JP2008023852A - 基材の製造方法 - Google Patents

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直子 代田
Osamu Yokokoji
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Abstract

【課題】基材の製造方法を提供する。
【解決手段】カルボキシ基、ヒドロキシ基、または、アルコキシカルボニル基およびアルコキシ基からなる群から選ばれる基であって炭素数1〜20の基を有するフッ素含有量が40質量%未満の重合体(重合体(A))を含む層と含フッ素脂肪族環構造を有する繰り返し単位を含む含フッ素重合体(含フッ素重合体(B))を含む層とが基材の表面側から順に形成されている、含フッ素重合体(B)を含む層を最表面に有する基材の含フッ素重合体(B)を含む層を、ハイドロフルオロカーボン系溶媒またはハイドロフルオロエーテル系溶媒に溶解させて除去する重合体(A)を含む層を最表面に有する基材の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、基材の製造方法に関する。
含フッ素重合体は、透明性、撥水撥油性、耐熱性、離型性、耐薬品性等に優れるため、防汚剤、撥水撥油剤、離型剤等として、基材の表面保護膜材料、反射防止膜材料として有用である。なかでも、主鎖に含フッ素脂肪族環構造を有する繰り返し単位を含む含フッ素重合体(たとえば、旭硝子社製サイトップ(商品名)。)は、低吸水性と低誘電率性にも優れるため、半導体保護膜材料としても有用である。
一方、含フッ素脂肪族環構造を有する含フッ素重合体の層が最表面に形成されている基材の該層は、該基材の用途によっては、または、該基材の廃棄に際しては、除去する必要がある場合がある。そして、前記基材の主鎖に含フッ素脂肪族環構造を有する繰り返し単位を含む含フッ素重合体の層を除去する方法として、該層をハイドロフルオロ系溶媒に溶解させて除去する方法が知られている(特許文献1参照。)。
特開平07−099179号公報
特許文献1には、シリコンウェハ等の無機基材の表面に直接形成された、主鎖に含フッ素脂肪族環構造を有する繰り返し単位を含む含フッ素重合体の層を、ハイドロフルオロ系溶媒に溶解させて除去する態様が記載されている。一方、前記層が、有機重合体層の表面に形成されている態様に関しては記載がない。
本発明は、特定の有機重合体層の表面に形成された含フッ素脂肪族環構造を有する含フッ素重合体を含む層を、該有機重合体層を変性させることなく、効率的に除去する方法を提供すべくなされた発明である。
すなわち、本発明は下記発明を提供する。
[1] 下記重合体(A)を含む層と下記含フッ素重合体(B)を含む層とが基材の表面側から順に形成されている、含フッ素重合体(B)を含む層を最表面に有する基材の含フッ素重合体(B)を含む層を、ハイドロフルオロカーボン系溶媒またはハイドロフルオロエーテル系溶媒に溶解させて除去する、重合体(A)を含む層を最表面に有する基材の製造方法。
重合体(A):カルボキシ基、ヒドロキシ基、または、アルコキシカルボニル基およびアルコキシ基からなる群から選ばれる基であって炭素数1〜20の基を有するフッ素含有量が40質量%未満の重合体。
含フッ素重合体(B):含フッ素脂肪族環構造を有する繰り返し単位を含む含フッ素重合体。
[2] 前記ハイドロフルオロエーテル系溶媒が、式R−O−Rで表される化合物(ただし、Rは炭素数4〜12のエーテル性酸素原子を含んでいてもよいポリフルオロアルキル基を示し、Rは炭素数1〜8のアルキル基を示す。)である[1]に記載の基材の製造方法。
[3] 前記含フッ素重合体(B)が、含フッ素脂肪族環構造を有する繰り返し単位から実質的になる含フッ素重合体である[1]または[2]に記載の基材の製造方法。
[4] 前記含フッ素脂肪族環構造を有する繰り返し単位が、下式(m1)で表される化合物、下式(m2)で表される化合物または下式(m3)で表される化合物の重合により形成された繰り返し単位である[1]〜[3]のいずれかに記載の基材の製造方法。
Figure 2008023852
ただし、式中の記号は下記の意味を示す。
、XおよびX:それぞれ独立に、水素原子またはフッ素原子。
:メチレン基、ジメチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、オキシメチレン基、オキシジメチレン基およびオキシトリメチレン基からなる群から選ばれる基。該基中の水素原子は、アルキル基、フルオロアルキル基、アルコキシ基およびフルオロアルコキシ基からなる群から選ばれる基であって炭素数1〜12の基、または、フッ素原子に置換されていてもよい。
:フッ素原子または炭素数1〜3のペルフルオロアルコキシ基。
、Z、ZおよびZ:それぞれ独立に、フッ素原子または炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基。
[5] 前記式(m1)で表される化合物が、下式(m11)で表される化合物である[4]に記載の基材の製造方法。
CF=CFCHCH(R)CHCH=CH (m11)。
ただし、式中の記号は下記の意味を示す。
:炭素数1〜12のアルキル基または炭素数1〜12のフルオロアルキル基。
[6] 前記含フッ素脂肪族環構造を有する繰り返し単位が、下式(s1)で表される化合物の重合により形成された繰り返し単位である[1]〜[3]のいずれかに記載の基材の製造方法。
Figure 2008023852
ただし、式中の記号は下記の意味を示す。
T:水素原子、フッ素原子、炭素数1〜3のアルキル基または炭素数1〜3のフルオロアルキル基。
Y:含フッ素脂肪族環構造を有する炭素数5〜20のポリフルオロアルキル基。
[7] 前記式(s1)で表される化合物が、下式(s11)で表される化合物、下式(s12)で表される化合物または下式(s13)で表される化合物である[6]に記載の基材の製造方法。
Figure 2008023852
ただし、式中の記号は下記の意味を示す。
:水素原子、フッ素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基。
p:0または1。
F1:−(CF−または−C(CF−であって、2個のWF1は同一であってもよく異なっていてもよい。
F2:フッ素原子またはトリフルオロメチル基であって、2個のWF2は同一であってもよく異なっていてもよい。
:炭素数1〜10のアルキレン基。
本発明によれば、特定の有機重合体層の表面に形成された含フッ素脂肪族環構造を有する含フッ素重合体を含む層を、効率的に除去できる。
本明細書において、式(a)で表される化合物を化合物(a)とも、式−C(CF)(OZ)−で表される基を−C(CF)(OZ)−とも、式(r1)で表される基を基(r1)とも、記す。他の化合物と他の基も同様に記す。また、基中の記号は特に記載しない限り前記と同義である。
本発明は、下記重合体(A)を含む層と下記含フッ素重合体(B)を含む層とが基材の表面側から順に形成されている、含フッ素重合体(B)を含む層を最表面に有する基材の含フッ素重合体(B)を含む層を、ハイドロフルオロカーボン系溶媒またはハイドロフルオロエーテル系溶媒に溶解させて除去する、重合体(A)を含む層を最表面に有する基材の製造方法を提供する。
重合体(A):カルボキシ基、ヒドロキシ基、または、アルコキシカルボニル基およびアルコキシ基からなる群から選ばれる基であって炭素数1〜20の基を有するフッ素含有量が40質量%未満の重合体。
含フッ素重合体(B):含フッ素脂肪族環構造を有する繰り返し単位を含む含フッ素重合体。
重合体(A)を含む層(以下、層(A)ともいう。)は、基材上に形成されている。基材としては、ガラス基板、シリコンウェハ、樹脂基板が挙げられる。また、層(A)は、基材上に直接形成されていてもよく、他の層を介して基材上に形成されていてもよい。
層(A)の厚さは、特に限定されず、1nm〜1mmが好ましく、10nm〜1μmが特に好ましい。
層(A)は、重合体(A)のみからなる層であってもよく、重合体(A)と他の材料とからなる層であってもよい。後者の層(A)において、層(A)は、重合体(A)を75質量%以上含むのが好ましい。
層(A)は、1種の重合体(A)からなってもよく、2種以上の重合体(A)からなっていてもよい。後者の場合、それぞれの重合体(A)は独立して層(A)を形成していてもよい。たとえば、層(A)が2種以上の重合体(A)からなる場合、層(A)の水平断面においてそれぞれの重合体(A)は独立して存在していてもよい。
重合体(A)は、フッ素含有量が40質量%未満の重合体であれば特に限定されない。すなわち、重合体(A)は、フッ素原子を含まない重合体であってもよく、フッ素含有量が0質量%超40質量%未満の含フッ素重合体であってもよい。後者の場合、重合体(A)のフッ素含有量は、30質量%以下が好ましい。
重合体(A)の重量平均分子量は、特に限定されず、1000〜1000000が好ましい。重合体(A)は、線状重合体であってもよく、架橋された非線状重合体であってもよい。
重合体(A)は、カルボキシ基、ヒドロキシ基、または、アルコキシカルボニル基およびアルコキシ基からなる群から選ばれる基であって炭素数1〜20の基を有する。ヒドロキシ基は、アルコール性のヒドロキシ基であってもよく、フェノール性のヒドロキシ基であってもよい。
重合体(A)は、カルボキシ基、ヒドロキシ基、または、下記基(r1)、下記基(r2)および−C(CF)(OZ)−および−C(CF(OZ)からなる群から選ばれる炭素数1〜20の基を有するのが好ましい。
Figure 2008023852
式中の記号は下記の意味を示す(以下同様。)。
r1:炭素数1〜6のアルキル基。
r1:式中の炭素原子と共同して環系炭化水素基を形成する炭素数4〜20の2価の基。
r2:炭素数1〜20のアルキル基であって、3個のXr2は同一であってもよく異なっていてもよい。
:アルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基またはアルキルカルボニル基であって炭素数1〜20の基。
ただし、Xr1、Yr1、Xr2またはZ中の炭素原子−炭素原子間には−O−、−C(O)O−または−C(O)−が挿入されていてもよく、Xr1、Yr1、Xr2またはZ中の炭素原子にはフッ素原子、ヒドロキシ基またはカルボキシ基が結合していてもよい。
r1と式中の炭素原子により形成される2価の基は、脂肪族の基が好ましく、飽和脂肪族の基が特に好ましい。前記2価の基は、単環系炭化水素基であってもよく、多環系炭化水素基であってもよい。後者の基は、縮環系炭化水素基であってもよく、橋かけ環炭化水素基であってもよい。
r1中の炭素原子−炭素原子間に−O−、−C(O)O−または−C(O)−が挿入されている場合は、−C(O)O−が挿入されているのが好ましい。Yr1中の炭素原子にフッ素原子、ヒドロキシ基またはカルボキシ基が結合している場合は、ヒドロキシ基またはカルボキシ基が結合しているのが好ましい。
基(r1)の具体例としては、下記基が挙げられる。
Figure 2008023852
−C(CF)(OZ)−は、−C(CF)(OCHOZr1)−(ただし、Zr1は炭素数1〜12のアルキル基を示す。以下同様。)が好ましく、−C(CF)(OCHOCH)−、−C(CF)(OCHOCHCH)−、−C(CF)(OCHOC(CH)−または下式で表されるいずれかの基が特に好ましい。
Figure 2008023852
−C(CF(OZ)は、−C(CF(OCHOZr1)が好ましく、−C(CF(OCHOCH)、−C(CF(OCHOCHCH)、−C(CF(OCHOC(CH)または下式で表されるいずれかの基が特に好ましい。
Figure 2008023852
重合体(A)は、カルボキシ基、ヒドロキシ基、または、アルコキシカルボニル基およびアルコキシ基からなる群から選ばれる炭素数1〜20の基を有する重合性単量体の重合により形成された繰り返し単位を含む重合体であるか、該重合体を変性させて得られた重合体であるのが好ましい。後者の重合体としては、前者の重合体を熱、光、酸および/またはアルカリにより変性させて得られた重合体が挙げられる。
重合体(A)は、カルボキシ基、ヒドロキシ基、または、基(r1)、基(r2)および−C(CF)(OZ)−および−C(CF(OZ)からなる群から選ばれる炭素数1〜20の基を有する重合性単量体の重合により形成された繰り返し単位を含む重合体であるか、該重合体を熱、光、酸および/またはアルカリにより変性させて得られた重合体であるのが特に好ましい。
前記重合性単量体の具体例としては、下記化合物が挙げられる(ただし、Tr1は水素原子、フッ素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基を示す。)。
Figure 2008023852
含フッ素重合体(B)を含む層(以下、層(B)ともいう。)は、層(A)の表面に直接形成されている。層(B)は、層(A)の表面全体に形成されていてもよく層(A)の表面に部分的に形成されていてもよく、通常は層(A)の表面全体に形成されている。
層(B)の厚さは、特に限定されず、1nm〜1mmが好ましく、10nm〜1μmが特に好ましい。
層(B)は、含フッ素重合体(B)から実質的になる層であってもよく、重合体(B)と他の材料とからなる層であってもよい。後者の層(B)において、層(B)は、含フッ素重合体(B)を75質量%以上含むのが好ましい。
層(B)は、含フッ素重合体(B)から実質的になる層が好ましい。ただし、前記層は、層(B)を形成するために用いられた材料(溶媒等。)を、残留成分として含んでいてもよい。たとえば、層(B)が含フッ素重合体(B)を溶媒に溶解させて得られたコーティング組成物の乾燥により形成された場合、層(B)は該溶媒を残留成分として含んでいてもよい。
含フッ素重合体(B)は、含フッ素脂肪族環構造を有する繰り返し単位を含む含フッ素重合体であり、全繰り返し単位に対して該繰り返し単位を75モル%以上含む含フッ素重合体であるのが好ましく、含フッ素脂肪族環構造を有する繰り返し単位から実質的になる含フッ素重合体であるのが特に好ましい。ただし、前記含フッ素重合体とは、含フッ素脂肪族環構造を有する繰り返し単位を全繰り返し単位に対して95モル%以上含む含フッ素重合体を意味し、通常は含フッ素脂肪族環構造を有する繰り返し単位のみからなる含フッ素重合体を意味する。また、含フッ素重合体(B)における含フッ素脂肪族環構造を有する繰り返し単位は、1種であってもよく2種以上であってもよく、通常は1種である。
前記繰り返し単位における含フッ素脂肪族環構造は、含フッ素脂肪族単環構造であってもよく、含フッ素脂肪族多環構造であってもよい。含フッ素脂肪族多環構造は、含フッ素脂肪族縮合環構造であってもよく、含フッ素脂肪族橋かけ環構造であってもよい。また、前記繰り返し単位中の炭素原子−炭素原子間には、−O−、−C(O)−または−C(O)O−が挿入されていてもよい。
含フッ素重合体(B)の第1の好ましい態様としては、下記化合物(m1)、下記化合物(m2)または下記化合物(m3)の重合により形成された繰り返し単位を含む含フッ素重合体が挙げられる。
Figure 2008023852
前記含フッ素重合体は、主鎖に含フッ素脂肪族環構造を含む含フッ素重合体である。すなわち、化合物(m1)の重合体は下記単位(M1−1)〜下記単位(M1−3)のいずれかを含む重合体であり、化合物(m2)の重合体は下記単位(M2)を含む重合体であり、化合物(m3)の重合体は下記単位(M3)を含む重合体である。
Figure 2008023852
は、トリメチレン基、テトラメチレン基またはオキシジメチレンが好ましい。Q中の水素原子は、アルキル基およびフルオロアルキル基からなる群から選ばれる基であって炭素数1〜12の基、または、フッ素原子に置換されているのが好ましい。
は、−CHCH(R)CH−、−CFCFCH−、−CF(R)CFCH−、−CFCF(R)CH−、−OCFCF−、−OCFCF(R)−または−OCF(R)CF−が好ましく、−CHCH(R)CH−が特に好ましい。ただし、Rは炭素数1〜12のアルキル基または炭素数1〜12のフルオロアルキル基を、Rは炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を、示す。
化合物(m1)の具体例(ただし、後述の化合物(m11)を除く。)としては、下記化合物が挙げられる。
CF=CFCFCFCHCH=CH
CF=CFCF(CF)CFCHCH=CH
CF=CFCFCF(CF)CHCH=CH
CF=CFOCFCFCF=CF
CF=CFOCF(CF)CFCF=CF
CF=CFOCFCF(CF)CF=CF
CF=CFOCFCFCH=CF
CF=CFOCF(CF)CFCH=CF
CF=CFOCFCF(CF)CH=CF
CF=CFOCFCFCH=CH
CF=CFOCF(CF)CFCH=CH
CF=CFOCFCF(CF)CH=CH
化合物(m2)の具体例としては、下記化合物が挙げられる。
Figure 2008023852
化合物(m3)の具体例としては、下記化合物が挙げられる。
Figure 2008023852
化合物(m1)は、下記化合物(m11)が好ましい。
CF=CFCHCH(R)CHCH=CH (m11)。
は、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のポリフルオロアルキル基が好ましい。
化合物(m11)の具体例としては、下記化合物が挙げられる。
CF=CFCHCH(CHCH)CHCH=CH
CF=CFCHCH((CHCH)CHCH=CH
CF=CFCHCH(CHCH(CH)CHCH=CH
CF=CFCHCH((CHCH)CHCH=CH
CF=CFCHCH(CHCF)CHCH=CH
CF=CFCHCH(CHCFCF)CHCH=CH
CF=CFCHCH(CH(CFCF)CHCH=CH
CF=CFCHCH(CHCF(CF)CHCH=CH
CF=CFCHCH(CH(CFCF)CHCH=CH
CF=CFCHCH(CF)CHCH=CH
CF=CFCHCH(CFCF)CHCH=CH
CF=CFCHCH((CFCF)CHCH=CH
化合物(m11)は、文献未知の新規化合物である。化合物(m11)は、CH=CHRとCFClCFClIを反応させてCFClCFClCHCH(R)Iを得て、つぎにCFClCFClCHCH(R)IとCH=CHCHMgClを反応させてCFClCFClCHCHR(R)CHCH=CHを得て、つぎにCFClCFClCHCHR(R)CHCH=CHをZn存在下に脱塩素化反応することにより製造できる。
含フッ素重合体(B)の第2の好ましい態様としては、下記化合物(s1)の重合により形成された繰り返し単位を含む含フッ素重合体が挙げられる。前記含フッ素重合体は、側鎖に含フッ素脂肪族環構造を有する含フッ素重合体である。
Figure 2008023852
Tは、水素原子、フッ素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基が好ましい。
Yは、含フッ素脂肪族単環構造を有する炭素数5〜20のポリフルオロアルキル基であってもよく含フッ素脂肪族多環構造を有する炭素数5〜20のポリフルオロアルキル基であってもよい。後者の基は、含フッ素脂肪族縮合環構造を有する基であってもよく、含フッ素脂肪族橋かけ環構造を有する基であってもよい。
化合物(s1)は、下記化合物(s11)、下記化合物(s12)または下記化合物(s13)が好ましい。なお、化合物(s12)または化合物(s13)の主環上の不斉中心の立体配置は、endoであってもよく、exoであってもよい。
Figure 2008023852
は、水素原子またはメチル基が好ましい。
は、メチレン基が好ましい。
pが1である化合物(s11)は、文献未知の新規化合物である。該化合物(s11)は、下記化合物(p31)と水を反応させて下記化合物(p21)を得て、つぎに化合物(p21)とH−CHOを反応させて下記化合物(p11)を得て、つぎに化合物(p11)とCH=CTCOClを反応させることにより製造できる。
Figure 2008023852
化合物(s12)は、文献未知の新規化合物である。化合物(s12)は、下記化合物(p52)とRfP−COFをエステル化反応させて下記化合物(p42)を得て、つぎに化合物(p42)の液相フッ素化反応により下記化合物(p32)を得て、つぎに化合物(p32)をKF存在下に熱分解反応して下記化合物(p22)を得て、つぎに化合物(p22)を還元反応して化合物(p12)を得て、つぎに化合物(p12)とCH=CTCOClとを反応させることにより製造できる。
Figure 2008023852
ただし、式中の記号は下記の意味を示す(以下同様。)。
fP:エーテル性酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜20のペルフルオロアルキル基。
H1:WF1に対応する基であって、−CH−または−C(CH−。
H2:WF2に対応する基であって、水素原子またはメチル基。
化合物(s13)は、文献未知の新規化合物である。たとえば、Jがメチレン基である化合物(s13)は、下記化合物(p53)とRfP−COFをエステル化反応させて下記化合物(p43)を得て、つぎに化合物(p43)の液相フッ素化反応により下記化合物(p33)を得て、つぎに化合物(p33)をKF存在下に熱分解反応して下記化合物(p23)を得て、つぎに化合物(p23)を還元反応して化合物(p13)を得て、つぎに化合物(p13)とCH=CTCOClとを反応させることにより製造できる。
Figure 2008023852
なお、化合物(p52)のかわりに下記化合物(p52’)を用いてもよく、化合物(p53)のかわりに下記化合物(p53’)を用いてもよい。
Figure 2008023852
化合物(s1)の具体例としては、下記化合物が挙げられる。
Figure 2008023852
含フッ素重合体(B)の重量平均分子量は、特に限定されず、1000〜100000が好ましい。
本発明の製造方法において、基材の最表面に形成されている層(B)は、ハイドロフルオロカーボン系溶媒またはハイドロフルオロエーテル系溶媒に溶解されて除去される。前記溶媒は、1種であってもよく2種以上であってもよく、操作性の観点から、通常は1種である。
ハイドロフルオロカーボン系溶媒とは、水素原子とフッ素原子と炭素原子のみからなり、25℃にて液体である含フッ素化合物を意味する。該含フッ素化合物の沸点は40℃〜200℃が好ましい。また、炭素原子は脂環または芳香環を形成していてもよい。
ハイドロフルオロカーボン系溶媒の具体例としては、CFCHFCHFCFCF、CF(CFH、CF(CFCHCH、CF(CFCHCH、CF(CFCHCH、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、下式で表される化合物が挙げられる。
Figure 2008023852
ハイドロフルオロエーテル系溶媒とは、エーテル性酸素原子と水素原子とフッ素原子と炭素原子のみからなり、25℃にて液体である含フッ素化合物を意味する。該含フッ素化合物の沸点は40℃〜200℃が好ましい。また、炭素原子は脂環または芳香環を形成していてもよい。なお、エーテル性酸素原子は2個以上存在していてもよい。
ハイドロフルオロエーテル系溶媒は、式R−O−Rで表される化合物が好ましい。
は、炭素数が4〜8のペルフルオロアルキル基または炭素数が4〜8のペルフルオロ(アルコキシアルキル)基が好ましい。また、Rは直鎖状の基であってもよく、分岐状の基であってもよい。
は、メチル基またはエチル基が好ましい。
ハイドロフルオロエーテル系溶媒の具体例としては、CF(CFOCH、CF(CFOCH、F(CFOCH、F(CFOCH、F(CFOCH、F(CFOCH、F(CF10OCH、H(CFOCH、F(CFOCF(CF)CFOCH、F(CFOCF(CF)CFOCF(CF)CFOCH、F(CF2OCHCHCH、(CFCFCFCFOCH、F(CFO(CFOCHCH、(CFCFCF(CF)CFOCH、(CFCFCF(CFCF)OCH、CFCHOCFCHFが挙げられる。
本発明の製造方法において、基材の最表面に形成されている層(B)が効率的に除去されて、層(A)を最表面に有する基材が得られるのは予想外の効果である。その理由は必ずしも明確ではないが、本発明における溶媒が、含フッ素重合体(B)とは高い親和性を有するのに対して、極性の重合体(A)とは低い相互作用しか示さない性質を有するためと考えられる。特にR−O−Rは、ポリフルオロアルキル基(R)とアルキル基(R)がエーテル性酸素原子を介して結合した非対称型フルオロエーテルであり、前記性質が顕著であると考えられる。
また、本発明における溶媒は比重が低く取扱が容易であるため、本発明の製造方法は工業的な実施が容易である(通常、本発明における溶媒の比重は、25℃において1.3〜1.8g/cmである。)。さらに、本発明の製造方法においては、使用した溶媒の回収も容易であり、回収した溶媒を蒸留精製して再使用することも容易である。
本発明の製造方法における、層(B)を最表面に有する物品の層(B)を、ハイドロフルオロカーボン系溶媒またはハイドロフルオロエーテル系溶媒に溶解させて除去する方法は、特に限定されず、前記物品をハイドロフルオロカーボン系溶媒またはハイドロフルオロエーテル系溶媒中に浸漬させる方法、前記物品の層(B)の表面にハイドロフルオロカーボン系溶媒またはハイドロフルオロエーテル系溶媒を流通させる方法が挙げられる。
本発明の製造方法は、種々の態様に適用できる。本発明の製造方法の好適な適用例としては、重合体(A)に由来する微細パターンを有する樹脂層を最表面に有する基板を、リソグラフィー法によって製造する方法が挙げられる。前記方法は、特に限定されず、重合体(A)を含む感光性の樹脂溶液を基板(シリコンウェハ等。)上に塗布して基板上に重合体(A)を含む感光性の層(A’)を形成する工程、層(A’)表面に重合体(B)を含む樹脂溶液を塗布して層(A’)表面に重合体(B)を含む層(B’)を形成する工程、露光工程、および層(B’)をハイドロフルオロカーボン系溶媒またはハイドロフルオロエーテル系溶媒に溶解させて除去する工程を順に行う方法が挙げられる。また、前記方法は、露光工程における露光によって変性した層(A’)部分を除去する工程(現像工程。)を、さらに有していてもよい。
露光工程とは、露光光源光をマスクに照射して得られた所望の微細パターン像を、投影レンズを介して基板の層(B’)側に投影する工程である。露光光源光は、g線(波長436nm)、i線(波長365nm)、KrFエキシマレーザー光(波長248nm)、ArFエキシマレーザー光(波長193nm)またはFエキシマレーザー光(波長157nm)が好ましく、ArFエキシマレーザー光またはFエキシマレーザー光がより好ましく、ArFエキシマレーザー光が特に好ましい。
露光工程は、投影レンズと基板の層(B’)との間を液状媒体で満たしつつ行う、液浸露光工程であってもよい。前記液状媒体は、水を主成分とする液状媒体が好ましく、超純水が特に好ましい。
現像工程に用いられる現像液は、特に限定されず、通常は、アルカリ溶液、たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドおよびトリエチルアミンからなる群から選ばれるアルカリ化合物を含むアルカリ水溶液が用いられる。
本発明を、実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例においては、重量平均分子量をMwと、数平均分子量をMnと、ジクロロペンタフルオロプロパンをR225と、テトラヒドロフランをTHFと、ジイソプロピルパーオキシジカーボネートをIPPと、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートをPGMEAと、記す。
MwとMnはゲルパーミエーションクロマトグラフィ法を用いて測定した。測定に際しては、THFを展開溶媒に用い、ポリスチレンを内部標準に用いた。
[例1(合成例)]化合物(s111)の製造例
反応器に、CH=CHCHOCOCH(158g)とアゾイソブチロニトリル(4.77g)を入れ、反応器内温65℃にて(CFCFI(430g)を滴下し、さらに反応器内を撹拌した。反応器内溶液を、亜鉛(105g)とメタノール(446g)を入れた反応器に25℃にて滴下し、さらに反応器内を撹拌した。反応器内溶液を減圧蒸留してCH=CHCHCF(CF(199g)を得た。
反応器に、CFClCFClI(312g)とアゾイソブチロニトリル(3.0g)を入れ、反応器内温70℃にてCH=CHCHCF(CF(199g)を滴下し、さらに反応器内を撹拌した。反応器内溶液を減圧蒸留してCFClCFClCHCHI(CHCF(CF)(430g)を得た。
反応器に、CFClCFClCHCHI(CHCF(CF)(430g)とテトラヒドロフラン(935g)を入れ、反応器内温−70℃にてCH=CHCHMgClを含むテトラヒドロフラン溶液(482g)を1時間かけて滴下し、反応器内温25℃にて12時間、反応器内を撹拌した。反応器内溶液の濾液を濃縮し、さらに塩酸水溶液と飽和食塩水で洗浄した後に減圧蒸留してCFClCFClCHCH(CHCF(CF)CHCH=CH(175g)を得た。
反応器に、亜鉛(55g)とN−メチル−2−ピロリジノン(310g)を入れ、反応器内温75℃にてCFClCFClCHCH(CHCF(CF)CHCH=CH(175g)を滴下し、さらに反応器内を撹拌した。反応器内溶液を濃縮し、塩酸水溶液と飽和食塩水で洗浄してから減圧蒸留してCF=CFCHCH(CHCF(CF)CHCH=CH(92g)(以下、化合物(s111)という。)を得た。
化合物(s111)のNMRスペクトルを以下に示す。
H−NMR(399.8MHz、溶媒:重アセトン、基準:テトラメチルシラン)δ(ppm):2.42(m,7H),5.14(m,2H),5.80(m,1H)。
19F−NMR(376.2MHz、溶媒:重アセトン、基準:CFCl)δ(ppm):−185.1(m,1F),−172.3(m,1F),−123.7(m,1F),−104.9(m,1F),−76.5(m,6F)。
[例2]重合体(A)の製造例
[例2−1]重合体(A1)の製造例
反応器に、下記化合物(a1)(10.4g)、下記化合物(a2)(3.7g)、下記化合物(a3)(8.0g)、およびメチルエチルケトン(76.5g)を仕込んだ。つぎに、イソプロパノール(6.3g)を連鎖移動剤として、R225で50質量%に希釈したIPP(11.0g)を重合開始剤として仕込んだ。反応器内を凍結脱気した後、40℃にて18時間、重合反応を行った。
Figure 2008023852
重合反応後、反応器内溶液をヘキサン中に滴下して凝集した固形物を回収し、該固形物を90℃にて、24時間、真空乾燥して重合体(A1)(15.9g)を得た。重合体(A1)は、25℃にて白色粉末状の非結晶性重合体であった。重合体(A1)のMnは2870であり、Mwは6600であった。
13C−NMR法により測定した結果、重合体(A1)は、全繰り返し単位に対して、化合物(a1)の繰り返し単位を40モル%、化合物(a2)の繰り返し単位を20モル%および化合物(a3)の繰り返し単位を40モル%含む重合体であった。また、重合体(A1)は、THF、PGMEAおよびシクロペンタノンにそれぞれ可溶であった。
[例2−2]重合体(A2)の製造例
反応器に、下記化合物(s121)(4.8g)、化合物(a1)(12.0g)、化合物(a2)(9.0g)、化合物(a3)(2.5g)およびメチルエチルケトン(77g)を仕込んだ。つぎにIPP(15.9g)を50質量%含むR225溶液を重合開始剤として仕込んだ。反応器内を凍結脱気した後、40℃にて18時間、重合反応を行った。重合反応後、反応器内溶液をメタノール中に滴下して凝集した固形物を回収し、該固形物を90℃にて、24時間、真空乾燥して重合体(A2)(15.5g)を得た。重合体(A2)は25℃にて白色粉末状の非結晶性重合体であった。重合体(A2)のMnは3700であり、Mwは7200であった。
Figure 2008023852
13C−NMR法により測定した結果、重合体(A2)は、全繰り返し単位に対して、化合物(s121)の繰り返し単位を12モル%、化合物(a1)の繰り返し単位を47モル%、化合物(a2)の繰り返し単位を30モル%、および化合物(a3)の繰り返し単位を21モル%含む重合体であった。また、重合体(A2)は、THF、シクロペンタノン、PGMEAにそれぞれ可溶であった。
[例3]重合体(B)の製造例
[例3−1]重合体(B1)の製造例
耐圧反応器に、化合物(s121)(2.5g)とF(CFH(5.25g)とを仕込んだ。つぎにIPP(1.17g)を50質量%含むR225溶液を重合開始剤として仕込んだ。反応器内を凍結脱気した後、40℃にて、18時間、重合反応を行った。重合反応後、反応器内溶液をメタノール中に滴下して凝集した固形物を回収し、該固形物を90℃にて、24時間、真空乾燥して重合体(B1)(2.05g)を得た。重合体(B1)は25℃にて白色粉末状の非結晶性重合体であった。重合体(B1)のMnは2900であり、Mwは6300であった。
[例3−2]重合体(B3)の製造例
耐圧反応器に、化合物(s111)(2.5g)と酢酸エチル(4.5g)を入れ、重合開始剤としてIPPを50質量%含むR225溶液(0.21g)を仕込んだ。耐圧反応器内を減圧脱気した後、反応器内温40℃にて18時間重合反応を行った。つぎに、反応器内溶液をメタノール中に滴下して生成した固形分を回収し、該固形分を90℃にて24時間真空乾燥して、25℃にて白色粉末状の重合体(B3)(2.17g)を得た。重合体(B3)は、下記繰り返し単位からなる重合体であった。重合体(B3)は、アセトン、THF、酢酸エチル、R225、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンにそれぞれ可溶であった。重合体(B3)のMnは7300であり、Mwは15900であった。
Figure 2008023852
[例4(製造例)]重合体(A)を含む樹脂溶液(A)の製造例
[例4−1]樹脂溶液(A1)の製造例
重合体(A1)をPGMEAに溶解させ、さらに孔径0.2μmのPTFE製フィルターに通し濾過をして、重合体(A1)を7質量%含む樹脂溶液(A1)を得た。
[例4−2]樹脂溶液(A2)の製造例
重合体(A2)をPGMEAに溶解させ、さらに孔径0.2μmのPTFE製フィルターに通し濾過をして、重合体(A2)を7質量%含む樹脂溶液(A2)を得た。
[例5(製造例)]重合体(B)を含む樹脂溶液(B)
[例5−1]樹脂溶液(B1)の製造例
重合体(B1)を1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンに溶解させ、さらに孔径0.2μmのPTFE製フィルターに通し濾過をして、重合体(B1)を3質量%含む樹脂溶液(B1)を得た。
[例5−2]樹脂溶液(B2)の製造例
CF=CFOCFCFCH=CHを単独環化重合させて得られた含フッ素重合体(Mn15400、Mw27800。)(以下、重合体(B2)という。)を1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンに溶解させ、さらに孔径0.2μmのPTFE製フィルターに通し濾過をして、重合体(B2)を3質量%含む樹脂溶液(B2)を得た。
[例5−3]樹脂溶液(B3)の製造例
重合体(B3)(1g)を1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンに溶解させ、さらに孔径0.2μmのPTFE製フィルターに通し濾過をして、重合体(B3)を3質量%含む樹脂溶液(B3)を得た。
[例6(評価例)]重合体(A)のフッ素系溶媒に対する溶解性評価例
シリコンウエハー上に、樹脂溶液(A1)を回転塗布した後に、100℃にて90秒間加熱して、表面に重合体(A1)の薄膜(膜厚150μm)が形成されたシリコンウエハーを得た。前記シリコンウエハーを各種フッ素系溶媒に浸漬させ、1.5時間後の薄膜の減膜率と、18時間後の薄膜の減膜率とを測定した。測定はフィルメトリクス社製F20を用いて行った。結果をまとめて表1に示す。
Figure 2008023852
ただし、Cは、下式で表される化合物である。
Figure 2008023852
[例7(評価例)]重合体(B)のフッ素系溶媒に対する溶解性評価例
水晶振動子上に、例5で得た各種樹脂溶液(B)を回転塗布した後に、100℃にて90秒間加熱して、表面に重合体(B)の薄膜(膜厚100μm)が形成された水晶振動子をそれぞれ得た。それぞれの水晶振動子を各種フッ素系溶媒に浸漬させ、フッ素系溶媒中における重合体(B)の薄膜の減膜速度(単位はnm/sである。)を、水晶振動子マイクロバランス法によって測定した。結果をまとめて表2に示す。
Figure 2008023852
[例8]基材の製造例
重合体(A1)(1g)と光酸発生剤(トリフェニルスルホニウムトリフレート)(0.05g)とを、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(10mL)に溶解させ、さらに孔径0.2μmのPTFE製フィルター通し濾過をして、感光性組成物を得た。
表面に反射防止膜(ROHM AHD HAAS Electronic Materials社製 商品名AR26)が形成されたシリコン基板に感光性組成物を回転塗布した後に、100℃にて90秒間、さらに130℃にて120秒間加熱処理して、重合体(A1)を含む感光性樹脂層(膜厚150nm)が形成されたシリコン基板を得た。該感光性樹脂層の表面に樹脂溶液(B1)を回転塗布した後に、100℃にて90秒間加熱処理して、重合体(A1)を含む感光性樹脂層と重合体(B1)を含む樹脂層(膜厚100nm)とが順に形成されたシリコン基板を得た。
ArFレーザー光(波長193nm)を光源とする二光束干渉露光装置を用いて、前記シリコン基板の90nmL/Sの露光試験を、超純水を液浸媒体とする液浸露光法とDry法とでそれぞれ行った。露光試験終了後、シリコン基板をCFCFCFCFOCH中に60秒浸漬した後に、さらにアルカリ溶液(多摩化学工業社製AD−10)で60秒間現像処理した。
その結果、液浸露光法とDry法のいずれの場合においても、現像処理後のシリコン基板からは重合体(B1)を含む樹脂層が除去されており、シリコン基板上には、重合体(A1)に由来する良好な微細パターンを有する樹脂層が形成していることがSEM画像にて確認できた。
また、重合体(A1)のかわりに重合体(A2)を用いて同様に実施した場合においても同様の結果が確認できた。さらに、CFCFCFCFOCHのかわりに1,3−ビストリフルオロベンゼンを用いて同様に実施した場合においても、同様の結果が確認できた。
本発明の方法によれば、特定の有機重合体層の表面に形成された含フッ素脂肪族環構造を有する含フッ素重合体を含む層を効率的に除去できる。

Claims (7)

  1. 下記重合体(A)を含む層と下記含フッ素重合体(B)を含む層とが基材の表面側から順に形成されている、含フッ素重合体(B)を含む層を最表面に有する基材の含フッ素重合体(B)を含む層を、ハイドロフルオロカーボン系溶媒またはハイドロフルオロエーテル系溶媒に溶解させて除去する、重合体(A)を含む層を最表面に有する基材の製造方法。
    重合体(A):カルボキシ基、ヒドロキシ基、または、アルコキシカルボニル基およびアルコキシ基からなる群から選ばれる基であって炭素数1〜20の基を有するフッ素含有量が40質量%未満の重合体。
    含フッ素重合体(B):含フッ素脂肪族環構造を有する繰り返し単位を含む含フッ素重合体。
  2. 前記ハイドロフルオロエーテル系溶媒が、式R−O−Rで表される化合物(ただし、Rは炭素数4〜12のエーテル性酸素原子を含んでいてもよいポリフルオロアルキル基を示し、Rは炭素数1〜8のアルキル基を示す。)である請求項1に記載の基材の製造方法。
  3. 前記含フッ素重合体(B)が、含フッ素脂肪族環構造を有する繰り返し単位から実質的になる含フッ素重合体である請求項1または2に記載の基材の製造方法。
  4. 前記含フッ素脂肪族環構造を有する繰り返し単位が、下式(m1)で表される化合物、下式(m2)で表される化合物または下式(m3)で表される化合物の重合により形成された繰り返し単位である請求項1〜3のいずれかに記載の基材の製造方法。
    Figure 2008023852
    ただし、式中の記号は下記の意味を示す。
    、XおよびX:それぞれ独立に、水素原子またはフッ素原子。
    :メチレン基、ジメチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、オキシメチレン基、オキシジメチレン基およびオキシトリメチレン基からなる群から選ばれる基。該基中の水素原子は、アルキル基、フルオロアルキル基、アルコキシ基およびフルオロアルコキシ基からなる群から選ばれる基であって炭素数1〜12の基、または、フッ素原子に置換されていてもよい。
    :フッ素原子または炭素数1〜3のペルフルオロアルコキシ基。
    、Z、ZおよびZ:それぞれ独立に、フッ素原子または炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基。
  5. 前記式(m1)で表される化合物が、下式(m11)で表される化合物である請求項4に記載の基材の製造方法。
    CF=CFCHCH(R)CHCH=CH (m11)。
    ただし、式中の記号は下記の意味を示す。
    :炭素数1〜12のアルキル基または炭素数1〜12のフルオロアルキル基。
  6. 前記含フッ素脂肪族環構造を有する繰り返し単位が、下式(s1)で表される化合物の重合により形成された繰り返し単位である請求項1〜3のいずれかに記載の基材の製造方法。
    Figure 2008023852
    ただし、式中の記号は下記の意味を示す。
    T:水素原子、フッ素原子、炭素数1〜3のアルキル基または炭素数1〜3のフルオロアルキル基。
    Y:含フッ素脂肪族環構造を有する炭素数5〜20のポリフルオロアルキル基。
  7. 前記式(s1)で表される化合物が、下式(s11)で表される化合物、下式(s12)で表される化合物または下式(s13)で表される化合物である請求項6に記載の基材の製造方法。
    Figure 2008023852
    ただし、式中の記号は下記の意味を示す。
    :水素原子、フッ素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基。
    p:0または1。
    F1:−(CF−または−C(CF−であって、2個のWF1は同一であってもよく異なっていてもよい。
    F2:フッ素原子またはトリフルオロメチル基であって、2個のWF2は同一であってもよく異なっていてもよい。
    :炭素数1〜10のアルキレン基。
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