JP2008020528A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】起動時のレンズ鏡胴のがたつきなどに起因する合焦位置のずれを補正し、最適な合焦制御を行うことが可能な撮像装置を提供する。
【解決手段】被写体像を所定の結像面に結像する合焦用レンズ系を含むレンズ系101と、レンズ系101を介して入力される被写体像を撮像して画像データを出力するCCD103と、被写体との距離を計測する外部AFセンサ136と、被写体距離に応じて設定されている第1の合焦位置に合焦用レンズを移動させて自動合焦動作を行うフォーカスドライバ131と、前記第1の合焦位置付近で合焦用レンズを微少量ずつ動かしながら、CCD103から出力される画像信号に基づいて最適な第2の合焦位置を特定し、該第2の合焦位置に合焦用レンズを移動させて自動合焦動作を行うズームドライバ133とを備え、前記第1の合焦位置と前記第2の合焦位置が異なる場合に、第1の合焦位置と第2の合焦位置との差分情報に基づいて第1の合焦位置を補正する補正手段(CPU121)を備えた。
【選択図】図1
【解決手段】被写体像を所定の結像面に結像する合焦用レンズ系を含むレンズ系101と、レンズ系101を介して入力される被写体像を撮像して画像データを出力するCCD103と、被写体との距離を計測する外部AFセンサ136と、被写体距離に応じて設定されている第1の合焦位置に合焦用レンズを移動させて自動合焦動作を行うフォーカスドライバ131と、前記第1の合焦位置付近で合焦用レンズを微少量ずつ動かしながら、CCD103から出力される画像信号に基づいて最適な第2の合焦位置を特定し、該第2の合焦位置に合焦用レンズを移動させて自動合焦動作を行うズームドライバ133とを備え、前記第1の合焦位置と前記第2の合焦位置が異なる場合に、第1の合焦位置と第2の合焦位置との差分情報に基づいて第1の合焦位置を補正する補正手段(CPU121)を備えた。
【選択図】図1
Description
本発明はデジタルカメラなどの撮像装置に関し、特に、起動時のレンズ鏡胴のがたつきなどに起因する合焦位置のずれを補正し、最適な合焦制御を行うことが可能な撮像装置に関するものである。
撮影レンズの透過光を撮像するCCDなどの個体撮像素子を有する電子カメラには、CCD−AF(もしくはコントラストAF)と呼ばれる焦点調節方式を採用するものがある。CCD−AFは山登りAFとも呼ばれ、フォーカスレンズを微少量ずつ動かしながら、その都度撮像素子の出力を処理し、その処理値(この処理値はコントラストに応じて変わる)が極大値に達した位置を合焦位置と判断して、フォーカスレンズをその位置に設定するものである。
一方、いわゆるパッシブ方式やアクティブ方式のように、撮影レンズの透過光以外の被写体光束を用いて被写体距離を計測し、その計測結果である被写体距離Lに基づいて、たとえば下記(式1)に示される関係式により算出される合焦位置Fpにフォーカスレンズを駆動して、合焦制御を行う外光式AF(以下、外部AFと呼ぶ)も周知である。
Fp=A×(1/L)2+B×(1/L)+C ・・・・・・(式1)
Fp=A×(1/L)2+B×(1/L)+C ・・・・・・(式1)
ここで、(式1)における係数A,B,Cは撮像装置のレンズ系に固有のフォーカス係数であり、合焦位置Fpは外部AF測距による被写体距離Lの逆数(1/L)に対する2次式により求まる。一般には、表1に示すようにフォーカス2次係数Aは1次係数B、0次係数Cに比べて非常に小さい。
このため、合焦位置Fpは下記(式2)に示されるような(1/L)に対する1次式で近似される場合が多い。
Fp=B×(1/L)+C ・・・・・・(式2)
Fp=B×(1/L)+C ・・・・・・(式2)
このように、外部AF方式の合焦制御は被写体距離に応じた合焦位置へダイレクトに合焦レンズを移動する合焦制御方式であり、フォーカスレンズを微少量ずつ動かす必要がないため、CCD−AFに比べて高速な合焦制御を行うことが可能である。
なお、(式1)もしくは(式2)におけるフォーカス係数A,B,Cはレンズ系固有の値であるが、レンズ鏡胴ごとのばらつきに対応するため撮像装置の調整工程において、所定の距離に配置された被写体に対して外部AFによる測距とCCD−AFによる合焦制御を行い、このときに得られた被写体距離Lと合焦位置Fpとの関係からフォーカス係数A,B,Cを微調整する従来装置が知られている。
また、他の合焦制御方式としてハイブリットAF方式がある。ハイブリットAF方式は外部AFとCCD−AFとを組み合わせた合焦制御方式であり、外部AFにより得られた合焦位置の付近を対象にCCD−AFを行う。ハイブリットAF方式はCCD−AF動作が行われるため外部AF単独による合焦制御よりも処理時間がかかるが、通常のCCD−AFよりもフォーカスレンズの移動量が少ないためCCD−AF方式よりも処理時間が短いという利点がある。
このようなハイブリットAF方式の従来例として、通常の撮影操作・動作の範囲内で、2種類のAF動作を、撮影状況に応じてAF動作を適切に切り換えるようにした撮像装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この撮像装置は、AF制御部が、シャッタレリーズボタンの半押しで外部AFによる外光AF動作を開始させ、この外光AF動作開始からの経過時間と、その後のシャッタレリーズボタンの押下状況(半押し検出部による半押し、全押し検出部による全押し、または押し込み解除)に応じて、外光AF動作とCCD−AFによるCCD−AF動作との切換えを制御する。
また、撮像素子ユニット交換により生じる誤合焦を防止する従来例であるが、CCDユニットをカメラ本体から着脱可能に構成する電子カメラにおいて、CCDユニットが交換されたとき、メインCPUは、CCDを使用して得られる合焦情報(合焦位置)と、ラインセンサを使用して得られる合焦情報(合焦位置)に基づき合焦補正値を算出するようにした撮像装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この撮像装置では、以後、ラインセンサを使用して焦点調節を行うときは、得られる合焦情報を、先の合焦補正値により補正し、この補正した合焦情報に基づいてフォーカスレンズを合焦位置へ駆動させる。これにより、補正された合焦情報は、真の合焦情報であるCCDを使用して得られる合焦情報と一致するようになり、誤合焦を防止することができる。
特開2004−70113号公報
特開2002−116370号公報
外部AFによる合焦制御では、被写体距離に対する合焦位置は調整時に設定された(もしくはレンズ系固有の)フォーカス係数A,B,Cを元に決定されるため、撮像装置の起動時においてフォーカスレンズ系を除く各レンズ系が調整時と同一の位置にある必要がある。これは、各レンズ系の位置関係が異なると最適な合焦位置を得るフォーカスレンズ位置も異なるからである。
しかしながら、調整工程においてフォーカス係数の設定を行う上記従来の方法では、レンズ鏡胴ごとのばらつきには対応できても、レンズ鏡胴のがたつきなどに起因した起動ごとのばらつきに対応することができない。したがって、起動時に各レンズ系が調整時と異なる位置にある場合は、外部AFによる合焦では最適な合焦制御が行われないという不具合があった。
本発明の課題は、起動時のレンズ鏡胴のがたつきなどに起因する合焦位置のずれを補正し、最適な合焦制御を行うことが可能な撮像装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、被写体像を所定の結像面に結像する合焦用レンズ系を含むレンズ系と、前記レンズ系を介して入力される被写体像を撮像して画像データを出力する撮像手段と、被写体との距離を計測する測距手段と、被写体距離に応じてあらかじめ設定されている第1の合焦位置に合焦用レンズを移動させて自動合焦動作を行う第1の合焦制御手段と、前記第1の合焦位置付近で前記合焦用レンズを微少量ずつ動かしながら、撮像素子から出力される画像信号に基づいて最適な第2の合焦位置を特定し、その第2の合焦位置に前記合焦用レンズを移動させて自動合焦動作を行う第2の合焦制御手段とを備えた撮像装置であって、前記第1の合焦位置と前記第2の合焦位置が異なる場合に、第1の合焦位置と第2の合焦位置との差分情報に基づいて第1の合焦位置を補正する補正手段を備えたことを特徴としている。
上記構成によれば、ハイブリットAFの結果(外部AF測距とCCD−AFによる合焦位置の取得)に基づいて外部AF合焦制御に対する補正を行うため、起動時のレンズ鏡胴のがたつきなどに起因する外部AF合焦位置のずれを補正して、最適な合焦制御を行うことが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記補正手段は、前記第1の合焦位置と前記第2の合焦位置が等しくなるよう第1の合焦位置のシフトを行うことを特徴としている。
上記構成によれば、請求項1と同様、起動時のレンズ鏡胴のがたつきなどに起因する外部AF合焦位置のずれを補正して、最適な合焦制御を行うことが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、前記第2の合焦制御手段による合焦制御を行った場合、前記補正手段は、前記第2の合焦制御を行った第1の被写体距離とは異なる第2の被写体距離における補正として、前記第1の被写体距離で得られた前記差分情報に基づいて、前記第2の被写体距離における前記第1の合焦位置の補正を行うことを特徴としている。
上記構成によれば、ハイブリットAFが行われていない被写体距離に対しても外部AFによる合焦位置の補正が可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項1において、前記補正手段は、少なくとも異なる2点の被写体距離において前記第2の合焦制御を行った場合に、前記2点における前記第2の合焦位置を直線補完することにより、他の被写体距離における前記第1の合焦位置の補正を行うことを特徴としている。
上記構成によれば、ハイブリットAFが行われていない被写体距離に対しても外部AFによる合焦位置の補正が可能となる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項において、前記補正手段は、前記第2の合焦制御を行うたびに補正情報を再設定することを特徴としている。
上記構成によれば、ハイブリットAFを行うごとに補正量を再設定するため、起動中のレンズ鏡胴のがたつきなどに起因する合焦位置のずれを補正して、最適な合焦制御を行うことが可能となる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項において、前記レンズ系はズーム用レンズ系を含み、前記補正手段は、ズーム位置が切り替わる場合に前記補正情報をクリアすることを特徴としている。
上記構成によれば、ズーム位置が変わった場合に補正情報をクリアするため、ズーム切り替り時のレンズ鏡胴のがたつきなどに起因する合焦位置のずれを補正し、最適な合焦制御を行うことが可能となる。
本発明によれば、起動時のレンズ鏡胴のがたつきなどに起因する合焦位置のずれを補正して、最適な合焦制御を行うことが可能となる。
以下、本発明の実施例を図面に従って説明する。
図1は、本発明に係る撮像装置としてのデジタルカメラの構成図である。同図において、100はデジタルカメラであり、このデジタルカメラ100は、レンズ系101、メカ機構102、CCD(電荷結合素子)103、CDS(相関2重サンプリング)回路104、AGCアンプ(可変利得増幅器)105、A/D変換器106、IPP107、DCT108、コーダ109、MCC110、SDRAM111、PCカードインターフェース112、CPU121、表示部122、操作部123、SG(制御信号生成)部126、ストロボ装置127、バッテリ128、DC−DCコンバータ129、EEPROM130、フォーカスドライバ131、パルスモータ132、ズームドライバ133、パルスモータ134、モータドライバ135、および外部AFセンサ136を具備している。また、PCカードインターフェース112を介してPCカード150が着脱可能に接続されている。
レンズユニットは、レンズ系101、絞り・フィルタ部等を含むメカ機構102からなり、メカ機構102のメカニカルシャッタは2つのフィールドの同時露光を行う。レンズ系101は、例えば、バリフォーカルレンズからなり、合焦用レンズであるフォーカスレンズ系101aとズームレンズ系101bとで構成されている。
フォーカスドライバ131は、CPU121から供給される制御信号に従って、パルスモータ132を駆動して、フォーカスレンズ系101aを光軸方向に移動させる。ズームドライバ133は、CPU121から供給される制御信号に従って、パルスモータ134を駆動して、ズームレンズ系101bを光軸方向に移動させる。また、モータドライバ135は、CPU121から供給される制御信号に従ってメカ機構102を駆動し、例えば、絞りの絞り値を設定する。
CCD103は、レンズユニットを介して入力した映像を電気信号(アナログ画像データ)に変換する。CDS回路104は、CCD型撮像素子に対する低雑音化のための回路である。
また、AGCアンプ105は、CDS回路104で相関2重サンプリングされた信号のレベルを補正する。なお、AGCアンプ105のゲインは、CPU121により、CPU121が内蔵するD/A変換器を介して設定データ(コントロール電圧)がAGCアンプ105に設定されることにより設定される。さらにA/D変換器106は、AGCアンプ105を介して入力したCCD103からのアナログ画像データをデジタル画像データに変換する。すなわち、CCD103の出力信号は、CDS回路104およびAGCアンプ105を介し、またA/D変換器106により、最適なサンプリング周波数(例えば、NTSC信号のサブキャリア周波数の整数倍)にてデジタル信号に変換される。
また、デジタル信号処理部であるIPP(Image Pre-Processor)107、DCT(Discrete Cosine Transform)108、およびコーダ(Huffman Encoder/Decoder)109は、A/D変換器106から入力したデジタル画像データについて、色差(Cb,Cr)と輝度(Y)に分けて各種処理、補正および画像圧縮/伸長のためのデータ処理を施す。DCT108およびコーダ109は、例えばJPEG準拠の画像圧縮・伸長の一過程である直交変換・逆直交変換、並びに、JPEG準拠の画像圧縮・伸長の一過程であるハフマン符号化・復号化等を行う。
さらに、MCC(Memory Card Controller)110は、圧縮処理された画像を一旦蓄えてPCカードインターフェース112を介してPCカード150への記録、もしくはPCカード150からの読み出しを行う。
CPU121は、ROMに格納されたプログラムに従ってRAMを作業領域として使用して、操作部123からの指示、もしくは図示しないリモコン等の外部動作指示に従い、上記デジタルカメラ内部の全動作を制御する。具体的には、CPU121は、撮像動作、自動露出(AE)動作、自動ホワイトバランス(AWB)調整動作や、AF動作等の制御を行う。上述の操作部123は、操作者が撮影を指示するレリーズキーを備えている。
また、カメラ電源はバッテリ128、例えば、NiCd、ニッケル水素、リチウム電池等から、DC−DCコンバータ129に入力され、当該デジタルカメラ内部に供給される。
表示部122は、LCD、LED、EL等で実現されており、撮影したデジタル画像データや、伸長処理された記録画像データ等の表示を行う。操作部123は、撮影指示を行うためのレリーズキー、機能選択およびその他の各種設定を外部から行うためのボタン等を備えている。CPU121は、レリーズキーが半押しされてRL−1がONとなるとAF動作等を実行し、また、レリーズキーが全押しされてRL−2がONとなると撮影動作を実行する。EEPROM130には、CPU121がデジタルカメラの動作を制御する際に使用する調整データ等が書き込まれている。
上記したデジタルカメラ100(CPU121)は、被写体を撮像して得られる画像データをPCカード150に記録する記録モードと、PCカード150に記録された画像データを表示する表示モードと、撮像した画像データを表示部122に直接表示するモニタリングモード等を備えている。
図1の外部AFセンサ136は、パッシブ方式の測距センサからなり、被写体の距離を測距するためのものである。図2は、外部AFセンサの概略構成を示す図である。外部AFセンサ136は、レンズ151と、フォトセンサアレイ152a(左センサ),152b(右センサ)と、演算回路(不図示)を備えている。
図2および図3を参照して外部AFセンサ136の測距原理を説明する。図2において、被写体までの距離をd、レンズ151とフォトセンサアレイ152a,152bとの距離をf、フォトセンサアレイ152a,152bに入力する光の幅をそれぞれ、X1,X2、光の入射されるフォトセンサアレイ152a,152b間の距離をBとすると、外部AFセンサ136の前面から被写体までの距離dは、三角測量により、d=B・f/(X1+X2)で算出できる。
図3は、左右のフォトセンサアレイ152a,152bの被写体像を示しており、演算回路は、各フォトセンサアレイ152a,152bの被写体像の光量を積分し、左右センサデータのずれを演算することで、被写体の距離dを算出し、CPU121に出力する。
ここで、表1、図4および図5を用いて外部AFの計測距離Lと合焦位置Fpの関係について説明する。
表1は(式1)におけるフォーカス係数A,B,Cの例である。これらのフォーカス係数はレンズ系固有の値であり、ズームレンズ系の繰り出し位置ごとにフォーカス係数も異なる値を示す。表1に示されるように2次係数Aは1次係数B、0次係数Cに比べて非常に小さな値であるため、合焦位置Fpは距離Lの逆数(1/L)の2次の項を除いた(式2)で近似することが可能である。
表2は被写体距離Lと合焦位置Fpの関係を示す一例であり、表1におけるズーム位置Zp=16の場合の例である。
そして、図4は表2をグラフとして示したもので、このグラフはフォーカスレンズの繰り出し曲線と呼ばれている。図中の「設計値」は距離L=1mおよび2.5mでの合焦位置Fpを、表1に示すフォーカス係数A,B,Cを用いて(式1)により算出してプロットしたものである。図4に示されるように、合焦位置Fpは被写体距離Lの逆数(1/L)の1次式で近似されることが分かる。すなわち、繰り出し曲線の傾きがフォーカス係数Bであり、(1/L)=0、つまり距離L=∞位置での合焦位置がフォーカス係数Cである。
一方、図4中の「調整値」は調整工程における繰り出し曲線であり、被写体距離LとCCD−AF結果である合焦位置Fpとの関係をプロットしたものである。
ここで、図5を参照して調整工程の内容について説明する。
この調整工程においては、被写体距離LとCCD−AFの合焦位置Fpから逆算し、フォーカス係数B,Cを算出する。本実施例では被写体距離L=1mおよび2.5mの2点でCCD−AFを行うものとする。
図5において、まず被写体距離L_1=1m位置にCCD−AF用の平面被写体をセットして(ステップS10)、CCD−AFを実行し(ステップS11)、合焦位置Fp_1を取得する(ステップS12)。次に被写体距離L_2.5=2.5m位置にCCD−AF用の平面被写体をセットして(ステップS13)、CCD−AFを実行し(ステップS14)、合焦位置Fp_2.5を取得する(ステップS15)。以上の2点におけるCCD−AF結果から図4の繰り出し曲線の傾き、すなわちフォーカス係数Bを算出する(ステップS16)。ここで、フォーカス係数Bの算出式は下記(式3)で与えられる。
B=(Fp_1−Fp_2.5)/(1/L_1−1/L_2.5)・・・・・・(式3)
B=(Fp_1−Fp_2.5)/(1/L_1−1/L_2.5)・・・・・・(式3)
さらに、(1/L)=0位置における合焦位置すなわちフォーカス係数Cを算出する(ステップS17)。ここで、フォーカス係数Cの算出式は下記(式4)で与えられる。
C=Fp_1−B×(1/L_1) ・・・・・・(式4)
C=Fp_1−B×(1/L_1) ・・・・・・(式4)
本調整工程においては、以上の処理(ステップS10〜ステップS17)を各ズーム位置ごとに行う。
図4に示されるように、「調整値」と「設計値」の繰り出し曲線は必ずしも同一にはならない。これは、たとえば、ズームレンズ系の繰り出し位置がレンズ鏡胴ごとに異なるなどの原因によるものであり、本調整工程ではこのようなレンズ鏡胴のばらつきを補正することを目的とする。
次に、本発明に係る撮像装置における外部AF合焦位置の補正について、図6を用いて説明する。
同図中の繰り出し曲線Aは調整工程において得られたフォーカス係数B[Zp]、C[Zp](ズーム位置Zpにおけるフォーカス係数B,C)により算出されるフォーカスレンズの繰り出し量を示すものである。従来装置における外部AF合焦制御では、この繰り出し曲線Aに基づいて、外部AFの計測距離Lから合焦位置Fpを算出している。
ここで、被写体距離L=2.5m(1/L=0.4)位置でハイブリットAFによる合焦制御が行われ、図中のFp´が合焦位置となり、繰り出し曲線Aからのずれ量がΔFp
であったとする。通常、レンズ鏡胴のがたつきがなく、各レンズ系が調整時と同じ位置に繰り出している場合であれば、このずれ量ΔFpは1〜2パルス程度である。しかしなが
ら、レンズ鏡胴のがたつきなどにより、起動時に各レンズ系の繰り出し位置が調整時と異なってしまった場合、ハイブリットAFでの合焦位置Fp´は繰り出し曲線Aから大きく外れてしまう。すなわち、この各レンズ系の位置関係が調整時と異なった状態における被写体距離L=2.5mでの最適な合焦位置はFp´であり、調整時の繰り出し曲線Aをもとに合焦位置を決定する外部AF合焦制御では最適な合焦が得られないという不具合が発生する。
であったとする。通常、レンズ鏡胴のがたつきがなく、各レンズ系が調整時と同じ位置に繰り出している場合であれば、このずれ量ΔFpは1〜2パルス程度である。しかしなが
ら、レンズ鏡胴のがたつきなどにより、起動時に各レンズ系の繰り出し位置が調整時と異なってしまった場合、ハイブリットAFでの合焦位置Fp´は繰り出し曲線Aから大きく外れてしまう。すなわち、この各レンズ系の位置関係が調整時と異なった状態における被写体距離L=2.5mでの最適な合焦位置はFp´であり、調整時の繰り出し曲線Aをもとに合焦位置を決定する外部AF合焦制御では最適な合焦が得られないという不具合が発生する。
そこで、本発明に係る撮像装置は繰り出し曲線Aからのずれ量ΔFpを用いて外部AF
繰り出し曲線の補正を行う。本実施例ではハイブリットAF結果Fp´とこの被写体距離における繰り出し曲線Aから算出された合焦位置との差分(すなわちΔFp)だけ繰り出
し曲線Aをシフトするというものである。すなわち、(式2)における0次フォーカス係数C[Zp]に、下記(式5)に示されるようにΔFp分加算される。
C´[Zp]=C[Zp]+ΔFp ・・・・・・(式5)
繰り出し曲線の補正を行う。本実施例ではハイブリットAF結果Fp´とこの被写体距離における繰り出し曲線Aから算出された合焦位置との差分(すなわちΔFp)だけ繰り出
し曲線Aをシフトするというものである。すなわち、(式2)における0次フォーカス係数C[Zp]に、下記(式5)に示されるようにΔFp分加算される。
C´[Zp]=C[Zp]+ΔFp ・・・・・・(式5)
この補正を行ったものが図6中の繰り出し曲線Bである。
以上の動作を図7のフローチャートを参照して説明する。
撮像装置の電源がONされると、CPU121は、レンズ鏡胴を初期位置(Zp=0)に移動し(ステップS20)、その後、外部AF合焦制御で参照するフォーカス係数B´[Zp],C´[Zp]を初期設定する(ステップS21)。ここでは、フォーカス係数B´[Zp],C´[Zp]の初期値として調整工程にて得られたフォーカス係数B[Zp],C[Zp]を使用する。次にCPU121は、外部AF実行タイミングであるか否かを判断する(ステップS22)。この判断の結果、外部AFの実行タイミングでない場合には、ステップS24に移行する。他方、外部AF実行タイミングであれば、外部AFによる測距処理を実行して(ステップS23)、外部AFセンサ136は被写体との距離を測距して、ステップS24に移行する。
ステップS24では、CPU121は、レリーズスイッチが押されたかどうかを判定する(ステップS24)。レリーズスイッチが押されている場合は、CPU121は、合焦制御モードがハイブリットAF合焦制御であるか外部AF合焦制御であるかを判定する(ステップS25)。この判定では、たとえばレリーズスイッチが半押しされている状態であれば、合焦制御モードがハイブリットAF合焦制御であり、レリーズスイッチが全押しされている場合は外部AF合焦制御であるとする。この判定の結果、合焦制御モードがハイブリットAF合焦制御であった場合はステップS26へ移行する。
そして、CPU121は、外部AF測距により得られた合焦位置Lから、フォーカス係数B[Zp]およびC[Zp]を用いて仮の合焦位置Fpを算出する(ステップS26)。ここで、仮の合焦位置Fpは(式2)により算出される。次に、CPU121は、仮の合焦位置Fpの付近をCCD−AFの実行範囲として設定し(ステップS27)、CCD−AFを行う(ステップS28)。CCD−AFが終了した場合には、CPU121は、CCD−AFの合焦位置Fp´を取得し(ステップS29)、合焦位置Fp´にフォーカスレンズ系101aを移動させる(ステップS30)。
次に、CPU121は、仮の合焦位置FpとCCD−AFの合焦位置Fp´の差分ΔF
pを算出し(ステップS31)、(式5)を用いてフォーカス係数C[Zp]の補正を行う(ステップS32)。すなわち、図6における繰り出し曲線AをΔFpだけシフトさせ
繰り出し曲線Bに変換する。
pを算出し(ステップS31)、(式5)を用いてフォーカス係数C[Zp]の補正を行う(ステップS32)。すなわち、図6における繰り出し曲線AをΔFpだけシフトさせ
繰り出し曲線Bに変換する。
その後、CPU121は、ズームレンズ位置の変更が要求されているかどうかを確認する(ステップS33)。ズームレンズ位置の変更が要求されていない場合は、CPU121は、ステップS22へ移行し外部AF実行タイミングであるか否かを判断する。他方、ズームレンズ位置の変更が要求されている場合は、CPU121は、ズームレンズ101bを所定のズーム位置へ移動させる(ステップS34)。そして、CPU121はステップS21へ移行してフォーカス係数B´[Zp],C´[Zp]を初期設定する(ステップS21)。すなわち、ズーム位置が変わった場合はステップS32により補正されたフォーカス係数C´[Zp]が調整工程で設定されるフォーカス係数C[Zp]に初期設定される。
一方、ステップS25において、合焦制御モードが外部AF合焦制御であった場合はステップS35へ移行する。ここでは、CPU121は、外部AF測距により得られた合焦位置Lから、フォーカス係数B[Zp]およびC´[Zp]を用いて合焦位置Fpを算出する(ステップS35)。CCD−AFの場合と同様、合焦位置Fpは(式2)により算出されるが、ステップS36ではフォーカス係数CとしてステップS32で補正されたフォーカス係数C´[Zp]を用いて合焦位置を算出する。そして、CPU121は、合焦位置Fpにフォーカスレンズ系101aを移動させる(ステップS36)。
このように、本実施例では所定のズーム位置でハイブリットAF合焦制御を行った以降は、ハイブリットAF結果である合焦位置をもとに繰り出し曲線の補正を行い、この補正された繰り出し曲線(図6における繰り出し曲線B)に基づいて外部AF合焦位置を決定する。したがって、レンズ鏡胴のがたつきなどに起因して起動時に各レンズ系の繰り出し位置が調整時と異なってしまった場合であっても最適な外部AF合焦制御を行うことが可能となる。
なお、本実施例ではハイブリットAF合焦制御が行われるごとに、調整工程で得られた繰り出し曲線からの差分ΔFpが算出され、この差分情報に基づいてフォーカス係数C[
Zp]の補正が行われるが、一旦フォーカス係数C[Zp]の補正が行われた以降は、この補正されたフォーカス係数C´[Zp]を用いて合焦制御を行ってもよい。
Zp]の補正が行われるが、一旦フォーカス係数C[Zp]の補正が行われた以降は、この補正されたフォーカス係数C´[Zp]を用いて合焦制御を行ってもよい。
また、本実施例ではハイブリットAFにおいて、外部AF測距結果から仮の合焦位置を算出する際のフォーカス係数として工程調整で得られたフォーカス係数C[Zp]を使用したが(ステップS26)、この場合もステップS32で補正されたフォーカス係数C´[Zp]を使用してもよい。
次に、図8を用いて外部AF合焦位置の補正に関する他の実施例を説明する。
本実施例では、複数の被写体距離(L1,L2,L3)でハイブリットAFが行われた場合に、それぞれ得られた合焦位置(Fp_L1,Fp_L2,Fp_L3)を直線近似することで新たな繰り出し曲線Bを算出するというものである。ここでは、直線近似された繰り出し曲線Bの傾きからフォーカス係数B´[Zp]を、また、距離L=∞(1/L=0)位置における合焦位置からフォーカス係数C´[Zp]の算出を行う。
この動作を図9のフローチャートを参照して説明する。なお、本実施例におけるステップS40〜ステップS48は、図7に示したステップS20〜ステップS28と同様であるため説明を省略する。
ステップS48においてCCD−AFが終了した場合には、CPU121は、CCD−AFの合焦位置Fp_Lnを取得し(ステップS49)、合焦位置Fp_Lnにフォーカスレンズ系101aを移動させる(ステップS50)。ここで、Fp_Lnは外部AFの計測距離LnにおけるハイブリットAF合焦位置であることを示す。
次に、CPU121は、合焦位置Fp_Lnを保存する(ステップS51)。そして、CPU121は、同一のズームレンズ位置で過去に行ったハイブリットAFの合焦位置(Fp_L1,Fp_L2,・・・,Fp_Ln)を直線近似することにより、新たな繰り出し曲線(図8中の繰り出し曲線B)を算出し、その傾きからフォーカス係数B´[Zp]を算出する(ステップS52)。また、CPU121は、繰り出し曲線Bから距離L=∞(1/L=0)位置における合焦位置からフォーカス係数C´[Zp]の算出を行う(ステップS53)。
次のステップS54およびステップS55は、図7に示したステップS33およびステップS34と同様であるため説明を省略する。
一方、ステップS45において、合焦制御モードが外部AF合焦制御であった場合はステップS56へ移行する。ここで、CPU121は、外部AF測距により得られた合焦位置Lから、フォーカス係数B´[Zp]およびC´[Zp]を用いて合焦位置Fpを算出する(ステップS56)。CCD−AFの場合と同様、合焦位置Fpは(式2)により算出されるが、ステップS56ではステップS52およびステップS53で補正されたフォーカス係数B´[Zp],C´[Zp]を用いて合焦位置を算出する。そして、CPU121は、合焦位置Fpにフォーカスレンズ系101aを移動させる(ステップS57)。
このように、本実施例では所定のズーム位置でハイブリットAF合焦制御を行った以降は、ハイブリットAF結果である合焦位置をもとに繰り出し曲線の補正を行い、この補正された繰り出し曲線(図8における繰り出し曲線B)に基づいて外部AF合焦位置を決定する。したがって、レンズ鏡胴のがたつきなどに起因して起動時に各レンズ系の繰り出し位置が調整時と異なってしまった場合であっても最適な外部AF合焦制御を行うことが可能となる。
なお、本実施例ではハイブリットAF合焦制御が行われるごとに、このときの合焦位置Fp_Lnおよび過去の合焦位置(Fp_L1からFp_Ln−1)を直線近似することにより新たな繰り出し曲線を算出するが、少なくとも被写体距離の異なる2点における合焦位置Fp_L1,Fp_L2により新たな繰り出し曲線が算出された以降は、この新たな繰り出し曲線から得られたフォーカス係数B´[Zp],C´[Zp]を用いて外部AF合焦制御を行ってもよい。
また、本実施例ではハイブリットAFにおいて、外部AF測距結果から仮の合焦位置を算出する際のフォーカス係数として工程調整で得られたフォーカス係数B[Zp]およびC[Zp]を使用したが(ステップS46)、この場合もステップS52およびステップS53で補正されたフォーカス係数B´[Zp],C´[Zp]を使用してもよい。
また、本実施例では、図7の場合と同様、ズーム位置が変わった場合はフォーカス係数B´[Zp],C´[Zp]が調整工程で設定されるフォーカス係数B[Zp],C[Zp]に初期設定される。
100 デジタルカメラ(撮像装置)
101 レンズ系
103 CCD(撮像手段)
121 CPU(補正手段)
131 フォーカスドライバ(第1の合焦制御手段)
133 ズームドライバ(第2の合焦制御手段)
136 外部AFセンサ(測距手段)
101 レンズ系
103 CCD(撮像手段)
121 CPU(補正手段)
131 フォーカスドライバ(第1の合焦制御手段)
133 ズームドライバ(第2の合焦制御手段)
136 外部AFセンサ(測距手段)
Claims (6)
- 被写体像を所定の結像面に結像する合焦用レンズ系を含むレンズ系と、
前記レンズ系を介して入力される被写体像を撮像して画像データを出力する撮像手段と、
被写体との距離を計測する測距手段と、
被写体距離に応じてあらかじめ設定されている第1の合焦位置に合焦用レンズを移動させて自動合焦動作を行う第1の合焦制御手段と、
前記第1の合焦位置付近で前記合焦用レンズを微少量ずつ動かしながら、撮像素子から出力される画像信号に基づいて最適な第2の合焦位置を特定し、その第2の合焦位置に前記合焦用レンズを移動させて自動合焦動作を行う第2の合焦制御手段とを備えた撮像装置であって、
前記第1の合焦位置と前記第2の合焦位置が異なる場合に、第1の合焦位置と第2の合焦位置との差分情報に基づいて第1の合焦位置を補正する補正手段を備えたことを特徴とする撮像装置。 - 前記補正手段は、前記第1の合焦位置と前記第2の合焦位置が等しくなるよう第1の合焦位置のシフトを行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記第2の合焦制御手段による合焦制御を行った場合、
前記補正手段は、前記第2の合焦制御を行った第1の被写体距離とは異なる第2の被写体距離における補正として、
前記第1の被写体距離で得られた前記差分情報に基づいて、前記第2の被写体距離における前記第1の合焦位置の補正を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。 - 前記補正手段は、少なくとも異なる2点の被写体距離において前記第2の合焦制御を行った場合に、
前記2点における前記第2の合焦位置を直線補完することにより、他の被写体距離における前記第1の合焦位置の補正を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。 - 前記補正手段は、前記第2の合焦制御を行うたびに補正情報を再設定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の撮像装置。
- 前記レンズ系はズーム用レンズ系を含み、
前記補正手段は、ズーム位置が切り替わる場合に前記補正情報をクリアすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の撮像装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006190307A JP2008020528A (ja) | 2006-07-11 | 2006-07-11 | 撮像装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=39076532
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2008020528A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019168479A (ja) * | 2018-03-22 | 2019-10-03 | キヤノン株式会社 | 制御装置、撮像装置、制御方法、プログラム、および、記憶媒体 |
CN113038120A (zh) * | 2021-02-24 | 2021-06-25 | 杭州海康威视数字技术股份有限公司 | 一种回程差确定方法及装置 |
-
2006
- 2006-07-11 JP JP2006190307A patent/JP2008020528A/ja active Pending
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