の限界量Gl及び警戒量Gwの設定値に応じて、当該設定値を押圧機構S1による押付方向(図1(a)の下方向)への距離に換算して所定位置に設定すればよい。
図1(a)に示す構成において、センサ機構S4には、一例として、砥石4の摩耗状態を監視するためのセンサ46と、当該センサ46の被検知体を成す指標部52と、当該センサ46からの検知信号を処理し、警告情報を外部装置(図示しない)へ発するセンサ制御部(図示しない)とが設けられている。この場合、センサ46とセンサ制御部とは、所定のケーブル54によって接続されている。
この場合、センサ46には、一例として、非接触型の近接センサが設けられており、当該センサ46によって、砥石4の摩耗状態として、押付方向(図1(a)の下方向)への当該砥石4の位置変化を監視している。なお、センサ46の大きさ、形状及び形式などは、例えば、研磨装置Aの大きさなどに応じて任意に設定されるため、ここでは特に限定しない。例えば、センサ46としては、各種の光学式センサや磁気式センサなどを任意に選択して適用することができる。
かかるセンサ46は、基端がケーブル54に接続され、先端の検知部46aが対向する主軸40の取付部42(指標部52)へ向けて延出した所定の棒状を成しており、ホルダ48へ締結部材(ナット)により締結固定され、当該ホルダ48は、押圧機構S1の筐体50の一方側の端面(図1(a)の上端面)50aへ締結部材(ボルト)により締結固定されている。また、指標部52は、センサ46の検知部46aと対向可能に主軸40の取付部42へ締結部材(ボルト)により締結固定されている。なお、センサ46、ホルダ48及び指標部52の各固定方法は、特に限定されず、上述したような締結固定の他、例えば、接着固定や溶接固定などであってもよい。
これにより、センサ46は、砥石4の押付方向(図1(a)の下方向)への位置変化を、主軸40の取付部42へ固定された指標部52の当該押付方向(同図の同方向)への位置変化として監視することができる。
また、このような構成とすることで、別段のスペースを確保することなく、センサ機構S4を取り付けることができるため、研磨装置Aが大幅にサイズアップしてしまうことを防止することができ、装置の省スペース化が可能となる。さらに、例えば、上述した従来の研磨装置B(図7)に対しても、センサ機構S4を容易に増設することができる。
この場合、センサ46と指標部52とは、図1(b)に示すように、砥石4が警戒量Gwまで摩耗した時点、すなわち、主軸40が当該砥石4の警戒量Gwに相当する高さ(図1(b)の上下方向の距離)hだけ、押付方向(図1(b)の下方向)へ移動し、その位置が警戒位置まで達した時点で、指標部52がセンサ46の検知部46aと初めて対向するように、その相対的な位置関係が設定されている。
なお、センサ機構S4の配設位置は、図1(a),(b)に示す構成には特に限定されず、例えば、センサ46を砥石4と対向可能な所定位置に配設し、砥石4の磨耗状態を当該砥石4の位置変化として直接監視する構成としてもよい。この場合、センサ46は、砥石4を被検知体とすることができ、センサ機構S4において指標部52を省略してもよい。
このような構成によれば、砥石4が徐々に摩耗し、その摩耗量が警戒量Gwまで達した場合、主軸40は、研磨加工開始前の当初位置から、当該砥石4の警戒量Gwに相当する高さ(図1(b)の上下方向の距離)hだけ、押付方向(図1(b)の下方向)へ移動し、その位置が警戒位置まで達する。この場合、図1(b)に示すように、指標部52も警戒量Gwに相当する高さhだけ、押付方向(同図の同方向)へ移動(同図の点線で示す位置から実線で示す位置まで移動)し、その位置が警戒位置(同図の実線で示す位置)まで達する。
このように指標部52が押付方向(図1(a),(b)の下方向)へ移動し、その位置が警戒位置まで達すると、当該指標部52は、センサ46の検知部46aの検知範囲内に入る(図1(b)の実線の状態)。これにより、センサ46は、指標部52、さらには主軸40が砥石4の警戒量Gwに相当する高さhだけ、押付方向(図1(a),(b)の下方向)へ移動したこと、すなわち、砥石4が警戒量Gwまで摩耗したことを検知する。そして、かかる事態を検知したセンサ46は、その旨の検知信号をセンサ制御部(図示しない)へ送信し、当該検知信号を受信したセンサ制御部は、外部装置(図示しない)に対し、砥石4が警戒量Gwまで摩耗したことを通知する警告情報を発する。
なお、外部装置としては、砥石4が警戒量Gwまで摩耗したことを作業者に知らせることが可能な装置であれば、その種類や形式、並びに大きさや数などは特に限定されない。
例えば、外部装置として、ディスプレイ装置を適用した場合、砥石4が警戒量Gwまで摩耗した旨の警告メッセージをディスプレイ画面上に表示させることができる。また、外部装置として、警告灯を適用した場合、当該警告灯を点灯、若しくは点滅させることで、砥石4が警戒量Gwまで摩耗したことを作業者に知らせることができる。また、外部装置として、警報装置(警報ベルやブザーなど)を適用した場合、警報ベルなどを鳴動させることで、砥石4が警戒量Gwまで摩耗したことを作業者に知らせることができる。さらに、外部装置として、携帯端末(携帯電話やPDA(Personal Digital Assistants)など)を適用した場合、当該携帯端末に対して電子メールなどを送信することで、砥石4が警戒量Gwまで摩耗したことを作業者に知らせることができる。
なお、これらの外部装置を任意に組み合わせることで、視聴覚的な通知が可能となり、作業者に対して、砥石4が警戒量Gwまで摩耗したことをさらに確実に知らせることができる。
また、外部装置は、研磨装置Aと同一の構内に設置してもよいし、研磨装置Aとは物理的に離れた遠隔地に設置してもよい。例えば、複数の作業工程p1〜pnで構成された加工作業ラインが複数(例えば、ライン1〜m)且つ同時に稼働する生産設備において(図2参照)、各加工作業ライン1〜mを構成する複数の作業工程の1工程(例えば、研磨工程(一例として、同図p4))を実施するために、かかる研磨装置Aが使用される場合、複数の研磨装置Aのセンサ機構S4(センサ制御部(図示しない))からの警告情報を1つの外部装置、若しくは1箇所に設置された外部装置に集約して発することで、当該複数の研磨装置Aの砥石4の摩耗状態を集中的に監視(管理)する構成としてもよい。
この場合、図5(a)に示すように、各研磨装置A及び外部装置(一例として、ディスプレイ装置)を構内通信網(LAN:Local Area Network)Lで相互に接続する構成とすればよい。また、例えば、図5(b)に示すように、各生産設備拠点ネットワーク(図5(a))を接続装置(通信制御サーバなど)62を介して、公衆回線や専用線などの広域通信網(WAN:Wide Area Network)Wで相互に接続することで、各生産設備拠点において、当該各生産設備拠点の研磨装置Aの砥石4の摩耗状態を相互集中的に監視(管理)する構成としてもよい。なお、構内通信網L及び広域通信網Wは、有線通信網である必要はなく、無線通信網であってもよい。
このように、砥石4が警戒量Gwまで摩耗したことが作業者に対して通知された場合、当該作業者は、当該砥石4が取り付けられた研磨装置Aのもとへ移動し、警戒量Gwまで摩耗した砥石4に対し、位置調整や砥石交換などの所定の調整作業を行うことができる。
加えて、本実施形態において、警戒量Gwは、限界量Glよりも小さな所定量に予め設定されているため、砥石4が当該警戒量Gwまで摩耗した場合であっても、その後さらに、その摩耗量が限界量Glに達するまで、すなわち、停止機構S3により研磨装置Aが強制停止されるまでは、当該砥石4によって、所定時間(以下、研磨継続時間という)だけ研磨加工を適正に継続させることができる。このため、作業者が研磨装置Aのもとへ移動するとともに、当該研磨装置Aに対して調整作業を開始するまでの時間を研磨継続時間だけ確保することができる。
これにより、例えば、本実施形態のように、複数の作業工程p1〜pnで構成された加工作業ラインが複数(例えば、ライン1〜m)且つ同時に稼働する生産設備において(図2参照)、各加工作業ライン1〜mを構成する複数の作業工程の1工程(例えば、研磨工程(一例として、同図p4))を実施するために、かかる研磨装置Aが使用される場合であっても、当該研磨装置Aを長時間に亘って停止させることなく、迅速に砥石4に対する調整作業を行うことができる。
具体的には、停止機構S3により研磨装置Aが強制停止される前に、当該研磨装置Aの砥石4に対する調整作業を開始することで、当該研磨装置Aが停止された状態のまま、調整作業が行われるのを待つ所定の時間(以下、調整待ち時間という)をなくすことができる。この結果、研磨装置Aの停止時間を、実際の砥石の調整作業中の停止時間(作業者による研磨装置Aの任意停止から再起動までの時間)のみに限定することができる。なお、この場合における一連の作業の流れを、図6(a)の実線の矢印で示す。
また、停止機構S3により研磨装置Aが強制停止された場合であっても、当該強制停止前に、砥石4が警戒量Gwまで摩耗したことが作業者に対して事前に通知されているため、当該作業者が当該研磨装置Aのもとへ移動し、砥石4の調整作業を開始するまでの時間を大幅に短縮することができるとともに、研磨継続時間内は、当該研磨装置Aにおいて研磨加工が適正に継続されているため、当該研磨装置Aの調整待ち時間を大幅に短縮することができる。なお、この場合における一連の作業の流れを、図6(a)の実線の矢印及び点線の矢印で示す。
ここで、上述した生産設備(図2参照)において、各加工作業ライン1〜mを構成する複数の作業工程の1工程(例えば、研磨工程(一例として、同図p4))を実施するために、かかる研磨装置Aを当該各加工作業ライン1〜mに組み込んだ場合、当該研磨装置Aが停止(停止機構S3による強制停止)してから、当該研磨装置Aに対して調整作業を行うまでの調整待ち時間、及び調整作業を経て当該研磨装置Aを再起動させるまでの処置時間(図6(a)中の実線の矢印及び点線の矢印で示す作業に要する時間)をそれぞれ計測した。
この結果、合計12回、研磨装置Aの強制停止が発生し、その際の調整待ち時間の合計は、212秒(1回当たり、約18秒)、処置時間の合計は、520秒(1回当たり、約43秒)であり、各研磨装置Aの停止時間(調整待ち時間+処置時間)の合計は、732秒(約12分)、すなわち1回の砥石4の調整時における研磨装置Aの平均停止時間は、61秒(約1分)であった。
この結果から明らかなように、上述した従来の研磨装置B(図7)を同様の生産設備(図2参照)の各加工作業ライン1〜mに組み込んだ場合における、1回の砥石4の調整時における平均調整待ち時間(約112秒)、及び平均停止時間(154秒)と比較して、1回の砥石4の調整時における研磨装置Aの平均調整待ち時間は、6分の1以下、平均停止時間は、2分の1以下となり、いずれも大幅に短縮できることが実証された。
なお、上述したように、本実施形態においては、停止機構S3により研磨装置Aが強制停止される前に、当該研磨装置Aの砥石4に対する調整作業を開始することが可能であるため(図6(a)の実線の矢印で示す流れで作業を行うことができるため)、調整作業開始前の研磨装置Aの停止時間を完全になくすことが可能となる。すなわち、研磨装置Aが停止された状態での調整作業の待ち時間(調整待ち時間)をなくすことができる。
また、同様に、強制停止前に砥石4に対する調整作業を開始することで、研磨継続時間内は、研磨装置Aを稼働させ続けることができる。
これにより、調整作業開始までに、研磨装置Aが組み込まれた加工作業ラインが停止することを回避することができ、結果として、砥石4の調整時において、当該ラインの全体が長時間に亘って停止することを有効に回避することができる。
また、上述した本実施形態において、砥石4の警戒量Gwは、限界量Glよりも0.5〜1.0mmだけ小さな所定量に設定されている場合を想定したが、例えば、研磨装置Aが組み込まれる生産設備の規模、想定可能な調整待ち時間などに応じて、具体的な値を設定すればよい。すなわち、砥石4の警戒量Gwの設定値を変更すること、具体的には、センサ機構S4のセンサ46と指標部52の相対的な固定位置を変更することで、例えば、研磨装置Aが組み込まれる生産設備の規模に応じて、研磨装置Aに対する調整待ち時間を任意に調整することが可能となる。この結果、例えば、生産設備内における人員配置や加工作業ライン配置を調整する場合などにおいて、その自由度の向上に寄与することができる。
本発明の一実施形態に係る研磨装置の構成例を示す図であって、(a)は、全体構成を示す部分断面図、(b)は、センサ機構の砥石摩耗状態の監視方法を説明するための要部拡大図。 本発明の一実施形態に係る研磨装置が組み込まれた生産設備の構成例を示す図。 本発明の一実施形態に係る研磨装置の構成例を示す図であって、内輪の外周面に対して研磨加工を施す場合における全体構成を示す部分断面図。 本発明の一実施形態に係る研磨装置において、外輪の内外周面に対して研磨加工を施す場合の構成例を示す図であって、(a)は、外周面に対して研磨加工を施す場合における全体構成を示す部分断面図、(b)は、内周面に対して研磨加工を施す場合における全体構成を示す部分断面図。 外部装置の設置場所を説明するための図であって、(a)は、研磨装置と同一構内に設置した場合のネットワーク構成を示す図、(b)は、研磨装置と離れた遠隔地に設置した場合のネットワーク構成を示す図。 砥石が摩耗した場合における対処手順の流れを説明するための図であって、(a)は、本発明の一実施形態に係る研磨装置を用いた場合の対処手順の流れを示す図、(b)は、従来の研磨装置を用いた場合の対処手順の流れを示す図。 従来の研磨装置の全体構成例を示す部分断面図。 玉軸受の構成例を示す図であって、(a)は、全体構成の断面図、(b)は、内輪の断面図、(c)は、外輪の断面図。 円すいころ軸受の構成例を示す図であって、(a)は、全体構成の断面図、(b)は、内輪の断面図、(c)は、外輪の断面図。 円筒ころ軸受の構成例を示す図であって、(a)は、全体構成の断面図、(b)は、内輪の断面図、(c)は、外輪の断面図。
符号の説明
2 内輪
2a 内輪外周面
2e 内輪内周面
2r 内輪軌道面
4 砥石
6 外輪
6a 外輪内周面
6e 外輪外周面
6r 外輪軌道面
46 センサ
52 指標部
A 研磨装置
S1 押圧機構
S2 研磨機構
S3 停止機構
S4 センサ機構

Claims (5)

  1. 被研磨体を所定の回転軸を中心に回転させた状態で所定位置に保持する回転保持機構と、被研磨体の処理対象面を研磨加工するための砥石を所定の押付力で当該処理対象面に対して圧接する押圧機構と、処理対象面に対して圧接された砥石を前記回転軸方向に沿って往復移動させ、当該処理対象面を研磨加工する研磨機構と、砥石が予め設定された限界量まで摩耗した場合、前記回転保持機構、押圧機構及び研磨機構を強制停止させる停止機構とを備えた研磨装置であって、
    砥石の摩耗状態を監視し、前記停止機構を作動させる前に、前記限界量よりも少ない量に予め設定された警戒量まで砥石が摩耗した時点で、当該摩耗状態を通知する所定の警告情報を外部装置へ発するセンサ機構が設けられていることを特徴とする研磨装置。
  2. センサ機構は、押圧機構による押付方向に対する砥石の位置変化を当該砥石の摩耗量として監視し、当該砥石の位置が、予め設定された警戒位置を越えて前記押付方向へ移動した場合、当該砥石が前記警戒量まで摩耗したものとして、その時点で前記警告情報を外部装置へ発していることを特徴とする請求項1に記載の研磨装置。
  3. センサ機構は、研磨装置の設置場所と同一の構内に設置された外部装置、若しくは、研磨装置の設置場所から離れた遠隔地に設置された外部装置へ、所定の通信網を介して前記警告情報を発していることを特徴とする請求項1又は2に記載の研磨装置。
  4. 被研磨体として、転がり軸受の内輪及び外輪が適用され、当該内外輪の内周面及び外周面を処理対象面として、それぞれ研磨加工していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の研磨装置。
  5. 複数の作業工程で構成された各加工作業ラインが複数且つ同時に稼働する生産設備において、各加工作業ラインを構成する複数の作業工程の1工程を実施するために使用されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の研磨装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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