JP2008011140A - 薄膜圧電共振器及びその製造方法 - Google Patents

薄膜圧電共振器及びその製造方法 Download PDF

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Masaji Takayama
正司 高山
Hironobu Shibata
浩延 柴田
Keiko Kawamura
圭子 河村
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Abstract

【課題】共振部の共振特性に影響を与えることなく電極における電気抵抗の低減を図れる薄膜圧電共振器及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】下部電極2と、上部電極3と、前記下部電極と前記上部電極との間に設けられた圧電体膜4と、を備え、前記下部電極及び前記上部電極の少なくともいずれかは、中空部5、6を有することを特徴とする薄膜圧電共振器を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、薄膜圧電共振器及びその製造方法に関する。
例えば、移動体通信機器における高周波フィルタとして、従来より弾性表面波素子が使用されているが、弾性表面波素子は、近年求められている利用周波数の高周波数化への対応が難しくなってきている。そこで、圧電薄膜の厚み方向の縦振動を利用した薄膜圧電共振器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
薄膜圧電共振器の特性は、圧電体膜を挟んで設けられた上下の電極の材質や膜厚に大きく依存する。例えば、電極の膜厚を厚くすると電気抵抗は低下し、これにより、共振のするどさを表す品質係数Q値は向上する。しかし、電極が厚くなると、共振部の質量が増大し、所望の共振周波数を維持するため、電極を厚くした分、圧電体膜を薄くする必要がある。電極を厚くし、圧電体膜を薄くすると、電気機械結合係数は低下してしまう。
特開2003−163566号公報
本発明は、共振部の共振特性に影響を与えることなく電極における電気抵抗の低減を図れる薄膜圧電共振器及びその製造方法を提供する。
本発明の一態様によれば、下部電極と、上部電極と、前記下部電極と前記上部電極との間に設けられた圧電体膜と、を備え、前記下部電極及び前記上部電極の少なくともいずれかは、中空部を有することを特徴とする薄膜圧電共振器が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、基板に凹部を形成する工程と、前記凹部の内壁面に第1の下部電極を形成する工程と、前記内壁面に前記第1の下部電極が形成された凹部に、犠牲層を埋め込む工程と、前記第1の下部電極に接続させて、前記犠牲層上に第2の下部電極を形成する工程と、前記第2の下部電極上に圧電体膜を形成する工程と、前記圧電体膜上に上部電極を形成する工程と、前記凹部から前記犠牲層を除去する工程と、を有することを特徴とする薄膜圧電共振器の製造方法が提供される。
また、本発明のさらに他の一態様によれば、下部電極を形成する工程と、前記下部電極上に圧電体膜を形成する工程と、前記圧電体膜上に第1の上部電極を形成する工程と、前記第1の上部電極上に犠牲層を形成する工程と、前記犠牲層を貫通すると共に前記第1の上部電極に接続する第2の上部電極を形成する工程と、前記第2の上部電極を介して前記第1の上部電極に接続する第3の上部電極を、前記第1の上部電極に対向させて形成する工程と、前記第1の上部電極上の前記犠牲層を除去する工程と、を有することを特徴とする薄膜圧電共振器の製造方法が提供される。
本発明によれば、共振部の共振特性に影響を与えることなく電極における電気抵抗の低減を図れる薄膜圧電共振器及びその製造方法が提供される。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る薄膜圧電共振器の模式図である。
本実施形態に係る薄膜圧電共振器は、圧電体膜4を、下部電極2と、上部電極3と、で挟んだ構造を有する。下部電極2及び上部電極3のそれぞれには、各内部に中空部5、6を設けている。
下部電極2は、中空部5と圧電体膜4との間に設けられ圧電体膜4の一方の面に接している内側電極部2aと、中空部5を挟んで内側電極部2aに対向する外側電極部2bとを有する。上部電極3は、中空部6と圧電体膜4との間に設けられ圧電体膜4の他方の面に接している内側電極部3aと、中空部6を挟んで内側電極部3aに対向する外側電極部3bとを有する。
下部電極2及び上部電極3のいずれか一方に高周波数信号が印加されると、圧電体膜4が励振され厚み方向に共振振動し、他方の電極から特定周波数の信号が取り出される。圧電体膜4の両面にそれぞれ接して設けられた下部電極2の内側電極部2a及び上部電極3の内側電極部3aも、圧電体膜4と共に共振する。この振動による生ずるバルク弾性波(bulk acoustic wave)は、電極の音響インピーダンスと空気の音響インピーダンスとの違いから、内側電極部2a、3aと中空部5、6との界面で反射されるため、外側電極部2b、3bは振動しない。したがって、圧電体膜4と、内側電極部2a、3aと、が共振部として機能する。その共振部は、上下を空気層(中空部5、6)で挟まれることで、振動エネルギーが閉じこめられ、高い品質係数Q値を実現することができる。
圧電体膜4と共に共振する内側電極部2a、3aのそれぞれの厚さt1、t2は、所望の共振周波数や電気機械結合係数を実現するために適切に設定する必要がある。外側電極部2b、3bは、共振振動しない部分であるので、図2に表されるように、外側電極部2b、3bを内側電極部2a、3aよりも厚くして電気抵抗の低減を図っても、外側電極部2b、3bの厚膜化に伴う共振周波数の低下をきたすことがない。よって所望の共振周波数を維持するために圧電体膜4を薄くする必要もなく、電気機械結合係数の低下を防止することができる。外側電極部2b、3bを厚くして下部電極2、上部電極3における電気抵抗を低減することで、Q値を向上できる。
また、内側電極部2a、3aと、外側電極部2b、3bとは、同一材料から構成することに限らず、それぞれの材料をそれそれに適した材料にすることで、薄膜圧電共振器の特性の最適化を図ることができる。例えば、内側電極部2a、3aには比較的Q値の高い材料を用い、外側電極部2b、3bには比較的抵抗の低い材料を用いることで、Q値のよりいっそうの向上が図れる。
内側電極部2a、3aにおける中空部5、6に臨む面(外側電極部2b、3bに対向する面)2c、3cに、例えば酸化膜が形成されるなど外部環境からの影響により不所望に質量が付加されると、共振部の質量が変動し、共振振動数が設計値からずれてしまう。本実施形態では、中空部5、6が電極材で囲まれた構造であるため、共振部の共振に影響を与える物質が、外部から中空部5、6へ入り込んで、内側電極部2a、3aにおける中空部5、6に臨む面2c、3cに付着するのを防ぐことができる。これにより、共振部の質量変動による共振振動数の変動を生じさせることなく、信頼性の高い薄膜圧電共振器を提供できる。
次に、本発明の実施形態に係る薄膜圧電共振器の具体例について説明する。
図3は、本発明の第1の具体例に係る薄膜圧電共振器の要部断面構造を例示する模式図である。
図4は、同第1の具体例に係る薄膜圧電共振器において、下部電極、圧電体膜、上部電極の平面的な配置関係を例示する模式図である。ここで、図3は、図4の線A−Aに沿った断面図である。
例えばシリコンからなる基板15に凹部が形成され、その凹部の内壁面に酸化膜17を介して、第1の下部電極18が形成されている。その凹部の開口部には、第2の下部電極22が設けられている。第2の下部電極22は、第1の下部電極18の上端に接して、それら両者は電気的に接続されている。第1の下部電極18における凹部底面に形成された部分は、図1または図2に表される前述した下部電極2の外側電極部2bに対応し、第2の下部電極22は、同下部電極2の内側電極部2aに対応する。第2の下部電極22(内側電極部)の下面は、中空部5に臨んでいる。
第2の下部電極22の上面上には、圧電体膜23が形成されている。この圧電体膜23の上面上には、第1の上部電極25が形成されている。第1の上部電極25は、図1または図2に表される前述した上部電極3の内側電極部3aに対応する。
第1の上部電極25の上には、質量付加膜26、パッシベーション膜27を介して、中空部6が設けられている。中空部6の側壁には、第2の上部電極34が設けられ、中空部6の開口部には、この開口部を覆うようにして第3の上部電極37、38が設けられている。第2の上部電極34の下端は、第1の上部電極25の表面に接し、第2の上部電極34の上端は、第3の上部電極37、38の下面に接している。すなわち、第1〜第3の上部電極25、34、37、38は、互いに電気的に接続され、内部に中空部6を設けた前述した図1または図2に表される上部電極3を構成する。第3の上部電極37、38は、外側電極部3bに対応する。
後述するように、下部電極の中空部5は、凹部に埋め込まれた犠牲層を、ビア43を介してエッチング除去することにより得られ、上部電極の中空部6は、第1の上部電極25、質量付加膜26、パッシベーション膜27を覆うように圧電体膜23上に設けられた犠牲層28の一部を、ビア42を介してエッチング除去することにより得られる。ビア43、42は、それぞれ封止材45、44で塞がれて、中空部5、6は外部環境から遮断される。
次に、第1の具体例に係る薄膜圧電共振器の製造方法の一例について説明する。
図5〜図11は、第1の具体例に係る薄膜圧電共振器の製造工程の要部を例示する模式図である。
まず、図5(a)に表されるように、例えば高抵抗シリコンからなる基板15に、凹部16を形成する。具体的には、基板15の表面上に、図示しない熱酸化膜をパターニングして、その熱酸化膜をマスクとして、基板15を例えばRIE(Reactive Ion Etching)法でエッチングして、凹部16を形成する。凹部16の深さdは、例えば3マイクロメータ(μm)ほどである。
凹部16を形成した後、マスクとして用いた熱酸化膜を除去して、図5(b)に表されるように、基板15の表面及び凹部16の内壁面を熱酸化してシリコン酸化膜17を形成し、さらに、このシリコン酸化膜17の表面に、第1の下部電極18を形成する。第1の下部電極18は、例えば、厚さ0.8マイクロメータ(μm)ほどのタングステン膜からなる。また、このタングステン膜と、シリコン酸化膜17との間には、例えば厚さ50ナノメータ(nm)ほどの窒化チタン膜が介在される。窒化チタン膜及びタングステン膜は、いずれも例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法により形成される。
この後、図5(c)に表されるように、凹部16を埋め込むように、基板15の全面に、犠牲層19を形成する。犠牲層19は、例えば、SOG(spin on glass)法により塗布されるガラス、またはLPCVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)法により形成されるTEOS(tetraethoxysilane)からなる。
この後、図6(a)に表されるように、犠牲層19を、例えばCMP(chemical mechanical polishing)法により平坦化する。なお、図6は、図5に続く工程を例示する模式図であり、(b)はその平面図、(a)は(b)の線X−Xに沿った断面図である。
次に、図7は、図6に続く工程を例示する模式図であり、(b)はその平面図、(a)は(b)の線X−Xに沿った断面図である。図7(a)及びこの平面図に対応する図7(b)に表されるように、犠牲層19上に第2の下部電極22を形成する。第2の下部電極22の材料としては、例えば、タングステン、モリブデン、チタン、アルミニウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム、白金などを用いることができる。
第2の下部電極22は、第1の下部電極18の上端に接しており、第1の下部電極18と第2の下部電極22とは電気的に接続されている。第2の下部電極22は、犠牲層19のすべてを覆っておらず、犠牲層19の一部は、第2の下部電極22から露出されている。第2の下部電極22の一部(犠牲層19が露出された一端側の反対側部分)は、基板15の表面上(酸化膜17表面上)にまで延びて形成されている。
次に、図8(a)に表されるように、第2の下部電極22を含む基板15上に、圧電体膜23が形成される。圧電体膜23は、例えば、窒化アルミニウム(AlN)、酸化亜鉛(ZnO)、ジルコン酸チタン酸塩(PZT)、チタン酸バリウム(BaTiO)などからなる。
さらに、その圧電体膜23の上に、第1の上部電極25が形成される。第1の上部電極25は、犠牲層19上の第2の下部電極22に対向する位置に形成される。第1の上部電極25の材料としては、例えば、タングステン、モリブデン、チタン、アルミニウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム、白金などを用いることができる。
次に、図8(b)に表されるように、第1の上部電極25上に、質量付加膜26が形成され、さらに、この質量付加膜26及び第1の上部電極25を覆うようにパッシベーション膜27が形成される。質量付加膜26の材料としては、例えば、窒化シリコン(SiN)等の絶縁材料、又は、アルミニウム、モリブデン等の金属材料を用いることができる。パッシベーション膜27の材料としては、例えば、窒化シリコン(SiN)、窒化アルミニウム(AlN)、窒素添加炭化シリコン(SiCN)などを用いることができる。
次に、図9(a)に表されるように、圧電体膜23上に犠牲層28が形成された後、この犠牲層28は、例えばCMP法により平坦化される。そして、犠牲層28に、リング状のビア31及び同じくリング状のビア32が形成される。犠牲層28は、例えば、SOG(spin on glass)法により塗布されるガラス、またはLPCVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)法により形成されるTEOS(tetraethoxysilane)からなる。
ビア31は、犠牲層28、パッシベーション膜27及び質量付加膜26を貫通して、第1の上部電極25における縁部近傍の表面に達する。ビア32は、第1の上部電極25の側方の犠牲層28を貫通して、圧電体膜23の表面に達する。
次に、ビア31、32の内壁面及び犠牲層28の表面上に、例えば窒化チタン膜を形成した後、ビア31及びビア32を埋め込むように、例えばタングステンを犠牲層28の全面に形成した後、窒化チタン膜及びタングステンをCMP法により平坦化する。これにより、図9(b)に表されるように、ビア31内に、例えばタングステンからなる第2の上部電極34が充填され、また、ビア32内に、例えばタングステンからなる導電材35が充填される。
次に、図10(a)に表されるように、犠牲層28及び圧電体膜23を貫通して第2の下部電極22に達するビア36を形成する。さらに、犠牲層28の表面に、Ti/Ni膜37を形成する。
次に、図示しないめっき用レジストを、Ti/Ni膜37上に選択的に形成した後、そのレジストをマスクとして、例えば金(Au)の電解めっきを行う。これにより、図10(b)に表されるように、ビア36の内壁面、およびTi/Ni膜37の表面上に、Auめっき膜38が形成される。さらに、Auめっき膜38が形成されていない部分のTi/Ni膜37をエッチング除去する。ここで、めっき用レジストとしては、例えば数マイクロメートル〜数十マイクロメートルと厚く塗布可能で、めっき液中でも化学的に安定なものを用いればよい。
第2の下部電極22は、ビア36の底部にて、めっき膜38に接続されて、犠牲層28の表面上に引き出される。また、第1の上部電極25は、第2の上部電極34を介して、Ti/Ni膜37及びめっき膜38に接続される。第2の上部電極34に接すると共に、第1の上部電極25に対向するTi/Ni膜37及びめっき膜38は、第3の上部電極として機能する。
次に、図11(a)に表されるように、ビア35の内側の犠牲層28及びその下の圧電体膜23を貫通して、第2の下部電極22に覆われていない犠牲層19の露出部表面に達する犠牲層除去用ビア43を形成する。犠牲層除去用ビア43は、1箇所または複数箇所(図4では例えば2箇所であるがこれに限らない)に形成される。あるいは、スリット状の犠牲層除去用ビア43を形成してもよい。
次に、犠牲層除去用ビア43を介して、基板15に形成した凹部内の犠牲層19を除去する。例えば、犠牲層19がシリコン酸化膜系材料からなり、凹部内壁面に形成された第1の下部電極18がタングステンからなる場合、バッファードフッ酸(HF+NHF)を用いたウェットエッチングにより、凹部内の犠牲層19のみを除去することができる。これにより、図11(b)に表されるように、第1の下部電極5と、第2の下部電極22との間に、中空部5が形成される。
また、第1の上部電極25、第2の上部電極34、および第3の上部電極37、38に囲まれた部分の犠牲層28aを、第3の上部電極37、38に開口されたビア42を介して除去する。前述した犠牲層19のエッチングと同様、例えば、犠牲層28aがシリコン酸化膜系材料からなる場合には、バッファードフッ酸(HF+NHF)を用いたウェットエッチングにより、犠牲層28aのみを除去することができる。これにより、図11(b)に表されるように、第1の上部電極25、第2の上部電極34、および第3の上部電極37、38に囲まれた中空部6が形成される。
また、犠牲層19、28aに接する電極材として、タングステンではなく、例えば銅を用いた場合には、例えばHF蒸気を用いたドライエッチングにより犠牲層19、28aを除去することができる。
次に、下部電極18、22、または上部電極25、34、37、38に高周波信号を印加して、共振部(圧電体膜23、第2の下部電極22、第1の上部電極25、質量付加膜26、パッシベーション膜27)を共振振動させて、各種特性評価を行う。この特性評価の結果を見ながら、ビア43、42を介して、中空部5、6物質のトリミングを行い、所望の特性が得られるように調整を行う。
その後、図3に表されるように、例えば金属粒子を分散させた樹脂からなる封止材45、44で、ビア43、42を塞ぐ。この封止工程は、例えば空気中で行われ、中空部5、6内に空気が充填される。あるいは、上記封止工程を、例えば窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気中で行って、中空部5、6内を不活性ガスで置換してもよい。また、例えば金属粒子分散樹脂からなる封止材45、44の表面には、無電解めっきにより、めっき膜47、46が形成される。
以上説明した中空電極構造を有する薄膜圧電体共振器を製造するにあたっては特別な技術を用いることなく、半導体プロセスにおいて広く用いられているシリコン基板上に、既存の半導体技術を用いて製造することができ、低コスト且つ大量生産が可能になる。
次に、図12は、本発明の第2の具体例に係る薄膜圧電共振器の要部断面構造を例示する模式図である。なお、前述の第1の具体例と同一の構成部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
本具体例では、第3の上部電極(外側電極部)を形成してから、犠牲層をエッチング除去して中空部6を形成するのではなく、第2の上部電極34を形成した後、この内側の犠牲層28を除去して中空部6を形成してから、第3の上部電極として例えば銅からなるプレート49で中空部6の開口を塞ぐ。銅プレート(第3の上部電極)49は、Ti/Ni膜37、金めっき膜38、AuSn/Ni膜48を介して、第2の上部電極34に接続される。また、銅プレート49は、下部電極用の犠牲層除去ビア43を塞ぐ封止材としても機能し、部品点数及び工程数の削減によるコスト低減が図れる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、それらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
電極を中空構造とするのは、下部電極と上部電極のいずれか一方のみであっても、抵抗低減によるQ値の向上を図ることはできる。また、質量付加膜26は、必ずしも設けなくてもよい。また、基板の抵抗率はRF信号の漏洩防止のため、1000オーム・センチメートル以上であることが望ましい。
本発明の実施形態に係る薄膜圧電共振器の模式図である。 図1に表される薄膜圧電共振器において、外側電極部の厚さを、内側電極部の厚さよりも厚くした薄膜圧電共振器の模式図である。 本発明の第1の具体例に係る薄膜圧電共振器の要部断面構造を例示する模式図である。 同第1の具体例に係る薄膜圧電共振器において、下部電極、圧電体膜、および上部電極の平面的な配置関係を例示する模式図である。 同第1の具体例に係る薄膜圧電共振器の製造工程の要部を例示する模式図である。 図5に続く工程を例示する模式図である。 図6に続く工程を例示する模式図である。 図7に続く工程を例示する模式図である。 図8に続く工程を例示する模式図である。 図9に続く工程を例示する模式図である。 図10に続く工程を例示する模式図である。 本発明の第2の具体例に係る薄膜圧電共振器の要部断面構造を例示する模式図である。
符号の説明
2…下部電極、3…上部電極、2a,3a…内側電極部、2b,3b…外側電極部、4…圧電体膜、5,6…中空部

Claims (5)

  1. 下部電極と、
    上部電極と、
    前記下部電極と前記上部電極との間に設けられた圧電体膜と、
    を備え、
    前記下部電極及び前記上部電極の少なくともいずれかは、中空部を有することを特徴とする薄膜圧電共振器。
  2. 前記下部電極及び前記上部電極の前記少なくともいずれかにおいて、前記中空部と前記圧電体膜との間の内側電極部の厚さよりも、前記中空部を挟んで前記内側電極部に対向する外側電極部の厚さのほうが大なることを特徴とする請求項1記載の薄膜圧電共振器。
  3. 前記下部電極及び前記上部電極の前記少なくともいずれかにおいて、前記中空部と前記圧電体膜との間の内側電極部の材料と、前記中空部を挟んで前記内側電極部に対向する外側電極部の材料と、が異なることを特徴とする請求項1または2に記載の薄膜圧電共振器。
  4. 基板に凹部を形成する工程と、
    前記凹部の内壁面に第1の下部電極を形成する工程と、
    前記内壁面に前記第1の下部電極が形成された凹部に、犠牲層を埋め込む工程と、
    前記第1の下部電極に接続させて、前記犠牲層上に第2の下部電極を形成する工程と、
    前記第2の下部電極上に圧電体膜を形成する工程と、
    前記圧電体膜上に上部電極を形成する工程と、
    前記凹部から前記犠牲層を除去する工程と、
    を備えたことを特徴とする薄膜圧電共振器の製造方法。
  5. 下部電極を形成する工程と、
    前記下部電極上に圧電体膜を形成する工程と、
    前記圧電体膜上に第1の上部電極を形成する工程と、
    前記第1の上部電極上に犠牲層を形成する工程と、
    前記犠牲層を貫通すると共に前記第1の上部電極に接続する第2の上部電極を形成する工程と、
    前記第2の上部電極を介して前記第1の上部電極に接続する第3の上部電極を、前記第1の上部電極に対向させて形成する工程と、
    前記第1の上部電極上の前記犠牲層を除去する工程と、
    を備えたことを特徴とする薄膜圧電共振器の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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