JP2008023491A - 促進酸化処理法による廃水処理装置 - Google Patents

促進酸化処理法による廃水処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】安価な促進酸化処理法による廃水処理装置を得る。
【解決手段】バッファタンク1内に廃水を収容するとともに、この廃水を廃水供給管2により渦流ポンプ3、旋回加速器4、流量計又は圧力計5、バルブ6及び分散器7を介して処理水槽11内に流入させ、この間に廃水に酸化剤を注入するとともに、気体供給管8から酸素を供給して溶解し、、かつ渦流ポンプ3、旋回加速器4及び分散器7により構成したマイクロバブル発生装置により廃水にマイクロバブルを発生させる。処理水槽11内では、撹拌装置12により処理水を撹拌する。又、処理水層11内の処理水を返送管13を介してバッファタンク1に返送する。
【選択図】図1

Description

この発明は、工場や事業所等の廃水処理を促進酸化処理法により行う廃水処理装置に関するものである。
食品プラント、パルププラント、化学プラント等の各種産業から発生する廃水や家庭からの生活廃水ないし下水その他の廃水をそのまま放流すると、河川、湖沼及び海洋は勿論、土壌及び環境までも汚染することになり、その対策が緊急の課題となっている。
ところで、このような廃水を処理する廃水処理方法としては、種々のものがあるが、その一つに促進酸化処理法(AOP法)があり、促進酸化処理法は、オゾン、過酸化水素、紫外線等を併用することによって強力な酸化剤であるOHラジカル(ヒドロキシルラジカル)等のフリーラジカルを発生させ、このフリーラジカルによって水中の汚染物質(難分解性物質)を酸化により分解除去する方法である。
一方、マイクロバブルの水質浄化機能も、広く知られているが、マイクロバブルの気泡径範囲については、共通化された定義はない。一般に、微細気泡と呼ばれる気泡径1mm以下程度のものをマイクロバブルと呼ぶ場合もあるが、ここでは、自己加圧現象等の特長的な性質を示すような、気泡径が数十μm〜1μm程度の超微細気泡(気泡群)をマイクロバブルとする。
このようなマイクロバブルは、(1)気泡径が小さく、気体溶解効果が大きい。(2)上昇速度が遅い。(3)気泡内圧力が高く、自己加圧効果が大きい。(4)気泡表面が負に帯電している。(5)生物に作用させると、生理活性作用がある。という特長がある。有機物分解に関しては、マイクロバブルの自己加圧効果を利用し、自己加圧効果により、超高温、超高圧の領域(ホットスポット)を形成し、周囲を取り巻く水を強制的に分解できるほど強力なOHラジカル等のフリーラジカルを発生させる。
又、マイクロバブル発生装置としては、(1)衝撃波法によるもの(2)ラインミキサー(3)渦流ポンプ(キャビテーションポンプ)(4)旋回加速器(5)加圧溶解法によるもの(6)超音波法によるもの(7)その他(フィルター方式等によるもの)等があり、これらのいくつかを組み合わせたものでもよい。
なお、先行技術文献情報としては、次のものがある。
特開2003−126665号公報 特開2003−245662号公報
しかしながら、従来の促進酸化処理法により、オゾンに過酸化水素や紫外線を併用して廃水の処理を行う場合、高価なオゾン発生装置や排オゾン処理設備が必要である。そのため、小規模排水等においては、設備費用が高額になるため、促進酸化処理法を導入したくても導入できないのが実情である。
この発明は上記のような課題を解決するために成されたものであり、安価な促進酸化処理法による廃水処理装置を得ることを目的とする。
この発明の請求項1に係る促進酸化処理法による廃水処理装置は、廃水に酸素を供給して溶解させる手段と、廃水に酸化剤を注入する手段と、廃水にマイクロバブルを発生させる手段とを備えたものである。
請求項2に係る促進酸化処理法による廃水処理装置は、廃水を酸化剤の注入とマイクロバブルの発生により処理した処理水を撹拌する手段を設けたものである。
請求項3に係る促進酸化処理法による廃水処理装置は、廃水に酸素を供給して溶解させる手段と、廃水にマイクロバブルを発生させる手段と、廃水に紫外線を照射する手段とを備えたものである。
請求項4に係る促進酸化処理法による廃水処理装置は、廃水をマイクロバブルの発生と紫外線の照射により処理した処理水を撹拌する手段を設けたものである。
請求項5に係る促進酸化処理法による廃水処理装置は、廃水に酸素を供給して溶解させる手段と、廃水にマイクロバブルを発生させる手段と、廃水に紫外線を照射する手段と、廃水をマイクロバブルの発生と紫外線の照射により処理した処理水を収容した処理水槽の内表面に設けられ、処理水に酸化還元力を付与する酸化チタン層とを備えたものである。
請求項6に係る促進酸化処理法による廃水処理装置は、廃水をマイクロバブルの発生と紫外線の照射と酸化チタン層からの酸化還元力により処理した処理水を撹拌する手段を設けたものである。
請求項7に係る促進酸化処理法による廃水処理装置は、廃水に酸素を供給して溶解させる手段と、廃水に酸化剤を注入する手段と、廃水にマイクロバブルを発生させる手段と、廃水に紫外線を照射する手段と、廃水を酸化剤の注入とマイクロバブルの発生と紫外線の照射により処理した処理水を収容した処理水槽の内表面に設けられ、処理水に酸化還元力を付与する酸化チタン層とを備えたものである。
請求項8に係る促進酸化処理法による廃水処理装置は、廃水を酸化剤の注入とマイクロバブルの発生と紫外線の照射と酸化チタン層からの酸化還元力により処理した処理水を撹拌する手段を設けたものである。
以上のようにこの発明の請求項1によれば、廃水にマイクロバブルを発生させ、マイクロバブルは圧壊によりフリーラジカルを生成し、難分解性有機物の分解を行うことができる。又、このマイクロバブルの発生と酸化剤の注入を併用することにより、さらに有機物の分解処理を促進させることができる。このため、従来のオゾンの代替としてマイクロバブルを有効に促進酸化処理に適用することができ、促進酸化処理法による廃水処理を安価にすることができる。
請求項2によれば、廃水を酸化剤の注入とマイクロバブルの発生により処理した処理水を撹拌しており、促進酸化処理をさらに促進させることができる。
請求項3によれば、廃水にマイクロバブルを発生させ、マイクロバブルは圧壊によりフリーラジカルを生成し、難分解性有機物の分解を行うことができる。又、このマイクロバブルの発生と殺菌効果等がある紫外線の照射とを併用することにより、さらに有機物の分解処理を促進させることができる。このため、従来のオゾンの代替としてマイクロバブルを有効に促進酸化処理に適用することができ、促進酸化処理法による廃水処理を安価にすることができる。
請求項4によれば、廃水をマイクロバブルの発生と紫外線の照射により処理した処理水を撹拌しており、促進酸化処理をさらに促進させることができる。
請求項5によれば、廃水にマイクロバブルを発生させ、マイクロバブルは圧壊によりフリーラジカルを生成し、難分解性有機物の分解を行うことができる。又、このマイクロバブルの発生と殺菌効果等がある紫外線の照射と酸化チタン層からの酸化還元力とを併用することにより、さらに有機物の分解処理を促進させることができる。このため、従来のオゾンの代替としてマイクロバブルを有効に促進酸化処理に適用することができ、促進酸化処理法による廃水処理を安価にすることができる。
請求項6によれば、廃水をマイクロバブルの発生と紫外線の照射と酸化チタン層からの酸化還元力により処理した処理水を撹拌しており、促進酸化処理をさらに促進させることができる。
請求項7によれば、廃水にマイクロバブルを発生させ、マイクロバブルは圧壊によりフリーラジカルを生成し、難分解性有機物の分解を行うことができる。又、このマイクロバブルの発生と酸化剤の注入と紫外線の照射と酸化チタン層からの酸化還元力とを併用することにより、さらに有機物の分解処理を促進させることができる。このため、従来のオゾンの代替としてマイクロバブルを有効に促進酸化処理に適用することができ、促進酸化処理法による廃水処理を安価にすることができる。
請求項8によれば、廃水を酸化剤の注入とマイクロバブルの発生と紫外線の照射と酸化チタン層からの酸化還元力により処理した処理水を撹拌しており、促進酸化処理をさらに促進させることができる。
実施最良形態1
以下、この発明を実施するための最良の形態を図面とともに説明する。図1は
この発明の実施最良形態1による促進酸化処理法による廃水処理装置の構成図を示し、バッチ処理の例を示す。図において、1は処理対象の廃水を収容したバッファタンク、2は廃水を供給する廃水供給管であり、廃水供給管2には渦流ポンプ3、旋回加速器4、流量計又は圧力計5、バルブ6及び分散器7を順次設ける。渦流ポンプ3と旋回加速器4と分散器7とによりマイクロバブル発生装置を構成する。又、廃水供給管2の渦流ポンプ3の手前側には気体供給管8を接続し、気体供給管8には流量調節器9及び流量計10を設ける。流量調節器9は気体の流量を調節し、流量計10は気体の流量を測定する。また、廃水供給管2の気体供給管8の接続部の手前又は流量計または圧力計5とバルブ6との間に過酸化水素(H22)又は次亜塩素酸ナトリウム(NaOCl)等の酸化剤の吸引口を設ける。又、分散器7の後には処理水槽11が設けられ、処理水槽11には撹拌装置12が設けられる。また、処理水槽11とバッファタンク1との間には返送管13が設けられ、返送管13にもバルブ14が設けられる。又、処理水槽11の底部には引抜管15が接続され、引抜管15には引抜バルブ16が設けられる。
次に、上記構成の動作について説明する。各種の廃水がバッファタンク1内に収容され、この廃水は廃水供給管2を介して渦流ポンプ3に供給されるが、その間に設けられた吸引口からは過酸化水素や次亜塩素酸ナトリウム等の酸化剤が注入される。酸化剤の注入は、流量計又は圧力計5を通過後に行ってもよい。気体供給管8からは流量調節器9及び流量計10を介して空気、純酸素、高濃度酸素のうちの何れかが供給され、これらの気体は廃水中に溶解する。このように、酸素が溶解するとともに、酸化剤が注入された廃水は渦流ポンプ3により渦流を発生されて吸引され、旋回加速器4により旋回が加速され、流量計又は圧力計5ではこの流体の流量又は圧力が測定され、バルブ6を介して分散器7により分散され、マイクロバブルが発生する。このように酸化剤が注入されるとともに、マイクロバブルが発生され、促進酸化処理された処理水は処理水槽11内に送入され、撹拌装置12により撹拌され、促進酸化がさらに促進される。この処理水は返送管13を介してバッファタンク1に返送される。又、必要に応じて引抜管15から処理水槽11内の処理水が引き抜かれ、処理水の処理状態が検査される。
実施最良形態1においては、渦流ポンプ3、旋回加速器4及び分散器7によりマイクロバブル発生装置が形成され、これにより発生されたマイクロバブルは圧壊によりフリーラジカルを生成し、難分解性有機物の分解を行うことができ、このマイクロバブルと酸化剤の注入とを併用することにより、さらに有機物の分解処理を促進させることができる。又、処理水槽11中の処理水を撹拌することにより、さらに促進酸化を促進させることができる。このように、実施最良形態1においては、促進酸化処理法による廃水処理において、マイクロバブルの発生と酸化剤の注入とを併用して、難分解性有機物の分解を効果的に行うことができ、廃水の処理を効果的に行うことができる。このため、従来用いていた酸化力の強いオゾンの代替としてマイクロバブルを有効に促進酸化処理に適用することができ、促進酸化処理にオゾンを用いる必要がなくなり、促進酸化処理法による廃水処理を安価に行うことができる。
なお、マイクロバブル発生装置の後段にスタティックミキサー等を設置すれば、マイクロバブルの発生をさらに増加させることができる。又、マイクロバブルの発生を酸化剤の注入後に行ったが、酸化剤の注入前に行ってもよい。さらに、マイクロバブル発生装置へ供給する気体は空気、純酸素、高濃度酸素の何れでもよい。
実施最良形態2
図2はこの発明の実施最良形態2による促進酸化処理法による廃水処理装置の構成図を示し、連続処理の例を示す。実施最良形態1と相違する点は、バッファタンク1、返送管13及びバルブ14を廃止し、廃水供給管2に廃水を連続して供給するようにするとともに、促進酸化処理された処理水槽11内の処理水を排出管17を介して外部に排出するようにした点である。排出管17にはバルブ18が設けられている。実施最良形態2においては、廃水処理を連続して行うことができる点が実施最良形態1と異なるが、廃水処理動作及び効果は実施最良形態1と同様である。
実施最良形態3
図3はこの発明の実施最良形態3による促進酸化処理法による廃水処理装置の構成図を示し、バッチ処理の例を示す。実施最良形態3において、実施最良形態1と異なる点は、酸化剤の注入を行わない点と、処理水槽11内に処理水に紫外線を照射する紫外線照射器19を設けた点にある。
上記構成において、バッファタンク1内の廃水は廃水供給管2を介して渦流ポンプ3に供給されるが、その間に気体供給管8から空気、純酸素、高濃度酸素のうちの何れかが供給され、これらの気体は廃水中に溶解する。このように、酸素が溶解された廃水は渦流ポンプ3により渦流を発生されて吸引され、旋回加速器4により旋回が加速され、流量計又は圧力計5ではこの流体の流量又は圧力が測定され、バルブ6を介して分散器7により分散され、マイクロバブルが発生する。このように酸素が溶解され、マイクロバブルが発生された処理水は処理水槽11内に挿入され、紫外線照射器19から紫外線が照射されて促進酸化処理され、撹拌装置12により撹拌される。この処理水は返送管13を介してバッファタンク1に返送される。又、必要に応じて引抜管15から処理水槽11内の処理水が引き抜かれ、処理水の処理状態が検査される。
実施最良形態3においては、渦流ポンプ3、旋回加速器4及び分散器7によりマイクロバブル発生装置が形成され、これにより発生されたマイクロバブルは圧壊によりフリーラジカルを生成し、難分解性有機物の分解を行うことができ、このマイクロバブルの発生と殺菌効果等がある紫外線の照射を併用することにより、さらに有機物の分解処理を促進させることができる。又、処理水槽11中の処理水を撹拌することにより、さらに促進酸化を促進させることができる。このように、実施最良形態3においては、促進酸化処理法による廃水処理において、マイクロバブルの発生と紫外線の照射とを併用して、難分解性有機物の分解を効果的に行うことができ、廃水の処理を効果的に行うことができる。このため、従来用いていた酸化力の強いオゾンの代替としてマイクロバブルを有効に促進酸化処理に適用することができ、促進酸化処理にオゾンを用いる必要がなくなり、促進酸化処理法による廃水処理を安価に行うことができる。
なお、マイクロバブル発生装置の後段にスタティックミキサー等を設置すれば、マイクロバブルの発生をさらに増加させることができる。又、マイクロバブルの供給を紫外線の照射前に行ったが、紫外線の照射後に行ってもよい。さらに、マイクロバブル発生装置へ供給する気体は空気、純酸素、高濃度酸素の何れでもよい。
実施最良形態4
図4はこの発明の実施最良形態4による促進酸化処理法による廃水処理装置の構成図を示し、連続処理の例を示す。実施最良形態3と相違する点は、バッファタンク1、返送管13及びバルブ14を廃止し、廃水供給管2に廃水を連続して供給するようにするとともに、促進酸化処理された処理水槽11内の処理水を排出管17を介して外部に排出するようにした点である。排出管17にはバルブ18が設けられている。実施最良形態4においては、廃水処理を連続して行うことができる点が実施最良形態3と異なるが、廃水処理動作及び効果は実施最良形態3と同様である。
実施最良形態5
図5はこの発明の実施最良形態5による促進酸化処理法による廃水処理装置の構成図を示し、バッチ処理の例を示す。実施最良形態5において、実施最良形態1と異なる点は、酸化剤の注入を行わない点と、処理水槽11内に処理水に紫外線を照射する紫外線照射器19を設けた点と、処理水槽11の内表面に酸化チタン(TiO2)をコーティングして、酸化チタン層20を形成した点にある。
上記構成において、バッファタンク1内の廃水は廃水供給管2を介して渦流ポンプ3に供給されるが、その間に気体供給管8から空気、純酸素、高濃度酸素のうちの何れかが供給され、これらの気体は廃水中に溶解する。このように、酸素が溶解された廃水は渦流ポンプ3により渦流を発生されて吸引され、旋回加速器4により旋回が加速され、流量計又は圧力計5ではこの流体の流量又は圧力が測定され、バルブ6を介して分散器7により分散され、マイクロバブルが発生する。このように酸素が溶解され、マイクロバブルが発生された処理水は処理水槽11内に挿入され、紫外線照射器19から紫外線が照射されるとともに、酸化チタン層20から酸化還元力を受け、促進酸化処理され、また撹拌装置12により撹拌される。この処理水は返送管13を介してバッファタンク1に返送される。又、必要に応じて引抜管15から処理水槽11内の処理水が引き抜かれ、処理水の処理状態が検査される。
実施最良形態5においては、渦流ポンプ3、旋回加速器4及び分散器7によりマイクロバブル発生装置が形成され、これにより発生されたマイクロバブルは圧壊によりフリーラジカルを生成し、難分解性有機物の分解を行うことができ、このマイクロバブルの発生と殺菌効果等がある紫外線の照射と酸化チタン層20からの酸化還元力を併用することにより、さらに有機物の分解処理を促進させることができる。又、処理水槽11中の処理水を撹拌することにより、さらに促進酸化を促進させることができる。このように、実施最良形態5においては、促進酸化処理法による廃水処理において、マイクロバブルの発生と紫外線の照射と酸化チタン層20からの酸化還元力を併用して、難分解性有機物の分解を効果的に行うことができ、廃水の処理を効果的に行うことができる。このため、従来用いていた酸化力の強いオゾンの代替としてマイクロバブルを有効に促進酸化処理に適用することができ、促進酸化処理にオゾンを用いる必要がなくなり、促進酸化処理法による廃水処理を安価に行うことができる。
なお、マイクロバブル発生装置の後段にスタティックミキサー等を設置すれば、マイクロバブルの発生をさらに増加することができる。又、マイクロバブルの供給を紫外線の照射前に行ったが、紫外線の照射後に行ってもよい。さらに、マイクロバブル発生装置へ供給する気体は空気、純酸素、高濃度酸素の何れでもよい。
実施最良形態6
図6はこの発明の実施最良形態6による促進酸化処理法による廃水処理装置の構成図を示し、連続処理の例を示す。実施最良形態5と相違する点は、バッファ
タンク1、返送管13及びバルブ14を廃止し、廃水供給管2に廃水を連続して供給するようにするとともに、促進酸化処理された処理水槽11内の処理水を排出管17を介して外部に排出するようにした点である。排出管17にはバルブ18が設けられている。実施最良形態6においては、廃水処理を連続して行うことができる点が実施最良形態5と異なるが、廃水処理動作及び効果は実施最良形態5と同様である。
実施最良形態7
図7はこの発明の実施最良形態7による促進酸化処理法による廃水処理装置の構成図を示し、バッチ処理の例を示す。実施最良形態7において、実施最良形態1と異なる点は、処理水槽11内に処理水に赤外線を照射する紫外線照射器19を設けた点と、処理水槽11の内表面に酸化チタンをコーティングして、酸化チタン層20を形成した点にある。
上記構成において、廃水がバッファタンク1内に収容され、この廃水は廃水供給管2を介して渦流ポンプ3に供給されるが、その間に設けられた吸引口からは過酸化水素や次亜塩素酸ナトリウム等の酸化剤が注入される。酸化剤の注入は、流量計又は圧力計5を通過後に行ってもよい。気体供給管8からは流量調節器9及び流量計10を介して空気、純酸素、高濃度酸素のうちの何れかが供給され、これらの気体は廃水中に溶解する。このように、酸素が溶解するとともに、酸化剤が注入された廃水は渦流ポンプ3により渦流を発生されて吸引され、旋回加速器4により旋回が加速され、流量計又は圧力計5ではこの流体の流量又は圧力が測定され、バルブ6を介して分散器7により分散され、マイクロバブルが発生する。このように酸化剤が注入されるとともに、マイクロバブルが発生された処理水は処理水槽11内に送入され、紫外線照射器19から紫外線が照射されるとともに、酸化チタン層20から酸化還元力を受け、また撹拌装置12により撹拌される。この処理水は返送管13を介してバッファタンク1に返送される。又、必要に応じて引抜管15から処理水槽11内の処理水が引き抜かれ、処理水の処理状態が検査される。
実施最良形態7においては、渦流ポンプ3、旋回加速器4及び分散器7によりマイクロバブル発生装置が形成され、これにより発生されたマイクロバブルは圧壊によりフリーラジカルを生成し、難分解性有機物の分解を行うことができ、このマイクロバブルの発生と酸化剤の注入と紫外線の照射と酸化チタン層20からの酸化還元力とを併用することにより、さらに有機物の分解処理を促進させることができる。又、処理水槽11中の処理水を撹拌することにより、さらに促進酸化を促進させることができる。このように、実施最良形態7においては、促進酸化処理法による廃水処理において、マイクロバブルの発生と酸化剤の注入と紫外線の照射と酸化チタン層20からの酸化還元力を併用して、難分解性有機物の分解を効果的に行うことができ、廃水の処理を効果的に行うことができる。このため、従来用いていた酸化力の強いオゾンの代替としてマイクロバブルを有効に促進酸化処理に適用することができ、促進酸化処理にオゾンを用いる必要がなくなり、促進酸化処理法による廃水処理を安価に行うことができる。
なお、マイクロバブル発生装置の後段にスタティックミキサー等を設置すれば、マイクロバブルの発生をさらに増加させることができる。又、マイクロバブルの発生は、酸化剤の注入前でも注入後でもよい。さらに、マイクロバブル発生装置へ供給する気体は空気、純酸素、高濃度酸素の何れでもよい。
実施最良形態8
図8はこの発明の実施最良形態8による促進酸化処理法による廃水処理装置の構成図を示し、連続処理の例を示す。実施最良形態7と相違する点は、バッファタンク1、返送管13及びバルブ14を廃止し、廃水供給管2に廃水を連続して供給するようにするとともに、促進酸化処理された処理水槽11内の処理水を排出管17を介して外部に排出するようにした点である。排出管17にはバルブ18が設けられている。実施最良形態8においては、廃水処理を連続して行うことができる点が実施最良形態7と異なるが、廃水処理動作及び効果は実施最良形態7と同様である。
この発明の実施最良形態1による促進酸化処理法による廃水処理装置の構成図である。 この発明の実施最良形態2による促進酸化処理法による廃水処理装置の構成図である。 この発明の実施最良形態3による促進酸化処理法による廃水処理装置の構成図である。 この発明の実施最良形態4による促進酸化処理法による廃水処理装置の構成図である。 この発明の実施最良形態5による促進酸化処理法による廃水処理装置の構成図である。 この発明の実施最良形態6による促進酸化処理法による廃水処理装置の構成図である。 この発明の実施最良形態7による促進酸化処理法による廃水処理装置の構成図である。 この発明の実施最良形態8による促進酸化処理法による廃水処理装置の構成図である。
符号の説明
1…バッファタンク
2…廃水供給管
3…渦流ポンプ
4…旋回加速器
7…分散器
8…気体供給管
11…処理水槽
12…撹拌装置
13…返送管
17…排出管
19…紫外線照射器
20…酸化チタン層

Claims (8)

  1. 廃水に酸素を供給して溶解させる手段と、廃水に酸化剤を注入する手段と、廃水にマイクロバブルを発生させる手段とを備えたことを特徴とする促進酸化処理法による廃水処理装置。
  2. 廃水を酸化剤の注入とマイクロバブルの発生により処理した処理水を撹拌する手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の促進酸化処理法による廃水処理装置。
  3. 廃水に酸素を供給して溶解させる手段と、廃水にマイクロバブルを発生させる手段と、廃水に紫外線を照射する手段とを備えたことを特徴とする促進酸化処理法による廃水処理装置。
  4. 廃水をマイクロバブルの発生と紫外線の照射により処理した処理水を撹拌する手段を設けたことを特徴とする請求項3記載の促進酸化処理法による廃水処理装置。
  5. 廃水に酸素を供給して溶解させる手段と、廃水にマイクロバブルを発生させる手段と、廃水に紫外線を照射する手段と、廃水をマイクロバブルの発生と紫外線の照射により処理した処理水を収容した処理水槽の内表面に設けられ、処理水に酸化還元力を付与する酸化チタン層とを備えたことを特徴とする促進酸化処理法による廃水処理装置。
  6. 廃水をマイクロバブルの発生と紫外線の照射と酸化チタン層からの酸化還元力により処理した処理水を撹拌する手段を設けたことを特徴とする請求項5記載の促進酸化処理法による廃水処理装置。
  7. 廃水に酸素を供給して溶解させる手段と、廃水に酸化剤を注入する手段と、廃水にマイクロバブルを発生させる手段と、廃水に紫外線を照射する手段と、廃水を酸化剤の注入とマイクロバブルの発生と紫外線の照射により処理した処理水を収容した処理水槽の内表面に設けられ、処理水に酸化還元力を付与する酸化チタン層とを備えたことを特徴とする促進酸化処理法による廃水処理装置。
  8. 廃水を酸化剤の注入とマイクロバブルの発生と紫外線の照射と酸化チタン層からの酸化還元力により処理した処理水を撹拌する手段を設けたことを特徴とする請求項7記載の促進酸化処理法による廃水処理装置。
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