JP2008033544A - 作業分析方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業の遅延や妨げの原因となるムダ要因を複数の状態値のなかから特定して、作業のムダ状態を的確に検出することができる作業分析方法及び装置を提供する。
【解決手段】(a)予め定められた時間毎に、複数の取得手段のうちの少なくとも1つにより取得された複数の観測データを複数の観測対象に対応する複数の状態値に変換し、(b)同時刻に得られた複数の状態値、各状態値に対応する観測対象の識別情報、及び当該複数の状態値が得られた時刻を含むレコードデータを第1の記憶手段に記憶し、(c)第1の記憶手段に記憶された時系列の複数のレコードデータのうち、ムダと正常状態のレコードデータ中の前記複数の状態値とを比較することにより、ムダ要因の状態値を検出する。(d)同時刻に得られた複数の状態値のなかから、前記第2の記憶手段に記憶された前記ムダ要因の状態値を検出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ムダ状態となる要因の特定と、ムダ状態の検出を行う作業分析方法及び装置に関する。
工場の生産ラインにおいて、生産性や作業効率を上げるために作業者の動作を観測し、作業時間や動作から、作業の遅延や妨げとなる事項などを問題点として発見し改善を行うという改善活動を行っている。これら活動はIE( Industrial Engineering)活動と呼ばれている。従来、IE活動は人手によって行われてきた。しかし、改善活動では、作業の遅延や妨げの原因を判断する専門の担当者がいなければならないという問題がある。
作業者の作業の自動観測・分析手法としては、下記特許文献1乃至3に示すような手法が開示されている。
下記特許文献1では、作業者の部位(手)と工具にカラーマークを貼り付け、画像処理によって得られたその位置を用いて動作の最初と終了を判断し、作業時間を測定するシステムが記載されている。
下記特許文献2では、モーションキャプチャを用いて作業者の動作(インパクトトレンチを用いたネジ締め作業)を計測し、加速度の高周波成分の大きさを表すノルムの大きさを閾値で判断することによって作業内容を判断する手法が記載されている。
下記特許文献3では、作業者の手にマーカーを付け、画面内に区画を設定し、区画に存在するマーカーの滞在時間により作業時間を算出するシステムが記載されている。
特開2002−310617号公報 特開2001−209694号公報 特開2001−209694号公報
特許文献1乃至3記載の従来手法は、作業者の動きのみに注目するため、あらかじめ定めた作業(定型作業)に対しては作業時間を算出する事ができる。しかし定型作業以外の作業すなわちムダ作業は、定型作業以外の作業としてすべてまとめて扱い、その作業時間を算出していた。しかし、改善のためには、何が原因でムダがおきているかを知る必要がある。
そのために、どのようなムダ作業が生じているかを判別し、類別されたムダ作業ごとに、ムダ時間を算出し、何を改善すればどれだけのムダ作業時間を減らすことが出来るかを提示する必要がある。しかし、決められた作業とは異なり、ムダ作業の動作状態というのは、決められた形がなくその動作は様々であるためうまく分類する事ができないという問題点があった。
作業の遅延や妨げの原因には、作業者の動作ムダ(手順間違い動きが大きい等)以外に、部材の配置の不備、前作業の遅れ、製品トラブル、故障トラブルなどが考えられる。
しかし、従来手法では、作業者の動作をムダ動作と正常動作に分けるのみで、作業の遅延や妨げの原因を特定することは行っていない。
特許文献1では、作業サイクル内の動作順序および距離が異なる移動をムダ作業として判断しているが、それはノイズとして判断され取り除かれるだけでその分析はされていない。
特許文献2では、作業に含まれるムダについては検討していない。
特許文献3では、エリアからエリアまでの移動のみを移動ムダと捕らえており、エリアからエリアまでの移動時に、他の要因があって作業者が作業を行わなかったとしても、それを区別することが出来ない。
このように、従来は、作業者の動作以外に、作業の遅延や妨げの原因となるムダ要因を特定することができないため、作業のムダ状態を的確に検出することができないという問題点があった。
そこで、本発明は、作業の遅延や妨げの原因となるムダ要因を複数の状態値のなかから特定し、もって、作業のムダ状態を的確に検出することができる作業分析方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明は、観測対象を含む画像から前記観測対象の座標及び当該観測対象の輝度値のうちの少なくとも一方を観測データとして取得する第1の取得手段、観測対象の位置情報を観測データとして取得する第2の取得手段、観測対象の重量を観測データとして取得する第3の取得手段、及び観測対象に付加された信号発信機から発信される信号を受信したか否かを観測データとして取得する第4の取得手段を含む複数の取得手段と、
前記複数の取得手段のうちの少なくとも1つの取得手段から取得した、複数の観測対象の複数の観測データを用いて、作業の遅延や妨げの原因となるムダ要因を特定するムダ要因特定手段と、
前記複数の取得手段のうちの少なくとも1つの取得手段から取得した前記複数の観測データから、前記ムダ要因特定手段で特定されたムダ要因を含むムダ状態を検出するムダ状態検出手段と、
を備え、
(a)前記ムダ要因特定手段が、予め定められた時間毎に、前記複数の取得手段のうちの少なくとも1つにより取得された各観測データを、当該観測データに対応する観測対象の状態を示す状態値に変換し、
(b)前記ムダ要因特定手段が、同時刻に得られた複数の状態値、各状態値に対応する観測対象の識別情報、及び当該複数の状態値が得られた時刻を含むレコードデータを第1の記憶手段に記憶し、
(c)前記ムダ要因特定手段が、前記第1の記憶手段に記憶された時系列の複数のレコードデータのうち、ムダ状態を含むレコードデータ中の前記複数の状態値と、ムダ状態を含まない正常状態のレコードデータ中の前記複数の状態値とを比較することにより、ムダ要因の状態値を検出して、前記ムダ要因の状態値及び当該状態値に対応する観測対象の識別情報を第2の記憶手段に記憶し、
(d)前記ムダ状態検出手段が、予め定められた時間毎に、前記複数の取得手段のうちの少なくとも1つにより取得された各観測データを、当該観測データに対応する観測対象の状態を示す状態値に変換し、
(e)前記ムダ状態検出手段が、同時刻に得られた複数の状態値のなかから、前記第2の記憶手段に記憶された前記ムダ要因の状態値を検出する。
作業の遅延や妨げの原因となるムダ要因の特定及び作業のムダ状態の検出が的確に行える。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る作業分析装置の構成例を示すブロック図である。図1の作業分析装置は、観測データ取得部1、状態定義記憶部2、変換処理部3、第1の観測データ記憶部4、状態変化検出部5、第2の観測データ記憶部6、状態表示部7、評価入力部8、ムダ判定部9、評価結果記憶部10、ムダ分析部11、ムダ要因記憶部12、ムダ原因入力部13、ムダ検出部14、検出結果記憶部15、検出結果出力部16を含む。
なお、コンピュータが備える記憶手段を、状態定義記憶部2、第1の観測データ記録部4、第2の観測データ記憶部6、評価結果記憶部10、ムダ要因記憶部12、検出結果記憶部15として用い、コンピュータにプログラムを実行させることにより、観測データ取得部1のうち、図6のカメラ、加速度センサ、PHS等の外部機器以外、変換処理部3、状態変化検出部5、状態表示部7、評価入力部8、ムダ判定部9、ムダ分析部11、ムダ原因入力部13、ムダ検出部14、及び検出結果出力部16の各機能を実現することができる。
以下、作業者が、組み立て作業のような、同じ作業サイクルを繰り返す動作を行っている場合を例にとり説明する。
図1の作業分析装置の動作処理は、作業者や、作業に必要な部材、製品などの複数の観測対象の複数の状態値から、作業のムダ要因となる状態値(状態値の組合せ)を特定するためのムダ要因特定処理と、このムダ要因特定処理で特定されたムダ要因を用いて、作業者が実際に作業を行っている場面においてムダ状態を検出するムダ状態検出処理とを含む。
ここで、ムダ状態とは、作業が遅延、中断している状態であり、この作業の遅延や妨げの原因となり得る状態(状態値)をムダ要因と呼ぶ。
ムダ要因特定処理について説明する。なお、以下に説明する、観測データ取得部1と変換処理部3の処理動作は、ムダ要因特定処理とムダ状態検出処理とに共通する処理である。
図19は、ムダ要因特定処理を説明するためのフローチャートである。以下、図19のフローチャートに従って、図1の各構成部の処理動作について説明する。
観測データ取得部1は、複数の観測対象(作業者、作業者の手などの体の一部、部材、製品など)の状況を観測するためのカメラ、加速度センサ、万歩計(登録商標)、GPS(Global Positioning System)、PHS、地磁気センサ、RFID(Radio Frequency Identification)、無線の電界強度を用いた位置観測システムなどの複数の機器を含む。各機器からは、観測対象の画像、加速度、歩数、体の向き、位置、動きの軌跡、観測対象の居るスポット(場所)などの観測データが出力される。観測データ取得部1は、以上に挙げる複数の機器のうちの少なくとも1つを用いて、あるいは上記複数の機器の全てあるいは一部の複数の機器を組み合わせて、複数の観測データを取得する。
状態定義記憶部1は、観測データ取得部1で得られた各観測データを、観測対象に関する状態データに変換するための定義情報が記憶されている。
定義情報は、図2に示すように、観測対象である「作業者」の手の位置を示す状態データ、観測対象である人物「鈴木さん」の存在位置を示す状態データ、観測対象である「部材A」が所定の場所(例えば、かご)にあるか否かを示す状態データ、などの複数種類の状態データを定義するものである。
各状態データの定義情報には、図2に示すように、観測対象の識別情報(ID)及びその属性情報と、当該観測対象から観測データ取得部1により取得された観測データの値(観測値)を、当該観測対象がどのような状態にあるのかを示す当該観測値に対応する状態値(ラベル)に変換するための判定式などの状態定義情報とが含まれている。
観測対象のIDは、各観測対象を識別するためのもので、例えば、「右手」、「左手」、「頭」、「ボルト」、「電子レンジ」等である。
属性情報は、当該観測対象の種別を示すもので、例えば、「観測作業者」、「部材」、「製品」、「キーマン」、「隣作業者」、「部品運搬作業者」などである。
例えば、図2において、観測対象がID「手」の場合、その位置を示す観測データ(x,y)に対し、
・「x1<x<x2かつy1<y< y1」の場合、状態値「作業エリアA」
・「x3<x<x4かつy3<y< y4」の場合、状態値「作業エリアB」
・「x5<x<x6かつy5<y< y6」の場合、状態値「作業エリアC」
・「上記以外」の場合、状態値「状態エリアA、B、C以外」
の4つの状態値が定義情報により定義されている。
また、観測対象がID「鈴木さん」の場合、当該観測対象のいる地点における地磁気を表す観測データ(z)に対し、
・「1<z<90」の場合、状態値「東」
・「91<z<180」の場合、状態値「西」
・「181<z<270」の場合、状態値「南」
・「271<z<360」の場合、状態値「北」
の4つの状態値が定義情報により定義されている。
変換処理部3は、予め定められた時間(基準時間)st秒間隔で、状態定義記憶部2に記録された定義情報を用いて、観測データ取得部1で取得された各観測対象の観測データから当該観測対象の状態を判定することにより、当該観測データを、当該観測対象の状態値を示すラベルに変換する。なお、定義情報は、1つの観測データを1つの状態値に変換するための定義情報であってもよいし、複数の観測データを用いて1つの状態値に変換する定義情報であってもよい。さらに、定義情報には、同じ観測データが予め定められた時間継続して得られた場合に、1つの状態値に変換するような定義情報であってもよい。この場合、定義情報には、この継続時間も含まれている。
ムダ要因特定処理では、まず、基準時間(例えばst秒)毎に、観測データ取得部1で取得された複数の観測データを変換処理部3で複数の状態値に変換し、同時刻に得られた状態値、そのID及び属性を、当該時刻とともに、1単位のレコードデータとして第1の観測データ記憶部4に記憶する(ステップS201)。
ここで、観測データ取得部1で取得された観測データを状態値に変換するまでの処理手順について説明する。
図6は、観測データ取得部1の構成例を示したものである。
例えば、図3に示すような画像が観測データ取得部1のカメラ1aで取得される。なお、作業者の頭、右手及び左手などには、それぞれの位置の特定が容易になるように、それぞれ異なる色のカラーマークが付けられている。この画像に対しては、作業者の頭、右手及び左手がどの状態であるか、すなわち、どこにいるのかを判定するために、予め、図4に示すようなエリアが設定されている。図4に示したような画像中の各エリアの範囲を示す図5に示すような情報は、状態定義記憶部2のID「右手」や「左手」などに対応する状態定義情報として記憶される。
また、図3の画像中の部材A〜C及び製品は、それぞれ予め定められた位置にあるので、部材A〜C及び製品の観測データを得るために、観測データ取得部1に設けられている画像処理部1bでは、部材A〜C及び製品が存在する画像中のエリアを予め記憶する。
ここでは、例えば、図5に示したように、製品の存在するエリアを示す「製品エリア」、部材Aが存在するエリアを示す「部材Aエリア」、部材Bが存在するエリアを示す「部材Bエリア」、部材Cが存在するエリアを示す「部材Cエリア」の範囲が予め画像処理部1bに記憶されているものとする。そして、各エリアには、当該エリアから求める観測データに対応する観測対象のIDが対応付けて画像処理部1bに記憶されている。例えば、「製品エリア」には、当該エリアから求める観測データ(例えば、製品の有無を判定するための輝度値)に与えるIDとして「製品」が対応付けて記憶されている。「部材Aエリア」には、当該エリアから求める観測データ(例えば、部材Aの有無を判定するための輝度値)に与えるIDとして「部材A」が対応付けて記憶されている。
画像処理部1bには、観測対象の各カラーマークが、どのIDに対応するのかも予め記憶されている。例えば、観測データとして求める赤色マークの座標は、作業者の位置を判定するために用いる作業者の頭の座標であり、この赤色マークと、観測対象のID「頭」が対応付けて記憶されている。観測データとして求める黄色マークの座標は、作業者の右手の位置を判定するための作業者の右手の座標であり、この黄色マークと、観測対象のID「右手」が対応付けて記憶されている。観測データとして求める青色マークの座標は、作業者の左手の位置を判定するための作業者の左手の座標であり、この左色マークと、観測対象のID「左手」が対応付けて記憶されている。
図5では、製品が置かれている「製品エリア」は左上点(xp1,yp1)、右下点(xp2,yp2)とした矩形であることを現している。エリアは必ずしも矩形でなくてもよく、円形でも楕円でもよい。各エリアは手や頭といった観測対象ごとに別々に設定してもよいし、共通にしてもよい。
観測データ取得部1に設けられている画像処理部1bでは、カメラから取得された図3に示すような画像から、画像処理技術を用いて(例えば、画像のRGBまたは輝度の変化によって、カラーマークの色を識別して)、カラーマークの座標、すなわち、頭、右手、左手の座標を取得する。また、予め記憶された各エリア(例えば、図4の部材Aエリア、部材Bエリア、部材Cエリア、製品エリア)について、各部材、製品の有無などを判別するための当該エリアのRGB値または輝度値を取得する。
画像処理部1bは、図3に示したような画像から求めた、各カラーマークの座標(頭、右手、左手の位置)や、部材・製品の有無などを判定するための各観測データを、画像処理部1bに、各カラーマーク、各エリアに予め対応付けて記憶されているIDを付して、出力処理部1xへ出力する。
出力処理部1xには、加速度センサ、万歩計(登録商標)、GPS、PHS、地磁気センサ、RFIDなどの各機器に対し、当該機器から得られる観測データに対応する観測対象のIDを予め記憶している。
そして、各機器から入力された観測データに対し、当該機器に対応付けて記憶されていたIDを付して、変換処理部3へ出力する。また、画像処理部1cから入力された、IDの付された観測データは、そのまま変換処理部3へ出力する。なお、画像処理部1cから出力された観測データに対し、出力処理部1xが、当該観測データに対応するIDを付して、変換処理部3へ出力してもよい。
次に、変換処理部3の処理動作について説明する。
まず、図7に示すフローチャートを参照して、IDが「右手」である観測対象の観測データである座標位置を状態値に変換する場合を例にとり変換処理部3の処理動作について説明する。
時刻tに、観測データ取得部1で得られた「右手」の座標を(Lxt,Lyt)とする(ステップS1)。「右手」の状態を「L1t、L2t、L3t、L4t、L5t」の5ビットで表すものとする。各ビットの値は以下に示すような状態を表すとする。
L1t:「1」のとき製品エリアに右手が存在し、「0」のとき右手は製品エリアに存在しない。
L2t:「1」のとき部材Aエリアに右手が存在し、「0」のとき右手は部材Aエリアに存在しない。
L3t:「1」のとき部材Bエリアに右手が存在し、「0」のとき右手は部材Bエリアに存在しない。
L4t:「1」のとき部材Cエリアに右手が存在し、「0」のとき右手は部材Cエリアに存在しない。
L5t:「1」のとき作業エリアに右手が存在し、「0」のとき右手は作業エリアに存在しない。
変換処理部3は、状態定義記憶部2にID「右手」に対応付けて記憶されている、図5に示した各エリアの範囲を示す状態定義情報(例えば、以下の条件(1)〜(5))を用いて、観測データ取得部1で得られた「右手」の座標(Lxt,Lyt)に対し、次のような処理を行う。
まず、ステップS2において、右手の位置座標(Lxt,Lyt)が以下の条件(1)を満たす場合、すなわち、右手が製品エリア内に存在する場合、ステップS3へ進み、L1tを「1」とし、それ以外は「0」にする。その後、予め定められた時間(基準時間)st秒後に(ステップS13)、観測データ取得部1から得られた右手の位置座標を用いて同様の動作を繰り返す。
条件(1):xp1<Lxt<xp2、且つyp1<Lyt<yp2
ステップS2において、条件(1)を満たさない場合、ステップS4へ進み、以下の条件(2)を満たすかどうかを調べ、満たす場合、すなわち、右手が部材Aエリアに存在する場合、ステップS5へ進み、L2tを「1」とし、それ以外は「0」にする。その後、基準時間st秒後に(ステップS13)、観測データ取得部1から得られた右手の位置座標を用いて同様の動作を繰り返す。
条件(2):xpa11<Lxt<xpa12、且つypa11<Lyt<ypa12
ステップS4において、条件(2)を満たさない場合、ステップS6へ進み、以下の条件(3)を満たすかどうかを調べ、満たす場合、すなわち、右手が部材Bエリアに存在する場合、ステップS7へ進み、L3tを「1」とし、それ以外は「0」にする。その後、基準時間st秒後に(ステップS13)、観測データ取得部1から得られた右手の位置座標を用いて同様の動作を繰り返す。
条件(3):xpa21<Lxt<xpa22、且つypa21<Lyt<ypa22
ステップS6において、条件(3)を満たさない場合、ステップS8へ進み、以下の条件(4)を満たすかどうかを調べ、満たす場合、すなわち、右手が部材Cエリアに存在する場合、ステップS9へ進み、L4tを「1」とし、それ以外は「0」にする。その後、基準時間st秒後に(ステップS13)、観測データ取得部1から得られた右手の位置座標を用いて同様の動作を繰り返す。
条件(4):xpa31<Lxt<xpa32、且つypa31<Lyt<ypa32
ステップS8において、条件(4)を満たさない場合、ステップS10へ進み、以下の条件(5)を満たすかどうかを調べ、満たす場合、すなわち、右手が作業エリアに存在する場合、ステップS11へ進み、L5tを「1」とし、それ以外は「0」にする。その後、基準時間st秒後に(ステップS13)、観測データ取得部1から得られた右手の位置座標を用いて同様の動作を繰り返す。
条件(5):xw1<Lxt<xw2、且つyw1<Lyt<yw2
ステップS10において、条件(5)を満たさない場合、作業者の右手は、どのエリアにも存在しないととらえ、ステップS12へ進み、L1t、L2t、L3t、L4t、及びL5tのすべてを「0」とする。
次に、図8に示すフローチャートを参照して、IDが「頭」である観測対象の観測データである座標位置を状態値Htに変換する場合を例にとり変換処理部3の処理動作について説明する。ここでは、下記条件(6)がID「頭」の状態定義情報として状態定義記憶部2に記憶されている。
時刻tに、観測データ取得部1で得られた「頭」の座標を(Hxt,Hyt)とする(ステップS21)。
変換処理部3は、観測データ取得部1で得られた「頭」の座標(Hxt,Hyt)が、状態定義記憶部2に、ID「頭」に対応付けて記憶されている、状態定義情報(例えば、以下の条件(6))を満たすか否かを次のようにチェックする。
ステップS22において、頭の位置座標(Hxt,Hyt)が以下の条件(6)を満たす場合、すなわち、作業者が作業エリア内に存在する場合、ステップS23へ進み、当該「頭」の状態を示すビットHtを「1」にする。条件(6)満たさない場合は、ステップS24へ進み、Htを「0」とする。その後、基準時間st秒後に(ステップS25)、頭の座標を用いて同様の動作を繰り返す。
条件(6)xw1<Hxt<xw2、且つyw1<Hyt<yw2
次に、図9に示すフローチャートを参照して、IDが「製品」である観測対象の観測データである輝度値(図4の製品エリアの画像から求めた輝度値)を状態値Ptに変換する場合を例にとり変換処理部3の処理動作について説明する。ここでは、下記条件(7)がID「製品」の状態定義情報として状態定義記憶部2に記憶されている。
時刻tに、観測データ取得部1で得られた「製品」の輝度値PEtと、時刻tよりも基準時間st秒前(すなわち、時刻t−st)に、観測データ取得部1で得られた「製品」の輝度値PEt−stとの差分(輝度変化)ΔPEt(=「PEt」−「PEt−st」)を求める(ステップS31)。
ステップS32において、輝度変化ΔPEtが、以下の条件(7)を満たす場合、すなわち、製品エリアに製品が存在する場合、ステップS33へ進み、「製品」の状態を示すビットPtを「1」にする。条件(7)満たさない場合は、ステップS34へ進み、Ptを「0」とする。その後、基準時間st秒後に(ステップS35)、再び観測データ取得部1で取得された「製品」の輝度値を用いて同様の動作を繰り返す。
条件(7)θp2>ΔPE>θp1
次に、図10に示すフローチャートを参照して、IDが「部材A」である観測対象の観測データである輝度値(図4の部材Aエリアの画像から求めた輝度値)を状態値Pa1tに変換する場合を例にとり変換処理部3の処理動作について説明する。ここでは、下記条件(8)がID「部材A」の状態定義情報として状態定義記憶部2に記憶されている。
時刻tに、観測データ取得部1で得られた「部材A」の輝度値Pa1Etと、時刻tよりも基準時間st秒前(すなわち、時刻t−st)に、観測データ取得部1で得られた「部材A」の輝度値Pa1Et−stとの差分(輝度変化)ΔPa1Et(=「Pa1Et」−「Pa1Et−st」)を求める(ステップS41)。
ステップS42において、輝度変化ΔPa1Etが、以下の条件(8)を満たす場合、すなわち、部材Aエリアに部材Aが存在する場合、ステップS33へ進み、「部材A」の状態を示すビットPa1tを「1」にする。条件(8)満たさない場合は、ステップS44へ進み、Pa1tを「0」とする。その後、基準時間st秒後に(ステップS45)、再び観測データ取得部1で取得された「部材A」の輝度値を用いて同様の動作を繰り返す。
条件(8)θpa11>ΔPa1E>θpa12
IDが「部材B」である観測対象の観測データである輝度値(図4の部材Bエリアの画像から求めた輝度値)を状態値Pa2tに変換する場合も、上記同様である。すなわち、変換処理部3は、図11に示すように、まず、時刻tに、観測データ取得部1で得られた「部材B」の輝度値Pa2Etと、時刻「t−st」に、観測データ取得部1で得られた「部材B」の輝度値Pa2Et−stとの差分(輝度変化)ΔPa2Et(=「Pa2Et」−「Pa2Et−st」)を求める(ステップS51)。ステップS52において、輝度変化ΔPa2Etが、ID「部材B」の状態定義情報として状態定義記憶部2に記憶されている以下の条件(9)を満たす場合、すなわち、部材Bエリアに部材Bが存在する場合、ステップS53へ進み、「部材B」の状態を示すビットPa2tを「1」にする。条件(9)満たさない場合は、ステップS54へ進み、Pa2tを「0」とする。その後、基準時間st秒後に(ステップS55)、再び観測データ取得部1で取得された「部材B」の輝度値を用いて同様の動作を繰り返す。
条件(9)θpa21>ΔPa2E>θpa22
IDが「部材C」である観測対象の観測データである輝度値(図4の部材Cエリアの画像から求めた輝度値)を状態値Pa3tに変換する場合も、上記同様である。すなわち、変換処理部3は、図12に示すように、まず、時刻tに、観測データ取得部1で得られた「部材C」の輝度値Pa3Etと、時刻「t−st」に、観測データ取得部1で得られた「部材C」の輝度値Pa3Et−stとの差分(輝度変化)ΔPa3Et(=「Pa3Et」−「Pa3Et−st」)を求める(ステップS61)。ステップS62において、輝度変化ΔPa3Etが、ID「部材C」の状態定義情報として状態定義記憶部2に記憶されている以下の条件(10)を満たす場合、すなわち、部材Cエリアに部材Cが存在する場合、ステップS63へ進み、「部材C」の状態を示すビットPa3tを「1」にする。条件(10)満たさない場合は、ステップS64へ進み、Pa3tを「0」とする。その後、基準時間st秒後に(ステップS65)、再び観測データ取得部1で取得された「部材C」の輝度値を用いて同様の動作を繰り返す。
条件(10)θpa31>ΔPa3E>θpa32
なお、上記図9〜図12では、製品や部材の状態(有無)を判定するための観測データとして、カメラ1aで取得した画像中の予め定められたエリア内の輝度値を用いたが、この場合に限らず、RGB値を用いてもよい。この場合、時刻tにおけるR値、G値及びB値の平均値と、時刻t−stにおけるR値、G値及びB値の平均値との差分を求めて製品や部材の状態を判定する。あるいは、時刻tにおけるR値、G値及びB値の合計値と、時刻t−stにおけるR値、G値及びB値の合計値との差分を求めて製品や部材の状態を判定する。また、時刻tにおけるR値、G値及びB値と、時刻t−stにおけるR値、G値及びB値との間で、最も大きい値の差分あるいは最も変化量の大きい値の差分を求めて製品や部材の状態を判定してもよい。
また、製品や部材の状態(有無)を判定するための観測データとして、手や頭の観測データと同様、座標を用いてもよい。座標が取得できれば、画像でなくても加速度センサなどの観測機器を用いてもよい。
さらに、製品や部材の状態(有無)を判定するための観測データとして、重量を用いてもよい。この場合、観測対象の製品や部材がおかれる場所に重量センサを設置し、観測データ取得部1は、この各観測対象に対応する重量センサにより測定された製品や部材の重さを観測データとして取得する。
観測データとして重量を用いる場合、観測対象(ID)毎に、当該観測対象が「有る」(あるいは「無し」)と判定するための観測データに対する閾値を予め設定し、重量が当該閾値以上の場合には、当該観測対象の状態値を、当該観測対象がその場に有ることを表す値(例えば「1」)とし、重量が当該閾値より小さい場合には、当該観測対象の状態値を、当該観測対象がその場に無いことを表す値(例えば「0」)とする。このような情報を状態定義情報として、当該観測対象のIDに対応付けて状態定義記憶部2に記憶する。
変換処理部3では、製品、部材A〜Cの各観測対象の観測データとして入力された重量と、状態定義情報として記憶されている当該観測対象の閾値とを基準時間st秒毎に比較する。当該重量が当該閾値以上であれば、当該観測対象の状態値(製品の場合にはPt、部材Aの場合にはPa1t、部材Bの場合にはPa2t、部材Cの場合にはPa3t)を、当該観測対象がその場に有ることを表す値(例えば「1」)とする。当該重量が当該閾値より小さい場合には、当該観測対象の状態値を、当該観測対象がその場にないことを表す値(例えば「0」)とする。
また、RFIDを用いて、製品や部材の状態(有無)を判定するための観測データを得るようにしてもよい。この場合、観測対象の製品や部材に、RFID(radio frequency identification)タグなどの信号発信機を付け、所定の位値に設置されたRFIDタグリーダなどの受信装置が、RFIDタグから発信されるID番号などの信号を受信したか否かを示す情報を計測データとして用いる。観測対象からの信号を受信した場合、当該観測対象の状態値を、当該観測対象がその場に有ることを表す値(例えば「1」)とし、観測対象からの信号を受信しなかった場合には、当該観測対象の状態値を、当該観測対象がその場に無いことを表す値(例えば「0」)とする。このような情報を状態定義情報として、当該観測対象のIDに対応付けて状態定義記憶部2に記憶する。
変換処理部3では、製品、部材A〜Cの各観測対象の観測データとして入力された、観測対象からの信号の受信の有無と、状態定義情報として記憶されている状態定義情報とを基準時間st秒毎に比較する。観測対象からの信号を受信した場合、当該観測対象の状態値(製品の場合にはPt、部材Aの場合にはPa1t、部材Bの場合にはPa2t、部材Cの場合にはPa3t)を、当該観測対象がその場に有ることを表す値(例えば「1」)とする。観測対象からの信号を受信しなかった場合には、当該観測対象の状態値を、当該観測対象がその場にないことを表す値(例えば「0」)とする。
次に、作業者の頭の状態値を生成するために、座標と向きを計測データとして用いる場合の変換処理部3の処理動作について、図13に示すフローチャートを参照して説明する。
時刻tに、観測データ取得部1で、作業者の頭(例えば、IDは「頭」、属性は「作業者」)の観測データとして得られる、頭の座標を(Hxt,Hyt)及び体の向きを示す角度をAtとする。なお、0°<=At<360°である。
作業者の状態値は、「Het,Hwt,Hst,Hnt」で表す。
・Hetが「1」の場合、作業者が存在し、東に向いている状態表す。
・Hwtが「1」の場合、作業者が存在し、西に向いている状態を表す。
・Hstが「1」の場合、作業者が存在し、南を向いている状態を表す。
・Hntが「1」の場合、作業者が存在し、北を向いている状態を表す。
・作業者が存在しないときは、Het=0、Hwt=0、Hst=0、Hnt=0とする。
変換処理部3は、状態定義記憶部2にID「頭」に対応付けて記憶されている状態定義情報(例えば、以下の条件(11)〜(14))を用いて、観測データ取得部1で得られたID「頭」の計測データに対し、次のような処理を行う。
観測データとして、Hxt、Hyt、Atが入力されると(ステップS71)、まず、ステップS72において、条件(11)を用いて、作業者が作業エリアに存在するかしないかを判定する。
条件(11):xw1<Hxt<xw2、yw1<Hyt<yw2
条件(11)を満たしていない場合は、作業者は作業エリアに存在していないので、ステップS80へ進み、Het=0、Hwt=0、Hst=0、Hnt=0とする。その後、ステップS81へ進み、基準時間st秒後の頭の座標と体の角度Hxt+st、Hyt+st、At+stを用いて次の判定に移る。条件(11)を満たしている場合は、ステップS73へ進み、観測データAtから体の向きを判定するために、条件(12)を満たしているか判別する。
条件(12):θ1<At<=θ2
条件(12)を満たしている場合は、作業者が存在し、東に向いている状態であるから、ステップS74へ進み、He=1とし、それ以外の状態値を「0」とする。その後、ステップS81へ進み、基準時間st秒後の頭の座標と体の角度Hxt+st、Hyt+st、At+stを用いて次の判定に移る。
ステップS73において、条件(12)を満たしていない場合には、ステップS75へ進み、観測データAtが条件(13)を満たしているか判定する。
条件(13):θ2<At<=θ3
条件(13)を満たしている場合は、作業者が存在し、南に向いている状態であるから、ステップS76へ進み、Hst=1とし、それ以外の状態値を「0」とする。その後、ステップS81へ進み、基準時間st秒後の頭の座標と体の角度Hxt+st、Hyt+st、At+stを用いて次の判定に移る。
ステップS75において、条件(13)を満たしていない場合には、ステップS77へ進み、観測データAtが条件(14)を満たしているか判定する。
条件(14):θ3<At<=θ4
条件(14)を満たしている場合は、作業者が存在し、西に向いている状態であるから、ステップS78へ進み、Hw=1とし、それ以外の状態値を「0」とする。その後、ステップS81へ進み、基準時間st秒後の頭の座標と体の角度Hxt+st、Hyt+st、At+stを用いて次の判定に移る。
ステップS77において、条件(14)を満たしていない場合には、作業者が存在し、北に向いている状態であるから、ステップS79へ進み、Hn=1とし、それ以外の状態値を「0」とする。その後、ステップS81へ進み、基準時間st秒後の頭の座標と体の角度Hxt+st、Hyt+st、At+stを用いて次の判定に移る。
以上説明したように、変換処理部13では、時刻tに、観測データ取得部1から取得した、例えば、作業者の「左手」「右手」「頭」「製品」「部材A」「部材B」「部材C」の各観測データから、図14に示したような、時刻tにおける各観測対象の状態値を含む15ビットの状態データを得る。なお、図14の状態データ中の各状態値には、当該状態値に対応するID及び属性値が予め対応付けられているものとする。
第1の観測データ記憶部4は、状態定義記憶部2で定義された、すべてのID(観測対象)に対して、変換処理部3で得られた各状態値と、当該IDと、属性と、当該状態値が得られたとき(当該状態値の元となる観測データを取得したとき)の時刻とを一組にし、図15に示すように記憶する。同時刻に得られたる複数の観測対象のID(属性)の状態値の組合せが1単位のレコードデータである。
第1の観測データ記憶部4には、所定時間(ここでは、基準時間st秒毎)に1単位のレコードデータが記憶される。なお、第1の観測データ記憶部4には、各レコードデータに、観測データ取得部1のカメラ1aなどで取得された、当該レコードデータに対応する画像を対応付けて記憶してもよい。
以上説明したように、ステップS201では、基準時間毎に、複数の観測対象のそれぞれの状態を示す複数の状態値を含む1単位のレコードデータが第1の観測データ記憶部4に記憶される。
次に、ステップS202へ進み、状態変化検出部5は、第1の観測データ記憶部4に時系列に記憶されたレコードデータのうち、直前のレコードデータとの間で状態値に変化のあるレコードデータを検出して、それを第2の観測データ記憶部6に記憶する(ステップS202)。
すなわち、状態変化検出部5は、第1の観測データ記憶部4に時系列に記憶される各レコードデータ中の各IDの状態値を、その直前のレコードデータ中の各IDの状態値と比較する。今回のレコードデータ中に、その直前のレコードデータ中の状態値と1つでも異なるものがある場合には、今回のレコードデータを第2の観測データ記憶部6に記憶する。
第2の観測データ記憶部6の初期値はNULLとする。第2の観測データ記憶部6のレコードデータの記憶例を図16に示す。なお、第2の観測データ記憶部6には、各レコードデータに、観測データ取得部1のカメラ1aなどで取得された、当該レコードデータに対応する画像を対応付けて記憶してもよい。
状態変化検出部6は、各IDに対し、所定時間内に当該IDの状態値が変化する回数、変化する周期などを検出する機能を備えていても良い。そして、第2の観測データ記憶部6には、各IDに対し、状態変化検出部6で検出された、所定時間内に当該IDの状態値が変化する回数、変化する周期などを記憶するようにしてもよい。
次に、ステップS203へ進む。ステップS203では、第2の観測データ記憶部6に記憶された各レコードデータと、当該レコードデータに対するムダ評価値とを対応付けて評価結果記憶部10へ記憶する。
ステップS203では、まず、状態表示部7が、第2の観測データ記憶部6に記憶された各レコードデータの内容を、ディスプレイ等の表示手段で表示する。このとき、第2の観測データ記憶部6に、各IDに対し記憶されている、所定時間内に当該IDの状態値が変化する回数、変化する周期などを表示してもよい。
また、状態表示部7は、各レコードデータの内容を、当該レコードデータに対応する(観測データ取得部1のカメラ1aで取得された)画像とともに表示してもよい。レコードデータ中の各観測対象の状態値とともに、そのときの画像を表示することにより、専門家がムダかムダでないかを判断しやすくなる。
状態表示部7は、状態値を取り続ける時間(作業時間)の分散が大きなものから表示してもよい。
評価入力部8は、状態表示部7で表示された各レコードデータに対し、(当該レコードデータの内容を見た)ユーザがムダ評価値を入力するためのものである。
ムダ評価値は、ムダかムダでないかの2値でもよいし、ムダの度合いを示すレベル値でもよい。例えば、工場のライン上での作業は観測対象(ID)毎、属性毎に、ムダな状態(ムダな状態値)が予め定めることが可能である。よって、観測対象毎、属性毎に、異なる基準のムダ評価値が評価入力部8から入力されてもよい。
ムダ判定部9は、状態表示部7で表示された各レコードデータに対し、評価入力部8で入力されたムダ評価値を付して、評価結果記憶部10に記憶する。評価入力部8で、レコードデータ中のID毎、属性毎にムダ評価値が入力された場合には、ムダ判定部9は、レコードデータ毎に、当該レコードデータ中の各状態値に対し入力された複数のムダ評価値のうち最も高い値(ムダの度合いが最も高いことを示す値)を求め、あるいは、当該レコードデータ中の各状態値に対し入力された複数のムダ評価値の平均値を求めて、これを当該レコードデータに付加して評価結果記憶部10に記憶する。
このように、ムダ判定部9は、複数の状態値の組合せであるレコードデータ単位に1つのムダ評価値を決定し、これを評価結果記憶部10に記憶する。
評価結果記憶部10には、図17に示すように、ムダ評価値の付加された複数のレコードデータが記憶されている。なお、図17では、ムダ評価値は、ムダな状態か否かの2値で表し、ムダ評価値「1」は、ムダな状態であることを示す評価値であり、ムダ評価値「0」は、ムダでない状態(正常状態)であることを示す評価値である。
次に、ステップS204へ進む。ステップS204では、ムダ分析部11が、評価結果記憶部10に記憶された、各レコードデータ(複数の状態値の組合せ)に対するムダ評価値を用いて、ムダ状態にさせる要因となる状態値あるいは状態値の組合せ、すなわちムダ要因を検出する。
ムダ分析部11は、評価結果記憶部10に記憶されている、ムダ状態を含むと評価された(例えばムダ評価値が「1」の)各レコードデータ中の状態値と、ムダ状態を含まない正常状態と評価された(例えばムダ評価値が「0」の)各レコードデータ中の状態値とを比較することにより、ムダ要因の状態値あるいは状態値の組合せを検出する。
例えば、1つのレコードデータは、「A」〜「C」の3つの観測対象(ID)のそれぞれに対する状態値を含み、評価結果記憶部10には、正常状態のレコードデータが20個、ムダ状態を含むレコードデータが1個記憶されているものとする。このとき、ムダ状態を含むレコードデータ中の観測対象Aの状態値は「A2」、観測対象Bの状態値は「B2」、観測対象Cの状態値は「C1」であったとする。そこで、まず、ムダ状態を含むレコードデータ中の各状態値(ここでは、「A2」「B2」「C1」)について、正常状態の20個のレコードデータのうち、当該状態値を含むレコードデータの数、すなわち、正常状態の20個のレコードデータ中で、ムダ状態を含むレコードデータ中の各状態値が出現する回数を求める。例えば、「A2」が0回、「B2」が10回、「C1」が20回であったとすると、出現回数が最も少ない状態値「A2」をムダ要因の状態値として検出する。
なお、作業者が同じ作業を繰り返すことから、1つの作業の開始から終了までの1サイクルの時間(サイクル時間)は、ムダがなければ(正常状態であれば)ほぼ一定であることに着目すると、次に示すような方法でもムダ要因の状態値を検出することができる。
ムダ分析部11は、まず、まず、第1の観測データ記憶部4に記憶されている時系列なレコードデータから、例えば、1つの作業サイクル中の作業者の右手や左手の状態値の繰り返し動作を基に、1つの作業サイクルの開始時の作業者の右手や左手の状態値から、当該作業サイクルの終了時の作業者の右手や左手の状態値までのレコードデータを含む、1つの作業サイクル内のレコードデータ群を抽出する。ここで抽出された各作業サイクルを識別するための番号をi(=1、2…)とする。
次に、ムダ分析部11は、抽出された作業サイクルのうち、当該作業サイクルのレコードデータ群に、ムダ状態を含むと評価された(例えばムダ評価値が「1」)のレコードデータが含まれている場合には、当該作業サイクルをムダ含有サイクル(ムダ作業サイクル)と判定する。ムダ状態を含むと評価されたレコードデータが含まれていない場合には、当該作業サイクルをムダ非含有サイクルと(正常作業サイクル)判定する。
次に、ムダ分析部9は、各ムダ含有サイクル内で、レコードデータ中の状態値(あるいは複数の状態値の組合せ)Si毎に、当該状態値あるいは状態値の組合せSiの継続時間を算出し、さらに、ムダ含有サイクル群での平均値STitaを算出する。同様に、各ムダ非含有サイクル内で、レコードデータ中の状態値(あるいは複数の状態値の組合せ)Si毎に、当該状態値あるいは状態値の組合せの継続時間を算出し、さらに、ムダ非含有サイクル群での平均値STitsを算出する。
そして、状態値毎あるいは状態値の組合せ毎に、ムダ含有サイクル群とムダ非含有サイクル群との間で、当該継続時間の平均値の差分(STita−STits)を求め、この差分が、予め定められた値βよりも大きい状態値あるいは状態値の組合せを検出する。さらに、当該検出された状態値あるいは状態値の組合せが、ムダ含有サイクル内のレコードデータには頻繁に出現する(予め定められた回数(第1の閾値)以上出現する)が、ムダ非含有サイクル内のレコードデータにはほとんど出現しない(予め定められた回数(第2の閾値未満しか出現しない)場合、当該状態値あるいは状態値の組合せは、ムダ要因であると判定する。
ステップS204において、ムダ分析部11が、ムダ状態を含むレコードデータと、正常状態のレコードデータとを比較することにより、ムダ要因の状態値あるいは状態値の組合せを検出すると、次に、ステップS205へ進む。
ステップS205では、ムダ分析部11は、検出したムダ要因の状態値を、そのID及び属性とともに、ムダ要因記憶部12に記憶する。なお、ムダ要因の状態値の継続時間の平均値も、そのID及び属性に対応付けてムダ要因記憶部12に記憶するようにしてもよい。
図18は、ムダ要因記憶部12のムダ要因の記憶例を示したものである。図18では、各ムダ要因の状態値をその属性値及びIDとともに記憶している。
次に、ステップS206において、ムダ原因入力部13から、各ムダ要因の状態値に対し、当該状態値となる原因がユーザより入力された場合には、その原因も、図18に示すようにムダ要因記憶部12に記憶される。
また、ムダ原因入力部13から、ムダ要因の状態に対し、その原因とともに改善策がユーザにより入力された場合には、原因及び改善策も、ムダ要因記憶部12に記憶される。
以上のようにして、作業者の組み立て作業におけるムダ要因が、図18に示すように特定される。次に、ムダ要因記憶部12に記憶されている情報を用いて、作業者が実際に作業を行っている場面で、リアルタイムにムダ状態を検出する場合の作業分析装置のムダ状態検出処理動作について、図20に示すフローチャートを参照して説明する。
ステップS301では、まず、作業者が作業を行っている場面において、観測データ取得部1で、上述同様にして、複数種類の観測データが取得される。変換処理部3は、上述同様に、状態定義記憶部2に記憶されている状態定義情報を用いて、所定時間(ここでは、例えば基準時間st秒)毎に、各観測データを状態値に変換する。
変換処理部3でst秒毎に求めた各状態値は、そのID及び属性とともに、ムダ検出部14に入力される。
次に、ステップS302へ進む、ステップS302では、ムダ検出部14では、ムダ要因記憶部12に記憶されている、図18に示したようなムダ要因の状態値と、当該状態値と同じID・属性をもつ入力された各状態値とを比較し、ムダ状態を検出する。すなわち、入力された状態値のID・属性が(入力された状態値が複数種類の場合には、そのうちの少なくとも1つのID・属性が)、ムダ要因記憶部12に記憶されており、その状態値が、ムダ要因記憶部12に記憶されている状態値と一致する場合に、「ムダ状態」と判定する。それ以外の場合には、「正常状態」と判定する。
なお、ムダ要因記憶部12に、ムダ要因の状態値とともに、その継続時間も記憶されている場合には、入力された状態値及びそのID及び属性がムダ要因記憶部12に記憶され、さらに、当該状態値が当該継続時間継続したときに、「ムダ状態」と判定する。
ステップS303において、ムダ検出部14が、「ムダ状態」と判定したとき、すなわち、ムダ状態を検出したとき、ステップS304へ進み、そのときのムダ要因のIDと、属性と、状態値と、さらに、ムダ要因記憶部12に記憶されている当該ムダ要因の状態値に対応する原因や改善策とを含む検出結果を検出結果記憶部15に記憶する。
そして、ステップS305へ進み、検出結果出力部16は、検出結果記憶部15に記憶されている、作業者の作業中に検出されたムダ状態に関する情報、すなわち、ムダ要因の状態値、そのIDや属性、原因、改善策などを、ディスプレイに表示するとともに、警報などの注意を促すような音をならしたり、ランプを点灯・点滅したりして、ムダ状態が生じていることを通知する。
例えば、検出されたムダ要因が、IDが「鈴木さん」及び属性が「キーマン」の状態値「東」である場合、検出結果出力部16は、ディスプレイに、「ID:鈴木さん、属性:キーマン、状態:東、原因:製品トラブルが生じていた」と表示する。
一方、ステップS303において、作業場面から、ムダ状態が検出されなかった場合には、ステップS306へ進み、基準時間が経過した後に、ステップS301へもどる。
上記説明では、観測データ取得部1で取得された観測データからリアルタイムにムダ状態を検出する場合を示したが、この場合に限らず、観測データ取得部1で取得された観測データを一時、図15に示したように、第3の観測データ記憶部17に記憶しておき、この第3の観測データ記憶部17に記憶された観測データを用いて、後に、ムダ状態を検出するようにしてもよい。この場合、スイッチ(SW)18を設け、変換処理部3からの出力が、直接ムダ検出部14へ入力する経路と、第3の観測データ記憶部17からの出力がムダ検出部14へ入力する経路とを切り替えるような構成であってもよい。すなわち、リアルタイムに、実際の作業からムダ状態を検出する場合には、SW18により、変換処理部3からの出力が、直接ムダ検出部14へ入力するように設定し、第3の観測データ記憶部17に記憶された観測データを用いて、後に、ムダ状態を検出する場合には、SW18により、第3の観測データ記憶部17からの出力がムダ検出部14へ入力するように設定する。
さらに、ムダ要因記憶部12には、ムダ要因となり得る状態値のID及び属性が記憶されているから、ムダ検出部14には、ムダ要因となり得るID及び属性をもつ観測対象の状態値のみが入力するようになっていてもよい。また、ムダ検出部14では、ムダ要因となり得るID及び属性をもつ観測対象の状態値のみを用いて、作業場面からムダ状態を検出するようにしてもよい。
以上説明したように、上記第1の実施形態によれば、作業の遅延や妨げの原因となるムダ要因を複数の状態値のなかから特定することにより、作業のムダ状態を的確に検出することができる。
(第2の実施形態)
次に、ムダ要因特定処理における、ムダ判定部9、ムダ分析部11の他の処理動作について説明する。
ここでは、図21に示すように、図1の状態変化検出部5、第2の観測データ記憶部6,状態表示部7、評価入力部8を省略した構成の作業分析装置におけるムダ判定部9及びムダ分析部11の処理動作について説明する。なお、図21において、図1と同一部分には同一符号を付している。
第2の実施形態でも、上記第1の実施形態と同様、作業者は、同じ作業を繰り返す組立作業を行っているものとする。観測対象は、作業者の右手、左手、頭、部材A〜C、製品、リーダ、隣接作業者の7種類とする。そして、この作業者の作業を行っている場面の画像をカメラ1aで取得し、この画像から、第1の実施形態で説明したようにして、観測対象が、図4に示した複数のエリアのうちのどのエリアに存在するのか、あるいは、観測対象が、予め定められたエリアに存在するか否かを示す状態値を含む、図14に示したような状態データが、変換処理部13から得られる。
ここでは、作業者が同じ作業を繰り返すことから、1つの作業の開始から終了までの1サイクルの時間(サイクル時間)は、ムダがなければ(正常状態であれば)ほぼ一定であることに着目する。
ムダ判定部9は、まず、第1の観測データ記憶部4に記憶されている時系列なレコードデータから、例えば、1つの作業サイクル中の作業者の右手や左手の状態値の繰り返し動作を基に、1つの作業サイクルの開始時の作業者の右手や左手の状態値から、当該作業サイクルの終了時の作業者の右手や左手の状態値までのレコードデータを含む、1つの作業サイクル内のレコードデータ群を抽出する。ここで抽出された各作業サイクルを識別するための番号をi(=1、2…)とする。さらに、抽出された各作業サイクルiのレコードデータ群に含まれているレコードデータの数、あるいは、各レコードデータの時刻から、当該作業サイクルiの時間ct(i)を算出する。そして、各作業サイクルから求めた時間ct(i)の平均を求める。その際、各作業サイクルから求めた時間のうち、相対的に極端に長い時間や極端に短い時間を予め除いてから、あるいは、予め定められた時間よりも長い時間や短い時間を予め除いてから、平均値を求めてもよい。得られた平均値を上記サイクル時間CTとする。
次に、ムダ判定部9は、この算出したサイクル時間CTを用いて、抽出された各作業サイクルを、ムダが含まれているムダ作業サイクル(ムダ含有サイクル)、ムダを含んでいない正常作業サイクル(ムダ非含有サイクル)に分類する。
すなわち、抽出された各作業サイクルiの時間ct(i)と、算出されたサイクル時間CTとの差が、予め定められた時間α以上である場合(すなわち、ct(i)が、ct(i)−CT≧αを満たすとき)、当該作業サイクルiは、ムダ含有サイクルであると判定する。抽出された各作業サイクルiの時間ct(i)と、算出サイクル時間CTとの差が、予め定められた時間αより短い場合(すなわち、ct(i)が、ct(i)−CT<αを満たすとき)、当該作業サイクルiは、ムダ非含有サイクルであると判定する。
また、各作業の平均サイクル時間を母平均とし、各作業の分散を母分散とし、正規分布を仮定し、あらかじめ定められた上側確率Pr以上に現れるサイクルを、ムダ含有サイクルと判定してもよい。それ以外をムダ非含有サイクルと判定する。あらかじめ定められた値を母平均、母分散としてもよい。母平均として標準作業時間などが考えられる。母分散は作業者の作業スキルによって変更してもよい。
このように、ムダ判定部9は、複数のレコードデータを含む作業サイクル単位に、当該作業サイクル内の各レコードデータに対し、ムダ評価値(ムダ含有サイクル内のレコードデータにはムダ状態を含むことを示す評価値「1」、ムダ非含有サイクル内のレコードデータにはムダ状態を含まない正常状態であることを示す評価値「0」)を決定し、各レコードデータとともに、決定されたムダ評価値を評価結果記憶部10に記憶する。
評価結果記憶部10には、図17に示したように、ムダ評価値の付加された時系列のレコードデータが記憶されている。なお、図17では、ムダ評価値は、ムダな状態か否かの2値で表し、ムダ評価値「1」は、ムダな状態であることを示す評価値であり、ムダ評価値「0」は、ムダでない状態(正常状態)であることを示す評価値である。
次に、ムダ分析部11は、各ムダ含有サイクル内で、レコードデータ中の状態値(あるいは複数の状態値の組合せ)Si毎に、当該状態値あるいは状態値の組合せSiの継続時間を算出し、さらに、ムダ含有サイクル群での平均値STitaを算出する。同様に、各ムダ非含有サイクル内で、レコードデータ中の状態値(あるいは複数の状態値の組合せ)Si毎に、当該状態値あるいは状態値の組合せの継続時間を算出し、さらに、ムダ非含有サイクル群での平均値STitsを算出する。
そして、状態値毎あるいは状態値の組合せ毎に、ムダ含有サイクル群とムダ非含有サイクル群との間で、当該継続時間の平均値の差分(STita−STits)を求め、この差分が、予め定められた値βよりも大きい状態値あるいは状態値の組合せを検出する。さらに、当該検出された状態値あるいは状態値の組合せが、ムダ含有サイクル内のレコードデータには頻繁に出現する(予め定められた回数(第1の閾値)以上出現する)が、ムダ非含有サイクル内のレコードデータにはほとんど出現しない(予め定められた回数(第2の閾値未満しか出現しない)場合、当該状態値あるいは状態値の組合せは、ムダ要因であると判定する。
ムダ分析部11は、前述の第1の実施形態と同様、検出したダ要因の状態値を、そのID及び属性とともに、ムダ要因記憶部12に記憶する。また、ムダ要因の状態値の継続時間の平均値も、そのID及び属性に対応付けてムダ要因記憶部12に記憶するようにしてもよい。
上記第2の実施形態によれば、上記第1の実施形態と同様の効果が得られる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、ムダ要因特定処理における、第1及び第2の実施形態に係るムダ分析部11の処理動作について説明する。なお、ここで説明するムダ分析部11の処理動作は、第1及び第2の実施形態と組み合わせて用いることができる。
上記第1及び第2の実施形態で説明したムダ要因特定処理により得られた図18に示したようなムダ要因に関する情報を基に、ムダ分析部11は、さらに、状態値あるいは状態値の組合せを、ムダ状態/正常状態に分類するための規則を示す決定木を生成する。
例えば、評価結果記憶部10には、図22に示すような、ムダ評価値の付加されたレコードデータが記憶され、ムダ分析部11により、図23に示すようなムダ要因が検出されたとする。すなわち、ムダ要因特定処理により、次に示すような状態値、あるいは状態値の組合せが、ムダ要因が検出されたとする。
・ID「鈴木さん」(属性「キーマン」)をもつ観測対象の状態値が「東」
・ID「部材A」(属性「部品」)をもつ観測対象の状態値が「かごに入っていない」で、且つ、ID「赤羽さん」(属性「キーマン」)をもつ観測対象の状態値が「西でない」(「東」「南」「北」のうちのいずれか)
・ID「手」(属性「作業者」)をもつ観測対象の状態値が「エリアA」
ムダ分析部11は、次に、評価結果記憶部10に記憶されているレコードデータのうち、ムダ評価値「1」が付加されているレコードデータに対し、当該レコードデータ中でムダ要因として特定された状態値には、ムダ状態の状態値である旨のラベルを付加し、ムダ要因の状態値以外の状態値には、正常状態の状態値である旨のラベルを付加する。
ムダ分析部11は、評価結果記憶部10に記憶されている、ムダ評価値「1」が付加され、さらに各状態値に対し上記ラベルの付加されているレコードデータを教師データとして用いて、図24に示すような決定木を生成する。この決定木の生成は、公知公用技術を用いればよい。すなわち、各レコードデータ中の状態値を「条件属性」、各状態値のラベルを「目的属性」として分割する決定木を生成する。決定木を生成するために、評価関数を定義し、分割すると最も評価関数が高くなる状態値で分割を繰り返すことで、図24の決定木を生成する。
図24に示す決定木上の各ノードは、1つの観測対象の状態値、すなわち、「ID」、「属性」及び「状態値」の組を表し、決定木上のリーフが、ムダ状態か否かを示す情報(ムダ状態の場合には「1」、ムダ状態でない正常状態の場合には「0」)を表している。
このような決定木は、状態値あるいは状態値の組合せを、ムダ状態/正常状態に分類するための次のような規則を表しているといえる。
・ID「鈴木さん」(属性「キーマン」)をもつ観測対象の状態値が「東」である場合、常にムダ状態である。
・ID「鈴木さん」(属性「キーマン」)をもつ観測対象の状態値が「東以外」である場合、
・ID「部材A」(属性「部品」)をもつ観測対象の状態値が「かごに入っていない」で、且つ、ID「赤羽さん」(属性「キーマン」)をもつ観測対象の状態値が「西でない」(「東」「南」「北」のうちのいずれか)である場合、ムダ状態である。
・ID「部材A」(属性「部品」)をもつ観測対象の状態値が「かごに入っている」で、且つ、ID「手」(属性「作業者」)をもつ観測対象の状態値が「エリアA」である場合、ムダ状態である。
・ID「部材A」(属性「部品」)をもつ観測対象の状態値が「かごに入っている」で、且つ、ID「手」(属性「作業者」)をもつ観測対象の状態値が「エリアA以外のエリア」である場合、正常状態である。
・ID「部材A」(属性「部品」)をもつ観測対象の状態値が「かごに入っている」で、且つ、ID「赤羽さん」(属性「キーマン」)をもつ観測対象の状態値が「西」である場合、正常状態である。
なお、図24では、決定木のリーフでは、ムダ状態か否かを示す2値情報(ムダ状態の場合には「1」、ムダ状態でない正常状態の場合には「0」)を表しているが、ムダ状態を示す場合には、例えば、決定木の上位層のノードからでるリーフほど、当該リーフまでの経路で表されている規則によりムダ状態と決定される状態値の組合せに対し、ムダの度合いが高いことを示す値が割り当てられていてもよい。この場合、決定木の下位層のノードからでるリーフほど、当該リーフまでの経路で表されている規則によりムダ状態と決定される状態値の組合せに対し、ムダの度合いが低いことを示す値が割り当てられる。
ムダ分析部11は、図24に示したような決定木、あるいは、当該決定木により表されている状態値・状態値の組合せを、ムダ状態/正常状態に分類するための規則(分類規則)を、ムダ要因記憶部12に記憶する。
ムダ状態検出処理では、ムダ検出部14は、ムダ要因記憶部12に記憶された決定木を用いて、実際の作業場面から、ムダ状態を検出するようにしてもよい。すなわち、ある時刻に変換処理部3で得られた、IDや属性で特定される複数の状態値の中に、決定木(分類規則)上でムダ状態に分類するための各ノードの条件を満たす状態値が含まれている場合に、「ムダ状態」が検出される。一方、当該複数の状態値の中に、決定木(分類規則)上で正常状態に分類するための各ノードの条件を満たす状態値が含まれている場合には、「正常状態」と判定する。
さらに、上記ムダ要因特定処理により、一旦、決定木が生成された後、新たに得られたレコードデータを用いて、上記同様のムダ要因特定処理を行うことにより、新たなムダ要因が特定された場合には、前回得られたムダ要因に、今回得られたムダ要因を加えて、再度上記ムダ要因特定処理を行って、決定木を更新する。
(第4の実施形態)
上記第3の実施形態で説明したように、ムダ分析部11において、決定木あるいは分類規則が一旦生成された後は、第1及び第2の実施形態のムダ判定部9では、この生成された決定木あるいは分類規則を用いて、図1の第2の観測データ記憶部6あるいは図21の第1の観測データ記憶部4に記憶されている各レコードデータに対するムダ評価値を決定してもよい。すなわち、ムダ分析部11は、決定木(分類規則)上でムダ状態に分類するための各ノードの条件を満たす状態値を含むレコードデータは、ムダ状態を含むレコードデータであると判定し、当該レコードデータには、ムダ状態を含むことを示すムダ評価値「1」を付して評価結果記憶部10に記憶する。一方、決定木(分類規則)上で正常状態に分類するための各ノードの条件を満たす状態値を含むレコードデータは、ムダ状態を含まない正常状態のレコードデータであると判定し、当該レコードデータには、正常状態であることを示すムダ評価値「0」を付して評価結果記憶部10に記憶する。
なお、第3の実施形態で説明したように、ムダ分析部11において、決定木上のムダ状態を示すリーフの値がムダの度合いを示す場合には、ムダ分析部11は、当該リーフに至るまでの各ノードの条件を満たす状態値を含むレコードデータのムダ評価値として、当該リーフが示すムダの度合いを用いてもよい。例えば、1つのレコードデータに、ムダ状態を示す複数のリーフのそれぞれに至るまでの各ノードの条件を満たす状態値が含まれている場合には、当該複数のリーフのそれぞれが示す複数のムダの度合いのうち最も度合いが大きいことを示す値、あるいは、複数のムダの度合いの平均値を当該レコードデータのムダ評価値とする。
(第5の実施形態)
図1及び図21に示した作業分析装置は、ムダ要因特定処理により、ムダ分析部11でムダ要因を特定した場合、このムダ要因の状態値の元となる観測データに対する重要度を算出する観測データ重要度算出部を備えていても良い。
ここでは、図1の作業分析装置に上記観測データ重要度算出部21を追加した構成例を図25に示す。
観測データ重要度算出部21は、ムダ要因特定処理により得られた、図18に示すようなムダ要因情報、あるいは、図24に示したような決定木(分類規則)中の、ムダ要因の各状態値について、その元となる観測データを、状態定義記憶部2に記憶されている状態定義情報から検索する。
そして、検索された各観測データに対し、当該観測データから得られるムダ要因の状態値の数が多いほど、高い値となるように重要度を算出する。
また、検索された各観測データに対し、当該観測データから得られるムダ要因の状態値が、決定木上のルート側(上位層)のノードに割り当てられた状態値であるほど高い値となるように、重要度を算出する。
このようにして算出された観測データの重要度は、当該観測データを取得するための機器の識別情報とともに、観測データ重要度表示部22によりディスプレイ等に表示される。
なお、図1の作業分析装置に、上記観測データ重要度算出部21及び観測データ重要度表示部22を追加した場合を示したが、図21の作業分析装置に、上記観測データ重要度算出部21及び観測データ重要度表示部22を追加した場合も同様である。
以上説明したように、上記第1乃至第5の実施形態によれば、作業の遅延や妨げの原因となるムダ要因の特定及び作業のムダ状態の検出を的確に行える。
本発明の実施の形態に記載した本発明の手法は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、DVDなど)、半導体メモリなどの記録媒体に格納して頒布することもできる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の第1の実施形態に係る作業分析装置の構成例を示した図。 状態定義情報記憶部に記憶されている情報の一例を示した図。 観測データ取得手段に含まれるカメラで取得された作業現場の画像の一例を示した図。 画像中のエリアの設定例を示した図。 設定されたエリアの記憶例を示した図。 観測データ取得手段の構成例を示した図。 変換処理部における、ID「右手」の観測データに対する処理動作を説明するためのフローチャート。 変換処理部における、ID「頭」の観測データに対する処理動作を説明するためのフローチャート。 変換処理部における、ID「製品」の観測データに対する処理動作を説明するためのフローチャート。 変換処理部における、ID「部材A」の観測データに対する処理動作を説明するためのフローチャート。 変換処理部における、ID「部材B」の観測データに対する処理動作を説明するためのフローチャート。 変換処理部における、ID「部材C」の観測データに対する処理動作を説明するためのフローチャート。 変換処理部における、ID「頭」の観測データに対する他の処理動作を説明するためのフローチャート。 変換処理部の変換処理により得られる複数の状態値の一例を示した図。 第1の観測データ記憶部に記憶されている時系列なレコードデータの記憶例を示した図。 第2の観測データ記憶部におけるレコードデータの記憶例を示した図。 評価結果記憶部におけるムダ評価値の付加されたレコードデータの記憶例を示した図。 ムダ要因記憶部におけるムダ要因の記憶例を示した図。 ムダ要因特定処理を説明するためのフローチャート。 ムダ状態検出処理を説明するためのフローチャート。 第2の実施形態に係る作業分析装置の構成例を示した図。 第2の実施形態に係る評価結果記憶部におけるムダ評価値の付加されたレコードデータの記憶例を示した図。 第3の実施形態に係るムダ要因記憶部におけるムダ要因の記憶例を示した図。 決定木の一例を示した図。 第5の実施形態に係る作業分析装置の構成例を示した図。
符号の説明
1…観測データ取得部
2…状態定義記憶部
3…変換処理部
4…第1の観測データ記憶部
5…状態変化検出部
6…第2の観測データ記憶部
7…状態表示部
8…評価入力部
9…ムダ判定部
10…評価結果記憶部
11…ムダ分析部
12…ムダ要因記憶部
13…ムダ原因入力部
14…ムダ検出部
15…検出結果記憶部
16…検出結果出力部

Claims (24)

  1. 観測対象を含む画像から前記観測対象の座標及び当該観測対象の輝度値のうちの少なくとも一方を観測データとして取得する第1の取得手段、
    観測対象の位置情報を観測データとして取得する第2の取得手段、
    観測対象の重量を観測データとして取得する第3の取得手段、
    及び、観測対象に付加された信号発信機から発信される信号を受信したか否かを観測データとして取得する第4の取得手段、
    を含む複数の取得手段と、
    前記複数の取得手段のうちの少なくとも1つの取得手段から取得した、複数の観測対象の複数の観測データを用いて、作業の遅延や妨げの原因となるムダ要因を特定するムダ要因特定手段と、
    前記複数の取得手段のうちの少なくとも1つの取得手段から取得した前記複数の観測データから、前記ムダ要因特定手段で特定されたムダ要因を含むムダ状態を検出するムダ状態検出手段と、
    を備えた作業分析装置における作業分析方法であって、
    前記ムダ要因特定手段が、予め定められた時間毎に、前記複数の取得手段のうちの少なくとも1つにより取得された各観測データを、当該観測データに対応する観測対象の状態を示す状態値に変換する第1の変換ステップと、
    前記ムダ要因特定手段が、同時刻に得られた複数の状態値、各状態値に対応する観測対象の識別情報、及び当該複数の状態値が得られた時刻を含むレコードデータを第1の記憶手段に記憶するステップと、
    前記ムダ要因特定手段が、前記第1の記憶手段に記憶された時系列の複数のレコードデータのうち、ムダ状態を含むレコードデータ中の前記複数の状態値と、ムダ状態を含まない正常状態のレコードデータ中の前記複数の状態値とを比較することにより、ムダ要因の状態値を検出して、前記ムダ要因の状態値及び当該状態値に対応する観測対象の識別情報を第2の記憶手段に記憶する要因特定ステップと、
    前記ムダ状態検出手段が、予め定められた時間毎に、前記複数の取得手段のうちの少なくとも1つにより取得された各観測データを、当該観測データに対応する観測対象の状態を示す状態値に変換する第2の変換ステップと、
    前記ムダ状態検出手段が、同時刻に得られた複数の状態値のなかから、前記第2の記憶手段に記憶された前記ムダ要因の状態値を検出する検出ステップと、
    を含む作業分析方法。
  2. 前記第1及び第2の変換ステップは、
    前記第1の取得手段で観測データとして取得された座標を、前記観測対象が存在するエリアを示す状態値に変換するステップを含むことを特徴とする請求項1記載の作業分析方法。
  3. 前記第1及び第2の変換ステップは、
    前記第1の取得手段で観測データとして取得された輝度値を、前記観測対象の有無を示す状態値に変換するステップを含むことを特徴とする請求項1記載の作業分析方法。
  4. 前記第1及び第2の変換ステップは、
    前記第3の取得手段で観測データとして取得された重量を、前記観測対象の有無を示す状態値に変換するステップを含むことを特徴とする請求項1記載の作業分析方法。
  5. 前記第1及び第2の変換ステップは、
    前記第4の取得手段で取得された観測データを、前記観測対象の有無を示す状態値に変換するステップを含むことを特徴とする請求項1記載の作業分析方法。
  6. 前記要因特定ステップは、
    前記ムダ状態を含むレコードデータ中の前記複数の状態値のうち、前記正常状態のレコードデータに出現する回数が最も少ない状態値を、ムダ要因の状態値として検出することを特徴とする請求項1記載の作業分析方法。
  7. 前記第1の記憶手段に記憶された時系列の複数のレコードデータは、複数の作業サイクルのそれぞれに対応する複数のレコードデータ群を含むことを特徴とする請求項1記載の作業分析方法。
  8. 前記要因特定ステップは、
    前記第1の記憶手段に記憶された時系列の複数のレコードデータに含まれる各作業サイクル内のレコードデータ群から、前記作業サイクルの平均時間を算出するステップと、
    各作業サイクルと前記平均値との差を求め、前記複数の作業サイクルのうち前記差が予め定められた閾値以上のムダ含有作業サイクル内の各レコードデータを、前記ムダ状態を含むレコードデータと判定し、前記複数の作業サイクルのうち前記差が前記閾値よりも小さいムダ非含有作業サイクル内の各レコードデータを前記正常状態のレコードデータと判定するステップと、
    前記ムダ状態を含むレコードデータ中の前記複数の状態値と、前記正常状態のレコードデータ中の前記複数の状態値とを比較することにより、ムダ要因の状態値を検出するステップと、
    を含む請求項7記載の作業分析方法。
  9. 前記要因特定ステップは、前記複数の作業サイクルのうち、前記ムダ状態を含むレコードデータ群を含むムダ含有作業サイクル内での各状態値の出現回数及び継続時間と、前記正常状態のレコードデータ群を含むムダ非含有サイクル内での各状態値の出現回数及び継続時間とを比較することにより、ムダ要因の状態値を検出することを特徴とする請求項7記載の作業分析方法。
  10. 前記要因特定ステップは、検出されたムダ要因の状態値及びムダ要因以外の状態値を基に、同時刻に得られる複数の状態値から、当該時刻における作業がムダ状態であるか否かを判定するための規則を生成し、当該規則を前記第2の記憶手段に記憶し、
    前記検出ステップは、前記規則を用いて、同時刻に得られた複数の状態値のなかから、前記第2の記憶手段に記憶された前記ムダ要因の状態値を検出することを特徴とする請求項1記載の作業分析方法。
  11. 前記要因特定ステップは、前記第2の記憶手段に記憶された規則を用いて、前記第1の記憶手段に記憶された時系列の複数のレコードデータを、前記ムダ状態を含むレコードデータと、前記正常状態のレコードデータとに分類するステップを含むことを特徴とする請求項1記載の作業分析方法。
  12. 前記要因特定ステップは、
    前記第1の記憶手段に記憶された時系列の複数のレコードデータのなかから、直前のレコードデータとの間で前記状態値に変化のあるレコードデータを抽出する抽出ステップと、
    前記抽出ステップで抽出された複数のレコードデータのうち、ムダ状態を含むレコードデータ中の前記複数の状態値と、ムダ状態を含まない正常状態のレコードデータ中の前記複数の状態値とを比較することにより、ムダ要因の状態値を検出することを特徴とする請求項1記載の作業分析方法。
  13. 観測対象を含む画像から前記観測対象の座標及び当該観測対象の輝度値のうちの少なくとも一方を観測データとして取得する第1の取得手段、
    観測対象の位置情報を観測データとして取得する第2の取得手段、
    観測対象の重量を観測データとして取得する第3の取得手段、
    及び、観測対象に付加された信号発信機から発信される信号を受信したか否かを観測データとして取得する第4の取得手段、
    を含む複数の取得手段と、
    前記複数の取得手段のうちの少なくとも1つの取得手段から取得した、複数の観測対象の複数の観測データを用いて、作業の遅延や妨げの原因となるムダ要因を特定するムダ要因特定手段と、
    前記複数の取得手段のうちの少なくとも1つの取得手段から取得した前記複数の観測データから、前記ムダ要因特定手段で特定されたムダ要因を含むムダ状態を検出するムダ状態検出手段と、
    を備え、
    前記ムダ要因特定手段は、
    予め定められた時間毎に、前記複数の取得手段のうちの少なくとも1つにより取得された各観測データを、当該観測データに対応する観測対象の状態を示す状態値に変換する第1の変換手段と、
    同時刻に得られた複数の状態値、各状態値に対応する観測対象の識別情報、及び当該複数の状態値が得られた時刻を含むレコードデータを記憶する第1の記憶手段と、
    前記第1の記憶手段に記憶された時系列の複数のレコードデータのうち、ムダ状態を含むレコードデータ中の前記複数の状態値と、ムダ状態を含まない正常状態のレコードデータ中の前記複数の状態値とを比較することにより、ムダ要因の状態値を検出し、前記ムダ要因の状態値及び当該状態値に対応する観測対象の識別情報を第2の記憶手段に記憶する要因特定手段と、
    を含み、
    前記ムダ状態検出手段は、
    予め定められた時間毎に、前記複数の取得手段のうちの少なくとも1つにより取得された各観測データを、当該観測データに対応する観測対象の状態を示す状態値に変換する第2の変換手段と、
    同時刻に得られた複数の状態値のなかから、前記第2の記憶手段に記憶された前記ムダ要因の状態値を検出する検出手段と、
    を含む作業分析装置。
  14. 前記第1及び第2の変換手段は、
    前記第1の取得手段で観測データとして取得された座標を、前記観測対象が存在するエリアを示す状態値に変換することを特徴とする請求項13記載の作業分析装置。
  15. 前記第1及び第2の変換手段は、
    前記第1の取得手段で観測データとして取得された輝度値を、前記観測対象の有無を示す状態値に変換することを特徴とする請求項13記載の作業分析装置。
  16. 前記第1及び第2の変換手段は、
    前記第3の取得手段で観測データとして取得された重量を、前記観測対象の有無を示す状態値に変換することを特徴とする請求項13記載の作業分析装置。
  17. 前記第1及び第2の変換手段は、
    前記第4の取得手段で取得された観測データを、前記観測対象の有無を示す状態値に変換することを特徴とする請求項13記載の作業分析装置。
  18. 前記要因特定手段は、
    前記ムダ状態を含むレコードデータ中の前記複数の状態値のうち、前記正常状態のレコードデータに出現する回数が最も少ない状態値を、ムダ要因の状態値として検出することを特徴とする請求項13記載の作業分析装置。
  19. 前記第1の記憶手段に記憶された時系列の複数のレコードデータは、複数の作業サイクルのそれぞれに対応する複数のレコードデータ群を含むことを特徴とする請求項13記載の作業分析装置。
  20. 前記要因特定手段は、
    (a)前記第1の記憶手段に記憶された時系列の複数のレコードデータに含まれる各作業サイクル内のレコードデータ群から、前記作業サイクルの平均時間を算出し、
    (b)各作業サイクルと前記平均値との差を求め、前記複数の作業サイクルのうち前記差が予め定められた閾値以上のムダ含有作業サイクル内の各レコードデータを、前記ムダ状態を含むレコードデータと判定し、前記複数の作業サイクルのうち前記差が前記閾値よりも小さいムダ非含有作業サイクル内の各レコードデータを前記正常状態のレコードデータと判定し、
    (c)前記ムダ状態を含むレコードデータ中の前記複数の状態値と、前記正常状態のレコードデータ中の前記複数の状態値とを比較することにより、ムダ要因の状態値を検出することを特徴とする請求項19記載の作業分析装置。
  21. 前記要因特定手段は、前記複数の作業サイクルのうち、前記ムダ状態を含むレコードデータ群を含むムダ含有作業サイクル内での各状態値の出現回数及び継続時間と、前記正常状態のレコードデータ群を含むムダ非含有サイクル内での各状態値の出現回数及び継続時間とを比較することにより、ムダ要因の状態値を検出することを特徴とする請求項19記載の作業分析装置。
  22. 前記要因特定手段は、検出されたムダ要因の状態値及びムダ要因以外の状態値を基に、同時刻に得られる複数の状態値から、当該時刻における作業がムダ状態であるか否かを判定するための規則を生成し、当該規則を前記第2の記憶手段に記憶し、
    前記検出手段は、前記規則を用いて、同時刻に得られた複数の状態値のなかから、前記第2の記憶手段に記憶された前記ムダ要因の状態値を検出することを特徴とする請求項19記載の作業分析装置。
  23. 前記要因特定手段は、
    前記第2の記憶手段に記憶された規則を用いて、前記第1の記憶手段に記憶された時系列の複数のレコードデータを、前記ムダ状態を含むレコードデータと、前記正常状態のレコードデータとに分類することを特徴とする請求項19記載の作業分析装置。
  24. 前記要因特定手段は、
    (a)前記第1の記憶手段に記憶された時系列の複数のレコードデータのなかから、直前のレコードデータとの間で前記状態値に変化のあるレコードデータを抽出し、
    (b)抽出された複数のレコードデータのうち、ムダ状態を含むレコードデータ中の前記複数の状態値と、ムダ状態を含まない正常状態のレコードデータ中の前記複数の状態値とを比較することにより、ムダ要因の状態値を検出することを特徴とする請求項19記載の作業分析装置。
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