JP2008023466A - フィルム洗浄装置 - Google Patents

フィルム洗浄装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008023466A
JP2008023466A JP2006199791A JP2006199791A JP2008023466A JP 2008023466 A JP2008023466 A JP 2008023466A JP 2006199791 A JP2006199791 A JP 2006199791A JP 2006199791 A JP2006199791 A JP 2006199791A JP 2008023466 A JP2008023466 A JP 2008023466A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
chamber
cleaning
rinsing
drying
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2006199791A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiyuki Suzuki
木 理 之 鈴
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2006199791A priority Critical patent/JP2008023466A/ja
Publication of JP2008023466A publication Critical patent/JP2008023466A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】フィルムの洗浄中にフィルムに異物等のパーティクルが再付着することを防止し、高い清浄性を有するフィルムロールを製造することができるフィルム洗浄装置を提供する。
【解決手段】フィルム洗浄装置10は、フィルム11が巻き出される巻き出し部12と、加圧した洗浄水を噴射してフィルム11に付着したパーティクルを浮き出させる洗浄室20と、フィルム11表面のパーティクルをリンス水により洗い流すリンス室30とを備えている。乾燥室50はフィルム11を乾燥し、巻き取り部13はフィルム11を巻き取る。洗浄室20、リンス室30、および乾燥室50は、それぞれ外気から遮断され、洗浄室20とリンス室30、およびリンス室30と乾燥室50は、通過孔を介して互いに連通される。各通過孔内に、通過孔内を通過するフィルム11に対して液体を吐出して各室間を遮蔽する吐出部が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、フィルムの製造工程において用いられるフィルム洗浄装置に係り、とりわけディスプレイ液晶等に用いられ、高度な清浄性が要求されるプラスチックフィルムを洗浄するフィルム洗浄装置に関する。
近年、ディスプレイ等のエレクトロニクス関連分野においてプラスチックフィルムの利用が増加している。このようなフィルムのうち、液晶に用いられるプラスチックフィルムは、例えば液晶分子の配向処理に使用されている(例えば特許文献1参照)。
また、このようなプラスチックフィルムは、基板フィルム上に液晶性高分子層を形成し、これを透光性基板上に転写して視野角改良板、位相差板または色保証板等の光学素子を製造する際にも使用されている(例えば特許文献2参照)。
このように、プラスチックフィルムの利用が増加してきているのに伴い、プラスチックフィルムに対する要求も高くなってきている。このような要求としては、例えば、耐熱性や耐薬品性のほか、フィルム表面の清浄性が挙げられる。このようにフィルム表面に高度な清浄性が要求されるのは、使用されるフィルム部材に異物や粉塵等のパーティクルが付着した場合、フィルムの特性に悪影響を与えるためである。
したがって、このような高度な清浄性が要求されるプラスチックフィルムは、クリーンルーム内において製造される必要がある。このようなフィルムの製造工程において、仮にフィルムに異物が混入していたり、フィルムに微細な粉塵が付着していたりすると、この異物や粉塵の上からフィルムに液晶性高分子層を塗布した後、液晶性高分子層の塗布ムラが生じる。仮に、このような異物や粉塵の大きさが数十μm〜数百μmであっても、フィルムの塗布ムラは数mmにも達するため、フィルム表面の異物や微細な粉塵を無視することはできない。
また、フィルムはロール状に巻取られた状態で管理されており、この際巻きずれを防止するためにフィルムが固く巻き取られる場合がある。この場合、上述したような異物がフィルムに付着していると、巻き取られたロールのうち異物の部分が膨らみ、これによりその膨らんだ部分の前後のフィルムにもこの異物に対応する凹凸が残存する。このようにして、フィルムにわずかな異物が付着していても製品の歩留まりは悪化する。
ところで、フィルム表面の異物を除去する方法として、例えば特許文献3に示すように、プラスチックフィルムを超純水中に浸漬して洗浄する方法や、例えば特許文献4に示すように、クリーンルーム内において除電処理および振動工程を経由させ、これによりフィルム表面の異物を除去する方法が知られている。また特許文献5には、クリーンルーム内で水系または非水系の洗浄液を用いてフィルムを洗浄し、この洗浄後のフィルムに気体を吹き付け、これにより洗浄液を脱離させて異物を除去する方法が記載されている。
このように、液体中にフィルムを浸漬させたり、エアまたは液体をフィルムに吹き付けたりすることにより、フィルムに付着している異物を一旦はフィルムから除去することができる。しかしながら、この場合、フィルムから離脱した異物自体が水槽内または装置内に拡散し、またはフィルムから離脱した異物がミスト中に取り込まれて水槽内または装置内に拡散する。したがって、一旦フィルム表面から離脱した異物のうちの一部は、ロール上に再付着し、この状態でフィルムが乾燥されて再付着した異物ごとフィルムが巻き取られる。
また、このような異物は、フィルムを連続で処理するに従ってその数が増加するため、フィルムロールの巻きメートル数が大きくなるほどクリーンルーム内の異物が増加し、クリーンルームの環境が汚される傾向がある。
特開平06−110059号公報 特開平07−ll3993号公報 特許第3351431号公報 特開2001−151911号公報 特開2001−300459号公報
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、フィルムの洗浄中にフィルムに異物等のパーティクルが再付着することを防止し、高い清浄性を有するフィルムロールを製造することができるフィルム洗浄装置を提供することを目的とする。
本発明は、フィルムが巻き出される巻き出し部と、巻き出し部からのフィルムに対して加圧した洗浄水を噴射して、フィルムに付着したパーティクルを浮き出させる洗浄部を含む洗浄室と、洗浄室に連結され、洗浄部で洗浄水が噴射されたフィルム表面のパーティクルをリンス水により洗い流すリンス部を含むリンス室と、リンス室に連結され、リンス室からのフィルムを乾燥する乾燥部を含む乾燥室と、乾燥室からのフィルムを巻き取る巻き取り部とを備え、洗浄室、リンス室、および乾燥室は、それぞれ外気から遮断され、洗浄室とリンス室、およびリンス室と乾燥室は、それぞれの間に設けられ、内部をフィルムが通過する通過孔を介して互いに連通されるとともに、各通過孔内に、通過孔内を通過するフィルムに対して液体を吐出して各室間を遮蔽する吐出部が設けられていることを特徴とするフィルム洗浄装置である。
本発明は、洗浄室、リンス室、および乾燥室は、この順で下方から上方へ順次配置されていることを特徴とするフィルム洗浄装置である。
本発明は、吐出部は、2つの吐出装置からなり、各吐出装置は、それぞれフィルムの表側およびフィルムの裏側に対応して設けられていることを特徴とするフィルム洗浄装置である。
本発明は、洗浄室の洗浄部、リンス室のリンス部、および乾燥室の乾燥部は、それぞれフィルムの表側およびフィルムの裏側に対応して2箇所ずつ設けられていることを特徴とするフィルム洗浄装置である。
本発明は、洗浄室、リンス室、および乾燥室は、各々フィルムを保持して搬送するガイドロールを含み、洗浄室の洗浄部、リンス室のリンス部、および乾燥室の乾燥部は、それぞれガイドロール近傍に設けられていることを特徴とするフィルム洗浄装置である。
本発明は、吐出部からの液体により、各室間を遮蔽して前工程からのパーティクルを含むミストがフィルムとともに後工程に運搬されることを防止することを特徴とするフィルム洗浄装置である。
本発明は、洗浄室の洗浄部は、洗浄ノズルからなることを特徴とするフィルム洗浄装置である。
本発明は、乾燥室の乾燥部は、エアナイフからなることを特徴とするフィルム洗浄装置である。
本発明は、フィルムが巻き出される巻き出し部と、巻き出し部からのフィルムに対して加圧した洗浄水を噴射して、フィルムに付着したパーティクルを浮き出させる洗浄部を含む洗浄室と、洗浄室に連結され、洗浄部で洗浄水が噴射されたフィルム表面のパーティクルをリンス水により洗い流すリンス部を含むリンス室と、リンス室に連結され、リンス部からのフィルムの乾燥を防ぐためにフィルム表面に保湿水を噴射する保湿部を含む保湿室と、保湿室に連結され、保湿室からのフィルムを乾燥する乾燥部を含む乾燥室と、乾燥室からのフィルムを巻き取る巻き取り部とを備え、洗浄室、リンス室、保湿室、および乾燥室は、それぞれ外気から遮断され、洗浄室とリンス室、リンス室と保湿室、および保湿室と乾燥室は、それぞれの間に設けられ、内部をフィルムが通過する通過孔を介して互いに連通されるとともに、各通過孔内に、通過孔内を通過するフィルムに対して液体を吐出して各室間を遮蔽する吐出部が設けられていることを特徴とするフィルム洗浄装置である。
本発明は、洗浄室、リンス室、保湿室、および乾燥室は、この順で下方から上方へ順次配置されていることを特徴とするフィルム洗浄装置である。
本発明によれば、洗浄室、リンス室、および乾燥室の各室間に設けられた各通過孔内に、通過孔内を通過するフィルムに対して液体を吐出して各室間を遮蔽する吐出部が設けられているので、フィルム表面から除去された異物等のパーティクルが隣接する室内にフィルムとともに運搬されるのを防止し、フィルムにパーティクルが再付着することを防止することができる。
また、本発明によれば、各通過孔内に、通過孔内を通過するフィルムに対して液体を吐出する吐出部が設けられているので、フィルム表面の自然乾燥を防止し、これによりフィルム表面にウォーターマーク等の汚れが生じることを防止することができる。
さらに、本発明によれば、洗浄室、リンス室、および乾燥室は、それぞれ外気から遮断され、洗浄室とリンス室、およびリンス室と乾燥室は、それぞれの間に設けられた間仕切りにより互いに区画されていることにより、フィルム表面から除去された異物等のパーティクルが隣接する室内に拡散するおそれがなく、フィルムにパーティクルが再付着することを防止することができる。
さらにまた、本発明によれば、洗浄室、リンス室、および乾燥室がこの順で下方から上方へ順次配置されていることにより、前工程(下方)でフィルム表面から除去された異物等のパーティクルが、後工程(上方)に拡散せず、フィルムにパーティクルが再付着することを防止することができ、これにより高い清浄性を有するフィルムロールを製造することができる。
さらにまた、本発明によれば、洗浄室の洗浄部、リンス室のリンス部、および乾燥室の乾燥部が、それぞれフィルムの表側およびフィルムの裏側に対応して2箇所ずつ設けられていることにより、フィルムの両表面のパーティクルを確実に除去することができる。
さらにまた、洗浄室の洗浄部、リンス室のリンス部、および乾燥室の乾燥部が、それぞれガイドロール近傍に設けられていることにより、洗浄部からの洗浄水、リンス部からのリンス水、および乾燥部からのエアによりフィルムがばたつくことを防止することができる。
さらにまた、本発明によれば、乾燥室の乾燥部がエアナイフからなることにより、フィルムに熱的負荷等を与えることなくフィルム上のミスト等を除去することができる。
さらにまた、本発明によれば、洗浄室、リンス室、保湿室、および乾燥室は、それぞれ外気から遮断され、洗浄室とリンス室、リンス室と保湿室、および保湿室と乾燥室は、それぞれの間に設けられた間仕切りにより互いに区画されていることにより、フィルム表面から除去された異物等のパーティクルが隣接する室内に運搬されるのを防止し、フィルムにパーティクルが再付着することを防止することができる。
さらにまた、本発明によれば、洗浄室、リンス室、保湿室、および乾燥室がこの順で下方から上方へ順次配置されていることにより、前工程(下方)でフィルム表面から除去されたパーティクルが、後工程(上方)に拡散せず、フィルムにパーティクルが再付着することを防止することができ、これにより高い清浄性を有するフィルムロールを製造することができる。
以下、本発明の一実施の形態について、図1を参照して説明する。
ここで、図1は、本発明の一実施の形態を示す概略断面図である。
まず、図1により、本実施の形態によるフィルム洗浄装置の概略について説明する。
図1に示すように、フィルム洗浄装置10は、フィルム11が巻き出される巻き出し部12と、巻き出し部12からのフィルム11に対して加圧した洗浄水を噴射して、フィルム11に付着した異物等のパーティクルを浮き出させる洗浄部21、22を含む洗浄室20と、洗浄室20に連結され、洗浄部21、22で洗浄水が噴射されたフィルム11表面のパーティクルをリンス水により洗い流すリンス部31、32を含むリンス室30とを備えている。
また、リンス室30に保湿部41、42を含む保湿室40が連結され、保湿室40の保湿部41、42は、リンス部31、32からのフィルム11の自然乾燥を防ぐためにフィルム11表面にリンス水を噴射する。
さらに、保湿室40に乾燥部51、52を含む乾燥室50が連結され、乾燥室50の乾燥部51、52は、保湿室40からのフィルム11を乾燥させる。さらに、乾燥室50にはクリーンなエアで満たされた搬送室17が連結され、この搬送室17内に巻き取り部13が配置されている。この搬送室17内の巻き取り部13は、乾燥室50からのフィルム11を巻き取るものである。
図1に示すように、これら洗浄室20、リンス室30、保湿室40、および乾燥室50は、この順で下方から上方へ順次配置されている。
また、洗浄室20、リンス室30、保湿室40、および乾燥室50は、それぞれ外気から遮断されており、洗浄室20とリンス室30、リンス室30と保湿室40、および保湿室40と乾燥室50は、それぞれの間に設けられた間仕切り33、43、53により、互いに区画されている。
これら洗浄室20、リンス室30、保湿室40および乾燥室50は、それぞれ外気から遮断され、洗浄室20とリンス室30、リンス室30と保湿室40,および保湿室40と乾燥室50は、それぞれの間に設けられ、内部をフィルム11が通過する通過孔34、44、54を介して互いに連通している。すなわち、洗浄室20とリンス室30とは通過孔34を介して連通され、リンス室30と保湿室40とは通過孔44を介して連通され、保湿室40と乾燥室50とは通過孔54を介して連通している。
すなわち、洗浄室20は、巻き出し部12からのフィルム11が通過する搬入口24を除いて外気から遮断されている。また、洗浄室20とリンス室30との間に間仕切り33が設けられ、リンス室30は、外気から遮断されるとともに、洗浄室20からのフィルム11が通過する通過孔34を除いて洗浄室20から遮断されている。さらに、リンス室30と保湿室40との間に間仕切り43が設けられ、保湿室40は、外気から遮断されるとともに、リンス室30からのフィルム11が通過する通過孔44を除いてリンス室30から遮断されている。さらにまた、保湿室40と乾燥室50との間に間仕切り53が設けられ、乾燥室50は、外気から遮断されるとともに、保湿室40からのフィルム11が通過する通過孔54を除いて保湿室40から遮断されている。さらにまた、乾燥室50と搬送室17との間に間仕切り63が設けられ、搬送室17は、外気から遮断されるとともに、乾燥室50からのフィルム11が通過する間隙64を除いて乾燥室50から遮断されている。
また通過孔34内に、通過孔34内を通過するフィルム11に対して液体を吐出して洗浄室20とリンス室30とを遮蔽する吐出部38が設けられ、通過孔44内に、通過孔44内を通過するフィルム11に対して液体を吐出してリンス室30と保湿室40とを遮蔽する吐出部48が設けられ、通過孔54内に、通過孔54内を通過するフィルム11に対して液体を吐出して保湿室40と乾燥室50とを遮蔽する吐出部58が設けられている。
このうち吐出部38は、左右に配置された2つの吐出装置38a、38bからなっている。また吐出部48は、左右に配置された2つの吐出装置48a、48bからなっている。さらに吐出部58は、左右に配置された2つの吐出装置58a、58bからなっている。
このうち各吐出部38、48、58の吐出装置38a、48a、58aは、フィルム11の一面に対応して設けられており、一方各吐出部38、48、58の吐出装置38b、48b、58bは、フィルム11の他面に対応して設けられている。
この吐出部38、48、58の吐出装置38a、38b、48a、48b、58a、58bからの液体は、純水からなっているが、純水にエアを混ぜた液体からなっていても良い。
さらに、搬送室17に加圧装置14が接続され、この加圧装置14が、搬送室50内を若干加圧している。これにより、搬送室17内のクリーンなエアは、フィルム11が通過する間隙64を経由して乾燥室50内に流入する。このようにして、乾燥室50からのパーティクルが搬送室17内に流入することを防ぐことができ、フィルム11の汚染が防止される。また、乾燥室50には、乾燥室50内を減圧吸引する排気ポンプ15が接続されている。これにより、排気ポンプ15が乾燥部52からのエアにより吹き飛ばされたミストを吸引し、パーティクルがフィルム11に付着しないようになっている。
さらに、図1に示すように、巻き出し部12と洗浄室20との間に除電装置16が設けられ、この除電装置16によりフィルム11が洗浄室20に入る前にフィルム11の除電処理が行なわれる。また、巻き取り部13の近傍に除電装置19が設けられ、フィルム11が巻き取り部13により巻き取られる前に、除電装置19によりフィルム11の除電処理が行なわれる。
ところで、フィルム11は、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂からなっている。このうち熱硬化性樹脂としては、例えば、ポリイミド、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。また、熱可塑性樹脂としては、例えば、ナイロン等のポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリケトン、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリ(メタ)アクリレート、トリアセチルセルロース等のセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
なお、本実施の形態によるフィルム洗浄装置10は、異物等のパーティクルの混入を可能な限り防ぐためクリーンルーム内に配置され、また、フィルム洗浄装置10をクリーンブース等で覆い、高いクリーン性を維持した環境下でフィルム洗浄装置10を稼動させることが更に好ましい。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について述べる。
まず、フィルムロール11aが巻き出し部12に取り付けられる。この際、フィルムロール11aは一次包装された状態で外部からクリーンルーム内へ搬入される。次に、この包装が取り除かれた後に移動台車に載せられ、巻き出し部12に取り付けられる。
その後、巻き出し部12からのフィルム11は搬入口24を介して洗浄室20内へ通され、さらに図1に示すように、順次通過孔34を介してリンス室30、次に通過孔44を介して保湿室40、次に通過孔54を介して乾燥室50へ送られ、その後間隙64を介して搬送室17内に配置された巻き取り部13において巻き取られる。
ここで、これら洗浄室20、リンス室30、保湿室40、および乾燥室50は、それぞれ洗浄工程、リンス工程、保湿工程、乾燥工程の4つの工程に対応している。
次に、上述した各工程における作用を詳細に説明する。
洗浄工程
洗浄工程は、上述したように、洗浄室20内において、洗浄部21、22により加圧した洗浄水を噴射して、フィルム11に付着した異物、粉塵等のパーティクルを浮き出させる工程である。
まず、フィルム11は、巻き出し部12から搬入口24を経由して洗浄室20内へ供給される。このフィルム11は、洗浄室20内において、ガイドロール25、26、27によりガイドされ、洗浄室20に隣接するリンス室30へ向けて搬送される。この間、洗浄部21、22により加圧した洗浄水がフィルム11へ噴射される。
洗浄部21、22は、洗浄ノズルからなり、それぞれフィルム11の表側およびフィルム11の裏側に対応して2箇所ずつ設けられている。このうち洗浄部21はガイドロール26近傍に設けられており、洗浄部22はガイドロール27近傍に設けられている。
すなわち、まずガイドロール26近傍の洗浄部21によりフィルム11の片側の表面が洗浄される。その後、フィルム11は、ガイドロール27の方向へ搬送され、ガイドロール27近傍の洗浄部22により、洗浄部21により洗浄された表面と反対側の表面を同様にして洗浄される。このように、洗浄部21、22により加圧した洗浄水をフィルム11に対して噴射することにより、フィルム11に付着したパーティクルを浮き出させることができる。
洗浄部21、22でフィルム11が洗浄された後、フィルム11は上昇して通過孔34内に進入する。この際、通過孔34内に設けられた吐出部38の2つの吐出装置38a、38bから純水等の液体が吐出され、この液体は、フィルム11の一面と他面とにそれぞれ吹き付けられる。
この吐出装置38a、38bはそれぞれ複数の吐出ノズルを含んでおり、これら複数の吐出ノズルは、ガイドロール27の軸方向と平行に、通過孔34をカバーする長さに配列されている。
この吐出部38の吐出装置38a、38bからの液体は、洗浄室20とリンス室30とを遮蔽して、洗浄室20で発生したパーティクルの含まれたミストをリンス室30へ流入させない役割を果たす。また、吐出装置38a、38bからの液体により、フィルム11に再付着したパーティクルを洗い流すことができる。さらに、吐出装置38a、38bからの液体により、フィルム11が自然乾燥してフィルム11にウォーターマーク等の汚れが生じるのを防ぐこともできる。
この間、通過孔34内において、下方から上方ヘフィルム11が移動する際、吐出部38からの液体は吐出部38の下方に位置する洗浄室20内に流れていく。したがって、吐出部38からの液体によって洗浄度の上がったリンス室30内のフィルム11を汚染することはない。
また、フィルム11は、吐出部38の吐出装置38a、38bからの液体の流れ方向(下方向)と逆方向(上方向)に進むため、フィルム11にパーティクルが付着して汚染されるのを防止することもできる。
ところで、洗浄部21、22は、それぞれガイドロール26、27とフィルム11とが接触している箇所において、ガイドロール26、27とフィルム11とが接触している側と反対側のフィルム11表面に洗浄水を噴射するようになっている。このように、洗浄部21、22から洗浄水が噴射される位置は、ガイドロール26、27とフィルム11とが接触している位置であるのが好ましい。この場合、ガイドロール26、27は、洗浄部21、22からの洗浄水が噴射されたフィルム11を保持する保持機能を有する。一方、洗浄水が、ガイドロール26、27とフィルム11とが接触していない位置に噴射されると、洗浄水の噴射によりフィルム11がばたつくため、好ましくない。
また、洗浄部21、22はそれぞれ複数の噴射ノズルを有しており、これら複数の噴射ノズルは、それぞれガイドロール26、27の軸方向と平行に設けられ、フィルム11の幅をカバーする長さに配列されている。
ところで、洗浄部21、22の噴射ノズルからの洗浄水の噴射方法は幾つか存在し、例えばパルスをかけて高圧で洗浄水を噴射する方法や、洗浄水と空気とを混合して噴射する方法などが用いられる。このうち、前者のパルスをかけて高圧で洗浄水を噴射する方法がより好ましい。
また、洗浄部21、22の噴射ノズルから噴射された洗浄水は水膜を形成する。この水膜がフィルム11に当たる角度は、フィルム11表面と垂直な面に対して20度〜60度の角度をなすことが好ましい。一方、この角度が20度未満であるかまたは60度を超えると、洗浄水を噴射した際、噴射された洗浄水の水線が乱れて水線を直線に保持するのが難しくなる。この場合は、ガイドロール26、27にガイドされて上昇するフィルム11に水滴が付着し、フィルム11とともに搬送されるおそれがあるため、好ましくない。
なお、洗浄部21、22からの洗浄水は、純水からなるのが好ましい。
リンス工程
リンス工程は、上述したように、リンス室30内において、洗浄部21、22で洗浄水が噴射されたフィルム11表面のパーティクルをリンス水により洗い流す工程である。
すなわち、リンス工程において、洗浄工程が終了した後にフィルム11が洗浄室20からリンス室30内へ搬入され、このフィルム11表面に浮き出したパーティクル、またはフィルム11に再付着したパーティクルがリンス水により洗い流される。
まず、フィルム11は、洗浄室20から通過孔34を経由してリンス室30内へ供給される。次にフィルム11は、リンス室30内において、ガイドロール35、36、37によりガイドされ、リンス室30に隣接する保湿室40へ向けて搬送される。この間、リンス室30内のリンス部31、32によりリンス水がフィルム11へ噴射される。
リンス部31、32でフィルム11へリンス水が噴射された後、フィルム11は上昇して通過孔44内に進入する。この際、通過孔44に設けられた吐出部48の2つの吐出装置48a、48bから純水等の液体が吐出され、この液体は、フィルム11の一面と他面とにそれぞれ吹き付けられる。
この吐出装置48a、48bはそれぞれ複数の吐出ノズルを含んでおり、これら複数の吐出ノズルは、ガイドロール37の軸方向と平行に、通過孔44をカバーする長さに配列されている。
この吐出部48の吐出装置48a、48bからの液体は、リンス室30と保湿室40とを遮蔽して、リンス室30で発生したパーティクルの含まれたミストを保湿室40へ流入させない役割を果たす。また、吐出装置48a、48bからの液体により、フィルム11に再付着したパーティクルを洗い流すことができる。さらに、吐出装置48a、48bからの液体により、フィルム11が自然乾燥してフィルム11にウォーターマーク等の汚れが生じるのを防ぐこともできる。
この間、通過孔44内において、下方から上方ヘフィルム11が移動する際、吐出部48からの液体は吐出部48の下方に位置するリンス室30内に流れていく。したがって、吐出部48からの液体によって洗浄度の上がった保湿室40内のフィルム11を汚染することはない。
また、フィルム11は、吐出部48の吐出装置48a、48bからの液体の流れ方向(下方向)と逆方向(上方向)に進むため、フィルム11へパーティクルが付着して汚染されるのを防止することもできる。
ところでリンス部31、32は、それぞれフィルム11の表側およびフィルム11の裏側に対応して2箇所ずつ設けられている。このうちリンス部31はガイドロール36近傍に設けられており、リンス部32はガイドロール37近傍に設けられている。
すなわち、まずガイドロール36近傍のリンス部31は、フィルム11の片側の表面にリンス水を噴射してパーティクルを洗い流す。その後、フィルム11は、ガイドロール37の方向へ搬送され、ガイドロール37近傍のリンス部32は、リンス部31によりリンス水を噴射された表面と反対側の表面に対してリンス水を噴射する。この場合、ガイドロール36、37は、洗浄部31、32からの洗浄水が噴射されたフィルム11を保持する保持機能を有する。
これらリンス部31、32は、それぞれガイドロール36、37とフィルム11とが接触している箇所において、ガイドロール36、37とフィルム11とが接触している側と反対側のフィルム11表面にリンス水を噴射するようになっている。
なお、リンス水としては、純水または超純水を用いることが好ましいが、適宜、水素や酸素などの気体をリンス水内に混合させても良い。
保湿工程
保湿工程は、上述したように、保湿室40内において、リンス室30のリンス部31、32からのフィルム11の自然乾燥を防ぐためにフィルム11表面に保湿水を噴射する工程である。
すなわち保湿工程は、リンス工程と同様に、フィルム11表面に付着したパーティクルを保湿水によって洗い流すとともに、フィルム11が乾燥室50に入る前にフィルム11表面が自然乾燥してミストの痕跡がフィルム11上に残るのを防止する役割を果たす。
まず、フィルム11は、リンス室30から通過孔44を経由して保湿室40内へ供給される。次にフィルム11は、保湿室40内において、ガイドロール45、46、47によりガイドされ、保湿室40に隣接する乾燥室50へ向けて搬送される。この間、保湿部41、42により保湿水がフィルム11へ噴射される。
保湿部41、42でフィルム11へ保湿水が噴射された後、フィルム11は上昇して通過孔54内に進入する。この際、通過孔54に設けられた吐出部58の2つの吐出装置58a、58bから純水等の液体が吐出され、この液体は、フィルム11の一面と他面とにそれぞれ吹き付けられる。
この吐出装置58a、58bはそれぞれ複数の吐出ノズルを含んでおり、これら複数の吐出ノズルは、ガイドロール47の軸方向と平行に、通過孔54をカバーする長さに配列されている。
この吐出部58の吐出装置58a、58bからの液体は、保湿室40と乾燥室50とを遮蔽して、保湿室40で発生したパーティクルの含まれたミストを乾燥室50へ流入させない役割を果たす。また、吐出装置58a、58bからの液体により、フィルム11に再付着したパーティクルを洗い流すことができる。さらに、吐出装置58a、58bからの液体により、フィルム11が自然乾燥してフィルム11にウォーターマーク等の汚れが生じるのを防ぐこともできる。
この間、通過孔54内において、下方から上方ヘフィルム11が移動する際、吐出部58からの液体は吐出部58の下方に位置する保湿室40内に流れていく。したがって、吐出部58からの液体によって洗浄度の上がった乾燥室50内のフィルム11を汚染することはない。
また、フィルム11は、吐出部58の吐出装置58a、58bからの液体の流れ方向(下方向)と逆方向(上方向)に進むため、フィルム11へパーティクルが付着して汚染されるのを防止することもできる。
ところで保湿部41、42は、それぞれフィルム11の表側およびフィルム11の裏側に対応して2箇所ずつ設けられている。このうち保湿部41はガイドロール46近傍に設けられており、保湿部42はガイドロール47近傍に設けられている。
すなわち、まずガイドロール46近傍の保湿部41は、フィルム11の片側の表面に保湿水を噴射する。その後、フィルム11は、ガイドロール47の方向へ搬送され、ガイドロール47近傍の保湿部42は、保湿部41により保湿水を噴射された表面と反対側の表面に対して保湿水を噴射する。
これら保湿部41、42は、それぞれガイドロール46、47とフィルム11とが接触している箇所において、ガイドロール46、47とフィルム11とが接触している側と反対側のフィルム11表面に保湿水を噴射するようになっている。この場合、ガイドロール46、47は、洗浄部41、42からの洗浄水が噴射されたフィルム11を保持する保持機能を有する。
なお、保湿水としては、リンス水と同じ液体を用いてもよく、またリンス水と異なる成分からなる液体を用いても良い。
乾燥工程
乾燥工程は、上述したように、乾燥室50内において、保湿室40からのフィルム11を乾燥させる工程である。
すなわち乾燥工程は、洗浄工程、リンス工程、および保湿工程においてフィルム11の洗浄に使用され、フィルム11上に残存する液体を除去する工程である。
まず、フィルム11は、保湿室40から通過孔54を経由して乾燥室50内へ送り込まれる。次にフィルム11は、乾燥室50内において、ガイドロール55、56、57によりガイドされ、乾燥室50から搬送室17内の巻き取り部13へ向けて搬送される。この間、乾燥部51、52によりフィルム11を乾燥させるためのエアがフィルム11へ噴射される。
この乾燥部51、52は、それぞれフィルム11の表側およびフィルム11の裏側に対応して2箇所ずつ設けられている。このうち乾燥部51はガイドロール56近傍に設けられており、乾燥部52はガイドロール57近傍に設けられている。
すなわち、まずガイドロール56近傍の乾燥部51は、フィルム11の片側の表面に、フィルム11を乾燥させるためのエアを吹き付ける。その後、フィルム11は、ガイドロール57の方向へ搬送され、ガイドロール57近傍の乾燥部52は、乾燥部51によりエアを吹き付けられた表面と反対側の表面に対してエアを吹き付ける。
これら乾燥部51、52は、それぞれガイドロール56、57とフィルム11とが接触している箇所において、ガイドロール56、57とフィルム11とが接触している側と反対側のフィルム11表面にエアを吹き付けるようになっている。
なお、フィルム11に熱的負荷等を与えずにフィルム上の液体を除去できるように、乾燥部51、52は、エアナイフからなることが好ましい。これにより、フィルム表面にウォーターマークが生じるのを防ぐこともできる。また、乾燥部51、52からのエアはフィルターを通して無塵化したエアからなっている。
ところで、フィルム11の片側表面を乾燥部51により乾燥させた後、この乾燥させた表面上に水滴またはパーティクルが付着すると洗浄効果が低下する。これを防止するため、図1に示すように、フィルム11表面と間仕切り63との間に形成される空間59が狭くなっている。これにより、乾燥部51により乾燥されたフィルム11上に、パーティクルが回り込むのを抑えている。
最後に、フィルム11は、クリーンなエアで満たされた搬送室17内へ送り込まれる。その後、巻き取り部13がこのフィルム11を巻き取ることにより、清浄度の高いフィルムロール11bを得ることができる。
なお、上述した洗浄部21、22、リンス部31、32、および保湿部41、42から噴射される洗浄水、リンス水、および保湿水は、清浄度クラスが高ければ高いほど良い。また、乾燥部51、52からのエア、および洗浄室20、リンス室30、保湿室40、乾燥室50、および搬送室17内部の空気も、清浄度クラスが高ければ高いほど良い。
また、本実施の形態において、1つの洗浄室20を経由してリンス室30内へフィルム11が搬送されるが、洗浄部21、22の洗浄度、またはフィルム11の汚染の程度に応じて複数の洗浄室20が設けられてもよい。また、リンス工程や保湿工程は1回でも行なわれれば上述した効果が得られる。しかしながら、これらの工程は特にパーティクルの再付着による2次汚染に対して有効な洗浄方法であるため、これらの工程を2回以上行なうと、より確実にフィルムの再汚染を防ぐことができる。したがって、リンス室30や保湿室40も、フィルム11の汚染度に応じて複数設けられても良い。
一方、本実施の形態において、フィルム洗浄装置10に保湿室40が設けられていなくてもよい。この場合、洗浄室20、リンス室30、および乾燥室50は、それぞれ外気から遮断され、洗浄室20とリンス室30、およびリンス室30と乾燥室50は、それぞれの間に設けられ、内部をフィルム11が通過する通過孔を介して互いに連通されている。また、これら各通過孔内に、それぞれ通過孔内を通過するフィルムに対して液体を吐出する吐出部が設けられている。この場合、洗浄室20、リンス室30、および乾燥室50は、この順で下方から上方へ順次配置され、洗浄室20とリンス室30、およびリンス室30と乾燥室50は、それぞれの間に設けられた間仕切りにより、互いに区画される。
このように、本実施の形態によれば、洗浄室20、リンス室30、保湿室40、および乾燥室50の各室間に設けられた各通過孔34、44、54内に、通過孔34、44、54内を通過するフィルム11に対して液体を吐出して各室間を遮蔽する吐出部38、48、58が設けられているので、フィルム11表面から除去された異物等のパーティクルが隣接する室内にフィルム11とともに運搬されるのを防止し、フィルム11にパーティクルが再付着することを防止することができる。
また、本実施の形態によれば、各通過孔34、44、54内に、通過孔34、44、54内を通過するフィルム11に対して液体を吐出する吐出部38、48、58が設けられているので、フィルム11表面の自然乾燥を防止し、これによりフィルム11表面にウォーターマーク等の汚れが生じることを防止することができる。
さらに、本実施の形態によれば、洗浄室20、リンス室30、保湿室40、および乾燥室50は、それぞれ外気から遮断され、洗浄室20とリンス室30、リンス室30と保湿室40、および保湿室40と乾燥室50は、それぞれの間に設けられた間仕切り33、43、53により互いに区画されている。これにより、フィルム11表面から除去された異物等のパーティクルが隣接する室内に拡散せず、フィルム11にパーティクルが再付着することを防止することができる。
さらにまた、本実施の形態によれば、洗浄室20、リンス室30、保湿室40、および乾燥室50がこの順で下方から上方へ順次配置されていることにより、前工程(下方)でフィルム11表面から除去された異物等のパーティクルが、後工程(上方)に拡散せず、フィルム11にパーティクルが再付着することを防止することができる。これにより、ディスプレイ等に用いられる清浄性が高いフィルムロール11bを製造することができる。
さらにまた、本実施の形態によれば、洗浄室20の洗浄部21、22、リンス室30のリンス部31、32、保湿室40の保湿部41、42、および乾燥室50の乾燥部51、52が、それぞれフィルム11の表側およびフィルム11の裏側に対応して各室内に2箇所ずつ設けられていることにより、フィルム11の両表面のパーティクルを確実に除去することができる。
さらにまた、洗浄室20の洗浄部21、22、リンス室30のリンス部31、32、保湿室40の保湿部41、42、および乾燥室50の乾燥部51、52が、それぞれガイドロール26、27、36、37、46、47、56、57近傍に設けられている。これにより、洗浄部21、22からの洗浄水、リンス部31、32からのリンス水、保湿部41、42からの保湿水および乾燥部51、52からのエアによりフィルム11がばたつくことを防止することができる。
さらにまた、本実施の形態によれば、乾燥室50の乾燥部51、52がエアナイフからなることにより、フィルム11に熱的負荷等を与えることなくフィルム11上のミスト等を除去することができる。
本発明によるフィルム洗浄装置の一実施の形態を示す概略断面図。
符号の説明
10 フィルム洗浄装置
11 フィルム
12 巻き出し部
13 巻き取り部
14 加圧装置
15 排気ポンプ
16、19 除電装置
17 搬送室
20 洗浄室
21、22 洗浄部
24 搬入口
25、26、27 ガイドロール
30 リンス室
31、32 リンス部
33 間仕切り
34 通過孔
35、36、37 ガイドロール
38 吐出部
38a、38b 吐出装置
40 保湿室
41、42 保湿部
43 間仕切り
44 通過孔
45、46、47 ガイドロール
48 吐出部
48a、48b 吐出装置
50 乾燥室
51、52 乾燥部
53 間仕切り
54 通過孔
55、56、57 ガイドロール
58 吐出部
58a、58b 吐出装置
63 間仕切り
64 間隙

Claims (10)

  1. フィルムが巻き出される巻き出し部と、
    巻き出し部からのフィルムに対して加圧した洗浄水を噴射して、フィルムに付着したパーティクルを浮き出させる洗浄部を含む洗浄室と、
    洗浄室に連結され、洗浄部で洗浄水が噴射されたフィルム表面のパーティクルをリンス水により洗い流すリンス部を含むリンス室と、
    リンス室に連結され、リンス室からのフィルムを乾燥する乾燥部を含む乾燥室と、
    乾燥室からのフィルムを巻き取る巻き取り部とを備え、
    洗浄室、リンス室、および乾燥室は、それぞれ外気から遮断され、洗浄室とリンス室、およびリンス室と乾燥室は、それぞれの間に設けられ、内部をフィルムが通過する通過孔を介して互いに連通されるとともに、各通過孔内に、通過孔内を通過するフィルムに対して液体を吐出して各室間を遮蔽する吐出部が設けられていることを特徴とするフィルム洗浄装置。
  2. 洗浄室、リンス室、および乾燥室は、この順で下方から上方へ順次配置されていることを特徴とする請求項1に記載のフィルム洗浄装置。
  3. 吐出部は、2つの吐出装置からなり、各吐出装置は、それぞれフィルムの表側およびフィルムの裏側に対応して設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のフィルム洗浄装置。
  4. 洗浄室の洗浄部、リンス室のリンス部、および乾燥室の乾燥部は、それぞれフィルムの表側およびフィルムの裏側に対応して2箇所ずつ設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のフィルム洗浄装置。
  5. 洗浄室、リンス室、および乾燥室は、各々フィルムを保持して搬送するガイドロールを含み、洗浄室の洗浄部、リンス室のリンス部、および乾燥室の乾燥部は、それぞれガイドロール近傍に設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のフィルム洗浄装置。
  6. 吐出部からの液体により、各室間を遮蔽して前工程からのパーティクルを含むミストがフィルムとともに後工程に運搬されることを防止することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のフィルム洗浄装置。
  7. 洗浄室の洗浄部は、洗浄ノズルからなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のフィルム洗浄装置。
  8. 乾燥室の乾燥部は、エアナイフからなることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のフィルム洗浄装置。
  9. フィルムが巻き出される巻き出し部と、
    巻き出し部からのフィルムに対して加圧した洗浄水を噴射して、フィルムに付着したパーティクルを浮き出させる洗浄部を含む洗浄室と、
    洗浄室に連結され、洗浄部で洗浄水が噴射されたフィルム表面のパーティクルをリンス水により洗い流すリンス部を含むリンス室と、
    リンス室に連結され、リンス部からのフィルムの乾燥を防ぐためにフィルム表面に保湿水を噴射する保湿部を含む保湿室と、
    保湿室に連結され、保湿室からのフィルムを乾燥する乾燥部を含む乾燥室と、
    乾燥室からのフィルムを巻き取る巻き取り部とを備え、
    洗浄室、リンス室、保湿室、および乾燥室は、それぞれ外気から遮断され、洗浄室とリンス室、リンス室と保湿室、および保湿室と乾燥室は、それぞれの間に設けられ、内部をフィルムが通過する通過孔を介して互いに連通されるとともに、各通過孔内に、通過孔内を通過するフィルムに対して液体を吐出して各室間を遮蔽する吐出部が設けられていることを特徴とするフィルム洗浄装置。
  10. 洗浄室、リンス室、保湿室、および乾燥室は、この順で下方から上方へ順次配置されていることを特徴とする請求項9に記載のフィルム洗浄装置。
JP2006199791A 2006-07-21 2006-07-21 フィルム洗浄装置 Withdrawn JP2008023466A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006199791A JP2008023466A (ja) 2006-07-21 2006-07-21 フィルム洗浄装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006199791A JP2008023466A (ja) 2006-07-21 2006-07-21 フィルム洗浄装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008023466A true JP2008023466A (ja) 2008-02-07

Family

ID=39114657

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006199791A Withdrawn JP2008023466A (ja) 2006-07-21 2006-07-21 フィルム洗浄装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008023466A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010142779A (ja) * 2008-12-22 2010-07-01 Nippon Handa Kk 長尺物を脱脂洗浄する洗浄装置及び洗浄方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010142779A (ja) * 2008-12-22 2010-07-01 Nippon Handa Kk 長尺物を脱脂洗浄する洗浄装置及び洗浄方法
JP4642106B2 (ja) * 2008-12-22 2011-03-02 ニホンハンダ株式会社 長尺物を脱脂洗浄する洗浄装置及び洗浄方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102092702B1 (ko) 기판 세정 장치
KR20080090070A (ko) 에어나이프 및 이를 포함하는 기판 건조 장치
JP5877954B2 (ja) 非接触浮上搬送機能を有する基板処理装置
US10870137B2 (en) Sheet cleaning device and method
KR20060094921A (ko) 테이프재 세정 장치 및 테이프재 세정 방법
KR20120041810A (ko) 반도체 기판 표면의 화학적 처리 방법 및 이를 위한 장치
JP2008023467A (ja) フィルム洗浄装置
KR101999406B1 (ko) 래비린스 씰, 세정유닛 및 방법, 용액제막방법
JP2008012387A (ja) ウェット洗浄装置
JP3180143U (ja) 塗布ノズル洗浄装置
JP2008023466A (ja) フィルム洗浄装置
US9383136B2 (en) Substrate dry device and method for drying substrate based on substrate dry device
JP3881169B2 (ja) 基板処理装置
JP2006263720A (ja) テープ材洗浄装置及びテープ材洗浄方法
JP3939290B2 (ja) スペーサテープの洗浄装置およびスペーサテープの洗浄方法
JPH07308642A (ja) 基板表面乾燥装置
KR20100055812A (ko) 기판 처리 장치
JP2011167590A (ja) ウェブの洗浄装置
JP3182815U (ja) 塗布ノズル洗浄装置
KR101061055B1 (ko) 슬릿 노즐로 약액을 도포하는 기판 코터 장치의 박판 세정 기구 및 이를 구비한 기판 코터 장치
KR102320595B1 (ko) 스프레이식 기판 세정장치 및 기판 세정방법
JP2019122922A (ja) 洗浄装置、及び、インクジェット塗布装置
JP2007073649A (ja) レジスト剥離洗浄装置、レジスト剥離洗浄方法および基板製造方法
KR100572450B1 (ko) 스페이서 테이프의 세정장치 및 스페이서 테이프의 세정방법
JP2006051504A (ja) 塗布装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20091006