JP2008036567A - 粉体処理装置及びトナー粒子の製造方法 - Google Patents

粉体処理装置及びトナー粒子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 分級精度を高めて製品収率と微粉除去率の向上が実現できる粉体処理装置を提供する。
【解決手段】 処理室S内に投入した原料に機械的エネルギーを加える処理を行って処理粉体とする分散ロータ2と、原料および処理粉体のうち所定の粒径以下の微粉を気流と共に分級羽根3aからロータ内部に通過させる分級ロータ3と、分級ロータ3の筒軸方向の一方の側面に形成した排出用開口3bからロータ内部の前記微粉を吸入して外部に排出する微粉排出部4と、処理室S内に残った処理粉体を外部に取り出すための取出部5が設けられ、分級ロータ3が、基端部で排出用開口3bに連通するとともに筒軸方向に沿ってロータ内部に先端側ほど外径が小となる状態で伸びる筒状部材3cを備え、前記微粉を筒状部材3cの先端部開口から内部に流入させて排出用開口3bに送る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、処理室内に投入した原料に機械的エネルギーもしくは気流エネルギーの少なくとも一方を加える処理を行って処理粉体とする粉体処理部と、複数の分級羽根を外周部に備え筒軸心周りに回転する状態で処理室内に配置され、前記原料および処理粉体のうち所定の粒径以下の微粉を気流と共に前記分級羽根からロータ内部に通過させる分級ロータと、前記分級ロータの筒軸方向の一方の側面に形成した排出用開口からロータ内部の前記微粉を吸入して外部に排出する微粉排出部と、前記処理室内に残った前記処理粉体を外部に取り出すための取出部が設けられた粉体処理装置、及び、当該粉体処理装置を用いたトナー粒子の製造方法に関する。
上記粉体処理装置では、処理室内に投入した原料を粉体処理部によって処理しつつ、所定粒度以下の微粉を分級ロータによって分級したのち微粉排出部によって外部に排出し、最終的に処理室内に残った処理粉体を製品粉体として取出部によって取り出す。その結果、複数の装置を用いることなくコンパクトな装置構成で且つ簡便な操作によって原料に所望の粉体処理を行い、不要な微粉を含まない製品粉体を得ることができる(特許文献1参照)。原料に施す粉体処理は、具体的には、粉砕、分級、形状制御(球形化等)、複合化、表面処理、混合、外添、造粒、乾燥、融合等である。
上記従来の粉体処理装置の具体構成について図3により補足説明する。粉体処理装置10はケーシング11の内部に処理室Sを形成し、処理室Sの下部に粉体処理部として、原料に衝撃力等の機械的エネルギーを加える回転片14aを備えた分散ロータ14を設け、処理室Sの上部に、処理室S内の粉体のうち微粉のみを通過させる分級ロータ12と微粉を排出する微粉排出部15を設け、さらに処理室S内の粉体を分散ロータ14から分級ロータ12の間で循環案内するガイドリング13と、処理室S内に原料を投入する原料投入部16と、処理室S内からの製品粉体を取り出すための開閉式の取出部17等を設けている。尚、処理室Sには分散ロータ14の下方の導入口19から気体が導入され、取出部17はシリンダ18によって駆動されて粉体処理時は閉状態に、取出し時は開状態にそれぞれ切り替えられる。
特開2002−233787号公報
しかし、上記特許文献1記載の粉体処理装置では、例えば製品粉体の一例であるトナーについて円形度を高くするような処理が求められた場合に、処理時間を長くして円形度を高くしようとすると、排出される微粉への粗粉の混入が増大し製品(粗粉)収率が低下するおそれがあった。また、微粉除去率についても改良の余地があった。
そこで、これらの不都合を解決すべく、本発明は、分級精度を高めて製品収率と微粉除去率の向上が実現できる粉体処理装置、及び、当該粉体処理装置を用いて円形度を改善したトナー粒子の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を実現するための本発明に係る粉体処理装置の第1特徴構成は、前記分級ロータが、基端部で前記排出用開口に連通するとともに筒軸方向に沿ってロータ内部に先端側ほど外径が小となる状態で伸びる筒状部材を備え、前記微粉を前記筒状部材の先端部開口から内部に流入させて前記排出用開口に送る点にある。
上記特徴構成によれば、図2に例示するように、気流Fと共に分級羽根3aを通過した微粉を流入させて排出用開口3bに送る筒状部材3cの先端部開口Kが分級ロータ3の筒軸方向に沿ってロータ内部に進入しているので、筒軸方向において排出側寄りの分級羽根部分を通過した気流F1が筒状部材3cの先端部開口Kに達するまでの距離が長くなって気流速度が減速され、排出される微粉への粗粉の混入が抑制される。一方、排出側から遠い位置の分級羽根部分を通過した気流F2が上記筒状部材3cの先端部開口Kに達するまでの距離が短くなって気流速度が増速される。その結果、分級羽根3aの各部分を通過する気流の速度差が平準化され、分級精度が向上する。同時に、上記筒状部材3cは先端側ほど外径が小となっているので、排出側寄りの分級羽根部分を通過した気流F1が筒状部材3cの側面に当たって曲げられて先端部開口Kに向かうときに滑らかに方向転換される。比較として、筒状部材3cの先端部と基端部の外径が同じで上記気流F1が直角状に急激に曲げられる場合を破線で示す。その結果、ロータ内での気流の乱れが小さくなり、分級精度を向上させることができる。
従って、所定の粒径以上の粗粉の排出される微粉への混入を抑制して分級精度を高め製品収率を向上させることができ、同時に分級精度を高めて所定の粒径以下の微粉の排出を促進し微粉除去率を向上させることができる粉体処理装置が提供される。
同第2特徴構成は、第1特徴構成において、前記粉体処理部が前記分級ロータの筒軸心に対して同心配置され且つ外周箇所に回転片を備えた分散ロータで構成され、前記分級ロータ及び前記分散ロータに対して同心配置の筒状体が前記分級ロータの外周部と前記分散ロータの間にわたって設けられている点にある。
上記構成において、分散ロータが回転し外周箇所に備えた回転片によって処理室内の原料等に繰り返し機械的エネルギーが加えられて処理粉体になる。同時に分散ロータの回転に伴い発生した処理粉体の旋回流が、分散ロータに対して同心配置の筒状体の外周側を通って分級ロータの外周部に達する。そして、その処理粉体のうちの所定の粒径以下の前記微粉が分級ロータの外周部から内部に通過する一方、粗粉は上記筒状体の内周部を通って分散ロータに達し、再び機械的エネルギーが加えられて処理される。以下これを繰り返して粉体処理が進行する。
従って、処理室内で原料及び処理粉体を旋回循環させて効率良く機械的エネルギーの印加による粉体処理と分級処理を行うことができる粉体処理装置の好適な実施形態が提供される。
同第3特徴構成は、第2特徴構成において、前記分級ロータの外周部に臨む前記筒状体の端部の周方向一部箇所に開口が形成され、前記筒状体の外周側に前記原料および処理粉体を前記筒状体の開口に案内するガイド部材が設けられている点にある。
上記構成において、処理粉体が旋回流に乗って筒状体の外周側を通って分級ロータの外周部に対応する位置まで来ると、筒状体の外周側に設けたガイド部材によって筒状体の端部の周方向一部箇所に形成した開口に案内されるので、その開口を通って分級ロータの外周部に達し、前述のように粗粉と微粉に分級される。
従って、上記筒状体の開口から安定した状態で処理粉体を分級ロータの外周部に供給するので分級精度を向上させることができる粉体処理装置の好適な実施形態が提供される。
同第4特徴構成は、第2特徴構成において、前記筒状体の前記分級ロータ側の端部が、前記分級ロータの外周部における前記筒状体側の端部近傍に位置している点にある。
上記構成において、処理粉体が旋回流に乗って筒状体の外周側を通り、筒状体の端部位置まで来ると、その近傍に分級ロータの外周部における筒状体側の端部が位置しているので、処理粉体は筒状体で遮られず直ちに分級ロータの外周部の前面に達し、前述のように微粉は分級ロータの内部に通過し、粗粉は筒状体の内周を通って分散ロータに戻される。
従って、例えば分散ロータと分級ロータ間の距離が固定された場合において、筒状体の筒長さを短くして循環する原料及び処理粉体の単位時間当たりの循環回数を増やし、一層効率良く機械的エネルギーの印加による粉体処理と分級処理を行うことができる粉体処理装置の好適な実施形態が提供される。
本発明に係るトナー粒子の製造方法の特徴構成は、第1から第4特徴構成のいずれかの粉体処理装置によって、トナー粒子の円形度が0.93以上0.98以下の範囲になるように処理する点にある。
上記第1から第4特徴構成のいずれかの粉体処理装置を用いることにより、製品収率の低下を抑制しつつ分級精度を向上させて円形度が0.93未満の低円形度の微粉除去率を高め、製品粉体(粗粉)として、円形度が0.93以上0.98以下の範囲にある良好な特性のトナー粒子を効率よく作製することができる。
以下、本発明の粉体処理装置の実施形態について説明する。
図1に示すように、本発明の粉体処理装置1は、円筒形状の本体ケーシング1aの内部に処理室Sを形成し、この処理室S内に投入した原料に機械的エネルギーもしくは気流エネルギーの少なくとも一方を加える処理を行って処理粉体とする粉体処理部2と、複数の分級羽根3aを外周部に備え筒軸心X周りに回転する状態で処理室S内に配置され、原料および処理粉体のうち所定の粒径以下の微粉を気流と共に分級羽根3aからロータ内部に通過させる分級ロータ3と、分級ロータ3の筒軸方向の一方の側面に形成した排出用開口3bからロータ内部の前記微粉を吸入して外部に排出する微粉排出部4と、処理室S内に残った処理粉体を外部に取り出すための取出部5が設けられている。
上記本体ケーシング1aの横側壁には、処理室S内に原料を投入するための原料投入口7が設けられている。また、本体ケーシング1aの下部側壁には、分散ロータ2の下方側に気体を導入する気体導入口8が設けられている。なお、融点の低い原料等を溶着なく処理するために、本体ケーシング1aの外周もしくは壁内部に冷却用媒体を循環させるジャケット配管(不図示)を付設してもよい。
上記粉体処理部2は具体的には分級ロータ3の筒軸心Xに対して同心配置され且つ外周箇所にハンマー型の回転片2aを備えた分散ロータ2で構成され、分散ロータ2は装置下部に設けたモーターに連結された回転軸2bによって所定速度に回転駆動される。そして、上記回転片2aによって原料および処理粉体に対し打撃力やせん断力等の機械的エネルギーが加えられる。分級ロータ3及び分散ロータ2に対して同心配置の筒状体(ガイドリング)6が分級ロータ3の外周部と分散ロータ2の間にわたって設けられている。即ち、分級ロータ3と筒状体6と分散ロータ2が軸心Xに対して同心配置されている。筒状体6は外周側3箇所の支持部6aにて本体ケーシング1aに取り付けてある。
分級ロータ3は、装置上部に設けたモーターに連結された回転軸3dによって所定速度に回転駆動される。分級羽根3aは平板状に形成され、その板面の延出平面内に筒軸心Xを含むような角度で取り付けてある。
前記微粉排出部4には図外の集塵機を介してブロアーが接続され、このブロアーの吸引力により、気体導入口8から導入された気体は分散ロータ2の外周部から処理室Sに入り、分級ロータ3と微粉排出部4を経て上記集塵機に至る流れが形成される。同時に分散ロータ2の回転により処理室S内の粉体に対して旋回流が形成されるので、分散ロータ2によって処理された粉体は筒状体6の外周側のケーシング内壁との間を通って旋回しながら上昇して分級ロータ3の外周部に到達する。そして、処理室Sの内部の気体が高速回転する分級ロータ3の各分級羽根3aの間を通って分級ロータ3の内部に引き込まれた時、所定の粒径以下の粒体は分級ロータ3の内部に通過する。一方、所定の粒径以上の粒体は回転する分級羽根3aによる遠心力を受け分級ロータ3の内部に流入することが阻止される。分級ロータ3で分級された微粉は、微粉排出部4から排出された後、集塵機に備えたバグフィルター等で捕集される。このように、分級ロータ3の分級羽根3aを通過する粉体の粒径は、分級ロータ3の回転数を変更することによって任意に設定することができる。分級ロータ3の分級羽根3aを通過できない粗粉は筒状体6の内周側を通って分散ロータ2に戻され回転片2aによって再度機械的エネルギーを加えられ処理が進行する。
取出部5は、投入した原料に対する処理が終了した後に、処理室S内の製品粉体を取り出すための開閉式の取出口であり、詳細は省略するが、図外のエアシリンダ等により開閉駆動され、投入原料に対する粉体処理中は閉じておき、処理終了後に開いて内部の製品粉体を取り出す。
本発明の粉体処理装置1は、図3に示す粉体処理装置10と全体構成は類似のものであるが、分級ロータ3に特徴を有している。即ち、図2に示すように、分級ロータ3が、基端部で排出用開口3bに連通するとともに筒軸方向に沿ってロータ内部に先端側ほど外径が小となる状態で伸びる筒状部材3cを備え、前記所定の粒径以下の微粉を筒状部材3cの先端部開口Kから内部に流入させて排出用開口3bに送るように構成されている。なお、図2では、筒状部材3cの外径が先端部に向って直線的に小さくなる形状を示すが、曲線的に小さくなる形状でもよい。分級ロータ3の内部に進入した筒状部材3cの先端部開口Kの内径D1によって分級点を設定してある。
そして上記構成により、筒軸方向において排出側寄りの分級羽根3aの部分を通過した気流F1が筒状部材3cの先端部開口Kに達するまでの距離が長くなって気流速度が減速され、排出される微粉への粗粉の混入が抑制される。一方、排出側から遠い位置の分級羽根3aの部分を通過した気流F2が上記筒状部材3cの先端部開口Kに達するまでの距離が短くなって気流速度が増速される結果、分級羽根3aの各部分を通過する気流の速度差が平準化され、分級精度が向上する。同時に、筒状部材3cは先端側ほど外径が小さいので、排出側寄りの分級羽根部分を通過した気流F1が筒状部材3cの側面に当たって曲げられて先端部開口Kに向かうときに滑らかに方向転換される。その結果、ロータ内での気流Fの乱れが小さくなり、分級精度を向上させることができる。
さらに、筒状部材3cの内部流路が、排出側に向けて内径が大きくなる拡張流路形状(具体的にはテーパ状)に形成されている。これによって、分級ロータ2の内部に取り込まれた粉体が筒軸芯X周りに旋回しながら筒状部材3cの先端部開口Kから内部流路に流入する際に、内径が大きくなるので粉体粒子が流路内壁と衝突する角度が緩くなり、流路内壁の摩耗や粉体付着等が防止される効果を有する。
そして、本発明に係るトナー粒子の製造方法は、上記粉体処理装置1によって、トナー粒子の円形度が0.93以上0.98以下の範囲になるように処理する。以下、具体的に、本発明に係る粉体処理装置1による粉体処理の実験データを従来型の粉体処理装置(図3)と比較して説明する。
尚、以下のデータを得たときの分散ロータや分級ロータの回転速度等の条件は、下記の通りである。
分散ロータ回転数:5500rpm(周速:118m/s)(本発明、従来型共に)
分散動力:20kW
分級ロータ回転数:5000rpm(本発明)、7000rpm(従来型)
処理風量:20m3/min
入口エアー温度:-15℃
出口エアー温度:25℃
図4には、原料として平均粒径5.41μmのカラートナー(イエロー)1.3kgを処理室内に投入して、粉体処理したときの粒度分布のデータを示す。なお、原料投入と粉体処理と製品取出しの合計時間がサイクル時間であり、投入と取出しにそれぞれ10秒程度かかるので、2分(2min)処理と表示してあるが実処理時間は100秒程度である。本発明の粉体処理装置では、従来型に比べて、微粉除去率が向上し、また粗粉混入率も減少して明らかに分級精度が向上している(分布がシャープになっている)ことが分かる。ここで、分級精度の向上により、比較的円形度の小さい微粉を効率よく排除できるため、製品(粗粉)の円形度が改善される効果がある(図5参照)。
さらに、本発明の装置では、従来型に比べて分級ロータの回転数が低いにもかかわらず、同じ分級点となっている。そのため、分級回転数の低下により、分級羽根3aの磨耗低減、回転軸3dにおけるベアリングの寿命増加、装置の振動低減等の効果も得られる。
図5には、上記図4の場合と同じカラートナー(イエロー)を原料として、サイクル時間を変更したときのサイクル時間と処理後のトナー粒子の円形度の関係を示す。サイクル時間が60秒程度までは急激に円形度が高くなるが、それ以後緩やかになり、120秒以上処理時間を増やしても円形度は高くならない。また、それほど大きな差ではないが、本発明の粉体処理装置の方が従来型よりも高い円形度が得られることが分かる。ここで、円形度の測定は、粒子像分析測定(シスメックス社製:FPIA3000)を使用した。
図6には、上記と同じカラートナー(イエロー)を原料として、サイクル時間を変更したときのサイクル時間と処理後の製品収率(%)の関係を示す。サイクル時間が長くなるほど製品収率は低下するが、本発明の粉体処理装置の方が従来型よりも製品収率の低下の程度が小さく、排出される微粉中への粗粉の混入が抑制されていることが分かる。例えば、サイクル時間が120秒の場合、本発明では製品収率が65%以上確保されているのに対し、従来型では55%を下まわり、約15%の大きな差になっている。
図7は、図5と図6のデータを用い、サイクル時間をパラメータとして円形度と製品収率の関係を示すグラフである。円形度を高くすると、製品収率が低下する傾向があるが、高い目標円形度を得る場合に、本発明の粉体処理装置では、従来型に比べて、製品収率の低下度合いが小さくて済み、高い製品収率(大きい製品能力)が得られる。
〔別実施形態〕
次に前記筒状体(ガイドリング)の別形態について説明する。
この形態では、例えば筒状体(ガイドリング)20の上端が処理室Sの天井壁に接する位置まで延長されるとともに、図8に示すように、前記分級ロータ3の外周部に臨む筒状体20の上端周方向一部箇所に開口20aが形成され、筒状体20の外周側に前記原料および処理粉体を筒状体20の開口20aに案内する板状のガイド部材21が設けられている。この構成により、旋回流に乗って筒状体20の外周側を上昇してきた処理粉体が、ガイド部材21によって筒状体20の開口20aに案内され、その開口20aを通して分級ロータ3の外周部に安定した流れ状態で循環供給させることができる。
さらに、前記筒状体(ガイドリング)6の他の別形態を図9に示す。即ち、この形態では、筒状体の分級ロータ側の端部が、分級ロータ3の外周部における筒状体側の端部近傍に位置している。言い換えると、筒状体6が分級ロータ3の外周部の前面を覆わない状態に筒長が短く形成されているので、筒状体6の端部位置まで来た処理粉体は筒状体6で遮られず直ちに分級ロータ3の外周部の前面に達し、その結果処理粉体の単位時間当たりの循環回数を増やして、一層効率良く粉体処理(分散)と分級処理を行うことができる
また上記実施形態では、粉体処理部2によって原料に機械的エネルギーを加える処理を行う場合について説明したが、ジェットミルなどを用いて原料に気流(流体)エネルギーを加える処理を行うようにしてもよく、または原料に機械的エネルギーと気流(流体)エネルギーの両方を加えるようにしてもよい。
本発明による粉体処理装置は、コンパクトな装置構成で且つ簡便な操作によって、原料に機械的エネルギーや気流エネルギーを加えて処理粉体を得る粉体処理と、その処理粉体から所定の粒度以下の不要な微粉を除去する分級処理を行う場合に、従来よりも分級精度を向上させて、排出微粉への製品粗粉の混入を抑制すると同時に微粉除去を促進し、一層良好な処理性能の粉体処理装置を実現することができるので、各種原料についての粉体処理に広く適用できる。
即ち、本発明に係る粉体処理装置では、処理室内の残留物として微粉を含まない製品粉体が得られ、処理粉体から不要な微粉を除くための別の装置は不要であり、また、単体で原料の粉砕、微粉除去、球形化等の形状制御を行うことができる。したがって、例えば、プリンタ機内での劣化防止、流動性の確保、帯電制御性の観点から真球に近いほど好ましい印刷用トナーの製造に好適に用いることができる。特に印刷用のトナーで高水準の円形度を要求されたとき、トナー粉体原料に対し処理時間をかけて処理した場合にも製品収率の大幅な低下を避けながら所望の円形度(0.93以上0.98以下の範囲)のトナー粒子を得ることができる。
本発明に係る粉体処理装置の構造を示す断面図 本発明に係る粉体処理装置の作用を示す断面図 従来型の粉体処理装置の構造を示す断面図 粒度分布の実験データを示すグラフ 円形度の実験データを示すグラフ 製品収率の実験データを示すグラフ 円形度と製品収率の関係を示すグラフ 別実施形態の粉体処理装置の一部構造を示す断面図 他の別実施形態の粉体処理装置の構造を示す断面図
符号の説明
1 粉体処理装置
1a 本体ケーシング
2 粉体処理部(分散ロータ)
2a 回転片
2b 回転軸
3 分級ロータ
3a 分級羽根
3b 排出用開口
3c 筒状部材
3d 回転軸
4 微粉排出部
5 取出部
6 筒状体
6a 支持部
7 原料投入口
8 気体導入口
20 筒状体
20a 開口
21 ガイド部材
F 気流
F1 気流
F2 気流
K 先端部開口
S 処理室
X 筒軸芯(回転軸心)

Claims (5)

  1. 処理室内に投入した原料に機械的エネルギーもしくは気流エネルギーの少なくとも一方を加える処理を行って処理粉体とする粉体処理部と、
    複数の分級羽根を外周部に備え筒軸心周りに回転する状態で処理室内に配置され、前記原料および処理粉体のうち所定の粒径以下の微粉を気流と共に前記分級羽根からロータ内部に通過させる分級ロータと、
    前記分級ロータの筒軸方向の一方の側面に形成した排出用開口からロータ内部の前記微粉を吸入して外部に排出する微粉排出部と、
    前記処理室内に残った前記処理粉体を外部に取り出すための取出部が設けられた粉体処理装置であって、
    前記分級ロータが、基端部で前記排出用開口に連通するとともに筒軸方向に沿ってロータ内部に先端側ほど外径が小となる状態で伸びる筒状部材を備え、前記微粉を前記筒状部材の先端部開口から内部に流入させて前記排出用開口に送る粉体処理装置。
  2. 前記粉体処理部が前記分級ロータの筒軸心に対して同心配置され且つ外周箇所に回転片を備えた分散ロータで構成され、前記分級ロータ及び前記分散ロータに対して同心配置の筒状体が前記分級ロータの外周部と前記分散ロータの間にわたって設けられている請求項1に記載の粉体処理装置。
  3. 前記分級ロータの外周部に臨む前記筒状体の周方向一部箇所に開口が形成され、前記筒状体の外周側に前記原料および処理粉体を前記筒状体の開口に案内するガイド部材が設けられている請求項2に記載の粉体処理装置。
  4. 前記筒状体の前記分級ロータ側の端部が、前記分級ロータの外周部における前記筒状体側の端部近傍に位置している請求項2に記載の粉体処理装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の粉体処理装置によって、トナー粒子の円形度が0.93以上0.98以下の範囲になるように処理するトナー粒子の製造方法。

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