JP2008011077A - 車両の送信装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】燃料電池12の運転データを無線通信回線40を通じて管理センター50へ無線送信する送信手段30と、複数の地点における無線通信回線40の電波強度が記録された電波強度マップ22と、車両10の目的位置までの走行経路を決定するナビゲーションシステム60と、走行経路における電波強度を電波強度マップ22から取得して、データ送信のスケジュールを決定する送信スケジュール決定手段20と、を備える。
【選択図】図1
Description
特に燃料電池自動車では、燃料電池の開発に利用するため、走行中の車両における燃料電池の運転状態に関するデータを、メーカで把握したいという要求がある。しかしながらそのデータ量は膨大であり、データ記録手段を車両に搭載するには多くのコストを要する。そこで、そのデータを無線通信により送受信することが検討されている。
そこで本発明は、車両におけるデータ送信を確実かつ効率的に行うことが可能な車両の送信装置の提供を課題とする。
(車両の送信装置)
図1は、実施形態に係る車両の送信装置のブロック図である。本実施形態に係る車両の送信装置100は、車両10の燃料電池12のデータを取得するセンサ14と、そのデータを、無線通信回線40を通じて管理センター50へ無線送信する送信手段30と、複数の地点における無線通信回線40の電波強度が記録された電波強度マップ(回線状態マップ)22と、車両10の現在位置から目的位置までの走行経路6を決定するナビゲーションシステム60と、走行経路6における電波強度を電波強度マップ22から取得して、データ送信のスケジュールを決定する送信スケジュール決定手段20と、を備えている。
車両の送信装置100は、車両10の燃料電池12のデータを取得するセンサ14を備えている。燃料電池12は、反応ガスを電気化学反応させて電力を得るものであり、例えば固体ポリマーイオン交換膜等からなる固体高分子電解質膜を備えている。この固体高分子電解質膜をアノード電極およびカソード電極で両側から挟み込んで、膜電極構造体(MEA)が形成されている。その膜電極構造体のアノード電極に面してアノード側セパレータが配置され、カソード電極に面してカソード側セパレータが配置されて、セルが形成されている。このセルが複数積層されて燃料電池(スタック)12が形成されている。
また車両の送信装置100は、センサ14により取得されたデータを、無線通信回線40を通じて管理センター50へ無線送信する送信手段30を備えている。無線通信回線40として、さまざまな移動体通信において移動局と基地局との間の通信に使用される公知の無線通信回線を利用することが可能である。また送信手段30として、その無線通信回線40における無線通信に必要な送信機を備えている。
管理センター50は、例えば燃料電池12のデータを利用するメーカである。なお無線通信の基地局と管理センター50との間の通信には、有線通信回線を利用することも可能である。
また車両の送信装置100は、車両の現在位置から目的位置までの走行経路を決定するナビゲーションシステム60を備えている。ナビゲーションシステム60は、ナビゲーション処理部61と、現在位置検出部62と、地図データ記憶部64と、入力部66と、表示部68とを備えて構成されている。
地図データ記憶部64は、ハードディスク装置等の磁気ディスク装置や、CD−ROMやDVD−ROM等の光ディスク装置などのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に、地図データを記録して構成されている。その地図データとして、例えば道路や交差点の位置や形状等の道路データが格納されている。
ナビゲーション処理部61は、現在位置検出部62で検出された現在位置、入力部66から入力された目的位置、および地図データ記憶部64から読み出された地図データに基づいて、車両の走行経路探索を行うものであり、演算処理手段で構成されている。
表示部68は、地図データを表示するものであり、ディスプレイ装置等で構成されている。その地図データに重ねて、車両の現在位置および目的位置、ならびにナビゲーション処理部61で探索された走行経路等を表示しうるようになっている。
また車両の送信装置100は、複数の地点における無線通信回線40の回線状態が記録された回線状態マップを備えている。その回線状態マップとして、本実施形態では電波強度マップ22を備えている。
図6(a)は、電波強度マップの概念図である。電波強度マップ22は、各地点と基地局との間における電波強度(電波の減衰率に対応する)データの集合体である。電波強度マップ22は、車両が通行しうる道路5に沿った複数の地点について、5段階程度にランク分けされた電波強度データを保持している。なお、同じ電波強度ランクの地点が等高線で連結されていてもよく、また格子状に区画された各地域につき電波強度の平均値が保持されていてもよい。
図1に戻り、車両の送信装置100は、送信スケジュール決定手段20を備えている。この送信スケジュール決定手段20は、ナビゲーションシステム60において決定された走行経路の各地点につき、電波強度マップ22を参照して電波強度を取得する。そして、電波強度が同等の地点ごとに走行経路をエリア分けし、各エリアの走行時間を算出して、図8(a)に示すスケジュールマップを形成する。
また送信スケジュール決定手段20は、目的位置に到達するまでに送信すべきデータ量を算出し、作成したスケジュールマップに基づいて、送信スケジュールを決定する。その詳細な手法については次述する。
次に、本実施形態に係る車両の送信方法について説明する。
図2は、実施形態に係る車両の送信方法のフローチャートである。本実施形態に係る車両の送信方法は、ナビゲーションシステム60の入力部に対して新たな目的位置が入力される度に実行されるものであり、ナビゲーションシステム60による走行経路決定工程(S5)と、送信スケジュール決定手段20によるスケジュールマップ作成工程(S10)およびスケジューリング工程(S20)と、送信手段30によるデータ送信工程(S30)とを有している。
図3は、スケジュールマップ作成サブルーチンのフローチャートである。まず電波強度マップ22を参照して、車両の走行経路の各地点における電波強度を取得する(S12)。なお、電波強度マップ22に電波強度データが存在しない地点については、近接する地点の電波強度データを利用(例えば線形に補完)して電波強度を算出する。次に、電波強度が同等となる地点ごとに、走行経路をエリア分けする。例えば図6(c)では、現在位置Sから目的位置Gにかけて、電波強度が2のエリアA、電波強度が1のエリアB、電波強度が5のエリアC、電波強度が1のエリアD、および電波強度が3のエリアEに、走行経路6をエリア分けする。次に、各エリアの走行時間を求める。各エリアの走行時間を簡単に求めるには、ナビゲーションシステム60から出力された経路全体の走行時間(所要時間)を、各エリアの距離に応じて比例配分すればよい。各エリアの走行時間を正確に求めるには、各エリアの始点および終点をナビゲーションシステム60に入力して、当該エリアの走行時間を計算させればよい。
図4は、スケジューリングサブルーチンのフローチャートである。まず、目的位置までに送信すべき全データ量を算出する(S22)。この全データ量は、目的位置までの走行中に新たに取得する全てのデータ量である。なお、記録装置16に記録された未送信データ量を全データ量に加えてもよい。
また、送信推奨エリアにおける送信可能データ量が全データ量より小さい場合には、その差分のデータ量は送信非推奨エリアに配分することなく、記録装置16に蓄積するのが原則である。ただし、記録装置16に蓄積された未送信データ量が多い場合には、差分のデータ量を送信非推奨エリアに配分してもよい。この場合には、送信非推奨エリアに分類されたエリアのうち、比較的電波強度が強いエリアに配分することが望ましい。
図5は、データ送信サブルーチンのフローチャートである。まずナビゲーションシステム60により、走行中の車両の現在位置を取得する(S32)。次に、現在位置が送信エリアであるか判断する(S34)。具体的には、現在位置の属するエリアが、S24において送信データを配分された送信エリアであるか判断する。判断がYesの場合には、現在のエリアで送信を行う(S36)。また判断がNoの場合には、送信を待機して(S38)、送信データを記録装置16に蓄積する。
例えば、回線状態マップとして電波強度マップ(および通信速度マップ)を採用したが、これら以外の回線状態マップを採用することも可能である。また電波強度マップでは、電波強度を5段階にランク分けしたが、5段階以上にランク分けすることも可能である。
Claims (2)
- 車両のデータを取得するセンサと、
前記データを、無線通信回線を通じて無線送信する送信手段と、
複数の地点における前記無線通信回線の回線状態が記録された回線状態マップと、
前記車両の現在位置から目的位置までの走行経路を決定するナビゲーションシステムと、
前記走行経路における前記回線状態を前記回線状態マップから取得して、前記送信手段によるデータ送信のスケジュールを決定する送信スケジュール決定手段と、
を備えたことを特徴とする車両の送信装置。 - 前記送信スケジュール決定手段は、前記走行経路における前記回線状態が良いエリアから順にデータ送信を割り当てることを特徴とする請求項1に記載の車両の送信装置。
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