JP2008013005A - 車両用操舵装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】パワーステアリングシステムを利用して自動駐車を実行するときに、トルク不足が生じないこと。
【解決手段】操舵補助用の電動モータ15が、減速機構17を介してステアリングシャフト3の出力軸3bに動力を伝達する。減速機構17の減速比は、減速比変更アクチュエータとしての電動モータ23,43によって変更可能である。上記の電動モータ15を用いて自動駐車を実行するときに、減速機構17の減速比を、高減速比である第1の減速比R1に設定し、操舵機構Pに高いアシストトルクを付加する。
【選択図】図1
【解決手段】操舵補助用の電動モータ15が、減速機構17を介してステアリングシャフト3の出力軸3bに動力を伝達する。減速機構17の減速比は、減速比変更アクチュエータとしての電動モータ23,43によって変更可能である。上記の電動モータ15を用いて自動駐車を実行するときに、減速機構17の減速比を、高減速比である第1の減速比R1に設定し、操舵機構Pに高いアシストトルクを付加する。
【選択図】図1
Description
本発明は、パワーステアリングシステムを用いて自動駐車を実行する車両用操舵装置に関するものである。
従来より、パワーステアリングシステムを利用し、運転者のハンドル操作なしで、駐車を可能とする自動操舵制御装置が提案されている(例えば特許文献1参照。)。
特開2003−341543号公報
しかし、自動駐車中にパワーステアリングのトルクが不足した場合、自動駐車を中断せざるを得ず、このようにトルクが必要な場面での中断は、運転者の多大な負担となる。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、パワーステアリングのトルク不足に起因して自動駐車が中断されるような事態の発生を防止することができる車両用操舵装置を提供することである。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、パワーステアリングのトルク不足に起因して自動駐車が中断されるような事態の発生を防止することができる車両用操舵装置を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明は、減速比可変の減速機構を介して操舵機構に動力を伝達する電動モータと、この電動モータの駆動を制御する制御部とを備え、上記減速機構は、上記減速比を相対的に高い第1の減速比および相対的に低い第2の減速比に変更するための減速比変更アクチュエータを含み、上記制御部は、上記電動モータの動力により操舵を補助するパワーステアリングモードと、上記電動モータの動力を用いて車両の自動駐車を実行可能な駐車支援モードとを切り換え可能であり、上記制御部は、駐車支援モードのときの減速比を第1の減速比とするように、減速比変更アクチュエータを制御する機能を有することを特徴とするものである。
本発明では、自動駐車を実行するときは、相対的に高い減速比に設定されるので、操舵機構に高いアシストトルクを付加することが可能となる。したがって、トルク不足で自動操舵が中断するようなことがない。
また、上記制御部は、パワーステアリングモードにおいて、車両の据え切りのときの減速比を第1の減速比とするように、減速比変更アクチュエータを制御する機能を有する場合がある(請求項2)。自動駐車が実行されないときでも、据え切り動作等、高いアシストトルクが要求されるときには、減速機構を高減速比にすることで、据え切りを円滑に行うことが可能となる。
また、上記制御部は、パワーステアリングモードにおいて、車両の据え切りのときの減速比を第1の減速比とするように、減速比変更アクチュエータを制御する機能を有する場合がある(請求項2)。自動駐車が実行されないときでも、据え切り動作等、高いアシストトルクが要求されるときには、減速機構を高減速比にすることで、据え切りを円滑に行うことが可能となる。
また、上記減速機構は、可変径プーリを含むベルト・プーリ機構を含み、上記減速比変更アクチュエータは、巻き掛けられたベルトに対する可変径プーリの有効半径を変更可能なアクチュエータを含む場合がある(請求項3)。この場合、簡単な構造で容易に減速比を変更することができる。
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係る車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、車両用操舵装置1が、ステアリングホイール等の操舵部材2に連結しているステアリングシャフト3と、ステアリングシャフト3に自在継手4を介して連結される中間軸5と、中間軸5に自在継手6を介して連結されるピニオンシャフト7と、ピニオンシャフト7の端部近傍に設けられたピニオン歯7aに噛み合うラック歯8aを有して自動車の左右方向に延びる転舵軸としてのラックバー8とを有している。ピニオンシャフト7およびラックバー8を含むラックアンドピニオン機構によって操舵機構Pが構成されている。
図1は本発明の一実施の形態に係る車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、車両用操舵装置1が、ステアリングホイール等の操舵部材2に連結しているステアリングシャフト3と、ステアリングシャフト3に自在継手4を介して連結される中間軸5と、中間軸5に自在継手6を介して連結されるピニオンシャフト7と、ピニオンシャフト7の端部近傍に設けられたピニオン歯7aに噛み合うラック歯8aを有して自動車の左右方向に延びる転舵軸としてのラックバー8とを有している。ピニオンシャフト7およびラックバー8を含むラックアンドピニオン機構によって操舵機構Pが構成されている。
ラックバー8は車体に固定されるハウジング9内に図示しない複数の軸受を介して直線往復動自在に支持されている。ラックバー8の両端部はハウジング9の両側へ突出し、各端部にはそれぞれタイロッド10が結合されている。各タイロッド10は対応するナックルアーム(図示せず)を介して対応する操向輪11に連結されている。
操舵部材2が操作されてステアリングシャフト3が回転されると、この回転がピニオン歯7aおよびラック歯8aによって、自動車の左右方向に沿ってのラックバー8の直線運動に変換される。これにより、操向輪11の転舵が達成される。
操舵部材2が操作されてステアリングシャフト3が回転されると、この回転がピニオン歯7aおよびラック歯8aによって、自動車の左右方向に沿ってのラックバー8の直線運動に変換される。これにより、操向輪11の転舵が達成される。
ステアリングシャフト3は、操舵部材2に連なる入力軸3aと、ピニオンシャフト7に連なる出力軸3bとに分割されており、これら入、出力軸3a,3bはトーションバー3cを介して同一の軸線上で相対回転可能に互いに連結されている。
トーションバー3cを介する入、出力軸3a,3b間の相対回転変位量により操舵トルクを検出するトルクセンサ12が設けられている。このトルクセンサ12による検出信号は、制御部60に与えられる。また、制御部60には、車速を検出する車速センサ13の検出信号および車両のヨーレートを検出するヨーレートセンサ14の検出信号が与えられる。さらに、制御部60には、操舵補助用または駐車支援用として機能する電動モータ15の回転角を検出する回転角センサ16の検出信号が与えられるようになっている。
トーションバー3cを介する入、出力軸3a,3b間の相対回転変位量により操舵トルクを検出するトルクセンサ12が設けられている。このトルクセンサ12による検出信号は、制御部60に与えられる。また、制御部60には、車速を検出する車速センサ13の検出信号および車両のヨーレートを検出するヨーレートセンサ14の検出信号が与えられる。さらに、制御部60には、操舵補助用または駐車支援用として機能する電動モータ15の回転角を検出する回転角センサ16の検出信号が与えられるようになっている。
制御部60は、電動モータ15を用いて操舵補助するパワーステアリングモードと、パワーステアリングシステムを用いて自動駐車を実行する駐車支援モードとに切り換え可能とされている。制御部60は、例えば、パワーステアリングモードのときには、トルクセンサ12によるトルク検出結果や車速センサ13による車速検出結果等に基づいて、電動モータ15をトルク制御する。電動モータ15の出力回転が、ベルト・プーリ機構を含む減速機構17を介して減速されてピニオンシャフト7に伝達され、ラックバー8の直線運動に変換されて、操舵が補助される。
上記の減速機構17の減速比は、後述する減速比変更アクチュエータとしての電動モータ23,43によって、変更可能とされている。
図示していないが、制御部60は、CPU、処理プログラムが書かれたROM、そのプログラムの実行時の作業領域メモリであるRAM、およびI/Oインターフェースから構成されている。上記のトルクセンサ12、車速センサ13、ヨーレートセンサ14および回転角センサ16からの信号がI/Oインターフェースを介して入力され、後述する切り替え部79への切り替え指令や操舵角設定値θ* がI/Oインターフェースを介して出力されるようになっている。
図示していないが、制御部60は、CPU、処理プログラムが書かれたROM、そのプログラムの実行時の作業領域メモリであるRAM、およびI/Oインターフェースから構成されている。上記のトルクセンサ12、車速センサ13、ヨーレートセンサ14および回転角センサ16からの信号がI/Oインターフェースを介して入力され、後述する切り替え部79への切り替え指令や操舵角設定値θ* がI/Oインターフェースを介して出力されるようになっている。
図2を参照して、上記減速機構17は、電動モータ15により回転駆動される駆動プーリとしての第1の可変径プーリ18と、ステアリングシャフト3の出力軸3bと一体回転可能に連結された従動プーリとしての第2の可変径プーリ19と、第1および第2の可変径プーリ18,19に巻き回された無端状のベルト20とを備える。
第1の可変径プーリ18は、電動モータ15の回転軸15aの同軸上に一体回転可能に設けられている。第1の可変径プーリ18は、回転軸15aと一体回転可能で且つ回転軸15aに対する軸方向移動が規制された環状の第1のプーリ主体21と、回転軸15aと一体回転可能で且つ回転軸15aに軸方向に移動可能に係合された環状の第2のプーリ主体22と、第2のプーリ主体22の回転軸15a上の位置を調整するための減速比変更アクチュエータとしての電動モータ23とを備える。
第1の可変径プーリ18は、電動モータ15の回転軸15aの同軸上に一体回転可能に設けられている。第1の可変径プーリ18は、回転軸15aと一体回転可能で且つ回転軸15aに対する軸方向移動が規制された環状の第1のプーリ主体21と、回転軸15aと一体回転可能で且つ回転軸15aに軸方向に移動可能に係合された環状の第2のプーリ主体22と、第2のプーリ主体22の回転軸15a上の位置を調整するための減速比変更アクチュエータとしての電動モータ23とを備える。
第1および第2のプーリ主体21,22は、相対向する伝動面24,25をそれぞれ有し、伝動面24,25間にベルト20が挟持されている。伝動面24,25は、互いに逆向きに傾斜するテーパ状をなし、互いの間に、いわゆるV形溝を区画している。
第2のプーリ主体22は回転軸15aに嵌合されたハブ22aを有し、このハブ22aは転がり軸受26を介して回転自在に支持されている。転がり軸受26の内輪27は、ハブ22aと一体回転可能であり、ハブ22aに対する軸方向移動が規制されている。
第2のプーリ主体22は回転軸15aに嵌合されたハブ22aを有し、このハブ22aは転がり軸受26を介して回転自在に支持されている。転がり軸受26の内輪27は、ハブ22aと一体回転可能であり、ハブ22aに対する軸方向移動が規制されている。
転がり軸受26の外輪28は、スライダ29によって支持されている。スライダ29は、ガイド機構30を介して回転軸15aの軸線に沿って移動可能に支持されており、また、スライダ29が回転軸15aの軸線回りに回転することが規制されている。外輪28およびスライダ29は、軸方向に一体移動可能であり且つ相対回転不能である。
減速比変更アクチュエータとしての電動モータ23のハウジングは、車体に固定されている。また、電動モータ23の回転軸23aの外周には、ねじ31が形成され、そのねじは、スライダ29に形成されたねじ孔32に螺合されている。これにより、電動モータ23が駆動されると、回転軸23aの回転が、回転軸15aの軸方向に沿ってのスライダ29の移動に変換されるようになっている。そのスライダ29、転がり軸受26および第2のプーリ主体22が、回転軸15aの軸方向に一体移動し、これにより、第1および第2のプーリ主体21,22間の間隔が変更され、その結果、ベルト20に対する第1の可変径プーリ18の有効半径E1が変更されるようになっている。
減速比変更アクチュエータとしての電動モータ23のハウジングは、車体に固定されている。また、電動モータ23の回転軸23aの外周には、ねじ31が形成され、そのねじは、スライダ29に形成されたねじ孔32に螺合されている。これにより、電動モータ23が駆動されると、回転軸23aの回転が、回転軸15aの軸方向に沿ってのスライダ29の移動に変換されるようになっている。そのスライダ29、転がり軸受26および第2のプーリ主体22が、回転軸15aの軸方向に一体移動し、これにより、第1および第2のプーリ主体21,22間の間隔が変更され、その結果、ベルト20に対する第1の可変径プーリ18の有効半径E1が変更されるようになっている。
第2の可変径プーリ19は、ステアリングシャフト3の出力軸3b上に一体回転可能に設けられている。第2の可変径プーリ19は、出力軸3bと一体回転可能で且つ回転軸3bに対する軸方向移動が規制された環状の第1のプーリ主体41と、回転軸3bと一体回転可能で且つ回転軸3bに軸方向に移動可能に嵌合された環状の第2のプーリ主体42と、第2のプーリ主体42の出力軸3b上の位置を調整するための減速比変更アクチュエータとしての電動モータ43とを備える。
第1および第2のプーリ主体41,42は、相対向する伝動面44,45をそれぞれ有し、伝動面44,45間にベルト20が挟持されている。伝動面44,45は、互いに逆向きに傾斜するテーパ状をなし、互いの間に、いわゆるV形溝を区画している。
第2のプーリ主体42は出力軸3bに外嵌されたハブ42aを有し、このハブ42aは転がり軸受46を介して回転自在に支持されている。転がり軸受46の内輪47は、ハブ42aと一体回転可能であり、ハブ42aに対する軸方向移動が規制されている。
第2のプーリ主体42は出力軸3bに外嵌されたハブ42aを有し、このハブ42aは転がり軸受46を介して回転自在に支持されている。転がり軸受46の内輪47は、ハブ42aと一体回転可能であり、ハブ42aに対する軸方向移動が規制されている。
転がり軸受46の外輪48は、スライダ39によって支持されている。スライダ39は、ガイド機構50を介して出力軸3bの軸線に沿って移動可能に支持されており、また、スライダ39が出力軸3bの軸線回りに回転することが規制されている。外輪48およびスライダ39は、軸方向に一体移動可能であり且つ相対回転不能である。
減速比変更アクチュエータとしての電動モータ43のハウジングは、車体に固定されている。また、電動モータ43の回転軸43aの外周には、ねじ51が形成され、そのねじは、スライダ39に形成されたねじ孔52に螺合されている。これにより、電動モータ43が駆動されると、回転軸43aの回転が、出力軸3bの軸方向に沿ってのスライダ39の移動に変換されるようになっている。そのスライダ39と転がり軸受46および第2のプーリ主体42が、出力軸3bの軸方向に一体移動し、第1および第2のプーリ主体41,42間の間隔が変更され、ベルト20に対する第2の可変径プーリ19の有効半径E2が変更されるようになっている。
減速比変更アクチュエータとしての電動モータ43のハウジングは、車体に固定されている。また、電動モータ43の回転軸43aの外周には、ねじ51が形成され、そのねじは、スライダ39に形成されたねじ孔52に螺合されている。これにより、電動モータ43が駆動されると、回転軸43aの回転が、出力軸3bの軸方向に沿ってのスライダ39の移動に変換されるようになっている。そのスライダ39と転がり軸受46および第2のプーリ主体42が、出力軸3bの軸方向に一体移動し、第1および第2のプーリ主体41,42間の間隔が変更され、ベルト20に対する第2の可変径プーリ19の有効半径E2が変更されるようになっている。
第1の可変径プーリ18の第2のプーリ主体22を第1のプーリ主体21から遠ざけて、第1の可変径プーリ18の有効半径E1を相対的に減少させる一方、第2の可変径プーリ19の第2のプーリ主体42を第1のプーリ主体41に近づけて、第2の可変径プーリ19の有効半径E2を相対的に増大させることにより、減速機構17による減速比を相対的に高い減速比に変更することができる。具体的には、駐車支援モードのとき減速比が、相対的に高い第1の減速比R1に設定され、パワーステアリングモードのときの減速比が、相対的に低い第2の減速比R2(R1>R2)に設定されている。
図3は駐車支援のためのシステムの構成図である。本システムは、駐車データ70、報知手段である報知部72、据え切り手段である据え切り指令部74、車両位置検出手段である車両位置検知部76、操舵角設定手段である操舵角設定部77、ハンドルの回転制御手段である回転制御部78から構成される。回転制御部78は、内部にモードを切り替える切り替え手段である切り替え部79を有している。
上記構成において、駐車データ70は、メモリに記憶された例えば左後方並列駐車の操舵角データである。例えば、図4に示すように右方向への操舵角+θ1 、左方向への操舵角−θ2 、右方向への操舵角+θ3 等が順に記憶されている。図3を参照して、据え切り指令部74は、車両が停車中のみにハンドルを回転させる指令を出す役割をする。また、切り替え部79への指令も出し、トルク制御部73によってトルク制御が実行されるパワーステアリングモードを、自動操舵制御が実行される駐車支援モードに切り替える役割も果たしている。
操舵角設定部77は、駐車データ70中に記憶された操舵角を回転制御部78に出力する役割をする。そして、回転制御部78は操舵角設定部77から設定された操舵角と電動モータ15の回転角センサ16の出力を比較し、精度よくハンドルを回転させる。すなわち、据え切りさせる。報知部72は、運転者へ報知する役割をし、例えば所定音で据え切り後のアクセルタイミング、又周期音で移動後のブレーキタイミングを報知する。
車両位置検知部76は、駐車開始位置を起点として現在の車両位置を検出する役割をする。例えば、アクセル報知後、ヨーレートセンサ14より信号を受け取り、それを積分してヨー角を算出する。ハンドルの据え切り状態で、アクセルを踏み込めばヨー角が変化するのでそれにより車両位置が算出される。この場合の車両位置とは、ブレーキをかける位置、ハンドルを切り返す地点の意味である。各構成要素は、上記のような機能を有している。
次に、本実施の形態の自動駐車の動作を図5に示すフローチャートで説明する。この動作は、図6に示す左後方並列駐車する場合の動作である。図6において、A地点は駐車開始点を意味し、B地点はハンドル切り返し点を意味し、C地点はハンドルを中立に戻して後退する後退開始点を意味する。又、右のグラフは、後述する一連の動作によって変化するパラメータのグラフである。(a)はヨー角速度の変化を示し、(b)はヨー角の変化、(c)は操舵角の変化を示している。
ステップS1でイグニッションスイッチをオンすると、ステップS2でパワーステアリングモードが出力され、パワーステアリングモードとなる。この状態から、停車中であること、および図示しないスイッチ(例えば後方並列駐車アシストスイッチ)が押されることを条件として(ステップS3)、駐車支援モードが据え切り指令部74から出力される(ステップS4)。据え切りは、車両の停車中にハンドルを回転させることを意味し、停車状態確認後、切り替え部79に出力される。これにより、パワーステアリングモードから駐車支援モードに切り替えられる。
この駐車支援モードへの切り替えに応じて、減速比変更アクチュエータとしての各電動モータ23,43に対して、減速機構17の減速比を第1の減速比R1に変更する指令が出力される(ステップS5)。
次にステップS6に移行し、駐車データ70から初めの操舵角+θ1 を読み、操舵角設定部77から回転制御部78に出力する。これにより、据え切り動作が開始される。減速機構17による減速比が高減速比である第1の減速比R1に設定されているので、ステアリングシャフト3の出力軸3bに対して高トルクを供給することができる。その結果、トルク不足を招いて、自動駐車が中断するようなことがない。
次にステップS6に移行し、駐車データ70から初めの操舵角+θ1 を読み、操舵角設定部77から回転制御部78に出力する。これにより、据え切り動作が開始される。減速機構17による減速比が高減速比である第1の減速比R1に設定されているので、ステアリングシャフト3の出力軸3bに対して高トルクを供給することができる。その結果、トルク不足を招いて、自動駐車が中断するようなことがない。
次に、ステップS7において据え切り動作の終了を確認する。これは、電動モータ15の回転角センサ16の値を読むことで判定される。NOの場合は、終了までステップS7で待機する。YES、即ち終了の場合はステップS8に移行する。
ステップS8においては、例えばギアの位置を指示し、アクセルを踏み込むようブザー音、又は音声合成で報知する。これにより、車両は移動を開始する。
ステップS8においては、例えばギアの位置を指示し、アクセルを踏み込むようブザー音、又は音声合成で報知する。これにより、車両は移動を開始する。
次に、ステップS9に移行し、車両位置検出部76がヨー角を算出し、ステップS10において、そのヨー角が所定値B’に近づいたか否かを判定する。YESであれば、ステップS11に移行し運転者にブレーキを踏むよう報知し、車両を停止させる。
この時のブレーキ報知は、例えば図7に示すヨー角グラフ(a)とブザー&LEDのON/OFFグラフ(b)で示される。すなわち、ヨー角が所定値B’に近づくにつれてブザー音とLEDの点滅周期を短くし、所定値B’の到達点で連続音と連続点灯により注意を喚起する。これにより、運転者は予め停止点を感知し、スムーズに又正確に車両を停止させることができる。即ち、停止位置の誤差を少なくすることができる。
この時のブレーキ報知は、例えば図7に示すヨー角グラフ(a)とブザー&LEDのON/OFFグラフ(b)で示される。すなわち、ヨー角が所定値B’に近づくにつれてブザー音とLEDの点滅周期を短くし、所定値B’の到達点で連続音と連続点灯により注意を喚起する。これにより、運転者は予め停止点を感知し、スムーズに又正確に車両を停止させることができる。即ち、停止位置の誤差を少なくすることができる。
その後、ステップS6に戻り、次の駐車データから次の操舵角−θ2 を読む。これは、車両をB地点からC地点に移動させるためのデータである。そして、ステップS6〜ステップS10の一連の動作を行う。
この時、ステップS10ではヨー角(ヨーレートの積分値)は所定値B’を越えているのでステップS12に至り、ここでヨー角が所定値C’に近づいたか否か判定する。NOであれば、ステップS9〜ステップS12を繰り返す。すなわち、ヨー角を算出し、ステップS12においてヨー角が所定値C’に近づくまで待機する。ステップS12において、YESとなればステップS13に移行し、ステップS10と同様に運転者にブレーキを踏むよう報知し、車両を停止させる。報知方法も同様である。
この時、ステップS10ではヨー角(ヨーレートの積分値)は所定値B’を越えているのでステップS12に至り、ここでヨー角が所定値C’に近づいたか否か判定する。NOであれば、ステップS9〜ステップS12を繰り返す。すなわち、ヨー角を算出し、ステップS12においてヨー角が所定値C’に近づくまで待機する。ステップS12において、YESとなればステップS13に移行し、ステップS10と同様に運転者にブレーキを踏むよう報知し、車両を停止させる。報知方法も同様である。
次に、ステップS14に移行し、駐車データ70から次の(最後)操舵角を読み、据え切り指令を出力する。即ち、最後の操舵角+θ3 を回転制御部78に出力する。これにより、車両のハンドルの据え切りが開始される。
そして、ステップS15において据え切り終了か否かを判定する。NOであれば、終了までステップS15で待機する。YESであれば、この時点でハンドルは中立に戻される。最後にステップS16に移行し、運転者にアクセルを踏むよう、即ち後退するように報知する。この段階(地点C)では、車両は他車輌又は駐車側線と平行の状態であるので、運転者は後方を確認して後退するだけでよい。すなわち、容易に後方並列駐車することができる。そして、S17において、駐車支援モードが解除される。
そして、ステップS15において据え切り終了か否かを判定する。NOであれば、終了までステップS15で待機する。YESであれば、この時点でハンドルは中立に戻される。最後にステップS16に移行し、運転者にアクセルを踏むよう、即ち後退するように報知する。この段階(地点C)では、車両は他車輌又は駐車側線と平行の状態であるので、運転者は後方を確認して後退するだけでよい。すなわち、容易に後方並列駐車することができる。そして、S17において、駐車支援モードが解除される。
以上示したように、本実施の形態では、操舵補助用の電動モータ15を用いて自動駐車を実行するときに、電動モータ15の動力をステアリングシャフト3の出力軸3bに伝達する減速機構17の減速比を、高減速比である第1の減速比R1に設定する。したがって、自動駐車の実行途中でトルク不足に陥って、自動駐車が中断してしまうような事態の発生を確実に防止することができる。
また、本実施の形態では、ハンドルの切り返し点をヨー角から判定している。駐車時には、速度が遅く又移動距離が短いので、速度、車輪の回転角からその切り返しを正確に求めるのは、困難な場合がある。本実施の形態では、速度又車輪の回転角より感度のよいヨー角を用いているので、正確にその切り返し点を判定することができ、正確に駐車を支援することができる。
また、運転者がハンドル操作なしで、アクセル操作とブレーキ操作のみで車両を正確に駐車させることができるという利点がある。また、パワーステアリングシステムを有する車両であれば、容易に且つコスト安価に本発明を適用することができる。
なお、上記の実施の形態では、駐車支援モードのときに、減速機構17の減速比を相対的に高い第1の減速比R1に変更したが、これに付加して、パワーステアリングモードのときに、車両の据え切りのための操舵に応じて、減速比を相対的に高い第1の減速比R1に設定するようにしてもよい。
なお、上記の実施の形態では、駐車支援モードのときに、減速機構17の減速比を相対的に高い第1の減速比R1に変更したが、これに付加して、パワーステアリングモードのときに、車両の据え切りのための操舵に応じて、減速比を相対的に高い第1の減速比R1に設定するようにしてもよい。
具体的には、図8に示すように、パワーステアリングモードでは、まず、ステップS21において、減速機構17の減速比が相対的に低い第2の減速比R2に設定される。次いで、ステップS22で、据え切り操作が行われるか否かが監視される。具体的には、運転者が、例えば据え切り実行スイッチをオンすることにより、減速比変更アクチュエータとしての電動モータ23,43が駆動されて、減速機構17の減速比が相対的に高い第1の減速比R1に変更される。
これにより、操舵機構Pに高いアシストトルクが与えられた状態で、運転者によるハンドル操作で、容易に据え切りを実施することができる。
その後、据え切りの終了を待って(ステップS24)、終了すれば、ステップS1に戻り、第2の減速比R2に戻す。
また、上記実施の形態では、アクセルとブレーキ操作の時期を運転者に報知させるようにして、車両の移動に関しては運転者が操作するようにしている。しかし、このアクセルとブレーキの操作を自動的に行うようにすることで、完全自動の駐車装置としても良い。また、上記実施の形態では左後方並列駐車する場合の例を示したが、勿論、右後方並列駐車する場合でも、縦列駐車する場合でもよい。予め、学習した駐車データがあれば、それに従って容易に各種駐車を行うことができる。
その後、据え切りの終了を待って(ステップS24)、終了すれば、ステップS1に戻り、第2の減速比R2に戻す。
また、上記実施の形態では、アクセルとブレーキ操作の時期を運転者に報知させるようにして、車両の移動に関しては運転者が操作するようにしている。しかし、このアクセルとブレーキの操作を自動的に行うようにすることで、完全自動の駐車装置としても良い。また、上記実施の形態では左後方並列駐車する場合の例を示したが、勿論、右後方並列駐車する場合でも、縦列駐車する場合でもよい。予め、学習した駐車データがあれば、それに従って容易に各種駐車を行うことができる。
また、上記実施の形態では報知手段の報知は、音、および/または光の周期変化による報知であったが、勿論強度変化とすることもできる。または、強度変化と音声合成を合わせれば、より効果的に運転者に認識させることができる。
また、上記実施の形態ではヨーレートセンサからヨー角を算出して、ハンドルを切り替える車両位置を判断したが、精密な速度センサを有すればそれより移動距離を求めて、移動距離から車両位置を検出してもよい。
また、上記実施の形態ではヨーレートセンサからヨー角を算出して、ハンドルを切り替える車両位置を判断したが、精密な速度センサを有すればそれより移動距離を求めて、移動距離から車両位置を検出してもよい。
また、前輪、後輪の回転角から移動距離が正確に算出できればそれを利用し、車両位置を求めてもよい。さらに、画像情報から車両位置を求めても良い。これらによっても同等の結果が得られる。
また、減速機構17として、遊星ギヤ機構その他の、差動機構を用いるようにしてもよい。
また、減速機構17として、遊星ギヤ機構その他の、差動機構を用いるようにしてもよい。
1…車両用操舵装置、2…操舵部材、3…ステアリングシャフト、3b…出力軸、P…操舵機構、12…トルクセンサ、13…車速センサ、14…ヨーレートセンサ、15…電動モータ、16…回転角センサ、17…減速機構、18…第1の可変径プーリ、19…第2の可変径プーリ、20…ベルト、E1,E2…有効半径、23,43…電動モータ(減速比変更アクチュエータ)、60…制御部
Claims (3)
- 減速比可変の減速機構を介して操舵機構に動力を伝達する電動モータと、
この電動モータの駆動を制御する制御部とを備え、
上記減速機構は、上記減速比を相対的に高い第1の減速比および相対的に低い第2の減速比に変更するための減速比変更アクチュエータを含み、
上記制御部は、上記電動モータの動力により操舵を補助するパワーステアリングモードと、上記電動モータの動力を用いて車両の自動駐車を実行可能な駐車支援モードとを切り換え可能であり、
上記制御部は、駐車支援モードのときの減速比を第1の減速比とするように、減速比変更アクチュエータを制御する機能を有することを特徴とする車両用操舵装置。 - 請求項1において、上記制御部は、パワーステアリングモードにおいて、車両の据え切りのときの減速比を第1の減速比とするように、減速比変更アクチュエータを制御する機能を有することを特徴とする車両用操舵装置。
- 請求項1または2において、上記減速機構は、可変径プーリを含むベルト・プーリ機構を含み、上記減速比変更アクチュエータは、巻き掛けられたベルトに対する可変径プーリの有効半径を変更可能なアクチュエータを含むことを特徴とする車両用操舵装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006184793A JP2008013005A (ja) | 2006-07-04 | 2006-07-04 | 車両用操舵装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008013005A true JP2008013005A (ja) | 2008-01-24 |
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ID=39070475
Family Applications (1)
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Country Status (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2006
- 2006-07-04 JP JP2006184793A patent/JP2008013005A/ja active Pending
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