JP2008018166A - ミシンの水平釜 - Google Patents

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Abstract

【課題】 中釜と針板との間を通過する針糸の通過性を向上させ縫い品質の向上を図る
【解決手段】 水平釜1は、ミシンの縫製時に下糸を供給するボビンを格納する中釜60と、中釜60に対して回転駆動され、外周に備える剣先71により上糸ループに中釜60をくぐらせる外釜70と、ミシン針の上下動に同期して周期的に中釜突起61の外釜回転方向下流側部分と針板突起81とを引き離す方向に引き寄せるオープナー10とを備えている。さらに、外釜70の外周に沿って永久磁石90を設けたことにより、中釜60と外釜70との摩擦を増大させる構成が採られている。これにより、オープナー10で中釜60を引き寄せたのち、中釜60からオープナー10の先端が離隔した後は、外釜70と共に中釜60が回転方向下流側に移動し、上糸が通過するための十分な隙間を確保することが可能となった。
【選択図】図1

Description

本発明は、ミシンの水平釜に関し、特に、中釜の外周に設けられた中釜突起と、該中釜突起が遊嵌される針板突起との間に所定のタイミングで隙間を形成するオープナーを備えたミシンの水平釜に関する。
従来から、ミシンの水平釜201は、ミシン針によって針板280の下方に形成される上糸ループを垂直軸を中心とする回転により捕捉する剣先271を有する外釜270と、該外釜270の上部に保持されると共に下糸を供給するボビンを格納する中釜260とを備えている。中釜260の上部外縁には半径方向外側に向かって中釜突起261が設けられており、針板280下面側に形成された二つの針板突起281,282の間にこの中釜突起261が遊挿されている。そして、釜軸272を介して下軸と連結されている外釜270が該下軸の回転に伴い回転されると、この外釜270の内周に設けられたレース面との摩擦により中釜260には外釜270の回転方向と同一方向の回転力が作用するが、上記中釜突起261がその回転方向下流側に位置する針板突起281に当接されることで中釜260の回転を防止する構成が採られている(図7参照)。
ところで、上糸と下糸とを絡めて縫い目を形成するには中釜突起261と二つの針板突起281,282との間を上糸が通過する必要がある。このため、ミシンの水平釜201には、ミシン針の上下動と同期する所定のタイミングで中釜260を回転方向上流側に逆転させ、中釜突起261と回転方向下流側の針板突起281との間に隙間を形成するオープナー210が設けられている。
かかるオープナー210は、外釜270の釜軸272に設けられた偏心カム231と、中釜案内腕232と、中釜案内リンク233と、リンク支点ピン234とにより4節リンクを構成し、中釜案内腕232に取り付けられたオープナー210の先端部211が中釜260の上部外縁に設けられた当接部266に作用することで、一針ごとに中釜260と針板270との間に上糸を通過させるための隙間を形成するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−114264号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されるミシンの水平釜201にあっては、中釜260がオープナー210によって外釜270の回転方向とは逆向きに回動された後、該中釜260と外釜270との摩擦により中釜突起261が回転方向下流側に戻るべきタイミングであるにもかかわらず、中釜260自体の慣性力によって図8に示すように上流側に停滞し続け、中釜突起261とその回転方向上流側の針板突起282との間に十分な隙間を確保することができないことがあった。このため、中釜突起261と針板突起281,282との間を上糸が円滑に通過することができず、縫いムラの原因になるという問題があった。
本発明は、中釜と針板との間を通過する針糸の通過性を向上させ縫い品質の向上を図ることをその目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、ミシン針により形成される上糸ループを回転により捕捉する剣先を有する外釜と、前記外釜内に配置されると共に、針板下面に設けられた嵌合部に遊嵌されることで前記外釜の回転に伴う自身の回転を規制する突起部を有する中釜と、前記ミシン針の上下動に同期して周期的に前記突起部の外釜回転方向下流側部分と前記嵌合部とを引き離す方向に引き寄せるオープナーと、前記中釜を前記外釜の内周側に吸着させるための磁石とを備えることを特徴とするミシンの水平釜である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記オープナーは、前記中釜に当接する先端部の移動軌跡が楕円軌道となるように構成されていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明において、前記外釜の回転に伴う遠心力の増加に応じて磁石を中釜に接近させる離接機構を備えることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、磁石により、中釜を外釜の内周側に吸着させることができる。これにより、中釜と外釜との間の摩擦力が向上されて中釜が外釜と共に回転方向下流側に移動される。従って、オープナーにより中釜の突起部における外釜の回転方向下流側部分と針板下面に設けられた嵌合部との間に隙間を形成した後、該突起部における外釜回転方向上流側部分と針板下面の嵌合部との間に上糸が円滑に通過するように隙間を確保することができる。その結果、縫い品質の向上が図られる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効果を得ることができる他、特に、オープナーの先端部は楕円軌道を描いて中釜に当接される。従って、中釜に対するオープナーの作用量が少なく、また、作用速度を低速とすることができるため、作用時に発生する音を低減しつつ、上述の効果を得ることができる。
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は請求項2記載の発明と同様の効果を得ることができる他、特に、離接機構により、外釜の回転に伴う遠心力の増加に応じて磁石が中釜に接近される。すなわち、外釜の回転速度が高速となるにつれて磁石が中釜に接近されるため、中釜と外釜との間の吸着力が増加し両者間の摩擦力を向上することができる。これにより、外釜の高速回転時においても、オープナーによって回転方向上流側に引き寄せられた中釜を、外釜の回転力で回転方向下流側に戻すことが容易となる。その結果、上糸が円滑に通過する隙間を確保することができ、縫い品質の安定化が図られる。
<第一実施形態>
以下、図1から図6を参照しながら本発明を実施するための最良の形態について詳しく説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。また、本実施形態においては、各図中に示したXYZ軸を基準にしてミシンの水平釜の各部の方向を定めるものとする。ミシンを水平面に設置した状態において、Z軸方向は鉛直方向となる上下方向を示し、Y軸方向はミシンアーム部の長手方向と一致する左右方向を示し、X軸方向は水平且つY軸方向に直交する前後方向を示す。
(ミシンの水平釜)
本実施形態では、二本針ミシンに搭載される水平釜を例に説明する。二本針ミシンは、二本の針を上下に駆動して平行な二本の縫い目を形成するミシンであって、各針に個別に対応する二つの水平釜を備えているが、これらは二本針の針落ちを挟んで左右対称に配置され同様の構成を有するため、本実施形態では説明の簡略化のために一方の水平釜のみ図示及び説明するものとする。
図1は本実施形態たるミシンの水平釜1(以下、単に水平釜1とする)の平面図、図2は外釜70の平面図である。
図1に示すように、水平釜1は、ミシン針により形成される上糸ループを回転により捕捉する剣先71を有する外釜70と、外釜70内に配置されると共に、針板80の下面に設けられた嵌合部である針板突起81,82の間に遊嵌されることで外釜70の回転に伴う自身の回転を規制する突起部である中釜突起61を有する中釜60と、前記ミシン針の上下動に同期して周期的に中釜突起61の外釜回転方向下流側部分と針板突起81とを引き離す方向に引き寄せるオープナー10と、中釜60を外釜70の内周側に吸着させるための磁石である永久磁石90とを備えている。
かかる水平釜1は、ミシンの針板80の下方に設けられ、縫製時に送り歯40の針穴に挿入されたミシン針から上糸を補足してループ形成を行うと共に下糸を上糸ループにくぐらせる機能を有している。また、水平釜1は、ミシンが水平面上に設置された状態において、外釜70の回転中心線が垂直上下方向に沿うようにミシンの内部に装備されている。以下、各部を詳しく説明する。
(外釜)
図2に示すように、外釜70は、その全体形状が略円筒状であり、当該円筒形状の中心線を軸として回転駆動される。即ち、外釜70は、その底部側が閉塞されると共にその底面に同心で固定連結された釜軸72を中心に回転駆動を行う。
釜軸72は、ミシンを水平面に設置した状態で垂直となるようにミシン機枠内に支持されており、ミシン針を上下動させる駆動軸としてのミシン主軸(図示省略)から図示しない釜軸ギヤを介した周知の伝達機構により回転駆動力が伝達される。かかる伝達機構は、ミシン主軸の回転数に対して二倍速の回転数で釜軸72を回転駆動する。つまり、外釜70は、ミシン針の上下動の周波数の二倍の回転数で回転駆動するようになっている。
外釜70の外周面には、周方向よりやや外側に向かって剣先71が延設されており、当該剣先71の先端部の軌跡がミシン針の針落ち位置をわずかに逸れて通過するように設定されている。これにより、外釜70が回転した際に剣先71においてミシン針から上糸を捕捉することが可能となっている。なお、外釜70は、剣先71の延設方向(図1及び図2における時計回り方向)に向かって回転駆動される。
また、外釜70の内周面には、該外釜70内に同軸で配置される中釜60の外周面と摺接するレース面(図示省略)が当該外釜70の内周に沿って設けられている。
(中釜)
中釜60は、外釜70の開放された上部から当該中釜60の上部を露出させた状態で外釜70の内部に格納されている。
かかる中釜60は、外釜70に対して回転可能に格納されており、その上部には当該中釜60の半径方向外側に向かって外釜70との連動回転規制用の中釜突起61が延設されている。これに対して、針板80の下面側には、該中釜突起61と嵌合する嵌合部としての一対の針板突起81,82が設けられており、これら二つの針板突起81,82の間に中釜突起61が遊嵌されている。各針板突起81,82は、両者間の隙間が中釜突起61の幅よりも広い間隔で設けられており、一方の針板突起81は、中釜突起61に対して外釜70の回転方向下流側に位置し、他方の針板突起82は、中釜突起61に対して外釜70の回転方向上流側に位置している。即ち、中釜60は、中釜突起61が一対の針板突起81,82の間に遊嵌された状態において、わずかながらにその隙間分の揺動が可能となっている。
また中釜60には、外釜70の回転駆動時において、該外釜70の内周に形成されたレース面と該中釜60の外周面との間の摩擦により、外釜70から回転駆動力が伝達される。このため、縫製中において後述するオープナー10によって引き寄せられる以外は、中釜突起61が外釜70の回転方向下流側に位置する針板突起81に当接した状態(図1の状態)が維持されるようになっている。
また中釜60は、その上部に当該中釜60及び外釜70の回転軸と同軸上に突設された支軸を有している。支軸には図示しない下糸供給源としてのボビンが交換可能且つ回転自在に装備される。また、支軸の先端にはボビンケース65が着脱自在に固定され、該ボビンケース65と中釜60とによりボビンを格納保持するようになっている。
ボビンケース65の上部外縁には鍔状且つ半径方向外側に凸となる角部を有する当接部(羽部)66が設けられている。かかる当接部66は、図1に示すように、中釜突起61よりも回転方向上流側において後述するオープナー10の先端部11と対向する位置に設けられている。そして、ミシン主軸の回転に伴い駆動されるオープナー10の先端部11が当接部66に作用することで、中釜60には周期的に回動力すなわち外釜回転方向上流側に向かう引っ張り力が付与されるようになっている。
(オープナー)
オープナー10は、上述した水平釜1の中釜突起61と、該中釜突起61に外釜回転方向下流側から当接する針板突起81との間に、外釜70の回転に同期して周期的に隙間を形成するためのものである。
かかるオープナー10は、図1に示すように、釜軸72に固定された偏心カム31を一端部において包持する中釜案内腕32の他端部に固定されている。そして、その中釜案内腕32の中間部には、中釜案内リンク軸34に揺動可能に支持された中釜案内リンク33の揺動端がピン37によって揺動可能に連結されている。かかるオープナー10は、中釜60側に湾曲しており、釜軸72の回転に伴う偏心カム31の回転により、中釜案内リンク33に規制されて中釜案内腕32が揺動するときに、中釜当接部66に当接される先端部11が、図3に示すように楕円の運動軌跡を描くようになっている。即ち、外釜回転方向(図1における矢印A方向)と逆方向に中釜60を回転させて、中釜突起61を針板突起81から離す際の先端部11は、外釜70の回転方向Aと同じく時計方向回りの楕円軌道Dを描くようになっている。
ここで、図3に示すように、上記楕円軌道Dは、中釜当接部66に沿った方向に長くなっている(S<L)。この楕円軌道Dから明らかなように、先端部11の速度は中釜当接部66に当たる直前に速度が遅い状態へと減速されるようになっている。従って、先端部11と中釜当接部66との衝突音はほぼなくなる。また、図3に示すように、先端部11が中釜当接部66に当接するときの速度成分は、X方向よりもY方向の方が大きいので、中釜突起61と係止部材12との間を上糸が渡る時間を充分に確保しつつ、中釜60の揺動量を小さく抑えることができるから、下糸張力が安定し、良好な縫い目を形成することができる。また、先端部11は、中釜当接部66に当接した後、X軸方向への移動速度が加速されるが、中釜当接部66を離れる前には、再び遅い速度に減速されるので、中釜60はゆっくりと回転されることとなり、中釜60が勢いよく回転することによる中釜突起61と針板突起82との衝突も回避することができ、大きな衝突音を発生することがない。
また、図3より明らかなように、本発明のオープナー10は、中釜60を回転させて上糸ループが通過した後の先端部11が中釜60から離れる方向は、中釜当接部66にほぼ沿った方向である。このことは、中釜60の回転後の復帰方向が、先端部11が中釜60から離れる方向と正反対であることを意味し、それにより、中釜60の戻りが容易となる。
(磁石)
そして、本実施形態たるミシンの水平釜1においては、上述した外釜70の外周に沿って永久磁石90が設けられている。
この永久磁石90は、外釜70のレース面(図示省略)に中釜60を吸着させることで、該中釜60と外釜70との摩擦を増大させる機能を有している。つまり、永久磁石90は、磁性材料よりなる中釜60を外釜70の外側から吸引することで、この中釜60を外釜70のレース面に吸着するようになっている。
なお、本実施形態では、かかる永久磁石90を外釜70の外周であって剣先71から外釜70の回転方向に向かって約90〜180°の範囲に取り付けることとしているが、これに限らず、外釜70の外側から中釜60の外周を当該外釜70の内周のレース面に当接可能であれば、何れの場所に取り付けてもよい。
(水平釜及びオープナーの動作説明)
次に、上記構成を備えるミシンの水平釜1の動作説明を行う。
水平釜1は、縫製時において、ミシン針の上下動に同期して外釜70がミシン主軸の倍速で回転駆動する。これにより、外釜70は回転し、下降したミシン針から剣先71が上糸を捕捉する。捕捉され、ループ形成が行われた上糸は、回転移動する剣先71により中釜60の下方を通過して当該中釜60をくぐることとなる。
そして、オープナー10にあっては、伝達機構30のアーム部材32の運動により該オープナー10の先端部11が楕円軌道D(図3参照)を描いて外釜70と同じ回転方向に周回移動して、所定の位相において当接部66と当接し、予め設定調整された開き量分だけ中釜突起61を針板突起81に対して開き、その間を上糸が通過する(図4参照)。また、さらにオープナー10の先端部11が移動すると、当接部66との係合状態が解かれる。
ここで、中釜60は、永久磁石90の磁力によって外釜70の内周側に吸引されているため、オープナー10の先端部11と当接部66との係合状態が解除されると、回転する外釜70に追従して該外釜70と同じ方向(図1及び図3における時計回り方向)に回転することとなる。つまり、中釜60と外釜70との十分な摩擦力により中釜60が外釜回転方向下流側すなわち図1に示す矢印A方向(時計回り方向)に移動され、中釜60と一体に移動する当接部66が同A方向に移動されることにより、該当接部66と針板80の下面に設けられた上流側の針板突起82との間に隙間が形成されることとなる。これにより、上糸は中釜突起61と針板突起82との間を円滑に通過し、さらにオープナー10の先端部11と当接部66との間を通過する。そして、上糸は中釜60を完全にくぐり終わり、そのループに下糸が挿通された状態となる。このようにミシン針の上下動毎に上記糸繰りが行われ、縫製が行われる。
(第一実施形態の効果)
以上のように、本実施形態たるミシンの水平釜1によれば、永久磁石90により、中釜60を外釜70の内周側に付勢することができる。これにより、中釜60と外釜70との間の摩擦力が向上されて中釜60が外釜70と共に回転方向下流側に移動される。従って、オープナー10により中釜60の突起部61と外釜70の回転方向下流側に位置する針板下面との間に隙間を形成した後、突起部61と外釜70の回転方向上流側に位置する針板下面との間に上糸が円滑に通過するように隙間を確保することができる。その結果、縫い品質の向上が図られる。
また、オープナー10の先端部11が、外釜70の回転方向と同一方向回りの楕円軌道を描いて中釜60に当接される。従って、中釜60に対するオープナー10の作用量が少なく、また、作用速度を低速とすることができるため、作用時に発生する音を低減しつつ、上述の効果を得ることができる。
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態について図5及び図6を参照して詳しく説明する。なお、第二実施形態では、上述した第一実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、重複する記載は省略する。
第二実施形態たるミシンの水平釜101は、外釜70の回転に伴う遠心力の増加に応じて磁石すなわち永久磁石190を中釜60に接近させる離接機構としてのシーソー機構191を備えているという点において上述した第一実施形態と異なっている。
かかるシーソー機構191は、外釜70の回転軸である釜軸72と平行に設けられ外釜70の外周側に固定された支軸193と、該支軸193に回動自在に連結された板材192と、支軸193を挟んで板材192の一端側であって該板材192における外釜70の中心側の面に固定された永久磁石190と、支軸193を挟んだ板材192の他端であって外釜70の外側に面して板材192に固定された被磁性材料からなる錘194と、該錘194が固定されている側の板材192の端部を外釜70の中心方向に向かって付勢する板ばね195とを備えている。
このシーソー機構191は、板ばね195の付勢力により、常には板材192における錘194が固定されている側の端部が中釜60に近接するように付勢されている。そして、外釜70の回転速度が上昇すると、遠心力により板ばね195の付勢力に抗して錘194が外側に移動するため、シーソー機構191により永久磁石190が中釜60側に接近することとなる。これにより、永久磁石190から中釜60に及ぶ磁力が増大するため中釜60は外釜70のレース面に対してより強力に吸着されることとなり、中釜60と外釜70との間に作用する摩擦力が向上する。従って、外釜70の回転に応じて中釜60が外釜回転方向下流側(図5及び図6中における時計回り方向)に回動される。
第二実施形態たるミシンの水平釜101によれば、外釜70の回転速度が高速となるにつれて永久磁石190が中釜60に接近されるため、中釜60と外釜70との間の摩擦力を向上することができる。これにより、外釜70の高速回転時においても、オープナー10によって外釜70の回転方向上流側に回動された中釜60を、外釜70の回転力で回転方向下流側に容易に復帰させることができる。その結果、中釜突起61と針板突起81,82との間を上糸が円滑に通過することができ、縫い品質の安定化が図られる。
なお、第二実施形態に示すシーソー機構191を有する構成の場合、永久磁石190に比べて錘194の重量を重く設定したり、或いは、支軸193から永久磁石190の重心までの距離よりも該支軸193から錘194の重心までの距離が遠くなるように設定したりすることで、外釜70の回転に伴い永久磁石190を中釜60に接近させることができる。
本実施形態たるミシンの水平釜を示す平面図である。 本実施形態における外釜の構成を示す平面図である。 オープナーの先端部の移動軌跡である楕円軌道を図示した説明図である。 本実施形態において中釜と針板との隙間を上糸が通過する様子を示す模式図である。 本発明を適用した第二実施形態(外釜低速回転時)を示す平面図である。 本発明を適用した第二実施形態(外釜高速回転時)を示す平面図である。 従来のミシンの水平釜を示す平面図である。 従来のミシンの水平釜を示す平面図である。
符号の説明
1,101 ミシンの水平釜
10 オープナー
11 先端部
30 伝達機構
31 偏心カム
32 中釜案内腕
36 中釜案内リンク軸
40 送り歯
50 水平釜
60 中釜
61 係合突起(突起部)
65 ボビンケース
66 当接部(羽部)
70 外釜
71 剣先
72 釜軸
80 針板
81 針板突起(嵌合部)
82 針板突起(嵌合部)
90,190 永久磁石
191 シーソー機構(離接機構)

Claims (3)

  1. ミシン針により形成される上糸ループを回転により捕捉する剣先を有する外釜と、
    前記外釜内に配置されると共に、針板下面に設けられた嵌合部に遊嵌されることで前記外釜の回転に伴う自身の回転を規制する突起部を有する中釜と、
    前記ミシン針の上下動に同期して周期的に前記突起部の外釜回転方向下流側部分と前記嵌合部とを引き離す方向に引き寄せるオープナーと、
    前記中釜を前記外釜の内周側に吸着させるための磁石とを備えることを特徴とするミシンの水平釜。
  2. 前記オープナーは、前記中釜に当接する先端部の移動軌跡が楕円軌道となるように構成されていることを特徴とする請求項1記載のミシンの水平釜。
  3. 前記外釜の回転に伴う遠心力の増加に応じて磁石を中釜に接近させる離接機構を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のミシンの水平釜。
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