JP2008016903A - 動きベクトル信頼度測定方法,動フレーム判定方法,動画像符号化方法,およびそれらの装置,並びにそれらのプログラムおよびその記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】動き推定部111で動き推定して求めた動きベクトルの信頼度を算出するため,時間的逆方向動き推定部113では,推定された被参照ブロックに対して,動き推定部111での動き推定とは時間的逆方向となる現フレームからの動き推定を行い,信頼度判定動きベクトルを求める。動きベクトル信頼度値算出部115は,動き推定部111で求めた動きベクトルと,時間的逆方向動き推定部113で求めた信頼度判定動きベクトルとを照合することにより,整合性の度合いを求めて動きベクトルの信頼度とする。
【選択図】図5
Description
本発明の処理の概要を示す。本発明では,シーケンス中のフレームを「動フレーム」と「それ以外のフレーム」の2つに分類し,動フレームと判定されたフレームに対しては,動フレームではないフレームに比べて,より符号量削減に重きを置いた処理を行う。
図1は,フレーム間における双方向の動き予測のイメージ図である。また,図2は,信頼度算出対象の動きベクトルとその信頼度判定動きベクトルのイメージ図である。
まず,前述した動き推定によって導出された被参照ブロックBp1,t1 を動き推定対象ブロックとして,時間t0 からの動き推定を行う。つまり,前の動き推定とは時間的に逆方向に再度動き推定を行う。この推定により,フレームFt0において被参照ブロックとして推定された中央座標p2を持つブロックをBp2,t0 とおく。ここで算出される動きベクトルv′p1,t1 の逆ベクトル−v′p1,t1 を,信頼度判定動きベクトルと呼ぶ。
cvp,t0 =f(cvp,t0 ,−v′p1,t1 ) (1)
として表す。
関数もしくは条件式fの一例としては,両者の動きベクトルの内積
f(cvp,t0 ,−v′p1,t1 )=vp,t0・(−v′p1,t1 ) (2)
または,両者の動きベクトルを座標ベクトルとしたときの座標間の距離,
f(cvp,t0 ,−v′p1,t1 )=|vp,t0+v′p1,t1 | (3)
が考えられる。
前述のとおり,動フレームでは信頼度の低い動きベクトルが多くのブロックで検出される。この性質を利用することにより,動フレームの判定を行う。i番目のブロックの動きベクトルの信頼度をci とし,信頼度が低いか否かを決定する信頼度cのしきい値をαとすると,
ci <α (4)
を満たすブロックは,信頼度の低い動きベクトルを検出したブロックとみなす。しきい値αは外部より与えられる。
r=m/M (5)
の値が,
r>β (6)
を満たすフレームが動フレームとして判定される。ここでβは,動フレームとして判定するブロック数比率のしきい値であり,外部より与えられる。
動フレームと判定されたフレームに対しては,判定されていないフレームに比べて,相対的に符号量の削減に重きを置いた処理を施すことで,符号化効率の向上を図る。符号量削減のための適応制御の例を以下に示す。
・動フレームのみ,予測残差信号に対する量子化パラメータを大きくする(量子化パラメータ調節)
[処理の流れ]
本発明の処理の実施形態について,図3を参照して説明する。
本発明における動フレーム判定装置の構成例を図5に示す。動フレーム判定装置100は,ブロック分割部101,ブロック信号記憶部102,動きベクトル信頼度測定装置110,動きベクトル信頼度値記憶部103,動フレーム判定部104,動フレーム判定フラグ記憶部105を備える。動きベクトル信頼度測定装置110は,動き推定部111,動きベクトル記憶部112,時間的逆方向動き推定部113,信頼度判定動きベクトル記憶部114,動きベクトル信頼度値算出部115を備える。各部は,次のような処理を行う。
101 ブロック分割部
102 ブロック信号記憶部
103 動きベクトル信頼度値記憶部
104 動フレーム判定部
105 動フレーム判定フラグ記憶部
110 動きベクトル信頼度測定装置
111 動き推定部
112 動きベクトル記憶部
113 時間的逆方向動き推定部
114 信頼度判定動きベクトル記憶部
115 動きベクトル信頼度値算出部
200 符号化装置
201 フィルタ強度決定部
202 フィルタ強度記憶部
203 フィルタ処理部
204 フィルタ信号記憶部
205 符号化処理部
Claims (12)
- 動画像のフレームを分割したブロックに対して被参照フレームからの動き推定によって算出された動きベクトルが,撮影対象の実際の動きにどの程度対応しているかを示す,動きベクトルの信頼度を算出する動きベクトル信頼度測定方法であって,
処理対象フレームにおける動きベクトル検出対象ブロックに対して,被参照フレームからの動き推定を行う過程と,
前記動き推定に基づき,前記動きベクトル検出対象ブロックにおける動きベクトルを算出する過程と,
前記動きベクトルの算出元となった被参照フレームにおける被参照ブロックに対して,前記処理対象フレームからの動き推定を行う過程と,
前記処理対象フレームからの動き推定に基づき,前記被参照ブロックにおける信頼度判定用の動きベクトルを算出する過程と,
前記動きベクトル検出対象ブロックにおける動きベクトルと前記信頼度判定用の動きベクトルとから,あらかじめ定義された前記二つの動きベクトルの整合性の度合いを示す関数または条件式に従って,動きベクトルの信頼度を算出する過程とを有する
ことを特徴とする動きベクトル信頼度測定方法。 - 動画像における撮影対象の動きの激しさに応じて各フレームを,動きの激しいフレームとそれ以外のフレームとに分類する動フレーム判定方法であって,
判定対象フレームの各ブロックについて請求項1記載の動きベクトル信頼度測定方法によって,動きベクトルの信頼度を算出する過程と,
算出された各ブロックの動きベクトルの信頼度と所定の閾値との比較により,前記各ブロックの動きベクトルを,信頼度の高い動きベクトルと信頼度が低い動きベクトルとに分類する過程と,
前記分類した結果に基づき,前記判定対象フレームにおける全ブロックに対する信頼度の低い動きベクトルが算出されたブロックの割合を算出し,該割合が所定の閾値より大きいか否かによって,前記判定対象フレームを動きの激しいフレームとそれ以外のフレームとに分類する過程とを有する
ことを特徴とする動フレーム判定方法。 - 動画像を符号化する動画像符号化方法であって,
請求項2記載の動フレーム判定方法を用いて,各フレームを動きの激しいフレームとそれ以外のフレームとに分類する過程と,
前記分類した結果に基づき,符号化の処理方式もしくは符号化処理に用いるパラメータを各フレームごとに適応的に定める過程とを有する
ことを特徴とする動画像符号化方法。 - 動画像のフレームを分割したブロックに対して被参照フレームからの動き推定によって算出された動きベクトルが,撮影対象の実際の動きにどの程度対応しているかを示す,動きベクトルの信頼度を算出する動きベクトル信頼度測定装置であって,
処理対象フレームにおける動きベクトル検出対象ブロックに対して,被参照フレームからの動き推定を行う手段と,
前記動き推定に基づき,前記動きベクトル検出対象ブロックにおける動きベクトルを算出する手段と,
前記動きベクトルの算出元となった被参照フレームにおける被参照ブロックに対して,前記処理対象フレームからの動き推定を行う手段と,
前記処理対象フレームからの動き推定に基づき,前記被参照ブロックにおける信頼度判定用の動きベクトルを算出する手段と,
前記動きベクトル検出対象ブロックにおける動きベクトルと前記信頼度判定用の動きベクトルとから,あらかじめ定義された前記二つの動きベクトルの整合性の度合いを示す関数または条件式に従って,動きベクトルの信頼度を算出する手段とを備える
ことを特徴とする動きベクトル信頼度測定装置。 - 動画像における撮影対象の動きの激しさに応じて各フレームを,動きの激しいフレームとそれ以外のフレームとに分類する動フレーム判定装置であって,
判定対象フレームの各ブロックについて請求項4記載の動きベクトル信頼度測定装置によって,動きベクトルの信頼度を算出する手段と,
算出された各ブロックの動きベクトルの信頼度と所定の閾値との比較により,前記各ブロックの動きベクトルを,信頼度の高い動きベクトルと信頼度が低い動きベクトルとに分類する手段と,
前記分類した結果に基づき,前記判定対象フレームにおける全ブロックに対する信頼度の低い動きベクトルが算出されたブロックの割合を算出し,該割合が所定の閾値より大きいか否かによって,前記判定対象フレームを動きの激しいフレームとそれ以外のフレームとに分類する手段とを備える
ことを特徴とする動フレーム判定装置。 - 動画像を符号化する動画像符号化装置であって,
請求項5記載の動フレーム判定装置を用いて,各フレームを動きの激しいフレームとそれ以外のフレームとに分類する手段と,
前記分類した結果に基づき,符号化の処理方式もしくは符号化処理に用いるパラメータを各フレームごとに適応的に定める手段とを備える
ことを特徴とする動画像符号化装置。 - 動画像のフレームを分割したブロックに対して被参照フレームからの動き推定によって算出された動きベクトルが,撮影対象の実際の動きにどの程度対応しているかを示す,動きベクトルの信頼度を算出する動きベクトル信頼度測定方法を,コンピュータに実行させめるための動きベクトル信頼度測定プログラムであって,
処理対象フレームにおける動きベクトル検出対象ブロックに対して,被参照フレームからの動き推定を行う処理と,
前記動き推定に基づき,前記動きベクトル検出対象ブロックにおける動きベクトルを算出する処理と,
前記動きベクトルの算出元となった被参照フレームにおける被参照ブロックに対して,前記処理対象フレームからの動き推定を行う処理と,
前記処理対象フレームからの動き推定に基づき,前記被参照ブロックにおける信頼度判定用の動きベクトルを算出する処理と,
前記動きベクトル検出対象ブロックにおける動きベクトルと前記信頼度判定用の動きベクトルとから,あらかじめ定義された前記二つの動きベクトルの整合性の度合いを示す関数または条件式に従って,動きベクトルの信頼度を算出する処理とを,
コンピュータに実行させるための動きベクトル信頼度測定プログラム。 - 動画像における撮影対象の動きの激しさに応じて各フレームを,動きの激しいフレームとそれ以外のフレームとに分類する動フレーム判定方法を,コンピュータに実行させるための動フレーム判定プログラムであって,
判定対象フレームの各ブロックについて請求項1記載の動きベクトル信頼度測定方法によって,動きベクトルの信頼度を算出する処理と,
算出された各ブロックの動きベクトルの信頼度と所定の閾値との比較により,前記各ブロックの動きベクトルを,信頼度の高い動きベクトルと信頼度が低い動きベクトルとに分類する処理と,
前記分類した結果に基づき,前記判定対象フレームにおける全ブロックに対する信頼度の低い動きベクトルが算出されたブロックの割合を算出し,該割合が所定の閾値より大きいか否かによって,前記判定対象フレームを動きの激しいフレームとそれ以外のフレームとに分類する処理とを,
コンピュータに実行させるための動フレーム判定プログラム。 - 動画像を符号化する動画像符号化方法をコンピュータに実行させるための動画像符号化プログラムであって,
請求項2記載の動フレーム判定方法を用いて,各フレームを動きの激しいフレームとそれ以外のフレームとに分類する処理と,
前記分類した結果に基づき,符号化の処理方式もしくは符号化処理に用いるパラメータを各フレームごとに適応的に定める処理とを,
コンピュータに実行させるための動画像符号化プログラム。 - 動画像のフレームを分割したブロックに対して被参照フレームからの動き推定によって算出された動きベクトルが,撮影対象の実際の動きにどの程度対応しているかを示す,動きベクトルの信頼度を算出する動きベクトル信頼度測定方法を,コンピュータに実行させめるための動きベクトル信頼度測定プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって,
処理対象フレームにおける動きベクトル検出対象ブロックに対して,被参照フレームからの動き推定を行う処理と,
前記動き推定に基づき,前記動きベクトル検出対象ブロックにおける動きベクトルを算出する処理と,
前記動きベクトルの算出元となった被参照フレームにおける被参照ブロックに対して,前記処理対象フレームからの動き推定を行う処理と,
前記処理対象フレームからの動き推定に基づき,前記被参照ブロックにおける信頼度判定用の動きベクトルを算出する処理と,
前記動きベクトル検出対象ブロックにおける動きベクトルと前記信頼度判定用の動きベクトルとから,あらかじめ定義された前記二つの動きベクトルの整合性の度合いを示す関数または条件式に従って,動きベクトルの信頼度を算出する処理とを,
コンピュータに実行させるための動きベクトル信頼度測定プログラムを記録した記録媒体。 - 動画像における撮影対象の動きの激しさに応じて各フレームを,動きの激しいフレームとそれ以外のフレームとに分類する動フレーム判定方法を,コンピュータに実行させるための動フレーム判定プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって,
判定対象フレームの各ブロックについて請求項1記載の動きベクトル信頼度測定方法によって,動きベクトルの信頼度を算出する処理と,
算出された各ブロックの動きベクトルの信頼度と所定の閾値との比較により,前記各ブロックの動きベクトルを,信頼度の高い動きベクトルと信頼度が低い動きベクトルとに分類する処理と,
前記分類した結果に基づき,前記判定対象フレームにおける全ブロックに対する信頼度の低い動きベクトルが算出されたブロックの割合を算出し,該割合が所定の閾値より大きいか否かによって,前記判定対象フレームを動きの激しいフレームとそれ以外のフレームとに分類する処理とを,
コンピュータに実行させるための動フレーム判定プログラムを記録した記録媒体。 - 動画像を符号化する動画像符号化方法をコンピュータに実行させるための動画像符号化プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって,
請求項2記載の動フレーム判定方法を用いて,各フレームを動きの激しいフレームとそれ以外のフレームとに分類する処理と,
前記分類した結果に基づき,符号化の処理方式もしくは符号化処理に用いるパラメータを各フレームごとに適応的に定める処理とを,
コンピュータに実行させるための動画像符号化プログラムを記録した記録媒体。
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