JP2008028484A - 接近感知装置 - Google Patents

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Hitoshi Yano
均 矢野
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Abstract

【課題】超音波を発生する装置などの機器を別途備えることなしに人体がディスプレイに近づいたことを検出できる接近感知装置を提供する。
【解決手段】液晶ディスプレイにおける冷陰極蛍光ランプが調光制御されるときに生じるノイズを赤外線受光部13で受信する。赤外線受光部13はリモコン信号を受信するための受信部である。前記赤外線受光部13には、ノイズ分離回路14、ノイズの積分値を出力する積分回路15、及び前記積分値と基準電圧(所定レベル)とを比較する比較回路16が接続されている。マイクロコンピュータは、前記積分値が前記基準電圧を上回ったことを示す信号を前記比較回路16から受け取ると、注意喚起音を発生させる。
【選択図】図3

Description

この発明は、ディスプレイに人が近づいたことを検出する接近検知装置に関する。
従来より、テレビ受像機等のディスプレイの画面に近づきすぎることによる視覚に対する悪影響を防ぐため、例えば超音波等を利用して人体と画面との距離を計測し、人体が画面に近接したと判断したときに、画像を非表示にする装置が提案されている(特許文献1参照)。また、液晶ディスプレイのバックライトに使用される冷陰極蛍光ランプをON/OFF駆動することで調光を行う装置が提案されている(特許文献2参照)。上記冷陰極蛍光ランプをON/OFF駆動すると、ノイズが発生することが知られている。
特開平7−303195号公報 特開平9−320787号公報
しかしながら、前記ディスプレイの画面に近づきすぎることを検知する上記従来の接近検知技術では、人体の近接を検出するために前記超音波を発生する機器等を別途設ける必要があり、その分コスト高となる。
この発明は、上記の事情に鑑み、超音波を発生する装置などの機器を別途備えることなしに人体がディスプレイに近づいたことを検出できる近接検知装置を提供することを目的とする。
この発明の近接検知装置は、上記の課題を解決するために、冷陰極蛍光ランプを備えるディスプレイに人が近づいたことを検出する接近検知装置であって、前記冷陰極蛍光ランプが調光制御されるときに生じるノイズを受信する受信部と、前記受信部が受信したノイズのレベルに基づいて人が前記ディスプレイからどの程度の距離に存在するかを判断する判断手段と、を備えたことを特徴とする。
上記の構成であれば、前記ディスプレイに人が近づいたことを、前記冷陰極蛍光ランプが調光制御されることで発生するノイズを利用して検出するから、超音波を発生する装置などの機器を別途備えることなしに人体がディスプレイに近づいたことを検出できる。
上記構成の接近感知装置において、前記受信部は、リモートコントローラが出力する赤外線信号を受信する赤外線受光部であってもよい。これによれば、別途受信部も設けなくて済むので、更にコスト低減が図れる。
これら構成の接近感知装置において、前記人と前記ディスプレイとの間隔が所定距離以内であると判断したときに、注意喚起音を出力することとしてもよい。また、前記人と前記ディスプレイとの間隔が所定距離以内であると判断したときに、前記冷陰極蛍光ランプの調光を行って輝度を低減することとしてもよい。
この発明によれば、超音波を発生する装置などの機器を別途備えることなしに人体がディスプレイに近づいたことを検出できるという効果を奏する。
以下、この発明の実施形態を図1乃至図3に基づいて説明する。
図1は、冷陰極蛍光ランプ(CCFL)11を備える液晶ディスプレイ12の一例を示した説明図である。この液晶ディスプレイ12のバックライトは、導光板とこの導光板の背面側に備えられた例えば3本の冷陰極蛍光ランプ11とから成る。そして、図示しない調光回路によって、前記冷陰極蛍光ランプ11の輝度が制御される。また、この実施例では、リモートコントローラからの赤外線信号を受光する赤外線受光部13が液晶ディスプレイ12の例えば下部位置などに設けられている。前記赤外線受光部13の赤外線検出方向は液晶ディスプレイ12の前方向である。すなわち、前記赤外線受光部13は、液晶ディスプレイ12の前方から到来する赤外線を受光するように配置される。また、前記液晶ディスプレイ12は、テレビ受像機、パーソナルコンピュータなどのモニタとして用いられる。また、前記赤外線受光部13はテレビ受像機の本体側、或いは、パーソナルコンピュータの本体側に設けられていてもよい。
前記調光回路は、前記冷陰極蛍光ランプ11に与える電力(インバータ発振出力)のONとOFFの比率(デューティ比)を制御する。すなわち、前記調光回路は、液晶ディスプレイ12に設けられている図示しないマイクロコンピュータから輝度向上の指令を受ければON期間を長くし、輝度低下の指令を受ければOFF期間を長くする制御を行う。前記デューティ比制御における基本周波数(基本期間)は例えば100Hz(1/100秒)程度で行われる。なお、前記マイクロコンピュータは、テレビ受像機、或いはパーソナルコンピュータなどに設けられているマイクロコンピュータであってもよい。
前記冷陰極蛍光ランプ11をON/OFF駆動すると、ノイズ(電磁波)が発生する。これは、前記ONからOFF及びOFFからONへの切り替わりにおいて、インバータ発振出力(例えば、40〜60KHz)が瞬時的に断絶されるために当該インバータ発振出力(周波数)の高調波成分が発生し、これがノイズになると考えられている。すなわち、前記デューティ比制御における前記基本期間内に前記OFF(インバータ発振出力の断絶)による前記高調波成分(ノイズ)が発生することになる。従って、前記冷陰極蛍光ランプ11の輝度の変化にかかわらず、安定的にノイズが発生する。かかるノイズは、赤外線受光部13がリモートコントローラからの信号を検出することの障害となりうるため、前記ノイズに対する十分なフィルタリングが必要とされるところであるが、この発明においては、前記障害が出ない程度で前記赤外線受光部13が前記ノイズを受け取るようにしている。また、前記赤外線受光部13は前記ノイズをディスプレイ正面側からのみ受け取るように、当該赤外線受光部13の裏面側にはノイズシールド構造を設けておいてもよい。
図2は液晶ディスプレイ12と人体との距離の変化による受信ノイズレベルの変化を示した説明図である。先述のごとく、導光板の背面側に冷陰極蛍光ランプ11を備える前記液晶ディスプレイ12であれば、前記ノイズは液晶ディスプレイ12の略全体面から放射されると考えられる。液晶ディスプレイ12から放射されたノイズは、人体に当たって液晶表示パネル12側へと跳ね返る。人体が液晶ディスプレイ12に近づくほど前記ノイズの跳ね返り量も多くなる。すなわち、人体が液晶ディスプレイ12に近づくほど前記赤外線受光部13で検出されるノイズ量は多くなる。
図3は、前記赤外線受光部13、この赤外線受光部13に接続されたノイズ分離回路14、ノイズの積分値を出力する積分回路15、及び比較回路16を示した回路図である。また、この図3において、前記ノイズが乗っているリモコン信号を説明的に示している。前記積分回路15によって前記ノイズの積分値(直流値)が生成され、この積分値と基準電圧(所定レベル)とが比較回路16によって比較される。比較回路16は、前記積分値が前記基準値を上回ると、ハイ信号を前記マイクロコンピュータへ出力する。前記基準電圧は、例えば、人が液晶ディスプレイ12の30cm手前に立ったときに得られる前記積分値よりも少し小さい電圧値に設定される。
前記マイクロコンピュータは、前記積分値が前記基準電圧を上回ったことを示す信号を前記比較回路16から受け取ると、注意喚起音を発生させる。この注意喚起音はテレビ受像機等におけるスピーカを用いて行ってもよいし、別途設けられたブザー等を動作させることとしてもよい。また、前記注意喚起音は、例えば、「テレビから離れましょう」といった音声メッセージでもよい。
また、前記マイクロコンピュータは、前記積分値が前記基準電圧を上回ったことを示す信号を前記比較回路16から受け取ると、液晶ディスプレイ12の輝度を低下させることとしてもよい。液晶ディスプレイ12の輝度低下は、先述したごとく、デューティ比におけるON期間を短くする制御を行えばよい。この場合、元のデューティ比を記憶しておいて、人が液晶ディスプレイ12から離れたときに元の輝度に戻すこととしてもよい。なお、液晶ディスプレイ12の輝度を変化させても、ノイズレベルは変化しないので、人体と液晶ディスプレイ12との間の距離測定に影響は生じない。また、前記輝度の低下は、輝度調節可能な範囲内での最も低輝度(殆ど黒画面)とするようにしてもよい。
前記マイクロコンピュータは、前記積分値が前記基準電圧を上回ったときに直ぐに上述した処理を実行するのではなく、前記積分値が前記基準電圧を上回った状態が例えば1秒間或いは2秒間等継続したときに、上記処理を実行することとしてもよい。同様に、前記マイクロコンピュータは、前記積分値が前記基準電圧を下回ったときに直ぐ通常状態に戻るのではなく、前記積分値が前記基準電圧を下回った状態が例えば1秒間或いは2秒間等継続したときに、通常状態に戻ることとしてもよい。
上述した例では、前記ノイズを受け取る受信部として、既設の赤外線受光部13を利用したが、これに限るものではない。前記ノイズを受け取る受信部として前記赤外線受光部13とは別個の受信部を設けてもよい。この別個に設ける受信部であれば、前記ノイズの受信に適した特性を持たせることが可能である。前記液晶ディスプレイ12がテレビ受像機やパーソナルコンピュータなどを構成する場合、テレビ受像機やパーソナルコンピュータなどの本体側に前記受信部を設けてもよい。
また、前記積分値をA/Dコンバータによってディジタル値化して前記マイクロコンピュータに与えるようにしてもよい。マイクロコンピュータは前記ディジタル値に基づいて段階的な処理を行うことができる。例えば、液晶ディスプレイ12の輝度を段階的に低減したり、注意喚起音の音量を段階的に上げるなどを行う。
この発明の実施形態を示す図であって、冷陰極蛍光ランプ(CCFL)を備える液晶ディスプレイの一例を示した説明図である。 図1に示した液晶ディスプレイと人体との距離の相違による受信ノイズレベルの相違を示した説明図である。 この発明の実施形態を示す図であって、赤外線受光部に接続された各種回路を示した回路図である。
符号の説明
11 冷陰極蛍光ランプ
12 液晶ディスプレイ
13 赤外線受光部
14 ノイズ分離回路
15 積分回路
16 比較回路

Claims (4)

  1. 冷陰極蛍光ランプを備えるディスプレイに人が近づいたことを検出する接近検知装置であって、前記冷陰極蛍光ランプが調光制御されるときに生じるノイズを受信する受信部と、前記受信部が受信したノイズのレベルに基づいて人が前記ディスプレイからどの程度の距離に存在するかを判断する判断手段と、を備えたことを特徴とする接近感知装置。
  2. 請求項1に記載の接近感知装置において、前記受信部は、リモートコントローラが出力する赤外線信号を受信する赤外線受光部であることを特徴とする接近感知装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の接近感知装置において、前記人と前記ディスプレイとの間隔が所定距離以内であると判断したときに、注意喚起音を出力することを特徴とする接近感知装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の接近感知装置において、前記人と前記ディスプレイとの間隔が所定距離以内であると判断したときに、前記冷陰極蛍光ランプの調光を行って輝度を低減することを特徴とする接近感知装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104406773A (zh) * 2014-12-02 2015-03-11 中国航天科工集团第三研究院第八三五八研究所 一种Ge1-xCx薄膜红外光谱区光学常数的测量方法

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