JP2008020918A5 - - Google Patents

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〔概要〕
本発明のコンタクトレンズ、レンズ生成物、組成物、及び方法は、現存するシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズに付随する要求及び問題を処理することを試みる。驚くべきことに、抽出され、かつ水和してシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズをもたらす、抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物に相対的に大量の除去可能材料を供給することによって、眼に適合性のシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズが得られることを発見した。除去可能成分、すなわち抽出可能材料などをはじめとする1以上の除去可能材料を有する、抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルレンズ生成物(該抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルレンズ生成物の少なくとも約10重量%が前記除去可能成分である)を抽出し、かつ水和させて、本明細書で述べるような、眼に許容し得る表面湿潤性を有するシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを形成することができる。本レンズは、長期間、例えば、少なくとも1日、少なくとも1週間、少なくとも2週間、又は約1カ月間、目からレンズを除去することを要せずに患者の目に快適に装用できるようにする酸素透過性、表面湿潤性、モジュラス、含水量、イオノフラックス(ionoflux)、及びデザインを有する。
本シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは、眼に許容し得る湿潤性を有する前面及び後面などの表面を有するレンズ本体を含む。本シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの表面湿潤性は、抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物中に存在する除去可能成分の量に関連する。本シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズのレンズ本体は、眼に許容し得る表面湿潤性を得るために表面処理又はポリマー湿潤剤のIPNを必要としない。本シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズのレンズ本体は、眼に許容し得る表面湿潤性を得るために極性樹脂の型、例えばSOARLITETMベースの型を使用する必要がない。さらに、本レンズは、硬化手順又は脱レンズ(delensing)手順後にさらなる機械加工を必要としない。しかし、本発明の特定の実施態様が、所望により、任意に表面処理、ポリマー湿潤剤IPN、及び/又は極性樹脂の型の使用又は硬化後の機械加工若しくは脱レンズ後の機械加工を含み得ることは理解されるだろう。
本発明の一局面はシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズに関する。本シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは、眼に許容し得る表面湿潤性を有するレンズ本体を含む。特定の実施態様では、レンズ本体がシリコーンヒドロゲル材料を含むと解釈でき、かつ抽出前のレンズ本体の乾燥重量の90%を超えない乾燥重量を有するものと解釈できる。乾燥重量は、注目すべき量の水を含まず、又は如何なる量の水も含まないレンズ本体の重量であると解釈できる。他の特定の実施態様では、レンズ本体は、少なくとも10%(w/w)の量の除去可能成分を有する、抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物から得られたレンズ本体であると解釈することができる。換言すれば、抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物は、少なくとも10%(w/w)の除去可能成分を有する。さらなる実施態様では、レンズ本体は、抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物から抽出可能成分を抽出して、抽出された重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物を生成し、かつ該抽出された重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物を水和させて、眼に許容し得る表面湿潤性を有するシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを生成することによって製造されたレンズ本体であると解釈することができる。前記抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物は、該抽出される前のレンズ本体の少なくとも10%(w/w)の抽出可能成分含量を有する。
ある実施態様では、少なくとも10%(w/w)の除去可能成分含量を有する、抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物は、実質的に又は完全に、希釈剤などの非反応性添加剤がない。例えば、このような抽出される前のレンズ生成物は、希釈剤、相溶化剤(compatibilizer)、又は他の非反応性添加剤のない重合可能な組成物から得られる。本明細書では、希釈剤、相溶化剤、又は他の非反応性添加剤のない重合可能な組成物を“バルク製剤”又は“バルク組成物”と呼ぶことがある。バルク製剤は、非反応性添加剤を含まず、かつ抽出される前のレンズ本体の少なくとも10%(w/w)の抽出可能成分含量を有する、本発明の抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物を形成することができる。
さらなる製剤又は重合可能な組成物は1以上の添加剤を含んでよく、それによって、バルク製剤から得られるレンズ生成物に比し、抽出される前の重合したレンズ生成物中にずっと多量の抽出可能成分が存在することとなり得る。例えば、バルク製剤から得られた、抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物が15%の抽出可能成分含量を有する場合、15%(w/w)の量の希釈剤を添加した同一製剤から得られた、第2の抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物は30%(w/w)の量の抽出可能成分含量を有すると解釈し得る。抽出及び水和手順後、抽出される前のレンズ生成物から得られたシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの乾燥重量は、抽出される前のレンズ生成物の乾燥重量の70%であろう。
本発明の別の局面は、抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物に関する。該レンズ生成物は、例えば、型のキャビティ内で硬化手順又は重合手順から生成され、かつ抽出手順を受けていない、又は抽出組成物と接触していない生成物であると解釈できる。ある実施態様では、コンタクトレンズ生成物は、本体部材を抽出工程に供して抽出された重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物を形成した後の該本体部材の乾燥重量より少なくとも10%多い乾燥重量を有する抽出される前の本体部材を含む。例えば、抽出される前の本体部材は、該抽出される前の本体部材の少なくとも10%(w/w)の抽出可能含量を含み得る。さらなる実施態様では、抽出可能成分含量は、抽出される前の本体部材の15%(w/w)より多く、抽出される前の本体部材の80%(w/w)未満である。ある実施態様では、抽出可能成分含量が、抽出される前の本体部材の20%(w/w)より多く、抽出される前の本体部材の75%(w/w)未満である。本発明の抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物の抽出される前の本体部材は、抽出手順の間に除去され得る添加剤などの1以上の除去可能な添加剤を含み得る。例えば、本体部材は、1以上の相溶化剤、離型助剤、脱レンズ助剤、湿潤性増強剤、及びイオノフラックス低減剤を含み得る。これら除去可能な添加剤は、非反応性添加剤であると解釈でき、或いは抽出手順の間に、重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物から除去できる反応性添加剤であると解釈できる。
本発明のさらに別の局面は、眼に適合性のシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの製造方法に関する。特定の実施態様では、本方法は、シリコーンヒドロゲル材料を含み、かつ眼に許容し得る表面湿潤性と、抽出前のレンズ本体の乾燥重量の90%を超えない乾燥重量とを有するレンズ本体を形成する工程を含む。方法は、抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物から抽出可能成分を抽出する工程(ここで、該抽出可能成分含量は、抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物の少なくとも10%(w/w)である)をも含み得る。方法は、本発明の抽出される前のシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物と本発明のシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの製造で役立つ重合可能なシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ先駆組成物を形成する工程をも含み得る。
以下の説明、図面、実施例及び特許請求の範囲から、本レンズ、レンズ生成物、組成物及び方法のさらなる実施態様が明白だろう。前記説明及び以下の説明から明かなように、本明細書で開示される各特徴及びあらゆる特徴、並びに該特徴の各組合せ及びあらゆる組合せは、該組合せに包含される特徴が相互に矛盾しないことを条件として、本発明の範囲に含まれる。さらに、いずれの特徴又は組合せも本発明のいずれの実施態様からも特に除外され得る。特に添付の実施例及び図面と共に考慮して、以下の説明及び特許請求の範囲で本発明のさらなる局面及び利点が示される。
本明細書では、用語“ヒドロゲル”は、その一部又はすべてが水溶性であり、かつ高いパーセンテージの水を含有し得るポリマー鎖のネットワーク又はマトリックスを表す。ヒドロゲルは、水膨潤可能又は水膨潤されている、コンタクトレンズをはじめとするポリマー材料を表す。従って、ヒドロゲルは、水和していなくて水膨潤可能、又は部分的に水和し、かつ水で膨潤している、又は完全に水和し、かつ水で膨潤していてよい。用語“シリコーンヒドロゲル”又は“シリコーンヒドロゲル材料”は、ケイ素成分又はシリコーン成分を含むヒドロゲルを表す。例えば、シリコーンヒドロゲルは1以上の親水性のケイ素含有ポリマーを含む。シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは、シリコーンヒドロゲル材料を含む、視力補正コンタクトレンズをはじめとするコンタクトレンズである。
シリコーン含有成分は、モノマー、マクロマー又はプレポリマー中に少なくとも1つの[-Si-O-Si]基を含む成分である。シリコーン含有成分には、該シリコーン含有成分の総分子量の20重量%より多い、例えば30重量%より多い量でSiと付着したOが存在し得る。有用なシリコーン含有成分は、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、N-ビニルラクタム、N-ビニルアミド、及びスチリル官能基などの重合可能な官能基を含む。本レンズで有用ないくつかのシリコーン含有成分は、米国特許第3,808,178号;第4,120,570号;第4,136,250号;第4,153,641号;第4,740,533号;第5,034,461号及び第5,070,215号、並びにEP080539で見つけられる。
適切なシリコーン含有モノマーのさらなる例は、ポリシロキサニルアルキル(メタ)アクリルモノマーであり、限定するものではないが、メタクリルオキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、ペンタメチルジシロキサニルメチルメタクリレート、及びメチルジ(トリメチルシロキシ)メタクリルオキシメチルシランが挙げられる。
シリコーン含有成分の有用な一分類はポリ(オルガノシロキサン)プレポリマー、例えば、α,ω−ビスメタクリルオキシ-プロピルポリジメチルシロキサンである。別の例はmPDMS(モノメタクリルオキシプロピル-末端化モノ-n-ブチル末端化ポリジメチルシロキサン)である。別の有用な分類のシリコーン含有成分として、シリコーン含有ビニルカーボネート又はビニルカルバメートモノマーが挙げられ、限定するものではないが、1,3-ビス[4-(ビニルオキシカルボニルオキシ)ブタ-1-イル]テトラメチルシロキサン3-(ビニルオキシカルボニルチオ)プロピル-[トリス(トリメチルシロキシシラン];3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルアリルカルバメート;3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート;トリメチルシリルエチルビニルカーボネート;及びトリメチルシリルメチルビニルカーボネートが挙げられる。好適な材料の一例として下記式で示される物質が挙げられる。
ケイ素含有成分に加え、本レンズ、レンズ生成物、組成物は、1以上の親水性成分を含み得る。親水性成分として、残りの反応性成分と配合したとき、結果として生じるレンズに少なくとも約20%、例えば、少なくとも約25%の含水量を与え得る当該成分が挙げられる。好適な親水性成分は、すべての反応性成分の重量に対して約10〜約60重量%の量で存在し得る。約15〜約50重量%、例えば、約20〜約40重量%。本レンズ用のポリマーを製造するために使用し得る親水性モノマーは、少なくとも1個の重合可能な二重結合と、少なくとも1個の親水性官能基を有する。重合可能な二重結合の例として、アクリル、メタクリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、フマル、マレイン、スチリル、イソプロペニルフェニル、O-ビニルカーボネート、O-ビニルカルバメート、アリル、O-ビニルアセチル及びN-ビニルラクタム及びN-ビニルアミド二重結合が挙げられる。このような親水性モノマーは、それ自体架橋剤として使用される。“アクリルタイプ”又は“アクリル含有”モノマーは、N,N-ジメチルアクリルアミド(DMA)、2-ヒドロキシエチルアクリレート、グリセロールメタクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリルアミド、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、メタクリル酸、アクリル酸及びその混合物などの、容易に重合することも分かっているアクリル基(CR'H=CRCOX)(式中、RはH又はCH3であり、R'はH、アルキル又はカルボニルであり、かつXはO又はNである)を含有する当該モノマーである。
本レンズの材料に組み込み得る親水性のビニル含有モノマーとして、N-ビニルラクタム(例えば、N-ビニルピロリドン(NVP))、N-ビニル-N-メチルアセトアミド、N-ビニル-N-エチルアセトアミド、N-ビニル-N-エチルホルムアミド、N-ビニルホルムアミド、N-2-ヒドロキシエチルビニルカルバメート、N-カルボキシ-β-アラニンN-ビニルエステル等のモノマーが挙げられる。一実施態様では、親水性ビニル含有モノマーがNVPである。
本レンズに利用し得る他の親水性モノマーとして、重合可能な二重結合を含有する官能基と置き換えられた1以上の末端ヒドロキシル基を有するポリオキシエチレンポリオールが挙げられる。例として、重合可能な二重結合を含有する官能基と置き換えられた1以上の末端ヒドロキシル基を有するポリエチレングリコールが挙げられる。例として、1又は2モル当量以上のエンドキャッピング基、例えばイソシアナトエチルメタクリレート(“IEM”)、無水メタクリル酸、塩化メタクリロイル、塩化ビニルベンゾイル等と反応して、ポリエチレンポリオール(該ポリエチレンポリオールに、カルバメート又はエステル基などの連結成分を介して結合した1以上の重合可能な末端オレフィン性基を有する)を生成するポリエチレングリコールが挙げられる。
さらなる例は、米国特許第5,070,215号で開示されている親水性ビニルカーボネート又はビニルカルバメートモノマー、及び米国特許第4,190,277号で開示されている親水性オキサゾロンモノマーである。当業者には、他の好適な親水性モノマーが明白だろう。本発明のポリマーに組み込み得るさらに好ましい親水性モノマーとして、N,N-ジメチルアクリルアミド(DMA)、2-ヒドロキシエチルアクリレート、グリセロールメタクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリルアミド、N-ビニルピロリドン(NVP)、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、及びポリエチレングリコールジメタクリレート等の親水性モノマーが挙げられる。ある実施態様では、DMA、NVP及びその混合物といった親水性モノマーが用いられる。
シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを作るために使用する材料のさらなる例として、米国特許第6,867,245号で開示されている材料が挙げられる。
本発明の眼に適合性のシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは、抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物に相対的に大量の除去可能材料を供給することによって得られる。除去可能成分、すなわち抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物の重量の少なくとも10%(W/W)である、抽出可能材料といった1以上の除去可能材料を有する抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルレンズ生成物を抽出し、かつ水和させて、眼に許容し得る表面湿潤性を有するシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを形成することができる。本レンズは、本レンズを長期間、例えば少なくとも1日、少なくとも1週間、少なくとも2週間、又は約1カ月間、目から該レンズを除去する必要なく、人の目に快適に装用できるようにする酸素透過性、表面湿潤性、モジュラス、含水量、イオノフラックス、デザイン、及びその組合せを有する。
本明細書では、“眼に適合性のシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ”は、眼の刺激などといった実質的な不快感を人が経験又は報告することなく、人の目に装用できるシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを表すものと解釈できる。眼に適合性のシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは眼に許容し得る表面湿潤性を有し、典型的に、有意な角膜の膨潤、角膜の脱水(“ドライアイ”)、上皮弓状病変上皮弓状病変(superior-epithelial arcuate lesion)(“SEAL”)、又は他の有意な不快感を引き起こさず、又は前記不快感を伴わない。眼に許容し得る表面湿潤性を有するシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズとは、レンズ装用者が該シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを目に置き又は装用することに付随する不快感を経験又は報告することとなる程度に、レンズ装用者の目の涙液膜に有害な作用を及ぼさないシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを意味するものと解釈できる。眼に適合性のシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは、毎日装用又は長期装用のコンタクトレンズの臨床的な受容要件を満たす。
本シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは眼に許容し得る湿潤性の表面、例えば前面と後面を有するレンズ本体を含む。湿潤性はコンタクトレンズの1以上の表面の親水性を表す。本明細書では、以下のように行う湿潤性アッセイで3以上のスコアをレンズが受ける場合、レンズの表面は湿潤性であるとみなされ、或いは眼に許容し得る湿潤性を有するとみなされる。コンタクトレンズを蒸留水に浸し、水から取り出して水膜がレンズ表面から後退するのにかかる時間の長さを決定する(例えば水のブレイクアップ時間(water break up time)(水のBUT、又はWBUT))。このアッセイは、1〜10の線形スコアによってレンズのグレードを与え、スコア10は、液滴が20秒以上かけてレンズから後退するレンズを指す。少なくとも10秒、さらに望ましくは少なくとも15秒のような5秒より多い水のBUTを有するシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは、眼に許容し得る表面湿潤性を有するシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズであり得る。レンズの片面又は両面の接触角を測定することによって湿潤性を決定することもできる。接触角は動的接触各と静的接触角でよい。より小さい接触角は一般にコンタクトレンズの表面の湿潤性が高いことを意味する。例えば、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの湿潤性の表面は、約120度未満の接触角を有し得る。しかし、本レンズの特定の実施態様では、レンズは90度を超えない接触角を有し、さらなる実施態様では、本シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは約80度未満の前進接触角を有する。
本シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは、眼に許容し得る表面湿潤性を有するレンズ本体を含む。例えば、本シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズのレンズ本体は、前面と後面を有し、各面が眼に許容し得る表面湿潤性を有する。
一実施態様では、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズのレンズ本体は、シリコーンヒドロゲル材料を含む。レンズ本体は、抽出前のレンズ本体の乾燥重量の90%を超えない乾燥重量を有する。例えば、抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物のレンズ本体がXという乾燥重量を有する。抽出手順後、該抽出された重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物のレンズ本体は、0.9X以下の乾燥重量を有する。上述したように、抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物を数体積の複数の有機溶媒と接触させた、かつ水和させてシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを生成することができる。次に、水和したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを脱水かつ秤量して該シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズのレンズ本体の乾燥重量を決定する。例えば、ある方法では、抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物をコンタクトレンズ型部材から脱レンズし、秤量して、該抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物の乾燥重量を与える。次に、該抽出される前のレンズ生成物を約6時間アルコールと接触させてから水で水和させる。そして、水和したレンズを約80℃で約1時間乾燥させてから真空下で約80℃にて約2時間乾燥させる。乾燥したレンズを秤量してシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズのレンズ本体の乾燥重量を決定する。乾燥重量を比較して、抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物中に存在する抽出可能な材料の量を決定する。約40%の抽出可能成分含量を有する、抽出される前の重合したレンズ生成物は、該抽出される前のレンズ生成物の約60%である乾燥重量を有するシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズのレンズ本体を生成する。約70%の抽出可能成分含量を有する、抽出される前の重合したレンズ生成物は、該抽出される前のレンズ生成物の約30%である乾燥重量を有するシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズのレンズ本体を生成する。
以下の方程式を用いて、抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物中に存在する抽出可能物の量、つまり抽出可能成分含量を決定できる。
E=((抽出される前のレンズ生成物の乾燥重量−抽出されかつ水和したコンタクトレンズの乾燥重量)/抽出される前のレンズ生成物の乾燥重量)×100。
Eは、抽出される前のレンズ生成物中に存在する抽出可能物のパーセンテージである。
例えば、抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物は約20mgの乾燥重量を有し得る。当該生成物から得られたシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズが約17mgの乾燥重量を有する場合、当該シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは、抽出される前のレンズ生成物の乾燥重量の85%である乾燥重量を有するレンズ本体を含む。該抽出される前のレンズ生成物は約15%(w/w)の抽出可能成分含量を有すると解釈できる。別の例として、抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物が約18mgの乾燥重量を有し、かつ該レンズ生成物から得られた脱水したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズが約13mgの乾燥重量を有する場合、該シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは、抽出される前のレンズ生成物の約72%である乾燥重量を有するレンズ本体を含む。該抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物は、約28%(w/w)の抽出可能成分含量を有する。
ある実施態様では、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ(すなわち、抽出及び水和手順を受けたシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ)の乾燥重量は、抽出前のレンズ本体の乾燥重量の25%より多い。例えば、抽出後のレンズ本体の乾燥重量は、抽出される前のレンズ本体の乾燥重量の約25%〜約90%であり得る。いくつかの実施態様の本レンズは、抽出される前のレンズ本体の乾燥重量の約50%〜約85%の乾燥重量を有するレンズ本体を含む。
本明細書で論じられるように、除去可能な添加剤のないレンズ先駆組成物又は抽出される前のシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物(例えば、“バルク製剤(bulk formulations)”から得られたレンズ生成物)から得られたシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは、該抽出される前のレンズ生成物中の抽出可能成分含量が10%より多く、例えば、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%又はそれ以上である場合、眼に許容し得る表面湿潤性を有し得る。先駆組成物又は重合した抽出される前のレンズ生成物に1以上の除去可能な添加剤を含めると、バルク製剤のレンズ生成物に比べて抽出可能成分含量を増やし、かつ結果として眼に許容し得る表面湿潤性を有するシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズをもたらす。
従って、抽出前のレンズ本体の乾燥重量の90%より多い乾燥重量を有するレンズ本体を含む本シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは、バルク製剤から得られるコンタクトレンズ及び1以上の除去可能な物質を含む製剤又はレンズ生成物から得られるコンタクトレンズであると解釈できる。
対照的に、希釈剤含有製剤から得られるシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの以前の説明は、高い抽出可能成分含量を有する、希釈剤のない製剤を含まない。このようなレンズは、多くの場合、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズに眼に許容し得る表面湿潤性を与えるために表面処理又はポリマーIPNを必要とする。
本発明の抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物は相対的に大量の抽出可能材料を有するが、本シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの抽出された形態は、レンズ本体中にほとんど抽出可能材料がない。ある実施態様では、抽出されたレンズ中に残存している抽出可能材料の量が約0.1%〜約4%、例えば約0.4%〜約2%(w/w)である。抽出されたコンタクトレンズを追加量の強力な溶媒、例えばクロロホルムと接触させることによって、これらのさらなる抽出可能材料を決定することができる。
シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズのレンズ本体が、抽出される前のレンズ本体の乾燥重量の90%を超えない乾燥重量を有する場合、該シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの水和したレンズ本体は眼に適合性で、かつ眼に許容し得る表面湿潤性を有する。対照的に、抽出される前のシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ(該レンズ生成物の10%(w/w)未満、例えば約5〜約8%(w/w)である除去可能な成分含量を有する)が無極性樹脂のコンタクトレンズ型から得られる場合、そのようにして製造された水和したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは、眼に許容し得る表面湿潤性を持たない。従って、このような非湿潤性のレンズは、抽出される前のレンズ本体の乾燥重量の90%超え、例えば92%の乾燥重量を有するレンズ本体を含むレンズであると解釈し得る。
さらに、抽出可能成分は、重合可能なシリコーンヒドロゲルレンズ先駆組成物及び抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物中に存在し、かつそれらの全体に分布しているので、表面処理したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズから本レンズ生成物及びコンタクトレンズを区別することができる。抽出可能成分はレンズ生成物から抽出可能であり、かつ水和したコンタクトレンズには実質的に存在しないので、ポリマー湿潤剤IPNを有するシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズから本レンズ生成物及びコンタクトレンズを区別することができる。
本シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは、無極性樹脂のコンタクトレンズ型から得られるレンズ本体を含み得る。このレンズ本体は、水和及び脱水状態で調べた場合、実質的に同一の表面モルフォロジーを有する。さらに、このような水和したレンズ本体は、脱水したレンズ本体の表面粗さよりわずかに低い表面粗さを有し得る。例えば、本レンズのレンズ本体は、レンズ表面の二乗平均の平方根(RMS)粗さデータを分析すると明白なナノメーターサイズのピークを含む表面を有し得る。本レンズ本体は、低減した粗さを与えるが、実質的に同様の表面モルフォロジーを与えるためのピークに比し、差次的に膨潤するようなピーク間の領域を含み得る。例えば、レンズ本体が水和するとき、ピークの高さは減少し得るが、ピークの形状は実質的に同じままである。
さらに、又はこれとは別に、本発明の無極性樹脂の型から成型されるシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの実施態様は、走査型電子顕微鏡、透過型電子顕微鏡、又は走査型透過電子顕徴鏡などの電子顕微鏡で調べた場合、視覚的に同一視できるケイ素リッチドメインとケイ素プアドメインを有するレンズ本体を含み得る。ケイ素プアドメインは、化学分析に基づいて実質的又は完全にケイ素がない、レンズ内の領域であると解釈される。ケイ素プアドメインは、表面処理したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ又はポリマー湿潤剤のIPNを含むシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ中の該ドメインより大きいかもしれない。通常の画像解析ソフトウェア及びデバイス、例えばBioquant(Tennessee)から入手可能な画像解析システムを用いて、ケイ素リッチドメイン、ケイ素プアドメイン、又は両ドメインの大きさを決定できる。画像解析ソフトウェアシステムを用いて、ケイ素リッチドメインとケイ素プアドメインの境界をはっきりさせ、かつ該ドメインの断面積、直径、体積などを決定することができる。ある実施態様では、ケイ素プアドメインは、他のシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズのケイ素プアドメインより、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は少なくとも90%大きい断面積を有する。
本シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズのいくつかの実施態様は、レンズ装用者又はレンズ装用者群によって知覚されるコンタクトレンズの快適さを増強する1以上の快適増強剤(該増強剤のないシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズに比べて快適さを増強する)をも含み得る。本レンズで含め得る快適増強剤の一例は脱水低減剤である。快適増強剤の別の例は涙液膜安定剤である。快適増強剤の別の例は、脱水を低減し、かつコンタクトレンズを置いた目の涙液膜を安定化する薬剤である。快適増強剤は、水に対する親和性を有するポリマー材料を含む。特定の実施態様では、ポリマー材料が1以上の両親媒性基を含む。好適な材料の例として、重合可能なリン脂質、例えばホスホリルコリン成分を含む材料が挙げられる。ある実施態様では、本レンズはメタクリレートホスホリルコリンモノマーの単位を含むレンズ本体を含む。さらなる実施態様では、本レンズは2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)を含む。MPCはBiocompatibles Limited(Great Britain)及びNOF Corporation (Tokyo, Japan)等の会社から得られ、或いは米国特許第5,981,786号;第6,420,453号;及び第6,423,761号に記載されている通りに製造できる。
本明細書で論じられるように、レンズ先駆組成物及び抽出される前のシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物に1以上の除去可能な快適増強剤を含めることによって、本シリコーンヒドロゲルレンズの快適さを増強することもできる。例えば、本明細書で述べた除去可能材料のいくつかは、該除去可能材料のない同一組成物から得られるレンズに比べて本レンズのイオノフラックスを低減する薬剤を含む。レンズのイオノフラックスを低減すると、レンズ装用者の角膜の脱水を低減し、またレンズ装用が原因となる角膜の染色を低減するのに役立ち得る。
本明細書で論じられるように、本レンズは、装用者がレンズを長時間装用できるような特徴と特性を有する。例えば、1日装用レンズ、1週間装用レンズ、2週間装用レンズ、又は1カ月装用レンズとして本レンズを装用することができる。本レンズは、レンズの快適さ及び有用性に寄与する表面湿潤性、モジュラス、イオノフラックス、酸素透過性、及び含水量を有する水和したレンズ本体を含む。特定の実施態様では、本レンズは、約95度未満の前進接触角、約1.6MPa未満の引張りモジュラス、約7×10-3mm2/分未満のイオノフラックス、少なくとも約5.25035×10-16m2・s-1・Pa-1(70バレル)の酸素透過性(Dk)、少なくとも約30重量%の含水量、及びその組合せから成る群より選択される特徴を有する水和したレンズ本体を含む。しかし、他の実施態様では、イオノフラックスは7×10-3mm2/分より大きくてよく、それでも角膜の脱水染色又は他の臨床的な問題を起こさない。例えば、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズがホスホリルコリン成分、例えばMPCのような快適増強剤を含む場合、イオノフラックスは約25×0-3mm2/分であり得るが、それでも臨床的に許容し得る。
本レンズは、120度未満の、前面、後面、又は前面と後面の前進接触角を有する水和したレンズ本体を含み得る。特定の実施態様では、レンズ本体は、90度未満のレンズ表面の前進接触角を有し、例えば、レンズ本体は、約85度、約80度、約75度、約70度、約65度、約60度、約55度、又は約50度のレンズ表面の前進接触角を有する。レンズ本体は、80度未満のレンズ表面の後退接触角を有してもよく、例えば、レンズ本体は約75度、約70度、約65度、約60度、約55度、約50度、又は約45度のレンズ表面の後退接触角を有し得る。ヒステリシス、すなわち前進接触角と後退接触角の差は、約5度〜約35度でよい。しかし、特定の実施態様では、ヒステリシスは25度より大きく、それでもなお臨床的に許容性であり得る。例えば、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズがホスホリルコリン成分、例えばMPCのような快適増強剤を含む場合、ヒステリシスは約60度であり得るが、それでも臨床的に許容し得る。
当業者に公知の日常的な方法で前進接触角を決定できる。例えば、通常の液滴形状法、例えば静滴法(sessile drop method)又はキャプティブバブル法を用いてコンタクトレンズの前進接触角と後退接触角を測定できる。Kruss DSA 100機器(Kruss GmbH, Hamburg)を用いて、また、以下の文献に記載されているように、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの前進接触角と後退接触角を決定できる(D. A. Brandreth: "Dynamic contact angles and contact angle hysteresis", Journal of Colloid and Interface Science, vol. 62, 1977, pp. 205-212 and R. Knapikowski, M. Kudra: Kontaktwinkelmessungen nach dem Wilhelmy-Prinzip-Ein statistischer Ansatz zur Fehierbeurteilung", Chem. Technik, vol. 45, 1993, pp. 179-185, 及び米国特許第6,436,481号)。
例として、リン酸緩衝食塩水(PBS; pH=7.2)を用いるキャプティブバブル法で前進接触角と後退接触角を決定することができる。試験前に、石英面上でレンズを平板化し、10分間PBSで再び水和させる。自動注入システムを用いて空気泡をレンズの表面上に置く。空気泡サイズを増減して後退角(泡サイズを増やすと得られるプラトー)及び前進角(泡サイズを減らすと得られるプラトー)を得ることができる。
本レンズは、さらに又はこれとは別に、5秒より長い水のブレイクアップ時間(BUT)を示すレンズ本体を含み得る。例えば、少なくとも15秒、例えば20秒以上の水のBUTを有するレンズ本体を含む本レンズの実施態様は、眼に許容し得る表面湿潤性を有し得る。
本レンズは、1.6MPa未満のモジュラスを有するレンズ本体を含み得る。特定の実施態様では、レンズ本体のモジュラスは1.0MPa未満である。例えば、本レンズ本体は、約0.9MPa、約0.8MPa、約0.7MPa、約0.6MPa、約0.5MPa、約0.4MPa、又は約0.3MPaのモジュラスを有し得る。本シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの一例は、約0.55MPaのモジュラスを有する。本レンズ本体のモジュラスを選択して、目に置いたときに快適なレンズを与え、かつレンズ装用者によるレンズの取扱いに適応させる。
当業者に公知の日常的な方法を用いて、レンズ本体のモジュラスを決定できる。例えば、レンズの中心部から約4mm幅のコンタクトレンズ片を切り抜き、Instron 3342 (Instron Corporation)を用いて、25℃で少なくとも75%の湿度の空気中で10mm/分の速度にて引張り試験によって得られる応力-歪み曲線の初期勾配から引張りモジュラス(単位;MPa)を決定することができる。
本発明の別の局面は、抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物に関する。例えば、本明細書で述べるような、重合したが、抽出手順を受けていないレンズ生成物に関する。
上述したように、相対的に高量の除去可能材料、例えば抽出可能物などを有する抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物を製造すると、無極性樹脂のコンタクトレンズ型を用いてレンズを製造し、かつポリマー湿潤剤のIPNの表面処理を含まない場合でさえ、眼に許容し得る表面湿潤性を有するシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズをもたらす。
本発明の抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物の実施態様は、本体部材を抽出手順に供して抽出された重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物を形成後の本体部材の乾燥重量より少なくとも10%多い乾燥重量を有する抽出される前の本体部材を含む。例えば、抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物は、該レンズ生成物の少なくとも10%(w/w)の抽出可能成分含量を有する。ある実施態様では、抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物は、該レンズ生成物の75%を超えない抽出可能成分含量を有する。さらなる実施態様では、抽出可能成分含量は、抽出されたレンズ生成物の約15%〜約65%(w/w)である。さらなる実施態様では、抽出可能成分含量は、抽出されたレンズ生成物の約15%〜約50%(w/w)である。
本レンズは無極性樹脂のコンタクトレンズ型部材から得られるので、本発明の抽出される前のシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物の実施態様は、無極性樹脂のコンタクトレンズ型部材と接触した状態で提供されるような生成物を含む。例えば、一実施態様は、閉じたコンタクトレンズ型内で提供される抽出される前の生成物、又は離型したコンタクトレンズ型の1つの型部材上で提供される抽出される前の生成物でよい。いくつかの実施態様では、抽出される前のレンズ生成物は、雄型のコンタクトレンズ型部材と接触した状態である。
本発明の抽出される前のシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物の実施態様は、1以上の除去可能な添加剤、例えば非反応性添加剤を含む本体部材をも包含する。添加剤には、上述した各添加剤及びあらゆる添加剤が含まれ、該添加剤の組合せも含まれる。従って、抽出される前のレンズ生成物は、相溶化剤、離型助剤、脱レンズ助剤、湿潤性増強剤、イオノフラックス低減剤、快適剤、及びその組合せから成る群より選択される1以上の添加剤を含み得るものと解釈できる。
ある実施態様では、レンズ生成物は、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンのようなメタクリレートホスホリルコリン-モノマーの単位を含む、抽出される前の本体部材を含む。
本発明の別の局面は、重合可能なシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ先駆組成物に関する。本発明の先駆組成物は、重合可能なケイ素含有成分と重合可能な非ケイ素含有成分を含み得る。これら2成分を重合可能なシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ先駆組成物として配合する。先駆組成物の一部は、該先駆組成物から生成される重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物から除去され得る。この除去され得る部分は、重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物の少なくとも10%(w/w)の量で存在する。
ある実施態様では、先駆組成物の非ケイ素含有成分が、第1の反応性比を有する第1のモノマーと、第1の反応性比より小さい第2の反応性比を有する第2のモノマーを含む。例えば、第1のモノマーが約3の反応性比を有する場合、第2のモノマーは約3未満の反応性比を有する。第2の反応性比は、第1の反応性比の約10%未満、約20%未満、約30%未満、約40%未満、約50%未満、約60%未満、約70%未満、約80%未満、又は約90%未満であり得る。ある実施態様では、第2のモノマーが0.5の反応性比を有し、第1のモノマーが3の反応性比を有する。重合生成物の形成の際、異なる反応性比の反応性成分を用いて、本発明のレンズ生成物及びレンズを製造することができる。より高い反応性比の成分は、通常、低い反応性比の成分より高い反応性なので、より高い反応性比を有する第1のモノマーが、所定時間内でより多く反応するだろう。ある実施態様では、先駆組成物は、第2の反応性比より第1の反応性比に匹敵する反応性比を有する架橋剤をも含む。従って、本発明の先駆組成物中の反応性成分のタイプは、重合したレンズ生成物中に存在する除去可能成分の量、本シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの乾燥重量、及びレンズの湿潤性に影響を及ぼし得る。
本発明の別の局面は、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの製造方法に関する。
ある実施態様では、本方法は、抽出される前のシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物(該レンズ生成物の少なくとも10%(w/w)の除去可能成分含量を有する)から、抽出前のレンズ本体の乾燥重量の90%を超えない乾燥重量を有し、かつ眼に許容し得る表面湿潤性を有するシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ本体を形成する工程を含む。
該方法の形成工程は、前記抽出される前のシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物から抽出可能物を抽出する工程を含むことができる。
本方法は、重合可能なシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ先駆組成物を硬化させて、抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物(該レンズ生成物の少なくとも10%(w/w)の除去可能成分含量を有する)を形成する工程をも含み得る。本明細書で論じられるように、硬化工程は、熱硬化又は紫外線硬化でよい。硬化は、無極性樹脂のコンタクトレンズ型、例えばポリオレフィンベースのコンタクトレンズ型内で起こり得る。
方法は、重合可能なケイ素含有成分と重合可能な非ケイ素含有成分を配合して、重合可能なシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ先駆組成物を形成する工程を含み得る。この方法の実施態様は、除去可能な添加剤を該重合可能なシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ先駆組成物に添加する工程を含んでもよい。最終的なモノマー混合物に添加剤を添加してよく、或いはケイ素含有成分又は非ケイ素含有成分のどちらかに、それら2成分を混合する前に添加剤を添加することができる。添加剤は、本明細書で述べるいずれの添加剤でもよく、該添加剤の組合せでもよい。
方法は、紫外線吸収剤、着色剤、及びその組合せをレンズ先駆組成物に添加する工程を含んでもよい。前記説明から明らかなように、本方法を実施して、レンズを表面処理せずに、ポリマー湿潤剤のIPNと共にレンズを形成することなく、極性樹脂の型を使用せずに、或いはこれらの組合せなしで、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを製造することができる。
〔実施例1〕
シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの製作:
実施例2〜55で示す化合物を秤量し、混合して混合物を形成した。混合物を0.2〜5.0ミクロンのシリンジフィルターでろ過してビンに入れた。混合物を約2週間まで貯蔵した。この混合物が重合可能なシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ先駆組成物と解釈する。実施例2〜55では、各化合物のそれぞれの重量パーセント(重量ベースで重量について表される;w/w)に加え、単位量を与えた。最終的なシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズでは、化合物の重量パーセントは、先駆組成物中に存在する単位量に密接に関係する。
ある体積の先駆組成物を雌型の無極性樹脂の型部材、例えばポリプロピレンの型部材のレンズ画定面と接触させて置いた。無極性樹脂の雄型の型部材、例えばポリプロピレンの雄型部材を前記雌型部材と接触させて置いて、先駆組成物を含有するコンタクトレンズ形状のキャビティを含むコンタクトレンズ型を形成した。
コンタクトレンズ型を窒素フラッシュしたオーブン内に置いて先駆組成物を熱的に硬化させた。コンタクトレンズ型を約80℃の温度に約1時間以上さらした。
先駆組成物の重合後、コンタクトレンズ型を離型し、その抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物を型部材の一方から脱レンズした。この抽出される前の脱レンズしたレンズ生成物を秤量してその乾燥重量を決定した。
この脱レンズしたレンズ生成物を抽出し、該レンズ生成物を複数体積のアルコール(例えばエタノール)と脱イオン水に接触させることによって水和させた。水和したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを秤量してからオーブン内で脱水させ、脱水したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの乾燥重量を再び秤量した。
本明細書で述べるように、接触角(動的接触角と静的接触角を含む)、酸素透過性、イオノフラックス、モジュラス、伸び率、引張り強さ、含水量などの特性を決定した。水和したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの水のブレイクアップ時間を測定することによって、該レンズの湿潤性も調べた。コンタクトレンズを人の目に1時間、3時間、又は6時間以上置いてから臨床的な評価を行う予製(dispensing)研究の際に、眼の適合性についてさらに調べた。
これらの結果は、高い抽出可能成分含量(例えば、16.9%より高い)を有するシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物から、VMA及びIBM由来の単位を含み、かつジメタクリレート又はトリメタクリレートベースの架橋剤を利用したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズが得られたことを示している。対照的に、VMA及びIBM由来の単位を含み、かつビニルメタクリレート、又はトリアリルイソシアヌレート架橋剤を利用したレンズ生成物は、より低い抽出可能成分含量(例えば、10%未満)を有した。架橋剤としてトリエチレングリコールジビニルエーテルを用いたレンズ生成物は10.3%の抽出可能成分含量を有した。
この研究では、製剤名T31A;T31C;T31C1;T31C2;T31E;T31F;及びT31Gの各製剤で得られたコンタクトレンズの80%が20秒を超える水BUTを示した。T31レンズの60%が10秒の水BUTを示し、T31Bレンズの40%だけが5秒の水BUTを示した。
従って、これらのレンズ製剤では、ジメタクリレート及びトリメタクリレートベースの架橋剤が一貫して、高い抽出可能成分を有するシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物を与えることができる。このレンズ生成物から得られたシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは望ましい表面湿潤性を有する。
これらのデータは、これらのシリコーンヒドロゲルレンズ生成物が10%より高い抽出可能成分含量を有するとき、又はそれから得られたシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズがそれぞれのレンズ生成物の乾燥重量の90%を超えない乾燥重量を有するとき、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズが眼に許容し得る表面湿潤性を有し得ることも支持している。
〔実施例61〕
本シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの実施例を、Biofinityシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズのレンズ先駆組成物を用いて無極性樹脂のコンタクトレンズ型から得られたシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズと比較した。Biofinityシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの製造で用いたレンズ先駆組成物は10%(w/w)未満、例えば約8%(w/w)の抽出可能量を有する、抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物を生成する。先駆組成物を無極性樹脂のレンズ型内で硬化させて、抽出し、水和させると、結果として生じるシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは、抽出される前のレンズ生成物の約92%の乾燥重量を有するレンズ本体を有した。そのように製造された水和したコンタクトレンズは、眼に許容し得ない表面湿潤性を有した。対照的に、本レンズは、抽出される前の重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物の90%を超えない乾燥重量を有するレンズ本体を含み、かつ上述したように、眼に許容し得る表面湿潤性を有する。

Claims (11)

  1. 重合したシリコーンヒドロゲル材料を含むレンズ本体を含んでなるシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズであって、前記レンズ本体が、120度未満の前進接触角を有し、前記レンズ本体が、前記シリコーンヒドロゲル材料の重合反応後、除去前のレンズ本体の乾燥重量に基づいて少なくとも10重量%の除去可能な成分を除去して得られたものであり、前記除去可能な成分が、未反応のモノマー、部分的に反応したモノマー、又はその両方を、前記除去前のレンズ本体の乾燥重量に基づいて少なくとも10重量%の量で有し、前記乾燥重量は、如何なる量の水も含まない場合の重量であり、かつ、前記レンズ本体が無極性樹脂のコンタクトレンズ型から得られるキャスト成型要素である前記シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ。
  2. 前記レンズ本体が水和しており、かつ1.6MPa未満の引張りモジュラス、7×10-3mm2/分未満のイオノフラックス、少なくとも5.25035×10-16m2・s-1・Pa-1の酸素透過性、及び少なくとも30重量%の含水量から選択される1以上の特徴を含む、請求項1に記載のシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ。
  3. 前記除去前の前記レンズ本体が、更に、少なくとも1種の非反応性の除去可能な添加剤を含み、前記添加剤が、エチレングリコールステアレート、ジエチレングリコールモノラウレート、C2-C24アルコール、C2-C24アミン、又はポリジメチルシロキサン-co-PEG、又はこれらの混合物から選択される、請求項1〜のいずれか1項に記載のシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ。
  4. 前記少なくとも一種の非反応性の除去可能な添加剤が、前記除去前のレンズ本体の乾燥重量に基づいて、1重量%〜60重量%の量で存在する、請求項に記載の抽出されたシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ。
  5. 前記レンズ本体が、異なる反応性比を有するモノマーを含む、少なくとも2つの反応性成分を含んだ重合可能な組成物の重合生成物である、請求項1〜のいずれか1項に記載のシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ。
  6. 重合されたシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物であって、除去可能な成分の除去前のレンズ本体を含み、前記レンズ本体が、除去前のレンズ本体の乾燥重量に基づいて少なくとも10重量%の除去可能な成分を有し、前記除去可能な成分が、未反応のモノマー、部分的に反応したモノマー、又はその両方を、前記除去前のレンズ本体の乾燥重量に基づいて少なくとも10重量%の量で有し、前記乾燥重量は如何なる量の水も含まない場合の重量であり、及び前記除去前の前記レンズ本体が無極性樹脂コンタクトレンズ型から得られるキャスト成型された要素であ前記除去後のレンズ本体が120度未満の前進接触角を有する、重合されたシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物。
  7. 前記レンズ本体が、前記レンズ本体の10重量%から75重量%の除去可能な成分の含有量を有する、請求項に記載の抽出される前の重合されたシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物。
  8. シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを製造する方法であって、
    (a)重合可能なシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ先駆組成物を重合して重合されたシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物を形成する工程であって、前記重合が前記重合可能なシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ先駆組成物を無極性樹脂のコンタクトレンズ型でキャスト成型することを含み、前記重合されたシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物が、前記重合されたシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物の重量に基づいて少なくとも10重量%の量である除去可能な成分を含み、前記除去可能な成分が、未反応のモノマー、部分的に反応したモノマー、又はその両方を、重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物の重量に基づいて少なくとも10重量%の量で有する工程、及び
    (b)前記除去可能な成分を前記重合されたシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ生成物から除去して、前記シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを形成する工程であって、前記シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズが、前記重合されたシリコーンヒドロゲルコンタクト生成物の乾燥重量の90%以下の乾燥重量を有し、前記乾燥重量は如何なる量の水も含まない場合の重量である工程、
    を含む前記方法。
  9. 前記レンズ本体が、35重量%〜65重量%の平衡含水量を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載のシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ。
  10. 前記シリコーンヒドロゲル材料が、親水性のビニル含有モノマーを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ。
  11. 前記除去可能成分が、未反応のモノマー、部分的に反応したモノマー、又はその両方を、前記除去前のレンズ本体の乾燥重量に基づいて少なくとも15重量%の量で有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載のシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ。
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