JP2008026730A - 光学補償フィルム、及びその製造方法、並びに偏光板 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い光学特性を維持し、密着性が高く、膜厚が薄い光学補償フィルム、及びその製造方法、並びに偏光板の提供。
【解決手段】少なくとも支持体と、側鎖にアミノ基及びカルボキシル基を有する高分子からなる配向膜と、光学異方性層とこの順で積層したことを特徴とする光学補償フィルム等である。
【選択図】なし

Description

本発明は、光学補償フィルム、及びその製造方法、並びに偏光板に関する。
透明支持体と、該透明支持体上に配向させた液晶層とを有する光学補償フィルムの製造方法としては、配向させ、硬化させた前記液晶層を、前記透明支持体上に貼合する方法や、前記透明支持体上に、前記液晶層を配向する配向膜を形成し、その配向膜上に前記液晶層を設ける方法や、所望の配向手段を内在させた前記液晶層を、前記透明支持体上に設ける方法等が提案されている。
透明支持体上に液晶層を貼合する方法では、一般に、透明支持体上に液晶層を配向固定した後、所望の光学特性を有するフィルム上に貼合するため、一貫工程で製造することが難しいため、コストアップの要因となっていた。
したがって、工程を少なくする手段として、支持体上に配向膜を設け、その上に液晶層を付与し、配向、硬化する手段が挙げられる。この場合、透明支持体と液晶層との接着機能を前記配向膜が有すると、この光学補償フィルムを偏光板の保護フィルムとして用いる場合都合がよい。
このような機能を有する光学補償フィルムを提供するために、様々な手段が提案されている。具体的には、透明支持体の表面をグロー放電や電子線処理、アルカリ鹸化処理等により表面処理した後、ポリビニルアルコールやポリイミド等の液晶層の配向機能と、液晶層と透明支持体を結合する機能とを付与し、その上に液晶層を付与し、配向、硬化して所望の光学補償フィルムを得る方法が提案されている。
また、表面処理した透明支持体の表面を、重合性基を有するシランカップリング剤等で表面処理し、その上に液晶層を配向、硬化することで、光学補償フィルムを得る方法が提案されている。
更に、液晶層にシランカップリング剤を添加し、透明支持体との密着、及び配向を両立する方法が提案されている。
ここで、上記透明支持体の表面を改質するために、グロー放電や、電子線処理を行う場合は、透明支持体と配向膜との間で充分な密着性を得られないことがあり、アルカリ鹸化がより好ましい。
アルカリ鹸化としては、一般に行われるアルカリ鹸化液に浸漬する方法や、フィルム塗布型のアルカリ鹸化方法(特許文献1参照)があるが、液晶層を構成する液晶分子を配向させるための配向膜と、透明支持体と配向膜とを密着させるための鹸化層とが機能分離して設けられるため、機能に応じた多層構造となり、光学補償フィルムの厚さを薄くするには限界があった。
また、光学補償フィルムを構成する層数に応じて製造工程数も増え、更にそれらの工程も複雑になるため、製造コストがかかってしまう問題があった。
また、透明支持体と液晶層の両方と反応する化合物として、シランカップリング剤等を用いて密着性を付与する方法は、偏光板や液晶表示装置を作製する上での密着性としては不十分であることがあった。
特開2003−313326号公報
本発明は、従来における前記問題を解決し、以下の目的を達成することを目的とする。即ち、高い光学特性を維持し、密着性が高く、膜厚が薄い光学補償フィルム、及びその製造方法、並びに偏光板を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段は以下の通りである。即ち、
<1> 支持体と、側鎖にアミノ基及びカルボキシル基を有する高分子からなる配向膜と、液晶層とをこの順に積層してなることを特徴とする光学補償フィルムである。
<2> 側鎖にアミノ基及びカルボキシル基を有する高分子が、ゼラチン誘導体である前記<1>に記載の光学補償フィルムである。
<3> 側鎖にアミノ基及びカルボキシル基を有する高分子が、少なくとも一つの(メタ)アクリル基を有する前記<1>から<2>のいずれかに記載の光学補償フィルムである。
<4> 配向膜の厚さが、0.01μm以上、2.5μm以下である前記<1>から<3>のいずれかに記載の光学補償フィルムである。
<5> 支持体の光学特性が、下記式(1)及び式(2)を満たす前記<1>から<4>のいずれかに記載の光学補償フィルムである。
20≦Re≦150(nm)・・・・・・・・・・・・・式(1)
100≦Rth≦300(nm)・・・・・・・・・・・式(2)
<6> 支持体の厚さが、20μm以上、500μm以下である前記<1>から<5>のいずれかに記載の光学補償フィルムである。
<7> 支持体が、セルロースエステルからなる前記<1>から<6>のいずれかに記載の光学補償フィルムである。
<8> 液晶層が、重合性棒状液晶化合物と、下記一般式(I)及び一般式(II)の少なくともいずれかで示される配向膜側垂直配向剤とを含む前記<1>から<7>のいずれかに記載の光学補償フィルムである。
上記一般式(I)中、Rは、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換の複素環基を表し、Dは水素結合性基を表し、mは1〜3の整数を表し、Xはアニオンを表す。
上記式(II)中、R及びR10は、それぞれ、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換の複素環基を表し、Xはアニオンを表す。
<9> 液晶層の光学特性が、下記式(3)及び式(4)を満たす前記<1>から<8>のいずれかに記載の光学補償フィルムである。
0≦Re≦10(nm)・・・・・・・・・・・・・・・式(3)
−400≦Rth≦−80(nm)・・・・・・・・・式(4)
<10> 液晶層の重合度が、90〜100%である前記<1>から<9>のいずれかに記載の光学補償フィルムである。
<11> 支持体に、アミノ基及びカルボキシル基を有する高分子と、有機溶媒と、硬膜剤とを含む塗布液を塗布し、乾燥することによって、側鎖にアミノ基及びカルボキシル基を有する高分子からなる配向膜を形成する工程を含むことを特徴とする光学補償フィルムの製造方法である。
<12> 側鎖にアミノ基及びカルボキシル基を有する高分子が、ゼラチン誘導体である前記<11>に記載の光学補償フィルムの製造方法である。
<13> 側鎖にアミノ基及びカルボキシル基を有する高分子が、少なくとも一つの(メタ)アクリル基を有する前記<11>から<12>のいずれかに記載の光学補償フィルムの製造方法である。
<14> 前記<1>から<10>のいずれかに記載の光学補償フィルムと、偏光子及び保護フィルムとを有することを特徴とする偏光板である。
<15> 液晶セル及び前記<14>に記載の偏光板を有することを特徴とする液晶表示装置である。
<16> 液晶セルが、IPS方式である前記<15>に記載の液晶表示装置である。
本発明によると、高い光学特性を維持し、密着性が高く、膜厚が薄い光学補償フィルム、特にIPSモード用の光学補償フィルム、及びそれを用いた偏光板を提供することができる。
以下に、本発明に係る光学補償フィルム、偏光板、及び液晶表示装置について詳細に説明する。
なお、本実施形態の説明において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
また、本実施形態の説明において、「45゜」、「平行」あるいは「直交」とは、厳密な角度±5゜未満の範囲内であることを意味する。厳密な角度との誤差は、4゜未満であることが好ましく、3゜未満であることがより好ましい。また、角度について、「+」は時計周り方向を意味し、「−」は反時計周り方向を意味するものとする。また、「遅相軸」は、屈折率が最大となる方向を意味する。また、「可視光領域」とは、380〜780nmのことをいう。更に、屈折率の測定波長は、特別な記述がない限り、可視光域(λ=550nm)での値である。
また、本実施形態の説明において「偏光板」とは、特別な記述がない限り、長尺の偏光板、及び液晶装置に組み込まれる大きさに裁断された偏光板の両者を含む意味で用いている。なお、ここでいう「裁断」には「打ち抜き」及び「切り出し」等も含むものとする。
また、本実施形態の説明では、「偏光膜」と「偏光板」とを区別して用いるが、「偏光板」は「偏光膜」の少なくとも片面に該偏光膜を保護する透明保護膜を有する積層体のことを意味するものとする。
また、本実施形態の説明において「分子対称軸」とは、分子が回転対称軸を有する場合は、当該対称軸を指すが、厳密な意味で、分子が回転対称性であることを要求するものではない。
一般的に、円盤状液晶性化合物において、分子対称軸は、円盤面の中心を貫く円盤面に対して垂直な軸と一致し、棒状液晶性化合物において、分子対称軸は、分子の長軸と一致する。
また、本明細書において、Re(λ)、Rth(λ)は、各々、波長λにおける面内のレターデーション、及び厚さ方向のレターデーションを表す。Re(λ)はKOBRA 21ADH、又はWR(王子計測機器(株)製)において、波長λnmの光をフィルム法線方向に入射させて測定される。
測定されるフィルムが、1軸又は2軸の屈折率楕円体で表されるものである場合には、以下の方法によりRth(λ)が算出される。
Rth(λ)は、前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADH、又はWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合には、フィルム面内の任意の方向を回転軸とする)のフィルム法線方向に対して法線方向から片側50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて全部で6点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADH又はWRが算出する。
上記において、法線方向から面内の遅相軸を回転軸として、ある傾斜角度にレターデーションの値がゼロとなる方向をもつフィルムの場合には、その傾斜角度より大きい傾斜角度でのレターデーション値はその符号を負に変更した後、KOBRA 21ADH、又はWRが算出する。
なお、遅相軸を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合には、フィルム面内の任意の方向を回転軸とする)、任意の傾斜した2方向からレターデーション値を測定し、その値と平均屈折率の仮定値、及び入力された膜厚値を基に、以下の式(A)及び式(B)よりRthを算出することもできる。
・・・・・・式(A)
なお、上記のRe(θ)は法線方向から角度θ傾斜した方向におけるレターデーション値をあらわす。
また、式(A)におけるnxは、面内における遅相軸方向の屈折率を表し、nyは面内においてnxに直交する方向の屈折率を表し、nzはnx及びnyに直交する方向の屈折率を表す。
Rth=((nx+ny)/2−nz)×d・・・・・・・・・・・式(B)
測定されるフィルムが、1軸や2軸の屈折率楕円体で表現できないもの、いわゆる光学軸(optic axis)がないフィルムの場合には、以下の方法により、Rth(λ)は算出される。
Rth(λ)は、前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADH、又はWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)として、フィルム法線方向に対して−50度から+50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて11点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADH、又はWRが算出する。
また、上記の測定において、平均屈折率の仮定値は、ポリマーハンドブック(JOHN WILEY&SONS,INC)、各種光学フィルムのカタログの値を使用することができる。平均屈折率の値が既知でないものについては、アッベ屈折計で測定することができる。主な光学フィルムの平均屈折率の値を以下に例示する:セルロースアシレート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリスチレン(1.59)である。これら平均屈折率の仮定値と膜厚を入力することで、KOBRA 21ADH、又はWRはnx、ny、nzを算出する。この算出されたnx,ny,nzよりNz=(nx−nz)/(nx−ny)が更に算出される。
(光学補償フィルム)
本発明の光学補償フィルムは、少なくとも支持体と、光学異方性層として機能する液晶層と、該液晶層を構成する液晶分子を配向させるための配向膜とを有し、前記支持体、前記配向膜、及び前記液晶層がこの順に積層されてなる。
<支持体>
支持体は透明であるのが好ましく、具体的には、光透過率が80%以上であることが好ましい。
また、支持体は、波長分散が小さいことが好ましく、具体的には、Re450/Re650の比が1.2未満であることが好ましい。
また、支持体は、延伸された高分子フィルムであっても、また塗布型の高分子層と高分子フィルムとの併用でもよい。高分子フィルムの材料は、一般に合成ポリマーが用いられる。この合成ポリマーとしては、セルロースエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリレート及びポリメタクリレートのフィルムが挙げられる。それらの中でも、セルロースエステルフィルムが好ましく、セルロースアセテートがより好ましい。また、ポリマーフィルムは、ソルベントキャスト法により形成することが好ましい。
更に、支持体は、光学補償フィルムの一部であってもよく、また、光学補償フィルムの全部であってもよい。また、前記支持体は、本発明における、偏光板の保護膜として機能していてもよい。
支持体の光学異方性は、小さい方が好ましく、面内レターデーション(Re)が20nm以下であることが好ましく、10nm以下であることがより好ましく、5nm以下であることが特に好ましい。
また、支持体が第2の光学異方性層として機能する場合は、Reが20〜150nmであることが好ましく、40〜115nmであるのがより好ましく、60〜95nmであるのが特に好ましい。
支持体の厚さは、20〜500μmであることが好ましく、40〜200μmであることがより好ましい。支持体と、該支持体上に設けられる層(接着層、垂直配向膜又は光学異方性層)との接着を改善するため、支持体に表面処理(例えば、グロー放電処理、コロナ放電処理、紫外線(UV)処理、火炎処理)を実施してもよい。また、支持体の上に、接着層(下塗り層)を設けてもよい。
また、支持体が重合性基を有するポリマー等のフィルムである場合も、光学異方性層(液晶層)との密着性が向上するので好ましい。また、支持体や長尺の支持体には、搬送工程でのすべり性を付与したり、巻き取った後の裏面と表面の貼り付きを防止するために、平均粒子サイズが10〜100nmの無機粒子を固形分質量比で5〜40%混合したポリマー層を、支持体の片側に塗布したり、支持体との共流延によって形成したものを用いることが好ましい。
本発明の光学補償フィルムは、単独で液晶表示装置の部材等に用いることができるが、偏光板と一体化して、偏光板を構成する一部材として液晶表示装置に組み込むこともできる。本発明の光学補償フィルムが構成要素として含まれた偏光板は、偏光機能を有するのみならず、液晶表示装置の視野角の拡大にも寄与する。また、偏光膜の保護膜として本発明の光学補償フィルムを用いてもよく、このような構成とすることによって、液晶表示装置の薄型化にも寄与する。
<光学異方性層(液晶層)>
本発明の光学異方性層(液晶層)は、液晶性を取る形態(サーモトロピック性液晶、リオトロピック性液晶)、分子形態(ネマチック液晶、ディスコティック液晶、コレステリック液晶)、配向形態(垂直配向、水平配向、ハイブリッド配向、コレステリック配向)、及び高分子層への付与形態(液晶ポリマー、液晶モノマー)を問わず、あらゆる種類の液晶を使用しすることができる。
本発明の例として、IPS駆動方式の光学補償フィルムとして使用する場合には、当該光学異方性層の面内レターデーションReは、0〜10nmであることが好ましく、0〜5nmであることが更に好ましく、0〜3nmであることが特に好ましい。
また、当該光学異方性層の厚さ方向のレターデーションRthは、−400〜−80nmであることが好ましく、−360〜−100nmであることが更に好ましく、−320〜−120nmであることが特に好ましい。
[棒状液晶性化合物]
本発明では、棒状液晶性化合物を用いて光学異方性層を形成することが好ましい。棒状液晶性化合物としては、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類、及びアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が好ましく用いられる。
また、以上のような低分子液晶性化合物だけではなく、高分子液晶性化合物も用いることができる。
そして、本発明の光学異方性層は、棒状液晶性化合物を重合によって配向が固定されたことがより好ましい。液晶性化合物には、活性光線や電子線、熱などによって重合や架橋反応を起こしうる部分構造を有するものが好適に用いられる。その部分構造の個数は、1〜6個が好ましく、1〜3個がより好ましい。
重合性棒状液晶性化合物としては、Makromol.Chem.,190巻、2255頁(1989年)、Advanced Materials 5巻、107頁(1993年)、米国特許第4683327号明細書、米国特許5622648号明細書、米国特許5770107号明細書、国際公開WO95/22586号公報、国際公開WO95/24455号公報、国際公開WO97/00600号公報、国際公開WO98/23580号公報、国際公開WO98/52905号公報、特開平1−272551号公報、特開平6−16616号公報、特開平7−110469号公報、特開平11−80081号公報、特開2001−328973号公報、特開2004−240188号公報、特開2005−99236号公報、特開2005−99237号公報、特開2005−121827号公報、特開2002−30042号公報などに記載の化合物を用いることができる。
[光学異方性層の重合度測定]
光学異方性層(液晶層)の重合度は、赤外吸収測定による二重結合性基(例えば、アクリレート基に由来する810cm−1のピーク)と、その他の特徴的な基(例えば、エステル基に由来する1,600cm−1付近のピーク)の面積比から、残存アクリレート基の組成を算出し、更に光学異方性層(液晶層)の重合度を算出する。
光学異方性層(液晶層)の重合度は、90以上100以下であることが好ましく、92以上100以下がより好ましい。重合度が低いと、支持体に対する光学異方性層(液晶層)の剥離耐性の低下や、偏光板加工のための鹸化時の光学異方性層(液晶層)溶解による光学補償フィルムの光学特性変化に影響する可能性がある。
[配向膜側垂直配向剤]
本発明の光学異方性層(液晶層)は、下記の配向膜側垂直配向剤を含むことが好ましい。
−オニウム塩−
本発明における光学異方性層は、オニウム塩の少なくとも一種を含有するのが好ましい。オニウム塩は、配向膜界面側において棒状液晶性化合物の分子を垂直配向させる配向膜側垂直配向剤として寄与する。
また、前記オニウム塩の例には、窒素原子を含むアンモニウム塩、硫黄原子を含むスルホニウム塩、リン原子を含むホスホニウム塩等が含まれる。
前記オニウム塩としては、4級オニウム塩が好ましく、第4級アンモニウム塩がより好ましい。
第4級アンモニウム塩は、一般に、第3級アミン(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリエタノールアミン、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N,N−ジメチルピペラジン、トリエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンなど)又は含窒素複素環(ピリジン環、ピコリン環、2,2’−ビピリジル環、4,4’−ビピリジル環、1,10−フェナントロリン環、キノリン環、オキサゾール環、チアゾール環、N−メチルイミダゾール環、ピラジン環、テトラゾール環など)をアルキル化(メンシュトキン反応)、アルケニル化、アルキニル化あるいはアリール化して得られる。
第4級アンモニウム塩としては、含窒素複素環からなる第4級アンモニウム塩が好ましく、第4級ピリジニウム塩がより好ましい。
より具体的には、前記第4級アンモニウム塩は、下記一般式(I)、及び一般式(II)の少なくともいずれかで表される第4級ピリジニウム塩から選ばれるのが好ましい。
なお、下記一般式(I)中、Rは、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換の複素環基を表し、Dは水素結合性基を表し、mは1〜3の整数を表し、Xはアニオンを表す。
上記一般式(I)中、Rで表されるアルキル基は、炭素数1〜18の置換もしくは無置換のアルキル基が好ましく、炭素数1〜8の置換もしくは無置換のアルキル基がより好ましい。これらは、直鎖状、分岐鎖状もしくは環状であってもよい。これらアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、ネオペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基及びシクロプロピル基等が挙げられる。
アルキル基の置換基の例としては、以下のものを挙げることができる。炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)の置換もしくは無置換のアルケニル基(例えば、ビニル基);炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)の置換もしくは無置換のアルキニル基(例えば、エチニル基);炭素数6〜10の置換もしくは無置換のアリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基);ハロゲン原子(例えば、F、Cl、Br等);炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換もしくは無置換のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基);炭素数6〜10の置換もしくは無置換のアリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ビフェニルオキシ基、p−メトキシフェノキシ基);炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換もしくは無置換のアルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基);炭素数6〜10の置換もしくは無置換のアリールチオ基(例えば、フェニルチオ基);炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)の置換もしくは無置換のアシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基)である。
また、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換もしくは無置換のアルキルスルホニル基又はアリールスルホニル基(例えば、メタンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基);炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)の置換もしくは無置換のアシルオキシ基(例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基);炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)の置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基);炭素数7〜11の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基(例えば、ナフトキシカルボニル基);無置換のアミノ基、もしくは炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換アミノ基(例えば、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、アニリノ基、メトキシフェニルアミノ基、クロロフェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、n−ブトキシカルボニルアミノ基、フェノキシカルボニルアミノ基、メチルカルバモイルアミノ基、エチルチオカルバモイルアミノ基、フェニルカルバモイルアミノ基、アセチルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、エチルチオカルバモイルアミノ基、シクロヘキシルカルボニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、クロロアセチルアミノ基、メチルスルホニルアミノ基)である。
また、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換もしくは無置換のカルバモイル基(例えば、無置換のカルバモイル基、メチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基、n−ブチルカルバモイル基、tert−ブチルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル基、モルホリノカルバモイル基、ピロリジノカルバモイル基);無置換のスルファモイル基、もしくは炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換スルファモイル基(例えば、メチルスルファモイル基、フェニルスルファモイル基);シアノ基;ニトロ基;カルボキシ基;水酸基;ヘテロ環基(例えば、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、インドレニン環、ピリジン環、ピペリジン環、ピロリジン環、モルホリン環、スルホラン環、フラン環、チオフェン環、ピラゾール環、ピロール環、クロマン環、クマリン環)である。アルキル基の置換基としては、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールスルホニル基、アリールオキシカルボニル基が好ましい。
上記Rで表されるアルケニル基は、炭素数2〜18の置換もしくは無置換のアルケニル基が好ましく、炭素数2〜8の置換もしくは無置換のアルケニル基がより好ましく、例えば、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、1,3−ブタジエニル基等が挙げられる。
アルケニル基の置換基としては、前記アルキル基の置換基として挙げたものを例示でき、好ましい範囲も同義である。
上記Rで表されるアルキニル基は、炭素数2〜18の置換もしくは無置換のアルキニル基が好ましく、炭素数2〜8の置換もしくは無置換のアルキニル基がより好ましく、例えば、エチニル基、2−プロピニル等が挙げられる。アルキニル基の置換基は、前記アルキル基の置換基として挙げたものが好ましい。
上記Rで表されるアラルキル基は、炭素数7〜18の置換もしくは無置換のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、メチルベンジル基、ビフェニルメチル基、ナフチルメチル基等が好ましい。アラルキル基の置換基は前記アルキル基の置換基として挙げたものが挙げられる。
上記Rで表されるアリール基は、炭素数6〜18の置換もしくは無置換のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基、フルオレニル基等が挙げられる。アリール基の置換基は前記アルキル基の置換基として挙げたものが好ましい。またこれらの他に、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基等)、アルキニル基、ベンゾイル基も好ましい。
上記Rで表される複素環基は、炭素原子、窒素原子、酸素原子、又は硫黄原子から構成される5〜6員環の飽和又は不飽和の複素環が好ましい。これら複素環基の例としては、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、インドレニン環、ピリジン環、ピペリジン環、ピロリジン環、モルホリン環、スルホラン環、フラン環、チオフェン環、ピラゾール環、ピロール環、クロマン環及びクマリン環が挙げられる。複素環基は置換されていてもよく、その場合の置換基としては、前記アルキル基の置換基として挙げたものが好ましい。Rで表される複素環基としては、ベンゾオキサゾール環、ベンゾチアゾール環が特に好ましい。
上記Rは、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換の複素環基が好ましい。
Dは水素結合性基を表す。水素結合は、電気的に陰性な原子(例えば、酸素原子、窒素原子、フッ素原子、塩素原子等)と、同じように電気的に陰性な原子に共有結合した水素原子との間に存在する。水素結合の理論的な解釈としては、例えば、H.Uneyama and K.Morokuma、Jounal of American Chemical Society、第99巻、第1316〜1332頁、1977年に報告がある。
具体的な水素結合の様式としては、例えば、J.N.イスラエスアチヴィリ著、近藤保、大島広行訳、分子間力と表面力、マグロウヒル社、1991年の第98頁、図17に記載の様式が挙げられる。具体的な水素結合の例としては、例えば、G.R.Desiraju、Angewante Chemistry International Edition English、第34巻、第2311頁、1995年に記載のものが挙げられる。
好ましい水素結合性基としては、メルカプト基、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、酸アミド基、ウレイド基、カルバモイル基、カルボキシル基、スルホ基、含窒素複素環基(例えば、イミダゾリル基、ベンズイミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、1,3,5−トリアジル基、ピリミジル基、ピリダジル基、キノリル基、ベンズイミダゾリル基、ベンズチアゾリル基、コハクイミド基、フタルイミド基、マレイミド基、ウラシル基、チオウラシル基、バルビツール酸基、ヒダントイン基、マレイン酸ヒドラジド基、イサチン基、ウラミル基などが挙げられる)を挙げることができる。更に好ましい水素結合性基としては、アミノ基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、ウレイド基、カルバモイル基、カルボキシル基、スルホ基、ピリジル基を挙げることができ、その中でも、アミノ基、カルバモイル基、ピリジル基が好ましい。
で表されるアニオンは、無機陰イオンあるいは有機陰イオンのいずれであってもよく、ハロゲン陰イオン(例えば、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオンなど)、スルホネートイオン(例えば、メタンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、メチル硫酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオン、p−クロロベンゼンスルホン酸イオン、1,3−ベンゼンジスルホン酸イオン、1,5−ナフタレンジスルホン酸イオン、2,6−ナフタレンジスルホン酸イオンなど)、硫酸イオン、チオシアン酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、ピクリン酸イオン、酢酸イオン、リン酸イオン(例えば、ヘキサフルオロリン酸イオン)、水酸イオンなどが挙げられる。
は、ハロゲン陰イオン、スルホネートイオン、水酸イオンが好ましい。なお、Xは1価のアニオンである必要はなく、2価以上のアニオンであってもよく、かかる場合は、前記化合物中のカチオンとアニオンとの比率も1:1である必要はなく、適宜決定される。
上記一般式(I)中、mは、1が好ましい。mが2以上のとき、それぞれのDは同一であっても異なっていてもよい。
次に、前記一般式(II)について説明する。
上記式(II)中、R及びR10は、それぞれ、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換の複素環基を表し、Xはアニオンを表す。
及びR10でそれぞれ表される置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基又は置換もしくは無置換の複素環基は、上記一般式(II)中、Rで表される基と同義であり、好ましい範囲も同一である。
で表されるアニオンは、上記一般式(II)中、Xで表されるアニオンと同義であり、その好ましい範囲も同一である。上述した様に、Xは1価のアニオンである必要はなく、2価以上のアニオンであってもよく、かかる場合は、前記化合物中のカチオンとアニオンとの比率も1:2である必要はなく、適宜決定される。
以下に、一般式(I)又は(II)で表される第4級ピリジニウム塩、その他本発明で好ましく用いられるオニウム塩の具体例を以下に示すが、本発明に用いられるオニウム塩はこれらに限定されるものではない。

前記光学異方性層中におけるオニウム塩の含有量は、その種類によって好ましい含有量が変動するが、通常は、併用される液晶性化合物の含有量に対して、0.01〜10質量%であるのが好ましく、0.05〜7質量%であるのがより好ましく、0.05〜5質量%であるのが更に好ましい。オニウム塩は二種類以上用いてもよいが、かかる場合は、使用する全種類のオニウム塩の含有量の合計が前記範囲であるのが好ましい。
[空気界面側垂直配向剤]
本発明の光学異方性層(液晶層)は、下記の空気界面側垂直配向剤を含むことが好ましい。
−ポリマーA−
本発明では、下記一般式(3)で表される繰り返し単位を含むポリマー(以下、ポリマーAという)を含有することが好ましく、下記一般式(3)で表される繰り返し単位とフルオロ脂肪族基含有モノマー由来の繰り返し単位を含むポリマーを含むことがより好ましい。ポリマーAは、主として、光学異方性層の空気界面において、前記液晶性化合物の分子を垂直配向させるのに寄与する。
なお、上記一般式(3)中、R、R及びRは、それぞれ、水素原子又は置換基を表す。また、Lは、下記の連結基群から選ばれる2価の連結基、又は下記の連結基群から選ばれる2つ以上を組み合わせて形成される2価の連結基を表す。また、Qは、カルボキシル基(−COOH)もしくはその塩、スルホ基(−SOH)もしくはその塩、又はホスホノ基{−PO(OH)}もしくはその塩を表す。
−−連結基群−−
連結基としては、単結合、−O−、−CO−、−NR−(Rは、水素原子、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す)、−S−、−SO−、−P(=O)(OR)−(Rは、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す)、アルキレン基、及びアリーレン基が挙げられる。
上記一般式(3)中、R、R及びRは、それぞれ、水素原子又は下記置換基群から選ばれる置換基を表すことが好ましい。
−−置換基群−−
置換基群としては、アルキル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜8のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ヘキサデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアルケニル基であり、例えば、ビニル基、アリール基、2−ブテニル基、3−ペンテニル基などが挙げられる)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアルキニル基であり、例えば、プロパルギル基、3−ペンチニル基などが挙げられる)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、更に好ましくは炭素数6〜12のアリール基であり、例えば、フェニル基、p−メチルフェニル基、ナフチル基などが挙げられる)、アラルキル基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、更に好ましくは炭素数7〜12のアラルキル基であり、例えば、ベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基などが挙げられる)、置換もしくは無置換のアミノ基(好ましくは炭素数0〜20、より好ましくは炭素数0〜10、更に好ましくは炭素数0〜6のアミノ基であり、例えば、無置換アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、アニリノ基などが挙げられる)が挙げられる。
また、他には、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、更に好ましくは炭素数1〜10のアルコキシ基であり、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基などが挙げられる)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、更に好ましくは2〜10のアルコキシカルボニル基であり、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などが挙げられる)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、更に好ましくは2〜10のアシルオキシ基であり、例えば、アセトキシ基、ベンゾイルオキシ基などが挙げられる)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、更に好ましくは炭素数2〜10のアシルアミノ基であり、例えば、アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基などが挙げられる)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、更に好ましくは炭素数2〜12のアルコキシカルボニルアミノ基であり、例えば、メトキシカルボニルアミノ基などが挙げられる)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7〜16、更に好ましくは炭素数7〜12のアリールオキシカルボニルアミノ基であり、例えば、フェニルオキシカルボニルアミノ基などが挙げられる)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、更に好ましくは炭素数1〜12のスルホニルアミノ基であり、例えば、メタンスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基などが挙げられる)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜20、より好ましくは炭素数0〜16、更に好ましくは炭素数0〜12のスルファモイル基であり、例えば、スルファモイル基、メチルスルファモイル基、ジメチルスルファモイル基、フェニルスルファモイル基などが挙げられる)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、更に好ましくは炭素数1〜12のカルバモイル基であり、例えば、無置換のカルバモイル基、メチルカルバモイル基、ジエチルカルバモイル基、フェニルカルバモイル基などが挙げられる)が挙げられる。
また、他には、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、更に好ましくは炭素数1〜12のアルキルチオ基であり、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基などが挙げられる)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、更に好ましくは炭素数6〜12のアリールチオ基であり、例えば、フェニルチオ基などが挙げられる)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、更に好ましくは炭素数1〜12のスルホニル基であり、例えば、メシル基、トシル基などが挙げられる)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、更に好ましくは炭素数1〜12のスルフィニル基であり、例えば、メタンスルフィニル基、ベンゼンスルフィニル基などが挙げられる)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、更に好ましくは炭素数1〜12のウレイド基であり、例えば、無置換のウレイド基、メチルウレイド基、フェニルウレイド基などが挙げられる)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、更に好ましくは炭素数1〜12のリン酸アミド基であり、例えば、ジエチルリン酸アミド基、フェニルリン酸アミド基などが挙げられる)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは1〜12のヘテロ環基であり、例えば、窒素原子、酸素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を有するヘテロ環基であり、例えば、イミダゾリル基、ピリジル基、キノリル基、フリル基、ピペリジル基、モルホリノ基、ベンゾオキサゾリル基、ベンズイミダゾリル基、ベンズチアゾリル基などが挙げられる)、シリル基(好ましくは、炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、更に好ましくは、炭素数3〜24のシリル基であり、例えば、トリメチルシリル基、トリフェニルシリル基などが挙げられる)が含まれる。
これらの置換基は、更にこれらの置換基によって置換されていてもよい。また、置換基を二つ以上有する場合は、同じでも異なってもよい。また、可能な場合には互いに結合して環を形成していてもよい。
上記一般式(3)中、R、R及びRはそれぞれ、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、又は後述する−L−Qで表される基であることが好ましく、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、塩素原子、−L−Qで表される基であることがより好ましく、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基であることが更に好ましく、水素原子、炭素数1〜2のアルキル基であることが特に好ましく、R及びRが水素原子で、Rが水素原子又はメチル基であることが最も好ましい。
該アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基等が挙げられる。該アルキル基は、適当な置換基を有していてもよい。
該置換基としては、ハロゲン原子、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシル基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシル基、ヒドロキシル基、アシルオキシ基、アミノ基、アルコキシカルボニル基、アシルアミノ基、オキシカルボニル基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホンアミド基、スルホリル基、カルボキシル基などが挙げられる。なお、アルキル基の炭素数は、置換基の炭素原子を含まない。以下、他の基の炭素数についても同様である。
上記一般式(3)中、Lは、上記連結基群から選ばれる2価の連結基、又はそれらの2つ以上を組み合わせて形成される2価の連結基を表す。
上記連結基群中、−NR−のRは、水素原子、アルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、好ましくは水素原子又はアルキル基である。また、−PO(OR)−のRはアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、好ましくはアルキル基である。R及びRがアルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す場合の炭素数は、「置換基群」で説明したものと同義である。
Lとしては、単結合、−O−、−CO−、−NR−、−S−、−SO−、アルキレン基又はアリーレン基を含むことが好ましく、単結合、−CO−、−O−、−NR−、アルキレン基、又はアリーレン基を含んでいることがより好ましく、単結合であることが更に好ましい。
Lがアルキレン基を含む場合、アルキレン基の炭素数は、1〜10が好ましく、1〜8がより好ましく、1〜6が更に好ましい。特に好ましいアルキレン基の具体例として、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラブチレン基、ヘキサメチレン基等が挙げられる。
Lが、アリーレン基を含む場合、アリーレン基の炭素数は、6〜24が好ましく、6〜18がより好ましく、6〜12が更に好ましい。特に好ましいアリーレン基の具体例として、フェニレン基、ナフタレン基等が挙げられる。
Lが、アルキレン基とアリーレン基を組み合わせて得られる2価の連結基(即ちアラルキレン基)を含む場合、アラルキレン基の炭素数は、7〜34が好ましく、7〜26がより好ましく、7〜16が更に好ましい。特に好ましいアラルキレン基の具体例として、フェニレンメチレン基、フェニレンエチレン基、メチレンフェニレン基等が挙げられる。
Lとして挙げられた基は、適当な置換基を有していてもよい。このような置換基としては先にR〜Rにおける置換基として挙げた置換基と同様なものを挙げることができる。
以下に、Lの具体的構造を例示するが、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
上記一般式(3)中、Qはカルボキシル基、カルボキシル基の塩(例えばリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩(例えばアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、トリメチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、トリメチルベンジルアンモニウム、ジメチルフェニルアンモニウムなど)、ピリジニウム塩など)、スルホ基、スルホ基の塩(塩を形成するカチオンの例は上記カルボキシル基に記載のものと同じ)、ホスホノキシ基、ホスホノキシ基の塩(塩を形成するカチオンの例は上記カルボキシル基に記載のものと同じ)を表す。その中でも、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基が好ましく、カルボキシル基又はスルホ基がより好ましく、カルボキシル基が更に好ましい。
本発明に使用可能な前記ポリマーAに含まれる上記一般式(3)に対応するモノマーの具体例を以下に挙げるが、本発明は以下の具体例によってなんら制限されるものではない。
前記ポリマーAは、上記一般式(3)で表される繰り返し単位を1種含んでいてもよいし、2種以上含んでいてもよい。
また、前記ポリマーAは、前記フルオロ脂肪族基含有モノマー由来の繰り返し単位を1種又は2種以上有していてもよく、特開2004−333852号公報に記載の一般式[1]で記載されているフルオロ脂肪族基含有モノマーを含むことが好ましい。
更に、前記ポリマーAは上記以外の他の繰り返し単位を含んでいてもよい。前記他の繰り返し単位については特に制限されず、通常のラジカル重合反応可能なモノマーから誘導される繰り返し単位が好ましい例として挙げられる。例えば、前記ポリマーAは、特開2004−46038号公報の[0026]〜[0033]に記載のモノマー群から選ばれるモノマーから誘導される繰り返し単位の1種又は2種以上を含有していることが好ましい。
更にまた、前記ポリマーAは、特開2004−333852号公報に記載されている一般式[2]で表されるモノマーから誘導される繰り返し単位を含んでいるも好ましい。
前記ポリマーAのフルオロ脂肪族基含有モノマーの量は、該ポリマーの構成モノマー総量の5質量%以上であるのが好ましく、10質量%以上であるのがより好ましく、30質量%以上であるのが更に好ましい。
前記フルオロ脂肪族基含有モノマーより誘導される繰り返し単位において、上記一般式(3)で表される繰り返し単位の量は、該フルオロ脂肪族基含有モノマーより誘導される繰り返し単位の構成モノマー総量の0.5〜30質量%であるのが好ましく、1〜20質量%であるのがより好ましく、1〜10質量%であるのが更に好ましく、1〜5質量%であるのが特に好ましい。
本発明に用いる前記ポリマーAの質量平均分子量は1,000,000以下であるのが好ましく、500,000以下であるのがより好ましく、5,000〜50,000であるのが更に好ましい。質量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)を用いて、ポリスチレン(PS)換算の値として測定可能である。
前記ポリマーAを製造する際に採用される重合方法については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、特開2004−46038号公報の[0035]〜[0041]に記載の方法を用いることが好ましい。
なお、前記ポリマーAは、ディスコティック液晶性化合物、あるいは棒状液晶性化合物の配向状態を固定化するために置換基として重合性基を有するものも好ましい。
以下に、前記ポリマーAとして本発明に好ましく用いられる具体例を示すが、本発明はこれらの具体例によってなんら限定されるものではない。ここで、下記具体例の構造式中の数値(a、b、c、d等の数値)は、それぞれ各モノマーの組成比を示す質量百分率であり、Mwは「TSK Gel GMHxL」、「TSK Gel G4000 HxL」、及び「TSK Gel G2000 HxL」(いずれも東ソー(株)の商品名)のカラムを使用したGPC分析装置により、溶媒THF、示差屈折計検出によるポリスチレン換算で表した質量平均分子量である。

本発明に用いられる前記ポリマーAは、上記した様に、公知慣用の方法で製造することができる。例えば先にあげたフルオロ脂肪族基を有するモノマー、水素結合性基を有するモノマー等を含む有機溶媒中に、汎用のラジカル重合開始剤を添加し、重合させることにより製造できる。
また、場合によりその他の付加重合性不飽和化合物を、更に添加して上記と同じ方法にて製造することができる。各モノマーの重合性に応じ、反応容器にモノマーと開始剤を滴下しながら重合する滴下重合法なども、均一な組成のポリマーを得るために有効である。
光学異方性層形成用組成物中における前記ポリマーAの含有量の好ましい範囲は、その用途によって異なるが、組成物(塗布液である場合は溶媒を除いた組成物)中、0.005〜8質量%であるのが好ましく、0.01〜5質量%であるのがより好ましく、0.05〜1質量%であるのが更に好ましい。
前記フルオロ脂肪族基含有モノマーより誘導される繰り返し単位の添加量を0.005質量%以上とすることにより、より効果的であり、8質量%以下とすることにより、塗膜の乾燥が十分に行われなることの抑止により効果的であり、また、光学補償フィルムとしての性能(例えばレターデーションの均一性等)がより向上する傾向にある。
本発明における光学異方性層中には、液晶性化合物、ポリマーA、及びセルロースエステルの他、他の添加剤を含有させてもよい。他の添加剤の例には、可塑剤、界面活性剤、重合性モノマー、及びポリマーなどが含まれる。これらの添加剤は、液晶性化合物等の必須成分に対し相溶性を有し、液晶性化合物の傾斜角の制御に寄与するか、又は配向を阻害しないものであることが好ましい。
<配向膜>
本発明の光学補償フィルムを構成する配向膜は、側鎖にアミノ基及びカルボキシル基を有する高分子からなる。該高分子としては、ゼラチン誘導体が好ましい。
[ゼラチン誘導体]
配向膜として使用されるゼラチン誘導体とは、ゼラチン分子を構成している各種アミノ酸残基の中の極性又は親水性残基に含まれる水酸基と反応し得る端鎖に親水基を有するカップリング剤によって処理された結果として生成するところの化学的に修飾されたゼラチンを指している。
本発明にかかわるゼラチン誘導体の出発原料として、本明細書中に用いられるゼラチンという語は、コラーゲンから誘導された蛋白質物質の学術名を表わすものである。またそれは例えばこのような生成物が合成された場合のごとく、それと実質的に等しい他の如何なる生成物をも包含するものである。通常ゼラチンにはコラーゲンからの誘導過程で石灰などによる処理を伴う所謂アルカリ処理ゼラチン、同じく塩酸などによる処理を伴う所謂酸処理ゼラチン、加水分解酵素などによる処理を伴う所謂酵素処理ゼラチン及びこれらの各ゼラチンを更に種々の手段で加水分解させて得られる低分子化ゼラチン等が知られているが、本発明の実施に必要なゼラチン誘導体の製造にはこれらの中のいずれのゼラチンをも使用することができる。
本発明に用いられるゼラチン誘導体の調整に必要な単官能試薬の端鎖に親水基を有するカップリンク剤としては、アルコキシ基を有するチタネート系カップリング剤や、シラン系カップリング剤のようにゼラチン分子中の水酸基と反応し得る官能基を分子中に1個もつ化合物であれば、本発明の実施に際して殆ど同じ程度に有用なゼラチン誘導体の調整に用いることができる。
本発明の実施に必要なゼラチン誘導体の調整はゼラチンを前述したような単官能試薬(ゼラチン分子中の反応性の基と反応し得る官能基を分子中に1個有する化合物)を用いてゼラチンの溶媒になり得る水もしくはメタノール、プロパノール、ジメチルスルホオキサイド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、テトラメチル尿素、テトラメチレンスルホン、酢酸などの有機溶媒もしくはこれらの有機溶媒と水との混合溶媒中で、PH調整剤としての塩基又は酸などの存在下に反応させる一般的な方法によって達成される。
本発明に用いられるゼラチン誘導体は、ゼラチン分子中のアミノ基を化学修飾し、置換率としては、水酸基の70%以上が好ましく、水酸基の90%以上がより好ましい。ただし、前記方法で得られるゼラチン誘導体中に未反応のカップリング剤が含まれていてもよい。
本発明に係るゼラチン誘導体の塗布厚としては、0.01〜2.5μmが好ましく、0.02〜1.0μmより好ましい。塗布厚が0.01μmより薄い場合には、均一に塗布することが難しくなる場合があり、2.5μmより厚い場合には、塗布したゼラチン(配向)膜により、支持体が平滑でなくなる場合がある。
また、別の実施態様として、前述の特別に化学修飾をしないゼラチン下塗層を設けたのち、ゼラチンの水酸基と反応しうる単官能試薬(アルコキシ基を有するチタネート系カップリング剤や、シラン系カップリング剤のようにゼラチン分子中の水酸基と反応しうる官能基を分子中に1ケをもつ化合物)の溶液を、ゼラチン下塗層の上に付与する方法も可能である。
なお、本発明のゼラチン誘導体は、通常のゼラチンでは認められない、分子鎖中の(メタ)アクリル基を有する構造に由来するシグナルを13C−NMRによって検出することで確認することができる。
(偏光板)
本発明の偏光板は、偏光膜と該偏光膜を挟持する一対の光学補償フィルムとから構成され、このように構成されることが偏光能、及び透過率の観点から好ましい。例えば、矩形状等の所望の形状に切断した後、上述の光学補償フィルムを偏光膜と貼り合せてもよいし、長尺状の偏光膜と貼り合せた後、所望の形状に切断することもできる。
本発明の偏光板は、偏光機能のみならず、優れた光学補償機能をも有し、しかも容易に液晶表示装置に組み込むことができる。また、前記光学補償フィルムを偏光膜の保護膜とした態様は、液晶表示装置の薄型化にも寄与する。
<偏光膜>
本発明の偏光板に用いる偏光膜は、Optiva Inc.に代表される塗布型偏光膜、又はバインダーとヨウ素、もしくは二色性色素とからなる偏光膜が好ましい。
前記ヨウ素及び二色性色素は、バインダー中で配向することで偏向性能を発現する。ヨウ素及び二色性色素は、バインダー分子に沿って配向するか、もしくは二色性色素が液晶のような自己組織化により一方向に配向することが好ましい。
現在市販の偏光膜は、延伸したポリマーを、浴槽中のヨウ素もしくは二色性色素の溶液に浸漬し、バインダー中にヨウ素、もしくは二色性色素をバインダー中に浸透させることで作製されるのが一般的である。
また、市販の偏光膜は、ポリマー表面から4μm程度(両側合わせて8μm程度)にヨウ素もしくは二色性色素が分布しており、十分な偏光性能を得るためには、少なくとも10μmの厚みが必要である。浸透度は、ヨウ素もしくは二色性色素の溶液濃度、同浴槽の温度、同浸漬時間により制御することができる。
したがって、上記のように、バインダーの厚みの下限は、10μmであることが好ましい。厚みの上限は、偏光板を液晶表示装置に使用した場合に発生する光漏れ現象の観点からは、薄ければ薄い程よい。現在市販の偏光板(約30μm)以下であることが好ましく、25μm以下が好ましく、20μm以下が更に好ましい。20μm以下であると、光漏れ現象は、17インチの液晶表示装置で観察されなくなる。
偏光膜のバインダーは架橋していてもよい。偏光膜のバインダーとして、それ自体架橋可能なポリマーを用いてもよい。官能基を有するポリマー、又はポリマーに官能基を導入して得られたポリマーに、光、熱あるいはpH変化を与えて、官能基を反応させてポリマー間を架橋させ、偏光膜を形成することができる。
また、架橋剤によりポリマーに架橋構造を導入してもよい。反応活性の高い化合物である架橋剤を用いてバインダー間に架橋剤に由来する結合基を導入して、バインダー間を架橋することにより形成することができる。
架橋は一般に、架橋可能なポリマー、又はポリマーと架橋剤との混合物を含む塗布液を、支持体上に塗布した後、加熱することにより実施できる。最終商品の段階で耐久性が確保できればよいため、架橋させる処理は、最終の偏光板を得るまでのいずれの段階で行なってもよい。
上記した様に、偏光膜のバインダーとしては、それ自体架橋可能なポリマーあるいは架橋剤により架橋されるポリマーのいずれも使用することができる。
ポリマーの例には、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリ(N−メチロールアクリルアミド)、ポリビニルトルエン、クロロスルホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、塩素化ポリオレフィン(例、ポリ塩化ビニル)、ポリエステル、ポリイミド、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、カルボキシメチルセルロース、ポリプロピレン、ポリカーボネート及びそれらのコポリマー(例、アクリル酸/メタクリル酸共重合体、スチレン/マレインイミド共重合体、スチレン/ビニルトルエン共重合体、酢酸ビニル/塩化ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体)が含まれる。シランカップリング剤をポリマーとして用いてもよい。
水溶性ポリマー(例、ポリ(N−メチロールアクリルアミド)、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、ポリビニルアルコール及び変性ポリビニルアルコール)が好ましく、ゼラチン、ポリビニルアルコール及び変性ポリビニルアルコールが更に好ましく、ポリビニルアルコール及び変性ポリビニルアルコールが特に好ましい。
ポリビニルアルコール及び変性ポリビニルアルコールの鹸化度は、70〜100%が好ましく、80〜100%が更に好ましく、95〜100%が特に好ましい。ポリビニルアルコールの重合度は、100〜5,000が好ましい。
変性ポリビニルアルコールは、ポリビニルアルコールに対して、共重合変性、連鎖移動変性あるいはブロック重合変性により変性基を導入して得られる。共重合変性では、変性基として、COONa、Si(OH)、N(CH・Cl、C19COO、SO3Na、C1225を導入することができる。連鎖移動変性では、変性基として、COONa、SH、SC1225を導入することができる。
変性ポリビニルアルコールの重合度は、100〜3,000が好ましい。変性ポリビニルアルコールについては、特開平8−338913号公報、特開平9−152509号公報、及び特開平9−316127号公報に記載がある。
また、鹸化度が85〜95%の未変性ポリビニルアルコール、及びアルキルチオ変性ポリビニルアルコールが特に好ましい。
更に、ポリビニルアルコール、及び変性ポリビニルアルコールは、二種以上を併用してもよい。
架橋剤については、米国再発行特許23297号明細書に記載があり、本発明に用いることができる。また、ホウ素化合物(例、ホウ酸、硼砂)も、架橋剤として用いることができる。
バインダーの架橋剤は、多く添加すると、偏光膜の耐湿熱性を向上させることができる。ただし、バインダーに対して架橋剤を50質量%以上添加すると、ヨウ素、もしくは二色性色素の配向性が低下する。架橋剤の添加量は、バインダーに対して、0.1〜20質量%が好ましく、0.5〜15質量%が更に好ましい。
バインダーは、架橋反応が終了した後でも、反応しなかった架橋剤をある程度含んでいる。ただし、残存する架橋剤の量は、バインダー中に1.0質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以下であることが更に好ましい。
バインダー中に1.0質量%を超える量で架橋剤が含まれていると、耐久性に問題が生じる場合がある。すなわち、架橋剤の残留量が多い偏光膜を液晶表示装置に組み込み、長期使用、あるいは高温高湿の雰囲気下に長期間放置した場合に、偏光度の低下が生じることがある。
前記二色性色素としては、アゾ系色素、スチルベン系色素、ピラゾロン系色素、トリフェニルメタン系色素、キノリン系色素、オキサジン系色素、チアジン系色素あるいはアントラキノン系色素が用いられる。二色性色素は、水溶性であることが好ましい。二色性色素は、親水性置換基(例、スルホ、アミノ、ヒドロキシル)を有することが好ましい。
二色性色素の例には、C.I.ダイレクト・イエロー12、C.I.ダイレクト・オレンジ39、C.I.ダイレクト・オレンジ72、C.I.ダイレクト・レッド39、C.I.ダイレクト・レッド79、C.I.ダイレクト・レッド81、C.I.ダイレクト・レッド83、C.I.ダイレクト・レッド89、C.I.ダイレクト・バイオレット48、C.I.ダイレクト・ブルー67、C.I.ダイレクト・ブルー90、C.I.ダイレクト・グリ−ン59、C.I.アシッド・レッド37が含まれる。
二色性色素については、特開平1−161202号公報、特開平1−172906号公報、特開平1−172907号公報、特開平1−183602号公報、特開平1−248105号公報、特開平1−265205号公報、特開平7−261024号公報に記載がある。
二色性色素は、遊離酸、又はアルカリ金属塩、アンモニウム塩、もしくはアミン塩等の塩として用いられる。二種類以上の二色性色素を配合することにより、各種の色相を有する偏光膜を製造することができる。偏光軸を直交させた時に黒色を呈する化合物(色素)を用いた偏光膜、あるいは黒色を呈するように各種の二色性分子を配合した偏光膜又は偏光板が、単板透過率及び偏光率とも優れており、好ましい。
[偏光膜の製造方法]
偏光膜は、バインダーを偏光膜の長手方向(MD方向)に延伸した後に、ヨウ素、二色性染料で染色することが好ましい。
延伸法の場合、延伸倍率は、2.5〜30.0倍が好ましく、3.0〜10.0倍が更に好ましい。延伸は、空気中でのドライ延伸で実施できる。
また、水に浸漬した状態でのウェット延伸を実施してもよい。ドライ延伸の延伸倍率は、2.5〜5.0倍が好ましく、ウェット延伸の延伸倍率は、3.0〜10.0倍が好ましい。
延伸工程は、数回に分けて行ってもよい。数回に分けることによって、高倍率延伸でもより均一に延伸することができる。
延伸前に、横あるいは縦に若干の延伸(幅方向の収縮を防止する程度)を行ってもよい。延伸は、二軸延伸におけるテンター延伸を左右異なる工程で行うことによって実施できる。上記二軸延伸は、通常のフィルム製膜において行われている延伸方法と同様である。
偏光膜の両面には、保護フィルムを配置するのが好ましく、一方の面の保護フィルムとして、本発明のロール状光学補償フィルムの一部を用いるのが好ましい。
例えば、保護フィルム/偏光膜/支持体/光学異方性層、保護フィルム/偏光膜/支持体/配向膜/光学異方性層の順に積層された積層体が好ましい。
但し、この構成に限定されず、偏光膜と光学異方性層の表面側とを貼りあわせてもよい。貼り合せには接着剤を用いてもよく、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂(アセトアセチル基、スルホン酸基、カルボキシル基、オキシアルキレン基による変性ポリビニルアルコールを含む)やホウ素化合物水溶液を接着剤として用いることができる。これらの中でも、ポリビニルアルコール系樹脂が好ましい。
接着剤層の厚みは、乾燥後に0.01〜10μmの範囲にあることが好ましく、0.05〜5μmの範囲にあることが特に好ましい。
また、本発明の偏光板を液晶表示装置に用いる場合、視認側表面に反射防止層を設置するのが好ましく、該反射防止層を偏光膜の視認側の保護層と兼用してもよい。
液晶表示装置の視角による色味変化抑制の観点から、反射防止層の内部ヘイズを50%以上にすることが好ましい。これら好ましい具体例としては、特開2001−33783号公報、特開2001−343646号公報、及び特開2002−328228号公報に記載がある。
液晶表示装置のコントラスト比を高めるためには、偏光子(偏光膜)の透過率は高い方が好ましく、偏光度も高い方が好ましい。
本発明の偏光子の透過率は、波長550nmの光において、30〜50%の範囲にあることが好ましく、35〜50%の範囲にあることが更に好ましく、40〜50%の範囲にあることが特に好ましい。
偏光度は、波長550nmの光において、90〜100%の範囲にあることが好ましく、95〜100%の範囲にあることが更に好ましく、99〜100%の範囲にあることが特に好ましい。
(液晶表示装置)
本発明の液晶表示装置は、液晶セル及びその両側に配置された二枚の偏光板からなる。
前記偏光板は、偏光膜及びその両側に配置された二枚の透明保護膜からなる。液晶セルは、二枚の電極基板の間に液晶を担持している。
本発明の光学補償フィルムは、液晶セルと一方の偏光板との間に一枚配置するか、あるいは液晶セルと双方の偏光板との間に二枚配置する。
本発明の偏光板は、液晶セルの両側に配置された二枚の偏光板のうちの少なくとも一方として用いればよい。この際には、光学補償フィルムが液晶セル側となるように本発明の偏光板を配置する。
前記液晶セルの駆動方式は、IPSモードであることが好ましい。
前記IPSモードの液晶セルは、棒状液晶分子が基板に対して実質的に平行に配向しており、基板面に平行な電界が印加することで液晶分子が平面的に応答する。IPSモードは電界無印加状態で黒表示となり、上下一対の偏光板の透過軸は直交している。光学補償フィルムを用いて、斜め方向での黒表示時の漏れ光を低減させ、視野角を改良する方法が、特開平10−54982号公報、特開平11−202323号公報、特開平9−292522号公報、特開平11−133408号公報、特開平11−305217号公報、特開平10−307291号公報などに開示されている。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
(合成例1)
<ゼラチン誘導体の合成>
攪拌器を装着した300mL三つ口フラスコにゼラチン(#810:新田ゼラチン(株)製の商品名)14.7g、及びモレキュラーシーブ4Aを用いて予め脱水したジメチルスルホキシド100mLを加えて、室温下撹拌しながら溶解した。
70℃に昇温し、前記ゼラチンを化学修飾するためのメタクリロイルオキシエチルイソシアネート(MOI)0.776gのジメチルスルホキシド15mL溶液を滴下した。
そのまま2時間、撹拌を続けた後ペーパータオルを用いて濾過し、ゴミ等の不純物を除去したのち、酢酸エチル1.25Lに撹拌しながら滴下して、ポリマーを沈澱させた。沈澱物(ポリマー)を濾取し、メタノール600mLに浸して撹拌洗浄したのち、再び濾取し、乾燥して、塊状のポリマー(ゼラチン誘導体)14.0gを得た。
得られたゼラチン誘導体には、上記ゼラチン(#810:新田ゼラチン(株)製の商品名)では認められないプロトン(δ=5.7、6.1ppm:アクリル基プロトンに帰属)が弱い強度で認められた。
(実施例1)
<支持体(セルロースアセテートフィルム)の形成>
(1)セルロースアセテート
[セルロースアセテートの合成工程]
コットンリンターを原料とするセルロース100質量部に、硫酸9.2質量部、無水酢酸276質量部、及び酢酸551質量部を加えて、常法によりセルロースをエステル化した。
酢酸マグネシウムを用いて中和して得られたセルロースアセテートを、62℃で40分間保持した。
このようにしてセルロースアセテートを合成した。
[セルロースアセテートの熟成工程]
合成したセルロースアセテート200質量部を、塩化メチレン1,600質量部と酢酸867質量部との混合液に溶解し、ロータリーエバポレーターによって、塩化メチレンを蒸発させ留去した。
得られたセルロースアセテートの酢酸ドープを反応槽に移し、セルロースアセテート200質量部に対して、酢酸2,050質量部、水26質量部、及び過塩素酸17質量部を添加した。
酢酸(アセチル基供与体)に対する水の量は、4.2モル%であった。
以上の溶液を30℃で10時間保持して、セルロースアセテートを熟成した。
[後処理]
熟成終了後、過塩素酸に対して1.75等量に相当する酢酸ナトリウムを10質量%の酢酸溶液にして加え、10分間攪拌して反応を停止した。
このようにして、粘度平均重合度が318、置換度が2.81のセルロースアセテートを得た。
(2)溶解
上記セルロースアセテート100質量部(アセチル置換度2.81)に対し、可塑剤(TPP:トリフェニルホスフェート7.8質量部、BDP:ビフェニルジフェニルホスフェート3.9質量部)、下記一般式(4)に示すレターデーション発現剤6.4質量部、を混合溶剤塩化メチレン/メタノール(87/13質量部)に綿の質量濃度が15質量%となるように攪拌しながら投入して加熱攪拌し溶解させ、ドープを得た。このとき、同時にセルロースアセテート100質量部に対して微粒子であるマット剤(AEROSIL R972、日本エアロジル(株)製)0.05質量部、下記一般式(5)に示す染料0.0009質量部を投入し、加熱しながら攪拌させた。
(3)流延
上述のドープを、バンド流延機を用いて流延した。残留溶剤量が、25〜35質量%でバンドから剥ぎ取ったフィルムを、延伸温度が約Tg−5〜Tg+5℃(Tg:142℃)の範囲の条件で、剥ぎ取りからテンターまでの区間で3.0%の延伸倍率で縦方向に延伸し、ついでテンターを用いて32.0%の延伸倍率で幅方向に延伸し、横延伸直後に0〜10%の倍率で幅方向に収縮させた後にフィルムをテンターから離脱し、透明支持体(セルロースアセテートフィルム)CF−1を製膜した。
巻取り部前で両端部を切り落とし、幅2,000mmとし、長さ4,000mのロールフィルムとして巻き取った。
作製したセルロースアセテートフィルムCF−1について、25℃60%RHで590nmにおけるReレターデーション値、及びRthレターデーション値を測定したところ、それぞれ55nm、及び200nmであった。フィルムの平均屈折率を1.48として、Rth(λ)を算出した。
<配向膜の形成>
以下の処方の塗布液を作製した。この塗布液を実施例1で作製した支持体(セルロースアセテートフィルム)CF−1にエクストルージョンコーターを用いて、25mL/mで塗布した後、115℃で2分間乾燥し、配向膜が形成された支持体CF−1Sを得た。
[塗布液の組成]
・上記合成例1で作製したゼラチン誘導体・・・・・・・・・・・・・・5.61g
・サリチル酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.53g
・ホルマリン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.51mL
・アセトン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・500.0mL
・メタノール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・200.0mL
・塩化メチレン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・300.0mL
・水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.20mL
<光学異方性層の形成>
下記の組成の棒状液晶性化合物を含む塗布液S1を、上記で作製した支持体CF−1Sの配向膜上に#5.0のワイヤーバーで連続的に塗布した。支持体CF−1Sの搬送速度は20m/minとした。室温から80℃に連続的に加温する工程で溶媒を乾燥させ、その後、80℃の乾燥ゾーンで90秒間加熱し、棒状液晶性化合物を配向させた。
続いて、塗布液S1が塗布された支持体CF−1Sの温度を60℃に保持して、UV照射により液晶性化合物の配向を固定化し、光学異方性層を形成した。
続いて、55℃の1.5mol/L水酸化ナトリウム水溶液中に、塗布液S1が塗布された支持体CF−1Sを2分間浸漬した後、水に浸漬し、十分に水酸化ナトリウムを洗い流した。
その後、35℃の5mol/L硫酸水溶液に1分間浸漬した後、水に浸漬し、希硫酸水溶液を十分に洗い流した。
最後に、塗布液S1が塗布された支持体CF−1Sを、120℃で十分に乾燥させた。このようにして、支持体CF−1Sの配向膜側に光学異方性層を有する光学補償フィルムを作製した。
[塗布液S1の組成]
・下記一般式(III)に示す棒状液晶性化合物・・・・・・・・・・・100質量部
・光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製)・・・・・・・3質量部
・増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)・・・・・・・・・・1質量部
・下記一般式(IV)に示すフッ素系ポリマー・・・・・・・・・・・・0.4質量部
・下記一般式(V)に示すピリジニム塩・・・・・・・・・・・・・・・・・1質量部
・メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・172質量部
(実施例2)
実施例1におけるゼラチン誘導体の代わりに、通常のゼラチン(#810:新田ゼラチン(株)製の商品名)を用いた以外は、実施例1と同様にして実施例2の光学補償フィルムを作製した。
(比較例1)
前記ゼラチン誘導体を含む配向膜を、支持体CF−1上に設けなかった以外は、実施例1と同様にして、比較例1の光学補償フィルムを作製した。
(比較例2)
実施例1における支持体CF−1を、1.5N水酸化ナトリウム水溶液を用い55℃で鹸化処理した後、0.5N硫酸を用い25℃で中和、更に純水で洗浄することで表面親水化処理した支持体CF−H1を得た。その後、実施例1と同様にして、製膜時のバンド面に、上記塗布液(S1)を塗布して光学異方性層(液晶層)を形成し、乾燥硬化させて、比較例2の光学補償フィルムを作製した。
(比較例3)
実施例1における支持体CF−1を、1.5N水酸化ナトリウム水溶液を用い55℃で鹸化処理した後、0.5N硫酸を用い25℃で中和、更に純水で洗浄することで表面親水化処理した支持体CF−H2を得た。製膜時のバンド面にシランカップリング剤(信越化学工業(株)製、KBM−5103)を2質量%となる様に2質量%酢酸水溶液で希釈)を#5バーで塗布し、120℃、5分間乾燥した。その後、実施例1と同様にして、製膜時のバンド面に、上記塗布液(S1)を塗布して光学異方性層(液晶層)を形成し、乾燥硬化させて、比較例3の光学補償フィルムを作製した。
(比較例4)
比較例3で作製した親水化した支持体のラビング処理した側に、本発明の棒状液晶性化合物を含む塗布液(S1)に、以下に記載する方法で作製したゾル液aを2.5質量%添加し、塗布液(S2)を実施例の方法で塗布し、比較例4の光学補償フィルムを作製した。
<ゾル液aの調製>
攪拌機、還流冷却器を備えた反応器、メチルエチルケトン120質量部、アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(KBM―5103、信越化学工業(株)製)100質量部、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート3質量部を加え、混合したのち、イオン交換水30質量部を加え、60℃で4時間反応させたのち、室温まで冷却し、ゾル液aを得た。
質量平均分子量は1,600であり、オリゴマー成分以上の成分のうち、分子量が1,000〜20,000の成分は100%であった。
また、ガスクロマトグラフィー分析から、原料のアクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランは全く残存していなかった。固形分濃度が29%になるようにメチルエチルケトンで調製し、ゾル液aとした。
<光学補償フィルムの評価>
上記実施例1〜2、及び比較例1〜4で作製した光学補償フィルムについて以下の評価を行った。
[液晶層の膜厚の測定]
断面切削試料を作製し、オスミウム染色後、SEMで観察し、液晶層の膜厚を測定した。
[垂直配向性]
試料をKOBRA ADH21(王子計測器(株)製)550nmで測定し、試料表面に対し垂直方向から測定した場合の値が、絶対値で0.5nm以下であるものを垂直配向している、それ以上のものを垂直配向していないと評価した。試料の支持体が複屈折を持つ場合は、試料から支持体の複屈折を差し引くことで評価した。
[密着性]
上記実施例1〜2、及び比較例1〜4で作製した光学補償フィルムにおいて、支持体と配向膜との密着性について、JIS K5600−5−6:1999に基づく下記評価基準で評価した。
―評価基準―
0:剥がれが生じていない。
1:切込みを中心に、剥がれが5%未満である。
2:切込みを中心に、剥がれが5%以上、15%未満である。
3:切込みを中心に、剥がれが15%以上、35%未満である。
4:切込みマス全てが剥がれている部分があり、剥がれが35%未満である。
5:著しい剥がれが生じた。
[支持体の光学特性の測定]
上記実施例1〜2、及び比較例1〜4で作製した光学補償フィルムについて、支持体の光学特性(Re,Rth)を測定した。結果を表2に示す。
[液晶層の光学特性の測定]
上記実施例1〜2、及び比較例1〜4で作製した光学補償フィルムについて、液晶層の光学特性(Re,Rth)を測定した。結果を表2に示す。
[配向膜の厚さの測定]
上記実施例1〜2、及び比較例1〜4で作製した光学補償フィルムについて、配向膜の厚さを測定した。結果を表2に示す。
[液晶層の重合度測定]
上記実施例1〜2、及び比較例1〜4で作製した光学補償フィルムについて、液晶層の重合度を測定した。結果を表2に示す。
上記表1〜表2に示すとおり、本発明の光学補償フィルムは、化学修飾された配向膜が、液晶層を構成する液晶分子を配向する機能を有するとともに、支持体に対する高い密着性を有するので、液晶層が望ましい配向性を示し、該光学補償フィルムの厚さを薄くすることができる。
また、配向膜が支持体の形成とともに形成されるため、製造工程数が減り、歩留まりが向上し、光学補償フィルムを効率よく製造することができ、製造コストも軽減することができる。
(実施例3)
<偏光板の作製>
延伸したポリビニルアルコールフィルムにヨウ素を吸着させて偏光膜を作製し、市販のセルロースアセテートフィルム(富士タックTD80UF、富士写真フイルム(株)製)に鹸化処理を行い、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて偏光板の片側に貼り付けた。更に同様にして実施例1で作製した光学補償フィルムを、液晶層が前記偏光膜の反対側となるように前記偏光板のもう一方の側に貼り付け、偏光板P−1を作製した。
(実施例4)
<偏光板の作製>
実施例3における光学補償フィルムを、実施例2で作製した光学補償フィルムに代えた以外は、実施例3と同様にして、偏光板P−2を作製した。
(比較例5)
<偏光板の作製>
実施例3における光学補償フィルムを、比較例1で作製した光学補償フィルムに代えた以外は、実施例3と同様にして、偏光板P−H1を作製した。
(比較例6)
<偏光板の作製>
実施例3における光学補償フィルムを、比較例2で作製した光学補償フィルムに代えた以外は、実施例3と同様にして、偏光板P−H3を作製した。
(比較例7)
<偏光板の作製>
実施例3における光学補償フィルムを、比較例3で作製した光学補償フィルムに代えた以外は、実施例3と同様にして、偏光板P−H4を作製した。
(比較例8)
<偏光板の作製>
実施例3における光学補償フィルムを、比較例4で作製した光学補償フィルムに代えた以外は、実施例3と同様にして、偏光板P−H5を作製した。
(比較例9)
また、同様に延伸したポリビニルアルコールフィルムにヨウ素を吸着させて偏光膜を作製し、市販のセルロースアセテートフィルム(富士タックTD80UF、富士写真フイルム(株)製)に鹸化処理を行い、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、前記偏光板の両側に貼り付け、偏光板P−H6を作製した。
(実施例5)
<液晶表示装置の作製>
液晶テレビTH−32LX500(松下電器産業(株)製)から、液晶セルを取り出し、視認者側及びバックライト側に貼られてあった偏光板と光学補償フィルムとを剥した。この液晶セルは、電圧無印加状態及び黒表示時では液晶分子はガラス基板間で実質的に平行配向しており、その遅相軸方向は画面に対して水平方向であった。
上記液晶セルの上下のガラス基板に、上記実施例3で作製した偏光板P−1を、粘着剤を用いて貼り合わせた。このとき、バックライト側の偏光板として、偏光板P−1を配置し、視認者側の偏光板として、偏光板P−H6を配置し、偏光板P−1を構成する光学異方性層がバックライト側のガラス基板に接するように貼り合わせた。
また、バックライト側の偏光板P−1の吸収軸と、液晶セルの遅相軸とが直交するようにし、上下の偏光板の吸収軸は直交するように配置した。このようにして偏光板P−1,P−H6を貼り合せた液晶セルを、再度、液晶テレビTH−32LX500に組み込みこんだ。このようにして液晶表示装置D−1を作製した。
<液晶表示装置の漏れ光の測定及び評価>
このように作製した液晶表示装置D−1の漏れ光を測定し、評価した。その評価結果を表3に示す。なお、測定機は(輝度計BM−5、トプコン社製)を用い、光源輝度と漏れ光輝度との比を透過率とした。液晶表示装置D−1を左斜め60°から観察した。
液晶表示装置の漏れ光の評価基準として、以下のように定義した。
○:正面(0°)と比較し、明るさ(暗さ)に差がない。
×:正面(0°)と比較し、明るさ(暗さ)の差が認められた。
(実施例6)
<液晶表示装置の作製>
実施例5において、バックライト側の偏光板として、配置された偏光板P−1を、偏光板P−2に代えた以外は、実施例5と同様にして、液晶表示装置D−2を作製した。
<液晶表示装置の漏れ光の測定及び評価>
実施例5と同様にして、液晶表示装置D−2の漏れ光を測定し、評価した。その結果を表3に示す。また、液晶表示装置D−2を左斜め60°から観察した。
(比較例10)
<液晶表示装置の作製>
実施例5において、バックライト側の偏光板として、配置された偏光板P−1を、偏光板P−H1に代えた以外は、実施例5と同様にして、液晶表示装置D−H1を作製した。
<液晶表示装置の漏れ光の測定及び評価>
実施例5と同様にして、液晶表示装置D−H1の漏れ光を測定し、評価した。その結果を表3に示す。また、液晶表示装置D−H1を左斜め60°から観察した。
(比較例11)
<液晶表示装置の作製>
実施例5において、バックライト側の偏光板として、配置された偏光板P−1を、偏光板P−H2に代えた以外は、実施例5と同様にして、液晶表示装置D−H2を作製した。
<液晶表示装置の漏れ光の測定及び評価>
実施例5と同様にして、液晶表示装置D−H2の漏れ光を測定し、評価した。その結果を表3に示す。また、液晶表示装置D−H2を左斜め60°から観察した。
(比較例12)
<液晶表示装置の作製>
実施例5において、バックライト側の偏光板として、配置された偏光板P−1を、偏光板P−H3に代えた以外は、実施例5と同様にして、液晶表示装置D−H3を作製した。
<液晶表示装置の漏れ光の測定及び評価>
実施例5と同様にして、液晶表示装置D−H3の漏れ光を測定し、評価した。その結果を表3に示す。また、液晶表示装置D−H3を左斜め60°から観察した。
(比較例13)
<液晶表示装置の作製>
実施例5において、バックライト側の偏光板として、配置された偏光板P−1を、偏光板P−H4に代えた以外は、実施例5と同様にして、液晶表示装置D−H4を作製した。
<液晶表示装置の漏れ光の測定及び評価>
実施例5と同様にして、液晶表示装置D−H4の漏れ光を測定し、評価した。その結果を表3に示す。また、液晶表示装置D−H4を左斜め60°から観察した。
(比較例14)
<液晶表示装置の作製>
実施例5において、バックライト側の偏光板として、配置された偏光板P−1を、偏光板P−H5に代えた以外は、実施例5と同様にして、液晶表示装置D−H5を作製した。
<液晶表示装置の漏れ光の測定及び評価>
実施例5と同様にして、液晶表示装置D−H5の漏れ光を測定し、評価した。その結果を表3に示す。また、液晶表示装置D−H5を左斜め60°から観察した。
上記表3に示した結果から、本発明の偏光板P−1を用いた液晶表示装置D−1及びD−2の漏れ光は、比較例10の液晶表示装置D−H1、及び比較例14の液晶表示装置D−H5に対し、良好なものであることが分かる。
本発明の光学補償フィルム、及び偏光板は、特にIPS方式において、高いコントラストと、黒表示時の視角方向に依存した色ずれを改良することができ、視野角コントラストが著しく改善された液晶表示装置に好適に用いることができる。
本発明の液晶表示装置は、液晶セルを光学的に補償し、コントラストの改善、及び視角方向に依存したカラーシフトを軽減でき、携帯電話、パソコン用モニタ、テレビ、液晶プロジェクタなどに好適に使用することができる。

Claims (14)

  1. 支持体と、側鎖にアミノ基及びカルボキシル基を有する高分子からなる配向膜と、液晶層とをこの順に積層してなることを特徴とする光学補償フィルム。
  2. 側鎖にアミノ基及びカルボキシル基を有する高分子が、ゼラチン誘導体である請求項1に記載の光学補償フィルム。
  3. 側鎖にアミノ基及びカルボキシル基を有する高分子が、少なくとも一つの(メタ)アクリル基を有する請求項1から2のいずれかに記載の光学補償フィルム。
  4. 配向膜の厚さが、0.01μm以上、2.5μm以下である請求項1から3のいずれかに記載の光学補償フィルム。
  5. 支持体の光学特性が、下記式(1)及び式(2)を満たす請求項1から4のいずれかに記載の光学補償フィルム。
    20≦Re≦150(nm)・・・・・・・・・・・・・式(1)
    100≦Rth≦300(nm)・・・・・・・・・・・式(2)
  6. 支持体の厚さが、20μm以上、500μm以下である請求項1から5のいずれかに記載の光学補償フィルム。
  7. 支持体が、セルロースエステルからなる請求項1から6のいずれかに記載の光学補償フィルム。
  8. 液晶層が、重合性棒状液晶化合物と、下記一般式(I)及び一般式(II)の少なくともいずれかで示される配向膜側垂直配向剤とを含む請求項1から7のいずれかに記載の光学補償フィルム。
    上記一般式(I)中、Rは、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換の複素環基を表し、Dは水素結合性基を表し、mは1〜3の整数を表し、Xはアニオンを表す。
    上記式(II)中、R及びR10は、それぞれ、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換の複素環基を表し、Xはアニオンを表す。
  9. 液晶層の光学特性が、下記式(3)及び式(4)を満たす請求項1から8のいずれかに記載の光学補償フィルム。
    0≦Re≦10(nm)・・・・・・・・・・・・・・・式(3)
    −400≦Rth≦−80(nm)・・・・・・・・・式(4)
  10. 液晶層の重合度が、90〜100%である請求項1から9のいずれかに記載の光学補償フィルム。
  11. 支持体に、アミノ基及びカルボキシル基を有する高分子と、有機溶媒と、硬膜剤とを含む塗布液を塗布し、乾燥することによって、側鎖にアミノ基及びカルボキシル基を有する高分子からなる配向膜を形成する工程を含むことを特徴とする光学補償フィルムの製造方法。
  12. 側鎖にアミノ基及びカルボキシル基を有する高分子が、ゼラチン誘導体である請求項11に記載の光学補償フィルムの製造方法。
  13. 側鎖にアミノ基及びカルボキシル基を有する高分子が、少なくとも一つの(メタ)アクリル基を有する請求項11から12のいずれかに記載の光学補償フィルムの製造方法。
  14. 請求項1から10のいずれかに記載の光学補償フィルムと、偏光子及び保護フィルムとを有することを特徴とする偏光板。
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