JP2008028149A - 電子機器 - Google Patents

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Toshiharu Fukuma
敏晴 福間
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Abstract

【課題】構成が簡単で、組み立てに手間がかからず、小型化に適し、外観のデザイン性を損なうことがない電子機器を提供する。
【解決手段】弾性導電部材22を、第1及び第2の回路基板2,3の金属板5,6とカバー部材9との間に挟み込んで配置し、その弾性導電部材22によって両回路基板2,3間の導通を取る。金属板5,6は、回路基板2,3と導通した状態で回路基板2,3に取り付けられており、導電路や電磁シールドとしてだけでなく、ヒートシンクとしても機能する。
【選択図】図1

Description

本発明は、第1及び第2の回路基板間の導通を図りつつ、それらの回路基板をカバー部材で覆うようにした電気機器に関する。
回路基板間の導通と取るための従来の構成としては、導電部材(導電ゴム)を回路基板間に掛け渡すようにして配置し、回路基板にネジ止めするものがある(特許文献1)。
図6は特許文献1と類似技術を採用した従来の電子機器を回路基板に対して垂直な方向から見た図であり、図7はその電子機器を回路基板と平行な方向から見た図である。この電気機器1は、図6及び図7に示すように、互いの端面が対向するように隣り合って配置された第1及び第2の回路基板2,3が配置され、その回路基板2,3間の導通が導電部材(金属プレート)4によって取られている。
各回路基板2,3は、基板本体とその基板本体に取り付けられた金属板5,6とを備えて構成されている。金属板5,6は、例えば基板本体に対向して配置される基板対向部5a,6aと、その基板対向部5a,6aの縁部から略直角に立ち上がる直立部5b,6bとを有している。基板対向部5a,6aは、ネジ等の固定具7により基板本体に固定されている。また、金属板5,6は、基板本体のグランド線等の所定の接続部と電気的に接続された状態で基板本体に取り付けられている。導電部材4は、金属板5,6の直立部5b,6b間に掛け渡されるようにして配置され、金属板5,6間、すなわち回路基板2,3間の導通を取っており、ネジ8によって金属板5,6に固定されている。
特開平3−34703号公報
しかし、上述のような導電部材4をネジ8で固定する構成では、次のような問題がある。すなわち、図6及び図7に示す電子機器1では、図8に示すように、回路基板2,3を外囲するように樹脂製のカバー部材9(このカバー部材9は例えば装置の外側ケーシングの一部を構成するものである)が設置されるようになっており、ネジ8の頭部がカバー部材9の設置の障害となる場合ある。例えば、小型化等のため、カバー部材9が回路基板2,3に近接させて設置する必要があり、このような場合、カバー部材9にネジ8の頭部が嵌まり込む凹部9aを設ける等の必要があり、構成が複雑化する。また、カバー部材9の肉厚が薄い場合には、カバー部材9の凹部9aを設けた部分を外方に膨出させる必要があり、その膨出部分がじゃまになるとともに、デザイン性も損なわれる。
また、上述の従来の構成では、導電部材4を回路基板2,3にネジ固定した上で、カバー部材9をネジ等の固定具10で固定する必要があり、組み立てに手間がかかるという問題もある。
そこで、本発明の解決すべき課題は、構成が簡単で、組み立てに手間がかからず、小型化に適し、外観のデザイン性を損なうことがない電子機器を提供することである。
上記の課題を解決するため、請求項1の発明では、第1及び第2の回路基板と、前記第1の回路基板及び前記第2の回路基板の少なくとも一部を外囲するように配置されたカバー部材と、弾性及び導電性を有し、前記第1の回路基板及び前記第2の回路基板と前記カバー部材との間に挟み込まれ、前記第1の回路基板及び前記第2の回路基板に接触してその両者を導通させる弾性導電部材とを備える。
また、請求項2の発明では、請求項1の発明に係る電子機器において、前記第1の回路基板は、当該回路基板と導通するように取り付けられた第1の金属板を有し、前記第2の回路基板は、当該回路基板と導通するように取り付けられた第2の金属板を有し、前記弾性導電部材は、前記第1の金属板及び前記第2の金属板に接触するように配置される。
また、請求項3の発明では、請求項2の発明に係る電子機器において、前記第1の金属板及び前記第2の金属板は、ヒートシンクである。
また、請求項4の発明では、請求項1ないし請求項3のいずれかの発明に係る電子機器において、前記弾性導電部材は、弾性体と、前記弾性体の外周面における少なくとも前記第1の回路基板及び前記第2の回路基板との接触する部分に設けられた金属編組とを備える。
また、請求項5の発明では、請求項1ないし請求項3のいずれかの発明に係る電子機器において、前記弾性導電部材は、少なくとも前記第1の回路基板及び前記第2の回路基板との接触する部分に導電ゴムを備える。
また、請求項6の発明では、請求項1ないし請求項3のいずれかの発明に係る電子機器において、前記弾性導電部材は、前記第1の回路基板及び前記第2の回路基板と接触するバネ性接触部を有する。
請求項1に記載の発明によれば、弾性導電部材を第1及び第2の回路基板とカバー部材との間に挟み込んで配置し、その弾性導電部材によって両回路基板間の導通を取るようになっているため、従来のように導電部材をネジ止めする必要がなく、簡単な構成で確実に回路基板間の導通が取れるとともに、組み立てに手間がかからない。また、カバー部材を回路基板に近接配置しても、カバー部材の外面に膨出部分が生じることがないため、小型化に適しているとともに、外観のデザイン性を損なうこともない。
請求項2に記載の発明によれば、弾性導電部材を金属板に接触させる構成であるため、弾性導電部材を回路基板側の平坦な面に接触させることができ、安定した導通を保つことができる。
請求項3に記載の発明によれば、第1及び第2の金属板がヒートシンクであるため、放熱性能を向上させることができる。例えば、回路基板等にて発生された熱を金属板及びカバー部材を介して放出することができる。
請求項4に記載の発明によれば、弾性導電部材における回路基板との接触部に金属編組を用いているため、回路基板間を接続する導電路の電気抵抗を小さく抑えることができる。
また、金属編組は弾性体の弾性変形に柔軟に追従するとともに、振動やカバー部材の着脱等により弾性体の変形が繰り返されても復元性が損なわれにくいという利点を有している。その結果、信頼性の高い弾性導電部材を構成できる。
請求項5に記載の発明によれば、導電ゴムを用いることにより、簡単かつ安価な構成により弾性導電部材を構成するができる。
請求項6に記載の発明によれば、弾性導電部材のバネ性接触部により、回路基板間の導通を安定して保持することができる。
[第1実施形態]
図1は本発明の第1実施形態に係る電子機器を回路基板に対して垂直な方向から見た図であり、図2は図1の電子機器を基板に対して平行な方向から見た図であり、図3は図1のA−A線に沿った断面図である。なお、図1ないし図3に示す構成において、前述の図6ないし図8に示す構成と対応する部分には同一の参照符号を用いている。
本実施形態に係る電子機器21は、図1ないし図3に示すように、第1及び第2の回路基板2,3と、カバー部材9と、弾性導電部材22とを備えている。第1及び第2の回路基板2,3は、互いの端面が対向するように隣り合って配置されており、基板本体とその基板本体に取り付けられた第1及び第2の金属板5,6とを備えて構成されている。
このような電子機器21は、例えばファクシミリ複合装置等に用いられる。第1及び第2の回路基板2,3は、例えば、制御用の回路が実装された回路基板や、電源回路が実装された回路基板等となっている。また、制御用の回路基板としては、例えば、ファクス送受信処理用のもの、印刷処理用のもの等が考えられる。
金属板5,6は、例えば基板本体に対向して配置される基板対向部5a,6aと、その基板対向部5a,6aの縁部から略直角に立ち上がる直立部5b,6bとを有している。基板対向部5a,6aは、ネジ等の固定具7により基板本体に固定されている。また、金属板5,6は、基板本体のグランド線等の所定の接続部と電気的に接続された状態で基板本体に取り付けられている。このような金属板5,6は、電磁シールドとしての役割、及び回路基板2,3間の導電路(例えばグランド線)としての役割の少なくとも一方の役割を担っているとともに、回路基板2,3に実装された電子部品等から発せられた熱を放熱するためのヒートシンクとして役割を担っている。
カバー部材9は、樹脂製であり、第1及び第2の回路基板2,3の少なくとも一部を外囲するように配置され、例えば装置の外側ケーシングの一部を構成するものである。本実施形態では、カバー部材9は、第1及び第2の回路基板2,3の金属板5,6の直立部5b,6bに近接して対向した状態で、取り付けられるようになっている。その取り付けは、例えばカバー部材9をネジ等の固定具10により金属板5,6の直立部5b,6bに固定することにより行われる。
弾性導電部材22は、弾性及び導電性を有し、第1及び第2の回路基板2,3とカバー部材9との間に挟み込まれ、両回路基板2,3に接触してその両者を導通させるようになっている。より具体的には、弾性導電部材22は、両回路基板2,3に設けられる金属板5,6の直立部5b,6b間に跨って接触するように直立部5b,6bとカバー部材9との間に挟み込まれ、両回路基板2,3間を導通させている。
このような弾性導電部材22は、図3に示すように、スポンジ、ゴム等の弾性材料からなる弾性体23と、その弾性体23の外周に設けられたシート状の金属編組24とを備えている。本実施形態では、弾性導電部材22は、略筒形シート状の金属編組24の中に、スポンジを材料とした弾性体23が挿入されて構成されている。
なお、変形例として、金属編組24の代わりに金属箔等の金属シートを用いるようにしてもよい。また、他の変形例として、図4に示すように、導電ゴム26により弾性導電部材22を構成するようにしてもよい。導電ゴム26を用いた場合は、簡単かつ安価な構成により弾性導電部材22を構成するができるという利点がある。
このように構成される弾性導電部材22は、両面粘着テープ、接着剤等の固着手段25(本実施形態では両面粘着シートを採用)により予めカバー部材9の内面に固着された状態で、カバー部材9の回路基板2,3への取り付けに伴って、金属板5,6とカバー部材9との間に挟み込まれて設置されるようになっている。このように設置された弾性導電部材22は、金属板5,6とカバー部材9とから受ける圧縮力により押しつぶされるように弾性変形するとともに、金属板5,6に押しつけられるようになっている。カバー部材9が回路基板2,3から取り外されて圧縮力が解消されると、弾性導電部材22はその復元力によりもとの形状に自律復帰するようになっている。
以上のように、本実施形態によれば、弾性導電部材22を第1及び第2の回路基板2,3とカバー部材9との間に挟み込んで配置し、その弾性導電部材22によって両回路基板2,3間の導通を取るようになっているため、従来のように導電部材をネジ止めする必要がなく、簡単な構成で確実に回路基板2,3間の導通が取れるとともに、組み立てに手間がかからない。また、カバー部材9を回路基板2,3の金属板5,6に近接配置しても、カバー部材9の外面に膨出部分が生じることがないため、小型化に適しているとともに、外観のデザイン性を損なうこともない。
また、弾性導電部材22を金属板5,6に接触させる構成であるため、弾性導電部材22を回路基板2,3側の平坦な面に接触させることができ、安定した導通を保つことができる。
また、金属板5,6がヒートシンクであるため、放熱性能を向上させることができる。例えば、回路基板2,3等にて発生された熱を金属板5,6及びカバー部材9を介して放出することができる。
また、弾性導電部材22における金属板5,6との接触部にシート状の金属編組24を用いているため、回路基板2,3間を接続する導電路の電気抵抗を小さく抑えることができる。
また、金属編組24は弾性体23の弾性変形に柔軟に追従するとともに、振動やカバー部材9の着脱等により弾性体23の変形が繰り返されても復元性が損なわれにくいという利点を有している。その結果、信頼性の高い弾性導電部材22を構成できる。
[第2実施形態]
図5は、本発明の第2実施形態に係る電子機器を回路基板に対して垂直な方向から見た図である。なお、図5に示す構成において、前述の図6ないし図8に示す構成と対応する部分には同一の参照符号を用いている。
本実施形態に係る電子機器21では、図5に示すように、バネ弾性を利用した弾性導電部材27を両回路基板2,3の金属板5,6とカバー部材9との間に挟み込んで配置し、金属板5,6に接触させて回路基板2,3間を導通させている。
より具体的には、弾性導電部材27は、例えば、プレス加工等により金属片を折り曲げて形成されており、本体部27aと、その本体部27aの両側から斜め外方に曲げ起こされたバネ弾性を有する板バネ状の1対のバネ性接触部27bとを備えている。
このような弾性導電部材27は、例えば両面貼着テープ、接着剤等の固着手段により本体部27aが予めカバー部材9に固定された状態で、カバー部材9の取り付けに伴って金属板5,6の直立部5b,6bとカバー部材9との間に挟み込まれるようになっている。弾性導電部材27が挟み込まれると、両側のバネ性接触部27bが両側に開くように弾性変形しながら金属板5,6にそれぞれ押しつけられ、回路基板2,3間が弾性導電部材27を介して導通する。カバー部材9が取り外され圧縮力が解消されると、復元力によりバネ性接触部27aが元の状態に自律復帰するようになっている。
以上のように、本実施形態によれば、弾性導電部材22,27の具体的な構成の相違に関連する部分を除いて、前述の第1実施形態とほぼ同様な効果が得られるとともに、弾性導電部材27のバネ性接触部により、回路基板2,3間の導通を安定して保持することができるという効果が得られる。
なお、本実施形態では、弾性導電部材27のバネ性接触部27aを板バネ状の構成にしたが、コイルバネ状の構成としてもよい。
本発明の第1実施形態に係る電子機器を回路基板に対して垂直な方向から見た図である。 図1の電子機器を基板に対して平行な方向から見た図である。 図1のA−A線に沿った断面図である。 図3に示す構成の変形例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る電子機器を回路基板に対して垂直な方向から見た図である。 特許文献1と類似技術を採用した従来の電子機器を回路基板に対して垂直な方向から見た図である。 図6の電子機器を回路基板と平行な方向から見た図である。 図6の電子機器にカバー部材が取り付けられた状態を示す図である。
符号の説明
2,3 回路基板
5,6 金属板
9 カバー部材
21 電子機器
22 弾性導電部材
23 弾性体
24 金属編組
25 固着手段
26 導電ゴム
27 弾性導電部材
27b バネ性接触部

Claims (6)

  1. 第1及び第2の回路基板と、
    前記第1の回路基板及び前記第2の回路基板の少なくとも一部を外囲するように配置されたカバー部材と、
    弾性及び導電性を有し、前記第1の回路基板及び前記第2の回路基板と前記カバー部材との間に挟み込まれ、前記第1の回路基板及び前記第2の回路基板に接触してその両者を導通させる弾性導電部材と、を備えることを特徴とする電子機器。
  2. 請求項1に記載の電子機器において、
    前記第1の回路基板は、当該回路基板と導通するように取り付けられた第1の金属板を有し、
    前記第2の回路基板は、当該回路基板と導通するように取り付けられた第2の金属板を有し、
    前記弾性導電部材は、前記第1の金属板及び前記第2の金属板に接触するように配置されることを特徴とする電子機器。
  3. 請求項2に記載の電子機器において、
    前記第1の金属板及び前記第2の金属板は、ヒートシンクであることを特徴とする電子機器。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の電子機器において、
    前記弾性導電部材は、
    弾性体と、
    前記弾性体の外周面における少なくとも前記第1の回路基板及び前記第2の回路基板との接触する部分に設けられた金属編組と、を備えることを特徴とする電子機器。
  5. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の電子機器において、
    前記弾性導電部材は、少なくとも前記第1の回路基板及び前記第2の回路基板との接触する部分に導電ゴムを備えることを特徴とする電気機器。
  6. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の電子機器において、
    前記弾性導電部材は、前記第1の回路基板及び前記第2の回路基板と接触するバネ性接触部を有することを特徴とする電気機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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