JP2006337784A - 光学補償シート、偏光板および液晶表示装置 - Google Patents

光学補償シート、偏光板および液晶表示装置 Download PDF

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章伸 牛山
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Abstract

【課題】 液晶表示装置の斜め方向からの漏れ光および色み変化の軽減に寄与するとともに、正面コントラストの改善に寄与する光学補償シートを提供する。
【解決手段】 透明支持体と、該透明支持体上の配向膜と、光学異方性層とを有し、該光学異方性層が、分子配向状態に固定された液晶性化合物を含有する光学補償シートであって、前記光学異方性層の空気界面側表面のフッ素原子数/炭素原子数が0.1以上であり、かつ前記光学異方性層の配向膜側の窒素原子数/炭素原子数が0.005以上、硫黄原子数/炭素原子数が0.005以上、リン原子数/炭素原子数が0.005以上、ホウ素原子数/炭素原子数が0.005以上、又は(窒素原子数/炭素原子数)、(硫黄原子数/炭素原子数)、(リン原子数/炭素原子数)、(ホウ素原子数/炭素原子数)から選ばれる2種類以上の和が0.005以上である光学補償シートである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、新規な光学補償シート、ならびにそれを用いた偏光板及び液晶表示装置の分野に属する。本発明は、液晶、特に液晶性化合物(棒状液晶、ディスコティック液晶)の空気界面および配向膜側における傾斜角を制御する方法の技術分野にも属する。さらに本発明は液晶表示装置の技術分野に関し、特に水平方向に配向した液晶性化合物に横方向の電界を印加することにより表示を行う、インプレーンスイッチング(IPS)モードやFFSモードの液晶表示装置、さらに等に関する。また、本発明は、IPSモード等の液晶表示装置の正面コントラスト比の改善に寄与する位相差膜、およびその製造方法に関する。
液晶表示装置としては、2枚の直交した偏光板の間に、ネマチック液晶をツイスト配列させた液晶層を挟み、電界を基板に対して垂直な方向にかける方式、いわゆるTNモードが広く用いられている。この方式では、黒表示時に液晶が基板に対して立ち上がるために、斜めから見ると液晶性化合物による複屈折が発生し、光漏れが起こる。この問題に対して、液晶性化合物がハイブリッド配向したフィルムを用いることで、液晶セルを光学的に補償し、この光漏れを防止する方式が実用化されている。しかし、液晶性化合物を用いても液晶セルを問題なく完全に光学的に補償することは非常に難しく、画面下方向での諧調反転が抑えきれないという問題を生じていた。
かかる問題を解決するため、横電界を液晶に対して印加する、いわゆるIPSモードやFFSモードによる液晶表示装置や、誘電率異方性が負の液晶を垂直配向してパネル内に形成した突起やスリット電極によって配向分割した垂直配向(VA)モードが提案され、実用化されている。近年、これらのパネルはモニター用途に留まらず、テレビ用途として開発が進められており、それに伴って画面の輝度が大きく向上してきている。このため、これらの動作モードで従来問題とされていなかった、黒表示時の対角位斜め入射方向での僅かな光漏れが表示品質の低下の原因として顕在化してきた。
この色調や黒表示の視野角を改善する手段の一つとして、液晶層と偏光板の間に複屈折特性を有する光学補償材料を配置することがIPSやFFSモードにおいても検討されている。例えば、傾斜時の液晶層のレターデーションの増減を補償する作用を有する光軸を互いに直交した複屈折媒体を基板と偏光板との間に配置することで、白表示または中間調表示を斜め方向から直視した場合の色付きが改善できることが開示されている(特許文献1参照)。また、負の固有複屈折を有するスチレン系ポリマーやディスコティック液晶性化合物からなる光学補償フィルムを使用した方法(特許文献2、3、4参照)や光学補償フィルムとして複屈折が正で光学軸がフィルムの面内にある膜と複屈折が正で光学軸がフィルムの法線方向にある膜とを組み合わせる方法(特許文献5参照)、レターデーションが二分の一波長の二軸性の光学補償シートを使用する方法(特許文献6参照)、偏光板の保護膜として負のレターデーションを有する膜を使い、この表面に正のレターデーションを有する光学補償層を設ける方式(特許文献7参照)が提案されている。
特開平9−80424号公報 特開平10−54982号公報 特開平11−202323号公報 特開平9−292522号公報 特開平11−133408号公報 特開平11−305217号公報 特開平10−307291号公報
しかし、延伸複屈折ポリマーフィルムからなる光学補償シートを用いてIPSモードやFFSモード液晶セルを光学補償する場合は、複数のフィルムを用いる必要があり、その結果、光学補償シートの厚さが増し、表示装置の薄形化に不利である。また、この問題を解決したディスコティック液晶性化合物等から形成された光学異方性層を利用して、液晶をオフする方法においても、ディスコティック液晶性化合物の光軸を基板面に対し水平配向させる場合には配向欠陥が発生しやすく、また、液晶表示装置に用いた場合、バックライトの拡散光で斜めから入射した光は正面Reが大きな膜では偏光解消して正面に抜けやすく、黒表示時に光漏れが発生し、消光度の低い位相差膜を作製してもコントラスト低下等の不具合が発生していた。
本発明は前記諸問題に鑑みなされたものであって、液晶表示装置、特にIPSモードやFFSモードの液晶表示装置の斜め方向、例えば60°からの漏れ光及び色み変化の軽減に寄与するとともに、正面コントラストの改善に寄与する光学補償シート及び偏光板を提供することを課題とする。また、本発明は、黒輝度が低く、正面コントラスト比が改善された液晶表示装置、特にIPSモードの液晶表示装置を提供することを課題とする。
[1] 透明支持体と、該透明支持体上の配向膜と、光学異方性層とを有し、該光学異方性層が、分子配向状態に固定された液晶性化合物を有する光学補償シートであって、前記光学異方性層の空気界面側表面のフッ素原子数/炭素原子数が0.1以上であり、かつ前記光学異方性層の配向膜側の窒素原子数/炭素原子数が0.005以上または硫黄原子数/炭素原子数が0.005以上またはリン原子数/炭素原子数が0.005以上、またはホウ素原子数/炭素原子数が0.005以上または{(窒素原子数/炭素原子数)、(硫黄原子数/炭素原子数)、(リン原子数/炭素原子数)、ホウ素原子数/炭素原子数}から選ばれる2種類以上の和が0.005以上である光学補償シート。
[2] 前記光学異方性層がさらにフルオロ脂肪族基含有モノマーより誘導される繰り返し単位と下記一般式(1)で表される繰り返し単位とを含む共重合体の少なくとも一種とを含有する[1]に記載の光学補償シート。
Figure 2006337784
(式中、R1、R2およびR3は、それぞれ独立に、水素原子、または置換基を表し;Lは下記の連結基群から選ばれる2価の連結基または下記の連結基群から選ばれる2つ以上を組み合わせて形成される2価の連結基を表し、
(連結基群)
単結合、−O−、−CO−、−NR4−(R4は水素原子、アルキル基、アリール基、またはアラルキル基を表す)、−S−、−SO2−、−P(=O)(OR5)−(R5はアルキル基、アリール基、またはアラルキル基を表す)、アルキレン基およびアリーレン基;
Qはカルボキシル基(−COOH)もしくはその塩、スルホ基(−SO3H)もしくはその塩、またはホスホノキシ{−OP(=O)(OH)2}もしくはその塩を表す。)
[3] 前記光学異方性層が、さらにオニウム塩かつ/またはスルホン酸誘導体かつ/または燐酸誘導体を少なくとも一種含有することを特徴とする[1]〜[2]のいずれか1項に記載の光学補償シート。
[4] 前記透明支持体が親水性基を含有することを特徴とする[1]〜[3]のいずれか1項に記載の光学補償シート。
[5] 前記液晶性化合物が、ディスコティック液晶性化合物かつ/または棒状性液晶である[1]〜[4]のいずれか1項に記載の光学補償シート。
[6] 前記光学異方性層が、さらに、セルロースエステルを含有する[1]〜[5]のいずれか1項に記載の光学補償シート。
[7] 前記光学異方性層の前記棒状液晶性化合物の長軸方向は光学異方性層面に対して実質的に垂直になるように配向状態が固定化されている[1]〜[6]に記載の光学補償シート。
[8] 少なくとも、偏光膜と、該偏光膜の片面に設けられた透明保護膜とからなり、該透明保護膜が、[1]〜[7]のいずれか1項に記載の光学補償シートである偏光板。
[9] [1]〜[7]のいずれか1項に記載の光学補償シートを有する液晶表示装置。
[10] 少なくとも、液晶セルと、該液晶セルの両側にそれぞれ配置された偏光板とを有し、前記偏光板の少なくとも一方が、偏光膜と該偏光膜の片面であって液晶セルに近い側に設けられた透明保護膜とを少なくとも有し、且つ該透明保護膜が、[1]〜[7]のいずれか1項に記載の光学補償シートである液晶表示装置。
本明細書において、Re(λ)、Rth(λ)は各々、波長λにおける面内のリターデーションおよび厚さ方向のリターデーションを表す。Re(λ)はKOBRA 21ADH(王子計測機器(株)製)において波長λnmの光をフィルム法線方向に入射させて測定される。Rth(λ)は前記Re(λ)、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHにより判断される)を傾斜軸(回転軸)としてフィルム法線方向に対して+40°傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて測定したレターデーション値、および面内の遅相軸を傾斜軸(回転軸)としてフィルム法線方向に対して−40°傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて測定したレターデーション値の計3つの方向で測定したレターデーション値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHが算出する。ここで平均屈折率の仮定値は ポリマーハンドブック(JOHN WILEY&SONS、INC)、各種光学フィルムのカタログの値を使用することができる。平均屈折率の値が既知でないものについてはアッベ屈折計で測定することができる。主な光学フィルムの平均屈折率の値を以下に例示する: セルロースアシレート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリスチレン(1.59)である。これら平均屈折率の仮定値と膜厚を入力することで、KOBRA 21ADHはnx、ny、nzを算出する。この算出されたnx、ny、nzよりNz=(nx−nz)/(nx−ny)が更に算出される。
また、本明細書において、「遅相軸」は、屈折率が最大となる方向を意味する。また、本明細書において「偏光板」とは、特に断らない限り、長尺の偏光板及び液晶装置に組み込まれる大きさに裁断された偏光板の両者を含む意味で用いられる。また、本明細書では、「偏光膜」及び「偏光板」を区別して用いるが、「偏光板」は「偏光膜」の少なくとも片面に該偏光膜を保護する透明保護膜を有する積層体のことを意味するものとする。
本発明では、配向固定された液晶性化合物を含有する光学異方性層の空気界面側表面のフッ素原子数/炭素原子数および配向膜側の窒素原子数/炭素原子数かつ/または硫黄原子数/炭素原子数かつ/またはリン原子数/炭素原子数を制御することにより、光学補償機能に優れ、かつ、画像表示装置に適用した場合に、広い視野角拡大性能を有する新規な光学補償シートを提供している。
発明の実施の形態
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明は、配向固定された液晶性化合物を含有する光学異方性層を有する光学補償シートであって、下記(1)を満足し、且つ下記(2)〜(6)の少なくともいずれか一つを満足する。
(1)前記光学異方性層の空気界面側表面のフッ素原子数/炭素原子数が0.1以上
(2)前記光学異方性層の配向膜界面側表面の窒素原子数/炭素原子数が0.005以上
(3)前記光学異方性層の配向膜界面側表面の硫黄原子数/炭素原子数が0.005以上
(4)前記光学異方性層の配向膜界面側表面のリン原子数/炭素原子数が0.005以上
(5)前記光学異方性層の配向膜界面側表面のホウ素原子数/炭素原子数が0.005以上
(6)前記光学異方性層の配向膜界面側表面の(窒素原子数/炭素原子数)、(硫黄原子数/炭素原子数)、(リン原子数/炭素原子数)及び(ホウ素原子数/炭素原子数)から選ばれる2種以上の和が0.005以上
本発明において、フッ素原子数/炭素原子数(以下、「F/C」と省略する場合がある)、窒素原子数/炭素原子数(以下、「N/C」と省略する場合がある)、硫黄原子数/炭素原子数(以下、「S/C」と省略する場合がある)、リン原子数/炭素原子数(以下、「P/C」と省略する場合がある)、及びホウ素原子/炭素原子数(以下、「B/C」と略す場合がある)とは、X線光電子分光法で求めた窒素原子と炭素原子との、及びフッ素原子と炭素原子との光電子エネルギーのピーク強度比をいう。前記光学異方性層の空気界面側表面のF/Cは0.1以上であり、1.0以上であることがより好ましく、1.0〜4.0であることがさらに好ましい。前記光学異方性層のN/C、S/CP/C、及びB/Cはそれぞれ0.005以上であることが好ましく、0.01以上であることがより好ましく、0.01〜0.05であることがさらに好ましい。前記(1)の条件を満足し、且つ前記(2)〜(6)のいずれか一の条件を少なくとも満足すると、液晶性化合物の分子の垂直配向性を良化でき、その結果、良好な光学補償能を有する光学異方性層となる。
本発明においてX線光電子分光法とは、試料表面(即ち光学異方性層表面)にエネルギー幅の狭い軟X線(半値幅約1eV)を照射した時の光電効果により試料中から真空中に放出される原子の内殻・外殻電子の光電子エネルギーとその数を測定して、表面近傍(深さ数nm)に存在する原子の量やその原子の周囲の環境、化学結合状態を分析する方法である。X線光電子分光法を用いて、表面のフッ素原子(あるいは窒素、硫黄、リン原子、ホウ素原子)と炭素原子との光電子エネルギーのピーク強度比を求めることにより光学異方性層の表面におけるフッ素原子、窒素原子、硫黄原子、リン原子、ホウ素原子の存在状態を知ることができる。
本明細書におけるF/C(あるいはN/C、S/C、P/C、B/C)比は、クレイトスアナリティカル社製X線光電子分光装置ESCA−3400(測定条件:Mgアノードを使用し、X線出力12kV−10mA、パスエネルギー75eVで測定、測定範囲はC 1s;300〜275eV、F1s;700〜600eV、N1s;410〜390eVを0.1eVステップ、0.5or1秒/ステップで測定した。)を用い、F1s、N1s、S2p、P2p、C1s、B1sのエネルギーのピーク強度を測定し、下記の計算式で求めた値である。F/C、N/C、S/C、P/C、B/C比は、フッ素化合物の含有量、窒素化合物、硫黄化合物、リン化合物、ホウ素化合物の含有量を適宜変えることによりコントロールできる。後述するフッ素化合物、窒素化合物を光学異方性層中に含有させることで、F/C、N/C、S/C、P/C、B/C比を前記範囲に容易に調整することができる。
F/C比=(F1sのピーク強度)/(C1sのピーク強度)
N/C比=(N1sのピーク強度)/(C1sのピーク強度)
S/C比=(S2pのピーク強度)/(C1sのピーク強度)
P/C比=(P2pのピーク強度)/(C1sのピーク強度)
B/C比=(B1sのピーク強度)/(C1sのピーク強度)
次に、本発明の光学補償シートの作製に用いられる種々の材料、及び製造方法について詳細に説明する。
[光学異方性層]
本発明の光学補償シートは、配向状態に固定された少なくとも一種の液晶性化合物を含有する光学異方性層を有する。前記光学異方性層は、前記液晶性化合物の他、フッ素原子を有する化合物と、窒素原子、硫黄原子及びリン原子から選ばれる少なくとも一種の原子を有する化合物とを含有しているのが好ましい。例えば、前記液晶性化合物と、前記フッ素原子を有する化合物と、窒素原子、硫黄原子及びリン原子から選ばれる少なくとも一種の原子を有する化合物とを含有する塗布液を調製し、該塗布液を支持体等の表面に塗布して、液晶性化合物の分子を垂直配向させ、該配向状態を固定することで形成することができる。前記液晶性化合物はディスコティック液晶でも棒状液晶のいずれであってもよいが、本発明では棒状液晶を用いることが好ましい。仮支持体上に光学異方性層を形成した場合は、形成された光学異方性層は、支持体上に転写される。さらに、1層の光学異方性層のみならず複数の光学異方性層を積層して、所望の光学特性を示す光学補償シートを作製することもできる。
[フッ素系ポリマー]
前記光学異方性層は、下記一般式(1)で表される繰り返し単位を含むフッ素系ポリマー(以下、「ポリマーA」という場合がある)を含有しているのが好ましい。前記フッ素系ポリマーは、主に、光学異方性層の空気界面において、前記液晶性化合物の分子を垂直配向させるのに寄与する。光学異方性層の空気界面側表面のF/C比は、用いるフッ素系ポリマーの種類や含有量によって変動するので、用いるフッ素系ポリマーの種類や含有量を適宜選択することによって、上記条件(1)、即ち、F/Cが0.1以上の条件を満足する光学異方性層を作製することができる。
一般式(1)において、R1、R2およびR3はそれぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。Qはカルボキシル基(−COOH)またはその塩、スルホ基(−SO3H)またはその塩、ホスホノキシ基{−OP(=O)(OH)2}またはその塩を表す。Lは下記の連結基群から選ばれる任意の基、またはそれらの2つ以上を組み合わせて形成される2価の連結基を表す。
(連結基群)
単結合、−O−、−CO−、−NR4−(R4は水素原子、アルキル基、アリール基、またはアラルキル基を表す)、−S−、−SO2−、−P(=O)(OR5)−(R5はアルキル基、アリール基、またはアラルキル基を表す)、アルキレン基およびアリーレン基。
一般式(1)中、R1、R2およびR3は、それぞれ独立に、水素原子または特開2004−333852号公報に例示した下記置換基群から選ばれる置換基を表す。
(置換基群)
アルキル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ヘキサデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8のアルケニル基であり、例えば、ビニル基、アリール基、2−ブテニル基、3−ペンテニル基などが挙げられる)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8のアルキニル基であり、例えば、プロパルギル基、3−ペンチニル基などが挙げられる)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12のアリール基であり、例えば、フェニル基、p−メチルフェニル基、ナフチル基などが挙げられる)、アラルキル基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12のアラルキル基であり、例えば、ベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基などが挙げられる)、置換もしくは無置換のアミノ基(好ましくは炭素数0〜20、より好ましくは炭素数0〜10、特に好ましくは炭素数0〜6のアミノ基であり、例えば、無置換アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、アニリノ基などが挙げられる)、
アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜10のアルコキシ基であり、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基などが挙げられる)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは2〜10のアルコキシカルボニル基であり、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などが挙げられる)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは2〜10のアシルオキシ基であり、例えば、アセトキシ基、ベンゾイルオキシ基などが挙げられる)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜10のアシルアミノ基であり、例えばアセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基などが挙げられる)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜12のアルコキシカルボニルアミノ基であり、例えば、メトキシカルボニルアミノ基などが挙げられる)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7〜16、特に好ましくは炭素数7〜12のアリールオキシカルボニルアミノ基であり、例えば、フェニルオキシカルボニルアミノ基などが挙げられる)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12のスルホニルアミノ基であり、例えば、メタンスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基などが挙げられる)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜20、より好ましくは炭素数0〜16、特に好ましくは炭素数0〜12のスルファモイル基であり、例えば、スルファモイル基、メチルスルファモイル基、ジメチルスルファモイル基、フェニルスルファモイル基などが挙げられる)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12のカルバモイル基であり、例えば、無置換のカルバモイル基、メチルカルバモイル基、ジエチルカルバモイル基、フェニルカルバモイル基などが挙げられる)、
アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12のアルキルチオ基であり、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基などが挙げられる)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12のアリールチオ基であり、例えば、フェニルチオ基などが挙げられる)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12のスルホニル基であり、例えば、メシル基、トシル基などが挙げられる)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12のスルフィニル基であり、例えば、メタンスルフィニル基、ベンゼンスルフィニル基などが挙げられる)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12のウレイド基であり、例えば、無置換のウレイド基、メチルウレイド基、フェニルウレイド基などが挙げられる)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12のリン酸アミド基であり、例えば、ジエチルリン酸アミド基、フェニルリン酸アミド基などが挙げられる)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは1〜12のヘテロ環基であり、例えば、窒素原子、酸素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を有するヘテロ環基であり、例えば、イミダゾリル基、ピリジル基、キノリル基、フリル基、ピペリジル基、モルホリノ基、ベンゾオキサゾリル基、ベンズイミダゾリル基、ベンズチアゾリル基などが挙げられる)、シリル基(好ましくは、炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは、炭素数3〜24のシリル基であり、例えば、トリメチルシリル基、トリフェニルシリル基などが挙げられる)が含まれる。これらの置換基はさらにこれらの置換基によって置換されていてもよい。また、置換基を二つ以上有する場合は、同じでも異なってもよい。また、可能な場合には互いに結合して環を形成していてもよい。
1、R2およびR3はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)、または後述する−L−Qで表される基であることが好ましく、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、塩素原子、−L−Qで表される基であることがより好ましく、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基であることがさらに好ましく、水素原子、炭素数1〜2のアルキル基であることが特に好ましく、R2およびR3が水素原子で、R1が水素原子またはメチル基であることが最も好ましい。該アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基等が挙げられる。該アルキル基は、適当な置換基を有していても良い。該置換基としては、ハロゲン原子、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシル基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシル基、ヒドロキシル基、アシルオキシ基、アミノ基、アルコキシカルボニル基、アシルアミノ基、オキシカルボニル基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホンアミド基、スルホリル基、カルボキシル基などが挙げられる。なお、アルキル基の炭素数は、置換基の炭素原子を含まない。以下、他の基の炭素数についても同様である。
Lは、上記連結基群から選ばれる2価の連結基、またはそれらの2つ以上を組み合わせて形成される2価の連結基を表す。上記連結基群中、−NR4−のR4は、水素原子、アルキル基、アリール基またはアラルキル基を表し、好ましくは水素原子またはアルキル基である。また、−PO(OR5)−のR5はアルキル基、アリール基またはアラルキル基を表し、好ましくはアルキル基である。R4およびR5がアルキル基、アリール基またはアラルキル基を表す場合の炭素数は「置換基群」で説明したものと同じである。Lとしては、単結合、−O−、−CO−、−NR4−、−S−、−SO2−、アルキレン基またはアリーレン基を含むことが好ましく、単結合、−CO−、−O−、−NR4−、アルキレン基またはアリーレン基を含んでいることが特に好ましく、単結合であることが最も好ましい。Lがアルキレン基を含む場合、アルキレン基の炭素数は、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜8、特に好ましくは1〜6である。特に好ましいアルキレン基の具体例として、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラブチレン、ヘキサメチレン基等が挙げられる。Lが、アリーレン基を含む場合、アリーレン基の炭素数は、好ましくは6〜24、より好ましくは6〜18、特に好ましくは6〜12である。特に好ましいアリーレン基の具体例として、フェニレン、ナフタレン基等が挙げられる。Lが、アルキレン基とアリーレン基を組み合わせて得られる2価の連結基(即ちアラルキレン基)を含む場合、アラルキレン基の炭素数は、好ましくは7〜34、より好ましくは7〜26、特に好ましくは7〜16である。特に好ましいアラルキレン基の具体例として、フェニレンメチレン基、フェニレンエチレン基、メチレンフェニレン基等が挙げられる。Lとして挙げられた基は、適当な置換基を有していてもよい。このような置換基としては先にR1〜R3における置換基として挙げた置換基と同様なものを挙げることができる。
以下にLの具体的構造を例示するが、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
Figure 2006337784
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前記式(1)中、Qはカルボキシル基、カルボキシル基の塩(例えばリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩(例えばアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、トリメチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、トリメチルベンジルアンモニウム、ジメチルフェニルアンモニウムなど)、ピリジニウム塩など)、スルホ基、スルホ基の塩(塩を形成するカチオンの例は上記カルボキシル基に記載のものと同じ)、ホスホノキシ基、ホスホノキシ基の塩(塩を形成するカチオンの例は上記カルボキシル基に記載のものと同じ)を表す。より好ましくはカルボキシル基、スルホ基、ホスホ基であり、特に好ましいのはカルボキシル基またはスルホ基であり、最も好ましいのは、カルボキシル基である。
本発明に使用可能な前記ポリマーAに含まれる前記一般式(1)に対応するモノマーの具体例を以下に挙げるが、本発明は以下の具体例によってなんら制限されるものではない。
Figure 2006337784
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前記ポリマーAは、前記一般式(1)で表される繰り返し単位を1種含んでいてもよいし、2種以上含んでいてもよい。また前記ポリマーAは、前記フルオロ脂肪族基含有モノマーより誘導される繰り返し単位を1種または2種以上有していてもよい。好ましくは、特開2004−333852号公報の一般式[1]で記載されているフルオロ脂肪族基含有モノマーを含むことが好ましい。さらに、前記ポリマーAはそれら以外の他の繰り返し単位を含んでいてもよい。前記他の繰り返し単位については特に制限されず、通常のラジカル重合反応可能なモノマーから誘導される繰り返し単位が好ましい例として挙げられる。前記ポリマーAは、特開2004−46038[0026]〜[0033]記載のモノマー群から選ばれるモノマーから誘導される繰り返し単位を1種含有していてもよいし、2種以上含有していてもよい。
また、前記ポリマーAは、特開2004−333852号公報に記載されている一般式[2]で表されるモノマーから誘導される繰り返し単位を含んでいてもよい。
前記ポリマーAのフルオロ脂肪族基含有モノマーの量は、該ポリマーの構成モノマー総量の5質量%以上であるのが好ましく、10質量%以上であるのがより好ましく、30質量%以上であるのがさらに好ましい。前記フルオロ脂肪族基含有モノマーより誘導される繰り返し単位において、前記一般式(1)で表される繰り返し単位の量は、該フルオロ脂肪族基含有モノマーより誘導される繰り返し単位の構成モノマー総量の0.5質量%以上であるのが好ましく、1〜20質量%であるのがより好ましく、1〜10質量%であるのが特に好ましく、1〜5質量%であるのが最も好ましい。
本発明に用いる前記ポリマーAの質量平均分子量は1,000,000以下であるのが好ましく、500,000以下であるのがより好ましく、5,000以上50,000以下であるのがさらに好ましい。質量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)を用いて、ポリスチレン(PS)換算の値として測定可能である。
前記ポリマーAを製造する際に採用される重合方法については、特に限定されるものではないが、特開2004−46038号公報の[0035]〜[0041]に記載の方法を用いることが好ましい。
なお、前記ポリマーAは、ディスコティック液晶性化合物、あるいは棒状液晶化合物の配向状態を固定化するために置換基として重合性基を有するものも好ましい。
以下に、前記ポリマーAとして本発明に好ましく用いられる具体例を示すが、本発明はこれらの具体例によってなんら限定されるものではない。ここで式中の数値(a、b、c、d等の数値)は、それぞれ各モノマーの組成比を示す質量百分率であり、MwはTSK Gel GMHxL、TSK Gel G4000 HxL、TSK Gel G2000 HxL (いずれも東ソー(株)の商品名)のカラムを使用したGPC分析装置により、溶媒THF、示差屈折計検出によるポリスチレン換算で表した質量平均分子量である。
Figure 2006337784
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本発明に用いられる前記ポリマーAは、上記した様に、公知慣用の方法で製造することができる。例えば先にあげたフルオロ脂肪族基を有するモノマー、水素結合性基を有するモノマー等を含む有機溶媒中に、汎用のラジカル重合開始剤を添加し、重合させることにより製造できる。また、場合によりその他の付加重合性不飽和化合物を、さらに添加して上記と同じ方法にて製造することができる。各モノマーの重合性に応じ、反応容器にモノマーと開始剤を滴下しながら重合する滴下重合法なども、均一な組成のポリマーを得るために有効である。
光学異方性層形成用組成物中における前記ポリマーAの含有量の好ましい範囲は、その用途によって異なるが、組成物(塗布液である場合は溶媒を除いた組成物)中、0.005〜8質量%であるのが好ましく、0.01〜5質量%であるのがより好ましく、0.05〜1質量%であるのがさらに好ましい。前記フルオロ脂肪族基含有モノマーより誘導される繰り返し単位の添加量が0.005質量%未満では効果が不十分であり、また8質量%より多くなると、塗膜の乾燥が十分に行われなくなったり、光学フィルムとしての性能(例えばレターデーションの均一性等)に悪影響を及ぼす場合がある。
[オニウム塩]
前記光学異方性層は、オニウム塩の少なくとも一種を含有するのが好ましい。オニウム塩は配向膜界面側において棒状液晶化合物の分子を垂直配向させるのに寄与する。また、前記オニウム塩の例には、窒素原子を含むアンモニウム塩、硫黄原子を含むスルホニウム塩、リン原子を含むホスホニウム塩等が含まれる。即ち、前記光学異方性層の配向膜界面側表面のN/C比、S/C比、P/C比、及びB/Cは、用いるオニウム塩の種類や含有量によって変動するので、用いるオニウム塩の種類や含有量を適宜選択することで、上記条件(2)〜(6)のいずれか一を満足する光学異方性層を作製することができる。
前記オニウム塩としては、好ましくは、4級オニウム塩であり、より好ましくは第4級アンモニウム塩である。
第4級アンモニウム塩は、一般に、第3級アミン(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリエタノールアミン、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N,N−ジメチルピペラジン、トリエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンなど)あるいは含窒素複素環(ピリジン環、ピコリン環、2,2’−ビピリジル環、4,4’−ビピリジル環、1,10−フェナントロリン環、キノリン環、オキサゾール環、チアゾール環、N−メチルイミダゾール環、ピラジン環、テトラゾール環など)をアルキル化(メンシュトキン反応)、アルケニル化、アルキニル化あるいはアリール化して得られる。
第4級アンモニウム塩としては、含窒素複素環からなる第4級アンモニウム塩が好ましく、特に好ましくは第4級ピリジニウム塩である。
より具体的には、前記第4級アンモニウム塩は、下記一般式(3a)または後述する一般式(3b)で表される第4級ピリジニウム塩から選ばれるのが好ましい。
Figure 2006337784
式(3a)中、R8は置換もしくは無置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アリール基または複素環基を表し、Dは水素結合性基を表し、mは1〜3の整数を表し、X-はアニオンを表す。
まず、前記一般式(3a)について説明する。
上記R8で表されるアルキル基は、炭素数1〜18の置換もしくは無置換のアルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜8の置換もしくは無置換のアルキル基である。これらは、直鎖状、分岐鎖状、あるいは環状であってもよい。これらの例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、ネオペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基およびシクロプロピル基等が挙げられる。
アルキル基の置換基の例としては、以下のものを挙げることができる。炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)の置換もしくは無置換のアルケニル基(例えば、ビニル基);炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)の置換もしくは無置換のアルキニル基(例えば、エチニル基);炭素数6〜10の置換もしくは無置換のアリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基);ハロゲン原子(例えば、F、Cl、Br等);炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換もしくは無置換のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基);炭素数6〜10の置換もしくは無置換のアリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ビフェニルオキシ基、p−メトキシフェノキシ基);炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換もしくは無置換のアルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基);炭素数6〜10の置換もしくは無置換のアリールチオ基(例えば、フェニルチオ基);炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)の置換もしくは無置換のアシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基);
炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換もしくは無置換のアルキルスルホニル基またはアリールスルホニル基(例えば、メタンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基);炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)の置換もしくは無置換のアシルオキシ基(例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基);炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)の置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基);炭素数7〜11の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基(例えば、ナフトキシカルボニル基);無置換のアミノ基、もしくは炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換アミノ基(例えば、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、アニリノ基、メトキシフェニルアミノ基、クロロフェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、n−ブトキシカルボニルアミノ基、フェノキシカルボニルアミノ基、メチルカルバモイルアミノ基、エチルチオカルバモイルアミノ基、フェニルカルバモイルアミノ基、アセチルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、エチルチオカルバモイルアミノ基、シクロヘキシルカルボニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、クロロアセチルアミノ基、メチルスルホニルアミノ基);
炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換もしくは無置換のカルバモイル基(例えば、無置換のカルバモイル基、メチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基、n−ブチルカルバモイル基、tert−ブチルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル基、モルホリノカルバモイル基、ピロリジノカルバモイル基);無置換のスルファモイル基、もしくは炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換スルファモイル基(例えば、メチルスルファモイル基、フェニルスルファモイル基);シアノ基;ニトロ基;カルボキシ基;水酸基;ヘテロ環基(例えば、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、インドレニン環、ピリジン環、ピペリジン環、ピロリジン環、モルホリン環、スルホラン環、フラン環、チオフェン環、ピラゾール環、ピロール環、クロマン環、クマリン環)。アルキル基の置換基としては、特に好ましくは、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールスルホニル基、アリールオキシカルボニル基である。
上記R8で表されるアルケニル基は、炭素数2〜18の置換もしくは無置換のアルケニル基が好ましく、より好ましくは炭素数2〜8の置換もしくは無置換のアルケニル基であり、例えば、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、1,3−ブタジエニル基等が挙げられる。
アルケニル基の置換基としては、前記アルキル基の置換基として挙げたものが好ましい。
上記R8で表されるアルキニル基は、炭素数2〜18の置換もしくは無置換のアルキニル基が好ましく、より好ましくは炭素数2〜8の置換もしくは無置換のアルキニル基であり、例えば、エチニル基、2−プロピニル等が挙げられる。アルキニル基の置換基は、前記アルキル基の置換基として挙げたものが好ましい。
上記R8で表されるアラルキル基は、炭素数7〜18の置換もしくは無置換のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、メチルベンジル基、ビフェニルメチル基、ナフチルメチル基等が好ましい。アラルキル基の置換基は前記アルキル基の置換基として挙げたものが挙げられる。
上記R8で表されるアリール基は、炭素数6〜18の置換もしくは無置換のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基、フルオレニル基等が挙げられる。アリール基の置換基は前記アルキル基の置換基として挙げたものが好ましい。またこれらの他に、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基等)、アルキニル基、ベンゾイル基も好ましい。
上記R8で表される複素環基は、炭素原子、窒素原子、酸素原子または硫黄原子から構成される5〜6員環の飽和または不飽和の複素環であり、これらの例としては、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、インドレニン環、ピリジン環、ピペリジン環、ピロリジン環、モルホリン環、スルホラン環、フラン環、チオフェン環、ピラゾール環、ピロール環、クロマン環、およびクマリン環が挙げられる。複素環基は置換されていてもよく、その場合の置換基としては、前記アルキル基の置換基として挙げたものが好ましい。R8で表される複素環基としては、ベンゾオキサゾール環、ベンゾチアゾール環が特に好ましい。
上記R8は好ましくは、置換もしくは無置換の、アルキル基、アラルキル基、アリール基または複素環基である。
Dは水素結合性基を表す。水素結合は、電気的に陰性な原子(例えば、O,N,F,Cl)と、同じように電気的に陰性な原子に共有結合した水素原子間に存在する。水素結合の理論的な解釈としては、例えば、H. Uneyama and K.Morokuma、Jounal of American Chemical Society、第99巻、第1316〜1332頁、1977年に報告がある。具体的な水素結合の様式としては、例えば、J.N.イスラエスアチヴィリ著、近藤保、大島広行訳、分子間力と表面力、マグロウヒル社、1991年の第98頁、図17に記載の様式が挙げられる。具体的な水素結合の例としては、例えば、G.R.Desiraju、Angewante Chemistry International Edition English、第34巻、第2311頁、1995年に記載のものが挙げられる。
好ましい水素結合性基としては、メルカプト基、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、酸アミド基、ウレイド基、カルバモイル基、カルボキシル基、スルホ基、含窒素複素環基(例えば、イミダゾリル基、ベンズイミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、1,3,5−トリアジル基、ピリミジル基、ピリダジル基、キノリル基、ベンズイミダゾリル基、ベンズチアゾリル基、コハクイミド基、フタルイミド基、マレイミド基、ウラシル基、チオウラシル基、バルビツール酸基、ヒダントイン基、マレイン酸ヒドラジド基、イサチン基、ウラミル基などが挙げられる)を挙げることができる。更に好ましい水素結合性基としては、アミノ基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、ウレイド基、カルバモイル基、カルボキシル基、スルホ基、ピリジル基を挙げることができ、特に好ましくは、アミノ基、カルバモイル基、ピリジル基を挙げることができる。
-で表されるアニオンは無機陰イオンあるいは有機陰イオンのいずれであってもよく、ハロゲン陰イオン(例えば、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオンなど)、スルホネートイオン(例えば、メタンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、メチル硫酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオン、p−クロロベンゼンスルホン酸イオン、1,3−ベンゼンジスルホン酸イオン、1,5−ナフタレンジスルホン酸イオン、2,6−ナフタレンジスルホン酸イオンなど)、硫酸イオン、チオシアン酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロほう酸イオン、ピクリン酸イオン、酢酸イオン、リン酸イオン(例えば、ヘキサフルオロリン酸イオン)、水酸イオンなどが挙げられる。
-は、好ましくは、ハロゲン陰イオン、スルホネートイオン、水酸イオンである。なおX-は1価のアニオンである必要はなく、2価以上のアニオンであってもよく、かかる場合は、前記化合物中のカチオンとアニオンとの比率も1:1である必要はなく、適宜決定される。
前記一般式(3a)中、mは好ましくは1である。
次に、前記一般式(3b)について説明する。
Figure 2006337784
式(3b)中、R9およびR10は各々置換もしくは無置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アリール基または複素環基を表し、X-はアニオンを表す。
9およびR10で各々表される置換もしくは無置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アリール基または複素環基は、前記一般式(3a)中、R8で表される基と同義であり、その好ましい範囲も同一である。X-で表されるアニオンは、前記一般式(3a)中、X-で表されるアニオンと同義であり、その好ましい範囲も同一である。上述した様に、X-は1価のアニオンである必要はなく、2価以上のアニオンであってもよく、かかる場合は、前記化合物中のカチオンとアニオンとの比率も1:2である必要はなく、適宜決定される。
以下に、一般式(3a)または(3b)で表される第4級ピリジニウム塩、その他本発明で好ましく用いられるオニウム塩の具体例を以下に示すが、本発明に用いられるオニウム塩はこれらに限定されるものではない。
Figure 2006337784
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前記光学異方性層中におけるオニウム塩の含有量は、その種類によって好ましい含有量が変動するが、通常は、併用される液晶性化合物の含有量に対して、0.01〜10質量%であるのが好ましく、0.05〜7質量%であるのがより好ましく、0.05〜5質量%であるのがさらに好ましい。オニウム塩は二種類以上用いてもよいが、かかる場合は、使用する全種類のオニウム塩の含有量の合計が前記範囲であるのが好ましい。
[液晶性化合物]
前記光学異方性層の形成に用いる液晶性化合物については特に制限されず、ディスコティック液晶性化合物及び棒状液晶性化合物等から選択することができる。中でも、棒状液晶性化合物を用いるのが好ましい。
《棒状液晶性化合物》
本発明の液晶性組成物は棒状液晶性化合物の少なくとも一種を含有することが好ましい。棒状液晶性化合物は、正の屈折率異方性を有する液晶性化合物として用いることができる。本発明に用いる棒状液晶性化合物は、高分子化合物であっても低分子化合物であってもよい。また、棒状液晶性化合物は、光学異方性層中において固定された状態では、もはや液晶性を失っていてもよい。前記棒状液晶性化合物の好ましい例としては、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類およびアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が挙げられる。以上のような低分子液晶性化合物だけではなく、高分子液晶性化合物も用いることができる。液晶性化合物には活性光線や電子線、熱などによって重合や架橋反応を起こしうる部分構造を有するものが好適に用いられる。その部分構造の個数は好ましくは1〜6個、より好ましくは1〜3個である。本発明で採用する棒状液晶性化合物は、その配向状態を固定するために、重合性基を有する重合性棒状液晶性化合物であるのが好ましい。重合性基は、ラジカル重合性不飽基またはカチオン重合性基が好ましく、具体的には、例えば特開2002−62427号公報中の段落番号[0064]〜[0086]記載の重合性基、重合性液晶化合物が挙げられる。
[セルロースエステル]
前記光学異方性層形成用の組成物中に、セルロースエステルを含有させると、組成物を支持体面上等に塗布した際のハジキの発生を軽減、及び増粘効果によるムラ改良に寄与する。本発明に使用可能なセルロースエステルの好ましい例には、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースが含まれる。中でも、セルロースアセテートブチレートが好ましい。前記セルロースエステルの添加量は、液晶性化合物の総量に対して質量百分率で、好ましくは0.01〜8%、より好ましくは0.01〜4%、さらに好ましくは0.01〜2%である。
[光学異方性層の製造方法]
前記光学異方性層は、支持体表面に直接又は配向膜表面に、液晶性化合物等を含有する組成物を適用して形成することができる。光学異方性層形成用の組成物は、液晶性化合物、および上記した種々の添加剤を含有する。これらの原料を溶媒に溶解して塗布液として、支持体表面等に塗布するのが好ましい。塗布液の調製に使用する溶媒としては、有機溶媒が好ましく用いられる。有機溶媒の例には、アミド(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド(例えば、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環化合物(例えば、ピリジン)、炭化水素(例えば、ベンゼン、ヘキサン、トルエン)、アルキルハライド(例えば、クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル(例えば、酢酸メチル、酢酸ブチル)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン)、エーテル(例えば、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン)が含まれる。アルキルハライドおよびケトンが好ましい。二種類以上の有機溶媒を併用してもよい。
塗布液の塗布は、公知の方法(例えば、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法)により実施できる。
液晶性化合物、好ましくは棒状液晶性化合物、の分子を垂直配向させた後、その配向状態に分子を固定するのが好ましい。固定化は、棒状液晶性化合物が重合性基を有する場合は棒状液晶性化合物および/または別途重合性モノマーを添加した場合は重合性モノマーの重合反応により実施することが好ましい。固定化のために実施する重合反応には、光重合開始剤を用いた光重合反応を利用するのが好ましい。棒状液晶性化合物の重合のための光照射は、紫外線を用いることが好ましい。照射エネルギーは、20mJ/cm2〜50J/cm2であることが好ましく、100〜800mJ/cm2であることがさらに好ましい。光重合反応を促進するため、加熱条件下で光照射を実施してもよい。
前記光学異方性層の厚さは、0.1〜10μmであることが好ましく、0.5〜5μmであることがさらに好ましく、1〜5μmであることが最も好ましい。
[配向膜]
前記光学異方性層の作製には、配向膜を利用することが好ましい。配向膜は、液晶性化合物、好ましくは棒状液晶性化合物、の分子の配向方向を規定する機能を有する。
また、上記したオニウム塩等の配向膜側垂直配向剤および上記したフッ素系ポリマー等の空気界面垂直配向剤を含有していると、垂直配向膜を用いなくても、棒状液晶性化合物の分子を安定的に垂直配向させることができるので、光学異方性層を形成するのに垂直配向膜は必須ではない。しかし、親水性基を含む配向膜に本発明の光学異方性層を塗布することで、液晶性組成物の配向の均一性を向上させたり、ポリマー基材と光学異方性層との間の密着性を向上させることができるため、配向膜を利用することが好ましい。また、棒状液晶性化合物の分子を配向させ、その配向状態に固定してしまえば、配向膜はその役割を果たしているために、除去することも可能である。例えば、配向状態が固定された配向膜上の光学異方性層のみを、偏光子上に転写して光学異方性層を有する偏光板を作製することも可能である。
配向膜は、有機化合物(好ましくはポリマー)のラビング処理、無機化合物の斜方蒸着、マイクログルーブを有する層の形成、あるいはラングミュア・ブロジェット法(LB膜)による有機化合物(例えば、ω−トリコサン酸、ジオクタデシルメチルアンモニウムクロライド、ステアリル酸メチル)の累積のような手段で設けることができる。さらに、電場の付与、磁場の付与あるいは光照射により、配向機能が生じる配向膜も知られている。
配向膜は、必要であればラビング処理することができる。配向膜に使用するポリマーは、原則として、液晶性化合物を配向させる機能のある分子構造を有する。
本発明では、液晶性化合物を配向させる機能に加えて、架橋性官能基(例えば、二重結合)を有する側鎖を主鎖に結合させるか、あるいは、液晶性化合物を配向させる機能を有する架橋性官能基を側鎖に導入することが好ましい。
配向膜に使用されるポリマーは、それ自体架橋可能なポリマーあるいは架橋剤により架橋されるポリマーのいずれも使用することができ、これらの組み合わせを複数使用することができる。
ポリマーの例には、例えば特開平8−338913号公報明細書中段落番号[0022]記載のメタクリレート系重合体、スチレン系重合体、ポリオレフィン、ポリビニルアルコールおよび変性ポリビニルアルコール、ポリ(N−メチロールアクリルアミド)、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル重合体、カルボキシメチルセルロース、ポリカーボネート等が含まれる。シランカップリング剤をポリマーとして用いることができる。水溶性ポリマー(例えば、ポリ(N−メチロールアクリルアミド)、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール)が好ましく、ゼラチン、ポリビニルアルコールおよび変性ポリビニルアルコールがさらに好ましく、ポリビニルアルコールおよび変性ポリビニルアルコールが最も好ましい。
ポリビニルアルコールの鹸化度は、70〜100%が好ましく、80〜100%がさらに好ましい。ポリビニルアルコールの重合度は、100〜5000であることが好ましい。
変性ポリビニルアルコールの変性基としては、共重合変性、連鎖移動変性またはブロック重合変性により導入できる。変性基の例には、親水性基(カルボン酸基、スルホン酸基、ホスホン酸基、アミノ基、アンモニウム基、アミド基、チオール基等)、炭素数10〜100個の炭化水素基、フッ素原子置換の炭化水素基、チオエーテル基、重合性基(不飽和重合性基、エポキシ基、アジリニジル基等)、アルコキシシリル基(トリアルコキシ、ジアルコキシ、モノアルコキシ)等が挙げられる。これらの変性ポリビニルアルコール化合物の具体例として、例えば特開2000−155216号公報明細書中の段落番号[0022]〜[0145]、同2002−62426号公報明細書中の段落番号[0018]〜[0022]に記載のもの等が挙げられる。
架橋性官能基を有する側鎖を配向膜ポリマーの主鎖に結合させるか、あるいは、液晶性化合物を配向させる機能を有する側鎖に架橋性官能基を導入すると、配向膜のポリマーと光学異方性層に含まれる多官能モノマーとを共重合させることができる。その結果、多官能モノマーと多官能モノマーとの間だけではなく、配向膜ポリマーと配向膜ポリマーとの間、そして多官能モノマーと配向膜ポリマーとの間も共有結合で強固に結合される。従って、架橋性官能基を配向膜ポリマーに導入することで、光学補償シートの強度を著しく改善することができる。
配向膜ポリマーの架橋性官能基は、多官能モノマーと同様に、重合性基を含むことが好ましい。具体的には、例えば特開2000−155216号公報明細書中段落番号[0080]〜[0100]記載のもの等が挙げられる。
配向膜ポリマーは、上記の架橋性官能基とは別に、架橋剤を用いて架橋させることもできる。
架橋剤としては、アルデヒド、N−メチロール化合物、ジオキサン誘導体、カルボキシル基を活性化することにより作用する化合物、活性ビニル化合物、活性ハロゲン化合物、イソオキサゾールおよびジアルデヒド澱粉が含まれる。2種類以上の架橋剤を併用してもよい。具体的には、例えば特開2002−62426号公報明細書中の段落番号[0023]〜[0024]記載の化合物等が挙げられる。反応活性の高いアルデヒド、特にグルタルアルデヒドが好ましい。
架橋剤の添加量は、ポリマーに対して0.1〜20質量%が好ましく、0.5〜15質量%がさらに好ましい。配向膜に残存する未反応の架橋剤の量は、1.0質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以下であることがさらに好ましい。このように調節することで、配向膜を液晶表示装置に長期使用、或は高温高湿の雰囲気下に長期間放置しても、レチキュレーション発生のない充分な耐久性が得られる。
配向膜は、基本的に、配向膜形成材料である上記ポリマー、架橋剤を含む支持体上に塗布した後、加熱乾燥(架橋させ)し、必要であればラビング処理することにより形成することができる。架橋反応は、前記のように、支持体上に塗布した後、任意の時期に行なってもよい。ポリビニルアルコールのような水溶性ポリマーを配向膜形成材料として用いる場合には、塗布液は消泡作用のある有機溶媒(例えば、メタノール)と水の混合溶媒とすることが好ましい。その比率は質量比で、水:メタノールが0より大きく99以下:100未満1以上が好ましく、0より大きく91以下:100未満9以上であることがさらに好ましい。これにより、泡の発生が抑えられ、配向膜、更には光学異方層の層表面の欠陥が著しく減少する。
配向膜の塗布方法は、スピンコーティング法、ディップコーティング法、カーテンコーティング法、エクストルージョンコーティング法、ロッドコーティング法またはロールコーティング法が好ましい。特にロッドコーティング法が好ましい。また、乾燥後の膜厚は0.1〜10μmが好ましい。加熱乾燥は、20度〜110度で行なうことができる。充分な架橋を形成するためには60度〜100度が好ましく、特に80度〜100度が好ましい。乾燥時間は1分〜36時間で行なうことができるが、好ましくは1分〜30分である。pHも、使用する架橋剤に最適な値に設定することが好ましく、グルタルアルデヒドを使用した場合は、pH4.5〜5.5で、特に5が好ましい。
配向膜は、支持体上または上記下塗層上に設けられる。配向膜は、上記のようにポリマー層を架橋したのち、必要であれば表面をラビング処理することにより得ることができる。
前記ラビング処理は、LCDの液晶配向処理工程として広く採用されている処理方法を適用することができる。即ち、配向膜の表面を、紙やガーゼ、フェルト、ゴムあるいはナイロン、ポリエステル繊維などを用いて一定方向に擦ることにより、配向を得る方法を用いることができる。一般的には、長さおよび太さが均一な繊維を平均的に植毛した布などを用いて数回程度ラビングを行うことにより実施される。
配向膜上で液晶性化合物を配向させた後、必要に応じて、配向膜ポリマーと光学異方性層に含まれる多官能モノマーとを反応させるか、あるいは、架橋剤を用いて配向膜ポリマーを架橋させてもよい。配向膜の膜厚は、0.1〜10μmの範囲にあることが好ましい。
液晶性化合物を均一配向させるには、配向膜により配向方向を制御するのが好ましい。なお、配向膜を用いて液晶性化合物を配向させてから、その配向状態のまま液晶性化合物を固定して光学異方性層を形成し、光学異方性層のみをポリマーフィルム(または支持体)上に転写してもよい。即ち、光学異方性層の作製時に配向膜を用いたとしても、配向膜は必ずしも本発明の位相差膜の構成部材となるわけではない。
[支持体]
本発明では、前記光学異方性層を、支持体上に形成してもよい。支持体は透明であるのが好ましく、具体的には、光透過率が80%以上であるのが好ましい。支持体は、波長分散が小さいのが好ましく、具体的には、Re400/Re700の比が1.2未満であることが好ましい。中でも、ポリマーフィルムが好ましい。前記光学異方性層の支持体は、第2位相差領域の一部であってもよく、また、第1位相差領域の一部または全部であってもよい。また、前記光学異方性層の支持体は、偏光膜の保護膜としても機能していてもよい。
支持体の光学異方性は小さいのが好ましく、面内レターデーション(Re)が20nm以下であることが好ましく、10nm以下であることがさらに好ましく、5nm以下であることが最も好ましい。また、第1位相差領域を兼ねる場合は、Reが20nm〜150nmであることが好ましく、40nm〜115nmであるのがより好ましく、60nm〜95nmであるのがさらに好ましい。また、Nzが1.5〜7であって、2.0〜5.5であるのがより好ましく、2.5〜4.5であるのがさらに好ましい。
支持体となるポリマーフィルムの例には、セルロースエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリレートおよびポリメタクリレートのフィルムが含まれる。セルロースエステルフィルムが好ましく、アセチルセルロースフィルムがさらに好ましく、トリアセチルセルロースフィルムが最も好ましい。ポリマーフィルムは、ソルベントキャスト法により形成することが好ましい。支持体の厚さは、20〜500μmであることが好ましく、40〜200μmであることがさらに好ましい。支持体とその上に設けられる層(接着層、垂直配向膜あるいは光学異方性層)との接着を改善するため、支持体に表面処理(例えば、グロー放電処理、コロナ放電処理、紫外線(UV)処理、火炎処理)を実施してもよい。支持体の上に、接着層(下塗り層)を設けてもよい。また、支持体が重合性基を有するポリマー等のフィルムであるのも、光学異方性層との密着性が向上するので好ましい。また、支持体や長尺の支持体には、搬送工程でのすべり性を付与したり、巻き取った後の裏面と表面の貼り付きを防止するために、平均粒子サイズが10〜100nm程度の無機粒子を固形分重量比で5%〜40%混合したポリマー層を支持体の片側に塗布や支持体との共流延によって形成したものを用いることが好ましい。
本発明の光学補償シートは、単独で液晶表示装置の部材に用いることができるが、偏光板と一体化して、偏光板中の一部材として液晶表示装置に組み込むこともできる。本発明の光学補償シートが一体化された偏光板は、偏光機能を有するのみならず、液晶表示装置の視野角の拡大にも寄与する。さらに、偏光膜の保護フィルムとして本発明の光学補償シートを用いた偏光板を用いることは、液晶表示装置の薄型化にも寄与する。
以下、本発明の光学補償シートを付加した偏光板について詳細に説明する。
[偏光板]
偏光板は一般に、基材フィルムに二色性物質を吸着、配向させて作製された偏光膜と、該偏光膜の少なくとも片面に貼合された保護膜とを有する。偏光膜の基材フィルムに使用されるポリマーとしては、ポリビニルアルコール(以下、PVA)系ポリマーが一般的である。二色性物質としてはヨウ素あるいは、二色性染料が単独、あるいは組み合わせて用いられる。保護膜としては、低複屈折性、透明性、適度な透湿性、寸度安定性等の物性が求められ、従来はセルロースアセテートフィルムが広く用いられ、その作製において塩素系有機溶媒であるメチレンクロライドを使用しており、環境保全の観点でその改良が望まれている。非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムは、その作製に際して非塩素系溶媒で流延しフィルム化することで、これらの改良したものである。
ここで偏光膜に用いるPVAは、通常、ポリ酢酸ビニルをケン化したものであるが、例えば、不飽和カルボン酸、不飽和スルホン酸、オレフィン類、ビニルエーテル類のように酢酸ビニルと共重合可能な成分を含有しても構わない。また、アセトアセチル基、スルホン酸基、カルボキシル基、オキシアルキレン基等を含有する変性PVAも用いることができる。PVAのケン化度は特に限定されないが、溶解性、偏光性、耐熱、耐湿性等の観点から80〜100mol%が好ましく、90〜100mol%が特に好ましい。またPVAの重合度は特に限定されないが、フィルム強度や耐熱、耐湿性、延伸性などから1000〜10000が好ましく、1500〜5000が特に好ましい。また、PVAのシンジオタクチシチーについては特に限定されず、目的に応じ任意の値をとることもできる。
PVAを染色、延伸して偏光膜を作製する手順には、原反となるPVAフィルムを乾式または湿式で延伸した後、ヨウ素あるいは二色性染料の溶液に浸漬する方法、ヨウ素あるいは二色性染料の溶液中でPVAフィルムを延伸し配向させる方法、ヨウ素あるいは二色性染料にPVAフィルムを浸漬後、湿式または乾式で延伸し配向させる方法などがある。また、PVA原反を溶液製膜法により製膜する際、PVA溶液中に二色性物質をあらかじめ含有させる手法もとることができる。
代表的な偏光板の湿式延伸による製造法を以下に述べる。まず、原反PVAフィルムを水溶液で予備膨潤する。次いで二色性物質の溶液に浸漬し、二色性物質を吸着させる。さらにホウ酸等のホウ素化合物の水溶液中で進行方向に一軸延伸する。必要に応じ色味調整浴、硬化浴等をこの後に設けても良い。ある程度乾燥したところでPVA等の接着剤を用い保護膜を貼合する。さらに乾燥して偏光板が得られる。
予備膨潤液中には、各種有機溶媒、無機塩、可塑剤、ホウ酸類等を水溶液中に添加してもよい。
染色液は、二色性物質としてヨウ素を用いる場合を例にすると、ヨウ素−ヨウ化カリウム水溶液を用いる。ヨウ素は0.1〜20g/リットル、ヨウ化カリウムは1〜100g/リットル、ヨウ素とヨウ化カリウムの重量比は1〜100が好ましい。染色時間は30〜5000秒が好ましく、液温度は5〜50℃が好ましい。染色液中にホウ素化合物等PVAを架橋する化合物を含有させることも好ましい。延伸浴中のホウ素化合物は、ホウ酸が特に好ましい。ホウ酸濃度は、好ましくは1〜200g/リットルであり、さらに好ましくは10〜120g/リットルである。延伸浴には、ホウ素化合物の他にヨウ化カリウム等の無機塩、各種有機溶媒、あるいは二色性染料等を含むことができる。色味調整浴、硬化浴には二色性染料のほか、ヨウ化カリウム等の無機塩、ホウ素化合物等を必要に応じ含有させる。
PVAの延伸工程としては、上に例示した如く連続フィルムの進行方向に張力を付与し、進行方向にフィルムを延伸、配向させる方法が一般的であるが、いわゆるテンター方式等の延伸手段でフィルムの幅手方向に張力を付与し、幅手方向に配向させる方法も適用可能である。延伸は一軸方向に3倍以上行うことが好ましく、4.5倍以上がより好ましい。偏光膜の使用目的により二軸延伸を行ってもよい。延伸後の膜厚は特に限定されないが、取り扱い性、耐久性、経済性の観点より、5〜100μmが好ましく、10〜40μmがより好ましい。延伸時の温度は延伸条件によって異なるが、通常10〜250℃である。100℃以上の温度で乾式延伸する場合は、窒素等の不活性ガス雰囲気で行うことが好ましい。また、予め延伸したフィルムを染色する前には、100℃以上の温度で結晶化処理を行うことが好ましい。
染色方法としては上に例示した浸漬法だけでなく、ヨウ素あるいは染料溶液の塗布あるいは噴霧等、任意の手段が可能である。また、既に述べた液層吸着のみでなく、寄贈による吸着も必要に応じ行うことができる。二色性色素で染色することも好ましい。二色性色素の具体例としては、例えばアゾ系色素、スチルベン系色素、ピラゾロン系色素、トリフェニルメタン系色素、キノリン系色素、オキサジン系色素、チアジン系色素、アントラキノン系色素等の色素系化合物をあげることができる。水溶性のものが好ましいが、この限りではない。又、これらの二色性分子にスルホン酸基、アミノ基、水酸基などの親水性置換基が導入されていることが好ましい。
二色性分子の代表的なものとしては、例えばシー.アイ.ダイレクト.イエロー12、シー.アイ.ダイレクト.オレンジ39、シー.アイ.ダイレクト.オレンジ72、シー.アイ.ダイレクト.レッド28、シー.アイ.ダイレクト.レッド39、シー.アイ.ダイレクト.レッド79、シー.アイ.ダイレクト.レッド81、シー.アイ.ダイレクト.レッド83、シー.アイ.ダイレクト.レッド89、シー.アイ.ダイレクト.バイオレット48、シー.アイ.ダイレクト.ブルー67、シー.アイ.ダイレクト.ブルー90、シー.アイ.ダイレクト.グリーン59、シー.アイ.アシッド.レッド37等が挙げられ、さらに特開平1−161202号、特開平1−172906号、特開平1−172907号、特開平1−183602号、特開2000−48105号、特開2000−65205号、特開平7−261024号の各公報に記載の色素等を挙げることができる。特に、シー.アイ.ダイレクト.レッド28(コンゴーレッド)は古くよりこの用途に好ましいとして知られている。これらの二色性分子は遊離酸、あるいはアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン類の塩として用いられる。
これらの二色性分子は2種以上を配合することにより、各種の色相を有する偏光子を製造することができる。偏光素子または偏光板として偏光軸を直交させた時に黒色を呈する化合物(色素)や黒色を呈するように各種の二色性分子を配合したものが単板透過率、偏光率とも優れており好ましい。
偏光膜の耐熱、耐湿性を高める観点から、偏光膜の製造工程においてPVAに架橋させる添加物を含ませることが好ましい。架橋剤としては、米国再発行特許第232897号に記載のものが使用できるが、ホウ酸、ホウ砂が実用的に好ましく用いられる。また、亜鉛、コバルト、ジルコニウム、鉄、ニッケル、マンガン等の金属塩を偏光膜に含有させることも、耐久性を高めることが知られており好ましい。これら架橋剤、金属塩は、上に述べた予備膨潤浴、二色性物質染色浴、延伸浴、硬化浴、色調整浴等のいずれの工程に含有させても良く、工程の順序は特に限定されない。保護膜と偏光膜を接着する接着剤としては特に限定はなく、PVA系、変性PVA系、ウレタン系、アクリル系等、知られているものを任意に用いることができる。接着層の厚みは0.01〜20μmが好ましく、0.1〜10μmがさらに好ましい。
偏光膜の一方の表面には、本発明の光学補償シート(支持体表面が偏光膜と接する様に)貼合し、その反対側の表面には、セルロースアシレート等からなるポリマーフィルムを配置する(光学異方性層/偏光膜/ポリマーフィルムの配置とする)のが好ましい。
本発明の光学補償シートは、種々の液晶表示装置に用いることができる。特にIPSモードの液晶表示装置に用いるのが好ましい。本発明の光学補償シートは、液晶セルと、該液晶セルを挟持する一対の偏光膜とを有する液晶表示装置に配置する場合は、前記一対の偏光膜の少なくとも一方と前記液晶セルとの間に配置するのが好ましい。本発明の光学補償シートは、液晶表示装置の黒表示における液晶セル中の液晶性化合物を補償するように、光学異方性層の光学特性を決定するのが好ましい。黒表示における液晶セル中の液晶性化合物の配向状態は、液晶表示装置のモードにより異なるので、前記光学異方性層の光学特性の好ましい範囲も、用途によって異なる。液晶セル中の液晶性化合物の配向状態に関しては、IDW’00、FMC7−2のP411〜414等に記載されている。
本発明の光学補償シートの光学特性は、前記した様に、その用途、例えば、いずれのモードの液晶セルの光学補償に用いられるかによって、好ましい範囲が異なる。IPSモード液晶表示装置には、光学異方性層のReは−40〜40nmであるのが好ましく、−10〜10nmであるのがより好ましく、Rthは120〜500nmであるのが好ましく、250〜350nmであるのがより好ましい。かかる光学特性を示す光学異方性層を形成するには、例えば、棒状液晶性化合物を用い、垂直配向(棒状分子の長軸方向を光学異方性層面に対して実質的に垂直になるように配向)させて、垂直配向状態に固定するのが好ましい。また、透明支持体のReは0〜70nmであるのが好ましく、0〜50nmであるのがより好ましく、Rthは、10〜400nmであるのが好ましく、40〜250nmであるのがより好ましい。但し、前記した範囲は一例であり、本発明の光学補償シートの光学特性は、この範囲に限定されるものではない。
IPSモードの液晶表示装置については、特開2003−207797、特開2005−128498等に詳細が記載されていて、その内容を本発明に適用することができる。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
(IPSモード液晶セル1の作製)
図1に示す様に、一枚のガラス基板上に、隣接する電極間の距離が20μmとなるように電極2及び3を配設し、その上にポリイミド膜を配向膜として設け、ラビング処理を行なった。図中に示す方向4に、ラビング処理を行なった。別に用意した一枚のガラス基板の一方の表面にポリイミド膜を設け、ラビング処理を行なって配向膜とした。2枚のガラス基板を、配向膜同士を対向させて、基板の間隔(ギャップ;d)を3.9μmとし、2枚のガラス基板のラビング方向が平行となるようにして重ねて貼り合わせ、次いで屈折率異方性(Δn)が0.0769および誘電率異方性(Δε)が正の4.5であるネマチック液晶性化合物を封入した。液晶層のd・Δnの値は300nmであった。
(ポリマー基材の作製)
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、セルロースアセテート溶液を調製した。該溶液を保留粒子サイズ4μm、濾水時間35秒の濾紙(No.63、アドバンテック製)を0.5MPa(5kg/cm2)以下で用いてろ過した。
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セルロースアセテート溶液組成物
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酢化度60.9%のセルロースアセテート
(重合度300、Mn/Mw=1.5) 100質量部
トリフェニルホスフェート(可塑剤) 7.8質量部
ビフェニルジフェニルホスフェート(可塑剤) 3.9質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 300質量部
メタノール(第2溶媒) 54質量部
1−ブタノール(第3溶媒) 11質量部
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別のミキシングタンクに、下記のレターデーション上昇剤Aを16質量部、レターデーション上昇剤Bを8質量部、二酸化珪素微粒子(平均粒子サイズ:0.1μm)0.28質量部、メチレンクロライド80質量部およびメタノール20質量部を投入し、加熱しながら攪拌して、溶液Aを調製した。セルロースアセテート溶液474質量部に該溶液Aを40質量部混合し、充分に攪拌してドープを調製した。
Figure 2006337784
Figure 2006337784
得られたドープを、バンド流延機を用いて流延した。残留溶剤量が15質量%のフィルムを、130℃の条件で、テンターを用いて20%の延伸倍率で横延伸し、延伸後の幅のまま50℃で30秒間保持した後クリップを外してセルロースアセテートフィルムを作製した。延伸終了時の残留溶媒量は5質量%であり、さらに乾燥して残留溶媒量を0.1質量%未満としてフィルムを作製した。
このようにして得られたポリマー基材の厚さは80μmであった。作製したポリマー基材について、自動複屈折率計(KOBRA−21ADH、王子計測機器(株)社製)を用いて、Reの光入射角度依存性を測定して、Reが62nm、Rthが210nmであること、さらに、これからNzが4.0であることが分かった。
(光学補償シートの作製)
作製したポリマー基材の表面のケン化処理を行い、このフィルム上に、下記の組成の配向膜塗布液をワイヤーバーコーターで20ml/m2塗布した。60℃の温風で60秒、さらに100℃の温風で120秒乾燥し、膜を形成し、配向膜を得た。
配向膜塗布液の組成
下記の変性ポリビニルアルコール 10質量部
水 371質量部
メタノール 119質量部
グルタルアルデヒド 0.5質量部
Figure 2006337784
次に、下記の棒状液晶化合物3.8g、光重合開始剤(イルガキュアー907、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)0.11g、増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)0.038g、オニウム塩(例示化合物(6))、各0.076g、ポリマーAの例示化合物(P−15)0.015gを9.2gのメチルエチルケトンに溶解した光学異方性層形成溶液を調製した。この塗布液を前記配向膜の表面に、ワイヤーバーでそれぞれ塗布した。これを金属の枠に貼り付けて、80℃の恒温槽中で2分間加熱し、棒状液晶化合物を配向させた。次に、60℃で120W/cm高圧水銀灯により、20秒間UV照射し棒状液晶化合物を架橋して、その後、室温まで放冷して光学異方性層(光学異方性膜)を作製した。作製した光学異方性層について、自動複屈折率計(KOBRA−21ADH、王子計測機器(株)社製)を用いて、Reの光入射角度依存性を測定したところ、Reが0nm、Rthが−280nmであった。
Figure 2006337784
(空気界面側、配向膜側の原子数評価)
光学異方性層の空気界面側におけるF/C、配向膜側におけるN/Cの評価を、ESCA測定(クレイトスアナリティカル社製X線光電子分光装置ESCA−3400)を用いて評価した。結果を表1に示す。以下に示す実施例2〜10、比較例1〜3についても同様にF/C、N/C、P/C、S/C、B/Cを算出した。
(偏光板保護膜1の作製)
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、セルロースアセテート溶液Aを調製した。
<セルロースアセテート溶液A組成>
置換度2.86のセルロースアセテート 100質量部
トリフェニルホスフェート(可塑剤) 7.8質量部
ビフェニルジフェニルホスフェート(可塑剤) 3.9質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 300質量部
メタノール(第2溶媒) 54質量部
1−ブタノール 11質量部
別のミキシングタンクに、下記の組成物を投入し、加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、添加剤溶液B−1を調製した。
<添加剤溶液B−1組成>
メチレンクロライド 80質量部
メタノール 20質量部
下記のレターデーション低下剤 40質量部
Figure 2006337784
セルロースアセテート溶液Aを477質量部に、添加剤溶液B−1の40質量部を添加し、充分に攪拌して、ドープを調製した。ドープを流延口から0℃に冷却したドラム上に流延した。溶媒含有率70質量%の場外で剥ぎ取り、フィルムの巾方向の両端をピンテンター(特開平4−1009号公報の図3に記載のピンテンター)で固定し、溶媒含有率が3〜5質量%の状態で、横方向(機械方向に垂直な方向)の延伸率が3%となる間隔を保ちつつ乾燥した。その後、熱処理装置のロール間を搬送することにより、さらに乾燥し、厚み80μmの偏光板保護膜1を作製した。
自動複屈折率計(KOBRA−21ADH、王子計測機器(株)社製)を用いて、Reの光入射角度依存性を測定し、光学特性を算出したところ、Reが1nm、Rthが6nmであることが確認できた。
(偏光板Aの作製)
次に延伸したポリビニルアルコールフィルムにヨウ素を吸着させて偏光膜を製作し、市販のセルロースアセテートフィルム(フジタックTD80UF、富士写真フイルム(株)製、Re=3nm、Rth=45nm)にケン化処理を行い、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の片面に貼り付け偏光板Aを形成した。
(偏光板Bの作製)
同様にして偏光膜を製作し、市販のセルロースアセテートフィルム(フジタックTD80UF、富士写真フイルム(株)製)にケン化処理を行い、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の片面に貼り付けた。さらに同様にして前記製作の偏光板保護膜1を偏光膜のもう片面に貼り付け偏光板Bを形成した。
偏光板Aにポリビニルアルコール系接着剤を用い、上記により作製した光学補償シートを、ポリマー基材が偏光膜側となるように、かつ、偏光膜の透過軸とポリマー基材の遅相軸が平行になるように貼り付け偏光板1を形成した。
これを、前記で作製したIPSモード液晶セル1の一方に、ポリマー基材の遅相軸が液晶セルのラビング方向と平行になるように、かつ光学異方性層が液晶セル側になるように偏光板1を貼り付けた。
続いて、このIPSモード液晶セル1のもう一方の側に偏光板Bを偏光板保護膜1側が液晶セル側になるように、かつ偏光板1とはクロスニコルの配置になるように貼り付け、液晶表示装置を作製した。得られた光学補償シートを観察したところ、光学異方性層の垂直配向性が維持されているため、正面、および法線から60度まで傾けた方向から見ても、配向ムラ、配向欠陥は検出されなかった。
[実施例2]
光学異方性層形成溶液に含まれるポリマーAの例示化合物P−15を、P−20にした以外は実施例1と同様にして偏光板2を作製し、液晶表示装置を作製した。光学異方性層の垂直配向性が維持されているため、正面、および法線から60度まで傾けた方向から見ても、配向ムラ、配向欠陥は検出されなかった。
[実施例3]
光学異方性層形成溶液に含まれるオニウム塩の例示化合物(6)を、例示化合物(20)にした以外は実施例1と同様にして偏光板3を作製し、液晶表示装置を作製した。光学異方性層の垂直配向性が維持されているため、正面、および法線から60度まで傾けた方向から見ても、配向ムラ、配向欠陥は検出されなかった。
[実施例4]
レターデーション上昇剤A及びBの量を変えて、実施例1と同様にして作製したポリマー基材について、自動複屈折率計(KOBRA−21ADH、王子計測機器(株)社製)を用いて、Reの光入射角度依存性を測定して、Reが54nm、Rthが175nm(Nz=3.5)のポリマー基材を作製し、光学異方性層の膜厚を調整し、Re=0nm、Re=−220nmの光学異方性層を作製したこと以外は、実施例3と同様に偏光板4を作製し、液晶表示装置を作製した。光学異方性層の垂直配向性が維持されているため、正面、および法線から60度まで傾けた方向から見ても、配向ムラ、配向欠陥は検出されなかった。
[実施例5]
光学異方性層形成溶液にセルロースアセテートブチレート(CAB531−1、イーストマンケミカル社製)を0.008質量部添加した以外は実施例3と同様に偏光板5を作製し、液晶表示装置を作製した。光学異方性層の垂直配向性が維持されているため、正面、および法線から60度まで傾けた方向から見ても、配向ムラ、配向欠陥は検出されなかった。
[実施例6]
光学異方性層形成溶液に含まれるオニウム塩の例示化合物(6)を、例示化合物(II−31)にした以外は実施例1と同様にして偏光板6を作製し、液晶表示装置を作製した。光学異方性層の垂直配向性が維持されているため、正面、および法線から60度まで傾けた方向から見ても、配向ムラ、配向欠陥は検出されなかった。
[実施例7]
光学異方性層形成溶液に含まれるオニウム塩の例示化合物(6)を、例示化合物(II−36)にした以外は実施例1と同様にして偏光板7を作製し、液晶表示装置を作製した。光学異方性層の垂直配向性が維持されているため、正面、および法線から60度まで傾けた方向から見ても、配向ムラ、配向欠陥は検出されなかった。
[実施例8]
光学異方性層形成溶液に含まれるオニウム塩の例示化合物(6)を、例示化合物(21B)にして、セルロースアセテートブチレート(CAB531−1、イーストマンケミカル社製)を0.008質量部添加した以外は実施例1と同様にして偏光板8を作製し、液晶表示装置を作製した。光学異方性層の垂直配向性が維持されているため、正面、および法線から60度まで傾けた方向から見ても、配向ムラ、配向欠陥は検出されなかった。
[実施例9]
光学異方性層形成溶液に含まれるオニウム塩の例示化合物(6)を、例示化合物(20)、(II−31)にして、セルロースアセテートブチレート(CAB531−1、イーストマンケミカル社製)を0.008質量部添加した以外は実施例1と同様にして偏光板9を作製し、液晶表示装置を作製した。光学異方性層の垂直配向性が維持されているため、正面、および法線から60度まで傾けた方向から見ても、配向ムラ、配向欠陥は検出されなかった。
[実施例10]
光学異方性層形成溶液に含まれるオニウム塩の例示化合物(6)を、例示化合物(20)、(21B)にして、セルロースアセテートブチレート(CAB531−1、イーストマンケミカル社製)を0.008質量部添加した以外は実施例1と同様にして偏光板10を作製し、液晶表示装置を作製した。光学異方性層の垂直配向性が維持されているため、正面、および法線から60度まで傾けた方向から見ても、配向ムラ、配向欠陥は検出されなかった。
[比較例1]
光学異方性層形成溶液に含まれるポリマーAの例示化合物(P−15)の添加量を0.001質量部にした以外は実施例2と同様に偏光板H1を作製し、液晶表示装置を作製した。光学異方性層の垂直配向性が維持されなくなったため、正面、および法線から60度まで傾けた方向から見たとき、配向ムラ、配向欠陥が検出された。
[比較例2]
光学異方性層形成溶液に含まれるオニウム塩(上記例示化合物(20))の添加量を0.002質量部にした以外は実施例3と同様に偏光板H2を作製し、液晶表示装置を作製した。光学異方性層の垂直配向性が維持されなくなったため、正面、および法線から60度まで傾けた方向から見たとき、配向ムラ、配向欠陥が検出された。
[比較例3]
光学異方性層形成溶液に含まれるポリマーAの例示化合物(P−15)の添加量を0.002質量部に、オニウム塩(上記例示化合物(20))の添加量を0.002質量部にした以外は実施例3と同様に偏光板H3を作製し、液晶表示装置を作製した。光学異方性層の垂直配向性が維持されなくなったため、正面、および法線から60度まで傾けた方向から見たとき、配向ムラ、配向欠陥が検出された。
Figure 2006337784
実施例で作製したIPSモードの液晶セルの画素領域例を示す概略図である。
符号の説明
1 液晶素子画素領域
2 画素電極
3 表示電極
4 ラビング方向
5a、5b 黒表示時の液晶化合物のダイレクター
6a、6b 白表示時の液晶化合物のダイレクター

Claims (10)

  1. 透明支持体と、該透明支持体上の配向膜と、光学異方性層とを有し、該光学異方性層が、分子配向状態に固定された液晶性化合物を含有する光学補償シートであって、前記光学異方性層の空気界面側表面のフッ素原子数/炭素原子数が0.1以上であり、かつ前記光学異方性層の配向膜側の窒素原子数/炭素原子数が0.005以上、硫黄原子数/炭素原子数が0.005以上、リン原子数/炭素原子数が0.005以上、ホウ素原子数/炭素原子数が0.005以上、又は{(窒素原子数/炭素原子数)、(硫黄原子数/炭素原子数)、(リン原子数/炭素原子数)、(ホウ素原子数/炭素原子数)}から選ばれる2種類以上の和が0.005以上である光学補償シート。
  2. 前記光学異方性層が、フルオロ脂肪族基含有モノマーより誘導される繰り返し単位と下記一般式(1)で表される繰り返し単位とを含む共重合体の少なくとも一種を含有する請求項1に記載の光学補償シート。
    Figure 2006337784
    (式中、R1、R2およびR3は、それぞれ独立に、水素原子、または置換基を表し;Lは下記の連結基群から選ばれる2価の連結基または下記の連結基群から選ばれる2つ以上を組み合わせて形成される2価の連結基を表し、
    (連結基群)
    単結合、−O−、−CO−、−NR4−(R4は水素原子、アルキル基、アリール基、またはアラルキル基を表す)、−S−、−SO2−、−P(=O)(OR5)−(R5はアルキル基、アリール基、またはアラルキル基を表す)、アルキレン基およびアリーレン基;
    Qはカルボキシル基(−COOH)もしくはその塩、スルホ基(−SO3H)もしくはその塩、またはホスホノキシ{−OP(=O)(OH)2}もしくはその塩を表す。)
  3. 前記光学異方性層が、オニウム塩を少なくとも一種含有する請求項1または2に記載の光学補償シート。
  4. 前記透明支持体および前記配向膜が親水性基を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学補償シート。
  5. 前記液晶性化合物が、ディスコティック液晶性化合物及び棒状液晶性化合物から選ばれる少なくとも一種である請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学補償シート。
  6. 前記光学異方性層が、セルロースエステルを含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学補償シート。
  7. 前記光学異方性層において、前記液晶性化合物の分子の長軸方向が光学異方性層面に対して実質的に垂直になるように液晶性化合物の分子の配向状態が固定されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学補償シート。
  8. 少なくとも、偏光膜と、該偏光膜の片面に設けられた透明保護膜とを有し該透明保護膜が、請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学補償シートである偏光板。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学補償シートを有する液晶表示装置。
  10. 少なくとも、液晶セルと、該液晶セルの両側にそれぞれ配置された偏光板とを有し、前記偏光板の少なくとも一方が、偏光膜と該偏光膜の片面であって液晶セルに近い側に設けられた透明保護膜とを少なくとも有し、且つ該透明保護膜が、請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学補償シートである液晶表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101921856B1 (ko) * 2017-04-07 2018-11-23 스미또모 가가꾸 가부시키가이샤 편광판
TWI651197B (zh) * 2017-04-07 2019-02-21 日商住友化學股份有限公司 偏光板

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