JP2008026464A - 車両用音声認識装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】より簡単な構成で車室内での音声認識率を向上させることができる車両用音声認識装置を提供する。
【解決手段】音声認識装置2は、車両側より車速情報を取得すると、その車速に応じて当該車両が走行中である道路の状況を推定し、その推定結果に応じて不要と判断される音声認識対象のコマンドを排除した上で音声認識処理を行う。具体的には、認識対象とするコマンド群がナビゲーション装置1の操作に関するものである場合、車両が高速道路を走行中であると推定すると、認識対象コマンド群からその高速道路の外部に存在する立ち寄り先の店舗や施設等を検索するためのコマンド群を削除する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の乗員が発話した音声を認識する車両用音声認識装置に関する。
車室内で車両の乗員が発話した音声を認識する音声認識装置においては、周辺ノイズの影響を受け易い環境にあるため、認識率をどのように向上させるかが課題となっている。一般に、音声認識エンジンの性能を向上させる技術については、様々な提案がなされているが、この場合、技術的にはかなり複雑な処理を行う必要がある。また、例えば特許文献1には、音声操作におけるユーザの違和感や不快感を低減するという目的で、音声認識結果に基づき制御を行う対象となる機器の動作状態を取得して、その動作状態に応じて選択可能となるコマンドのみで構成される音声認識辞書に切換えを行なう技術が開示されている。
特開2004−86150号公報
ところで、車両においては、音声認識結果に基づきナビゲーション装置を操作することが行われているが、ナビゲーション装置では、目的地検索などを行うために認識対象とされるコマンドの数が極めて多く、例えば数100個程度ある。そして、ナビゲーション装置については、動作状態が大きく変化することがないため、特許文献1のように音声認識辞書を切換えて使用する技術を適用することは困難である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、より簡単な構成で車室内での音声認識率を向上させることができる車両用音声認識装置を提供することにある。
請求項1記載の車両用音声認識装置によれば、外部より取得した車両の走行情報に基づいて走行中の道路状況を推定し、その推定結果に応じて不要と判断される音声認識対象のコマンドを排除した上で、音声認識処理を行う。一般に、音声認識処理においては、認識対象となるコマンド数が少なくなるほど認識率が向上する。そして、車両が走行中の道路の状況によっては、車両の乗員が発話する可能性が極めて低いコマンドがある。従って、推定した道路状況に応じて不要と判断されるコマンドを排除して音声認識処理を行うことで、認識率を向上させることができる。
請求項2記載の車両用音声認識装置によれば、車両側より車速情報を取得すると、その車速に応じて当該車両が走行中である道路の状況を推定する。即ち、車速を参照すれば車両が走行中の道路状況を、簡単に且つある程度の妥当性を以って推定することができる。
請求項3記載の車両用音声認識装置によれば、認識対象とするコマンド群がナビゲーション装置の操作に関するものである場合、車両が高速道路を走行中であると推定すると、認識対象コマンド群からその高速道路の外部に存在する立ち寄り先の店舗や施設等を検索するためのコマンド群を削除する。
一般に、ナビゲーション装置の操作に関するコマンドには、目的地として店舗や施設等を検索するためのコマンドが多く含まれている。そして、車両が高速道路を走行中である場合に立ち寄り先として想定されるのは、専らその高速道路内に存在するパーキングエリアやサービスエリアなどであり、その他の高速道路外に存在する施設等に立ち寄る可能性は極めて低い。従って、それらに関するコマンド群を認識対象より排除すれば、高速道路を走行している場合の音声認識率を向上させることができる。
以下、本発明の一実施例について図面を参照して説明する。図1は、本発明の音声認識装置を備えてなる車両用ナビゲーション装置の構成であり、本発明の要旨に係る部分を中心として概略的に示す機能ブロック図である。ナビゲーション装置1は、車両の乗員たる運転者が発話した音声を認識して各種の操作を行うため、音声認識装置2を備えている。音声認識装置2は、マイクで構成される音入力装置3により集音した信号より、音声検出装置4が検出した音声信号を認識すると、その認識結果をナビゲーション機能部5に出力する。
その際に、音声認識装置2は、音声検出装置4が検出した音声信号が、認識エンジンDB(データベース)6に記録されている認識対象コマンド群の何れに一致するかによって音声認識処理を行なう。本発明の音声認識装置2はコマンド抽出部7を備えており、コマンド抽出部7は、車両側に配置されている車速入力装置(車速センサ)8より車両の走行速度情報を得ると、その走行速度に応じて車両の走行状況を推定し、その推定結果に応じて認識エンジンDB6のコマンド群より一部を抽出するようになっている。そして、音声認識装置2は、コマンド抽出部7によって抽出された認識対象コマンド群と音声検出装置4が検出した音声信号とを比較することで音声認識処理を行なう。
次に、本実施例の作用について図2及び図3も参照して説明する。図2は、音声認識装置2による処理内容を示すフローチャートである。音声認識装置2は、音声信号の入力が検知されると(開始)、車速入力装置8より車両の走行速度を取得する(ステップS1)。そして、その時の車速が例えば100km/hを超えているか否かによって、自車両が高速道路を走行中か否かを判断する(ステップS2)。
ステップS2において、車速が100km/h未満であれば(「NO」)、自車両は高速道路ではない一般道路を走行中であると判断する。この場合、音声認識装置2は、コマンド抽出部7を機能させることなく、認識エンジンDB6に記憶されているコマンド群の全てを認識対象として、通常の音声認識処理を実行する(ステップS6)。それから、認識結果をナビゲーション機能部5に出力する(ステップS5)。すると、ナビゲーション機能部5は、その認識結果に応じてナビゲーション装置1の操作制御を実行する。
一方、ステップS2において、車速が100km/hを超えていれば(「YES」)、音声認識装置2はコマンド抽出部7を機能させ、認識エンジンDB6に記憶されているコマンド群より、高速道路の走行中はドライバにより発話される可能性がきわめて低いと推定されるコマンドを選択して削除する(ステップS3)。そして、音声認識装置2は、残りのコマンド群を認識対象として音声認識処理を実行し(ステップS4)、ステップS5に移行する。
ここで、図3乃至図6には、認識エンジンDB6に記憶されているコマンド群の一例を示す。認識対象となるコマンド数は、全部で703個ある。これらのうち、高速道路の走行中は認識対象から排除するものには○を付している。即ち、車両が高速道路を走行中である場合に立ち寄り先として想定されるのは、専らその高速道路内に存在するパーキングエリアやサービスエリアなどであり、その他の高速道路外に存在する施設等に立ち寄る可能性は極めて低く、ドライバがそれらのコマンドを発話する可能性も低い。従って、そのような店舗や施設等を検索するためのコマンドを認識対象より排除すれば、高速道路を走行している場合の音声認識率を向上させることができる。
具体的に、排除するコマンドは、図4以降に示す「道の駅」、「食べる・飲む」、「レストラン」、「ファミリーレストラン」やその具体店舗名称などであり、これらがトータルで516個ある。従って、これらを排除すれば、認識対象コマンド数は、703−516=187となり、通常時に対して約27%に減少する。
ここで、高速道路の走行中は、車両の走行音(ロードノイズ)のレベルが高い環境下にあるため、音声認識率は低下する傾向にある。そして、一般に音声認識処理においては、認識対象とする音声パターン(コマンド)の数が少なくなるほど認識率は向上するというデータがあるので、上記のように処理することで、高速道路の走行中の音声認識率を向上させることができる。
以上のように本実施例によれば、音声認識装置2は、車両側より車速情報を取得すると、その車速に応じて当該車両が走行中である道路の状況を推定し、その推定結果に応じて不要と判断される音声認識対象のコマンドを排除した上で音声認識処理を行う。具体的には、認識対象とするコマンド群がナビゲーション装置1の操作に関するものである場合、車両が高速道路を走行中であると推定すると、認識対象コマンド群からその高速道路の外部に存在する立ち寄り先の店舗や施設等を検索するためのコマンド群を排除するようにした。従って、高速道路の走行中に発話される可能性が極めて小さいコマンド群を認識対象より削除して、音声認識率を向上させることができる。
本発明は上記し又は図面に記載した実施例にのみ限定されるものではなく、以下のような変形が可能である。
ステップS2における車速の判断閾値は100km/hに限ることなく、例えば、90km/hなどに設定しても良い。また、軽自動車の場合は、例えば80km/hやそれ以下に設定すれば良い。
図3乃至図6に示すコマンド,並びに排除対象とするコマンドは一例であり、個別の設計に応じて適宜変更しても良い。
その他、例えば、車両の走行速度が低い状態が継続している場合に、走行中の道路が工事渋滞中であると判断して、認識対象コマンドの一部を排除しても良い。
また、走行中の道路状況を推定するのは、車速に基づくものに限らない。例えば、ナビゲーション装置や、VICS(登録商標)のインフラ、或いは道路情報を提供しているサーバに自動車電話等を介してアクセスすることで走行中の道路の種別などの情報を取得可能であれば、その情報に基づいて削減するコマンドを選択しても良い。
認識対象とするコマンド群は、ナビゲーション装置の操作に関するものに限らず、その他の車載機器としてカーオディオやカーエアコンなどの操作に関するものでも良い。
本発明の音声認識装置を備えてなる車両用ナビゲーション装置の構成を、要旨に係る部分を中心に示す機能ブロック図 音声認識装置による処理内容を示すフローチャート 認識エンジンデータベースに記憶されているコマンド群の一例を示す図(その1) 図3相当図(その2) 図3相当図(その3) 図3相当図(その4)
符号の説明
図面中、1は車両用ナビゲーション装置(車両用ナビゲーション装置)、2は音声認識装置(車両用音声認識装置)、6は認識エンジンデータベース、8は車速入力装置を示す。

Claims (3)

  1. 車両に搭載され、当該車両の乗員が発話した音声を認識する車両用音声認識装置において、
    外部より取得した車両の走行に関する情報に基づいて、前記車両が走行中である道路の状況を推定し、その推定結果に応じて不要と判断される音声認識対象のコマンドを排除した上で、音声認識処理を行うことを特徴とする車両用音声認識装置。
  2. 前記車両の走行に関する情報として、当該車両の車速情報を取得し、その車速に基づいて走行中の道路状況を推定することを特徴とする請求項1記載の車両用音声認識装置。
  3. 前記認識対象とするコマンド群が、ナビゲーション装置の操作に関するものである場合、
    前記車両が高速道路を走行中であると推定すると、前記認識対象コマンド群より、前記高速道路の外部に存在する立ち寄り先の店舗や施設等を検索するためのコマンド群を削除することを特徴とする請求項1又は2記載の車両用音声認識装置。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015068033A1 (en) 2013-11-05 2015-05-14 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Voice recognition device for vehicle
WO2017179335A1 (ja) * 2016-04-11 2017-10-19 ソニー株式会社 情報処理装置、情報処理方法およびプログラム

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