JP2008028838A - カメラモジュールおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光学特性を維持し、小型化、高性能化に伴う耐衝撃性を向上したカメラモジュール、および加工性、信頼性を向上したカメラモジュールの製造方法を提供する。
【解決手段】カメラモジュール1は、固体撮像素子5を実装したセンサー基体2および筐体傾斜部3sを有する光学系筐体3を備える。光学系筐体3とセンサー基体2は、筐体傾斜部3sを介して結合部材6により結合してある。結合部材6(接着剤)に対して紫外線照射機Liから紫外線UVの照射を行ない、接着剤の硬化を行なうことによって、光学系筐体3とセンサー基体2の固定を行なう。
【選択図】図1
【解決手段】カメラモジュール1は、固体撮像素子5を実装したセンサー基体2および筐体傾斜部3sを有する光学系筐体3を備える。光学系筐体3とセンサー基体2は、筐体傾斜部3sを介して結合部材6により結合してある。結合部材6(接着剤)に対して紫外線照射機Liから紫外線UVの照射を行ない、接着剤の硬化を行なうことによって、光学系筐体3とセンサー基体2の固定を行なう。
【選択図】図1
Description
本発明は、固体撮像素子を実装したセンサー基体および光学系筐体を備えるカメラモジュールおよびその製造方法に関する。
コンパクトカメラやデジタルカメラなどに搭載される最近のカメラモジュールは、数百万画素といった大きい画素数の固体撮像素子を実装し、また、変倍機構を設けて広角や望遠の撮影が可能な構成とするなど高機能化されつつある。
一般に、カメラモジュールは、レンズを保持する光学系筐体と、固体撮像素子を実装したセンサー基体とを備える。また、さらに高機能化されたカメラモジュールは、固体撮像素子の画素数を増やし、また、複数のレンズを組み合わせたレンズホルダー(光学系筐体)を複数組み合わせてレンズホルダー相互の位置関係を変化させることにより広角や望遠の撮影を可能としている。
一方、カメラモジュールを搭載する電子機器の小型化や薄型化の要求に対応するために、カメラモジュール自体の小型化や薄型化、軽量化に対する要求が高まっている。その結果、カメラモジュールに使用するレンズ系を小さくし、また、光学系筐体を薄肉化するなどの工夫がなされている。
カメラモジュールの小型化、薄型化、軽量化は、カメラモジュールの耐衝撃性の低下をもたらし、例えば電子機器を落としたときに、カメラモジュールに加わる衝撃によってカメラモジュールが破損するという問題が生じている。
つまり、最近のカメラモジュールは、電子機器の高性能化に対する光学系の性能の確保と共に耐衝撃性を向上した構造が必要となっている。
特に、高性能なカメラモジュールにあっては、レンズを保持する光学系筐体に対して固体撮像素子の位置を最適化する工程、すなわち、カメラモジュール(光学系筐体)の光軸を決定する光軸調整工程を必要とし、光学系筐体に対して固体撮像素子の位置合わせを行なった後、光学系筐体と固体撮像素子を実装したセンサー基体(パッケージ)を接着剤などの結合部材により結合(固定)する必要がある。
しかしながら、カメラモジュールの小型化や高性能化においては、光学部材(センサー基体)とレンズホルダー(光学系筐体)との間に十分なスペースを確保することが困難であることから、接着剤のはみ出しが光学性能に影響を及ぼし、また、他の部材と機械的に干渉する場合が生じるなどの問題がある。
このような状況の下、レンズを保持する光学系筐体と固体撮像素子を実装したセンサー基体とを固定するカメラモジュールの構造としては、例えば以下に示す従来技術が提案されている。
従来例1に係るカメラモジュールでは、調整時に接着剤がはみ出さないように固体撮像素子のパッケージの表面に複数個の溝を設けたカメラモジュールとしている(例えば、特許文献1参照。)。この構成によれば、接着剤で固定されたレンズホルダーの周囲の好ましくない場所に接着剤がはみ出すことを防止することができる。
しかし、従来例1の構成では、溝から溢れ出した接着剤しかホルダーの固定に寄与しないこととなり、接着剤によるレンズホルダーとの接触面積が小さいことから十分な接着強度を得ることができず、カメラモジュールの耐衝撃性を十分に確保することができないという問題がある。
また、従来例2に係るカメラモジュールでは、光学系筐体と固体撮像素子を有するパッケージ(センサー基体)の固定において、パッケージ部分に仮固着用接着剤のエリアと本固定用接着剤のエリアを設けた構成としてあり、光軸調整後の光学系と固体撮像素子の位置関係を保持し、かつ耐衝撃性に強いカメラモジュールとしてある(例えば、特許文献2参照。)。
しかし、従来例2の構成では、複数の接着剤を用いることから、接着剤の塗布工程が1回多くなることや接着剤のコストが増加するといった問題がある。また、小型のカメラモジュールでは、光学系筐体やパッケージの薄型化、小型化に伴い、複数の接着剤を塗布する領域を設けることや、複数の接着剤で固定するために光学系筐体の厚みを厚くすることは困難であるという問題がある。
次に、従来のカメラモジュールの一般的な構造および光軸調整方法を図3ないし図5に基づいて説明する。
図3は、従来のカメラモジュールの全体構成を透視的に示す透視側面図である。
カメラモジュール51は、センサー基体52および光学系筐体53を備える。センサー基体52に固体撮像素子55が実装してあり、光学系筐体53から固体撮像素子55への光路上に赤外光(IR:Infrared Rays)をカットするIRカットフィルタ52fが配置してある。
光学系筐体53は、複数のレンズ54を保持する。また、カメラモジュール51の光軸Laxが、固体撮像素子55に一致するように配置されて光学特性を確保している。
さらに、広角や望遠といった変倍の可能な光学系や、フォーカスの可能な光学系を構成するために、光学設計によって可動レンズや固定レンズを適宜複数枚設けた光学系とし、ステッピングモーターなどによる駆動機構(不図示)を光学系筐体53の内部に組み込んだ構成とする場合もある。
カメラモジュール51を構成するセンサー基体52や光学系筐体53の大きさは、カメラモジュール51を搭載する携帯電話や情報端末といった電子機器の大きさ、仕様などにより制約を受ける。また、光学系筐体53は、固体撮像素子55に対して必要となる光学特性に対応させた光学設計によって最適な組み合わせとなるように構成してある。
固体撮像素子55は、必要となる画素数、光学特性に対応させてCCD、CMOSといった半導体デバイスで構成してあり、この半導体デバイスを封止樹脂などでパッケージすることによってセンサー基体52として構成してある。また、固体撮像素子55の前方に配置されたIRカットフィルタ52fは、接着剤などによりセンサー基体52に固定してある。
光学系筐体53は、複数のレンズ54やレンズ54を保持するレンズホルダーで構成され、複数のレンズ54を組み合わせることにより光学的な高性能化を実現することが可能となっている。レンズ54は、ガラスやプラスチックなどで形成してあり、削り出しや金型を用いたモールドによって適宜の形状に加工される。なお、レンズ54の形状は、複数のレンズ54による光学系の光学設計によって最適化され、必要に応じて球面レンズや非球面レンズとされる。
また、レンズホルダーは、ABS、ポリカーボネートまたは液晶ポリマーなどの合成樹脂を成型や切削などで加工することによって形成されている。このときに使用する合成樹脂は、落下衝撃に対して形状が変形したり破損したりしないように剛性を有する材料とされる。
なお、衝撃解析を行なうことによって、変形の大きい箇所や破損しやすい箇所を事前に特定し、その部分の厚みを増やし、また、リブを追加するなどの工夫により耐衝撃性を強化した形状に加工される。
さらに、変倍やフォーカスの可能なカメラモジュール51とするために、レンズ54を搭載したレンズホルダーを光軸Laxに沿って摺動させる構成とする場合もある。つまり、ステッピングモーターなどを用いてカムやシャフトなどに沿ってレンズホルダーを摺動させる摺動機構を適宜設けた構成とすれば良い。
レンズ54および摺動機構は、ABS、ポリカーボネートまたは液晶ポリマーなどの合成樹脂を成型や切削などで加工することにより形成された光学系筐体53に搭載される。光学系筐体53は、固体撮像素子55を有するセンサー基体52に位置合わせされ、固定されてカメラモジュール51を構成する。
上述したとおり、カメラモジュール51は、レンズ54を保持する光学系筐体53と、固体撮像素子55を実装したセンサー基体52を備えるが、それぞれの部材が有する精度誤差や組み立て誤差が必ず含まれている。
例えば、複数のレンズ54とレンズホルダーで構成される光学系筐体53は、レンズ54やレンズホルダーの加工精度や、複数のレンズ54をレンズホルダーに組み立ててレンズ群としたときの組み立て精度、さらには、それぞれのレンズ54同士の位置精度・チルト精度など、様々な誤差要因が含まれた構成となっている。
また、固体撮像素子55を実装したセンサー基体52についても、固体撮像素子55をパッケージに組み立てたときの組み立て精度などといった誤差要因が含まれた構成となっている。
したがって、必要とする光学性能を有するカメラモジュール51を構成するためには、センサー基体52と光学系筐体53との組み立てにおいて、それぞれに含まれる様々な誤差を考慮しておく必要がある。つまり、カメラモジュール51を構成する光学系筐体53とセンサー基体52(固体撮像素子55)の光軸調整が必要不可欠となっている。
図4は、従来のカメラモジュールを組み立てるときの光軸調整方法を説明する説明図である。
光軸調整は、チャート画像を有するテストチャートTCの中心CPから一定の距離で離した位置に光学系筐体53とセンサー基体52を配置し、光学系筐体53の先端部から一定距離にあるテストチャートTCを撮像しながら、カメラモジュール51の光軸Laxに対応するチャート画像と周辺のチャート画像に対して解像度の最適化を行なう。
テストチャートTCとしては、カメラモジュール51の光軸Lax上および任意の軸外位置に矩形状の解像度標識を配置したものを一般的に用いる。軸外位置での解像度標識は、カメラモジュール51からテストチャートTCまでの距離とカメラモジュール51の焦点距離および固体撮像素子55のサイズから、必要となる像高に合わせて適宜設ければ良い。
さらに、センサー基体52(固体撮像素子55)の位置調整としては、光軸Lax(Z軸)に対して垂直な面(XY平面:テストチャートTC平面)方向での調整は勿論のこと、光学系筐体53により決定される焦点距離に合わせて、光軸方向の調整が重要となってくる。なぜなら、焦点距離に対する位置調整がずれてしまうと、ぼやけた画像しか得ることのできないカメラモジュールとなるからである。なお、周辺の解像度のバランスを取るためには、センサー基体52(固体撮像素子55)の素子角度α(XZ平面でのX軸からZ軸方向へのずれ)、素子角度β(YZ平面でのY軸からZ軸方向へのずれ)の調整が重要である。
光学系筐体53に対するセンサー基体52の位置および素子角度について光軸調整により最適化を行ない、レンズ54を保持する光学系筐体53と固体撮像素子55を有するセンサー基体52の位置がずれないように例えば接着剤などの結合部材56(図5参照。)によって結合する。
つまり、カメラモジュール51を組み立てるときの主要領域SA(図3参照。)での結合部材56により、光学系筐体53およびセンサー基体52の位置状態を保持、固定して高性能なカメラモジュール51を得る。
図5は、従来のカメラモジュールを組み立てるときのセンサー基体と光学系筐体との結合方法を説明する説明図であり、(A)は図3で示した主要領域SAを拡大して示す透視側面図、(B)は(A)で示した結合領域SBの拡大図である。
センサー基体52に対して光学系筐体53の光軸調整を行なった後、センサー基体52と光学系筐体53との位置状態がずれないように結合部材としての接着剤56によってセンサー基体52と光学系筐体53を相互に結合、固定する。結合部材としては接着剤以外のものが適用されることもあるが、ここでは、一般的に用いられている紫外線硬化型の接着剤を適用した場合について説明する。
まず、光軸調整により光軸Laxに対してセンサー基体52および光学系筐体53の位置関係を決定する。次に、センサー基体52および光学系筐体53の近接部分に紫外線硬化型の接着剤56を塗布する(同図A)。塗布後、光照射機(紫外線照射機Li)によって紫外線UVの照射を行ない、接着剤56の硬化を行なうことによって、光学系筐体53とセンサー基体52の固定を行なう(同図B)。
ここで、問題となる点について説明する。すなわち、センサー基体52上に接着剤56を塗布した後に、光軸Laxに対する固体撮像素子55の光軸方向や角度の調整を行なった場合、接着剤56がカメラモジュール51の内側や外側にはみ出すこととなる。その結果、センサー基体52と光学系筐体53との結合に寄与しない接着剤56が増加し、耐衝撃性の弱いカメラモジュールとなる可能性がある。
また、一般的に紫外線UVを斜め方向から照射するが、紫外線UVの光軸LBaxが光学系筐体53と交差することから紫外線UVの一部が光学系筐体53によって遮光される。つまり、紫外線UVを照射されない領域が接着剤56に多く発生して接着剤56の硬化が十分に得られない可能性がある。
したがって、紫外線UVは横方向からの照射とすることが好ましい。しかし、この場合であっても、調整によってはセンサー基体52と光学系筐体53との隙間が小さくなってしまったり、また、紫外線UVの照射方向に接着剤56の厚みがあることから接着剤56の硬化が十分に得られない可能性がある。
また、紫外線硬化型の接着剤56では、未照射領域の硬化が不十分となり、カメラモジュール51として完成した後も未硬化の接着剤56からアウトガスが発生するという問題も生じる。
また、カメラモジュール51を生産するときのタクトタイムを短縮するために、紫外線UVの照射時間はできるだけ短いことが好ましいが、照射時間を短くしてしまうと紫外線UVによる硬化が十分でない領域が残ってアウトガスの原因となる。したがって、その対策として紫外線UVの照射時間を長くする必要があり、タクトタイムの増加の原因となる可能性がある。
このような問題から、熱硬化性の接着剤に紫外線照射による硬化機能を付加した接着剤などを利用することが多い。この場合は、紫外線UVを照射して接着剤56による仮固定を行なった後、オーブンなどを用いて熱硬化により本固定を行なうものである。
しかしながら、紫外線UVによる接着剤56の硬化が不十分であると、その後の熱硬化のときに、接着剤56の熱硬化による硬化収縮作用が大きいことから、センサー基体52と光学系筐体53との位置関係がずれてしまい、カメラモジュール51に必要な光学特性を得ることができない可能性がある。
例えば、光学系筐体53の厚みTを0.5mm、結合部材56を配置(塗布)する光学系筐体53とセンサー基体52の隙間dを0.5mmと仮定すると、紫外線UVをセンサー基体52に対して45度傾斜した方向から入射させた場合(光軸LBaxを光軸Laxに対して45度傾斜させた場合)には、光学系筐体53の下の部分で約半分程度の結合部材56が、紫外線UVの照射を受けない領域となる。
仮に熱硬化によって10%程度硬化収縮する接着剤を使用したと仮定すると0.5mmのうち光軸Lax方向に50μm程度の収縮を発生することとなる。数十μmの収縮は、高精度を要求される光学系にとっては影響の大きい値であり、カメラモジュール51として光軸調整の最適化を行なっても、十分な光学性能を得られないという問題が生じる。
したがって、いずれの接着剤(紫外線硬化型の接着剤あるいは熱硬化性の接着剤に紫外線照射による硬化機能を付加したような接着剤)を用いる場合であっても紫外線の十分な照射による接着剤の十分な硬化を得ることが必要となる。
一般にカメラモジュール51が小型化されるに従って部品が小さくなっていくと、光軸調整のためにセンサー基体52と光学系筐体53との間に設けられたクリアランスも同様に小さくなっていく。例えば、携帯電話や情報端末に搭載されるカメラモジュール51の場合では、センサー基体52と光学系筐体53との間に設けられた調整クリアランス(隙間d)は、最大でも0.2mm程度しかないのが実態である。
上述したとおり、光学系筐体53に対して固体撮像素子55を実装したセンサー基体52の位置を微調整した後に、紫外線硬化型接着剤である接着剤56によりセンサー基体52を光学系筐体53に固定するが、接着剤56の塗布量が十分に確保できないことから、センサー基体52と光学系筐体53との間で十分な結合強度を得ることができないという問題がある。
さらに、位置を微調整した結果、調整クリアランスがほぼ0mmとなった場合には、調整クリアランスに対応する領域の接着剤56は、光学系筐体53の外周部や内周部に溢れ出すこととなり、接着剤56のほとんどがセンサー基体52と光学系筐体53との間の固定に寄与しないこととなる。
その結果、落下衝撃試験のような信頼性試験において、センサー基体52と光学系筐体53とが外れたり、接着剤56の破損により光学系筐体53に対するセンサー基体52の位置が動いたりして、カメラモジュール51の光学性能が劣化する要因となる。
また、位置の微調整を行っているときに、センサー基体52と光学系筐体53との間の調整クリアランスがほとんどなくなって接着剤56が表面に溢れ出すことがあり、さらに調整を続けると、センサー基体52の内部に接着剤56が広がってセンサー基体52に対応する光路領域やセンサー基体52に設けたIRカットフィルタ52fを覆うなど光学特性の変動劣化などの問題が生じることとなる。
さらに、接着剤56が光学系筐体53の外周部に溢れ出した場合には、紫外線により硬化した接着剤56がカメラモジュール51の外形から突出した状態となるため、電子機器への取り付けが出来ない可能性があり、仮に無理に取付けようとした場合には、接着剤56が破損して光学系筐体53とセンサー基体52との固定強度が低下したり、それぞれの位置が動いたりする可能性がある。また、仮に電子機器へ取付けることが出来た場合にも、電子機器の落下の際に生じた衝撃が、突出した接着剤56に集中することとなり、接着剤56が破損するといった問題が生じることとなる。
特開2006−106716号公報(図5)
特開2004−297282号公報(図4)
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、カメラモジュールの高性能化や小型化に対して、光学的な性能を維持、向上すると共に耐衝撃性を向上させたカメラモジュールおよび加工容易性を向上したカメラモジュールの製造方法を提供することを目的とする。
つまり、固体撮像素子が実装されたセンサー基体とレンズを保持する光学系筐体に設けた筐体傾斜部とを結合部材で結合することにより、高精度化および耐衝撃性を向上したカメラモジュールおよび信頼性および加工性の高いカメラモジュールの製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るカメラモジュールは、固体撮像素子を実装したセンサー基体と、レンズを保持する光学系筐体と、前記センサー基体および前記光学系筐体を結合する結合部材とを備えるカメラモジュールであって、前記光学系筐体は、前記センサー基体に対して傾斜する筐体傾斜部を有し、該筐体傾斜部を介して前記結合部材により前記センサー基体に結合してあることを特徴とする。
この構成により、光学系筐体とセンサー基体とを容易かつ高精度に結合させると共に結合領域を増大させて相互の結合強度を向上させることが可能となり、優れた光学特性および高い耐衝撃性を有するカメラモジュールとすることができる。
また、本発明に係るカメラモジュールでは、前記筐体傾斜部は前記光学系筐体の先端に外向きに形成してあることを特徴とする。
この構成により、筐体傾斜部を容易かつ高精度に形成することが可能となり、また、結合部材の視認が容易となることから、センサー基体と光学系筐体との位置合わせを高精度に行なうことが可能となる。
また、本発明に係るカメラモジュールでは、前記センサー基体は、前記筐体傾斜部に対応する溝部を有することを特徴とする。
この構成により、位置決めが容易となり、センサー基体と光学系筐体との位置合わせを容易かつ高精度に行なうことができ、また、結合部材のはみ出しを抑制することができることから結合部材による光学特性への影響を抑制することができる。
また、本発明に係るカメラモジュールでは、前記筐体傾斜部は、前記溝部に嵌挿する構成としてあることを特徴とする。
この構成により、センサー基体と光学系筐体との結合強度を確実に向上させ、小型化を図ることができる。
また、本発明に係るカメラモジュールでは、前記結合部材は、前記溝部に配置してあることを特徴とする。
この構成により、結合部材を溝部に設けることが可能となり、結合部材のはみ出しを防止してカメラモジュールを小型化することができる。
また、本発明に係るカメラモジュールでは、前記センサー基体は、前記筐体傾斜部に対向する基体傾斜部を有することを特徴とする。
この構成により、筐体傾斜部と基体傾斜部とを容易かつ精度良く位置合わせすることが可能となり、センサー基体と光学系筐体との位置合わせ精度を容易かつ確実に向上させることができる。また、筐体傾斜部を外向きとした場合は、基体傾斜部の厚さを内周側に比べて外周側で大きくすることとなり、センサー基体の機械的強度を向上させることが可能となる。
また、本発明に係るカメラモジュールでは、前記結合部材は、紫外線による硬化機能および熱による硬化機能を有する接着剤であることを特徴とする。
この構成により、結合部材に対する加工処理(紫外線照射および加熱)を容易かつ確実に施すことが可能となり、センサー基体と光学系筐体とを高精度で、容易かつ確実に結合することが可能となる。
また、本発明に係るカメラモジュールでは、前記筐体傾斜部の傾斜角度は、前記光学系筐体の光軸に対して45度未満としてあることを特徴とする。
この構成により、結合面積(結合領域)を広くすることが可能となり、光学系筐体とセンサー基体との間の結合強度を向上させることが可能となる。
また、本発明に係るカメラモジュールの製造方法は、固体撮像素子を実装したセンサー基体とレンズを保持する光学系筐体とを位置合わせし、前記センサー基体および前記光学系筐体の間に結合部材を配置することにより前記センサー基体および前記光学系筐体を結合するカメラモジュールの製造方法であって、前記光学系筐体の先端に外向きに形成された筐体傾斜部と前記センサー基体との間に前記結合部材を充填し、前記結合部材に紫外線を照射することにより前記センサー基体および前記光学系筐体を仮固定する工程と、前記結合部材を加熱して前記センサー基体および前記光学系筐体を本固定する工程とを備えることを特徴とする。
この構成により、光学系筐体とセンサー基体とを高精度に位置合わせすると共に結合強度を向上させ、また、アウトガスの発生の恐れがなく高い信頼性を有するカメラモジュールを製造することが可能となる。
本発明に係るカメラモジュールによれば、筐体傾斜部を介してセンサー基体と光学系筐体とを結合部材で結合することから、光学系筐体とセンサー基体とを容易かつ高精度に結合させると共に結合強度を向上させて、高精度化および耐衝撃性を向上するという効果を奏する。
本発明に係るカメラモジュールの製造方法によれば、筐体傾斜部としての接着剤への紫外線照射によりセンサー基体と光学系筐体とを仮固定し、加熱によりセンサー基体と光学系筐体とを本固定することから、光学系筐体とセンサー基体とを容易かつ高精度に結合させると共に結合強度を向上させ、加工性および信頼性の高いカメラモジュールを製造することができるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1にかかるカメラモジュールの要部構成およびカメラモジュールの製造方法を説明する説明図であり、(A)は結合領域を拡大して透視的に示す透視要部側面図、(B)は(A)で示した結合領域SBの拡大図である。
図1は、本発明の実施の形態1にかかるカメラモジュールの要部構成およびカメラモジュールの製造方法を説明する説明図であり、(A)は結合領域を拡大して透視的に示す透視要部側面図、(B)は(A)で示した結合領域SBの拡大図である。
本実施の形態に係るカメラモジュール1は、センサー基体2および光学系筐体3を備える。センサー基体2には、固体撮像素子5が実装してあり、光学系筐体3から固体撮像素子5への光路(カメラモジュール1の光軸Lax)上に赤外光をカットするIRカットフィルタ2fが配置してある。また、光学系筐体3は、従来のカメラモジュール51と同様に複数のレンズ(不図示)を保持する構成としてある。つまり、カメラモジュール1の構成の概略は、従来と同様であるので、図1では要部構成のみを示す。
センサー基体2および光学系筐体3は、カメラモジュール1の光軸Laxに対して相互に位置合わせされ、予め配置(塗布)された結合部材6により相互に結合してある。光学系筐体3は、センサー基体2に対して傾斜する筐体傾斜部3sを先端に有し、筐体傾斜部3sを介して結合部材6によりセンサー基体2に結合してある。つまり、筐体傾斜部3sとセンサー基体2との間に結合部材6を配置(充填)した構成としてある。なお、筐体傾斜部3sは、位置合わせの均一性、容易性を考慮して光学系筐体3の先端の全周にわたって形成してある。
この構成により、センサー基体2と光学系筐体3とを容易かつ高精度に結合させ、また、結合領域SB(結合面積:接触面積)を増大させて相互の結合強度を向上させる。したがって、優れた光学特性および高い耐衝撃性を有するカメラモジュール1とすることが可能となる。
つまり、センサー基体2および光学系筐体3を相互に結合して固定する結合部材6とセンサー基体2および光学系筐体3との当接領域(当接面積)を拡大することから、結合部材6を有効に利用することが可能となる。例えば、結合部材6を接着剤で構成した場合には、接着剤の全ての領域を有効に利用することができる。
また、筐体傾斜部3sは、光学系筐体3の先端に外向きに形成してあることから、容易かつ高精度に形成することが可能となる。この構成により、センサー基体2と光学系筐体3とを位置合わせするときに結合領域SB(結合部材6)を直接視認しながら行なえることから、高精度の位置合わせとすることが可能となる。
光軸Laxに対してセンサー基体2および光学系筐体3の光軸調整を行なう場合、センサー基体2に近接、対向する光学系筐体3の先端に筐体傾斜部3sが設けてあることから、光学系筐体3に対してセンサー基体2の位置を調整することにより、筐体傾斜部3sはセンサー基体2と光学系筐体3との間の結合領域SBに配置された結合部材6を十分広げるように作用することとなる。
したがって、センサー基体2と光学系筐体3との間の結合領域SBに位置する結合部材6のほとんど全てが光学系筐体3とセンサー基体2の結合、固定に寄与することが可能となる。また、結合部材6がセンサー基体2と光学系筐体3との間に広がり、結合領域SBに充填された態様となることから、センサー基体2と光学系筐体3との結合強度を向上させることができる。つまり、外部からの衝撃を筐体傾斜部3sとセンサー基体2との間に構成される結合領域SB(結合部材6)に分散させることとなり、カメラモジュール1の耐衝撃性を確実に向上させることができる。
光学系筐体3の厚みをT(mm)、光学系筐体3の周囲長(厚み中間位置での周囲長)をLs(mm)、筐体傾斜部3sの光軸Laxに対する傾斜角度をθ(度)とすると、結合部材6に対する筐体傾斜部3sの接触面積Sb1(mm2)は、Sb1=Ls・T/Sinθ(mm2)となる。これに対して従来例としての図5の場合は、光学系筐体53の結合部材56に対する接触面積Sb2(mm2)は、Sb2=Ls・T(mm2)である。今、傾斜角度θは0<θ<π/2であるから、0<Sinθ<1となる。
したがって、確実に接触面積Sb1>接触面積Sb2となる。例えば、周囲長Ls=Ls(mm)、厚みT=0.5mm、傾斜角度θ=30度とすると、接触面積Sb1=Ls(mm2)、接触面積Sb2=0.5Ls(mm2)となり、図1の場合の接触面積Sb1は図5の場合の接触面積Sb2の2倍となる。
つまり、光軸調整をして光学系筐体3とセンサー基体2を結合部材6により固定した場合、本実施の形態によれば、結合部材6の接触面積を従来に比較して大幅に拡大できることから、センサー基体2と光学系筐体3との結合への結合部材6の作用(結合領域:結合面積)を大きくすることが可能となり、センサー基体2と光学系筐体3の間の結合強度を向上させることができる。したがって、カメラモジュール1の耐衝撃性を高めることが可能となる。
また、センサー基体2と光学系筐体3との間に筐体傾斜部3sを設けたことによって、結合部材6が筐体傾斜部3sに逃げることができることとなり、従来技術において生じていたような結合部材6が光学系筐体3の内周部及び外周部に溢れ出すことを抑制することができる。その結果、結合部材6自体がカメラモジュール1の光学特性を劣化させることもなく、さらに、落下衝撃によるカメラモジュール1の破損や光学特性の劣化を抑制することが可能となる。
なお、筐体傾斜部3sの光軸Laxに対する傾斜角度θは、45度未満とすることが好ましい。45度未満とすることにより、接触面積(結合面積、結合領域)を従来例の場合に比較して最小でも1.4倍を確保することが可能となる。また、外部からの視認が容易となることから加工性を向上させることが可能となる。
本実施の形態では、結合部材6として、例えば紫外線による硬化機能を有する紫外線硬化型の接着剤または熱による硬化機能に紫外線による硬化機能を付与した接着剤を適用することが好ましい。
このような紫外線による硬化機能を有する接着剤を適用した場合、結合部材6に対して光照射機(紫外線照射機Li)から紫外線UVの照射を行ない、接着剤の硬化を行なうことによって、光学系筐体3とセンサー基体2の固定を行なうことが可能となる(図1(B))。
筐体傾斜部3sは、光学系筐体3の先端に外向きに形成してあることから、紫外線UVの光軸LBaxは、光学系筐体3と交差することがない。つまり、紫外線UVは光学系筐体3により遮光されることがないので、紫外線UVは結合部材6(接着剤)の全面に照射されることとなる。
例えば図1(B)に示すように、筐体傾斜部3sの光軸Laxに対する傾斜角度θとして30度(45度未満)とし、光軸Laxに対する紫外線UVの光軸LBaxの角度を45度とした場合、紫外線UVの光軸LBaxの角度に比べて、筐体傾斜部3sの傾斜角度θを小さくした構成とすることにより紫外線UVは結合部材6(接着剤)の全面に照射されることとなる。
したがって、十分な紫外線UVが接着剤に供給されることとなり、接着剤は十分な硬化強度を得ることができる。また、未硬化の接着剤の発生を抑制できことから、未硬化の接着剤によるアウトガスの発生を防止することができる。
特に近年、アウトガスの発生問題を解決するために、紫外線による硬化機能を付与した熱硬化型の接着剤を用いることが要求されている。この場合は、紫外線照射により仮固定を行ない、その後に熱処理により本固定を行なう接着剤であることから、紫外線照射における仮固定の接着強度(固定強度)を確保することが重要となる。つまり、紫外線照射による仮固定の場合、紫外線照射領域を十分確保することが重要となる。
上述したとおり、本実施の形態に係るカメラモジュール1の製造方法は、固体撮像素子5を実装したセンサー基体2とレンズを保持する光学系筐体3とを位置合わせし、センサー基体2および光学系筐体3の間に結合部材6を配置することによりセンサー基体2および光学系筐体3を結合する製造方法である。
さらに、光学系筐体3の先端に外向きに形成された筐体傾斜部3sとセンサー基体2との間に結合部材6を充填し、結合部材6に紫外線UVを照射することによりセンサー基体2および光学系筐体3を仮固定する工程と、結合部材6を加熱してセンサー基体2および光学系筐体3を本固定する工程とを備えることを特徴とする。
したがって、センサー基体2および光学系筐体3の結合では、紫外線UVは光学系筐体3により遮光されることがないので結合部材6の全ての領域に紫外線UVを照射することができる。つまり、仮固定の状態でも光学系筐体3とセンサー基体2の結合強度を十分に得ることができることから、本固定時の熱硬化処理の際においても光学系筐体53とセンサー基体52の位置関係が変化しないカメラモジュール1を製造することができる。また、仮固定の状態で接着剤は十分に結合し未硬化の接着剤を排除できることから、アウトガスの問題が無く、加工性および信頼性の高いカメラモジュールの製造方法となる。
<実施の形態2>
図2は、本発明の実施の形態2にかかるカメラモジュールの要部構成を透視的に示す透視側面図であり、(A)はセンサー基体に溝部を設けたカメラモジュールを、(B)はセンサー基体に基体傾斜部を設けたカメラモジュールを示す。
図2は、本発明の実施の形態2にかかるカメラモジュールの要部構成を透視的に示す透視側面図であり、(A)はセンサー基体に溝部を設けたカメラモジュールを、(B)はセンサー基体に基体傾斜部を設けたカメラモジュールを示す。
本実施の形態に係るカメラモジュール1の基本構成は、実施の形態1の場合と同様であるので、適宜説明を省略する。
カメラモジュール1の小型化に伴い、各構成部材の形状は小さくなっている。したがって、センサー基体2と光学系筐体3とを結合部材6(例えば接着剤)によって結合(固定)する場合、結合部材6が周囲へはみ出し、光学特性への影響を与える可能性がある。
つまり、結合部材6によりセンサー基体2と光学系筐体3とを結合する場合、結合部材6の塗布量を最適化すると共に、耐衝撃性を確保するように適宜光学設計の最適化を行なっている。さらに、結合部材6がたれないこと、結合部材6が広がっていかないことといった点に注意が必要となっている。
本実施の形態では、センサー基体2と光学系筐体3とを固定するときの加工性をさらに向上させたものであり、同図(A)に示したカメラモジュール1は、センサー基体2に筐体傾斜部3sに対応する溝部2gを設けた構成としてある。
この構成により、センサー基体2における結合部材6の塗布位置が明確になる。また、光軸調整によって光学系筐体3に対するセンサー基体2の位置関係を最適化しているときに、溝部2gを基準として光学系筐体3やセンサー基体2を素早く移動させて位置関係を最適化できることから、接着剤(結合部材6)の広がりを防止することができるといった利点がある。
また、センサー基体2に結合部材6を塗布するときには、結合部材6はできるだけ効率よく塗布する必要があり、結合部材6の塗布する量や時間は最小限とすることが好ましい。溝部2gを設けることにより、結合部材6の塗布位置が明確となるので、結合部材6の塗布量および時間を最適化することができるといった利点がある。つまり、結合部材6を溝部2gに配置することにより、結合部材6の配置を効率的に行なうことが可能となる。
溝部2gの位置は、具体的には、光学系筐体3に形成した筐体傾斜部3sの先端が溝部2gに挿入(嵌挿)することができるように配置してある。また、筐体傾斜部3sの先端は、溝部2gの中央部より内側(光軸Lax側)に位置するように構成してあることが好ましい。なぜなら、溝部2gに塗布された結合部材6が筐体傾斜部3sの押し込み量に対応して、溝部2gから筐体傾斜部3sの全面に対して十分拡がることが好ましいからである。
また、実施の形態1に係るカメラモジュール1のように筐体傾斜部3sだけを備える場合(溝部2gを形成しない場合)には、光学系筐体3とセンサー基体2の間に、光軸方向の調整をするためのクリアランスが必ず生じる。つまり、光学系筐体3とセンサー基体2とは結合部材6(接着剤)によってのみ固定されていることとなる。
この対策として、筐体傾斜部3sの先端を溝部2gに僅かに挿入(嵌挿)する構成としてあることが好ましい。この構成により、光学系筐体3とセンサー基体2の間に必要であった光軸方向を調整するときのクリアランスを溝部2gの深さと同程度にしておくことによって、光学系筐体3とセンサー基体2の間にクリアランスを設ける必要がなくなり、また、結合部材6の接触面積(結合領域)をさらに増やすことができることから、結合強度を向上させて耐衝撃性を向上させたカメラモジュール1とすることができる。
上述したとおり、溝部2gをセンサー基体2に設けることにより、位置決めが容易となり、センサー基体2と光学系筐体3との位置合わせを容易かつ高精度に行なうことが可能となる。また、結合部材6のはみ出しを抑制することができることから結合部材6による光学特性への影響を抑制することが可能となる。また、溝部2gに結合部材6を配置することから、結合部材6のはみ出しを防止し、小型化したカメラモジュール1を実現することが可能となる。また、筐体傾斜部3sを溝部2gに嵌挿することから、結合強度を向上すると共に小型化を図ることが可能となる。
図2(B)に示したカメラモジュール1は、筐体傾斜部3sに対向する基体傾斜部2sをセンサー基体2に設けた構成としてある。この構成により、同図(A)の場合と同様に、センサー基体2と光学系筐体3とを固定するときの加工性をさらに向上させ、結合強度を向上させたものである。
基体傾斜部2sは、筐体傾斜部3sに対して同方向へ傾斜する構成としてあることから、結合部材6への紫外線UVの照射を行なうときの加工性を確保すると共に結合部材6の塗布量を低減することが可能となる。
この構成により、光学系筐体3とセンサー基体2の間のクリアランスを低減することができること、結合部材6の広がりを抑制することができることといった同図(A)のカメラモジュール1と同様の作用効果を奏する。また、基体傾斜部2sに対応する部分でのセンサー基体2の厚さを内周側(光軸Laxの周囲)に対して外周側で厚くできることから、センサー基体2の機械的強度を向上させることが可能となる。
例えば図2(B)に示すように、光軸Laxに対する基体傾斜部2sの角度を60度とした場合、図1(B)と同様に紫外線UVの光軸LBaxの光軸Laxに対する角度を45度、筐体傾斜部3sの傾斜角度θを30度とすることにより、紫外線UVに対する結合部材6(接着剤)の照射領域が十分確保されることとなり結合部材6(接着剤)の全面に紫外線UVが照射されることとなる。
上述したとおり、基体傾斜部2sをセンサー基体2に設けることにより、溝部2gを設けた場合と同様の作用効果が得られる。
なお、センサー基体2の溝部2gの外周側に基体傾斜部2sを設けた構成とすることも可能である。
1 カメラモジュール
2 センサー基体
2s 基体傾斜部
3 光学系筐体
3s 筐体傾斜部
3g 溝部
4 レンズ
5 固体撮像素子
6 結合部材
Lax 光軸
LBax 光軸
Li 紫外線照射機
UV 紫外線
2 センサー基体
2s 基体傾斜部
3 光学系筐体
3s 筐体傾斜部
3g 溝部
4 レンズ
5 固体撮像素子
6 結合部材
Lax 光軸
LBax 光軸
Li 紫外線照射機
UV 紫外線
Claims (9)
- 固体撮像素子を実装したセンサー基体と、レンズを保持する光学系筐体と、前記センサー基体および前記光学系筐体を結合する結合部材とを備えるカメラモジュールであって、
前記光学系筐体は、前記センサー基体に対して傾斜する筐体傾斜部を有し、該筐体傾斜部を介して前記結合部材により前記センサー基体に結合してあること
を特徴とするカメラモジュール。 - 前記筐体傾斜部は前記光学系筐体の先端に外向きに形成してあることを特徴とする請求項1に記載のカメラモジュール。
- 前記センサー基体は、前記筐体傾斜部に対応する溝部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカメラモジュール。
- 前記筐体傾斜部は、前記溝部に嵌挿する構成としてあることを特徴とする請求項3に記載のカメラモジュール。
- 前記結合部材は、前記溝部に配置してあることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のカメラモジュール。
- 前記センサー基体は、前記筐体傾斜部に対向する基体傾斜部を有することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一つに記載のカメラモジュール。
- 前記結合部材は、紫外線による硬化機能および熱による硬化機能を有する接着剤であることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一つに記載のカメラモジュール。
- 前記筐体傾斜部の傾斜角度は、前記光学系筐体の光軸に対して45度未満としてあることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一つに記載のカメラモジュール。
- 固体撮像素子を実装したセンサー基体とレンズを保持する光学系筐体とを位置合わせし、前記センサー基体および前記光学系筐体の間に結合部材を配置することにより前記センサー基体および前記光学系筐体を結合するカメラモジュールの製造方法であって、
前記光学系筐体の先端に外向きに形成された筐体傾斜部と前記センサー基体との間に前記結合部材を充填し、前記結合部材に紫外線を照射することにより前記センサー基体および前記光学系筐体を仮固定する工程と、
前記結合部材を加熱して前記センサー基体および前記光学系筐体を本固定する工程と
を備えることを特徴とするカメラモジュールの製造方法。
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