JP2008019854A - 内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】より高効率な内燃機関の実現。
【解決手段】隣接する位相の異なる上下に段差を有した気筒の境界壁面に連接開口部を設けた。位相差が12度、段差は7度である。行程容積は34%。供給側気筒の圧縮比を11、受入側気筒の圧縮比を17.5とする。通常運転では供給気筒の圧縮行程で成層燃焼させ、受入気筒には希薄な混合気を送って超希薄燃焼を行う。パワー運転時には両方の気筒の吸気行程に燃料を噴射して均質燃焼させる。供給気筒ではBTDC5度付近でプラグで点火しATDC7度で燃焼後の有圧ガスを受入気筒に供給する。受入側の混合気は圧縮されて発火する。二本の気筒の実質的な圧縮比は11と17.5の間となる。受入側が圧縮着火のため超希薄燃焼で高効率運転が可能。供給側気筒の行程容積を小さくして両気筒の行程容積比をノッキング限界手前まで大きくすることで両気筒の実質圧縮比を更に17.5に近づけて燃費効率を上げることができる。
【選択図】図11

Description

本発明は、高効率を実現する内燃機関に関するものである。
エンジンの効率を向上させるための方法として運転サイクルごとに上死点、下死点の位置を機械的に移動させて圧縮行程より膨張行程を長くするアトキンソンサイクルがあるが、構造が複雑で構造的な狭義のアトキンソンサイクルの製品化は未だ実現されていなかった。唯一原理的にほぼ同等で現在製品化されているものはミラーサイクルであり、吸気弁の閉時期を下死点からずらすことで膨張行程に対して実質的に圧縮行程を短くし、高効率化を実現している。
しかし、このミラーサイクルも機構上圧縮比を大きくしているため特にガソリンエンジンではノッキングを防止するのに必ず吸気弁の閉時期を下死点からずらして実質の圧縮率を低く抑えなければならず、シリンダの大きさに比して出力が小さいという欠点があった。
また、ディーゼルエンジンの副室の容積を可変とした圧縮比可変の内燃機関もあるが、これは、窒素酸化物の発生を抑制する効果が主であり、結果として圧縮比を多少大きくできるが効率向上という面ではあまり大きな効果は期待できない。
更に、主燃焼気筒と、その2倍の回転数で回るクランクシャフトに接続したエネルギー回収用副気筒があり、主燃焼気筒のクランクシャフトと副気筒のシャフトは機械的に接続され、主燃焼気筒から副気筒に内部の燃焼ガスを供給する通路とその流れの方向を一歩通行に制限するための弁が設けられ、副気筒から更に一方通行に制限された通路から排気される内燃機関が提案されている。この機関において主燃焼気筒の排気行程期間中弁が開いて副気筒のピストンを確かに押し下げる圧力は働くが、同時に副気筒が上死点から下死点へ下降する時点ではガスが排気されないため、主燃焼気筒のピストンを押し上げる際に大きな抵抗となり、あまり効果が期待できない。さらに、主燃焼気筒と副気筒は別のクランクシャフトに接続され、回転数の異なるシャフトを接続するための摩擦抵抗も無視できない。また、最大の問題は廃熱エネルギー回収のためのスペースが2倍以上になるため、大きすぎてエンジンの大きさの割りに出力が小さすぎて特に自動車には不向きである。
特表2003−517526公報
解決しようとする問題点は、高効率でより省エネルギーの内燃機関が求められている。
第一に、他のシリンダと自シリンダの膨張行程のガスを共有する多気筒エンジンにおいて、自シリンダと他シリンダとを結ぶ連通手段を設け、自シリンダの膨張行程中で自シリンダ内の膨張ガスを相手シリンダと共有する対向ピストン行程を運転サイクル中に設けたことを特徴とする内燃機関。
第一の手段の特徴は、複数のシリンダを膨張行程中盤で連結して対向ピストン状態を経由することにより膨張ガスを複数のピストンで共有し、膨張行程の行程容積を増加させることで圧縮行程に比べてより大きな行程容積を実現させることができ、熱エネルギーをより効率よく運動エネルギーに変換することができる。
第二に、膨張行程にある有圧ガスを貯留した貯留室または膨張行程にある他シリンダから燃焼ガスを受け入れるシリンダにおいて、ガスを受け入れる前行程で空気と燃料を供給し、上死点付近で他シリンダまたは、貯留室から高温高圧の気体を流入させ、点火プラグを用いることなく流入気体による高温高圧によって混合気を更に加熱、圧縮して発火させることを特徴とする内燃機関。
第二の手段において、膨張行程中盤の気体は発火前の圧縮行程終了付近の気体に比べて高温高圧であり、膨張行程中の燃焼済み気体を圧縮行程終了付近のシリンダに供給することで高温高圧により混合気に点火することができる。シリンダの圧縮比を燃料の発火点手前に設定しておくことで瞬時に発火させることができる。
第三に、位相の異なるシリンダと膨張行程のガスを共有する連接シリンダにおいて、ガスを共有する時期が相手シリンダの燃焼時、または燃焼直後であることを特徴とする第一または第二の手段に記載の内燃機関。
第三の手段によると、ガス共有時点でより進角の進んだシリンダに燃焼ガスを逃がすことができる。例えば圧縮着火された混合気の急速な膨張ガスを貯留室やガス供給側シリンダに逆流させて燃焼時の実質圧縮比を低下させることでノッキングを回避する。特に、位相の進んだ供給側シリンダにガスを逆流させる場合は、ピストン位置が上死点よりも進み位置にあるため、受入側のガスの膨張を効率よくピストンの運動に変えて圧力を吸収するこよによりノッキングを回避できる。
第四に、他のシリンダと自シリンダの膨張行程のガスを共有する多気筒エンジンにおいて、互いに隣接するシリンダの境界壁の一部に両シリンダを連接する開口部を設けたことを特徴とする第一または第二の手段に記載の内燃機関。
第四の手段では、自シリンダのピストンが開口を設けた位置まで移動してガスを共有するような構造となっている。シリンダヘッドに弁が不要のため吸気口や排気口の断面積を減らすことなくガスを共有して対向ピストン状態を実現でき、ガスの移動距離が最短のため開口面積をある程度大きく取れば圧力損失を小さくできる。
第五に、他のシリンダと自シリンダの膨張行程のガスを共有する多気筒エンジンにおいて、ガスを受け入れるシリンダの圧縮比をガス供給側よりも大きくしたことを特徴とする第一、二、三または四の手段に記載の内燃機関。
第五の手段では、供給側シリンダと受入側シリンダは、受入側シリンダが上死点付近にある時供給側シリンダと連通するため、受入側シリンダのガスが燃焼した時には供給側シリンダと連通しており、しかも供給側シリンダは上死点よりも進み角度にあるため、受入側の燃焼による膨張圧力を供給側に逃がすことができるため、ノッキングを効果的に回避することができる。相手シリンダに逃げた高圧ガスは、進み角度にある相手シリンダで効率的に動力に変換される。両シリンダを一つのシリンダとして考えた時の実質圧縮比は両シリンダの圧縮比の間になる。そのためノッキングを回避できる受入側シリンダの圧縮比を大きくすることで全体の実質圧縮比を高めて効率を上げることが可能となる。
第六に、他のシリンダと自シリンダの膨張行程のガスを共有する多気筒エンジンにおいて、ガスを供給するシリンダの行程容積をガス受入側よりも小さくしたことを特徴とする第一、二、三、四または五の手段に記載の内燃機関。
第六の手段では、第五の手段で述べたシリンダ連通時に実質圧縮比が両シリンダの圧縮比の間になるが、圧力損失が小さい場合、ガス共有時の両シリンダ容積の比によってガスが配分されるため、圧縮比の高いシリンダの行程容積を大きくし、低いシリンダの容積を小さくすることで両シリンダの実質圧縮比を高めることができる。また、受入側シリンダが圧縮着火による超希薄燃焼等の高効率運転ができる場合のように、受入側が供給側に比べて高い効率での運転が可能な場合には供給側の行程容積を小さくすることで全体の効率を向上できる。
第七に、低出力運転時には連通したシリンダには燃料を供給せず、高出力運転時には該シリンダに燃料を供給してを燃焼及び膨張行程を含む運転サイクルに切り替えることを特徴とする第一、二、三、四、五、または六の手段に記載の内燃機関。
第七の手段で、回転数及びトルクを変化させるという複雑な運転条件の要請や頻繁で急な負荷の変動に対処することが可能となる。即ち、高出力が欲しい時には高出力運転をし、通常は高効率で燃費を節減でき、しかもコンパクトで軽量なエンジンを提供できる可能性を示した。
本発明の内燃機関は、クランクシャフトに対する回転位相の異なる行程にあるシリンダの膨張行程中の高温高圧ガスの一部を他のシリンダに供給して膨張させることで、対向ピストン状態を作り、行程容積を増加させ、圧縮行程よりも長い膨張行程をとることができ、機構上のアトキンソンサイクルを実現でき、高効率が可能となる。更に膨張行程のガスを受け入れるシリンダで、高温高圧のガスによる高温、高圧で圧縮行程後半の混合気を圧縮し発火させることで従来困難であった予混合圧縮着火エンジンの発火時期の制御が可能となり、また、相手シリンダに燃焼ガスを逆流させることで高負荷時のノッキングを防止することができるため簡単な制御でHCCIが実現でき、低負荷時の高効率な超希薄燃焼から高負荷時の濃密混合気の燃焼による高出力まで幅広い出力を出すことで高効率運転と高出力運転の両立が可能となる。また、ガス受入側シリンダの圧縮比を燃料の発火点手前に設定し、供給側シリンダの行程容積をノッキング限界まで小さくするすることで供給側と併せた実質圧縮比を高くでき、高効率運転が可能となる。
また、内燃機関の燃料として従来使用が困難であった固形燃料も微粉化して圧縮着火気筒に供給することで、燃焼させることが可能となる。砂糖や小麦粉、コーンスターチ等を乾燥させて数十マイクロルメートル程度に微粒化し、受け入れ側圧縮着火気筒に供給することで供給側点火プラグ着火気筒から点火後の高温高圧のガスの流入により、既に圧縮工程で圧縮され高温下で可燃性ガスが発生していた微粉末を更に、加熱・圧縮することで粉塵爆発を生起させる。現在、内燃機関用の燃料とするために各種の固形燃料のガス化や液化を行っているが、この精製に比較的大きなエネルギーを消費するため、固形物を直接燃焼させられるれば、それらの精製に関わること意味は大きい。脱硫装置の小型化が進むことで近い将来石炭などの微粉末を燃料に使うことも可能となる。また、水とエタノールの混合液を圧縮着火気筒で燃焼させることも可能で、水の大きな気化熱で燃焼後ガスの温度を下げることで有害な窒素酸化物の発生を低減させることができるとともに、発生した水蒸気圧を有効に運動エネルギーに変換できる。エタノールの濃度を50%以上(体積比)にすることで燃焼を妨げることなく、しかも保存時の水の凍結を防止でき、また、この混合によって水による金属の酸化やアルコールによる樹脂やゴム等の劣化も緩和することができる。
本発明は、膨張行程にある膨張中の高温高圧ガスをピストンが上死点付近にあるシリンダに供給するサイクルを応用した内燃機関の実施例の一部を示す。以下の実施例に示す数値は内燃機関の設計や運転条件によって最適値は変化する。また、動的な計算は行っていないため、実運転時の値とは多少異なる。
図1は、本発明機関の1実施例の側面図である。また、11は燃焼ガス受け入れ側シリンダ、12と14は連通弁、13は両シリンダを結ぶ連通路、15はガス供給側シリンダ、16と17はピストンである。図2は図1の機関のクランクシャフトが感じるトルクを説明する概念グラフである。Tはクランクシャフトのトルク、ωはクランク角度、tは最大トルクの位置、iは供給側シリンダ(15)のピストン(16)が下死点にある時の両シリンダ(11、15)の合成トルクである。図3は本発明の実施例の動作原理を説明する説明図でる。34は対向ピストン式シリンダで、31と33はピストン、32は気体の膨張方向を示す矢印である。
本実施例では自動車用4サイクル4気筒直列ガソリンエンジンに応用した一例を示す。4つの各シリンダは最初のシリンダのシャフトに対する位相角度を0度とした場合、2番目のシリンダは90度、3番目は360度、4番目は450度のクランク角度に設定されている。図1はこの1番目と2番目のシリンダを示している。1番目のシリンダC(15)で吸気、圧縮行程の後、燃焼・膨張行程の中盤、即ちピストンC(16)がクランク角90度付近で連通路(13)の二つの連通弁(12、14)を開いて膨張中のガスをピストンR(17)が上死点付近にある2番目のシリンダR(11)に供給する。その後連通弁(12、14)はピストンC(16)が下死点付近まで下降するまで開いた状態を維持する。シリンダC(15)が排気行程に入る直前に連通弁C(14)を閉め、シリンダC(15)は排気弁(図示せず)を開いて排気する。シリンダR(11)では連通路(13)が閉じた後も膨張を続け、ピストンR(17)が下死点付近で連通弁R(12)を開いた後排気弁を開いて排気する。シリンダR(11)の排気が終了した時点で連通弁R(12)を閉じる。その後、シリンダR(11)は、排気弁と両連通弁(12、14)を閉じた状態でピストンR(17)が1往復して再び上死点付近に戻るまでの間吸気弁(図示せず)を全開にする。その後再び連通弁(12、14)が開きシリンダC(15)からの膨張中のガスを受け入れる。また、360度角にある3番目と450度に位置する4番目のシリンダにおいても同様の過程で運転される(図示せず)。但し、連通路や連通弁は吸気管と相手シリンダの排気管に設けても良い。
この機関の特徴は、第一シリンダC(15)で燃焼し発生したガスは、二つのシリンダで共有されることとなり、原理的には図3の対向ピストン式シリンダ(34)と等価となり、気体の膨張方向は32の矢印に示す様に両方向となるため行程容積はピストンL(31)とピストンR(33)の行程を加算した行程長と断面積の積となる。同様に図1にシリンダの場合にも両シリンダ(11、15)のピストンの行程容積を加算した行程容積を取ることとなる。即ち、圧縮行程は第一シリンダC(15)のピストンC(16)が運動した行程容積であり、膨張行程の行程容積は全ガスが参加する第一シリンダC(15)のピストンC(16)がクランク角180度付近までで、前述の加算で圧縮行程の行程容積に対して約1.5倍、第二のシリンダR(11)では更に全体の3分の1のガスが2倍に膨張するため、全体としては約1.5倍と約6分の1倍を加算した約1.7倍弱程度の行程容積となり効率が向上する。この過程をクランク角(ω)とシャフトのトルク(T)変化を概念的に示したグラフが図2である。第一のシリンダC(図1の15)の上死点から90度(t)付近まで一本のシリンダ内で膨張し、t付近でガスを共有して対向ピストン状態になり、第一のシリンダの下死点(i)付近で第一シリンダガスが排気され、第二シリンダR(図1の11)では更に連通弁を閉じた後も膨張してクランク角270度までトルクを発生し続ける。t付近では第一シリンダのωは約90度で最もトルクが大きくなっている。この時点ではだいにシリンダのωは0度付近でよって、両シリンダの合成トルクはtであり、第一シリンダが下死点(180度)付近のときは第一シリンダが排気されるため第二シリンダのトルクだけとなる。この時、第二シリンダは膨張行程の中間付近にあって同じ圧力で最も大きなトルクを発生させる時期(i)である。この点を過ぎると第二シリンダの圧力だけで膨張するため急にトルクが減少する。第一のシリンダの仕事は図2の横軸0度からtを通って180度に至る曲線と横軸に囲まれた面積であり、第二のシリンダの仕事は横軸180度から点t及びiを通って270度に至る曲線と横軸に囲まれた面積で、両シリンダの合成した仕事は横軸0度から点t及びiを通って270度に至る曲線と横軸に囲まれた面積である。
次に、運転モードについては、通常は連通弁を操作して2個の燃焼シリンダと2個のエネルギ回収シリンダで運手し、高出力が必要な場合や暖気運転時には連通路(13)を連通弁(12、14)で閉じて該エネルギ回収シリンダに混合気を供給して4個のシリンダで点火プラグ(図示せず)で点火して通常燃焼による運転を行う。アクセルペダルの踏込み量と踏込み速度とその時点の車本体の走行速度によって運転モードの切り替えを行うことでスムーズでパワフルな加速と高効率な走行を実現できる。また、4サイクルエンジンに限らず2サイクルエンジンであってもよい。
本実施例では、自動車用V型6気筒エンジンでガソリンを燃料とした予混合圧縮着火式のエンジンに応用した一例を示す。図4は、本実施例機関を説明する上面図である。41はエンジンケース、42は連通路1、43はシリンダ1、44は連通路2、45はシリンダ2、46はシリンダ3、47はシリンダ4、48はシリンダ5、49はシリンダ6である。図5は図4のシリンダ1(43)の断面図である。51はシリンダヘッド、52は連通路2、53は連通弁2、54はピストン、55はシリンダ壁、56は連通弁1、57は連通路1である。
本6気筒エンジンでは各シリンダがクランク角120度づつずれた配置となっている。シリンダ1(43)をクランク角度0度とした時、シリンダ2(45)は同120度、シリンダ3(46)は240度、シリンダ4(47)は360度、シリンダ5(48)は480度、シリンダ6(49)は600度に設定されている。各シリンダは隣のシリンダと連通路と連通弁で連接可能とされ、直列の配置にあるシリンダ1(43)とシリンダ2(45)は連通路2(44)で連接可能となっている以下同様で、シリンダ3(46)と4(47)、シリンダ6(49)と1(43)のような並列関係にあるものは連通路1のような多少長い通路で連接可能に結ばれている。各シリンダの圧縮比はガソリンの発火点手前になるよう設定されている。
シリンダ1(43)では、ピストン(54)が上死点付近で連通路1(42)を通してシリンダ6(49)から有圧の膨張行程にあるガスを受け入れ、その圧力でシリンダ1(43)内の混合気を発火させ、クランク角60度付近で連通弁1(56)を閉じる更にクランク角120度付近で連通弁2(53)を開いて隣接するシリンダ2(45)に膨張行程にある有圧ガスを供給する。シリンダ2(45)の膨張行程終了付近でシリンダ2側の連通弁(図示せず)を閉じて連通を遮断する。更に連通弁2(52)はシリンダ1(43)の排気行程終了付近で閉じる。シリンダ1(43)では更に吸気弁(図示せず)を開いて混合気を吸入し、圧縮してピストン(54)が上死点付近で再びシリンダ6(49)から有圧ガスの供給を受けて発火する。
膨張行程中盤の有圧ガスは圧縮行程終盤の混合気の圧力に比較するとかなり大きい。圧縮比を燃料の発火点手前で設定しているため、連通弁を開いてガスの供給を受けると直ぐに圧力が上昇して温度が上がり発火点を超えて、急激に燃焼し始める。燃焼を開始してからも連通弁が開いた状態を僅かな時間維持しているため燃焼したガスが連通路を通して相手シリンダ内に逆流する。このため、通常混合気の圧縮着火の場合、負荷が大きいとピストンの下降が遅くなり内部エネルギーが急速に上昇してノッキングを起こすという問題点があるが、この燃焼直後の逆流で実質圧縮比が小さくなり、急激な圧力上昇を回避することができ、比較的ノッキングを起こさずに運転することができる。そのため効率の良い超希薄燃焼から高出力の濃密な混合気燃焼までの幅広い出力帯を実現できる。但し、エンジン温度が低い運転開始時や暖気運転時は吸気弁の遅閉めによるミラーサイクルを用いて点火プラグで点火する通常運転モードで運転する。
本実施例は、軽自動車用直列3気筒エンジンでガソリンを燃料とした予混合圧縮着火式エンジンに応用した一例を示す。図6は本実施例機関を説明する側面図である。61はシリンダ1、62は貯留室、63はシリンダ2、64は弁と通路、65はシリンダ3である。
シリンダ1、2、3(61、63、65)は夫々クランク角度で240度の位相差設定になっている。また、圧縮比の設定は燃料の発火点の手前に設定されている。各シリンダには、膨張行程中盤の高圧ガスを貯留する貯留室(62)につながる通路と弁(64)が接続されている。各シリンダは圧縮行程終盤に貯留室(62)から弁を開いて高圧ガスの供給を受けシリンダ内の混合気が加熱、圧縮されて発火する。弁は圧縮行程の中間まで開いておく。発火したガスが貯留室とシリンダを満たし圧縮行程の中盤で弁が閉じて高圧ガスが貯留室に貯められる。発火後も僅かな時間貯留室へのガスの逆流を許す設計となっているため混合気の急激な圧力上昇を緩和してノッキングを抑えて、幅広い出力を実現できる。但し、エンジン温度が低い運転開始時や暖気運転時は吸気弁の遅閉めによるミラーサイクルを用いて点火プラグで点火する通常運転モードで運転する。また、これは気筒数に制限が無いため単気筒エンジンでもよい。
本実施例は、膨張行程中のガスを供給する供給シリンダとそれを受け入れる受入シリンダとの2本のシリンダが4ペアで構成されるV型8気筒の4サイクルガソリン自動車エンジンに応用した一例を示す。図7は、本実施例機関を説明する側面断面図である。図8は本実施例機関を説明するグラフである。数1は位相差と段差の説明のための数式、表1は、その計算結果である。70はコンプレションリング、71は受入シリンダ、72は連通開口部、73は供給シリンダ、74はコンプレションリング、75はピストン、76はコンプレションリング、77はコンロッド、78はコンプレションリング、79はピストンである。Rは実質行程倍率、rは見掛行程倍率、fは位相差容積率、sは断面倍率、cは圧縮比、vは開口容積率である。エンジンの構造は、図7に示すように、2本のシリンダ(73、71)が内部で連通開口部(72)で連通している。73と71のシリンダ間には段差と位相差が設けられている。段差は、両シリンダのボアがそれぞれ上死点にあるときのボア上面位置どうしの段差をいう。また、供給側シリンダ(73)の燃焼室には筒内燃料噴射装置と点火プラグ、給気弁、排気弁が設けられている。受入側シリンダには(71)マニュホールド内に燃料噴射装置が設けられており、点火プラグ、吸気弁、排気弁が設けられている。段差と位相差についての設計の目安は、数1に示す。燃焼ガス供給側シリンダ(73)とガス受入側シリンダ(71)の両者のシリンダ内径、ボア径、ボア行程長は等しいものとする。供給側シリンダ(73)の圧縮比(c)を11、受入側シリンダの圧縮比を17.5とし、供給シリンダの行程容積と燃焼室容積の和に対するくり貫いたシリンダ壁に相当する連通開口部の容積の比率(v)を1パーセントと仮定した場合の計算例を表1に示す。但し、シリンダ内の燃焼ガスの移動時の圧力損失が無視できると仮定して計算している。表1の計算結果をグラフ化したものが図8である。ここで述べる行程倍率とは圧縮行程容積を1とした時の膨張行程容積の倍率をいう。供給シリンダ(73)のピストン(75)が上死点から下死点に至るまでの期間にある両シリンダ(73と71)のピストン(75と79)の膨張行程容積和の圧縮行程容積に対する倍率を見掛行程倍率(r)とし、両シリンダの位相差角ωを供給側シリンダの行程容積と燃焼室容積の和に対する容積比率で表したものが位相差容積率(f)である。断面倍率(s)とは、膨張行程のガスを両シリンダで共有した時点でのシリンダ容積の増加倍率をいう。
段差と位相差の設定は、図8を見ると位相差角ωが60〜90度付近が行程倍率になだらかなピークがある。表1を見ると位相差角ωが77度の時が山頂の中央である。しかし供給側シリンダが下死点に来た時に受入側のシリンダも排気しなければならないため、あまり段差が大きいと全気筒で運転するパワーモードでは膨張行程の実質行程長が短くなるため、両シリンダの位相差角を70度とし、段差を65度に設定する。5度進角させることで、ガスの移動及び受入シリンダでのHCCI運転時の50%燃焼時間に相当する進角を確保することができる。図7に示すように受入シリンダ(71)のピストン(79)が上死点手前5度位置にあり、供給シリンダ(73)のピストン(75)がガスの共有を開始する位置にある。この時の供給シリンダと受入シリンダの段差は、図のような単純な形状の場合では、表1より、燃焼室容積と行程容積の和に、26%を乗じた積をシリンダ断面積で除した値となる。また、ピストンの形状とピストンリングの位置は、図7に示すように、双方のシリンダのピストン(75、79)がそれぞれ上死点にあるときピストンリング(76、78)が連通開口部よりも下側に位置するようなピストンの形状とリングの位置とする。また、受入シリンダの圧縮比を17.5とすることでガソリンの発火点手前の設定となり、ガスを受け入れてから発火までの時間を最小にできるとともにガス共有時の圧力損失を小さくでき、より高効率を実現できる。
通常の運転時には4気筒運転で、受入シリンダ(71)では吸気行程で燃料噴射を行わず空気のみを圧縮する。一方、供給シリンダ(73)では吸気後圧縮行程で上死点前53度付近から燃料噴射を行って圧縮の後点火プラグで点火して供給側ピストン(75)が図7の位置まで下降すると膨張中のガスを連通路(72)から受入シリンダ(71)に供給してガスの共有状態を開始する。さらに、供給側ピストン(75)が下降して下死点を過ぎて受入側ピストン(79)が下死点に下降するまでの約中間の時点で両シリンダ(73、71)の両排気バルブ(図示せず)を開いて排気を開始する。パワー運転時には、両シリンダ(73、71)の筒内燃料噴射装置で吸気工程中に一度燃料を噴射し、さらに供給シリンダ(73)で上死点前65度付近で再び燃料を噴射する、受入シリンダ(71)では吸気行程時に燃料を噴射することでガスの共有時点で点火プラグを用いることなく、膨張行程中のガスの高温と高圧で着火し、8気筒で運転する。本実施例ではガスの移動距離が短く、しかも開口面積も大きく採れるため圧力損失を最小にすることができる。また、始動時や濃密混合気による高回転時には受入シリンダで点火プラグで点火する。
Figure 2008019854
Figure 2008019854
本実施例では、前述実施例4のエンジンの段差、位相差及び両気筒の行程容積の比を変更したガソリンエンジンである。図11は、本実施例機関を説明する側面断面図である。110はコンプレション・オイルリング、111は受入シリンダ、112は連通開口部、113は供給シリンダ、114はコンプレション・オイルリング、115はピストン、116はコンプレションリング、117はコンロッド、118はコンプレションリング、119はピストンである。エンジンの構造は、図11に示すように、2本のシリンダ(113、111)が内部で連通開口部(112)で連通している。113と111のシリンダ間には段差と位相差が設けられている。位相差がクランク角12度、段差は7度である。ピストンの形状とピストンリングの位置は、図11に示すように、双方のシリンダのピストン(115、119)がそれぞれ上死点にあるときピストンリング(116、118)が連通開口部(112)よりも下側に位置するようなピストンの形状とリングの位置とする。また、供給側シリンダ(113)の燃焼室には筒内燃料噴射装置と点火プラグ、給気弁、排気弁が設けられている。受入側シリンダ(71)にはマニュホールド内に燃料噴射装置が設けられており、点火プラグ、吸気弁と排気弁が設けられている。燃焼ガス供給側シリンダ(113)とガス受入側シリンダ(111)の供給側シリンダのボア径及びボア行程長は受入側のボア径及び行程長の70%とし行程容積は34%。供給側シリンダ(113)の圧縮比(c)を11、受入側シリンダ(111)の圧縮比を17.5とする。
通常運転では、供給シリンダ(113)の圧縮行程で筒内燃料噴射を行い、成層燃焼させ、受入シリンダ(111)には希薄な混合気を送って超希薄燃焼を行う。パワー運転時には、両方のシリンダ(111、113)の吸気行程に燃料を噴射して均質燃焼させる。供給シリンダ(113)ではBTDC5度付近で点火プラグで点火し、ATDC7度で燃焼後の有圧ガスを受入シリンダに供給する。受入側の混合気は圧縮されて発火する。両シリンダのガスを共有する時点では、当初受入シリンダにガスを供給するため供給シリンダのガス圧が低下し、受入側のガス圧が上昇する。圧縮着火後は受入シリンダの燃焼ガスを供給側に逃がすため、受入側の圧力が低下するが、その分供給側シリンダの圧力が上昇する。即ち、二本のシリンダを一本として見た場合の実質的な圧縮比は11と17.5の間となる。従来のガソリンエンジンでは達成できない高圧縮比を実現でき高効率が達成できる。受入側が圧縮着火のため超希薄燃焼が可能で、さらに高効率運転が可能となる。供給側シリンダ(113)の行程容積を小さくして両気筒の行程容積比をノッキング限界手前まで大きくすることで両気筒の実質圧縮比を更に17.5に近づけて、燃費効率を上げることができる。高回転時には、受入シリンダでより進角をすすめて点火プラグで点火する。また、供給側シリンダが必ずしも受入側シリンダのクランクシャフトと同一である必用はなく、2軸であっても、更に供給側シリンダの出力をスーパーチャージャー等の車輪駆動以外の動力に使用しても良い。また、必ずしも供給側シリンダで混合気を圧縮しなくても外部で圧縮したものをプラグ着火してもよい。
本実施例はV型6気筒自動車エンジンに応用した一例を示す。図9は実施例5の内燃機関の実施方法を示した説明図。図10は実施例5の内燃機関の実施方法を示した断面上面図。91はシリンダ1、92はシリンダ2、93はシリンダ3、94はシリンダ4、95はシリンダ5、96はシリンダ6、1000はエンジンケース、1001は連通バルブ1、1002は連通路、1003は連通バルブ2、1004は連通バルブ3、1005は連通バルブ4、1006はシリンダ3、1007は連通バルブ5、1008は連通バルブ6、1009はシリンダ2、1010は連通バルブ7、1011は連通バルブ8、1012はシリンダ1、数2は位相差の説明のための数式、rIIは見掛行程倍率、fは位相差容積率である。
各シリンダの位相は図9のシリンダ1(91)を0度とした時、シリンダ2(92)は75度、シリンダ3(93)は360度、シリンダ6(96)は180度、シリンダ5(95)は255度、シリンダ4(94)は540度である。図10は、図9のシリンダ1〜3(91、92、93)の燃焼室を水平に切った断面を上から見た平面断面図である。3本のシリンダがセットになって構成され、上死点時のピストン上面とシリンダヘッド内壁面間に形成される燃焼室の高さ位置に連通バルブと、シリンダ間には連通路を設ける。連通バルブ1(1001)と連通バルブ2(1003)はT型のバルブロッドによって連接され、同様に連通バルブ8(1011)と連通バルブ7(1010)、連通バルブ3(1004)と連通バルブ4(1005)、連通バルブ6(1008)と連通バルブ5(1007)が連接されている。
シリンダ1(1012)は、混合気を吸気して点火、膨張して75度位置でシリンダ2(1009)が上死点になる時点で連通バルブ1、2(1001、1003)と連通バルブ8、7(1011、1010)を開いて連通路(1002)を経由してガスを共有する。更に、シリンダ1(1012)が下死点付近になった時に連通バルブ1、2、8、7を閉じてシリンダ1(1012)の排気弁を開いて排気する。更に、シリンダ2(1009)が下死点付近になるとシリンダ2(1009)の排気弁を開いて排気する。シリンダ1(1012)が次行程で吸気行程となり、同時にシリンダ3(1006)は膨張行程となる。シリンダ3(1006)が上死点から75度進んだ435度位置に来た時に、シリンダ2(1009)のピストンは360度即ち上死点位置にあり、連通バルブ3、4、6、5(1004、1005、1008、1007)を開いてシリンダ3(1006)からガスを受け入れる。シリンダ3が下死点付近で連通バルブ3、4、6、5を閉じ、シリンダ3を排気して、更にシリンダ2が下死点付近でシリンダ2を排気する。次行程ではシリンダ1が燃焼、膨張行程に入る。即ち、3本のシリンダの両端の2本は4サイクル運転を行い、中央の1本は膨張、排気のみの2サイクル運転を繰り返すことになる。位相差の設定については、両端の供給側シリンダが下死点時点で連通弁を閉じて別々に排気するため、閉弁から中央の受入側シリンダが排気するまでの期間のガス膨張を考慮に入れることになる。全てのシリンダの行程容積、断面積、圧縮比が等しく、連通路容積比(開口容積率)が2パーセントとした時、数1と異なるのは、見掛行程倍率rIIで、下記数2のような式になる。結果は、位相差が75度で約1.4倍となる。しかし、圧力損失がある程度大きいため1.4という数値自体にあまり意味はないが、位相差の設定根拠となる。通常運転では、高効率の4気筒運転で、パワー運転時には、全ての連通バルブを閉じて中央の受入シリンダ(1009)も混合気を吸気して4サイクル運転を行うことでハイパワーな6気筒運転を行う。
Figure 2008019854
点火プラグによる通常燃焼のガソリンエンジンの他、ディーゼルエンジンや予混合圧縮着火エンジン、ガスエンジン等に応用できる。用途は自動車エンジン、列車用エンジン、船舶用エンジン、発電用エンジン、油圧機器用エンジン等の内燃機関に用いることができる。
実施例1の内燃機関の実施方法を示した説明図。 実施例1の内燃機関のシャフトのトルク変化を示した概念図。 実施例1の内燃機関の原理を説明するための説明図。 実施例2の内燃機関の実施方法を示した説明図。 実施例2の内燃機関の実施方法を示した説明図。 実施例3の内燃機関の実施方法を示した説明図。 実施例4の内燃機関の実施方法を示した説明図。 実施例4の内燃機関の実施方法を示した説明グラフ。 実施例6の内燃機関の実施方法を示した説明図。 実施例6の内燃機関の実施方法を示した説明図。 実施例5の内燃機関の実施方法を示した説明図。
符号の説明
11 燃焼ガス受け入れ側シリンダ
12 連通弁
13 連通路
14 連通弁
15 ガス供給側シリンダ
16 ピストン
17 ピストン
T クランクシャフトのトルク
ω クランク角度
t 最大トルクの位置
i 合成トルク
31 ピストン
32 気体の膨張方向を示す矢印
33 ピストン
34 対向ピストン式シリンダ
41 エンジンケース
42 連通路1
43 シリンダ1
44 連通路2
45 シリンダ2
46 シリンダ3
47 シリンダ4
48 シリンダ5
49 シリンダ6
51 シリンダヘッド
52 連通路2
53 連通弁2
54 ピストン
55 シリンダ壁
56 連通弁1
57 連通路1
61 シリンダ1
62 貯留室
63 シリンダ2
64 弁と通路
65 シリンダ3
70 コンプレションリング
71 受入シリンダ
72 連通開口部
73 供給シリンダ
74 コンプレションリング
75 ピストン
76 コンプレションリング
77 コンロッド
78 コンプレションリング
79 ピストン
91 シリンダ1
92 シリンダ2
93 シリンダ3
94 シリンダ4
95 シリンダ5
96 シリンダ6
1000 エンジンケース
1001 バルブ1
1002 連通路
1003 バルブ2
1004 バルブ3
1005 バルブ4
1006 シリンダ3
1007 バルブ5
1008 バルブ6
1009 シリンダ2
1010 バルブ7
1011 バルブ8
1012 シリンダ1
110 コンプレションリング
111 受入シリンダ
112 連通開口部
113 供給シリンダ
114 コンプレションリング
115 ピストン
116 コンプレションリング
117 コンロッド
118 コンプレションリング
119 ピストン
R 実質行程倍率
r 見掛行程倍率
rII 見掛行程倍率
f 位相差容積率
s 断面倍率
c 圧縮比
v 開口容積率

Claims (7)

  1. 他のシリンダと自シリンダの膨張行程のガスを共有する多気筒エンジンにおいて、自シリンダと他シリンダとを結ぶ連通手段を設け、自シリンダの膨張行程中で自シリンダ内の膨張ガスを相手シリンダと共有する対向ピストン行程を運転サイクル中に設けたことを特徴とする内燃機関。
  2. 膨張行程にある有圧ガスを貯留した貯留室または膨張行程にある他シリンダから燃焼ガスを受け入れるシリンダにおいて、ガスを受け入れる前行程で空気と燃料を供給し、上死点付近で他シリンダまたは、貯留室から高温高圧の気体を流入させ、点火プラグを用いることなく流入気体による高温高圧によって混合気を更に加熱、圧縮して発火させることを特徴とする内燃機関。
  3. 位相の異なるシリンダと膨張行程のガスを共有する連接シリンダにおいて、ガスを共有する時期が相手シリンダの燃焼時、または燃焼直後であることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関。
  4. 他のシリンダと自シリンダの膨張行程のガスを共有する多気筒エンジンにおいて、互いに隣接するシリンダの境界壁の一部に両シリンダを連接する開口部を設けたことを特徴とする請求項1、2または3に記載の内燃機関。
  5. 他のシリンダと自シリンダの膨張行程のガスを共有する多気筒エンジンにおいて、ガスを受け入れるシリンダの圧縮比をガス供給側よりも大きくしたことを特徴とする請求項1、2、3または4に記載の内燃機関。
  6. 他のシリンダと自シリンダの膨張行程のガスを共有する多気筒エンジンにおいて、ガスを供給するシリンダの行程容積をガス受入側よりも小さくしたことを特徴とする請求項1、2、3、4または5に記載の内燃機関。
  7. 低出力運転時には連通したシリンダには燃料を供給せず、高出力運転時には該シリンダに燃料を供給してを燃焼及び膨張行程を含む運転サイクルに切り替えることを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6に記載の内燃機関。
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