JP2008006539A - スローアウェイ式切削工具に用いる締付ねじおよびその締付ねじで固定されるスローアウェイチップ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
外周面にねじ山を形成した円筒状または円すい状のねじ部11と、このねじ部11の一端に一体的に形成される頭部12と、この頭部12に形成されるスパナを掛けるための凹部13とを有するスローアウェイ式切削工具に用いる締付ねじ100であって、頭部13における座面10の形状が略凸球面状であることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
また、上記特許文献1の発明では、クランプねじをスローアウェイチップの貫通穴を介してチップ取り付け座の底壁に穿設したねじ穴にねじ込むことにより、貫通穴の受承座面が逆円錐状のクランプねじの頭部によりチップ取り付け座の底壁に押圧されつつ側壁側に引き込まれるようにして、スローアウェイチップが工具本体に固定されることから、逆円錐状のクランプねじの頭部と受承座面の係合面は不安定な片側当たり状態となっていた。したがって、スローアウェイチップはこの片当たり状態からクランプねじの頭部が弾性変形した状態でチップ取り付け座に当接されることになることから、クランプねじには大きな曲げ応力が働き、クランプねじが折損するという問題があった。また、クランプねじの頭部が片側当たり状態となると、スローアウェイチップを取り付け座の底壁に対して一様に押圧することができず、特に切削作用を行なう切れ刃側下面の密着性が不十分となることから、不安定な固定状態となり、切削加工に伴いスローアウェイチップが浮き上がってびびり振動を誘発し、刃先が損傷してしまうという問題があった。
請求項1に記載の発明は、外周面にねじ山を形成した円筒状または円すい状のねじ部と、このねじ部の一端に一体的に形成される頭部と、この頭部に形成されるスパナを掛けるための凹部とを有するスローアウェイ式切削工具に用いる締付ねじであって、頭部における座面の形状が略凸球面状であることを特徴とする。
また、締付ねじの頭部が略凸球面状に形成されていることから、例えば、締付ねじを螺合するためのねじ穴が被係合部材の中心軸線に対し傾斜して穿設されているスローアウェイ式切削工具に用いる場合であっても、締付ねじの頭部とこれに係合される被係合部材との係合面は全面当たり状態となって均一に接触するため、安定した固定状態となる。そのため、締付ねじに過大な曲げ応力が働くこともなく、締付ねじの折損等を招くことがない。
また、締付ねじの頭部が略凸球面状であることから、これに係合される被係合部材がいかなる形状であっても、その頭部を被係合部材に係止させることが可能であり、多種の被係合部材に適応可能である。
また、このスローアウェイチップの取付穴を介して、請求項1に記載のスローアウェイ式切削工具に用いる締付ねじをチップ取付座に穿設されたねじ穴に螺入し、締付ねじの頭部を取付穴に係止させることにより、スローアウェイチップをチップ取付座に固定する場合においては、上述の通り、締付ねじの頭部における座面と取付穴の球面状の係合面とが全面当たり状態となることから、スローアウェイチップをチップ取付座に対して一様に押圧することができるため、スローアウェイチップとチップ取付座面との密着性が向上する。その結果、切削加工に伴うチップの浮き上がりによるびびり振動等を抑制することが可能であり、刃先の損傷を防止することによって切れ刃の寿命が改善される。そして、刃部の損傷等が発生しにくくなることから、寸法公差、仕上げ面粗さ等の加工精度に優れたスローアウェイチップを提供することができる。
図1は、本発明に係るスローアウェイ式切削工具に用いる締付ねじの一実施形態を示す正面断面図であり、図2は図1のスローアウェイ式切削工具に用いる締付ねじの上面図である。また、図5は図1の締付ねじと従来のスローアウェイチップを用いたスローアウェイ式切削工具のチップ取付状態を説明する断面図である。
このように締付ねじ100の頭部12における座面10の形状が略凸球面状であることから、小径のスローアウェイ式切削工具等に用いるような小さな締付ねじであっても、スパナを掛けるための凹部13の深さDを十分に確保することが可能である。
すなわち、この締付ねじ100を用いれば、例えば、図7に示す従来のスローアウェイチップ500のように取付穴の係合面50が逆円錐状に形成されている場合であっても、図5に示す従来のスローアウェイチップ600のように取付穴の係合面60が凸球面状に形成されている場合であっても、締付ねじの頭部12を取付穴に係止させることが可能であり、これによりスローアウェイチップをチップ取付座に固定することができる。
なお、被係合部材としては、例えば、締付ねじを螺入することによりスローアウェイチップが工具本体に固着されてなる、スクリューオン方式のスローアウェイ式切削工具に用いられるスローアウェイチップや、締付ねじを押さえ駒を介して螺入することによりスローアウェイチップが押さえ駒によって上から押さえ込まれて工具本体に固着されてなる、クランプオン方式のスローアウェイ式切削工具に用いられる押さえ駒等が挙げられる。
図3は、本発明に係るスローアウェイチップの一実施形態を示す正面断面図である。
このように取付穴21の少なくとも一部が、上述した本実施形態に係るスローアウェイ式切削工具に用いる締付ねじ100における頭部12の座面10に嵌合するように略凹球面状に形成されていることから、この締付ねじ100の頭部12における座面10と取付穴21における球面状の係合面20との接触面は広範囲に渡るので、特に安定した固定状態が得られる。
図4は図1のスローアウェイ式切削工具に用いる締付ねじ100と図3のスローアウェイチップ200が組み込まれたスローアウェイ式切削工具の取付状態を説明する断面図である。
取付穴21を介して締付ねじ100をねじ穴31に螺入し、締付ねじ100の頭部12を取付穴21に係止させるスクリューオン方式により、スローアウェイチップ200がスローアウェイ式切削工具300に着脱可能に装着される。つまり、スローアウェイチップ200は、ねじ穴31に螺入された締付ねじ100の頭部12が取付穴21に傾斜して押し当てられることにより、チップ取付座30の底面に押圧されるとともに側面に引き込まれるようにして、頭部12における座面10と取付穴21の係合面20とが全面当たり状態となって均一に接触することで固定されることになる。
11 ねじ部
12 頭部
13 凹部
20 係合面
21 取付穴
100 締付ねじ
200 スローアウェイチップ
Claims (2)
- 外周面にねじ山を形成した円筒状または円すい状のねじ部と、
このねじ部の一端に一体的に形成される頭部と、
この頭部に形成されるスパナを掛けるための凹部と、
を有するスローアウェイ式切削工具に用いる締付ねじであって、
前記頭部における座面の形状が、略凸球面状である
ことを特徴とするスローアウェイ式切削工具に用いる締付ねじ。 - 少なくとも一部が、請求項1に記載のスローアウェイ式切削工具に用いる締付ねじと嵌合する略凹球面状である取付穴
を有するスローアウェイチップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006179596A JP2008006539A (ja) | 2006-06-29 | 2006-06-29 | スローアウェイ式切削工具に用いる締付ねじおよびその締付ねじで固定されるスローアウェイチップ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006179596A JP2008006539A (ja) | 2006-06-29 | 2006-06-29 | スローアウェイ式切削工具に用いる締付ねじおよびその締付ねじで固定されるスローアウェイチップ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008006539A true JP2008006539A (ja) | 2008-01-17 |
Family
ID=39065208
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006179596A Pending JP2008006539A (ja) | 2006-06-29 | 2006-06-29 | スローアウェイ式切削工具に用いる締付ねじおよびその締付ねじで固定されるスローアウェイチップ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008006539A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS51145072A (en) * | 1975-06-10 | 1976-12-13 | Mitsubishi Metal Corp | Throwaway cutting tool |
JP2002160117A (ja) * | 2000-10-11 | 2002-06-04 | Sandvik Ab | 切削アセンブリ、切削アセンブリに切削インサートを取り付ける方法、及び切削インサート |
US20040223818A1 (en) * | 2003-05-09 | 2004-11-11 | Sheffler Glenn W. | Cutting insert with elliptical cutting edge |
-
2006
- 2006-06-29 JP JP2006179596A patent/JP2008006539A/ja active Pending
Patent Citations (3)
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