JP2008008632A - 含水状態の多孔質部材におけるガスの拡散性の評価 - Google Patents

含水状態の多孔質部材におけるガスの拡散性の評価 Download PDF

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Abstract

【課題】含水状態の多孔質部材におけるガスの拡散性を絶対的に評価する
【解決手段】拡散性評価装置1000の試料室10は、含水状態の第1試料20b、および、第2試料20aが設置されることによって、検知ガスとしての酸素を含む検査ガスとしての空気を流す第1室12と、検知ガスを含まない搬送ガスとしての窒素を流す第2室11に分離される。制御ユニット90は、圧力計80、および、差圧計82の検出値に基づいて、調圧バルブ75、および、調圧バルブ65を制御して、第1室12内を所定の圧力にするとともに、第1室12と第2室11との差圧を0にする。そして、この状態で、第1室12から、第1試料20b、および、第2試料20aを拡散して第2室11に透過した酸素の窒素中の濃度を、酸素濃度検出装置66によって検出し、この酸素濃度に基づいて、含水状態の第1試料20b、および、第2試料20aにおける酸素の拡散係数を求める。
【選択図】図1

Description

本発明は、含水状態の多孔質部材におけるガスの拡散性を評価する技術に関するものである。
従来、水素と酸素との電気化学反応によって発電する燃料電池がエネルギ源として注目されている。この燃料電池は、例えば、所定の電解質膜の両面に、それぞれアノード(水素極)、および、カソード(酸素極)を接合した膜電極接合体を備えており、アノード、および、カソードには、反応ガスとしての水素、および、酸素または酸素を含む空気がそれぞれ供給される。そして、アノード、および、カソードは、上記電気化学反応を促進するための触媒層と、導電性を有する多孔質部材からなり、触媒層に反応ガスを拡散させつつ供給するためのガス拡散層とをそれぞれ備えている。そして、カソード側の触媒層では、発電時にカソード反応によって、水(生成水)が生成される。この生成水は、カソード側のガス拡散層に移動し、また、電解質膜を透過してアノード側の触媒層やガス拡散層にも移動する。この結果、上記各反応ガスは、含水状態になってガスの拡散性が低下した各ガス拡散層内を拡散することになる。
ところで、燃料電池の発電性能を向上させるための条件のうちの1つとして、ガス拡散層のガス拡散性を向上させることが挙げられる。したがって、ガス拡散層における反応ガスの拡散性を評価することが要求される。そして、上述したように、ガス拡散層は、発電時に、含水状態で利用されるため、ガス拡散層の拡散性の評価は、含水状態で行われる必要がある。
そこで、近年では、含水状態のガス拡散層の性能を評価する技術が提案されている。例えば、下記特許文献1には、拡散層構造体(上述したガス拡散層に相当)によって試料前室と試料後室とに隔てられる試料室と、試料前室に水分を含んだ気体を送出する気体供給部と、試料前室内の気圧と試料後室の気圧との差を測定する差圧計とを有する拡散層評価装置が記載されている。この拡散層評価装置では、試料前室に水分を含んだ気体を送出して、拡散層構造体の内部に水分を浸透させた状態にし、試料前室と試料後室との差圧の時間変化(差圧上昇率)を測定することによって、拡散層構造体を燃料電池に用いたときの気体透過特性を評価する。
特開2004−363041号公報
しかし、上記特許文献1に記載された技術では、上記差圧上昇率を、複数の拡散層構造体について比較して、相対的な評価を行うことはできるが、拡散層構造体の拡散係数を求めて、絶対的な評価を行うことはできなかった。また、上記特許文献1に記載された技術では、試料前室と試料後室との差圧によって、拡散層構造体の内部の水分が移動してしまうという問題もあった。これらの課題は、燃料電池に用いられるガス拡散層の拡散性の評価に限られず、含水状態の多孔質部材おけるガスの拡散性の評価について共通する課題である。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、含水状態の多孔質部材におけるガスの拡散性を絶対的に評価することを目的とする。
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明では、以下の構成を採用した。
本発明の装置は、
含水状態の多孔質部材における検知ガスとしての所定のガスの拡散性を評価する拡散性評価装置であって、
前記多孔質部材が設置されることによって、第1室と第2室とに分離される試料室と、
前記検知ガスとしての所定のガスを含む所定の検査ガスを、前記第1室に供給する検査ガス供給部と、
前記検査ガスを、前記第1室から排出する検査ガス排出部と、
前記第1室内の圧力を検出する圧力検出部と、
該圧力が所定値になるように、前記検査ガス排出部を制御する圧力制御部と、
前記第1室から前記多孔質部材内を拡散して前記第2室に移動した前記検査ガス中の検知ガスを前記第2室の外部に搬送するための、前記検知ガスを含まない所定の搬送ガスを、前記第2室に供給する搬送ガス供給部と、
前記搬送ガスを、前記移動した検知ガスとともに、前記第2室から排出する搬送ガス排出部と、
前記第1室内の圧力と前記第2室内の圧力との差圧を検出する差圧検出部と、
該差圧がほぼ0になるように、前記搬送ガス供給部、および、前記搬送ガス排出部の少なくとも一方を制御する差圧制御部と、
前記差圧がほぼ0であるときに、前記搬送ガス排出部から排出された前記搬送ガスに含まれる前記検知ガスの濃度を検出する検知ガス濃度検出部と、
該濃度に基づいて、前記多孔質部材における前記検知ガスの拡散係数を算出する演算部と、
を備えることを要旨とする。
本発明では、第1室内を所定の圧力とし、さらに、第1室と第2室との差圧がほぼ0の状態で、含水状態の多孔質部材における検査ガス中の検知ガスの拡散係数を求めることができる。また、本発明では、第1室と第2室との差圧をほぼ0の状態とするので、第1室と第2室との差圧による多孔質部材の内部での水分の移動を防止することができる。したがって、含水状態の多孔質部材におけるガスの拡散性を絶対的に評価することができる。また、拡散性の評価対象としての多孔質部材を燃料電池に用いられるガス拡散層とする場合には、ガスの供給圧力や、流量等を変動させ、発電時の燃料電池内の環境条件を模擬して、ガス拡散層におけるガスの拡散性の評価を行うようにすることもできる。
なお、本明細書において、「検査ガス」とは、ガスの拡散性の評価に用いられる「検知ガス」を含むガスであり、例えば、検査ガスとして空気を用い、検知ガスとして酸素を用いる場合が挙げられる。ただし、検査ガスは、検知ガスを含む混合ガスである必要はなく、検知ガスと検査ガスとが一致していてもよい。検査ガスとして検知ガスを用いる場合がこれに相当する。
上記拡散性評価装置において、
前記検査ガス供給部、および、前記搬送ガス供給部の少なくとも一方は、前記供給するガスを加湿する加湿部を備えるようにすることが好ましい。
こうすることによって、含水状態の多孔質部材の乾燥を抑制することができる。
上記いずれかの拡散性評価装置において、
さらに、前記多孔質部材を所定の温度に加熱する加熱部を備えるようにしてもよい。
こうすることによって、例えば、燃料電池の発電時の温度でのガス拡散層におけるガスの拡散性を評価することができる。
上記いずれかの拡散性評価装置において、さらに、
前記試料室内に設置された乾燥した多孔質部材に水を圧入することによって、前記乾燥した多孔質部材を含水状態にする圧入部を備えるようにしてもよい。
ここで、「乾燥した多孔体部材」とは、「乾燥させた多孔体部材」を意味するものではなく、「含水状態にされていない多孔体部材」を意味している。
本発明によって、乾燥した多孔質部材を試料室内に設置した後に、この多孔質部材を含水状態にし、速やかに拡散性の評価を行うことができる。
上記拡散性評価装置において、
前記圧入部は、前記試料室内にほぼ平行に設置された複数の前記乾燥した多孔質部材の間に水を注入し、前記複数の乾燥した多孔質部材を、該複数の乾燥した多孔質部材同士が互いに密着するように押圧することによって、前記複数の乾燥した多孔質部材のそれぞれに前記水を圧入するようにしてもよい。
こうすることによって、複数の乾燥した多孔質部材を含水状態にすることができる。
また、上記圧入部を備える拡散性評価装置において、
前記圧入部は、前記試料室内に乾燥した多孔質部材が設置された状態で、該乾燥した多孔質部材の一方の面に水を供給し、前記乾燥した多孔質部材の他方の面から該乾燥した多孔質部材の内部を減圧することによって、前記乾燥した多孔質部材に前記水を圧入するようにしてもよい。
こうすることによって、1枚以上の乾燥した多孔質部材を含水状態にすることができる。
本発明は、上述の拡散性評価装置としての構成の他、評価方法や、拡散性評価装置の制御方法の発明として構成することもできる。また、これらを実現するコンピュータプログラム、およびそのプログラムを記録した記録媒体、そのプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号など種々の態様で実現することが可能である。なお、それぞれの態様において、先に示した種々の付加的要素を適用することが可能である。
本発明をコンピュータプログラムまたはそのプログラムを記録した記録媒体等として構成する場合には、拡散性評価装置の動作を制御するプログラム全体として構成するものとしてもよいし、本発明の機能を果たす部分のみを構成するものとしてもよい。また、記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、DVD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置などコンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用できる。
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき以下の順序で説明する。
A.拡散性評価装置の構成:
B.試料室の構造:
C.試料室への試料の設置:
D.拡散性評価装置の動作制御
E.変形例:
A.拡散性評価装置の構成:
図1は、本発明の一実施例としての拡散性評価装置1000の概略構成を示す説明図である。この拡散性評価装置1000は、含水状態の多孔質部材におけるガスの拡散係数を測定するための装置である。本実施例では、多孔質部材からなり、燃料電池に用いられるガス拡散層が含水状態であるときの酸素の拡散係数を測定するものとする。本実施例では、検査ガスとして空気を用い、検知ガスとして空気中の酸素を用いるものとした。水素等、他のガスの拡散係数を測定するようにしてもよい。
試料室10には、含水状態の第1試料20bと第2試料20aとが重ねて設置されており、試料室10は、第1試料20b、および、第2試料20aによって、第1室12と第2室11とに分離されている。ここで、第1試料20bと、第2試料20aとは、同じ多孔質部材からなる。第1室12には、後述するように、検査ガスとしての空気が供給され、この空気は、第1試料20b、および、第2試料20aを拡散して、第2室11に透過する。第1室12には、第1室12内の絶対圧力を検出するための圧力計80が設けられている。また、第1室12、および、第2室11には、第1室12内の圧力と第2室11内の圧力との差圧を検出する差圧計82が設けられている。圧力計80は、本発明における圧力検出部に相当する。差圧計82は、本発明における差圧検出部に相当する。なお、試料室10の詳細な構造については、後に詳細に説明する。
また、試料室10は、第1試料20b、および、第2試料20aの設置時に、これらに水を圧入して含水状態にするための手段を備えている。具体的には、試料室10には、第1試料20bと第2試料20aとの間に水を注入するための注水配管13と、注水時に第1試料20bと第2試料20aとの間から空気を抜くための空気抜き配管15とが接続されている。そして、注水配管13には、注水バルブ14が配設されている。また、空気抜き配管15には、空気抜きバルブ16が配設されている。また、後述するように、試料室10には、第1試料20bと第2試料20aとの間に注水した後に、第1試料20bと第2試料20aとを密着させ、第1試料20b、および、第2試料20aに水を圧入するための治具も備えられている。これらは、本発明における圧入部に相当する。なお、試料室10への含水状態の試料の設置については、後に詳細に説明する。
試料室10の第1室12には、検査ガスとしての空気が、空気ボンベ50から、配管51、マスフローコントローラ52、加湿器53、配管54、トラッパ55、配管56を経由して供給される。マスフローコントローラ52は、空気の供給流量を調節する。加湿器53は、空気を相対湿度100%以上に加湿する。この加湿器53によって加湿された空気が第1室12に供給されるので、第1室12側から第1試料20bの乾燥を抑制することができる。トラッパ55は、加湿器53によって加湿された空気が配管54を流れるうちに凝縮した過剰な水分をトラップする。トラッパ55の底部には、排水配管57が設けられており、この排水配管57には、排水バルブ58が配設されている。空気ボンベ50と、配管51と、マスフローコントローラ52と、加湿器53と、配管54と、トラッパ55と、配管56とは、本発明における検査ガス供給部に相当する。
また、第1室12に供給された空気は、第1室12から、第1試料20b、および、第2試料20aを拡散して第2室11に透過し、未透過の空気は、配管70、トラッパ71、配管74を通じて排気される。配管74には、調圧バルブ75が配設されており、第1室12内の圧力を調節することができる。トラッパ71は、後述するように、第1試料20b、および、第2試料20aの設置時に、第1室12から排出された水をトラップする。トラッパ71の底部には、排水配管72が設けられており、この排水配管72には、排水バルブ73が配設されている。配管70と、トラッパ71と、配管74とは、本発明における検査ガス排出部に相当する。
試料室10の第2室11には、第1室12から、第1試料20b、および、第2試料20aを拡散して第2室11に透過した酸素を、第2室11の外部に搬送するための、検知ガス成分を含まない搬送ガスとしての窒素が、窒素ボンベ40から、配管41、マスフローコントローラ42、加湿器43、配管44、トラッパ45、配管46を経由して供給される。マスフローコントローラ42は、窒素の供給流量を調節する。加湿器43は、窒素を相対湿度100%以上に加湿する。この加湿器43によって加湿された窒素が第2室11に供給されるので、第2室11側から第2試料20aの乾燥を抑制することができる。トラッパ45は、加湿器43によって加湿された窒素が配管44を流れるうちに凝縮した過剰な水分をトラップする。トラッパ45の底部には、排水配管47が設けられており、この排水配管47には、排水バルブ48が配設されている。窒素ボンベ40と、配管41と、マスフローコントローラ42と、加湿器43と、配管44と、トラッパ45と、配管46とは、本発明における搬送ガス供給部に相当する。
また、第2室11に供給された窒素は、第1室12から第2室11に移動した酸素とともに、配管60、トラッパ61、配管64、酸素濃度検出装置66、配管67を通じて排気される。配管64には、調圧バルブ65が配設されており、第2室11内の圧力を調節することができる。酸素濃度検出装置66は、窒素中に含まれる酸素の濃度を検出する。トラッパ61は、後述するように、第1試料20b、および、第2試料20aの設置時に、第2室11から排出された水をトラップする。トラッパ61の底部には、排水配管62が設けられており、この排水配管62には、排水バルブ63が配設されている。配管60、トラッパ61、配管64とは、本発明における搬送ガス排出部に相当する。
拡散性評価装置1000の制御は、制御ユニット90によって行われる。制御ユニット90は、内部にCPU、RAM、ROMなどを備えるマイクロコンピュータとして構成されており、ROMに記憶されたプログラムに従って、拡散性評価装置1000の運転を制御する。図中には、拡散性評価装置1000の制御を実現するために、制御ユニット90に入出力される信号の一例を破線で示した。入力信号としては、例えば、圧力計80や、差圧計82や、酸素濃度検出装置66からの検出信号などが挙げられる。出力信号としては、例えば、マスフローコントローラ52や、加湿器53や、排水バルブ58や、マスフローコントローラ42や、加湿器43や、排水バルブ48や、調圧バルブ75や、排水バルブ73や、調圧バルブ65や、排水バルブ63や、注水バルブ14や、空気抜きバルブ16の制御信号などが挙げられる。
そして、制御ユニット90は、例えば、圧力計80によって検出された第1室12内の圧力に基づいて、第1室12内の圧力が予め設定された所定の圧力になるように、調圧バルブ75を制御する。また、制御ユニット90は、差圧計82によって検出された差圧に基づいて、差圧が0になるように、マスフローコントローラ42、および、調圧バルブ65の少なくとも一方を制御する。また、制御ユニット90は、酸素濃度検出装置66によって検出された酸素濃度に基づいて、酸素の拡散係数を算出する。制御ユニット90は、本発明における圧力制御部、差圧制御部、演算部に相当する。
B.試料室の構造:
図2は、試料室10の構造を示す説明図である。ここでは、試料室10を構成する部品の断面図を示した。図示するように、試料室10は、第1試料20bが設置され第1室12を形成する第1室形成部材120と、第1室形成部材120に設置された第1試料20bを固定するためのフランジ130と、第2試料20aが設置され第2室11を形成する第2室形成部材110とから構成される。
第1室形成部材120において、第1試料20bは、第1試料設置部120sに設置される。第1室形成部材120の内部には、第1室12、および、第1試料設置部120sから第1室12に連通する連通孔121が設けられている。また、第1室形成部材120の内部には、図1に示した配管56から第1室12に空気を流すための検査ガス供給流路122と、第1室12から図1に示した配管70に空気を流すための検査ガス排出流路123とが設けられている。また、第1試料設置部120sの側面には、図1に示した注水配管13から第1試料設置部120sに水を流すための注水流路124と、第1試料設置部120sから図1に示した空気抜き配管15に空気を排出するための空気抜き流路125とが設けられている。また、第1試料設置部120sの試料設置面には、後述する第2室形成部材110の第2試料設置部110sに設けられた試料固定ピン118が嵌合する嵌合部127が設けられている。
フランジ130は、図示するように、外側部131が第1室形成部材120の第1試料設置部120sの内側部126と嵌合するとともに、内側部132が第2室形成部材110の外側部とも嵌合する筒形状を有している。そして、フランジ130には、第1室形成部材120と嵌合したときに、第1室形成部材120の注水流路124と連通し、第1試料設置部120sに水を流すための注水流路134と、第1室形成部材120の空気抜き流路125と連通し、第1試料設置部120sから空気を排出するための空気抜き流路135とが設けられている。
第2室形成部材110において、第2試料20aは、第2試料設置部110sに設置され、第2試料設置部110sに設けられた試料固定ピン118によって固定される。第2室形成部材110の内部には、第2室11、および、第2試料設置部110sから第2室11に連通する連通孔111が設けられている。また、第2室形成部材110の内部には、図1に示した配管46から第2室11に窒素を流すための搬送ガス供給流路112と、第2室11から図1に示した配管60に窒素を流すための搬送ガス排出流路113が設けられている。
なお、これらを嵌合させたときに、第1室形成部材120の第1試料設置部120sにおける第1試料20bの設置面と、第2室形成部材110の第2試料設置部110sにおける第2試料20aの設置面とは、互いに平行である。
以下、上述した第1室形成部材120と、フランジ130と、第2室形成部材110とによって構成される試料室10に、第1試料20b、および、第2試料20aを設置し、第1試料20b、および、第2試料20aを含水状態にする方法について説明する。
C.試料室への試料の設置:
図3は、試料室10に、第1試料20b、および、第2試料20aを設置し、これらを含水状態にする方法について示す説明図である。
まず、図3(a)に示したように、第1室形成部材120の第1試料設置部120sに第1試料20bを設置して、フランジ130を第1室形成部材120に嵌合させ、第1室形成部材120に第1試料20bを固定する。また、第2室形成部材110の第2試料設置部110sに第2試料20aを設置し、試料固定ピン118によって固定する。このとき、第1試料20b、および、第2試料20aは、まだ含水状態にされておらず、乾燥している。
次に、図3(b)に示したように、フランジ130と第2室形成部材110とを、第1試料20bと第2試料20aとの間に隙間ができるように嵌合させる。そして、図1に示した注水バルブ14を開弁し、注水配管13と、第1室形成部材120の注水流路124と、フランジ130の注水流路134とを介して、第1試料20bと第2試料20aとの間の隙間に注水する。これと並行して、空気抜きバルブ16を開弁し、フランジ130の空気抜き流路135と、第1室形成部材120の空気抜き流路125と、空気抜き配管15を介して、第1試料20bと第2試料20aとの間から空気抜きを行う。
次に、注水バルブ14、および、空気抜きバルブ16を閉弁し、図3(c)に示したように、第1室形成部材120に設置された第1試料20bと、第2室形成部材110に設置された第2試料20aとが互いに密着するように、押圧治具30を用いて、第2室形成部材110と第1室形成部材120とを押圧する。そうすると、第1試料20bと第2試料20aとの間に注水された水は、第1試料20b、および、第2試料20aの内部に浸透するとともに、これらを透過し、第1室形成部材120の連通孔121、および、第2室形成部材110の連通孔111から、それぞれ第1室12、および、第2室11にあふれ出す。第1室12にあふれ出した水は、検査ガス排出流路123、および、図1に示した70から排水され、トラッパ71によってトラップされる。また、第2室11にあふれ出した水は、搬送ガス排出流路113、および、図1に示した配管60から排水され、トラッパ61によってトラップされる。
以上説明した方法によって、試料室10に、第1試料20b、および、第2試料20aを設置し、これらを含水状態にすることができる。そして、含水状態の第1試料20b、および、第2試料20aにおける酸素の拡散係数を速やかに測定することができる。
D.拡散性評価装置の動作制御:
本実施例における拡散性評価装置1000によって、含水状態の第1試料20b、および、第2試料20aにおける酸素の拡散係数を測定する動作制御の流れを説明する。なお、ここでは、制御ユニット90が一連の動作制御の全てを実行するものとするが、少なくとも一部を測定者が手動で行うようにしてもよい。また、ここで説明する拡散性評価装置1000の動作制御の流れは、一例であり、適宜変更可能である。試料室10に設置されている第1試料20b、および、第2試料20aは、先に説明した方法によって、すでに含水状態にされているものとする。
まず、制御ユニット90は、加湿器53、および、加湿器43を動作させるとともに、調圧バルブ75、および、調圧バルブ65を全開にし、マスフローコントローラ52、および、マスフローコントローラ42を制御して、所定流量の空気、および、窒素を、第1室12、および、第2室11にそれぞれ供給する。空気、および、窒素の流量は、任意に設定可能である。
次に、制御ユニット90は、圧力計80によって検出された第1室12内の圧力を参照して、第1室12内の圧力が所定値になるように、調圧バルブ75の開度を調節する。第1室12内の圧力は、任意に設定可能である。これと並行して、制御ユニット90は、差圧計82によって検出された第1室12内の圧力と第2室11内の圧力との差圧を参照して、差圧が0になるように、調圧バルブ65の開度を調節する。
そして、所定時間が経過し、試料室10内における空気と窒素の流れ、および、第1室12から第2室11への酸素の拡散状態が定常状態になった後、制御ユニット90は、酸素濃度検出装置66によって検出された窒素に含まれる酸素の濃度に基づいて、酸素の拡散係数を算出する。なお、拡散係数の算出方法は周知であるため、本明細書では説明を省略する。
以上説明した本実施例の拡散性評価装置1000によれば、第1室12内を所定の圧力とし、さらに、第1室12と第2室11との差圧がほぼ0の状態で、含水状態の第1試料20b、および、第2試料20aにおける酸素の拡散係数を求めることができる。また、本実施例では、第1室12と第2室11との差圧を0とするので、第1室12と第2室11との差圧による第1試料20b、および、第2試料20aの内部での水分の移動を防止することができる。したがって、含水状態の第1試料20b、および、第2試料20aにおける酸素の拡散性を絶対的に評価することができる。また、空気の供給圧力や、流量等を変動させ、発電時の燃料電池内の環境条件を模擬して、ガス拡散層における酸素の拡散性の評価を行うようにすることもできる。
E.変形例:
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形が可能である。
E1.変形例1:
図4は、変形例としての試料室10Aの構造、および、試料室10Aに、第1試料20b、および、第2試料20aを設置し、これらを含水状態にする方法について示す説明図である。図4(a)に、試料室10Aを構成する部品の断面図を示した。また、図4(a)〜(c)には、試料室10Aに、第1試料20b、および、第2試料20aを設置し、これらを含水状態にする様子を示した。
図4(a)に示したように、試料室10Aは、第1試料20bが設置され第1室12を形成する第1室形成部材120Aと、第2試料20aが設置され第2室11を形成する第2室形成部材110Aとから構成される。そして、本変形例の試料室10Aでは、上記実施例におけるフランジ130は用いない。その代わりに、第2室形成部材110Aが、第1室形成部材120Aの内側部126と嵌合する形状を有している。また、第1室形成部材120Aには、上記実施例における注水流路124、および、空気抜き流路125は形成されていない。この他は、上記実施例における試料室10と同じである。
試料室10Aに、第1試料20b、および、第2試料20aを設置し、これらを含水状態にする際、まず、図4(a)に示したように、第1室形成部材120Aを水平にし、第1室形成部材120Aの第1試料設置部120sに第1試料20bを設置する。また、第2室形成部材110Aの第2試料設置部110sに第2試料20aを設置し、試料固定ピン118によって固定する。
次に、図4(b)に示したように、第1室形成部材120に設置された第1試料20bの上面に十分な水を流し込む。そして、その上から、第2室形成部材110Aを嵌合させ、第1室形成部材120Aに設置された第1試料20bと、第2室形成部材110Aに設置された第2試料20aとが互いに密着するように、第2室形成部材110Aと第1室形成部材120Aとを押圧する。そうすると、第1試料20bと第2試料20aとの間の空気は、第1試料20bを透過して第2室形成部材110の連通孔111から抜け出し、第1試料20bと第2試料20aとの間の水は、第1試料20b、および、第2試料20aの内部に浸透するとともに、これらを透過し、第1室形成部材120Aの連通孔121、および、第2室形成部材110Aの連通孔111から、それぞれ第1室12、および、第2室11にあふれ出す。
そして、図4(c)に示したように、試料室10Aを90度回転させ、第1室12、および、第2室11にあふれ出した水を、重力によって、それぞれ検査ガス排出流路123、および、搬送ガス排出流路113から排水する。
こうすることによっても、試料室10Aに、第1試料20b、および、第2試料20aを設置し、これらを含水状態にすることができる。
E2.変形例2:
図5は、変形例としての試料室10Bの構造、および、試料室10Bに、第1試料20bを設置し、これを含水状態にする方法について示す説明図である。図5(a)に、試料室10Bを構成する部品の断面図を示した。また、図5(a)〜(d)には、試料室10Bに、試料20bを設置し、これを含水状態にする様子を示した。
図5(a)に示したように、試料室10Bは、先に説明した試料室10Aと同様に、試料20bが設置され第1室12を形成する第1室形成部材120Bと、第2室11を形成する第2室形成部材110Bとから構成される。そして、第2室形成部材110Bは、第1室形成部材120Bの内側部126と嵌合する形状を有している。また、本変形例の10Bでは、第1室形成部材120の試料設置部120sに設置する1枚の試料20bしか用いないので、第2室形成部材110には、試料固定ピン118は設けられておらず、第1室形成部材120Aには、嵌合部127は形成されていない。この他は、先に説明した試料室10Aと同じである。
試料室10Bに、試料20bを設置し、これを含水状態にする際、まず、図5(a)に示したように、第1室形成部材120Bを水平にし、第1室形成部材120Bの試料設置部120sに試料20bを設置する。
次に、図5(b)に示したように、第1室形成部材120に設置された試料20bの上面に十分な水を流し込む。そして、これを真空容器200の中に入れ、真空容器200の内部を真空引きして第1室12内の空気を脱気する。なお、このとき、検査ガス供給流路122、および、検査ガス排出流路123は、閉塞されている。
そして、真空容器200の内部を大気開放する。そうすると、図5(c)に示したように、試料20b上の水は、大気圧によって、試料20bの内部に浸透するとともに、これを透過し、第1室形成部材120Bの連通孔121から、第1室12に流れ込む。
そして、図5(d)に示したように、第2室形成部材110Bを嵌合させた後、先に図4(c)に示したのと同様にして、試料室10Bを90度回転させ、第1室12、および、第2室11にあふれ出した水を、重力によって、それぞれ検査ガス排出流路123、および、搬送ガス排出流路113から排水する。
こうすることによっても、試料室10Bに、1枚の試料20bを設置し、これを含水状態にすることができる。
E3.変形例3:
図6は、変形例としての拡散性評価装置1000Aの概略構成を示す説明図である。この拡散性評価装置1000Aは、試料室10に、第1試料20b、および、第2試料20aを加熱するためのヒータ84と、第1試料20b、および、第2試料20aの温度を検出するための温度センサ86とを備えている。これ以外は、上記実施例における拡散性評価装置1000と同じである。なお、図示の都合上、注水配管13、注水バルブ14、空気抜き配管15、空気抜きバルブ16は描かれていない。
本変形例の拡散性評価装置1000Aは、上記実施例における制御ユニット90の代わりに、制御ユニット90Aを備えている。そして、この制御ユニット90Aは、制御ユニット90が行う制御に加え、さらに、ヒータ84によって検出された第1試料20b、および、第2試料20aの温度を参照して、これらの温度が所定温度になるように、ヒータ84の出力を制御する。所定温度は、任意に設定可能であり、例えば、第1試料20b、および、第2試料20aがガス拡散層として用いられる燃料電池の発電時の温度が設定される。
こうすることによって、例えば、燃料電池の発電時の温度での、第1試料20b、および、第2試料20aにおける酸素の拡散係数を測定することができる。
E4.変形例4:
図7は、変形例としての拡散性評価装置1000Bの概略構成を示す説明図である。この拡散性評価装置1000Bは、試料室10に配管88、および、真空ポンプ89が備えられており、第2室11内を真空引きすることができる。また、配管46,56,60,70には、それぞれバルブ46v,56v,60v,70vが配設されている。そして、各バルブ46v,56v,60v,70vの制御は、制御ユニット90Bが行う。また、試料室10には、1枚の試料20aが設置される。これ以外は、上記実施例における拡散性評価装置1000と同じである。
本変形例では、試料室10に試料20aを設置して、含水状態にする際に、バルブ70vを閉弁し、空気抜きバルブ16、および、バルブ56vを開弁した状態で、注水バルブ14を開弁し、注水配管13から第1室12内に水を注入し、注水バルブ14を閉弁する。次に、バルブ46v、および、バルブ60vを閉弁した状態で、真空ポンプ89を駆動して第2室11内を真空引きする。そうすると、第1室12内の水は、試料20aの内部に浸透するとともに、第2室11内に流れ出る。そして、真空ポンプ89を停止し、バルブ60v,70vを開弁し、第1室12、および、第2室11内の水を、それぞれ配管70、および、配管60から排水する。
こうすることによって、試料室10に、試料20aを設置し、これを含水状態にすることができる。そして、含水状態の試料20aにおける酸素の拡散係数を速やかに測定することができる。
E5.変形例5:
上記実施例では、検査ガスとして空気を用い、空気中の酸素を検知ガスとし、搬送ガスとして窒素を用いるものとしたが、それぞれ他のガスを用いるものとしてもよい。例えば、空気ボンベ50の代わりに酸素ボンベを使用し、検査ガスと検知ガスとが一致するようにしてもよい。
E6.変形例6:
上述した実施例、および、変形例は、適宜、組み合わせるようにしてもよい。
本発明の一実施例としての拡散性評価装置1000の概略構成を示す説明図である。 試料室10の構造を示す説明図である。 試料室10に第1試料20bおよび第2試料20aを設置し、これらを含水状態にする方法について示す説明図である。 変形例としての試料室10Aの構造および試料室10Aに第1試料20bおよび第2試料20aを設置しこれらを含水状態にする方法について示す説明図である。 変形例としての試料室10Bの構造および試料室10Bに第1試料20bを設置し、これを含水状態にする方法について示す説明図である。 変形例としての拡散性評価装置1000Aの概略構成を示す説明図である。 変形例としての拡散性評価装置1000Bの概略構成を示す説明図である。
符号の説明
1000,1000A,1000B...拡散性評価装置
10,10A,10B...試料室
11...第2室
12...第1室
13...注水配管
14...注水バルブ
15...空気抜き配管
16...空気抜きバルブ
20a...第2試料
20b...第1試料
30...押圧治具
40...窒素ボンベ
41...配管
42...マスフローコントローラ
43...加湿器
44...配管
45...トラッパ
46...配管
46v...バルブ
47...排水配管
48...排水バルブ
50...空気ボンベ
51...配管
52...マスフローコントローラ
53...加湿器
54...配管
55...トラッパ
56...配管
56v...バルブ
57...排水配管
58...排水バルブ
60...配管
60v...バルブ
61...トラッパ
62...排水配管
63...排水バルブ
64...配管
65...調圧バルブ
66...酸素濃度検出装置
67...配管
70...配管
70v...バルブ
71...トラッパ
72...排水配管
73...排水バルブ
74...配管
75...調圧バルブ
80...圧力計
82...差圧計
84...ヒータ
86...温度センサ
88...配管
89...真空ポンプ
90,90A,90B...制御ユニット
110,110A,110B...第2室形成部材
110s...第2試料設置部
111...連通孔
112...搬送ガス供給流路
113...搬送ガス排出流路
118...試料固定ピン
120,120A,120B...第1室形成部材
120s...第1試料設置部(試料設置部)
121...連通孔
122...検査ガス供給流路
123...検査ガス排出流路
124...注水流路
125...空気抜き流路
126...内側部
127...嵌合部
130...フランジ
131...外側部
132...内側部
134...注水流路
135...空気抜き流路
200...真空容器

Claims (9)

  1. 含水状態の多孔質部材における検知ガスとしての所定のガスの拡散性を評価する拡散性評価装置であって、
    前記多孔質部材が設置されることによって、第1室と第2室とに分離される試料室と、
    前記検知ガスとしての所定のガスを含む所定の検査ガスを、前記第1室に供給する検査ガス供給部と、
    前記検査ガスを、前記第1室から排出する検査ガス排出部と、
    前記第1室内の圧力を検出する圧力検出部と、
    該圧力が所定値になるように、前記検査ガス排出部を制御する圧力制御部と、
    前記第1室から前記多孔質部材内を拡散して前記第2室に移動した前記検査ガス中の検知ガスを前記第2室の外部に搬送するための、前記検知ガスを含まない所定の搬送ガスを、前記第2室に供給する搬送ガス供給部と、
    前記搬送ガスを、前記移動した検知ガスとともに、前記第2室から排出する搬送ガス排出部と、
    前記第1室内の圧力と前記第2室内の圧力との差圧を検出する差圧検出部と、
    該差圧がほぼ0になるように、前記搬送ガス供給部、および、前記搬送ガス排出部の少なくとも一方を制御する差圧制御部と、
    前記差圧がほぼ0であるときに、前記搬送ガス排出部から排出された前記搬送ガスに含まれる前記検知ガスの濃度を検出する検知ガス濃度検出部と、
    該濃度に基づいて、前記多孔質部材における前記検知ガスの拡散係数を算出する演算部と、
    を備える拡散性評価装置。
  2. 請求項1記載の拡散性評価装置であって、
    前記検査ガス供給部、および、前記搬送ガス供給部の少なくとも一方は、前記供給するガスを加湿する加湿部を備える、
    拡散性評価装置。
  3. 請求項1または2記載の拡散性評価装置であって、
    さらに、前記多孔質部材を所定の温度に加熱する加熱部を備える、
    拡散性評価装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の拡散性評価装置であって、さらに、
    前記試料室内に設置された乾燥した多孔質部材に水を圧入することによって、前記乾燥した多孔質部材を含水状態にする圧入部を備える、
    拡散性評価装置。
  5. 請求項4記載の拡散性評価装置であって、
    前記圧入部は、前記試料室内にほぼ平行に設置された複数の前記乾燥した多孔質部材の間に水を注入し、前記複数の乾燥した多孔質部材を、該複数の乾燥した多孔質部材同士が互いに密着するように押圧することによって、前記複数の乾燥した多孔質部材のそれぞれに前記水を圧入する、
    拡散性評価装置。
  6. 請求項4記載の拡散性評価装置であって、
    前記圧入部は、前記試料室内に乾燥した多孔質部材が設置された状態で、該乾燥した多孔質部材の一方の面に水を供給し、前記乾燥した多孔質部材の他方の面から該乾燥した多孔質部材の内部を減圧し、外部から前記水に加わる圧力によって、前記乾燥した多孔質部材に前記水を圧入する、
    拡散性評価装置。
  7. 含水状態の多孔質部材における検知ガスとしての所定のガスの拡散性を評価する評価方法であって、
    所定の試料室内に前記多孔質部材を設置し、該多孔質部材によって、前記試料室を第1室と第2室とに分離する分離工程と、
    前記検知ガスとしての所定のガスを含む所定の検査ガスを、前記第1室に供給するとともに、前記第1室内の圧力を検出し、該圧力が所定値になるように、前記検査ガスを、前記第1室から排出する圧力制御工程と、
    前記第1室内の圧力と前記第2室内の圧力との差圧を検出し、該差圧がほぼ0になるように、前記第1室から前記多孔質部材内を拡散して前記第2室に移動した前記検査ガス中の検知ガスを前記第2室の外部に搬送するための、前記検知ガスを含まない所定の搬送ガスを、前記第2室に供給するとともに、前記移動した検知ガスを含有する前記搬送ガスを、前記第2室から排出する差圧制御工程と、
    前記差圧がほぼ0であるときに、前記排出された前記搬送ガスに含まれる前記検知ガスの濃度を検出する濃度検出工程と、
    該濃度に基づいて、前記多孔質部材における前記検知ガスの拡散係数を算出する算出工程と、
    を備える評価方法。
  8. 請求項7記載の評価方法であって、
    前記分離工程は、前記試料室内に設置された乾燥した多孔質部材に水を圧入することによって、前記乾燥した多孔質部材を含水状態にする圧入工程を含み、
    該圧入工程は、
    複数の前記乾燥した多孔質部材を、前記試料室内にほぼ平行に設置する工程と、
    前記複数の乾燥した多孔質部材の間に水を注入する工程と、
    前記複数の乾燥した多孔質部材を、該複数の乾燥した多孔質部材同士が互いに密着するように押圧することによって、前記複数の乾燥した多孔質部材のそれぞれに前記水を圧入する工程と、
    を含む評価方法。
  9. 請求項7記載の評価方法であって、
    前記分離工程は、前記試料室内に設置された乾燥した多孔質部材に水を圧入することによって、前記乾燥した多孔質部材を含水状態にする圧入工程を含み、
    該圧入工程は、
    前記乾燥した多孔質部材を、前記試料室内に設置する工程と、
    前記乾燥した多孔質部材の一方の面に水を供給する工程と、
    前記乾燥した多孔質部材の内部を減圧し、外部から前記水に加わる圧力によって、前記乾燥した多孔質部材に前記水を圧入する工程と、
    を含む評価方法。
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