JP2008008381A - 車両用のクラッチ装置 - Google Patents

車両用のクラッチ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008008381A
JP2008008381A JP2006178555A JP2006178555A JP2008008381A JP 2008008381 A JP2008008381 A JP 2008008381A JP 2006178555 A JP2006178555 A JP 2006178555A JP 2006178555 A JP2006178555 A JP 2006178555A JP 2008008381 A JP2008008381 A JP 2008008381A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clutch
center plate
pressure plate
plate
inner peripheral
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006178555A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuya Uesugi
達也 上杉
Hidenao Taketomi
秀直 武富
Kanichi Yamaguchi
寛一 山口
Hidetoshi Nobemoto
秀寿 延本
Kazuhiko Ueda
和彦 上田
Tamiji Sakaki
民司 坂木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2006178555A priority Critical patent/JP2008008381A/ja
Publication of JP2008008381A publication Critical patent/JP2008008381A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
  • Mechanical Operated Clutches (AREA)

Abstract

【課題】小型で且つクリープ精度を確保することが出来る車両用のクラッチ装置を提供する。
【解決手段】本発明は、フライホイール(2)と、2つのグループからなる変速段のうち、第1グループ内のいずれかの変速段を選択するための第1変速機入力軸(20)と、第2グループ内のいずれかの変速段を選択するための第2変速機入力軸(21)と、第1変速機入力軸に取り付けられた第1クラッチディスク(24)と、第2変速機入力軸に取り付けられた第2クラッチディスク(25)と、フライホイールと一体的に回転し第1クラッチディスク及び第2クラッチディスクの間に設けられたセンタープレート(16)と、一端(70a)がセンタープレートに、他端(70b)がセンタープレート外の放熱部(72)に取り付けられたヒートパイプ(70)と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用のクラッチ装置に係り、特に、ツインクラッチディスクを有する車両用のクラッチ装置に関する。
所謂クラッチが2つ設けられたツインクラッチ装置が知られている(例えば特許文献1、2)。このような装置では、一般的に、1枚のセンタープレートの両側から第1及び第2のクラッチディスクを当接させるようになっている。
特開2001−221249号公報 特開2003−120716号公報
近年、上述したようなツインクラッチ装置において、その動力性能を高めるために、モータなどでレリーズ機構を制御して、積極的にクリープ状態を作り出すことが考えられている。そして、クラッチ装置は通常、なるべく小型化されるように設計されるが、近年、よりコンパクトなクラッチ装置設計が要求されている。
しかしながら、上述した装置では、クリープ制御を行う場合、センタープレートが両クラッチに挟まれているので、センタープレートに熱がこもり易くなっている。そのような熱が摩擦部材に伝達すると、摩擦特性を低下させ、最終的に、クリープの制御性を悪化させる恐れがある。一方、センタープレートの幅を大きくして、その熱容量を高めることが考えられるが、これでは、クラッチ装置のコンパクト化の要望に反することとなってしまう。
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、よりコンパクトで且つクリープ精度を確保することが出来る車両用のクラッチ装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明によれば、駆動源の出力軸と一体的に回転するフライホイールと、2つのグループからなる変速段のうち、第1グループ内のいずれかの変速段を選択するための第1変速機入力軸と、第2グループ内のいずれかの変速段を選択するための第2変速機入力軸と、第1変速機入力軸に、軸方向摺動可能であるが相対回転しないように取り付けられた第1クラッチディスクと、第2変速機入力軸に、軸方向摺動可能であるが相対回転しないように取り付けられた第2クラッチディスクと、フライホイールと一体的に回転し第1クラッチディスク及び第2クラッチディスクの間に設けられたセンタープレートと、一端がセンタープレートに、他端がセンタープレート外の放熱部に取り付けられたヒートパイプと、を有することを特徴としている。
このように構成された本発明においては、第1クラッチディスク及び第2クラッチディスクの間に設けられたセンタープレートを有し、ヒートパイプの一端がそのセンタープレートに設けられ、他端がセンタープレート外の放熱部に取り付けられているので、センタープレートにたまる熱をヒートパイプを介して放熱部で放熱させることが出来る。その結果、比較的幅の薄いセンタープレートを採用してクラッチ装置のコンパクト化を促進しつつ、クリープ制御の精度の低下を抑制することが出来る。
また、本発明において、好ましくは、放熱部は、センタープレートの内周側に取り付けられた冷却フィンである。
このように構成された本発明においては、放熱部が、センタープレートの内周側に取り付けられた冷却フィンであるので、効率良く放熱しつつコンパクトな構成とすることが出来る。
また、本発明において、好ましくは、放熱部は、センタープレートの外周側に取り付けられた冷却フィンである。
このように構成された本発明においては、放熱部が、センタープレートの外周側に取り付けられた冷却フィンである。ここで、センタープレートが回転するとき、センタープレートの外周側の部分は、内周側に比べて速度が高い。冷却フィンは、そのような速度が高い部分に設けられているので、非常に効率よく放熱させることが出来る。
また、本発明において、好ましくは、放熱部は、センタープレートの外周側のクラッチカバーである。
このように構成された本発明においては、放熱部が、センタープレートの外周側のクラッチカバーである。クラッチカバーは面積が広いので、効率良く放熱させることが出来る。
また、本発明において、好ましくは、第1グループの変速段には1速段が含まれ、さらに、センタープレートと共に第1クラッチディスクを挟持して、第1クラッチディスクをセンタープレートに係合させるための押圧荷重を第1クラッチディスクに付与する内周側プレッシャプレートと、この内周側プレッシャプレートの外周側に設けられ、内周側プレッシャプレートとは相互に独立して軸方向に移動可能であり、センタープレートと共に第1クラッチディスクを挟持して、第1クラッチディスクをセンタープレートに係合させるための押圧荷重を第1クラッチディスクに付与する外周側プレッシャプレートと、を有し、小動力伝達時には、内周側プレッシャプレート及び外周側プレッシャプレートのうちどちらか一方のプレッシャプレートのみが第1クラッチディスクを押圧するようにされ、ヒートパイプの一端は、センタープレート内において、小動力伝達時に第1クラッチディスクを押圧する内周側或いは外周側のいずれかのプレッシャプレートが当接する部分に対応した位置に配置されている。
このように構成された本発明においては、小動力伝達時に第1クラッチディスクを押圧する内周側或いは外周側のいずれかのプレッシャプレートが当接する部分に対応した位置に配置されているので、1速段でのクリープ制御時に、より確実に放熱させることが出来る。
また、本発明において、好ましくは、さらに、センタープレートと共に第2クラッチディスクを挟持して、第2クラッチディスクをセンタープレートに係合させるための押圧荷重を第2クラッチディスクに付与する第2の内周側プレッシャプレートと、この第2の内周側プレッシャプレートの外周側に設けられ、第2の内周側プレッシャプレートとは相互に独立して軸方向に移動可能であり、センタープレートと共に第2クラッチディスクを挟持して、第2クラッチディスクをセンタープレートに係合させるための押圧荷重を第2クラッチディスクに付与する外周側プレッシャプレートと、を有し、小動力伝達時には、第2の内周側プレッシャプレート及び第2の外周側プレッシャプレートのうちどちらか一方のプレッシャプレートのみが第2クラッチディスクを押圧するようにされ、ヒートパイプの一端は、センタープレート内において、小動力伝達時に第2クラッチディスクを押圧する内周側或いは外周側のいずれかのプレッシャプレートが当接する部分に対応した位置に配置されている。
このように構成された本発明においては、小動力伝達時に第2クラッチディスクを押圧する内周側或いは外周側のいずれかのプレッシャプレートが当接する部分に対応した位置に配置されているので、クリープ制御時に、より確実に放熱させることが出来る。
本発明によれば、コンパクトで且つクリープ精度を確保することが出来る車両用のクラッチ装置を得ることが出来る。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態による車両用のクラッチ装置の全体的な構成を示す概略図であり、クラッチが完全に解放された状態を示す図である。なお、以下に説明する実施形態の各図は、断面のハッチングを省略したものである。
この第1実施形態は、クラッチを2つ有するツインクラッチ装置となっている。先ず、図1に示すように、ツインクラッチ装置1は、その入力側に、フライホイール2を有し、このフライホイール2には、エンジン(図示せず)のクランクシャフト(エンジン出力軸)4が締結されている。フライホイール2の外周には、エンジンスタータ用リングギア3が設けられている。
また、フライホイール2には、スプリングを有するダンパ8を介してダンパ出力部材10が連結されている。ダンパ出力部材10には、クラッチカバー14が取り付けられている。また、クラッチカバー14には、半径方向内方に延びるセンタープレート16が取り付けられている。クランクシャフト4、フライホイール2、ダンパ出力部材10、クラッチカバー14及びセンタープレート16は、互いに一体的に回転するようになっている。なお、ダンパ8の作用により、回転の位相差が生じることもある。
次に、出力側には、変速機(図示せず)に回転を入力させるための第1変速機入力軸20及び第2変速機入力軸21が設けられている。入力軸21は、入力軸20の周りで延びる円筒形となっている。第1変速機入力軸20は、変速機の1速段、3速段及び5速段と、奇数段のギアに連結可能であり、第2変速機入力軸21は、変速機の2速段、4速段及び6速段と、偶数段のギアに連結可能となっている。
各入力軸20、21には、それぞれ、第1クラッチディスク24及び第2クラッチディスク25が取り付けられている。第1クラッチディスク24は、第1内周側摩擦部材28aと第1外周側摩擦部材28bを有し、第2クラッチディスク25は、第2内周側摩擦部材29a及び第2外周側摩擦部材29bを有する。
次に、クラッチ装置1の入力側と出力側を連結する機構として、第1内周側プレッシャプレート30a及び第1外周側プレッシャプレート30bと、第2内周側プレッシャプレート31a及び第2外周側プレッシャプレート31bとが設けられている。
内周側及び外周側の各プレッシャプレート30a、30b、31a、31bは、互いにスプライン嵌合されており、互いに相対回転はしないが、互いに軸方向(クラッチ装置1の軸方向、即ち、クランクシャフト4の軸線及び変速機入力軸20、21の軸線の方向)に移動可能に構成されている。
各プレッシャプレート30a、30b、31a、31bは、それぞれ、第1ダイアフラムスプリング40及び第2ダイアフラムスプリング41により付勢されている。
この図1は、クラッチが完全に解放された状態を示しており、この状態において各内周側プレッシャプレート30a、31aと内周側摩擦部材28a、29aとの相対距離が、各外周側プレッシャプレート30b、31bと外周側摩擦部材28b、29bとの相対距離よりも小さくなるように構成されている。
この第1実施形態では、各内周側摩擦部材28a、29aがクリープ時にセンタープレート16と各内周側プレッシャプレート30a、31aにより挟持されると共に押圧されるようになっている。この場合、後述するように、各外周側摩擦部材28b、29bは挟持されない。
クラッチカバー14に締結されたクラッチカバー延長部17には、ピボット部18が固定されている。このピボット部18には、ダイアフラム状の第1レリーズレバー部材50及び第2レリーズレバー部材51がそれぞれ取り付けられている。
第1レリーズレバー部材50の外周縁部は、連結部材52の後縁部に当接し、この連結部材52の前縁部は、第1外周側プレッシャプレート30bに当接している。これらの構成により、レリーズレバー部材50は、第1外周側プレッシャプレート30bをフロント側に押すことが出来るようになっている。この図1に示す状態では、レリーズレバー部材50が、第1外周側プレッシャプレート30bをフロント側(図1上では左側)に押した状態となっている。
一方、第2レリーズレバー部材51の外周縁部には、連結部材53のL字状端部が当接している。また、この連結部材53の他方のL字状端部は、第2外周側プレッシャプレート31bに形成された凹部内に受け入れられ、第2外周側プレッシャプレート31bを軸方向に移動させるようになっている。この図1に示す状態では、レバー部材51が連結部材53をリア側(図1上では右側)に押した状態である。
各レリーズレバー部材50、51は、レリーズ機構60、61により駆動され、ピボット部18を支点に、傾けられるようになっている(後述する図3、図4参照)。各レリーズ機構60、61には、それぞれモータ(図示せず)が連結されており、レリーズ機構60、61は、これらのモータにより、個別に、軸方向に移動されるようになっている。なお、モータは、油圧装置或いは空圧装置でも良い。
この第1実施形態では、センタープレート16に、ヒートパイプ70が設けられている。ヒートパイプ70は、密閉容器内に少量の液体(作動液)を真空封入し、内壁に毛細管構造(ウィック)を備えたものであり、熱輸送を行うものである。ヒートパイプは、その一端部で、熱を液体の蒸発によって吸収し、他方の端部で、蒸気の凝縮によって熱を放出する。
この第1実施形態では、センタープレート16において、ヒートパイプ70の一端部70aが、各内周側摩擦部材28a、29aに対応した位置に配置され、他端部70bが、センタープレート16の内周縁部に形成された冷却用フィン部72に配置されている。このようなヒートパイプ70は、クリープ時に各内周側摩擦部材28a、29aとセンタープレート16との当接及び相対回転により生じる熱を、一端部70aから他端部70bに輸送して、冷却フィン72により放熱するようになっている。
次に、図1乃至図4により、クラッチ装置1の作用効果を説明する。図2は、クラッチがクリープ締結された状態における、第1実施形態によるクラッチ装置の全体的な構成を示す概略図であり、図3は、クラッチが完全に締結された状態における、第1実施形態によるクラッチ装置の全体的な構成を示す概略図であり、図4は、第1実施形態のクラッチ装置におけるレリーズストロークと伝達トルク容量との関係を示す線図である。
先ず、図2に示すように、クリープ締結時には、レリーズ機構60がフロント側に移動し、レリーズ機構61はリア側に移動する。そして、各ダイアフラムスプリング40、41の力を受けて、各レバー部材50、51が傾くと共に各外周側プレッシャプレート30b、31bが移動する。
このとき、上述したように、各内周側プレッシャプレート30a、31aと各内周側摩擦部材28a、29aとの相対距離が、各外周側プレッシャプレート30b、31bと各外周側摩擦部材28b、29bとの相対距離よりも小さくなっているので、そのような移動により、先ず、各内周側プレッシャプレート30a、31aが、各内周側摩擦部材28a、29aに当接すると共に押圧する。一方、各外周側プレッシャプレート30b、31bは、外周側摩擦部材28b、29bには当接しない。
これらの結果、各クラッチディスク24、25の各内周側摩擦部材28a、29aが、センタープレート16と各内周側プレッシャプレート30a、31aとに挟持され、このとき、互いに相対回転可能なクリープ状態となる。
第1実施形態では、センタープレート16において、ヒートパイプ70の一端部70aを、各内周側摩擦部材28a、29aに対応した位置に配置し、他端部70bを、センタープレート16の内周縁部に形成された冷却用フィン72に配置しているので、このようなクリープ時に発生する熱を、冷却フィン72により放熱することが出来る。
従って、センタープレート16に熱がこもり、その結果、各摩擦部材28a、28b、29a、29bが高温になることによる摩擦性能の低下を抑制することが出来る。さらに、ヒートパイプ70を設けることにより、熱容量を大きくとるためにセンタープレート16の幅を大きくする必要がなくなり、クラッチ装置の軸方向の長さが大きくなることを抑制することが出来る。
次に、図4に示すように、完全締結時には、各プレッシャプレート30a、30b、31a、31bが、それぞれ、各摩擦部材28a、28b、29a、29bに当接すると共に押圧する。それらの結果、クラッチディスク24、25の各摩擦部材28a、28b、29a、29bが、センタープレート16と各プレッシャプレート30a、30b、31a、31bとに挟持され、このとき、センタープレート16とクラッチディスク24、25とが相対回転せず完全に締結される完全締結状態となる。
以上説明したように、第1実施形態におけるクラッチ装置1は、図1に示す完全解放時、図2に示すクリープ時、図3に示す完全締結時のそれぞれの状態をとりうる。従って、図4に示すように、レリーズ機構60のストローク(図4の横軸)に対し、第1内周側摩擦部材28a或いは第2内周側摩擦部材29aのみがセンタープレート16に当接するクリープ制御域と、その域を超えたレリーズストローク時における、内周側と外周側の両方の摩擦部材(28aと28b、或いは、29aと29b)がセンタープレート16に当接する締結状態とで、伝達トルク容量のゲイン特性が異なるようにすることが出来る。即ち、クリープ域では傾きが小さく(ゲインが小さくなる)、クリープ域を脱すると傾きが大きくなる(ゲインが大きくなる)。このようにして、より大きな伝達トルク容量が必要となる2速段でのクリープ域において、有効に伝達トルク容量を確保することが出来る。
なお、クリープ時に、摩擦部材28a、28bの全面を当接させるような従来技術においては、図4中破線で示すような特性となり、クリープ制御域におけるレリーズストロークが小さくなってしまい、クリープ制御性が必ずしも良好とは言えない。一方、第1実施形態によれば、図4の縦軸に対して示した、1速段のクリープ域、或いは、2速段のクリープ域において、従来のもの(破線で示すもの)よりも、レリーズ機構60、61のストロークの量を大きくとることが出来、クリープの制御性を高めることが出来る。
次に、全ての摩擦部材28a、28b、29a、29bがセンタープレート16に当接する領域(完全締結時)では、全ての摩擦部材28a、28b、29a、29bがセンタープレート16に当接すること、及び、各外周側摩擦部材28b、29bに図2中Bのような特性を持たせていることなどにより、エンジンの最大トルクを上回る伝達トルク容量を確実に得ることが出来る。
このように、第1実施形態においては、良好なクリープ制御性と大きな伝達トルク容量との両立を図ることが出来る。さらに、センタープレート16の幅を厚くして熱容量をかせぐようにしなくても、ヒートパイプ70の作用により放熱を行い、各摩擦部材28a、28b、29a、29bの高温化による性能低下を抑制することが出来る。さらに、クラッチ装置の短小化を図ることが出来る。
次に、図5により、本発明の第2実施形態を説明する。図5は、本発明の第2実施形態による車両用のクラッチ装置の全体的な構成を示す概略図である。
この第2実施形態は、上述した第1実施形態に対し、摩擦部材の構成が異なるのみで、他の構成は同様である。ここでは、第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。
図5に示すように、第2実施形態では、各摩擦部材128、129が、それぞれ、内周側プレッシャプレート30a、31a及び外周側プレッシャプレート30b、31bの領域にわたって一体化されている。
このような第2実施形態においても、クリープ時には、各内周側プレッシャプレート30a、31aのみが各クラッチディスク124、125の摩擦部材128、129を押圧するようになっている。従って、各摩擦部材128、129は、それらの内周側プレッシャプレート30a、31aに対応する領域のみで、センタープレート16とプレッシャプレート30a、31aとに挟持される。
このような第2実施形態においても、ヒートパイプ70の一端部70aを各内周側プレッシャプレート30a、31aに対応した位置(各内周側プレッシャプレート30a、31aにより押圧される摩擦部材128、129の部分)に配置し、他端部70bを冷却フィン72に配置して、クリープ時に発生する熱を、センタープレート16から放出することが出来る。
次に、図6により、本発明の第3実施形態を説明する。図6は、本発明の第3実施形態による車両用のクラッチ装置の全体的な構成を示す概略図である。
この第3実施形態は、上述した第1実施形態に対し、主に、クリープ時に外周側の摩擦部材を用いる点及びヒートパイプ270の配置が異なる。ここでは、主に第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。
図6に示すように、第3実施形態では、クリープ時に、外周側の摩擦部材228b、229bが、それぞれ、各外周側プレッシャプレート230b、231bにより押圧されると共にセンタープレート16に挟持されるようになっている。
このような第3実施形態においては、ヒートパイプ270の一端部270aを各外周側プレッシャプレート230b、231bに対応した位置(各外周側プレッシャプレート230b、231bにより押圧される摩擦部材228b、229bに対応した位置)に配置している。冷却フィン272は、センタープレート16の外周縁部に設けられており、ヒートパイプ270の他端部270bをこの冷却フィン272に配置して、クリープ時に発生する熱を、センタープレート16から放出するようにしている。
また、この第3実施形態に置いて、センタープレート16の外周縁部は、クラッチカバー14に取り付けられており、冷却フィン272はクラッチカバー14にも取り付けられている。従って、クラッチカバー14全体で放熱をさせるようにもなっている。
なお、この第3実施形態では、クラッチカバー延長部17にピボット部218が固定され、このピボット部18に、第1レリーズレバー部材250が取り付けられている。第1レリーズレバー部材250は、第1実施形態と同様に、レリーズ機構260に接続されている。そして、第1実施形態と同様に、連結部材252を介して、第1外周側プレッシャプレート230bをフロント側に押すことが出来るようになっている。
一方、この第3実施形態では、他方のレリーズ機構261は、そのベアリングアウターレース265が、直接、第2内周側プレッシャプレート231aを移動させるようになっている。
次に、図7により、本発明の第4実施形態を説明する。図7は、本発明の第4実施形態による車両用のクラッチ装置の全体的な構成を示す概略図である。
この第4実施形態は、上述した第3実施形態に対し、主に、ヒートパイプ370の配置が異なる。ここでは、主に第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。
図7に示すように、第4実施形態においても、クリープ時に、外周側の摩擦部材228b、229bが、それぞれ、各外周側プレッシャプレート230b、231bにより押圧されると共にセンタープレート16に挟持されるようになっている。
このような第4実施形態においては、ヒートパイプ370の一端部370aを各外周側プレッシャプレート230b、231bに対応した位置(摩擦部材228b、229bに対応した位置)に配置している。一方、ヒートパイプ370を内周側に向けて延ばし、放熱する側である他端部370bを、センタープレート内周縁部に設けた冷却フィン372に配置している。第3実施形態では、このようにヒートパイプ370を配置して、クリープ時に発生する熱をセンタープレート16から放出するようにしている。なお、重力式のヒートパイプを用いる場合、他端部(放熱部)370bで凝縮して液化した液体が、センタープレート16の回転に伴う遠心力で、一端部(吸熱部)に流れやすくなり、この第4実施形態のようにヒートパイプ370を配置することが有利である。
次に、図8により、本発明の第5実施形態を説明する。図8は、本発明の第5実施形態による車両用のクラッチ装置の全体的な構成を示す概略図である。
この第5実施形態は、上述した第1実施形態に対し、主に、クリープ時に使用する摩擦部材が異なり、それに応じてヒートパイプを内周側及び外周側に複数配置した点が異なる。ここでは、主に第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。
図8に示すように、第5実施形態では、クリープ時に、第1外周側摩擦部材228bが、第1外周側プレッシャプレート330bにより押圧されると共にセンタープレート16に挟持されるようになっている。また、クリープ時に、第2内周側摩擦部材229aが、第2内周側プレッシャプレート331aにより押圧されると共にセンタープレート16に挟持されるようになっている。
このような第5実施形態においては、内周側ヒートパイプ470及び外周側ヒートパイプ570を設けている。
先ず、内周側ヒートパイプ470及び外周側ヒートパイプ570とも、それぞれ、一端部(吸熱部)470a、570aは、クリープ時に発熱する第2内周側プレッシャプレート331aに対応した位置(第2内周側摩擦部材329aに対応した位置)と、第1外周側プレッシャプレート330bに対応した位置(第1外周側摩擦部材328bに対応した位置)とに配置している。
一方、内周側ヒートパイプ470の他端部(放熱部)は、第1実施形態と同様にセンタープレート16の内周縁部に設けられた冷却フィン472に配置されている。また、外周側ヒートパイプ570の他端部(放熱部)は、第3実施形態と同様に、センタープレート16の外周縁部(クラッチカバー14)に設けられた冷却フィン572に配置されている。これらのような構成により、クリープ時に発生する熱を、センタープレート16から放出するようにしている。
なお、図9には、ヒートパイプの配置の向きを説明するために、センタープレート16と各ヒートパイプ470、570とを軸方向正面から見た概略図を示す。この図9(a)に示すように、第5実施形態では、各ヒートパイプ470、570は、いずれも半径方向に延び、円周方向に5本づつ配置されている。
一方、変形例として、ヒートパイプ470、570が延びる方向を、半径方向から傾けた放射線状に形成しても良い。この場合、内周側ヒートパイプ470と外周側ヒートパイプ570との半径方向からの傾き角度を互いに異なるようにしても良い。また、ヒートパイプの円周方向の本数は、単数でも複数でも良いが、放熱量は、ヒートパイプを複数設けた方が大きくなる。
この図9(a)及び図9(b)に示すような配列は、上述した第1乃至第4実施形態においても同様に適用することが出来る。
本発明の第1実施形態による車両用のクラッチ装置の全体的な構成を示す概略図であり、クラッチが完全に解放された状態を示す図である。 クラッチがクリープ締結された状態における、第1実施形態によるクラッチ装置の全体的な構成を示す概略図である。 クラッチが完全に締結された状態における、第1実施形態によるクラッチ装置の全体的な構成を示す概略図である。 第1実施形態のクラッチ装置におけるレリーズストロークと伝達トルク容量との関係を示す線図である。 本発明の第2実施形態による車両用のクラッチ装置の全体的な構成を示す概略図であり、クラッチが完全に解放された状態を示す図である。 本発明の第3実施形態による車両用のクラッチ装置の全体的な構成を示す概略図であり、クラッチが完全に解放された状態を示す図である。 本発明の第4実施形態による車両用のクラッチ装置の全体的な構成を示す概略図であり、クラッチが完全に解放された状態を示す図である。 本発明の第5実施形態による車両用のクラッチ装置の全体的な構成を示す概略図であり、クラッチが完全に解放された状態を示す図である。 ヒートパイプの配置の向きを説明するために、センタープレートとヒートパイプとを軸方向正面から見た概略図である。
符号の説明
1 クラッチ装置
4 エンジン出力軸
14 クラッチカバー
16 センタープレート
20 第1変速機入力軸
21 第2変速機入力軸
24 第1クラッチディスク
25 第2クラッチディスク
28 第1摩擦部材
28a 第1内周側摩擦部材
28b 第1外周側摩擦部材
29 第2摩擦部材
29a 第2内周側摩擦部材
29b 第2外周側摩擦部材
30 第1プレッシャプレート
30a 第1内周側プレッシャプレート
30b 第1外周側プレッシャプレート
31 第1プレッシャプレート
31a 第1内周側プレッシャプレート
31b 第1外周側プレッシャプレート
40 第1ダイアフラムスプリング
41 第2ダイアフラムスプリング
50 第1レリーズレバー部材
51 第2レリーズレバー部材
60 第1レリーズ機構
61 第2レリーズ機構
70、270、370、470、570 ヒートパイプ
72、272、372、472、572 冷却フィン
128、129、228、229、328、329 摩擦部材
124、125、224、225、324、325 クラッチディスク
230、231、330、331 プレッシャプレート
260、261 レリーズ機構

Claims (6)

  1. 駆動源の出力軸と一体的に回転するフライホイールと、
    2つのグループからなる変速段のうち、第1グループ内のいずれかの変速段を選択するための第1変速機入力軸と、第2グループ内のいずれかの変速段を選択するための第2変速機入力軸と、
    上記第1変速機入力軸に、軸方向摺動可能であるが相対回転しないように取り付けられた第1クラッチディスクと、
    上記第2変速機入力軸に、軸方向摺動可能であるが相対回転しないように取り付けられた第2クラッチディスクと、
    上記フライホイールと一体的に回転し上記第1クラッチディスク及び上記第2クラッチディスクの間に設けられたセンタープレートと、
    一端が上記センタープレートに、他端が上記センタープレート外の放熱部に取り付けられたヒートパイプと、を有することを特徴とする車両用のクラッチ装置。
  2. 上記放熱部は、上記センタープレートの内周側に取り付けられた冷却フィンである請求項1記載の車両用のクラッチ装置。
  3. 上記放熱部は、上記センタープレートの外周側に取り付けられた冷却フィンである請求項1記載の車両用のクラッチ装置。
  4. 上記放熱部は、上記センタープレートの外周側のクラッチカバーである請求項1記載の車両用のクラッチ装置。
  5. 上記第1グループの変速段には1速段が含まれ、
    さらに、上記センタープレートと共に上記第1クラッチディスクを挟持して、上記第1クラッチディスクを上記センタープレートに係合させるための押圧荷重を上記第1クラッチディスクに付与する内周側プレッシャプレートと、
    この内周側プレッシャプレートの外周側に設けられ、上記内周側プレッシャプレートとは相互に独立して軸方向に移動可能であり、上記センタープレートと共に上記第1クラッチディスクを挟持して、上記第1クラッチディスクを上記センタープレートに係合させるための押圧荷重を上記第1クラッチディスクに付与する外周側プレッシャプレートと、を有し、
    小動力伝達時には、上記内周側プレッシャプレート及び上記外周側プレッシャプレートのうちどちらか一方のプレッシャプレートのみが上記第1クラッチディスクを押圧するようにされ、
    上記ヒートパイプの一端は、上記センタープレート内において、上記小動力伝達時に上記第1クラッチディスクを押圧する内周側或いは外周側のいずれかのプレッシャプレートが当接する部分に対応した位置に配置されている請求項1乃至4のいずれか1項に記載の車両用のクラッチ装置。
  6. さらに、上記センタープレートと共に上記第2クラッチディスクを挟持して、上記第2クラッチディスクを上記センタープレートに係合させるための押圧荷重を上記第2クラッチディスクに付与する第2の内周側プレッシャプレートと、
    この第2の内周側プレッシャプレートの外周側に設けられ、上記第2の内周側プレッシャプレートとは相互に独立して軸方向に移動可能であり、上記センタープレートと共に上記第2クラッチディスクを挟持して、上記第2クラッチディスクを上記センタープレートに係合させるための押圧荷重を上記第2クラッチディスクに付与する外周側プレッシャプレートと、を有し、
    小動力伝達時には、上記第2の内周側プレッシャプレート及び上記第2の外周側プレッシャプレートのうちどちらか一方のプレッシャプレートのみが上記第2クラッチディスクを押圧するようにされ、
    上記ヒートパイプの一端は、上記センタープレート内において、上記小動力伝達時に上記第2クラッチディスクを押圧する内周側或いは外周側のいずれかのプレッシャプレートが当接する部分に対応した位置に配置されている請求項5に記載の車両用のクラッチ装置。
JP2006178555A 2006-06-28 2006-06-28 車両用のクラッチ装置 Pending JP2008008381A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006178555A JP2008008381A (ja) 2006-06-28 2006-06-28 車両用のクラッチ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006178555A JP2008008381A (ja) 2006-06-28 2006-06-28 車両用のクラッチ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008008381A true JP2008008381A (ja) 2008-01-17

Family

ID=39066784

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006178555A Pending JP2008008381A (ja) 2006-06-28 2006-06-28 車両用のクラッチ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008008381A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010156403A (ja) * 2008-12-26 2010-07-15 Nsk Ltd クラッチレリーズ軸受装置
KR101766136B1 (ko) 2016-04-25 2017-08-07 현대자동차주식회사 차량용 클러치 냉각장치
KR20180040348A (ko) * 2016-10-12 2018-04-20 현대자동차주식회사 차량용 클러치 냉각장치

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010156403A (ja) * 2008-12-26 2010-07-15 Nsk Ltd クラッチレリーズ軸受装置
KR101766136B1 (ko) 2016-04-25 2017-08-07 현대자동차주식회사 차량용 클러치 냉각장치
KR20180040348A (ko) * 2016-10-12 2018-04-20 현대자동차주식회사 차량용 클러치 냉각장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7966901B2 (en) Torque transfer device
KR102563849B1 (ko) 하이브리드 구동 시스템용 클러치 장치
JP2009058124A (ja) クラッチシステム
EP3361112B1 (en) Clutch apparatus
JP5067512B2 (ja) ロックアップクラッチ機構
JP2008151205A (ja) 発進クラッチ
US7322456B2 (en) Radially stacked dual dry clutch configuration
US10060485B2 (en) Composite friction and dog clutch
JP2009281570A (ja) デュアルクラッチの操作装置
US10260610B2 (en) Torque converter for a vehicle
JP2011089577A (ja) トルクコンバータ
US8967340B2 (en) Plate element, and friction clutch device and brake device provided with the plate element
JP2008008381A (ja) 車両用のクラッチ装置
JP2012220016A (ja) 変速機の制御装置
KR101871916B1 (ko) 차량용 듀얼 클러치 장치
JP2006162054A (ja) ダンパーディスク組立体
WO2013065559A1 (ja) クラッチ装置
JP3894454B2 (ja) モータサイクル用クラッチ装置
JP4818150B2 (ja) クラッチ装置
JP2008138821A (ja) 多板摩擦係合装置
KR101600977B1 (ko) 자동변속기용 클러치
JP7326046B2 (ja) 流体継手及びトルクコンバータ
JP2005133779A (ja) 流体伝動装置
JP4973632B2 (ja) 流体伝動装置
JP2008008383A (ja) 車両用のクラッチ装置