JP2008014346A - 緩衝機能付き免震装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】想定範囲外の過大変位となる大地震を生じた場合のストッパーと支承移動子との衝撃を緩衝して建物の倒壊を防ぐことができるようになされた免震装置において、該緩衝力の大きさの設定や管理を容易にすることができる緩衝機能付き免震装置を提供する。
【解決手段】 ストッパー材8が、支承球体7と当接して変位することでエネルギーを吸収して緩衝するようになされ、上部構造部3の荷重を受けない態様で備えられている。ストッパー材8による緩衝作用は、該ストッパー材8に設けられたルーズホール9…に通されたボルト4…による締付け摩擦力に依存してストッパー材8が滑ることで行われるようになされているとよい。また、ボルト4…は、受け盤5,6を構造部2,3に取り付けるボルトからなっているとよい。
【選択図】 図1
【解決手段】 ストッパー材8が、支承球体7と当接して変位することでエネルギーを吸収して緩衝するようになされ、上部構造部3の荷重を受けない態様で備えられている。ストッパー材8による緩衝作用は、該ストッパー材8に設けられたルーズホール9…に通されたボルト4…による締付け摩擦力に依存してストッパー材8が滑ることで行われるようになされているとよい。また、ボルト4…は、受け盤5,6を構造部2,3に取り付けるボルトからなっているとよい。
【選択図】 図1
Description
本発明は、緩衝機能付き免震装置に関する。
例えば、転がり免震支承による免震装置では、想定範囲外の過大変位となる大地震を生じた場合のために、支承球体を受ける受け盤の受け面周囲に立ち上がり状のストッパーを設けることがあるが、そのような大地震によって支承球体がストッパーに衝突すると、その衝撃力によって建物が倒壊してしまう危険性がある。
そこで、従来より、基礎等の下部構造部に取り付けられるストッパー付き受け盤を該下部構造部に対して滑り可能に設置し、支承球体がストッパーに衝突すると受け盤が下部構造部上を滑って衝撃エネルギーを吸収するという態様の緩衝作用を行うようになされた免震装置が提案されている。
特開平11−182618号公報
しかしながら、上記のような免震装置では、緩衝力が受け盤と下部構造部との摩擦力の大きさに依存するが、該摩擦力は上部構造部の側から受ける荷重に依存するところ、上部構造部側の荷重は設計上正確に想定することができないため、摩擦力、ひいては、緩衝力の設定や管理を正確に行うことができないという問題がある。
本発明は、上記のような問題点に鑑み、緩衝力の大きさの設定や管理を容易にすることができる緩衝機能付き免震装置を提供することを課題とする。
上記の課題は、上下の構造部のいずれか一方に取り付けられる受け材の受け面に支承移動子が受けられ、受け材と支承移動子とが水平方向に相対移動をして免震を行うようになされた免震装置において、
所定の受け面範囲を越える支承移動子の移動を阻止するストッパー材が設けられ、
該ストッパー材は、支承移動子との当接による変位及び/又は変形をもってエネルギーを吸収して緩衝するようになされており、かつ、上部構造部の荷重を受けない態様で備えられていることを特徴とする緩衝機能付き免震装置によって解決される(第1発明)。
所定の受け面範囲を越える支承移動子の移動を阻止するストッパー材が設けられ、
該ストッパー材は、支承移動子との当接による変位及び/又は変形をもってエネルギーを吸収して緩衝するようになされており、かつ、上部構造部の荷重を受けない態様で備えられていることを特徴とする緩衝機能付き免震装置によって解決される(第1発明)。
この免震装置では、ストッパー材が上部構造部の荷重を受けない態様で備えられているので、ストッパー材による緩衝力を、上部構造部の荷重による緩衝力の変動を考慮することなく設定、管理することができ、緩衝力の大きさの設定、管理を容易にすることができる。
第1発明において、前記ストッパー材による緩衝作用は、該ストッパー材に設けられたルーズホールに通されたボルトによる締付け摩擦力に依存してストッパー材が滑ることによって行われるようになされているとよい(第2発明)。
この場合は、ボルトの締付け力を設定、管理するだけで緩衝力の大きさを設定、管理することができ、しかも、その締付け力を、上部構造部の荷重による緩衝力の変動を考慮することなく設定、管理することができて、ストッパーによる緩衝力の大きさの設定、管理を非常に容易に行うことができる。
第2発明において、前記ボルトが、受け材を構造部に取り付けるボルトからなっている場合(第3発明)は、免震装置のための構造部側の補強箇所が増加するのを防いで免震装置を簡素な構造で上下の構造部間に設置することができる。
本発明は、以上のとおりのものであるから、緩衝力の大きさの設定や管理を容易にすることができる。
次に、本発明の実施最良形態を図面に基づいて説明する。
図1に示す実施形態において、2は基礎等の下部構造部、3は建物の上部構造部、1は免震装置であり、免震装置1は、下部構造部2にボルト4…で取り付けられた下受け材としての下受け盤5と、上部構造部3にボルト4…で取り付けられた上受け材としての上受け盤6と、上下の受け盤5,6の受け面5a,6a間に介設された支承移動子としての支承球体7とを備え、地震による水平方向の震動で支承球体7と上下の受け盤5,6とが支承球体7の転動により水平二次元方向に相対移動をして建物が免震されるようになされている。
そして、上下の受け盤5,6の受け面5a,6a側には、所定の受け面範囲を越える支承球体7の移動を阻止する環状のストッパー材8が受け面5a,6aと同心状に配置され、各ストッパー材8には、ルーズホール9…が設けられ、該ルーズホール9…に上記のボルト4…が通され、該ボルト4…が締め付けられて上下の受け盤5,6の受け面5a,6a側に押付け接触状態に取り付けられている。
上記の免震装置1では、図2(イ)に示すように、支承球体7が上下の受け盤5,6の受け面5a,6aの範囲を越えようとする想定範囲外の大地震が起こった場合、支承球体7は、まず、図2(ロ)に示すように、環状ストッパー材8の内周部に当接し、しかる後、図2(ハ)に示すように、環状ストッパー材8,8が受け盤5,6との摩擦力に抗して支承球体7に押し動されて変位をすることによりエネルギーの吸収が行われて緩衝され、建物の倒壊が防がれる。
そして、上記の免震装置では、環状ストッパー材8,8が上下の受け盤5,6の受け面5a,6a側に配置され、受け盤5,6を構造部2,3に取り付けているボルト4…によって受け盤5,6に取り付けられている構造になっていて、環状ストッパー材8が上部構造部3の荷重を受けない態様で備えられているので、環状ストッパー材8,8による緩衝力を上部構造部3の荷重による緩衝力の変動を考慮することなくボルト4…の締付け力の大きさによって設定、管理することができ、緩衝力の大きさの設定、管理を容易にすることができる。
また、上記の実施形態では、環状ストッパー材8,8と受け盤5,6とのボルト締付け摩擦力で緩衝作用が行われるようになされているので、環状ストッパー材8,8を受け盤5,6に付属させて免震装置1を構造簡素なものにすることができる。
更に、受け盤5,6を構造部2,3に取り付けるボルトによって、環状ストッパー材8,8を上下の受け盤5,6に摩擦接触状態に取り付けた構造であるので、免震装置1のための構造部2,3側の補強箇所が増加するのを防いで免震装置1を簡素な構造で上下の構造部2,3間に設置することができる。
以上に、本発明の実施形態を示したが、本発明はこれに限られるものではなく、発明思想を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。例えば、上記の実施形態では、受け盤を上下の備えた支承球体使用の転がり支承の免震装置に適用した場合を示したが、受け盤を上下の備えた支承コロ使用の転がり支承の免震装置に適用することもできるし、上下のいずれか一方が受け盤でもう一方がキャスター式の転がり支承の免震装置に適用することもできるし、転がり支承の限らず、滑り支承の免震装置に適用することも可能である。
また、上記の実施形態ではストッパー材8が摩擦力に抗して滑って変位することによりエネルギーを吸収して緩衝作用を行う免震装置に構成した場合を示したが、ストッパー材8が変形をすることによりエネルギーを吸収して緩衝作用を行う免震装置に構成されていてもよい。
更に、ストッパー材や受け材、受け面等の具体的形態に制限はなく、各種形態のものが採用されてよい。
1…免震装置
2…下部構造部
3…上部構造部
4…ボルト
5…下受け盤(下受け材)
5a…下受け面
6…上受け盤
6a…上受け面
7…支承球体(支承移動子)
8…ストッパー材
9…ルーズホール
2…下部構造部
3…上部構造部
4…ボルト
5…下受け盤(下受け材)
5a…下受け面
6…上受け盤
6a…上受け面
7…支承球体(支承移動子)
8…ストッパー材
9…ルーズホール
Claims (3)
- 上下の構造部のいずれか一方に取り付けられる受け材の受け面に支承移動子が受けられ、受け材と支承移動子とが水平方向に相対移動をして免震を行うようになされた免震装置において、
所定の受け面範囲を越える支承移動子の移動を阻止するストッパー材が設けられ、
該ストッパー材は、支承移動子との当接による変位及び/又は変形をもってエネルギーを吸収して緩衝するようになされており、かつ、上部構造部の荷重を受けない態様で備えられていることを特徴とする緩衝機能付き免震装置。 - 前記ストッパー材による緩衝作用は、該ストッパー材に設けられたルーズホールに通されたボルトによる締付け摩擦力に依存してストッパー材が滑ることによって行われるようになされている請求項1に記載の緩衝機能付き免震装置。
- 前記ボルトが、受け材を構造部に取り付けるボルトからなっている請求項2に記載の緩衝機能付き免震装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006183889A JP2008014346A (ja) | 2006-07-03 | 2006-07-03 | 緩衝機能付き免震装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006183889A JP2008014346A (ja) | 2006-07-03 | 2006-07-03 | 緩衝機能付き免震装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008014346A true JP2008014346A (ja) | 2008-01-24 |
Family
ID=39071571
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006183889A Pending JP2008014346A (ja) | 2006-07-03 | 2006-07-03 | 緩衝機能付き免震装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008014346A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102461643B1 (ko) * | 2021-08-30 | 2022-11-01 | 주식회사 참솔테크 | 볼 이탈방지기구가 구비된 볼타입 면진장치 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11182618A (ja) * | 1997-12-22 | 1999-07-06 | Fujikura Ltd | 免震支承の緩衝構造 |
JP2003056202A (ja) * | 2001-08-10 | 2003-02-26 | Kawaguchi Metal Industries Co Ltd | 免震滑り支承 |
JP2004232853A (ja) * | 2002-12-05 | 2004-08-19 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | ストッパ付き転がり支承装置及び構造物のアンカー構造 |
-
2006
- 2006-07-03 JP JP2006183889A patent/JP2008014346A/ja active Pending
Patent Citations (3)
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