JP2008020638A - 導電性スポンジゴムローラ及び一次転写ローラ - Google Patents

導電性スポンジゴムローラ及び一次転写ローラ Download PDF

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Abstract

【課題】カラー用画像形成装置の中間転写ベルトの内側に用いられる一次転写ローラとして使用した場合でも、中間転写ベルトおよび中間転写体への貼り付きが軽微な導電性スポンジゴムローラを提供する。
【解決手段】導電性芯材上にスポンジゴム層が設けられている導電性スポンジゴムローラにおいて、該スポンジゴム層を構成するゴム組成物が、アクリロニトリルブタジエンゴムと、エピクロルヒドリンゴムと、特殊脂肪酸アミドとを含有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真プロセスを利用したカラー用画像形成装置において一次転写ローラ等として使用される導電性スポンジゴムローラに関するものである。
従来、電子写真方式の画像形成装置の多くは、有害とされているオゾンの発生が非常に少ない接触帯電方式を採用しており、中でも耐摩耗性や転写部での転写材搬送性に優れたローラ状の部材が主流となっている。ローラ状の部材は、弾性を有する材料が用いられ像担持体である中間転写ベルトに対して確実のニップの形成を可能としている。電気抵抗値と硬度を両立できる転写ローラとして、SUS、Fe等の芯金上にカーボン、イオン導電性フィラー等によりその抵抗を1×106〜1×1010[Ω]としたスポンジゴム層を形成した導電性スポンジゴムローラが用いられている。その硬度は、例えば20〜40度(ASKER−C)に調整される。
しかし、このようにして得られた導電性ゴム材料は電気抵抗が印加電圧の変化に影響を受けるため、ゴム材料中の導電性フィラーの分散状況によって抵抗値にばらつきを生じ、安定した抵抗のゴム材料を得るのは困難であった。その問題を解決する方法としてゴム主成分としてアクリロニトリルブタジエンゴムやエピクロルヒドリンゴムを用いることが知られている(特許文献1)。こうすることで、カーボンブラック等の導電性充填剤を添加しなくても抵抗値が1×106〜1×1010[Ω]となる。そのため、導電性充填剤を添加する必要がなく、加工条件等による抵抗値のばらつきや印加電圧による抵抗値の変動が極めて小さく、安定した抵抗値の導電性スポンジゴムローラを容易に作ることができる。
しかしながら、従来のカラー用画像形成装置に用いる導電性スポンジゴムローラには以下に示すような問題があった。
上記の用途で用いられる単層の導電性スポンジゴムローラは中間転写ベルトに対するローラ表面の粘着性が大きい。そのため、中間転写ベルトとの粘着力により駆動トルクが大きくなったり、正常な動作ができなくなったり、粘着性によってローラ自体のゴムが剥がれて蓄積し異常画像が発生するという問題があった。この問題に対して、導電性スポンジゴムローラ表面に離型性の良い材料をコーティングすることで付着を防止することが考えられるが、高離型性材料は一般的にコストが高く、これも導電性スポンジゴムローラのコストを高くしてしまうという問題がある。また、もう1つの対策として、スポンジゴム層を形成し、1次、2次加硫した後、紫外線照射処理やオゾン照射処理を施す方法が開示されている(特許文献2)。しかし、後にローラ表面処理層が摩耗し、また製造工程の煩雑さに伴いコストが高くなるという問題が生じるため、低コスト化が望まれる現在では好ましくない。
特開2002−287456号公報 特開2002−357215号公報
従って、本発明は、カラー用画像形成装置の中間転写ベルトの内側に用いられる一次転写ローラとして使用した場合でも、中間転写ベルトおよび中間転写体への貼り付きが軽微な導電性スポンジゴムローラを提供することを目的とする。
本発明では、導電性芯材上にスポンジゴム層が設けられている導電性スポンジゴムローラにおいて、該スポンジゴム層を構成するゴム組成物が、アクリロニトリルブタジエンゴムと、エピクロルヒドリンゴムと、特殊脂肪酸アミドとを含有することを特徴とする導電性スポンジゴムローラにより、本発明の課題を解決した。該特殊脂肪酸アミドは、該アクリロニトリルブタジエンゴムと該エピクロルヒドリンゴムとの合計100質量部に対して、0.5質量部以上1.5質量部以下含有することが好ましい。
この導電性スポンジゴムローラは、カラー用画像形成装置の中間転写ベルトの内側に使用する一次転写ローラに好適に使用できる。
本発明によって、カラー用画像形成装置の中間転写ベルトの内側に用いられる一次転写ローラとして使用した場合でも、中間転写ベルトおよび中間転写体への貼り付きが軽微な導電性スポンジゴムローラを提供することができる。
本発明の導電性スポンジゴムローラは、図1にその外観図を示すように、導電性芯材61上にスポンジゴム層62が設けられている構成を有している。この導電性スポンジゴムローラは、電子写真プロセスを利用した画像形成装置に具備される、帯電ローラ、現像ローラ、トナー供給ローラ、転写ローラ等として用いることができる。特に、カラー用画像形成装置の中間転写ベルトの内側に使用する一次転写ローラとして好適である。
図2は電子写真プロセスを利用したフルカラー画像形成装置(複写機あるいはレーザービームプリンター)である。
第1の画像担持体として繰り返し使用される回転ドラム型の電子写真感光体(以下感光ドラムと記す)1は、矢印の方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。
感光ドラム1は回転過程で、一次帯電器2により所定の極性・電位に一様に帯電処理される。32は一次帯電器の電源であり、ここでは直流に交流を重畳して印加しているが、直流のみでもよい。次いで不図示の露光手段による露光光3を受けることにより目的のフルカラー画像の第1の色成分像(例えばイエロー色成分像)に対応した静電潜像が形成される。露光手段としては、フルカラー原稿画像の色分解・結像露光光学系、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザービームを出力するレーザースキャナによる走査露光系等が使用される。
次いで、その静電潜像が第1の現像器(イエロー色現像器41)により第1色であるイエロートナーYにより現像される。この時、第2〜第4の現像器(マゼンタ色現像器42、シアン色現像器43、ブラック色現像器44)の各現像器は、作動−オフになっていて感光ドラム1には作用せず、上記第1色のイエロートナー画像は上記第2〜第4の現像器による影響を受けない。
中間転写ベルト5は、駆動ローラ8とテンションローラ12の2本のローラで張架され、矢印方向に感光ドラム1と同じ周速度をもって回転駆動されている。
感光ドラム1上に形成担持された上記第1色のイエロートナー画像が、感光ドラム1と中間転写ベルト5とのニップ部を通過する。その過程で、一次転写ローラ6から中間転写ベルト5に印加される一次転写バイアスにより形成される電界により、中間転写ベルト5の外周面に順次一次転写されていく。
中間転写ベルト5に対応する第一色のイエロートナー画像の転写を終えた感光ドラム1の表面は、クリーニング装置13により清掃される。
以下、同様にして第2色のマゼンタトナー画像、第3色のシアントナー画像及び第4色のブラックトナー画像が順次中間転写ベルト5上に重ね合わせて転写され、目的のフルカラー画像に対応した合成カラートナー画像が形成される。
二次転写ローラ7は、二次転写対向ローラ8に対応し平行に軸受させて中間転写ベルト5の下面部に離間可能な状態に配設してある。
感光ドラム1から中間転写ベルト5への第1〜第4色のトナー画像の順次重畳転写のための一次転写バイアスは、トナーとは逆極性(+)でバイアス電源30から印加される。その印加電圧は、例えば+100V〜2kVの範囲である。
感光ドラム1から中間転写ベルト5への第1〜第3色のトナー画像の一次転写工程において、二次転写ローラ7は中間転写ベルト5から離間させることも可能である。
中間転写ベルト5上に転写された合成カラートナー画像を転写材Pへの転写は、次のように行われる。まず、二次転写ローラ7が中間転写ベルト5に当接されると共に、給紙ローラ11から転写材ガイド10を通って、中間転写ベルト5と二次転写ローラ7との当接ニップに所定のタイミングで転写材Pが給送される。また、二次転写バイアスがバイアス電源31から二次転写ローラ7に印加される。この二次転写バイアスにより中間転写ベルト5から第2の画像担持体である転写材Pへ合成カラートナー画像が二次転写される。この際に中間転写ベルト5上の二次転写前のトナー画像の帯電を補助する装置は、本装置には付加されていない。トナー画像の転写を受けた転写材Pは、定着器15へ導入され加熱定着される。
転写材Pへの画像転写終了後、中間転写ベルト5には離接自在に配置されたクリーニング用帯電部材9が当接される。そして、感光ドラム1とは逆極性のバイアスを印加することにより、転写材Pに転写されずに中間転写ベルト5上に残留している転写残トナーに一次転写時と逆極性の電荷が付与される。33はバイアス電源である。ここでは、直流に交流を重畳して印加している。一次転写時と逆極性に帯電された前記転写残トナーは、感光ドラム1とのニップ部及びその近傍において感光ドラム1に静電的に転写されることにより、中間転写体がクリーニングされる。この工程は、一次転写と同時に行うことができるためスループットの低下を生じない。
つづいて、中間転写ベルトと電子写真感光体が一体に支持されたプロセスカートリッジについて図3で説明する。本発明のカートリッジは、少なくとも中間転写ベルト5と電子写真感光体1及び一次転写手段6が一体に支持され装置本体から着脱自在に構成されていればよい。図3では更に中間転写ベルトクリーニング機構13、電子写真感光体のクリーニング機構9も一体ユニットとして付属している。本発明の中間転写ベルトのクリーニングは、前述のように転写残トナーを一次転写と逆の極性に帯電させ、一次転写部で電子写真感光体に戻すために必要な機構であり、本図では中抵抗の弾性体からなるクリーニングローラ9を装備している。電子写真感光体のクリーニングは、ブレードクリーニングである。本カートリッジには廃トナー容器も一体となっており(不図示)、中間転写ベルト−電子写真感光体双方の転写残トナーもカートリッジ交換時に同時に廃棄されるため、メンテナンス性の向上に貢献している。
また、中間転写ベルト5は、駆動ローラ8とテンションローラ12の2本のローラで張架され部品点数の削減と小型化を図っている。ここで、駆動ローラ8は同時にクリーニングローラの対向ローラとなっている。中間転写ベルトに従動して回転するテンションローラ12は、スライドする機構を有しており、圧縮ばねにより矢印の方向に圧接され、中間転写ベルトに張力を与えている。そのスライド幅は1〜5mm程度で、ばねの圧力合計は5〜100N程度である。また、電子写真感光体1と駆動ローラ8は不図示のカップリングを有し、本体から回転駆動力が伝達されるようになっている。
更に、別の画像形成装置の例を図4に示す。図4は電子写真感光体1を画像形成に必要な現像剤の数と同数具備したもので、フルカラープリントの印字スピードが飛躍的に向上する利点がある。
図4は中間転写ベルトを使用したもので、図2と同様に電子写真感光体1に形成された可視画像は中間転写ベルト5に順次転写され、重ね合わされた後、二次転写ローラ7でトナーと逆極性のバイアスを印加され、転写材Pの上に一括転写される。中間転写ベルト5に残留した現像剤は、クリーニング装置18で除去される。
本発明は、導電性芯材上にスポンジゴム層が設けられている導電性スポンジゴムローラである。そして、スポンジゴム層を構成するゴム組成物に含まれるゴム成分が、アクリロニトリルブタジエンゴムと、エピクロルヒドリンゴムと、特殊脂肪酸アミドとを含有する。
以下、本発明の導電性ゴムローラについて詳述する。
本発明の導電性ゴムローラに使用する導電性芯材としては、導電性を有する芯材であれば特に制限はなく、例えば、金属製芯材を用いることができる。
導電性芯材の外周に形成されるスポンジゴム層は、ゴム成分及び必要に応じて用いられるその他の成分を含有するゴム組成物から構成される。ゴム層を構成するゴム組成物の体積固有抵抗値は、23℃/55RH%環境下で107.0Ω・cm以上108.5Ω・cm以下であることが好ましい。
ゴム組成物には、ゴム成分として、アクリロニトリルブタジエンゴムと、エピクロルヒドリンゴムとを含有する。
アクリロニトリルブタジエンゴムは特に限定されず、例えば市販のアクリロニトリルブタジエンゴムが使用可能である。好ましくは、アクリロニトリル単位の含有量が15〜20質量%と低ニトリルであり、さらに質量平均分子量Mwが10000以上のアクリロニトリルブタジエンゴムである。液状NBRのように低分子量成分の多いものは染み出しの原因となりやすく、転写ベルトの裏面に蓄積し画像不良の原因となる場合がある。また、アクリロニトリル単位の含有量が15質量%未満では、所定の抵抗値を得ることが難しくなる傾向があり、アクリロニトリル単位の含有量が20質量%を超えると抵抗の環境依存性が大きくなる傾向がある。なお、上記アクリロニトリルブタジエンゴムは単独あるいは2種以上のブレンドのいずれであってもよい。
エピクロルヒドリンゴムは特に限定されず、例えば市販のエピクロルヒドリンゴムが使用可能である。具体的には、エピクロルヒドリン単独重合体(ECH)、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体(ECH−EO)、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル共重合体(ECH−AGE)及びエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体(ECH−EO−AGE)などが市販されている。中でも、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体(ECH−EO−AGE)が好ましい。エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体は、エチレンオキサイドを含むため体積固有抵抗がより低くなり、また、アリルグリシジルエーテルを含むため硫黄加硫可能なことから感光体汚染も防止できる。
また、エピクロルヒドリンゴムがエチレンオキサイド単位を有している場合、その中のエチレンオキサイドの共重合比率が38mol%以上であることがより好ましい。エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル3元共重合体は、エチレンオキサイドの共重合比率が多くなるに従い加硫ゴムの体積固有抵抗値が小さくなる傾向がある。このため、エチレンオキサイドの共重合比率が38mol%よりも小さいと導電性ゴムローラのゴム層に必要な電気抵抗値が得にくく、エピクロルヒドリンゴムの配合割合が多くなり、環境依存性を高くしてしまう場合がある。より好ましくは、エピクロルヒドリンゴム中のエチレンオキサイドの共重合比率が40〜58mol%である。なお、上記エピクロルヒドリンゴムは単独あるいは2種以上のブレンドのいずれであってもよい。
アクリロニトリルブタジエンゴムとエピクロルヒドリンゴムとの質量比は、特に限定されるものではない。アクリロニトリルブタジエンゴム単体およびエピクロルヒドリンゴム単体もしくはアクリロニトリルブタジエンゴムとエピクロルヒドリンゴムの複合体により、所定の抵抗値により質量比は調整し得るものである。
本発明では、アクリロニトリルブタジエンゴム及びエピクロルヒドリンゴム以外の他のゴムを併用することもできる。他のゴムとしては、他のゴムとしては、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)等が挙げられる。
本発明の導電性スポンジゴムローラに使用されるゴム組成物は、上記ゴム成分以外に特殊脂肪酸アミドを含有する。ここで、「特殊脂肪酸アミド」とは、多塩基性ヒドロキシカルボン酸を酸成分基とするヒドロキシカルボン酸アミド誘導体を意味する。
ゴム組成物に含まれる特殊脂肪酸アミドは、アクリロニトリルブタジエンゴムとエピクロルヒドリンゴムとの合計100質量部に対して、0.5〜1.5質量部であることが好ましい。0.5質量部未満の場合、中間転写ベルトへのローラの貼り付きレベルが悪く、画像不良となる場合がある。1.5質量部を超える場合、中間転写ベルトへの貼り付きは軽微であるが、中間転写ベルト裏面への染み出しが発生し、蓄積した染み出し物により画像不良となる場合がある。
また、本発明の導電性スポンジゴムローラに使用されるゴム組成物には、一般のゴムに使用されるその他の成分を必要に応じて含有させることができる。例えば、硫黄や有機含硫黄化合物等の加硫剤、各種加硫促進剤、各種滑剤やサブ等の加工助剤、各種老化防止剤、p,p’−オキシビススルホニルヒドラジド(OBSH)やアゾジカルボンアミド(ADCA)、ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)等の各種発泡剤、尿素等の各種発泡助剤、酸化亜鉛やステアリン酸等の加工助剤、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、クレーなどの各種充填剤を必要に応じて配合可能である。また導電性調整のために各種イオン導電剤も必要に応じて配合可能である。
また、本発明の導電性ゴムローラは、例えば、次のような製造方法で得られる。まず、未加硫のゴム組成物を押出し機によりチューブ状に押出し、加硫缶や連続加硫炉で加熱しゴム(弾性体)チューブを作製する。そして、その後に、このゴムチューブに接着剤を塗布した導電性芯材を挿入して、更に加熱することにより導電性芯材とゴムチューブを接着した後、所定の外径になるまで研磨することにより導電性スポンジゴムローラが得られる。未加硫のゴム組成物と接着剤を塗布した導電性芯材との同時押出しや押出したゴム組成物を金型に装填して加硫する等の従来公知の各種製造方法が適用可能である。また、本発明の導電性スポンジゴムローラには、必要に応じてスポンジゴム層の外周上に樹脂等の層を設けることもできる。
以下に本発明について実施例及び比較例を挙げて、より具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
[導電性スポンジゴムローラの製造]
導電性スポンジゴムローラのスポンジゴム層を構成するゴム組成物は、ゴム成分としてアクリロニトリルブタジエンゴム及びエピクロルヒドリンゴムの混合物を使用したものである。また、硫黄等の加硫剤、加硫促進剤、カーボンブラックや炭酸カルシウム等の充填剤、発泡剤、発泡助剤を混合したものである。
押出し機(不図示)を用いてゴム組成物を押出し、未加硫のチューブ状の導電性ゴム成形物を得た後、加硫缶にて160℃×30minの加硫を行い、チューブ状の導電性ゴム成形物を作製した。その後、φ4〜10mmの導電性芯材を前記チューブ状の導電性ゴム成形物の内径部に圧入し、ローラ状の成形体を得た。この成形体を、研磨砥石を取り付けた研磨機(不図示)により外径がφ14mmになるように研磨し、導電性スポンジゴムローラを作製した。
なお、各実施例及び比較例で使用した資材は以下の通りである。
・アクリロニトリルブタジエンゴム
[商品名:ニポールDN401LL、日本ゼオン(株)製]
・エピクロルヒドリンゴム
[商品名:ゼクロン3106、日本ゼオン(株)製]
・特殊脂肪酸アミド
[商品名:プラストロジン、扶桑化学工業(株)製]
・加硫剤
[イオウ;商品名:Rhenogran S−80、バイエル(株)製]
・加硫促進剤
[2−メルカプトベンゾチアゾール;商品名:Rhenogran MBT−80、バイエル(株)製]
[ジベンゾチアジルジスルフィド;商品名:Rhenogran MBTS−75C、バイエル(株)製]
[テトラエチルチウラムジスルフィド;商品名:Rhenogran TETD−75、バイエル(株)製]
・発泡剤
[ADCA(アゾジカルボンアミド);商品名:HM−80A、永和化成工業(株)製]
[OBSH(オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド);商品名:EH−80、永和化成(株)製]
・発泡助剤
[尿素;商品名:HM−50U、永和化成工業(株)製]
・その他の資材
[炭酸カルシウム;商品名:スーパーSS、丸尾カルシウム(株)製]
[カーボン;商品名:FT旭15、旭カーボン(株)製]
[酸化亜鉛;商品名:酸化亜鉛2種、ハクスイテック(株)製]
[ステアリン酸;商品名:ルナックS、花王(株)製]
[導電性スポンジゴムローラの評価]
また、導電性スポンジゴムローラの中間転写ベルトへの貼りつき性および画像レベルに関する特性を以下の方法により測定した。
<ベルト貼り付き性>
ローラ抵抗値をLogR=7.7〜8.2乗に調整し、ローラ外径をφ14mm、ローラ長手方向のゴム長を230mmに成形、研磨した導電性スポンジゴムローラを、一次転写ローラとしてカラーレーザープリンターに設置した。カラーレーザープリンターとしては、HP社製のカラーレーザージェット 3500N(商品名)を使用した。ITBユニットに一次転写ローラをセットし、J/J環境下で一次転写ローラ各4本に3.5kVの電圧を印加しながら、72hの本体連続通電空回転を行った。その後、24hの間欠空回転(1hごとにON→OFFの繰り返し)を行った。終了後、24h放置した後にITBユニットを解体してベルトと転写ローラの貼り付きレベルを観察した。
貼り付きのレベルとしては、転写ベルトに全く貼り付かなかったものをAA、軽微な粘着性があったものをA、貼り付いていたがローラの自重で転写ベルトから外れたものをB、強固の貼り付きを示したものをCとした。製品への適用可能なレベルはAA、A、Bであり、Cのレベルは不可である。以上のように評価し、貼り付きレベルの良い場合を製品適合が良いとした。
<画像レベル>
通電空回転後、前記カラーレーザープリンターにより各色ベタ黒で30枚ずつ印字し、画像に転写ローラーピッチの画像スジが無かったものをA、初期に画像スジがあるが途中で消えるものをB、最後まで画像スジが消えないものをCとした。
実施例1〜4は、導電性スポンジゴムローラのスポンジゴム層を構成するゴム組成物が、アクリロニトリルブタジエンゴムと、エピクロルヒドリンゴムと、特殊脂肪酸アミドとを含有する事例である。この場合、中間転写ベルトへの導電性スポンジゴムローラの貼り付きが軽微である(表1参照)。アクリロニトリルブタジエンゴムとエピクロルヒドリンゴムとの合計100質量部に対して、特殊脂肪酸アミドを0.5〜1.5質量部含有する場合(実施例1〜3)には、ローラからのブリードは発生せず、ベルトが汚れることによる画像レベルの悪化もない。
比較例1は、導電性スポンジゴムローラのスポンジゴム層を構成するゴム組成物が特殊脂肪酸アミドを含有しない事例である。この場合、中間転写ベルトへの導電性スポンジゴムローラの貼り付きレベルが悪くなると同時に画像レベルも悪い(表1参照)。
なお、ゴム組成物が、ゴム成分としてアクリロニトリルブタジエンゴムまたはエピクロルヒドリンゴムを含有しない場合については示していないが、この場合、抵抗値をLogR=7.7〜8.2に調整することができない。そして、トナーの転写性に問題が生じ、画像がうまく転写されない。
Figure 2008020638
本発明に係る導電性スポンジゴムローラの外観図である。 本発明に係る導電性スポンジゴムローラを用いたフルカラー画像形成装置の概略構成図である。 本発明に係る導電性スポンジゴムローラを用いたフルカラー画像形成装置用プロセスカートリッジの概略構成図である。 本発明に係る導電性スポンジゴムローラを用いたフルカラー画像形成装置の概略構成図である。
符号の説明
1 感光ドラム
2 一次帯電器
3 露光光
5 中間転写ベルト
6 一次転写ローラ
7 二次転写ローラ
8 二次転写対向ローラ
9 クリーニング用帯電部材
10 転写材ガイド
11 給紙ローラ
12 テンションローラ
13 クリーニング装置
15 定着器
18 クリーニング装置
30、31、33 バイアス電源
32 一次帯電器電源
41 イエロー色現像装置
42 マゼンタ色現像装置
43 シアン色現像装置
44 ブラック色現像装置
61 導電性芯材
62 スポンジゴム層
P 転写材

Claims (3)

  1. 導電性芯材上にスポンジゴム層が設けられている導電性スポンジゴムローラにおいて、該スポンジゴム層を構成するゴム組成物が、アクリロニトリルブタジエンゴムと、エピクロルヒドリンゴムと、特殊脂肪酸アミドとを含有することを特徴とする導電性スポンジゴムローラ。
  2. 該特殊脂肪酸アミドは、該アクリロニトリルブタジエンゴムと該エピクロルヒドリンゴムとの合計100質量部に対して、0.5質量部以上1.5質量部以下含有することを特徴とする請求項1に記載の導電性スポンジゴムローラ。
  3. カラー用画像形成装置の中間転写ベルトの内側に使用する一次転写ローラにおいて、請求項1または2のいずれかに記載の導電性スポンジゴムローラであることを特徴とする一次転写ローラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010282140A (ja) * 2009-06-08 2010-12-16 Sumitomo Rubber Ind Ltd 導電性ゴム部材および画像形成装置

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