JP2008033309A - 画像表示方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】カラー表示デバイスを用いて、医療分野で用いられているグレー画像を、診断に適した高精細な表示画像として表示可能とし、したがって、表示階調数の多階調化を可能とした画像表示方法を提供する。
【解決手段】単位画素が複数のカラーセルで構成されるカラー表示デバイスを用いてグレー画像を表示する際に、このカラー表示デバイスの有する階調表現能力より高い階調表現能力を必要とする多階調グレー画像データが表すグレー階調信号値からこのグレー階調信号値を表示するための各カラーセルの輝度値を求め、カラー表示デバイスは、この輝度値で各カラーセルを表示することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図6

Description

本発明は、画像表示方法に関し、より具体的には、単位画素がR,G,Bのセルで構成されるカラー表示デバイスを用いてグレー画像を表示する際の再現能力を高めた、すなわち、表示階調数の多階調化を可能とした画像表示方法に関する。
X線診断装置、MRI(磁気共鳴イメージング)診断装置、各種CT(コンピュータ断層撮影)装置などの医療用診断装置で撮影された診断画像は、通常、X線フィルムや他のフィルム感光材料などの光透過性の画像記録フィルムに記録され、光透過性の画像として再生される。この診断画像が再生されたフィルムは、シャーカステンと呼ばれる観察用の装置にセットされて、背面から光を照射された状態で観察され、診断が行われる。
また、各種の医療用診断・計測装置では、撮影・計測した画像を観察するためのモニタとして、CRTディスプレイやLCD(液晶ディスプレイ)が接続されており、これらのモニタに出力された画像により、診断あるいはフィルム出力前の診断画像の確認,調整や画像処理などが行われている。
ところで、前述の、医療用診断装置で撮影された画像をフィルム上に再生する場合、あるいは、上述の医療用診断・計測装置で撮影・計測した画像をフィルム上に再生する場合には、通常、ブルーベースのモノクロフィルムが用いられることが多い。また、通常、10ビットの階調分解能(1024階調)で画像が再生される場合が多い。
ここで問題となるのは、前述のCRTディスプレイでは、通常8ビットの階調分解能で画像表示が行われ、また、LCDでは通常6ビット、最新の高性能なもので8ビットの階調分解能で画像表示が行われるため、通常のディスプレイ(以下、表示デバイスという)では、画像を表示する際には、上述の医療用診断・計測装置などで撮影・計測して出力される画像よりも階調分解能が低い、いわゆるビット落ちした画像データによる表示が行われることである。
このため、場合によっては、上述のビット落ちに起因して、例えば、元のグレー画像が10ビット(すなわち、階調数1024)で表現されている場合に、この画像を、単色階調数の少ない表示デバイス(例えば、256×3(RGB))に表示する場合には、単純なグレー化では表現できなくなる階調(4の倍数でない階調)が出てしまい、この部分の階調変化に重大な診断情報が隠されている場合、重大な問題となる。
また、上述のビット落ちに起因しては、等高線状のアーチファクト(偽輪郭)と呼ばれる一種のノイズが発生する場合もあり、このようなノイズも、診断の信頼性を著しく損なう原因になるものであり、医療用診断画像にとってはあってはならないものである。
これに関しては、時分割(例えば、フレームレートコントロール法、以下、FRC法と呼ぶ)表示の利用が提案されている。ここで、FRC法による表示では、例えば、10ビットの画像データを分割して4つの8ビットの画像データとし、このデータを、周波数を上げて順次表示することにより、8ビットで10ビットの階調表現を行うというものである。
上述の、FRC法による画像表示においては、フリッカ(画面のチラツキ)が問題となる。このフリッカをなくすためには、フレーム周波数を上げて、高速で表示切り換えを行う必要があるが、モニタのドライバICや、モニタ自身の応答速度には限界がある。
特に、前述の医療用の診断に用いられる表示装置の場合には、高画質化のために高精細な画像表示、例えば、QSXGA(2560画素×2048画素)で画像表示を行うようにして、画素数が増加した場合には、これに対応することは非常に困難になる。
これに対しては、本出願人が特願平11−201667号「画像表示方法およびこれに用いる画像表示装置」(特開2001−34232号公報)により提案した技術が有効に用い得る。
この技術は、入力データの最小値と最大値とをR,G,Bの組み合わせで得られる略最小/最大輝度となるようにそれぞれ対応させることを特徴とするものである。
特開2001−34232号公報
特許文献1に開示されている技術では、R,G,Bの輝度値を組み合わせる際に所定の順番で各輝度値を変化させることで多階調を実現しているため、わずかではあるが、画素が特定の色に着色される場合(Rの輝度=Gの輝度=Bの輝度以外の場合)があるという点で、改良すべき余地があった(特許文献1中の表1参照)。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、医療分野で用いられている多階調のグレー画像を、診断に適した高精細な表示画像として表示可能とした、すなわち、表示階調数を多階調化可能とした画像表示方法を提供することにある。
すなわち、本発明の目的は、一般的な(すなわち、8ビット画像のカラー表示用の)カラー表示デバイスを用いて、これらのカラー表示デバイスが本来有している、各色輝度分解能を最大限に利用して、画素が特定の色に着色されることを排除しつつ、適切なグレー階調表示を可能とした画像表示方法を提供することにある。
より具体的には、本発明の目的は、近年多用されるCR(Computed Radiography)等のモダリティから出力されるグレー画像をカラー表示デバイスに表示する際にも、階調の低下に起因する画質劣化を防止して、階調が適正に再現された診断用画像を表示し、適正かつ正確な診断を行うことを可能にする画像表示方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の第1の態様は、単位画素が複数のカラーセルで構成されるカラー表示デバイスを用いてグレー(モノクロ)画像を表示する画像表示方法であって、当該カラー表示デバイスの有する階調表現能力より高い階調表現能力を必要とする多階調グレー画像データが与えられ、この場合に、前記多階調グレー画像データが表すグレー階調信号値からこのグレー階調信号値を表示するための各カラーセルの輝度値を求め、前記カラー表示デバイスは、この輝度値で各カラーセルを表示することを特徴とする画像表示方法を提供するものである。
具体的には、本発明の画像表示方法は、単位画素がR,G,Bのセルで構成されるカラー表示デバイスを用いてグレー画像を表示する画像表示方法であって、当該カラー表示デバイスの有する階調表現能力より高い階調表現能力を必要とする多階調グレー画像データが入力された場合に、前記入力された多階調グレー画像データの階調信号値(グレー値)からこのグレー値を表示するためのR,G,B各セルの輝度値を求め、前記カラー表示デバイスは、この輝度値でR,G,B各セルを表示することを特徴とする。
ここで、前記多階調グレー画像データが表す前記グレー階調信号値からこのグレー階調信号値を表示するための各カラーセルの輝度値を求める際には、Nを複数のカラーセルの各色とし、ColorToGray_N(グレー階調信号値)を、前記多階調グレー画像データが必要とする前記グレー階調信号値から適切なグレーを表現するための各セルの輝度値を求める関数とするとき、ColorToGray_N(グレー階調信号値)から前記カラー表示デバイス上のN色のセルの輝度値を求めることにより、各カラーセルの輝度値を求めるのが好ましい。
また、前記複数のカラーセルは、R,G,Bのセルであるのが好ましく、さらに、前記多階調グレー画像データの表すグレー階調信号値から、このグレー階調信号値を表示するためのR,G,B各セルの輝度値を求める際には、例えば、ColorToGray_R(グレー階調信号値)から前記カラー表示デバイス上のRセルの輝度値を、ColorToGray_G(グレー階調信号値)から前記カラー表示デバイス上のGセルの輝度値を、ColorToGray_B(グレー階調信号値)から前記カラー表示デバイス上のBセルの輝度値を求めることにより、R,G,B各セルの輝度値を求めるのが良い。なお、ここで、ColorToGray_N(階調信号値)(ただし、Nは、R,G,Bのいずれか)は、多階調グレー画像データが必要とする階調信号値から適切なグレーを表現するための各セルの輝度値を求める関数である。
また、各カラーセルの輝度値は、各カラーセルを駆動する各電圧値として求められ、前記カラー表示デバイスは、各カラーセルに対して求められた各電圧値で各カラーセルを駆動することにより、各カラーセルを前記輝度値で表示するのが好ましい。
また、本発明に係る第2の態様は、上記第1の態様において、前記複数のカラーセルの各カラーセルに与える画像表示信号がそれぞれ入力された際に、前記カラー表示デバイスの画面全体あるいは特定のウィンドウ内の画素のすべてにおいて、前記複数のカラーセルの中の異なる2つのカラーセルに付与する前記画像表示信号の差が、いずれの異なる2つのカラーセルについても、所定の閾値以下である場合には、その各画素の前記複数のカラーセルについて、前記画像表示信号から元の前記多階調グレー画像データを逆算し、逆算した前記多階調グレー画像データを表すグレー階調信号値からこのグレー階調信号値を表示するための各カラーセルの輝度値を求め、前記カラー表示デバイスは、この輝度値で各カラーセルを表示するのが好ましい。
ここで、前記画像表示信号は、入力された画像データを、画像データと輝度値とを関係付ける特性曲線を用いて、画像データを多階調グレー画像データを表す輝度値に変換し、得られた各輝度値を略均等に各カラーセルの色の輝度値に振り分けた擬似多階調グレー画像表示信号であるのが好ましい。
また、前記複数のカラーセルは、R,G,Bのセルであるのが好ましく、また、前記画面全体、あるいは特定のウィンドウ内の画素のすべてにおいて、前記画像表示信号について、|R−G|≦s、かつ、|R−B|≦s、かつ、|G−B|≦s(s:所定の閾値)が満たされている場合には、その各画素のR,G,Bのセルについて、前記画像表示信号から逆算した元の前記多階調グレー画像データの前記グレー階調信号値から、このグレー階調信号値を表示するためのR,G,B各セルの輝度値を求め、前記カラー表示デバイスは、この輝度値でR,G,B各セルを表示するのが好ましい。
すなわち、具体的には、本発明の画像表示方法は、単位画素がR,G,Bのセルで構成されるカラー表示デバイスを用いてグレー画像を表示する画像表示方法であって、入力された画像データを、画像データと輝度値とを関係付ける特性曲線を用いて画像データを所定の輝度値に変換し、得られた各輝度値を略均等にR,G,Bの輝度値に振り分ける信号(擬似多階調グレー画像表示信号)が入力された際に、画面全体あるいは特定のウィンドウ内の画素のすべてにおいて、前記擬似多階調グレー画像表示信号について、|R−G|≦s、かつ、|R−B|≦s、かつ、|G−B|≦s(s:所定の閾値)が満たされている場合には、その各画素のR,G,Bのセルを、前記擬似多階調グレー画像表示信号から逆算した元の多階調グレー画像データの階調信号値(グレー値)から、このグレー値を表示するためのR,G,B各セルの輝度値を求め、前記カラー表示デバイスは、この輝度値でR,G,B各セルを表示することを特徴とする。
また、本発明に係る第3の態様は、上記第1の態様において、前記複数のカラーセルの各カラーセルに与える画像表示信号がそれぞれ入力された際に、前記カラー表示デバイスに表示されるべき画像中のある長方形領域内において、前記複数のカラーセルの中の異なる2つのカラーセルに付与する前記画像表示信号の差が、いずれの異なる2つのカラーセルについても所定の閾値以下である場合には、前記長方形領域内にある画素については、その各画素の前記複数のカラーセルについて、前記画像表示信号から元の前記多階調グレー画像データを逆算し、逆算した前記多階調グレー画像データを表すグレー階調信号値からこのグレー階調信号値を表示するための各カラーセルの輝度値を求め、前記カラー表示デバイスは、この輝度値で各カラーセルを表示するのが好ましい。
ここで、前記画像表示信号は、入力された画像データを、画像データと輝度値とを関係付ける特性曲線を用いて、画像データを多階調グレー画像データを表す輝度値に変換し、得られた各輝度値を略均等に各カラーセルの色の輝度値に振り分けた擬似多階調グレー画像表示信号であるのが好ましい。
また、前記複数のカラーセルは、R,G,Bのセルであるのが好ましく、前記画像中のある長方形領域内において、前記画像表示信号について、
|R−G|≦s、かつ、|R−B|≦s、かつ、|G−B|≦s(s:所定の閾値)
が満たされている場合には、前記長方形領域内にある画素については、その各画素のR,G,Bのセルについて、前記画像表示信号から逆算した元の前記多階調グレー画像データの前記グレー階調信号値からこのグレー階調信号値を表示するためのR,G,B各セルの輝度値を求め、前記カラー表示デバイスは、この輝度値でR,G,B各セルを表示するのが好ましい。
すなわち、具体的には、本発明の画像表示方法は、単位画素がR,G,Bのセルで構成されるカラー表示デバイスを用いてグレー画像を表示する画像表示方法であって、入力された画像データを、画像データと輝度値とを関係付ける特性曲線を用いて画像データを所定の輝度値に変換し、得られた各輝度値を略均等にR,G,Bの輝度値に振り分ける信号(擬似多階調グレー画像表示信号)が入力された際に、画像中のある長方形領域内において、前記擬似多階調グレー画像表示信号について、|R−G|≦s、かつ、|R−B|≦s、かつ、|G−B|≦s(s:所定の閾値)が満たされている場合には、前記長方形領域内にある画素については、その各画素のR,G,Bのセルを、前記擬似多階調グレー画像表示信号から逆算した元の多階調グレー画像データの階調信号値(グレー値)から、このグレー値を表示するためのR,G,B各セルの輝度値を求め、前記カラー表示デバイスは、この輝度値でR,G,B各セルを表示することを特徴とする。
なお、前記逆算した元の多階調グレー画像データの階調信号値(グレー値)からこのグレー値を表示するためのR,G,B各セルの輝度値を求める際には、ColorToGray_R(階調信号値)から カラー表示デバイス上のRセルの輝度値を、ColorToGray_G(階調信号値)から カラー表示デバイス上のGセルの輝度値を、ColorToGray_B(階調信号値)からカラー表示デバイス上のBセルの輝度値を求めることにより、R,G,B各セルの輝度値を求めることが好ましい。
ここで、ColorToGray_N(階調信号値)(ただし、NはR,G,Bのいずれか)は、多階調グレー画像データが必要とする階調信号値から適切なグレーを表現するための各セルの輝度値を求める関数である。
また、前記入力された画像データを、画像データと輝度値とを関係付ける特性曲線を用いて画像データを所定の輝度値に変換し、得られた各輝度値を略均等にR,G,Bの輝度値に振り分ける信号(擬似多階調グレー画像表示信号)としては、例えば、上述の特許文献1に記載されているような、入力された画像データの最小値を前記カラー表示デバイスの実質的な最小輝度値に対応させ、また、画像データの最大値を前記カラー表示デバイスの実質的な最大輝度値に対応させ、さらにこれらの実質的な最小輝度値,実質的な最大輝度値の間を、画像データと輝度値とを関係付ける特性曲線を用いて画像データを所定の輝度値に変換し、得られた各輝度値を略均等にR,G,Bの輝度値に振り分ける信号などを例に挙げることができる。
本発明によれば、医療分野で用いられているグレー画像を、診断に適した高精細な表示画像として表示可能とした、すなわち、表示階調数の多階調化を可能とした画像表示方法を提供することができるという顕著な効果を奏するものである。
すなわち、本発明によれば、一般的な8ビット画像のカラー表示デバイスを用いて、これらのカラー表示デバイスが本来有している、各色輝度分解能を最大限に利用して、画素が特定の色に着色されることを排除して、適切なグレー階調表示を可能とした画像表示方法を提供することができるという実用的な効果を奏するものである。
より具体的には、本発明によれば、CR等のモダリティから出力されるグレー画像をカラー表示デバイスに表示する際にも、階調の低下に起因する画質劣化を防止して、階調が適正に再現された診断用画像を表示し、適正かつ正確な診断を行うことを可能とした画像表示方法を提供することができるという効果を奏するものである。
以下、本発明の画像表示方法を添付の図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る画像表示装置の一実施例を、医療用診断装置のモニタとして用いた場合の概念図である。
図1に示す画像表示装置10は、LCDから構成されるものであり、液晶によって画像を表示するカラー液晶パネル12と、バックライト部14と、後述するようなデータ処理を行うデータ処理部16と、上述のカラー液晶パネル12のドライバ18と、インタフェイス(I/F)22から構成される。
上述のように構成される、本実施例に係る画像表示装置10においては、インタフェイス22を介して、診断画像の供給源となるX線診断装置,MRI診断装置,各種CT装置などの医療用診断装置の画像撮影部(モダリティ)Sが接続されており、この画像撮影部Sから画像データが供給される。
本実施例に係る画像表示装置に用い得るLCDにおいて、カラー液晶パネルには、特に制限はなく、各種のLCDに用いられる公知のカラー液晶パネルが全て利用可能である。また、その動作モードも、TN(Twisted Nematic )モード,STN(Super Twisted Nematic )モード,MVA(Multi-domain Vertical Alignement )モードなどの各種の動作モードが使用可能である。
バックライト部14は、カラー液晶パネル12に表示された画像を観察するためのバックライトを射出するものであり、公知のLCDのバックライト部と同様なものである。なお、ここに示した画像表示装置10は、医療用途のモニタにも好適に利用可能なように、最大輝度500〜5000cd/mの表示が可能であることが好ましい。
以下、カラー表示デバイスを用いてグレー画像を表示する方法の概要を、前記特許文献1に記載されている例に基づいて説明した後に、データ処理部16の新規な機能について詳細に説明する。
図2に、カラー液晶パネル12の表示画面の部分拡大図を示す。図2(a)に示すように、カラー液晶パネル12の表示画面における各画素(以下、ピクセルという)は、カラーフィルタを用いた際に、一般に、水平方向(矢印A方向)にRセル(以下、サブピクセルという),GサブピクセルおよびBサブピクセルを配列して構成されている。通常は、このR,GおよびBの各サブピクセルを、それぞれ、R,GおよびBの画像データによりカラー表示するわけであるが、グレー表示を行う場合には、これを用いて、以下のようにして高精細グレー画像を表示する。
ここに例示するカラー表示デバイスにおいては、図2(a)に示したようなRサブピクセル,GサブピクセルおよびBサブピクセルをまとめたもの(ピクセル)を単位画素として用いて、グレー画像表示を行うものである。ここでは、1つのピクセルは、カラーフィルタを用いた際のRサブピクセル,GサブピクセルおよびBサブピクセルによって構成されるので、1つの単位画素で表示可能な輝度値の設定数が、上述のRサブピクセル,GサブピクセルおよびBサブピクセルによって表示可能な輝度値の設定数の3倍となる。
また、本発明者等の中の一人が特願2006−183812号「画像表示方法および画像表示装置」により提案した表示装置においては、カラーのディスプレイが有するR,GおよびBの各サブピクセル、および、R,GおよびBの各色における人間の目の感じ方の違いを利用することにより、ディスプレイで表示する画像の階調数を、見かけ上、向上させて、供給された原画像をさらに高精細に再現した高画質な画像を表示することが可能である。
すなわち、通常、カラーのディスプレイでモノクロ画像を表示する際には、R,G,およびBの各サブピクセルを、同じ画像データで駆動する。例えば、10bitの513の画像データであれば、9bitの(256,256,256)のカラーの画像データとする。また、256のグレーのR,GおよびBの全サブピクセルが1階調ずつ上がって(257,257,257)となると、次の257のグレーとなる。
ここで、ディスプレイ18の各サブピクセルは、独立して変調駆動することができることを利用すれば、R,GおよびBのサブピクセルの内、1つまたは2つのサブピクセルの画像データを1だけプラスする(階調を1階調増加する、以下、単に1階調増加とする)ことにより、見かけ上の輝度を向上して、256と257の間で階調を表現できる。すなわち、1階調の間で、その画素における表示を変化させることができる。
この際、人間の目に感じる輝度の変化は、色に応じて異なり、その変化は、R,GおよびBの各色でも異なり、概ねR:G:B=10:5:2といわれている。そこで、駆動するサブピクセルを選択することにより、見かけ上の輝度の向上量(画像の変化量)を、選択/設定することができる。
すなわち、1階調の変化における見かけ上の輝度(階調)の変化は、何色のサブピクセルを1階調増加するかによって異なり、(+0,+0,+0)から(+1,+1,+1)となる1階調の中で、(+1,+0,+0)のように、Rのサブピクセルのみを1階調増加すれば、「5/17=0.29」となり、見かけ上の輝度を0.29階調分だけ増加することができる。従って、1階調増加するサブピクセルを1もしくは2つ、選択することにより、1階調における見かけ上の輝度を向上(すなわち1階調内で画像を変化)させ、階調数の減少によって表現できなくなってしまった階調(画像データ)に対応させることができる。
下記表1に、各サブピクセルを1階調増加した際における、各画素の1階調での見かけの輝度向上すなわち階調の変化量を、まとめて示す。なお、R,GおよびBの下の1は各色のサブピクセルにおける1階調増加を示し、0は階調の増加がないことを示している。
Figure 2008033309
10bitの原画像(モノクロ画像)を9bitのカラー表示する際には、奇数の画像データが表現できない。すなわち、10bitの原画像の画像データは、9bitの画像データでは1階調の中間(+0.5階調)に相当するので、1階調内で1と1.5の2階調が表現できれば、10bitのモノクロ画像相当の画像を、9bitのカラー表示で表現することができる。
表1の示すところは、Gのサブピクセルのみを1階調増加することで、1画素の1階調における見かけ上の輝度を0.59階調分だけ向上することができ、これを利用することにより、階調数を見かけ上2倍にして、かつ、1階調のほぼ中間の階調(0.5階調)を表現できるということである。
具体的には、原画像の512は(R,G,B)の各サブピクセルを(256,256,256)、同513はGのサブピクセルを1階調増加して(256,257,256)とする。また、同514は(257,257,257)で、同515はGのサブピクセルを1階調増加して(257,258,257)とする。さらに、同516は(258,258,258)とし、同517はGのサブピクセルを1階調増加して(258,259,258)とする。
これにより、原画像の513の画像データのディスプレイ上における見かけ上の輝度は約256.6、同515の見かけ上の輝度は約257.6、同517の見かけ上の輝度は258.6となる。すなわち、10bitのモノクロ画像を9bitのカラーディスプレイにおけるモノクロ画像に変換する際に、従来の方法では表現できなかった、513、515、517等の奇数の画像データも表現することが可能なる。
上述のように、R,GおよびBの各サブピクセルの輝度増加の組み合わせは、全部で6通り(表1参照)あるので、これを利用すれば、最大、1階調の中で7つの階調に相当する輝度を表現でき、すなわち、表示画像の見かけ上の輝度表現を7倍まで増加でき、様々な階調数の変換に対応することができる。
図2(a)に示すR,GおよびBサブピクセルによって構成されるグループ(画素)に関する上述した説明に戻って、さらに、説明を続ける。
上記態様では、設定値間の輝度幅を3分の1に細かく設定して、表示画像の階調を細かくすることができるわけである。これを利用して、ここに例示するカラー表示デバイスにおいては、画像データのうちの最小値および最大値を、上述の単位画素で表示可能な最小階調値および最大階調値、すなわち、カラー表示デバイスにおける最小輝度値および最大輝度値に対応させて、グレー画像表示を行うものである。
例えば、図2(b)中のサブピクセルp1,p2およびp3の3つのサブピクセルの各々が8ビット表示を行う場合、表示可能な輝度値は0から255であり、単位画素Pが表示可能な輝度値は0から765(=255×3)となるが、この輝度値の最小値0を画像データの最小値(Min)に対応させ、最大輝度値を画像データの最大値(Max)に対応させることによって、高階調の表示画像を得ることができる。前述のデータ処理部16は、さらに、画像データから変換された輝度値を単位画素Pに供給する際に、画素p1,p2およびp3の3画素に略均等に分散させる。
具体的には、サブピクセルp1,p2およびp3の各々が8ビット表示を行うカラー表示デバイスに8ビットの画像データが入力された場合、画像データは0から255までの値で構成されるが、この画像データの最小値(Min)をカラー表示ディスプレイの最小輝度値0に対応させ、画像データの最大値(Max)をカラー表示ディスプレイの最大輝度値765に対応させ、その間の輝度値を、図3に例示するような画像データ値と輝度値とを関係付ける特性曲線を用いて、画像データを765段階の輝度値に変換する。
次に、データ処理部16は、画像データから得られた輝度値を、図4に示すように、略均等分散して、サブピクセルp1,p2およびp3に振り分ける。例えば、輝度値0の場合、サブピクセルp1,p2およびp3にそれぞれ0,0,0を配分し、以下、輝度値1では0,1,0、輝度値2では1,1,0、輝度値3では1,1,1、輝度値4では2,1,1、……、輝度値764では255,255,254、輝度値765では255,255,255というように、略均等に分散して配分する。
上述のように、輝度値を、サブピクセルp1,p2およびp3に略均等に分散して配分することにより、8ビット(すなわち、256階調)で表現されている画像を、765階調、つまり3倍の階調数を用いて表現することが可能になる。この方法によれば、単位画素Pにおける輝度ムラが少なく、見やすい表示画像となり、例えば、医療診断において誤診断が発生する可能性が少なくなる。
なお、擬似多階調グレー画像表示方法に関するここまでの説明は、主として前記特許文献1に記載されている例に基づくものであって、この方法では、ピクセルが特定の色に着色される場合(サブピクセルRの輝度=同Gの輝度=同Bの輝度以外の場合)があることは前述の通りである。すなわち、特許文献1に記載されている例では、上述のように、データ処理部16は、画像データから得られた輝度値を図4に示すように略均等分散しているが、これでは、必ずしも満足すべき多階調グレー画像表示方法が実現できなかった。
そこで、本実施例に係る画像表示装置では、データ処理部16に、これとは異なる方式に基づくカラー画像表示用のカラーセルを用いたグレー表示(グレー画像表示)を行わせるようにしているものである。以下、これについて具体的に説明する。
図5に、データ処理部16のブロック構成図を示す。図5に示すように、データ処理部16は、入力されるグレー画像データが10ビット表現で表現されている場合に、これを例えば8ビットの階調表現能力しか持たない画像表示装置によってより好ましい画質(具体的には、ピクセルが特定の色に着色されることなく、適切なグレー階調で表現されること)により表示されるようにするための処理を選択する機能を備えるものである。
すなわち、データ処理部16は、ここでは、10ビットのフレームメモリ24と、予め用意された複数の処理方法の1つを選択して、それに必要なデータ変換等をも行う制御部26と、オペレータによる多階調グレー画像表示方式の選択入力(入力手段30からの)を受け付ける選択入力受付部28とから構成されている。なお、データ処理部16の出力を受け付けるカラー液晶パネルドライバ18は、後述するような輝度設定機能を有するものである。
図6に、上述のように構成されるデータ処理部16の動作(すなわち、制御部26の機能)の一例をフロー図として示した。
図6の示すところは、まず、画像表示装置に入力された画像データが、通常のカラー表示用の画像を表示するためのデータであるのか、それとも、本発明で提案しているような擬似的な方法による多階調グレー画像データであるのかを判断する(ステップ40)。
上述の、入力された画像データが多階調グレー画像データであるか否かの判断は、例えば、画面全体あるいは特定のウィンドウ内の画素のすべてにおいて、R,G,Bの画像表示信号、例えば、前記擬似多階調グレー画像表示信号について、
|R−G|≦s、かつ、|R−B|≦s、かつ、|G−B|≦s(s:所定の閾値)
が満たされているか否かを判断して、この条件が満たされている場合には入力された画像データが多階調グレー画像データであると判断する方法が好適に用い得る。ここで、sは例えば、1とするのがよい。
また、上述の判断には、画像中のある長方形領域内において、R,G,Bの画像表示信号、例えば、前記擬似多階調グレー画像表示信号について
|R−G|≦s、かつ、|R−B|≦s、かつ、|G−B|≦s(s:所定の閾値)
が満たされているか否かを判断して、この条件が満たされている場合には入力された画像データが多階調グレー画像データであると判断する方法も好適に用い得る。この場合の処理については、後に詳述する。
また、医療用画像の場合には、画像自体はモノトーンであっても、例えば、X線フィルムで用いられていたようなフィルムベースの色であるブルーのような、画像全体として、グレー画像とはいえない場合もあるので、このような場合に対する配慮として、
DRG=R−G,DRB=R−B,DGB=G−B
とおいたとき、上述のDRG,DRB,DGBそれぞれについて、最大値と最小値との差が1以下の場合は、モノトーンと判断して、前述のグレー画像と同様の扱いをする方法も好適に用い得る。
なお、ステップ40での判断は、上述のような方法で自動的に行う以外に、モニタ(画像表示装置)に装着された切り替えスイッチなどで行ってもよい。
図6に戻って説明を続ける。
ステップ40での判断の結果、画像表示装置に入力された画像データが、本発明で提案しているような擬似的な方法による多階調グレー画像データであると判断された場合(ステップ42でY)であれば、擬似的な方法による多階調グレー画像表示を行うことになるので、次に、その際に用いる擬似的な多階調グレー画像表示の方法について、簡易な方式(すなわち、前記特許文献1に記載されている方式等)を用いるか、ピクセルの着色が発生しない表示方式(すなわち、本発明で新たに提案した方式)を用いるかを選択する(ステップ44)。
この選択方法としては、ここでは一例として、オペレータによる判断を仰ぐ方式を上げているが、このようにオペレータによる判断を仰ぐ方式の場合には、オペレータによる判断の結果をオペレータが入力する入力手段30を用意しておき、データ処理部16では、選択入力受付部28において、入力を監視してその結果を制御部26に送るようにしているものである。
なお、この判断を、データが入力される都度行わなくてもよいように、例えば、簡易方式(前記特許文献1に記載されている方式)は原則として用いず、格段の事情がない限りは、新規に提案するピクセルの着色が発生しない表示方法を用いるように、すなわち、いわゆる、デフォルトを新規に提案するピクセルの着色が発生しない表示方法に設定するようにしてもよいが、ここでは、一般的な処理として、選択ステップを含む場合を説明しているものである。
ステップ46で、特許文献1に記載されている例のような方式が選択された場合(ステップ46でY)には、ステップ52に移行し、データ処理部16の前述のような動作による、擬似的な多階調グレー画像表示を行う。一方、本発明で新たに提案した方式が選択された場合に、以下に説明する手順によるピクセルの着色が発生しない多階調グレー画像表示を行う(ステップ48)。
上述のステップ48に示したピクセルの着色が発生しない多階調グレー画像表示とは、要するに、常に、R,G,Bの輝度値がバランスしてピクセルがグレーに表示されることを前提として、Rサブピクセル,Gサブピクセル,Bサブピクセルの各輝度値を決定するように、データ処理部16から指示を出すことにより実現される方式であるが、基本的には、カラー液晶パネル12のドライバ18が有する輝度設定機能を利用するものということができる。
例えば、表示すべき多階調グレー画像データの階調信号値(グレー値)からこのグレー値を表示するためのR,G,B各セルの輝度値を求める際には、
ColorToGray_R(階調信号値)から、カラー表示デバイス上のRセルの輝度値を、
ColorToGray_G(階調信号値)から、カラー表示デバイス上のGセルの輝度値を、
ColorToGray_B(階調信号値)から、カラー表示デバイス上のBセルの輝度値を求めるようにするのがよい。なお、ここで、ColorToGray_N(階調信号値)(ただし、NはR,G,Bのいずれか)は、多階調グレー画像データが必要とする階調信号値から適切なグレーを表現するための各セルの輝度値(駆動電圧,カラー表示デバイスの特性に依存する)を求める関数である。
なお、ColorToGray_N(階調信号値)(但し、Nは、R,G,B)は、本発明においては、カラー表示デバイス(モニタ)のR,G,B端子の入力電圧(この値は、階調信号値(以下、単に階調値ともいう)に比例する)とモニタの該当画素の輝度との関係を表すもので、説明の便宜のために、関数としている。
この関数ColorToGray_N(階調値)は、CRTモニタの場合であれば、電圧と輝度との関係が物理的に決まるので、例えば、
I=k・Eγ(I:発光輝度、E:信号電圧、k:比例定数、γ:階調)
という関数そのものに相当する。一方、近年の液晶ディスプレイでは、仕組みが千差万別で液晶セル電圧と輝度の関係もいろいろである。さらに、表示方式によっては、表示セルをシャツタのように駆動したり、時分割駆動したりすることで、総合的に輝度コントロールしており、一概に(少なくとも算術的に)その関係を定めることはできない。そこで、電圧と輝度の関係をCRTモニタと同じように変換するために内部にLUTを持ったりしている。さらに、CRTモニタとは無関係に(より医療用用途に適した)関係にすべく固有のLUTをもったりしている。このように、電圧と輝度の関係は色々なケースがあり得るので、ここでは、その関係の細部については言及せず、上記関数として記載している。
次に、関数ColorToGray_Nの内容について説明する。ここでは、説明のために、関数
ColorToGray_Nの一例を表2および表3に示す。ここで、表2は本発明例の関数を示し、表3は特願2006−183812号明細書および特開2001−34232号公報等に開示の参考例の関数を示す。
上述のとおり、関数ColorToGray_Nは、数式で表せないものも含めて色々な形態があるが、ここでは簡単のために、輝度に比例する物理量とする(単純に、電圧に比例する値としても良い)。階調値R,G,Bの値と物理量ColorToGray_R(R)、ColorToGray_G(G)、ColorToGray_B(B)の関係は、階調値R,G,Bで各々異なるが、ここでは、階調値とColorToGray_N(階調値)の関係は、あるオフセット値をもって比例する(すなわち、線形一次)とする。また、上述した表1での説明の通り、その比例係数は、Gが一番小さく、RはGの2倍、さらに、BはGの10倍とする。
Figure 2008033309
Figure 2008033309
以上の前提で、まず、参考例の関数について説明する。
一般のモニタでは、グレーを表示するために、階調値R,G,Bを同じ値にする。しかし、これでは256階調しか得られないので、参考例では、階調値R,G,Bのどれかの値を1だけ変えて、全体として細かく輝度を変えようとする。ただ、階調値R,G,Bの各サブピクセルは各々の輝度の値に応じた物理量(階調値Rであれば2.03または2.09、階調値Gであれば5.31または5.34、階調値Bであれば3.05または3.35)で駆動され、これ以外の値をとることができない。その結果、輝度としては、256階調の約3倍の細かい表示ができますが、各サブピクセルは、256階調分の表現しかできず、組み合わせによっては、グレーバランスが崩れてしまう場合がある。
本発明例では、階調値R,G,Bが同じでなく、かつほとんど差が無い(例えば、絶対値1以下)であれば、その領域はグレーとみなして、さらに、グレーバランスが崩れない
ように、上述した物理量以外の値もとれるように、例えば、各サブピクセルごとに1/3づつの輝度設定できるように、階調値Rであれば2.03、2.09に加えて2.05、2.07、階調値Gであれば5.31、5.34に加えて5.32、5.33、階調値Bであれば3.05、3.35に加えて3.15、3.25を選択できるようにするというものである。こうすることにより、階調値R,G,B各サブピクセルの輝度を各々256階調の3倍の細かな階調設定が各輝度独立でできるようになる。
その上でR,G,Bの値を各々独立に、ColorToGray_R(R)、ColorToGray_G(G)、ColorToGray_B(B)で1対1対応で変換するのではなく、階調値R,G,Bを、一旦、輝度値に相当する階調値であると解釈した上で、グレーバランスを崩さない、最適な物理量を各サブピクセルに再配分する変換を行う。このようにすることで、階調値R,G,Bのグレーバランスを崩すことなく256階調の約3倍の階調表示が可能になる。
カラー液晶パネル12のドライバ18は、このような方法により設定した輝度値を、例えば、カラー液晶パネル12をこの輝度値で表示させるための電圧値に変換してカラー液晶パネル12に供給し、これにより、カラー液晶パネル12への、10ビットデータに対応するだけの階調を有し、かつ、ピクセル(画素)が特定の色に着色されることのない、優れた多階調グレー画像表示を行うことが可能になる。すなわち、カラー液晶パネル12の各画素の各カラーセル(R,G,Bのセル)の輝度値を、各カラーセルを駆動する各電圧値として求め、カラー液晶パネル12の各画素の各カラーセルを各カラーセルに対して求められた各電圧値で各カラーセルを駆動することにより、各画素が特定の色に着色されることのない、優れた多階調グレー画像表示を行うことができる。
上述した、多階調グレー画像データが必要とする階調信号値から適切なグレーを表現するための各セルの輝度値(駆動電圧,カラー表示デバイスの特性に依存する)を求める関数ColorToGray_N(階調信号値)、すなわち、ColorToGray_R(階調信号値)、ColorToGray_G(階調信号値)およびColorToGray_B(階調信号値)、または、階調信号値と、カラー表示デバイス上のR,G,Bのセルの各輝度値との関係は、予め実験等により求めておいて、これをLUT(ルックアップテーブル)などの対応テーブルにしておくのがよい。
また、上述の、多階調グレー画像データの各データ値に対応して設定したカラー表示デバイス上のR,G,B各セルの輝度値と、これに対応する駆動電圧との関係は、予め実験等により求めておいて、これをLUT等の対応テーブルにしておくのがよい。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、適宜の簡易な計算方法によって、必要に応じて計算するようにしてもよいことはいうまでもない。
ここで、上述した場合(多階調グレー画像データの判断方法)に記載の、画像中のある長方形領域内において、R,G,Bの画像表示信号、例えば、前記擬似多階調グレー画像表示信号について、
|R−G|≦s、かつ、|R−B|≦s、かつ、|G−B|≦s(s:所定の閾値)
が満たされているか否かを判断して、この条件が満たされている場合には入力された画像データが多階調グレー画像データであると判断する方法を用いる場合の処理について、補足説明する。
この場合には、上述のように、画像中のある長方形領域内が本発明で提案しているような擬似的な方法による多階調グレー画像データであると判断された場合、図7に示すような処理を行う。すなわち、当該長方形領域内のピクセルについてのみ、ステップ66(本発明の方法による表示あるいは特許文献1に例示されるような方式による表示)による表示を行い、それ以外の領域のピクセルについては、ステップ68(通常表示方式)とするようにする。
この処理方法は、1つの画面で領域を分割して、モノクロ(グレー)画像とカラー画像とを混在表示する場合などに、極めて有効である。
より具体的には、図7において、ステップ60,ステップ62で、長方形領域内のすべてのピクセルが
|R−G|≦s、かつ、|R−B|≦s、かつ、|G−B|≦s(s:所定の閾値)
を満たされているような長方形領域を探し出し、その長方形領域を表わす座標、例えば、左下・右上の座標を(x0,y0),(x1,y1)として記憶しておく。
ステップ64では、画像の各ピクセルが(x0,y0)、(x1,y1)で示す長方形領域にあれば、ステップ66の処理を施し、そうでなければステップ68の処理を施す。
ここで、上記長方形領域は1画面中に1つに限られるものではなく、複数存在する場合も動揺に処理することができる。
また、上記説明においては、画面内で切り取る領域を長方形領域としたが、これは長方形に限らず、多角形,円,自由曲線からなる領域等、位置と座標を特定できる方法がある形状であれば、どのような形状でもよい。
なお、上記実施形態は、本発明の一例を示したものであり、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更や改良を行ってもよいことはいうまでもない。
例えば、上記実施例においては、表示装置としてLCDを例に挙げたが、他の表示装置についても、同様に本発明を適用することができる。
また、上記説明においては、本発明を、R,G,B(つまり、3色)のセルで構成されるカラー表示デバイスを用いるものとして説明したが、本発明は、このようなカラー表示デバイスを用いるものに限定されるべきものではなく、カラー表示可能な複数の色を用いるもの、すなわちカラー表示可能な複数のカラーセルを用いるものであれば、どのようなものでも良く、例えば、3色であっても、R,G,B以外の基準色を用いるもの、あるいは、3色以外のセルを用いるものにもそのまま適用できることはいうまでもない。
本発明に係る画像表示装置の一実施例を、医療用診断装置のモニタとして用いた場合の概念図である。 (a)および(b)は、図1に示す画像表示装置中のカラー液晶パネルの表示画面の一例の部分拡大図である。 画像データ値と輝度値とを関係付ける特性曲線の一例を示す図である。 従来の擬似多階調表示方式の概要を説明する図である。 図1に示す画像表示装置中のデータ処理部の一実施例の構成を示すブロック図である。 図5に示す実施形態に係るデータ処理部の動作の一例を説明するフローチャート(その1)である。 図5に示す実施形態に係るデータ処理部の動作の他の例を説明するフローチャート(その2)である。
符号の説明
10 画像表示装置
12 液晶パネル
14 バックライト部
16 データ処理部
18 液晶パネルのドライバ
22 インタフェイス
24 10ビットのフレームメモリ
26 制御部
28 選択入力受付部
30 入力手段

Claims (10)

  1. 単位画素が複数のカラーセルで構成されるカラー表示デバイスを用いてグレー画像を表示する画像表示方法であって、
    当該カラー表示デバイスの有する階調表現能力より高い階調表現能力を必要とする多階調グレー画像データが与えられ、
    この場合に、前記多階調グレー画像データが表すグレー階調信号値からこのグレー階調信号値を表示するための各カラーセルの輝度値を求め、
    前記カラー表示デバイスは、この輝度値で各カラーセルを表示することを特徴とする画像表示方法。
  2. 前記多階調グレー画像データが表す前記グレー階調信号値からこのグレー階調信号値を表示するための各カラーセルの輝度値を求める際には、Nを複数のカラーセルの各色とし、ColorToGray_N(グレー階調信号値)を、前記多階調グレー画像データが必要とする前記グレー階調信号値から適切なグレーを表現するための各セルの輝度値を求める関数とするとき、ColorToGray_N(グレー階調信号値)から前記カラー表示デバイス上のN色のセルの輝度値を求めることにより、各カラーセルの輝度値を求める請求項1に記載の画像表示方法。
  3. 前記複数のカラーセルは、R,G,Bのセルであり、
    前記多階調グレー画像データの表すグレー階調信号値からこのグレー階調信号値を表示するためのR,G,B各セルの輝度値を求める際には、
    ColorToGray_R(グレー階調信号値)から前記カラー表示デバイス上のRセルの輝度値を、
    ColorToGray_G(グレー階調信号値)から前記カラー表示デバイス上のGセルの輝度値を、
    ColorToGray_B(グレー階調信号値)から前記カラー表示デバイス上のBセルの輝度値を求めることにより、
    R,G,B各セルの輝度値を求める請求項1または2に記載の画像表示方法。
    ここで、ColorToGray_N(階調信号値)(ただし、Nは、R,G,Bのいずれか)は、多階調グレー画像データが必要とする階調信号値から適切なグレーを表現するための各セルの輝度値を求める関数である。
  4. 各カラーセルの輝度値は、各カラーセルを駆動する各電圧値として求められ、
    前記カラー表示デバイスは、各カラーセルに対して求められた各電圧値で各カラーセルを駆動することにより、各カラーセルを前記輝度値で表示する請求項1〜3のいずれかに記載の画像表示方法。
  5. 前記複数のカラーセルの各カラーセルに与える画像表示信号が、それぞれ入力された際に、
    前記カラー表示デバイスの画面全体あるいは特定のウィンドウ内の画素のすべてにおいて、前記複数のカラーセルの中の異なる2つのカラーセルに付与する前記画像表示信号の差が、いずれの異なる2つのカラーセルについても、所定の閾値以下である場合には、その各画素の前記複数のカラーセルについて、前記画像表示信号から元の前記多階調グレー画像データを逆算し、逆算した前記多階調グレー画像データを表すグレー階調信号値からこのグレー階調信号値を表示するための各カラーセルの輝度値を求め、
    前記カラー表示デバイスは、この輝度値で各カラーセルを表示する請求項1〜4のいずれかに記載の画像表示方法。
  6. 前記画像表示信号は、入力された画像データを、画像データと輝度値とを関係付ける特性曲線を用いて、画像データを多階調グレー画像データを表す輝度値に変換し、得られた各輝度値を略均等に各カラーセルの色の輝度値に振り分けた擬似多階調グレー画像表示信号である請求項5に記載の画像表示方法。
  7. 前記複数のカラーセルは、R,G,Bのセルであり、
    前記画面全体あるいは特定のウィンドウ内の画素のすべてにおいて、前記画像表示信号について
    |R−G|≦s、かつ、|R−B|≦s、かつ、|G−B|≦s(s:所定の閾値)
    が満たされている場合には、その各画素のR,G,Bのセルについて、前記画像表示信号から逆算した元の前記多階調グレー画像データの前記グレー階調信号値からこのグレー階調信号値を表示するためのR,G,B各セルの輝度値を求め、
    前記カラー表示デバイスは、この輝度値でR,G,B各セルを表示する請求項5または6に記載の画像表示方法。
  8. 前記複数のカラーセルの各カラーセルに与える画像表示信号が、それぞれ入力された際に、
    前記カラー表示デバイスに表示されるべき画像中のある長方形領域内において、前記複数のカラーセルの中の異なる2つのカラーセルに付与する前記画像表示信号の差が、いずれの異なる2つのカラーセルについても、所定の閾値以下である場合には、前記長方形領域内にある画素については、その各画素の前記複数のカラーセルについて、前記画像表示信号から元の前記多階調グレー画像データを逆算し、逆算した前記多階調グレー画像データを表すグレー階調信号値からこのグレー階調信号値を表示するための各カラーセルの輝度値を求め、
    前記カラー表示デバイスは、この輝度値で各カラーセルを表示する請求項1〜4のいずれかに記載の画像表示方法。
  9. 前記画像表示信号は、入力された画像データを、画像データと輝度値とを関係付ける特性曲線を用いて、画像データを多階調グレー画像データを表す輝度値に変換し、得られた各輝度値を略均等に各カラーセルの色の輝度値に振り分けた擬似多階調グレー画像表示信号である請求項8に記載の画像表示方法。
  10. 前記複数のカラーセルは、R,G,Bのセルであり、
    前記画像中のある長方形領域内において、前記画像表示信号について、
    |R−G|≦s、かつ、|R−B|≦s、かつ、|G−B|≦s(s:所定の閾値)
    が満たされている場合には、前記長方形領域内にある画素については、その各画素のR,G,Bのセルについて、前記画像表示信号から逆算した元の前記多階調グレー画像データの前記グレー階調信号値からこのグレー階調信号値を表示するためのR,G,B各セルの輝度値を求め、
    前記カラー表示デバイスは、この輝度値でR,G,B各セルを表示する請求項8または9に記載の画像表示方法。
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