JP2008029995A - コンパクトフィルタリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】マンホール内の溜まり水から浮き油中のPCBを高精度に分離可能で、かつ可搬性の高いコンパクトフィルタリング装置を提供する。
【解決手段】コンパクトフィルタリング装置10は、被濾過水を注入する注入口11と、注入された被濾過水を濾過するための第1フィルタ1(コットン系フィルタ)、第2フィルタ2(活性炭フィルタ)及び第3フィルタ3(ポリエーテルサルフォンメンブレンフィルタ)と、濾過水を吐出する吐出口17とを備え、第1フィルタ1、第2フィルタ2及び第3フィルタ3がこの順序で濾過処理が行われるよう連結されていることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】コンパクトフィルタリング装置10は、被濾過水を注入する注入口11と、注入された被濾過水を濾過するための第1フィルタ1(コットン系フィルタ)、第2フィルタ2(活性炭フィルタ)及び第3フィルタ3(ポリエーテルサルフォンメンブレンフィルタ)と、濾過水を吐出する吐出口17とを備え、第1フィルタ1、第2フィルタ2及び第3フィルタ3がこの順序で濾過処理が行われるよう連結されていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、コンパクトフィルタリング装置に関し、特に、マンホール内の溜まり水から浮き油中のPCBを高精度に分離可能なコンパクトフィルタリング装置に関する。
マンホール内に敷設されたOFケーブルからの漏油が、マンホール内の溜まり水に浮き油として存在することがある。この浮き油にPCB(ポリ塩化ビフェニル)が含まれていた場合、法令に従い、管理・保管することになるが、保管スペースの関係上、極力、保管量を削減する必要がある。
そこで、水とPCBとを分離させ、水の無害化を目的とした濾過装置(フィルタリング装置)の開発がなされている。
排水(廃水)から有機物質等の有害物質を除去する処理方法及び処理装置としては、例えば、特許文献1や特許文献2に記載の方法が知られている。
特開2001−25794号公報
特開2003−10842号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載の装置は、大型で可搬性に乏しく、簡便性などの点で問題がある。
従って、本発明の目的は、マンホール内の溜まり水から浮き油中のPCBを高精度に分離可能で、かつ可搬性の高いコンパクトフィルタリング装置を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、被濾過水を注入する注入口と、注入された前記被濾過水を濾過するための第1フィルタ、第2フィルタ及び第3フィルタと、濾過水を吐出する吐出口とを備えたコンパクトフィルタリング装置であって、前記第1フィルタ、前記第2フィルタ及び前記第3フィルタは、この順序で濾過処理が行われるよう連結されており、前記第1フィルタは、コットン系フィルタであり、前記第2フィルタは、活性炭フィルタであり、前記第3フィルタは、ポリエーテルサルフォンメンブレンフィルタであることを特徴とするコンパクトフィルタリング装置を提供する。
上記の本発明は、以下の特徴を1つ以上有する発明を含む。
(1)前記第1フィルタ、前記第2フィルタ及び前記第3フィルタは、下部に前記濾過水を受ける受け皿を有する支柱板に固定されている。
(2)前記第1フィルタ、前記第2フィルタ及び前記第3フィルタは、透明なプラスチックハウジングを有する。
(3)前記支柱板は、液体運搬容器に取り付け可能な固定手段が設けられている。
(4)前記受け皿は、前記コンパクトフィルタリング装置の収納ケースの一部として兼用される構成である。
(1)前記第1フィルタ、前記第2フィルタ及び前記第3フィルタは、下部に前記濾過水を受ける受け皿を有する支柱板に固定されている。
(2)前記第1フィルタ、前記第2フィルタ及び前記第3フィルタは、透明なプラスチックハウジングを有する。
(3)前記支柱板は、液体運搬容器に取り付け可能な固定手段が設けられている。
(4)前記受け皿は、前記コンパクトフィルタリング装置の収納ケースの一部として兼用される構成である。
本発明によれば、マンホール内の溜まり水から浮き油中のPCBを高精度に分離可能で、かつ可搬性の高いコンパクトフィルタリング装置を提供できる。
[本発明の実施の形態]
〔コンパクトフィルタリング装置の構成〕
図1は、本発明の実施の形態に係るコンパクトフィルタリング装置の概略構成を示す正面図である。図2は、図1の側面図である。
〔コンパクトフィルタリング装置の構成〕
図1は、本発明の実施の形態に係るコンパクトフィルタリング装置の概略構成を示す正面図である。図2は、図1の側面図である。
コンパクトフィルタリング装置10は、被濾過水(例えば、マンホール内溜まり水)を濾過するための第1フィルタ1、第2フィルタ2及び第3フィルタ3を備え、これらのフィルタはこの順序で濾過処理が行われるように連結されている。これらのフィルタは、例えば、図1に示されるように右から第1フィルタ1、第2フィルタ2、第3フィルタ3の順で同一平面上に整列して配置される。
第1フィルタ1には、被濾過水の源水注入口11がパイプ7により接続されており、第3フィルタ3には、濾過水の吐出口17がパイプ7及び連結管13により接続されている。各フィルタ間も同様にパイプ7により接続されている。
源水注入口11と第1フィルタ1の間には流量調節用の逆止付バルブ12が設けられ、第3フィルタ3と吐出口17の間にも逆止付バルブ16が設けられている。また、逆止付バルブ16の手前に二方向へ分岐する管継手が設けられ、その上方向分岐(図1において)の開口には、逆止付バルブ16が閉じられた時に濾過水が流れる流量計14が設置された流路が連結され、該流路の先には濾過水吐出口15が設けられている。
第1フィルタ1は、コットン系フィルタであり、大きい埃やスラッジ等を除去する。例えば、山信工業株式会社製のコットン系フィルタ(製品番号XSCH−25X)を用いることができる。第1フィルタ1は、フィルタの外側が粗く、内側に行くにつれ、濾過精度が細かくなる密度勾配を有しているものが、急激な目詰まりを防止する観点から望ましい。
第2フィルタ2は、活性炭フィルタであり、油分や化学物質等を除去する。例えば、山信工業株式会社製の活性炭フィルタ(製品番号XCFC−200)を用いることができる。第2フィルタ2としては、種々の粒径・形状(粒状、ブロック状など)の活性炭を使用できる。
第3フィルタ3は、ポリエーテルサルフォンメンブレンフィルタであり、第2フィルタ2の活性炭等を除去する。例えば、山信工業株式会社製のポリエーテルサルフォンメンブレンフィルタ(製品番号XYSP−020)を用いることができる。第3フィルタ3は、高濾過精度で高流量のフィルタであり、クリーン性に優れた親水性メンブレンフィルタである。
第1〜3フィルタ1〜3のハウジングには、ABS/AS樹脂からなる胴体透明なプラスチックハウジングを用いることが望ましく、例えば、山信工業株式会社製のプラスチックハウジング(製品名:エクセルフィルタハウジングEAS010)を使用できる。ハウジング胴体部分が透明であるため、運転状況が確認しやすい。高さ324〜330mm程度、直径120〜130mm程度のプラスチックハウジングを用いることが望ましい。
第1〜3フィルタ1〜3は、支柱板4に固定され、支柱板4の下部には濾過水を受ける受け皿5が設けられており、該受け皿5は平置きして使用できるような形態とされている。また、該受け皿5には、濾過水を排出するための受け皿排出口6が設けられている。本実施の形態においては、パイプ7を止め金具8で支柱板4に固定することにより、各フィルタ1〜3を固定している。
支柱板4及び受け皿5は、例えばステンレス(SUS304など)材から構成されており、パイプ7は鉄などの金属材から構成されている。また、連結管13としては、例えばビニルホースが用いられる。
また、支柱板4の背面上部には、コンパクトフィルタリング装置10をエコバルク等の液体運搬容器に取り付けて使用できるよう本体固定U金具9が設けられている。エコバルク本体等に固定させて濾過することができる構造であれば、固定手段は、本体固定U金具9に限られない。
コンパクトフィルタリング装置10の大きさは、できる限りコンパクトにすることが望ましく、例えば、高さ600〜620mm、横幅770〜800mm、奥行き325〜350mm、受け皿5の高さ80〜90mmとする。
〔コンパクトフィルタリング装置の収納ケース〕
図3は、本発明の実施の形態に係るコンパクトフィルタリング装置の収納ケースを示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。
図3は、本発明の実施の形態に係るコンパクトフィルタリング装置の収納ケースを示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。
コンパクトフィルタリング装置10は、可搬の収納ケース30に収められる。収納ケース30は、例えばジュラルミン等の金属からなり、パッキン錠31により簡便に開閉できる。コンパクトフィルタリング装置10の上面には、持ち運び用の取っ手が取り付けられている(図示なし)。
収納ケース30の下部は、コンパクトフィルタリング装置10の受け皿5と兼用の構成としてもよい。
〔コンパクトフィルタリング装置の使用形態〕
図4は、本発明の実施の形態に係るコンパクトフィルタリング装置の使用形態を示す正面図である。図5は、図4の側面図である。
図4は、本発明の実施の形態に係るコンパクトフィルタリング装置の使用形態を示す正面図である。図5は、図4の側面図である。
コンパクトフィルタリング装置10は、受け皿5の底面を地面に平置きして使用することができるが、エコバルク40等の液体運搬容器に本体固定U金具9等の固定手段により取り付け固定して使用することもできる。
エコバルク40への設置状態を安定にするため、コンパクトフィルタリング装置10をエコバルク40よりも軽くすることが望ましい。
[本発明の実施の形態の効果]
(1)本発明の実施の形態によれば、マンホール内の溜まり水から浮き油中のPCBを高精度に分離可能で、かつ可搬性の高いコンパクトフィルタリング装置を提供できる。装置の可搬が容易であるため、被濾過水(例えば、マンホール内溜まり水)を持ち帰らずにその場で分離作業ができる。
(2)受け皿5を有するため、濾過水の飛散防止が可能である。
(3)コンパクト化により、可搬の収納ケースに収納して簡便に持ち運びができる。
(4)エコバルク本体に固定させて濾過できる構造としたため、広い処理スペースを必要としない。
(1)本発明の実施の形態によれば、マンホール内の溜まり水から浮き油中のPCBを高精度に分離可能で、かつ可搬性の高いコンパクトフィルタリング装置を提供できる。装置の可搬が容易であるため、被濾過水(例えば、マンホール内溜まり水)を持ち帰らずにその場で分離作業ができる。
(2)受け皿5を有するため、濾過水の飛散防止が可能である。
(3)コンパクト化により、可搬の収納ケースに収納して簡便に持ち運びができる。
(4)エコバルク本体に固定させて濾過できる構造としたため、広い処理スペースを必要としない。
上記本発明の実施の形態に係るコンパクトフィルタリング装置10(第1フィルタ1:山信工業株式会社製のコットン系フィルタ(製品番号XSCH−25X)、第2フィルタ2:山信工業株式会社製の活性炭フィルタ(製品番号XCFC−200)、第3フィルタ3:山信工業株式会社製のポリエーテルサルフォンメンブレンフィルタ(製品番号XYSP−020)、ハウジング:山信工業株式会社製のエクセルフィルタハウジングEAS010)を作製し、その効果を検証した。
効果の検証は二つの被濾過水を用いて実施した。
一つ目の被濾過水は、PCBを含有している絶縁油を混合させた溜まり水を用い、溜まり水内の油量および濾過前後のPCB含量の測定を行った。
二つ目の被濾過水はPCBを含有していない絶縁油を混合させた水道水を用い水道水内の油量および濾過前後の絶縁油含量の測定を行なった。
一つ目の被濾過水は、PCBを含有している絶縁油を混合させた溜まり水を用い、溜まり水内の油量および濾過前後のPCB含量の測定を行った。
二つ目の被濾過水はPCBを含有していない絶縁油を混合させた水道水を用い水道水内の油量および濾過前後の絶縁油含量の測定を行なった。
PCB含量の測定は水質汚濁に係る環境基準について(昭46環告59号付表3)に基き、ガスクロマトグラフ(電子捕獲型検出器)によるGC−ECD法により行った。
絶縁油含量の測定は、工業排水試験法(JIS−K−0102)を参考に重量法により行った。
実施例1〜3すべてにおいて、コンパクトフィルタリング装置10により濾過することで、PCBを水から除去することができた。
実施例4において、コンパクトフィルタリング装置10により濾過することで、絶縁油を水から除去することができた。
1:第1フィルタ
2:第2フィルタ
3:第3フィルタ
4:支柱板
5:受け皿
6:受け皿排出口
7:パイプ
8:止め金具
9:本体固定U金具
10:コンパクトフィルタリング装置
11:源水注入口
12:逆止付バルブ
13:連結管
14:流量計
15:濾過水吐出口
16:逆止付バルブ
17:吐出口
30:収納ケース
31:パッキン錠
40:エコバルク
2:第2フィルタ
3:第3フィルタ
4:支柱板
5:受け皿
6:受け皿排出口
7:パイプ
8:止め金具
9:本体固定U金具
10:コンパクトフィルタリング装置
11:源水注入口
12:逆止付バルブ
13:連結管
14:流量計
15:濾過水吐出口
16:逆止付バルブ
17:吐出口
30:収納ケース
31:パッキン錠
40:エコバルク
Claims (5)
- 被濾過水を注入する注入口と、注入された前記被濾過水を濾過するための第1フィルタ、第2フィルタ及び第3フィルタと、濾過水を吐出する吐出口とを備えたコンパクトフィルタリング装置であって、
前記第1フィルタ、前記第2フィルタ及び前記第3フィルタは、この順序で濾過処理が行われるよう連結されており、前記第1フィルタは、コットン系フィルタであり、前記第2フィルタは、活性炭フィルタであり、前記第3フィルタは、ポリエーテルサルフォンメンブレンフィルタであることを特徴とするコンパクトフィルタリング装置。 - 前記第1フィルタ、前記第2フィルタ及び前記第3フィルタは、下部に前記濾過水を受ける受け皿を有する支柱板に固定されていることを特徴とする請求項1記載のコンパクトフィルタリング装置。
- 前記第1フィルタ、前記第2フィルタ及び前記第3フィルタは、透明なプラスチックハウジングを有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコンパクトフィルタリング装置。
- 前記支柱板は、液体運搬容器に取り付け可能な固定手段が設けられていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のコンパクトフィルタリング装置。
- 前記受け皿は、前記コンパクトフィルタリング装置の収納ケースの一部として兼用される構成であることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載のコンパクトフィルタリング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006208734A JP2008029995A (ja) | 2006-07-31 | 2006-07-31 | コンパクトフィルタリング装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2008029995A true JP2008029995A (ja) | 2008-02-14 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009274058A (ja) * | 2008-04-14 | 2009-11-26 | Orion Mach Co Ltd | 油水分離装置および圧縮空気除湿システム |
-
2006
- 2006-07-31 JP JP2006208734A patent/JP2008029995A/ja active Pending
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JP2009274058A (ja) * | 2008-04-14 | 2009-11-26 | Orion Mach Co Ltd | 油水分離装置および圧縮空気除湿システム |
JP2009274059A (ja) * | 2008-04-14 | 2009-11-26 | Orion Mach Co Ltd | 油水分離システムおよび圧縮空気除湿システム |
JP2009274060A (ja) * | 2008-04-14 | 2009-11-26 | Orion Mach Co Ltd | 油水分離システムおよび圧縮空気除湿システム |
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