JP2008019716A - 車両の電子制御装置 - Google Patents

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Akitomo Kume
章友 久米
Takashi Ueno
隆司 上野
Jun Inada
潤 稲田
Junpei Hatsuda
純平 初田
Yukio Haizaki
幸雄 拜崎
Katsumasa Yoshida
勝正 吉田
Takehito Noda
岳人 野田
Tetsuya Nishisato
鉄也 西里
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Abstract

【課題】不揮発性メモリの書込回数を抑制することができ、不揮発性メモリに記憶されたエンジンの停止又は再始動の発生回数のデータ信頼性を確保することができる車両の電子制御装置を提供する。
【解決手段】コントロールユニットは、アイドルストップ実行条件が成立したときにエンジンを自動停止させる一方、エンジン再始動条件が成立したときにエンジンを再始動させる。エンジンの停止又は再始動の発生回数を検出し、検出されたエンジンの停止又は再始動の発生回数を揮発性メモリに記憶し、揮発性メモリに記憶されたエンジンの停止又は再始動の発生回数のデータが消失するおそれがある状態であるとき、揮発性メモリに記憶されたエンジンの停止又は再始動の発生回数を不揮発性メモリに記憶する。
【選択図】図3

Description

本発明は、所定のエンジン停止条件が成立したときにエンジンを自動的に停止させる一方、エンジン停止後において所定のエンジン再始動条件が成立したときにエンジンを再始動させるようになっている車両において、エンジンの自動停止回数又は自動始動回数を不揮発性メモリに確実に記憶することができる車両の電子制御装置に関するものである。
一般に、赤信号等による自動車の一時停止時においては、エンジンはアイドリング状態で回転しているが、かかるアイドリングは、自動車の燃費性能を低下させるとともに、地球温暖化の一因である二酸化炭素の生成量を増加させる。そこで、近年、自動車の一時停止時ないしはアイドリング時にエンジンを自動的に停止させ、自動車の発進時ないしはアクセルペダルの踏み込み時にエンジンを自動的に再始動させるといった動作、いわゆるアイドルストップを行うことにより、燃費性能の向上と二酸化炭素生成量の軽減とを図るようにしたエンジン(以下、「アイドルストップエンジン」という。)が用いられている。
かかるアイドルストップエンジンでは、アイドルストップの解除時、すなわちエンジンの再始動時にバッテリの大量の放電によりスタータを回転させるので、アイドルストップの繰り返しによりバッテリは次第に性能が低下してゆき、またスタータも性能が低下してゆく。そして、アイドルストップないしはエンジン再始動の回数が数十万回に達すると、エンジンの再始動を迅速ないしは円滑に行うことが困難となるおそれがある。そこで、アイドルストップの累積回数に基づいてバッテリないしはスタータの性能低下状況を把握するようにしたアイドルストップエンジンが提案されている。
具体的には、例えば、スタータの総駆動回数を不揮発性メモリに記憶しておき、この回数が所定のスタータ駆動保証回数以上となったときには警告ランプを点灯させて運転者にバッテリないしはスタータの性能低下を報知するようにしたアイドルストップエンジンないしはその電子制御装置が提案されている(特許文献1参照)。
特開2001−202786号公報
しかしながら、不揮発性メモリには書込保証回数があり、書込回数が書込保証回数を超えるとデータを正しく書き込むことができなくなるおそれがあるという特徴がある。このため、例えば特許文献1に開示された従来のアイドルストップエンジンにおいては、アイドルストップを実行するたびに不揮発性メモリにスタータ総駆動回数を書き込むため、書込回数が書込保証回数を超えてしまい、スタータ総駆動回数を正しく書き込むことができなくなるおそれがあるといった問題がある。
本発明は上記従来の問題を解決するためになされたものであって、従来技術に比較して簡単な方法により、不揮発性メモリに記憶されたアイドルストップの発生回数のデータ信頼性を確保することができる車両の電子制御装置を提供することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決するためになされた本発明に係る車両の電子制御装置は、所定のエンジン停止条件が成立したときにエンジンを自動的に停止させる一方、該エンジン停止後において所定のエンジン再始動条件が成立したときに、エンジンを再始動させる自動停止・再始動制御手段と、不揮発性メモリを含む第1の記憶手段とを備えている。そして、この車両の電子制御装置は、さらに、自動停止・再始動制御手段によるエンジンの停止又は再始動の発生回数(以下、「アイドルストップ回数」という。)を検出する停止・再始動回数検出手段と、揮発性メモリを含み、停止・再始動回数検出手段により検出されたアイドルストップ回数を記憶する第2の記憶手段と、揮発性メモリに記憶されたアイドルストップ回数のデータが消失するおそれがある状態であるか否かを検出する状態検出手段と、状態検出手段により揮発性メモリに記憶されたアイドルストップ回数のデータが消失するおそれがある状態であることが検出されたとき、第2の記憶手段により記憶されたアイドルストップ回数を第1の記憶手段に記憶させる記憶制御手段とを備えている。
本発明に係る車両の電子制御装置においては、状態検出手段は、バッテリが取り外し可能状態であるか否かを検出する手段であり、記憶制御手段は、状態検出手段によりバッテリが取り外し可能状態であることが検出されたとき、アイドルストップ回数を第1の記憶手段に記憶させる手段であるのが好ましい。また、状態検出手段は、ボンネットの開閉スイッチの動作に基づいてバッテリが取り外し可能状態であるか否かを検出する手段であるのがより好ましい。
本発明に係る車両の電子制御装置においては、状態検出手段は、車両の長期駐車が予想される状態であるか否かを検出する手段であり、記憶制御手段は、状態検出手段により車両の長期駐車が予想される状態であることが検出されたとき、アイドルストップ回数を第1の記憶手段に記憶させる手段であるのが好ましい。また、状態検出手段は、ナビゲーションシステムによる現在地情報に基づいて車両の長期駐車が予想される状態であるか否かを検出する手段であるのがより好ましい。
本発明に係る車両の電子制御装置においては、状態検出手段は、バッテリの充電状態を検出する手段であり、記憶制御手段は、状態検出手段により検出されたバッテリの充電状態がしきい値未満のとき、アイドルストップ回数を第1の記憶手段に記憶させる手段であるのが好ましい。
本発明に係る車両の電子制御装置においては、揮発性メモリに記憶されたアイドルストップ回数のデータが消失するおそれがある状態であるときに限り、不揮発性メモリに該アイドルストップ回数を記憶することにより、不揮発性メモリの書込回数を抑制することができるため、不揮発性メモリに記憶されたアイドルストップ回数のデータ信頼性を確保することができる。
本発明に係る車両の電子制御装置において、バッテリが取り外し可能状態であるときに第2の記憶手段に記憶されているアイドルストップ回数を第1の記憶手段に記憶させるようにした場合は、バッテリの取り外しに伴って第2の記憶手段の揮発性メモリに記憶されているアイドルストップ回数のデータが消失する前に、該データを確実に第1の記憶手段の不揮発性メモリに記憶させることができ、不揮発性メモリに記憶されたアイドルストップ回数のデータの信頼性をより高めることができる。ここで、ボンネットの開閉スイッチの動作に基づいてバッテリが取り外し可能状態であるか否かを検出するようにすれば、非常に簡素な構成でバッテリが取り外し可能状態であるか否かを適切に検出することができる。
本発明に係る車両の電子制御装置において、車両の長期駐車が予想される状態であるときに第2の記憶手段に記憶されているアイドルストップ回数を第1の記憶手段に記憶させるようにした場合は、車両の長期駐車に起因するいわゆるバッテリ上がり(過度の充電状態の低下)により第2の記憶手段の揮発性メモリに記憶されているアイドルストップ回数のデータが消失する前に、該データを確実に第1の記憶手段の不揮発性メモリに記憶させることができ、不揮発性メモリに記憶されたアイドルストップ回数のデータの信頼性をより高めることができる。ここで、ナビゲーションシステムによる現在地情報に基づいて車両の長期駐車を予想するようにすれば、ナビゲーション情報に基づいて車両の長期駐車を適切かつ容易に予測することができる。
本発明に係る車両の電子制御装置において、バッテリの充電状態がしきい値未満となったときに第2の記憶手段に記憶されているアイドルストップ回数を第1の記憶手段に記憶させるようにした場合は、バッテリ上がりにより第2の記憶手段の揮発性メモリに記憶されているアイドルストップ回数のデータが消失する前に、該データを確実に第1の記憶手段の不揮発性メモリに記憶させることができ、不揮発性メモリに記憶されたアイドルストップ回数のデータの信頼性をより高めることができる。
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の実施の形態(本発明を実施するための最良の形態)を具体的に説明する。
(実施の形態1)
図1に示すように、エンジン1は、詳しくは図示していないが、吸気通路(図示せず)内のエア中、又は燃焼室(図示せず)内のエア中に燃料噴射弁2から燃料(例えば、ガソリン)を噴射して混合気を生成し、この混合気を燃焼室内で点火プラグ3により点火して燃焼させ、混合気の燃焼により生成された熱エネルギをクランク軸4の回転運動に変換するようになっている。エンジン1は、後で説明するように、コンピュータを備えたコントロールユニット20によって制御されるようになっている。なお、この実施の形態では、エンジン1は点火式エンジンであるが、本発明は点火式エンジン以外のエンジン、例えばディーゼルエンジンにも適用することができるのはもちろんである。
エンジン1には、該エンジン1ないしはこれを搭載した自動車の種々の電気負荷5に電力を供給するとともに、余剰の電力でバッテリ6を充電するオルタネータ7(発電機)が設けられている。クランク軸4の前端部(図1中では左端部)に取り付けられた駆動プーリ8と、オルタネータ7の回転軸9の前端部に取り付けられた従動プーリ10とにわたってVベルト11が巻き掛けられ、オルタネータ7はクランク軸4によって回転駆動され電力を生成するようになっている。また、エンジン1には、該エンジン1を始動させるスタータ12(スタータモータ)が設けられている。このスタータ12は、詳しくは図示していないが、スタータスイッチ(図示せず)がオンされてバッテリ6から電力が供給されたときに回転し、ギヤセット(図示せず)等を介してクランク軸4を回転させ、エンジン1を始動させるようになっている。
バッテリ6は鉛蓄電池であり、そのプラス極6aは、プラス側導線13により、種々の電気負荷5、オルタネータ7、スタータ12、電圧センサ19、コントロールユニット20等に電気的に接続されている。ここで、プラス側導線13には、オルタネータ7から出力された電流の値(発電電流)を検出する第1電流センサ14と、電気負荷5に供給される電流の値(消費電流)を検出する第2電流センサ15とが設けられている。また、バッテリ6のマイナス極6bは、マイナス側導線16により、アース部17(例えば、車体のフレーム)に電気に接続されている。なお、バッテリ6には、その出力電圧(バッテリ電圧)を検出する電圧センサ19が取り付けられている。
コントロールユニット20は、第1電流センサ14によって検出されるオルタネータ7の出力電流、第2電流センサ15によって検出される電気負荷5の消費電流、電圧センサ19によって検出されるバッテリ電圧(バッテリ6の出力電圧)、車速センサ21によって検出される車速、アクセル開度センサ22によって検出されるアクセル開度、ブレーキスイッチ23(以下、「ブレーキSW23」という。)によって検出されるブレーキのオン・オフ、イグニッションスイッチ24(以下、「IGSW24」という。)によって検出されるIGSW24のオン・オフ、ボンネットスイッチ25(以下、「ボンネットSW25」という。)によって検出されるボンネットの開・閉状態、ナビゲーションシステム26によって検出される現在地情報等を制御情報として用い、アイドルストップ回数記憶制御を含む種々のエンジン制御を行うようになっている。
図2に示すように、コントロールユニット20は、各種検出信号を受け取る入力回路30と、各種演算ないしは処理を行うCPU(Central Processing Unit)31と、各種制御信号を出力する出力回路32と、ROM(Read Only Memory)33と、RAM(Random Access Memory)34と、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)35とを有するコンピュータを備えたエンジン1の総合的な制御装置である。
このコントロールユニット20は、アイドルストップ回数記憶制御以外のエンジン制御、例えば燃料噴射制御、点火時期制御、EGR制御等の一般的なエンジン制御を行うが、かかる一般的なエンジン制御はよく知られており、また本願発明の要旨とするところでもないので、その説明を省略し、以下では、本願発明の要旨に係るアイドルストップ回数記憶制御について説明する。
まず、本発明に係るアイドルストップ回数記憶制御の概要を説明する。コントロールユニット20においては、各種検出信号は、入力回路30を介してCPU31に入力される。そして、CPU31は、これらの検出信号に基づいて、アイドルストップ実行条件が成立したときにはアイドルストップを実行する制御信号を、出力回路32を介してエンジン1(燃料噴射弁2、点火プラグ3等)に出力する一方、エンジン再始動条件が成立したときにはエンジン1を再始動させる制御信号を、出力回路32を介してエンジン1(燃料噴射弁2、点火プラグ3、スタータ12等)に出力する。
ここで、アイドルストップ実行条件は、下記の個別条件をすべて充足することである。また、エンジン再始動条件は、アイドルストップ実行条件が不成立となること、すなわち下記の個別条件のうちの少なくとも1つが充足されなくなることである。なお、このアイドルストップ実行条件及びエンジン再始動条件は、単なる例示であり、本発明に係るアイドルストップ実行条件及びエンジン再始動条件がこれに限定されるものでないことはもちろんである。
(1)アクセル開度が0である。
(2)ブレーキがオンである。
(3)車速が0である。
(4)バッテリ電圧が所定の設定値以上である。
(5)バッテリ充電状態(SOC)が所定の設定値以上である。
(6)バッテリ劣化状態(SOH)が所定の設定値未満である。
また、CPU31は、アイドルストップ回数をカウントし、カウントしたアイドルストップ回数をRAM34に書き込む(すなわち記憶させる)。さらに、CPU31は、IGSW24がオフである場合において、ボンネットSW24がオン(ボンネット開)であるとき又は車両の現在地が長期放置可能な駐車場であるときには、RAM34からアイドルストップ回数を読み出し、読み出したアイドルストップ回数をEEPROM35に出力して書き込む。なお、RAM34は、電源が切れると記憶内容が失われてしまう揮発性メモリであり、EEPROM35は電源が切れても記憶内容を保持することができる不揮発性メモリである。
以下、図3に示すフローチャートに従ってアイドルストップ回数記憶制御の具体的な制御方法を説明する。
図3に示すように、まずステップS1で、車速、アクセル開度、ブレーキのオン・オフ、IGSW24のオン・オフ、ボンネットの開・閉状態、現在地情報、オルタネータ7の出力電流、電気負荷5の消費電流、バッテリ電圧等の制御情報(各種信号)が読み込まれる。
次に、ステップS2で、IGSW24がオフであるか否かが判定される。IGSW24がオフである(YES)と判定された場合は、ステップS3でボンネットSW25がオンであるか否かが判定される。ボンネットSW25がオフである(NO)と判定された場合は、ステップS5でナビゲーションシステム26からの信号に基づいて現在地が長期放置可能な駐車場であるか否かが判定される。現在地が長期放置可能な駐車場でない(NO)と判定された場合は、該アイドルストップ回数記憶制御を終了する。
ステップS3でボンネットSW25がオンである(YES)と判定された場合及びステップS5で現在地が長期放置可能な駐車場である(YES)と判定された場合は、RAM34に書き込まれたアイドルストップ回数のデータが消失するおそれがある状態であると判断し、ステップS4でRAM34からアイドルストップ回数を読み出し、読み出したアイドルストップ回数をEEPROM35に出力し、該アイドルストップ回数をEEPROM35に書き込み、該アイドルストップ回数記憶制御を終了する。なお、ナビゲーションシステム26からの信号に基づいて、現在地が長期放置の可能性がある道路外の場所(オフロード)であると判定した場合に、同様の処理を行うようにしてもよい。
他方、ステップS2でIGSW24がオンである(NO)と判定された場合は、ステップS6でアイドルストップ実行条件が成立したか否かが判定される。アイドルストップ実行条件が成立していない(NO)と判定された場合は、ステップS1に復帰する(リターン)。他方、ステップS6でアイドルストップ実行条件が成立している(YES)と判定された場合は、ステップS7でアイドルストップを実行する。
続いて、ステップS8でRAM34からアイドルストップ回数を読み出し、読み出したアイドルストップ回数に1を加算し、加算結果をアイドルストップ回数としてRAM34に書き込む。ただし、これ以前に電源が切れるなどしてRAM34上のアイドルストップ回数のデータが消失しているときは、EEPROM35からアイドルストップ回数を読み出すこととする。次に、ステップS9で再始動条件が成立したか否かが判定される。再始動条件が成立していない(NO)と判定されている間はステップS9を繰り返す。他方、ステップS9で再始動条件が成立している(YES)と判定された場合は、ステップS10でエンジン1を再始動させ、ステップS1に復帰する(リターン)。
以上、本発明の実施の形態1によれば、コントロールユニット20はIGSW24のオン・オフ、ボンネットの開・閉状態、現在地情報に基づいて揮発性メモリ上のアイドルストップ回数のデータが消失するおそれがある状態であるか否かを判定し、消失するおそれがある状態であるときに限り、不揮発性メモリに該アイドルストップ回数を書き込む。それ故、不揮発性メモリの書込回数を抑制することができるため、不揮発性メモリに書き込まれたアイドルストップ回数の信頼性を確保することができる。
以上の実施の形態1においては、ナビゲーションシステム26により車両の現在地を検索し、車両の長期駐車が予想される場所ないしは位置であるか否かを判定しているが、本発明はこれに限らず、例えば駐車時間を測定し、測定した駐車時間がしきい値以上か否かを判定し、しきい値以上の場合は、アイドルストップ回数をEEPROM35に書き込むこととしてもよい。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2を図4、図5を参照して説明する。実施の形態2に係る車両の電子制御装置のハードウエア構成は、図4を図2と比べると明らかなように、実施の形態1に係る車両の電子制御装置に、双安定リレー(BSR:Bistable Relay)(登録商標)40及びフューズボックス(F/B:Fuse/Box)41を追加して構成される。なお、実施の形態2において、実施の形態1と同様の構成要素については同一の符号を付している。そこで、以下では主として実施の形態1と異なる部分を説明する。
図4に示すように、実施の形態2では、オルタネータ7から出力された電力又はバッテリ6から出力された電力は、双安定リレー40(以下、「BSR40」という。)と、フューズボックス41(以下、「F/B41」という。)とを介して、電気負荷5に供給される。さらに、エンジン1には、バッテリ6の充電状態(以下「SOC(State of Charge)」という。)を検出するバッテリセンサ18が設けられている。このバッテリセンサ18は、バッテリ6の放電電流、バッテリ電圧及びバッテリ温度を検出し、これらの検出値に基づいてバッテリ6のSOCを演算してコントロールユニット20に出力する。バッテリセンサ18は、非常に微弱な電流を検出することができるものである。なお、バッテリセンサ18によって検出された放電電流、バッテリ電圧及びバッテリ温度に基づいてコントロールユニット20でバッテリ6のSOCを演算するようにしてもよい。
コントロールユニット20において、IGSW24がオフでありかつSOCがしきい値未満の場合、暗電流の放電によりバッテリ6があがってRAM24に書き込まれているデータが消失するおそれがあるものと判断される。そこで、RAM34からアイドルストップ回数が読み出され、読み出されたアイドルストップ回数がEEPROM35に出力され、書き込まれた後、オフ指令がBSR40に出力される。BSR40は、オフ指令が入力されると、オフになり暗電流を完全にカットする。なお、エンジン制御用のコントロールユニット20を利用するのではなく、アイドルストップ回数記憶制御のためのコントロールユニットを別途に設けてもよい(実施の形態1も同様)。
以下では、本願発明の要旨に係るアイドルストップ回数記憶制御について、図5に示すフローチャートに従って、その制御方法を説明する。
図5に示すように、まずステップS1で、車速、アクセル開度、ブレーキのオン・オフ、IGSW24のオン・オフ、ボンネットの開・閉状態、現在地情報、オルタネータ7の出力電流、電気負荷5の消費電流、SOC等の制御情報(各種信号)が読み込まれる。
次に、ステップS2で、IGSW24がオフであるか否かが判定される。IGSW24がオフである(YES)と判定された場合は、ステップS3AでSOCがしきい値未満であるか否かが判定される。SOCがしきい値以上である(NO)と判定された場合は、該アイドルストップ回数記憶制御を終了する。
ステップS3AでSOCがしきい値未満である(YES)と判定された場合は、RAM34に書き込まれたアイドルストップ回数のデータが消失するおそれがある状態であると判断し、ステップS4でRAM34からアイドルストップ回数を読み出し、読み出したアイドルストップ回数をEEPROM35に出力し、該アイドルストップ回数をEEPROM35に書き込む。続いて、ステップS5AでBSR40をオフし、該アイドルストップ回数記憶制御を終了する。
他方、ステップS2でIGSW24がオンである(NO)と判定された場合は、ステップS6〜S10を実行する。ステップS6〜S10は実施の形態1と共通であるため、説明を省略する。
以上、本発明の実施の形態2によれば、コントロールユニット20はIGSW24のオン・オフ、SOCに基づいて揮発性メモリ上のアイドルストップ回数のデータが消失するおそれがある状態であるか否かを判定し、消失するおそれがある状態であるときに限り、不揮発性メモリに該アイドルストップ回数を書き込む。それ故、不揮発性メモリの書込回数を抑制することができるため、不揮発性メモリに書き込まれたアイドルストップ回数の信頼性を確保することができる。
以上の実施の形態1及び2においては、ステップS7のアイドルストップを実行した後、ステップS8でRAM34からアイドルストップ回数を読み出し、読み出したアイドルストップ回数に1を加算し、加算結果をアイドルストップ回数としてRAM34に書き込んでいるが、本発明はこれに限らず、ステップS10でエンジン1を再始動した後、ステップS8を実行してもよい。
本発明の実施の形態1に係る車両の電子制御装置を備えた車両のブロック図である。 図1に示すコントロールユニットのブロック図である。 本発明の実施の形態1に係るアイドルストップ回数記憶制御の制御方法を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る車両の電子制御装置を備えた車両の一部のブロック図である。 本発明の実施の形態2に係るアイドルストップ回数記憶制御の制御方法を示すフローチャートである。
符号の説明
1 エンジン、
2 燃料噴射弁、
3 点火プラグ、
4 クランク軸、
5 電気負荷、
6 バッテリ、
7 オルタネータ、
8 駆動プーリ、
9 回転軸、
10 従動プーリ、
11 Vベルト、
12 スタータ、
13 プラス側導線、
14 第1電流センサ、
15 第2電流センサ、
16 マイナス側導線、
17 アース部、
18 バッテリセンサ、
19 電圧センサ、
20 コントロールユニット、
21 車速センサ、
22 アクセル開度センサ、
23 ブレーキSW、
24 IGSW、
25 ボンネットSW、
26 ナビゲーションシステム、
30 入力回路、
31 CPU、
32 出力回路、
33 ROM、
34 RAM、
35 EEPROM、
40 BSR、
41 F/B。

Claims (6)

  1. 所定のエンジン停止条件が成立したときにエンジンを自動的に停止させる一方、該エンジン停止後において所定のエンジン再始動条件が成立したときに、エンジンを再始動させる自動停止・再始動制御手段と、
    不揮発性メモリを含む第1の記憶手段とを備えた車両の電子制御装置であって、
    上記自動停止・再始動制御手段によるエンジンの停止又は再始動の発生回数を検出する停止・再始動回数検出手段と、
    揮発性メモリを含み、上記停止・再始動回数検出手段により検出された上記発生回数を記憶する第2の記憶手段と、
    上記揮発性メモリに記憶された上記発生回数のデータが消失するおそれがある状態であるか否かを検出する状態検出手段と、
    上記状態検出手段により上記揮発性メモリに記憶された上記発生回数のデータが消失するおそれがある状態であることが検出されたとき、第2の記憶手段により記憶された上記発生回数を第1の記憶手段に記憶させる記憶制御手段とを備えたことを特徴とする車両の電子制御装置。
  2. 上記状態検出手段は、バッテリが取り外し可能状態であるか否かを検出する手段であり、
    上記記憶制御手段は、上記状態検出手段によりバッテリが取り外し可能状態であることが検出されたとき、上記発生回数を第1の記憶手段に記憶させる手段であることを特徴とする請求項1記載の車両の電子制御装置。
  3. 上記状態検出手段は、ボンネットの開閉スイッチの動作に基づいてバッテリが取り外し可能状態であるか否かを検出する手段であることを特徴とする請求項2記載の車両の電子制御装置。
  4. 上記状態検出手段は、車両の長期駐車が予想される状態であるか否かを検出する手段であり、
    上記記憶制御手段は、上記状態検出手段により車両の長期駐車が予想される状態であることが検出されたとき、上記発生回数を第1の記憶手段に記憶させる手段であることを特徴とする請求項1又は2記載の車両の電子制御装置。
  5. 上記状態検出手段は、ナビゲーションシステムによる現在地情報に基づいて車両の長期駐車が予想される状態であるか否かを検出する手段であることを特徴とする請求項4記載の車両の電子制御装置。
  6. 上記状態検出手段は、バッテリの充電状態を検出する手段であり、
    上記記憶制御手段は、上記状態検出手段により検出されたバッテリの充電状態がしきい値未満のとき、上記発生回数を第1の記憶手段に記憶させる手段であることを特徴とする請求項1記載の車両の電子制御装置。
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