JP2013083199A - 二軸出力型の逆v型略対向エンジン - Google Patents

二軸出力型の逆v型略対向エンジン Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、逆V字型の略対向関係に位置する一対のピストンに、同一燃焼室内で燃焼させた混合気の膨張による圧力エネルギーを同時に作用させることで、静粛性、振動性、耐久性に優れ、ショートストローク化による高回転高出力型の内燃機関に関する技術を提供しようとするものである。
【解決手段】所定のバンク角(185度〜230度)を有して逆V字型の対向関係に位置する一対のピストンに、同一燃焼室内で燃焼させた混合気の膨張による圧力エネルギーを同時に作用させ、左右の各ピストンから其々左右のクランク機構を介して回転動力を得る構成の二軸出力型の逆V型略対向エンジンとした。
【選択図】図1

Description

本発明は、所定のバンク角を有して逆V字型の対向関係に位置する一対のピストンに、同一燃焼室内で燃焼させた混合気の膨張による圧力エネルギーを同時に作用させ、左右の各ピストンから其々左右のクランク機構を介して回転動力を得る二軸出力型の逆V型略対向エンジンに関する。
燃料を機関内部で燃焼させ、発生する熱エネルギーを機械的エネルギーに変換して動力を得る内燃機関は、基本サイクル、点火方式、シリンダ配列、吸排気構造、使用燃料などによって分類されるが、中でもレシプロ4サイクルガソリンエンジンは、自動車、船舶、農機具、又は発電機など、広い分野で用いられる内燃機関である。
上記のガソリンエンジンは、電気による火花を用いて点火する火花点火内燃機関や火花点火エンジンとも呼ばれるもので、主に、吸気・圧縮・点火(膨張)・排気の4つの工程をピストン2往復で終了する4ストロークエンジンと、前記4つの工程(吸排気同時の掃気)を一往復で終了する2ストロークエンジンとがある。いずれも膨張現象がシリンダ内において、混合気の体積が最小となる付近で短時間に一気に行われ、燃焼容積がほぼ一定であることから定積燃焼サイクル、又はオットーサイクルと呼ばれるものである。その特徴は、排気量あたりの出力が大きく、また高速回転による運転も容易で、振動や騒音が少なく静寂性に優れていることから、主な用途としては乗用車、小型商業車、自動二輪車、小型船外機、小型作業機械などに広く利用されている。
また、上記のガソリンエンジンでは燃料の燃焼による熱エネルギーを作動流体の圧力(膨張)としてまず往復動に変換し、次いで回転運動としているため、機械的エネルギーとしてパワーアップするには、高回転化や高圧縮化することで、高出力、高トルク等を得ることになるが、これら出力増加に伴って生じる問題として、低振動、軽量化、静寂性、コンパクト化、低燃費化等の環境性能の確保も必要とされるものである。それらの問題を解決する手段として、シリンダ配列の選択がある。シリンダ容積をある範囲に限定して多気筒化することや、ピストンの配列により、振動特性、重量バランス、静粛性等に大きく影響する。具体的には、直列型エンジン、V型エンジン、水平対向エンジン等である。
直列型エンジンは、全ての気筒を一直線上に配置する最もシンプルな構造で、ピストンは地面に対して垂直に上下動するように配置され、気筒の数を増やしてエンジンの回転を滑らかにしたり、エンジンの総排気量を大きくしてエンジン出力を高めることができるものである。
また、V型エンジンは、総気筒数の半数の気筒数の直列型エンジンをV字形(バンク角60〜90度)に配置することでエンジンの長さや高さをコンパクト化でき、直列型エンジンと比較して振動を抑制して出力トルクを高めることができるものである。
また、水平対向エンジンは、バンク角が180度開いた状態でピストンが横向きに往復動することで重心を低くすることができるため、動作振動を抑制し、静寂・安定走行が可能となるものである。
さらに、従来からも、上記のガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関におけるサイクル方式、点火方式、吸気方式、燃焼方式、吸排気弁システムや、エンジン構造の改良ならびに組み合わせよって燃焼効率を上げようとする数多くの内燃機関の提案がなされている。例えば、燃焼室を一にする通しシリンダ内に二機の対向したピストンを配置し、作用と反作用の両エネルギーを出力として取り出す「レシプロエンジンにおける反作用を動力化」(特許文献1参照)が提案されている。
しかしながら、係る技術は円筒形の燃焼室が横向きに配置され、点火プラグが一方に偏って配置されるため、ピストンならびにピストンヘッドの往復動の方向に対して爆発・膨張エネルギーが角度を成して作用するため、ピストンの片減りやノッキング現象を起こしやすい構造を有し、また燃焼室の形状が横長の円筒形であるため、燃焼室内における混合気の火炎伝播速度のバラツキが発生して、爆発・膨張エネルギーが出力軸に有効に伝達されない問題点があるものであった。
また、ピストン上面端部に平面或は曲面にて切欠き凹部を設けたピストンを、水平とし燃料噴射弁を中央部に設けたシリンダ内で凹部が下方となるよう対向設置したことと、ピストン上面を適角度に傾斜させ下方が広く上方に行くに従って狭くなるようピストン上面を対向させてシリンダ内にピストンを設けたことと、供給口・排気口をシリンダ中央適位置に設け、シリンダ両端にクランク室を設けて密室とし、クランク室寄りのシリンダ両端或はクランク室適位置に排出口・吸入口を設け、室内圧力調整或は大気の送入を可能とした空気圧タンクと、供給口と排出口を連結し、各出入口に流れを調整制御する弁を設けた「水平対向エンジン」(特許文献2参照)が提案されている。
しかしながら、係る技術はピストン上面を適角度傾斜させ端部に平面或は任意曲面にて適量切欠いて凹部を設けたピストンを、燃料噴射弁を中央部に設け水平としたシリンダ内で凹部を燃料噴射弁側の下方とし、且つ燃料噴射弁より遠くなる程ピストン上面間が狭くなるようピストンを対向設置し、供給口・排気口をシリンダ中央適位置に設けシリンダ両端にクランク室を設けて密室とし、クランク室寄りのシリンダ両端或はクランク室適位置に排出口・吸入口を設け、室内圧力調整或は大気の送入を可能とした空気圧タンクと供給口と排出口を供給管或は排出管にて連結し弁にて気体の流れを制御するようにしたものであるが、シリンダヘッドに切欠いた凹部を形成していることによって、ピストンならびにピストンヘッドの往復動の方向に対して爆発・膨張エネルギーが角度を成して作用するため、ピストンの片減りやノッキング現象を起こしやすい構造であると共に、ピストンのバランス重量が一方に偏るため、高回転時における振動ならびにピストンの片減りやノッキング現象を助長しやすい形状を有するものであった。
以上のように、従来の内燃機関から、更なる高回転、高出力、高トルク等を増大させることができると共に、低振動、軽量化、静寂性、コンパクト化、低燃費化等の環境性能をも備えた内燃機関が求められるものである。
そこで、本出願人は、V型エンジンならびに水平対向エンジンの構造に着目し、中央に位置する一基の燃焼室と、その両側に二基の逆V字型の対向エンジンを配置し、該中央に位置する燃焼室内の一回の爆発・膨張エネルギーを逆V型略対向エンジンの機械的伝達機構を介して回転エネルギーとして利用できるのではないかという着想の下、内燃機関装置内で発生する爆発・膨張エネルギーをより効率よく利用するためにはどのようにすればよいかという課題の下、内燃機関装置内の同一燃焼室内で混合気を燃焼させて得られる爆発・膨張エネルギーによって一対の逆V字型に対向するピストンのクランクカムシャフト軸の出力軸に回転力を得ることができる「二軸出力型の逆V型略対向エンジン」の提案に至ったものである。
特開2008−280988号公報 特開平8−93498号公報
本発明は、逆V字型の略対向関係に位置する一対のピストンに、同一燃焼室内で燃焼させた混合気の膨張による圧力エネルギーを同時に作用させることで、静粛性、振動性、耐久性に優れ、ショートストローク化による高回転高出力型の内燃機関に関する技術を提供しようとするものである。
本発明は、所定のバンク角(185度〜230度)を有して逆V字型の対向関係に位置する一対のピストンに、同一燃焼室内で燃焼させた混合気の膨張による圧力エネルギーを同時に作用させ、左右の各ピストンから其々左右のクランク機構を介して回転動力を得る二軸出力型の逆V型略対向エンジンであって、シリンダヘッド相当部と、シリンダと、ピストンと、コンロッドと、クランクカムシャフト軸と、出力軸とから構成され、前記シリンダヘッド相当部には、吸気バルブ、排気バルブ、点火プラグ、インテークマニホールド、エキゾーストマニホールドが備えられ、前記シリンダは、前記シリンダヘッド相当部から左右下方に向けてバンク角で185度〜230度傾斜し、前記ピストンは、ピストンヘッド部がハイコンプレッションタイプで山形に突出しており、上死点において左右各々のピストンヘッド部とシリンダヘッド相当部の内壁により燃焼室を形成し、前記左右一対のクランクカムシャフト軸は、往復動同調機構を介して出力軸に回転力を伝え、該出力軸から動力を得る手段を採る。
本発明に係る二軸出力型の逆V型略対向エンジンによれば、一対の4サイクル燃焼機関が逆V字型(バンク角185度〜230度)の横長に配置することでコンパクト化と車両重心が低い安定走行が可能となり、さらに逆V型略対向エンジンが対向位置に配置されることによってエンジン作動による振動が相殺されるという優れた効果を奏する。
また、本発明に係る二軸出力型の逆V型略対向エンジンによれば、燃焼室の形状が点火位置に対して遠くになればなる程、燃焼室の容積が狭まる形状であるため、点火伝播速度が速く、さらにシリンダのバンク角(185度〜230度)を有して逆V字型の対向関係に位置する一対のピストンにフリクションロスが発生しにくいという優れた効果を奏する。
また、本発明に係る二軸出力型の逆V型略対向エンジンによれば、燃焼室が1基に対してピストンが逆V字型に対向して2基あるため同じ排気量で同一ボアであればストロークが半分となるため、超高回転型のショートストロークエンジンが可能になると共に、ピストンヘッドに掛かる負担も少ないという優れた効果を奏する。
また、本発明に係る二軸出力型の逆V型略対向エンジンによれば、中央に配置される燃焼室の容積とシリンダ容積を加えた最大容積に対して2基の逆V字型に対向するピストンボアの総表面積の和が従来の4サイクル燃焼機関のピストンボアの表面積に対して2倍以上の表面積を有することから、同じ排気量で高出力の内燃機関が実現できると同時に、シリンダの長さがショートストロークで形成されることによってエンジンルームにコンパクトに収まりやすく、さらに静寂性能が高く、高回転の内燃機関が実現できるという優れた効果を奏する。
また、本発明に係る二軸出力型の逆V型略対向エンジンによれば、従来のシリンダヘッドの上面にOHV、SOHC、DOHCなどの吸排気弁システムを取り付けてバルブの開閉タイミングの管理を容易にすることで、吸入空気量を増させて燃焼効率を上げることができるという優れた効果を奏し得る。
また、本発明に係る二軸出力型の逆V型略対向エンジンによれば、燃焼室の形状が点火位置に対して遠くになればなる程燃焼室の容積が狭まる形状であるため、ガソリンの他にも、軽油、LPG、天然ガス、水素、メタノールなどの火炎伝播速度の速い燃料を使用することができるという優れた効果を奏し得る。
本発明における二軸出力型の逆V型略対向エンジンの全体を示す模式的断面説明図である。(実施例1) 本発明における二軸出力型の逆V型略対向エンジンの吸気工程を示す模式的断面説明図である。 本発明における二軸出力型の逆V型略対向エンジンの圧縮工程を示す模式的断面説明図である。 本発明における二軸出力型の逆V型略対向エンジンの爆発・膨張行程を示す模式的断面説明図である。 本発明における二軸出力型の逆V型略対向エンジンの排気工程を示す模式的断面説明図である。
本発明の二軸出力型の逆V型略対向エンジンは、所定のバンク角(185度〜230度)を有して逆V字型の対向関係に位置する一対のピストンに、同一燃焼室内で燃焼させた混合気の膨張による圧力エネルギーを同時に作用させ、左右の各ピストンから其々左右のクランク機構を介して回転動力を得る二軸出力型の逆V型略対向エンジンとする手段を採ったことを最大の特徴とするもので、以下実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明における二軸出力型の逆V型略対向エンジンの全体を示す模式的断面説明図である。
本発明の二軸出力型の逆V型略対向エンジン10は、所定のバンク角θ(185度〜230度)を有して逆V字型に対向関係に位置する一対のピストン40に、同一燃焼室内で燃焼させた混合気の膨張による圧力エネルギーを同時に作用させ、左右の各ピストン40から其々左右のクランク機構を介して回転動力を得る構造で構成される。
本発明の吸排気バルブシステムは、インテークマニホールド31に燃料を噴射して燃料と空気の混合気を燃焼室に送りこむインジェクション式燃料噴射と、燃焼室24内に高圧の燃料を噴射して点火プラグ23付近に燃料を吹き付ける直噴式噴射装置の燃料噴射方式を使うことができるもので、本明細書中はインジェクション式燃料噴射を用いて説明している。
シリンダヘッド相当20は、燃焼室24の上部に、吸気バルブ21と、排気バルブ22と、点火プラグ23と、インテークマニホールド31と、エキゾーストマニホールド32を凹設した状態で形成されるものである。
吸気バルブ21は、OHV、SOHC、DOHCなどのバルブシステムに連結されるもので、燃焼室24の上部に設けてガソリン等を気化器で混合した混合気をインテークマニホールド31を通して燃焼室24に吸気する動作弁である。
排気バルブ22は、OHVや、SOHCや、DOHCなどのバルブシステムに連結されるもので、燃焼室24の上部に設けて燃焼室24内で燃焼した混合気をエキゾーストマニホールド32を通して触媒に排気する動作弁である。
点火プラグ23は、燃焼室24の中央上部の吸気バルブ21と排気バルブ22の間に垂直に配設され、ディストリビューターから配電されて電気的に点火する点火装置である。
燃焼室24は、シリンダブロック本体中央のシリンダヘッド相当20の逆V字型に対向するシリンダ30の頂点に位置し、4サイクル燃焼行程の爆発・膨張行程で燃焼室容積が最小容積になる時点で、点火プラグ23の位置から遠ざかるに従がって燃焼室24容積が狭小容積になるもので、点火炎伝播速度の速いガソリン、軽油、LPG、天然ガス、水素、メタノールなどの燃料であっても燃焼効率が高い内燃機関を形成することができるものである。
シリンダ30は、シリンダブロック本体に対して逆V字型のバンク角θ(185度〜230度)を有して逆V字型に対向する関係に配置されるもので、逆V字型に配置することによってコンパクト化が図られ、対向関係に配置されることによって低重心化と低振動化が図られるものである。なお、シリンダ30の冷却に関しては図示していないが、放熱板等のヒートシンクによる空令や水冷式などが考え得る。
インテークマニホールド31は、シリンダブロック本体の燃焼室24の中央上部の吸気バルブ21側に配設され、ガソリン等を気化器で混合した混合気を燃焼室24に吸気させる吸気配管である。
エキゾーストマニホールド32は、シリンダブロック本体の燃焼室24の中央上部の排気バルブ22側に配設され、燃焼室24内で燃焼した混合気を燃焼室24から触媒に排出する排気配管である。
ピストン40は、コンロッド50とクランクカムシャフト軸60とから成るクランク伝達機構よってシリンダ内を往復動して、燃焼室24で発生する爆発・膨張エネルギーを回転軸に伝達するもので、側面にはコンプレッションリングと、オイルリングを備えてシリンダ30の内面と機密性を高めている。
ピストンヘッド41は、所謂天頂部が山形状に盛り上がったコンベックスヘッドに類似した形状を有するもので、中央から円周縁に向かって傾斜するなだらかな曲面を形成する山形状に形成し、燃焼室24内で発生する爆発・膨張エネルギーをそのなだらかな曲面でコンロッド50とクランクカムシャフト軸60とから成るクランク伝達機構と、シリンダブロック本体の中央上部に位置するインテークマニホールド31と、エキゾーストマニホールド32に導く形状を有するものである。
コンロッド50は、一端にピストン40と連結するためのピストンピン挿入部となるスモールエンド52を有し、他端には、クランクカムシャフト軸60と連結するためのクランクピンにより挿入部となるビックエンド53を設け、ピストン40の往復運動を回転運動に変える構造を有するものである。
往復動同調機構51(図示なし)は、一対のピストン40がクランクカムシャフト軸60に連結される位置と対向する位置に其々連結され、一対のピストン伝達機構を同調させるためにタイミングベルト、ギア、クランクカムシャフト、チェーン等によって連結同調されるものである。
クランクカムシャフト軸60は、ハウジングケース70内のジャーナル部にメタルやベアリング等を介して内設され、また、コンロッド50との連結する外周円上の反対側に振動を防止するバランスウエイト61を設け、ピストン40やコンロッド50の重量に係る慣性力と相殺させて振動を抑え、直線的な動作をしようとするピストン40を滑らかな回転運動に変えるものである。
本発明における二軸出力型の逆V型略対向エンジン10は、燃焼室24内で発生する爆発・膨張エネルギーを中央に位置する一基の燃焼室24と、その両側に配置される二基の逆V字型の対向エンジンを配置し、中央に位置する燃焼室24内の一回の爆発・膨張エネルギーを二基の逆V型略対向エンジンの機械的伝達機構を介して回転エネルギーとして機械的に伝達するものである。
図2は、本発明における二軸出力型の逆V型略対向エンジンの吸気工程を示す模式的断面説明図である。
吸気工程は、ピストン40が上死点Hから下死点Lに達する間でピストン40が下降を開始すると、吸気バルブ21が開いて空気(混合気)がインテークマニホールド31を通してシリンダ30内に吸い込まれる工程である。
図3は、本発明における二軸出力型の逆V型略対向エンジンの圧縮工程を示す模式的断面説明図である。
圧縮工程は、ピストン40が上死点Hから下死点Lに転じると吸気バルブ21と排気バルブ22が閉じられた状態になり、シリンダ30内に吸い込まれた空気(混合気)はピストン40が上昇することで圧縮され、圧縮された空気(混合気)は圧力が高まって燃焼温度となる工程である。
図4は、本発明における二軸出力型の逆V型略対向エンジンの爆発・膨張行程を示す模式的断面説明図である。
燃焼・膨張行程は、圧縮が終了すると燃焼室24内で点火プラグ23によって着火が行われ、燃焼で高温高圧になった燃焼ガスGの爆発・膨張エネルギーでピストン40が押し下げられ、クランクカムシャフト軸60の出力軸62に回転力を機械的に伝達する工程である。
燃焼室24の形状が点火位置に対して遠くになればなる程容積が狭まる形状であるため、点火伝播速度を速くして燃焼効率を上げると共に、シリンダ30のバンク角θ(185度〜230度)を有して逆V字型の対向関係に位置する一対のピストン40にフリクションロスが発生しにくくすることができるものである。
また、燃焼室24が1基に対してピストン40がV字型に対向して2基あるため、同じ排気量でもシリンダボアを小さくすることができることによって、高回転のショートストロークエンジンが可能となるものである。
図5は、本発明における二軸出力型の逆V型略対向エンジンの排気工程を示す模式的断面説明図である。
排気工程は、混合気の爆発が終わった燃焼ガスGは、ピストン40が再び上昇することで排気バルブ22からエキゾーストマニホールド32を通ってマフラー部に押し出されて排気ガスとなり、触媒で濾過されて車外に放出される。この排気工程が終了すると再びピストン40が下降して吸気工程に戻る工程である。
本発明の二軸出力型の逆V型略対向エンジン10は、以上の一連の吸気工程と、圧縮工程と、燃焼・膨張行程と、排気工程をピストン40が二往復サイクルで作動されるものである。
本発明の二軸出力型の逆V型略対向エンジンは、小型軽量で高出力であることから、自動車のエンジンとしては元より非常用発電機や風力発電機の動力源として多方面に利用することができるもので、本発明の二軸出力型の逆V型略対向エンジンの産業上の利用可能性は大とするものと解する。
10 二軸出力型の逆V型略対向エンジン
20 シリンダヘッド相当部
21 吸気バルブ
22 排気バルブ
23 点火プラグ
24 燃焼室
30 シリンダ
31インテークマニホールド
32エキゾーストマニホールド
40 ピストン
41 ピストンヘッド部
50 コンロッド
51 往復動同調機構
52 スモールエンド
53 ビックエンド
60 クランクカムシャフト軸
61 バランスウエイト
62 出力軸
70 ハウジングケース
H 上死点
L 下死点
C クリアランス
G 燃焼ガス
θ バンク角

Claims (1)

  1. 所定のバンク角を有して逆V字型の対向関係に位置する一対のピストンに、同一燃焼室内で燃焼させた混合気の膨張による圧力エネルギーを同時に作用させ、左右の各ピストンから其々左右のクランク機構を介して回転動力を得る二軸出力型の逆V型略対向エンジンであって、
    シリンダヘッド相当部と、
    シリンダと、
    ピストンと、
    コンロッドと、
    クランクカムシャフト軸と、
    出力軸と、
    から構成され、
    前記シリンダヘッド相当部には、吸気バルブと、排気バルブと、点火プラグと、インテークマニホールドと、エキゾーストマニホールドとが備えられ、
    前記シリンダは、前記シリンダヘッド相当部から左右下方に向けてバンク角で185度〜230度傾斜し、
    前記ピストンは、ピストンヘッド部がハイコンプレッションタイプで山形に突出しており、上死点において左右各々のピストンヘッド部とシリンダヘッド相当部の内壁により燃焼室を形成し、
    前記左右一対のクランクカムシャフト軸は、往復動同調機構を介して出力軸に回転力を伝え、該出力軸から動力を得る構成を採用したことを特徴とする二軸出力型の逆V型略対向エンジン。
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