JP2008006070A - 車両用シートのケーブル連結構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヘッドレストをシートバックに装着することにより、それぞれの内部に配索された2重構造のケーブル部材同士を自動的に連結できるようにする。
【解決手段】ヘッドレスト3に配索された第1ケーブル部材100とシートバック2に配索された第2ケーブル部材200とを連結するためのケーブル連結構造である。第1ケーブル部材100の連結端部は管状のステー50の内部に配索されている。第2ケーブル部材200の連結端部は連結装置ROによってサポート60の直下位置に配索されて保持されている。ステー50を挿込口61に挿し込むことにより、連結装置ROによってアウター部材110,210同士とインナー部材120,220同士とがそれぞれ連結される。そして、ステー50を挿込口61から引き抜く方向に移動させることにより、各連結状態が自動的に解除されてヘッドレスト3がシートバック2から取り外される。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用シートのケーブル連結構造に関する。詳しくは、車両用シートのヘッドレストの内部に配索された第1のケーブル部材と、シートバックの内部に配索された第2のケーブル部材と、を連結するための車両用シートのケーブル連結構造に関する。
従来、自動車の座席用シートには、車両の後面衝突の発生時にヘッドレストを瞬時に前方移動させて乗員の頭部をサポートすることのできるアクティブヘッドレストが採用されているものがある。例えば、下記特許文献1には、4節リンク機構の動きを利用して、ヘッドレストの頭受部となる支承部を前方移動させる技術が開示されている。この開示では、シートバックに組み付けられて固定されるヘッドレスト基部と支承部との間に4節リンク機構が設けられている。そして、この4節リンク機構のヘッドレスト基部側に固定される固定リンクと他の可動リンクとの間には、ばね部材が設定されている。これにより、4節リンク機構は、常時は支承部を前方移動させる回動方向に附勢を受けている。ここで、4節リンク機構は、車両衝突が発生する前の常時は、支承部をヘッドレスト基部側に引き込まれた初期位置の姿勢状態で保持されている。そして、車両衝突が発生することにより、この保持状態が解除されて、支承部が前方に附勢移動するようになっている。
ところで、上記した4節リンク機構の保持状態を解除する操作は、シートバックの内部に配設された加圧板の動きに連動して行われるようになっている。この加圧板は、シートバックの内部で回動可能に軸支されており、後面衝突の発生時に乗員の背凭れ荷重を受けて押し動かされるようになっている。そして、この加圧板と4節リンク機構の保持機構との間には、ケーブル部材が掛け渡されている。このケーブル部材は、加圧板の動きに合わせて牽引操作されるようになっており、その牽引された動きを保持機構に伝えて解除操作する。ここで、ケーブル部材は、管状のアウターケーブルの内部にインナーケーブルが抜き挿し動可能に挿通された2重構造となっている。
このケーブル部材は、ヘッドレストの内部とシートバックの内部とを通って配索される。したがって、ヘッドレストがシートバックに対して着脱式に構成されている場合には、ケーブル部材を予めそれぞれの内部に分けて配索しておき、ヘッドレストの装着時にこれらの端部同士を連結する構成とすれば、かかる配索作業を比較的容易に行うことができる。
ここで、下記特許文献2には、ヘッドレストの内部に配索された電気配線とシートバックの内部に配索された電気配線とを連結する構造に関する技術が開示されている。この開示技術では、ヘッドレストのステーをシートバックの上面部に挿し込む装着作業を行うことにより、それぞれの内部に配索された電気配線同士が自動的に連結されるようになっている。また、下記特許文献3には、特許文献2の開示技術と同じように、互いに挿込により連結される2部材の挿込作業を行うことにより、それぞれの内部に配索された電気配線同士が自動的に連結される技術が開示されている。
特開2002−142910号公報 特開2003−299549号公報 特開2002−184523号公報
しかし、上記特許文献2,3に開示された従来技術では、ケーブル部材のように2重構造となっている部材同士を連結するための技術として適用することはできない。すなわち、2重構造のケーブル部材の場合には、インナーケーブルがアウターケーブルに対して相対運動可能となる状態に各ケーブル同士を連結しなければならないからである。
本発明は、上記した問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、ヘッドレストをシートバックに装着することにより、それぞれの内部に配索された2重構造のケーブル部材同士を自動的に連結できるようにすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の車両用シートのケーブル連結構造は次の手段をとる。
先ず、第1の発明は、車両用シートのヘッドレストの内部に配索された第1ケーブル部材と、シートバックの内部に配索された第2ケーブル部材と、を連結するための車両用シートのケーブル連結構造である。第1ケーブル部材及び第2ケーブル部材は、共に、線状のインナー部材が管状のアウター部材の内部に軸線方向に相対運動可能な状態に挿通された2重構造となっている。ヘッドレストの内部に配索された第1ケーブル部材は、その連結端部がヘッドレストの下部に立設された管状のステーの内部に配索された状態で保持されている。シートバックの内部に配索された第2ケーブル部材は、その連結端部がシートバックに形成されたヘッドレストのステーを挿し込むための挿込口の延長線上の位置まで配索された状態で保持されている。第1及び第2ケーブル部材の双方の連結端部には、両ケーブル部材の連結端部が軸方向に重ね合わされる相対的な軸方向移動によって互いに軸方向に一体的な係合状態となるロック係合構造と、ロック係合構造により一体的とされた係合状態を解除するロック解除構造とを備えたロック構造が形成されている。ロック構造は、両アウター部材の連結端部に形成されたアウターロック構造と、両インナー部材の連結端部に形成されたインナーロック構造とを有する。ヘッドレストに設けられたステーをシートバックに形成された挿込口に挿し込むことにより、両ケーブル部材の各連結端部に形成されたそれぞれのロック係合構造によってアウター部材同士とインナー部材同士とがそれぞれ一体的な係合状態とされるようになっている。この一体的な係合状態は、その係合状態達成後の更なるステーの挿し込み方向の移動に対しては維持されるようになっているが、ステーを挿込口から引き抜く際にはロック解除構造によって解除されるようになっている。ヘッドレストはシートバックから自在に取付け取外しができる。
この第1の発明によれば、第2ケーブル部材は、その連結端部が挿込口の延長線上の位置に配索された状態として保持されている。そして、この状態で、ヘッドレストに設けられたステーをシートバックに形成された挿込口に挿し込むことにより、アウターロック構造によって、両ケーブル部材のアウター部材同士が連結される。そして、インナーロック構造によって、両ケーブル部材のインナー部材同士が連結される。そして、この連結状態では、ステーを挿込口に更に挿し込んでも、ロック係合構造による両ケーブル部材の各連結端部同士の係合状態は維持される。すなわち、第2ケーブル部材は、挿込口に対するステーの抜き挿し移動に追従可能な状態となる。そして、各ケーブル部材は、インナー部材をアウター部材に対して軸線方向に相対運動させることのできる状態となる。この両ケーブル部材の各連結端部同士の係合状態は、ステーを挿込口から引き抜く際には、ロック解除構造により解除される。これにより、ヘッドレストをシートバックから取り外すことができる。
更に、第2の発明は、上述した第1の発明において、ロック構造におけるロック係合構造による第1ケーブル部材と第2ケーブル部材の各連結端部の係合は、シートバックの内部に配設されて第2ケーブル部材のアウター部材に対するインナー部材の軸方向の相対移動を規制した状態としてシートバックに保持することのできる保持装置により第2ケーブル部材がシートバックに対して保持された状態で、第1ケーブル部材を内部に配索したステーをシートバックに形成された挿込口に挿し込む動作に伴って行われるようになっている。保持装置は、両連結端部が係合した状態でステーを挿込口に更に挿し込むことにより、第2ケーブル部材のシートバックに対する保持状態を解除してアウター部材に対するインナー部材の軸方向の相対移動を許容するようになっている。そして、保持装置は、ステーを挿込口から引き抜く際にはこの引き抜く移動により再び第2ケーブル部材をシートバックに対して保持した保持状態となる。
この第2の発明によれば、シートバックの内部に設けられた保持装置は、第2ケーブル部材を、アウター部材に対するインナー部材の軸線方向の相対運動を規制した保持状態として、その連結端部を挿込口の延長線上の位置に保持している。そして、保持装置は、ステーの挿し込みによってアウター部材同士とインナー部材同士とが連結された状態から、ステーを更に挿し込むことにより、第2ケーブル部材の保持状態を解除させる。これにより、第2ケーブル部材は、ステーの抜き挿し移動に追従可能な状態となると共に、インナー部材をアウター部材に対して軸線方向に相対運動させることのできる状態となる。そして、保持装置は、ステーを挿込口から引き抜く際には、その引き抜く移動によって、第2ケーブル部材を再びシートバックに対して保持した保持状態となる。
更に、第3の発明は、上述した第1又は第2の発明において、ロック構造は、シートバックの内部でこれと一体的な状態に配設されたガイド部材と、ガイド部材に対して摺動自在に組み付けられて挿込口の延長線方向に沿って移動可能とされたアウターロック構造としてのアウター側連結機構部及びインナーロック構造としてのインナー側連結機構部と、を有する。アウター側連結機構部は、第2ケーブル部材のアウター部材の連結端部を一体的に保持しており、かつ、ステーの挿込口への挿し込みにより第1ケーブル部材のアウター部材の連結端部と軸方向に一体的に係合するアウター側係合部材を有する。インナー側連結機構部は、第2ケーブル部材のインナー部材の連結端部を一体的に保持しており、かつ、ステーが挿込口に挿し込まれる動きに押圧されて回動し回動により第1ケーブル部材のインナー部材の連結端部と係合するフックを軸支している。アウター側及びインナー側連結機構部は、ステーが挿込口に挿し込まれる前の常時は、ガイド部材に係合した状態に保持されており、ステーの挿込口への挿し込みにより、第1ケーブル部材のアウター部材の連結端部がアウター側係合部材と係合し同インナー部材の連結端部がフックと係合した後にガイド部材との係合状態が解除されるようになっている。この解除状態では第2ケーブル部材のインナー部材が連結端部の他端側から牽引操作されることにより、インナー側連結機構部とこれに係合した第1ケーブル部材のインナー部材とが軸方向に一体的となって第2ケーブル部材のインナー部材と共に牽引される。
この第3の発明によれば、アウター側及びインナー側連結機構部は、ステーが挿込口に挿し込まれる前の常時は、ガイド部材に係合した状態に保持されている。このアウター側連結機構部は、ステーが挿込口に挿し込まれることにより、アウター側係合部材によって第1ケーブル部材のアウター部材の連結端部と係合する。そして、インナー側連結機構部は、ステーが挿込口に挿し込まれることにより、この動きに押圧されて回動するフックによって第1ケーブル部材のインナー部材の連結端部と係合する。そして、その後に、両連結機構部は、ガイド部材との係合状態が解除される。これにより、第1ケーブル部材のインナー部材は、インナー側連結機構部を介して第2ケーブル部材のインナー部材と連結された状態となり、第2ケーブル部材のインナー部材の牽引操作によって牽引することのできる状態となる。
次に、第4の発明は、上述した第3の発明において、インナー側連結機構部とガイド部材との係合構造は、インナー側連結機構部にスライド移動可能に設けられた係合ピンがガイド部材に係合することによりインナー側連結機構部のガイド部材に対する軸方向の相対移動が規制される構造となっている。インナー側連結機構部に設けられた係合ピンは、インナー側連結機構部本体に対してスライド移動可能とされており、常時はガイド部材に係合した姿勢状態として保持されており、ステーの挿込口への挿し込みにより、係合ピンがガイド部材との係合状態を解除するスライド位置まで移動するようになっている。係合ピンとガイド部材との係合が解除された状態でステーを挿込口から引き抜く方向に移動させることにより、係合ピンはガイド部材に形成された案内面に沿ってスライド移動してガイド部材と係合する姿勢状態となる。
この第4の発明によれば、インナー側連結機構部は、常時は係合ピンをガイド部材に係合させることにより、ガイド部材に対して軸方向の相対移動が規制された状態として保持されている。この係合ピンは、ステーが挿込口に挿し込まれることによってスライド移動し、ガイド部材との係合状態を解除する。そして、この係合ピンは、上記ガイド部材との係合が解除された状態では、ステーを挿込口から引き抜く方向に移動させることにより、ガイド部材に形成された案内面に沿ってスライド移動しガイド部材と係合する姿勢状態となる。これにより、インナー側連結機構部は、ガイド部材に対して軸方向の相対移動が規制された状態となる。
次に、第5の発明は、上述した第1から第4のいずれかの発明において、ヘッドレストは、車両の衝突時に、シートに着座した乗員の頭部を受け止める支承部をヘッドレスト基部に対して相対移動させることのできるアクティブヘッドレストとして構成されている。第1ケーブル部材と第2ケーブル部材とを連結して成るケーブル部材は、アクティブヘッドレストを作動させるための操作ケーブルとして成る。
この第5の発明によれば、ステーの抜き挿しによってケーブル部材の連結・解除が行われるため、アクティブヘッドレストがシートバックに対して取付け取外し自在に構成される。
次に、第6の発明は、上述した第1から第5のいずれかの発明において、ヘッドレストの内部に配索された第1ケーブル部材のアウター部材は、ヘッドレストの下部に立設された管状のステーである。
この第6の発明によれば、第1ケーブルは、管状に形成されたステーをアウター部材として、その内部にインナー部材が挿し通された2重構造となる。
本発明は上述した手段をとることにより、次の効果を得ることができる。
先ず、第1の発明によれば、アウター部材同士とインナー部材同士とをそれぞれに連結することのできるロック係合構造を設けたことにより、ヘッドレストをシートバックに装着することによって、それぞれの内部に配索された2重構造のケーブル部材同士を自動的に連結することができる。そして、ステーを挿込口から引き抜く際には、ロック解除構造によって両ケーブル部材の各連結状態を自動的に解除することができるため、ヘッドレストをシートバックに対して自在に取付け取外しをすることができる。
更に、第2の発明によれば、保持装置を設けたことにより、ステーを挿込口に挿し込むことによって第2ケーブル部材のシートバックに対する保持状態を自動的に解除することができる。したがって、ステーの挿し込み動作を妨げずに両ケーブル部材の各連結を行うことができる。
更に、第3の発明によれば、アウターロック構造及びインナーロック構造を具現化することができる。更に、第2の発明の保持装置をこのロック構造に含ませて構成することができる。
更に、第4の発明によれば、係合ピンをスライド移動させる構成により、インナー側連結機構部とガイド部材との係合構造を比較的簡単に具現化することができる。
更に、第5の発明によれば、シートバックとの間に配索されたケーブル部材によって作動操作されるアクティブヘッドレストを、シートバックに対して自在に取付け取外しをすることができる。
更に、第6の発明によれば、ヘッドレストのステーを第1ケーブル部材のアウター部材としたことにより、かかる構成を合理化し、部品点数を削減することができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態の実施例について、図面を用いて説明する。
始めに、実施例1の車両用シートのケーブル連結構造について図1〜図20を用いて説明する。
ここで、図1は本実施例のケーブル連結構造の概略構成を表した斜視図であり、図2は連結装置ROを拡大して表した斜視図である。
そして、図3はヘッドレスト3の概略構成を側面視によって表した構成図であり、図4はヘッドレスト3及びシートバック2の骨格構造を背面側から見た斜視図である。
そして、図5は4節リンク機構10の初期の姿勢状態を表した斜視図であり、図6は4節リンク機構10の回動後の姿勢状態を表した斜視図である。そして、図7は4節リンク機構10の回動前後の動きを側面視によって表した構成図である。
そして、図8は加圧板21の移動前後の動きを前面側から見た斜視図であり、図9は図8の側面図である。
そして、図10は原動リンク13を拡大して表した構成図である。
そして、図11はステー50がアウター掛ピン420と当接した状態を表した構成図であり、図12はステー50にアウター掛ピン420が掛けられた状態を表した構成図である。
そして、図13は第1ケーブル部材100と第2ケーブル部材200とが連結される前の状態を表した構成図であり、図14は第1ケーブル部材100と第2ケーブル部材200とが連結された状態を表した構成図である。
そして、図15はステー50を図14の状態から更に挿し込んだ状態を表した構成図であり、図16は第2ケーブル部材200のインナー部材220が牽引された状態を表した構成図である。
そして、図17は係合ピンPが溝部321の案内面321bに沿ってスライド移動していく状態を表した構成図であり、図18は第1ケーブル部材100と第2ケーブル部材200との連結が解除された状態を表した構成図である。
そして、図19はアウター掛ピン420が案内部322の案内面322aと当接した状態を表した構成図であり、図20はアウター掛ピン420が案内部322の案内面322aに沿ってスライド移動していく状態を表した構成図である。
ここで、図4〜図9では、本実施例の構成を分かり易く表すために、ヘッドレスト3やシートバック2の表皮構造を省略し内部の骨組み構造のみを表している。したがって、以下の説明において、ヘッドレスト3やシートバック2の表皮構造について述べる場合には、適宜図3を参照するものとする。
本実施例のヘッドレスト3は、図3に示されるように、車両用シート1の一部を構成しており、シート1に着座した乗員の頭部をその後方側から支持するようになっている。このヘッドレスト3は、シートバック2の上部に設置されており、常時はこの設置された姿勢状態を維持するようになっている。このヘッドレスト3は、アクティブヘッドレストの構成を備えており、車両の後面衝突発生時には、乗員の頭部を受け止める曲板形状の支承部3aを瞬時に前進移動させられるようになっている。これにより、車両の後面衝突発生時において、シートバック2やヘッドレスト3から体を前方に浮かした着座姿勢となっている乗員に対し、支承部3aだけを単独で後頭部の直ぐ後ろまで接近移動させることができる。したがって、後面衝突の発生時には、頭部がその勢いによって後傾し過ぎないようにサポートすることができ、頸部にかかる負荷を軽減することができる。
ここで、上記した支承部3aの前進移動は、ヘッドレスト3の内部に組み込まれた4節リンク機構10の回動に伴って行われる。この4節リンク機構10は、支承部3aとヘッドレスト3の支柱であるステー50,50との間に設けられている。この4節リンク機構10は、常時は、図7の実線で示されている姿勢状態に保持されており、曲板形状の支承部3a(図3参照)を初期位置の状態に保持している。そして、4節リンク機構10は、車両の後面衝突の発生によって上記の保持状態が解除されることにより、附勢によって支承部3aを前進移動させる方向(矢印で示されている進行方向)に回動する。これにより、4節リンク機構10は、同図の仮想線で示されるように、支承部3aを、ステー50,50に対する通常時の初期位置の状態(実線状態)から相対的に前方かつ上方に移動させる。ここで、4節リンク機構10の進行方向への附勢回動は、仮想線で示されている状態位置で規制されるようになっている。そして、これにより、支承部3aを頭部の直ぐ後ろの衝突対応位置に接近移動させた状態として保持することができる。ここで、4節リンク機構10の初期の姿勢状態は図5において斜視図で表されており、回動後の姿勢状態は図6において斜視図で表されている。
ところで、上記した4節リンク機構10の保持状態を解除する操作は、図4に示されている解除操作機構20の作動によって行われる。この解除操作機構20は、シートバック2の内部に配設されている。そして、この解除操作機構20は、4節リンク機構10を初期位置の状態に係合によって保持している保持部材30の解除操作を行う押動カム40に連結されている。ここで、解除操作機構20は、車両の後面衝突の発生により、その勢いで乗員の背部がシートバック2に大きく圧し掛かろうとする背凭れ荷重を受けて後方側に押し動かされる構造となっている。そして、解除操作機構20は、この押動によって、押動カム40を操作し、保持部材30と4節リンク機構10との係止状態を解除させるようになっている。
以下、4節リンク機構10や解除操作機構20等の各構成について詳しく説明する。
先ず、4節リンク機構10について説明する。
すなわち、4節リンク機構10は、図6に示されるように、可動リンク11、固定リンク12、原動リンク13及び従動リンク14を有する。これら各リンクは、樹脂によって形成されている。
詳しくは、可動リンク11は、前述した曲板形状の支承部3aとして構成されている。そして、固定リンク12は、厚板状に形成されており、ヘッドレスト3の各ステー50,50と一体的に連結されている。そして、原動リンク13,13及び従動リンク14,14は、可動リンク11と固定リンク12とを繋ぐかたちでこれらにリンク連結されている。これら原動リンク13,13や従動リンク14,14は、ヘッドレスト3の幅長方向に左右一対の構成となっている。そして、原動リンク13,13や従動リンク14,14は、可動リンク11や固定リンク12に対して長尺棒状の連結軸10a〜10dによってそれぞれリンク連結されており、左右の動きが同期して行われるようになっている。
また、4節リンク機構10の連結軸10aと連結軸10cとの間には、引張ばねSaが掛け渡されている。この引張ばねSaにより、4節リンク機構10は、常時は、その進行の回動方向に附勢されている。ここで、4節リンク機構10の進行の回動方向とは、図7で見て、原動リンク13,13が連結軸10dを中心として時計回りに回動する方向のことである。
ここで、図3に示されるように、前述したステー50,50は、ヘッドレスト3の下部に立設されており、その中程から上側の部分がくの字上に前傾した屈曲形状に形成されている。そして、図4に示されるように、ステー50,50は、シートバック2の骨格を成すバックフレーム2fのアッパフレームFuに固定されたサポート60,60に挿し込まれている。これらサポート60,60は、アッパフレームFuに固定して設けられた角筒状の保持具C,Cにそれぞれ挿し込まれてこれらと一体的に固定されている。したがって、ステー50,50がこれらサポート60,60に挿し込まれることにより、ヘッドレスト3がシートバック2の上部に設置された状態として保持される。
ここで、図1に示されるように、紙面内右側(シート1における幅長方向左側)に配設されたサポート60には、挿込口61に挿し込まれたステー50を係止することのできる板状の係止爪62が設けられている。この係止爪62は、挿込口61に対して出没動可能に構成されており、常時は図示しない附勢ばねにより、挿込口61の内部に突出した姿勢状態(図示状態)として保持されている。そして、この係止爪62は、サポート60の側部に設けられたツマミ63と一体に形成されており、ツマミ63を押し込む操作によって挿込口61の外側へ押し出されるようになっている。このように構成された係止爪62は、ステー50を挿込口61に挿し込むことにより、このステー50の外周面部に形成された係止溝Vに自動的に入り込む。これにより、ステー50は、係止爪62と係止して、その挿込方向への移動が規制された状態となる。そして、係止爪62によるステー50の係止状態は、ツマミ63の押込操作を行うことによって解除することができる。これにより、ステー50は、係止爪62による規制が解除され、その抜差方向への移動が可能となる。
また、図7の紙面に表されている側(ヘッドレスト3の幅長方向の左側)に配された原動リンク13には、そのリンクの長手方向に沿って長孔13aが形成されている。そして、この長孔13aには、保持部材30に設けられた係合ピン31がスライド移動自在に嵌め込まれている。なお、原動リンク13の構成は、図10において詳しく表されている。
ここで、保持部材30は、樹脂によってリンク形状に形成されている。そして、保持部材30は、前述した各連結軸10a〜10dと平行な連結軸30aにより、その一端が固定リンク12に回動可能に軸支されている。詳しくは、連結軸30aは、連結軸10dに対してその前方かつ上方に離間した位置に配設されている。また、この保持部材30の他端には、軸方向に突出した係合ピン31が設けられている。この係合ピン31は、上述したように、原動リンク13の長孔13a内を長手方向にスライド移動自在に嵌め込まれている(図10参照)。これにより、保持部材30は、4節リンク機構10が進行方向(時計回り方向)に回動するときには、係合ピン31を長孔13a内で長手方向にスライド移動させながら、それ自身も進行方向に回動するようになっている。
ところで、図10に示されるように、前述した長孔13aは、連結軸10dにより軸支されている側の端部(一端)において、その長手方向に対して垂直方向に屈折した引込み形状の引込溝13bが形成されている。この引込溝13bは、同図の実線で示されているように、原動リンク13が初期位置の状態となったときに、係合ピン31をその内部に引き込めるように形成されている。そして、図7の実線で示されるように、係合ピン31が引込溝13bに引き込まれた状態では、4節リンク機構10が引張ばねSaによって進行方向に回動附勢されることにより、係合ピン31によって保持部材30が原動リンク13に突き当てられた状態となる。
すなわち、保持部材30は、原動リンク13の軸支位置(連結軸10d)から径方向に離間した位置(連結軸30a)で軸支されており、原動リンク13とは異なる回動軌跡を有している。したがって、保持部材30は、係合ピン31が引込溝13bに引き込まれていない状態(長孔13a内にある状態)であれば、原動リンク13の回動に伴って、係合ピン31を長孔13a内でスライド移動させながら共に回動する。しかし、保持部材30は、係合ピン31が引込溝13bに引き込まれた状態では、係合ピン31の長手方向へのスライド移動が規制された状態となる。これにより、保持部材30は、進行方向に回動しようとする原動リンク13に突き当てられてその回動を規制した係止状態となる。
また、図10に示されるように、長孔13aの終端13c、すなわち、前述した回動中心とは反対側の端部は、係合ピン31のスライド移動を当接によって係止できるようになっている。この長孔13aの終端13cは、図7の仮想線で示されるように、4節リンク機構10の進行方向への回動により、支承部3aが衝突対応位置に到達したときに、係合ピン31が当接するようになっている。これにより、係合ピン31の長手方向へのスライド移動が規制された状態となり、保持部材30は、進行方向に回動しようとする原動リンク13に突き当てられてその回動を規制した係止状態となる。
次に、押動カム40の構成について説明する。すなわち、図6に示されるように、押動カム40は、固定リンク12の幅長方向の左側部に配されており、前述した連結軸10dによって固定リンク12に回動可能に軸支されている。
この押動カム40は、樹脂によって形成されており、図7に良く示されるように、連結軸10dとの連結部を頂点とした略三角形状に形成されている。この押動カム40には、湾曲形状の案内孔41が形成されている。この案内孔41は、同図の実線で示さている押動カム40の紙面内右下方向に滑らかに湾曲した形状に形成されている。そして、この案内孔41には、後述する第1ケーブル部材100のインナー部材120の上端部が案内孔41内をスライド移動自在な状態として掛け入れられている。
これにより、押動カム40は、インナー部材120が紙面内下方向に牽引操作されると、案内孔41の内周面がこのインナー部材120の掛け入れられた上端部によって押圧されるかたちで時計回り方向に押し動かされるようになっている。そして、この時計回り方向への回動により、押動カム40は、前述した引込溝13bの内部に引き込まれている保持部材30を下方側から押圧して引込溝13bから押し出す(図10参照)。これにより、係合ピン31は、長孔13a内での長手方向へのスライド移動が許容される状態となる。すなわち、原動リンク13(4節リンク機構10)の進行方向への回動が許容される状態となる。
ここで、図3に示されるように、4節リンク機構10の進行方向(矢印方向)への回動が長孔13aの終端13cと保持部材30の係合ピン31との当接によって規制された状態、すなわち支承部3aが衝突対応位置まで移動した状態では、4節リンク機構10の姿勢状態は次のようになっている。すなわち、原動リンク13や従動リンク14は、各々の固定リンク12に対する連結軸10dまたは連結軸10aに対し、水平よりも上を向いた姿勢状態となっている。これにより、支承部3aとして構成された可動リンク11は、乗員の頭部を受け止める受止荷重を、4節リンク機構10を長孔13aの終端13cと保持部材30の係合ピン31との当接によって規制されている進行方向に回動させる押圧力として作用させる姿勢状態となっている。
したがって、車両の後面衝突の発生時には、支承部3aに後傾した乗員の頭部を受け止める受止荷重が作用しても、支承部3aは、進行方向とは逆方向(矢印の逆方向)に押し戻されない状態として保持される。
次に、解除操作機構20について説明する。
すなわち、解除操作機構20は、図8に示されるように、加圧板21と、軸支部材22と、腕部材23と、ケーブル部材Kと、を有する。これら各部材は、シートバック2の形状内部に配設されている。詳しくは、各部材は、図9に示されるように、シートバック2の骨格を成すバックフレーム2fのサイドフレームFsの前後幅に収まるように配設されている。ここで、ケーブル部材Kは、ヘッドレスト3の内部に配索された第1ケーブル部材100とシートバック2の内部に配索された第2ケーブル部材200とに分かれて構成されており、これらが連結されることで1本のケーブル部材Kとして構成されている。この第1ケーブル部材100と第2ケーブル部材200との連結構造については後に詳しく説明する。
詳しくは、先ず、加圧板21は、図8に示されるように、その上側と下側の縁部がシートバック2の後方側に反り返った湾曲形状に形成されている。この加圧板21は、その後方下側の位置で、サイドフレームFs,Fsに対して軸回動可能に連結された軸支部材22と一体に固定されている。詳しくは、軸支部材22は、両サイドフレームFs,Fs間に掛け渡されて固定された補強部材Rfに対し、これに更に固定して設けられた軸支ブラケットRbによって軸回動可能に連結されている。これにより、加圧板21は、シートバック2に対して、その形状内部で前後方向に押引動可能な状態とされている。この加圧板21は、常時は図8や図9の実線で示されている前側の姿勢位置に保持されている。そして、車両の後面衝突の発生により、その勢いで乗員の背部がシートバック2に大きく圧し掛かろうとする背凭れ荷重を受けることにより、同図の仮想線で示されるように後方側に押し動かされる。
次に、腕部材23は、図9に示されるように、軸支部材22と一体に固定されており、加圧板21や軸支部材22と回動を共にするようになっている。詳しくは、腕部材23は、軸支部材22の前方に向けて腕を延び出す形状に形成されている。これにより、加圧板21、軸支部材22及び腕部材23の一体構成より成る全体形状が、折曲点である軸支部材22を回動中心としたL字フレーム状に形成されている。この腕部材23には、第2ケーブル部材200のアウター部材210の下端部が一体に固定されている。
ここで、図1に示されるように、ケーブル部材Kは、ヘッドレスト3の内部に配索された第1ケーブル部材100と、シートバック2の内部に配索された第2ケーブル部材200と、に分かれて構成されている。そして、これら第1ケーブル部材100や第2ケーブル部材200は、ヘッドレスト3をシートバック2の上面部に装着する際に、互いの連結端部同士が1本に連結されるようになっている。
このヘッドレスト3の内部に配索された第1ケーブル部材100は、その第2ケーブル部材200と連結される側(紙面内下側)の端部が、ヘッドレスト3の下部に立設された一方側(ヘッドレスト3の幅長方向左側)のステー50の内部に配索された状態で保持されている。ここで、第1ケーブル部材100が配索されている左側のステー50は、管状に形成されている。
そして、シートバック2の内部に配索された第2ケーブル部材200は、その第1ケーブル部材100と連結される側(紙面内上側)の端部が、シートバック2の上面部に設けられた一方側(シートバック2の幅長方向左側)のサポート60の挿込口61の下方位置(延長線上の位置)まで配索された状態として保持されている。
以下、第1ケーブル部材100及び第2ケーブル部材200の構成について詳しく説明する。
すなわち、第1ケーブル部材100は、図1に示されるように、線状のインナー部材120が管状のアウター部材110の内部に軸線方向に相対運動可能な状態に挿通された2重構造となっている。ここで、本実施例では、上記管状のアウター部材110が、ステー50自体によって構成されている。すなわち、第1ケーブル部材100は、管状のステー50の内部にインナー部材120が挿通された2重構造となっている。
このインナー部材120は、比較的剛性が高く撓み変形し難いワイヤー状の部材によって構成されている。そして、インナー部材120は、図5に示されるように、その上端部が押動カム40の案内孔41に掛け入れられている。これにより、インナー部材120は、常時は押動カム40に垂れ下げられた状態として保持されている。この状態では、インナー部材120の下端部は、図2に示されるように、ステー50の内部の下端位置で保持されている。
ここで、インナー部材120の下端部には、丸板状に広がった形状の掛端部121が形成されている。
一方、アウター部材110であるステー50には、その下端部における周面部の一部に、開口形状の掛入口52が形成されている。この掛入口52により、ステー50の周面部の一部が側面視で凹状に窪んだ状態(図11及び図12参照)となっており、この窪み部分に後述するアウター掛ピン420を掛け入れられるようになっている。
次に、第2ケーブル部材200について説明する。すなわち、第2ケーブル部材200は、図1に示されるように、前述した第1ケーブル部材100と同様に、線状のインナー部材220が管状のアウター部材210の内部に軸線方向に相対運動可能な状態に挿通された2重構造となっている。
この第2ケーブル部材200のインナー部材220の下端部は、図8に示されるように、バックフレーム2fと一体的に固定されている。そして、アウター部材210の下端部は、図9に示されるように、腕部材23と一体的に固定されている。
そして、図1に戻って、第2ケーブル部材200のインナー部材220やアウター部材210の上端部(連結端部)は、それぞれ、連結装置ROに掛着されて保持されている。これにより、第2ケーブル部材200のアウター部材210及びインナー部材220は、この掛着位置においてそれぞれ垂れ下げられた状態として保持されている。この連結装置ROは、シートバック2に設けられた幅長方向左側(紙面内右側)のサポート60に垂れ下げられてその直下位置に配設されている。
この連結装置ROは、ステー50を挿込口61に挿し込むことにより、アウター部材110,210同士とインナー部材120,220同士とをそれぞれ自動的に連結することのできる構成を備えている。そして、連結装置ROは、ステー50を挿込口61から引き抜くように操作することにより、このアウター部材110,210同士とインナー部材120,220同士との連結状態を解除することのできる構成も備えている。
この連結装置ROは、ガイド部材300と、アウターケース400と、ロックユニット500と、フック600と、から成っている。以下、各構成部材について詳しく説明する。ここで、アウターケース400が本発明のアウター側連結機構部に相当し、ロックユニット500が本発明のインナー側連結機構部に相当する。
詳しくは、ガイド部材300は、図1に示されるように、コ字状に折曲げられた線状のガイドワイヤ310と、このガイドワイヤ310に一体的に設けられたガイドプレート320と、を有する。
前者のガイドワイヤ310は、コ字状の両端を成す各上端部分が保持具Cに固定されている。これにより、ガイドワイヤ310は、保持具Cと一体的な状態として、これに吊り下げられた状態とされている。そして、これにより、ガイドワイヤ310は、挿込口61の下方向(延長線方向)に沿って延びた配設状態とされている。
後者のガイドプレート320は、板状部材が略コ字状に折曲されて形成されている。詳しくは、ガイドプレート320は、コ字の折返し部分が紙面内左側に配置され、コ字の開口部分が紙面内右側に配置されている。そして、この紙面内右側に配置された開口部分は、各板材の上端部分が重ね合わせ状に折曲されており、平面視では略角筒状に形成されている。このガイドプレート320は、その筒口を挿込口61の延長線方向に向けた状態で、ガイドワイヤ310の上端部近傍位置、すなわちサポート60の挿込口61の直下位置に固定されている。そして、このガイドプレート320は、図2に示されているアウターケース400やロックユニット500と係脱することのできる構成を備えている。
具体的には、ガイドプレート320の互いに対向する前面側の板部材と後面側の板部材には、ロックユニット500と係脱することのできる形状の溝部321,321が形成されている。これら溝部321,321は、互いに同じ形状に形成されている。詳しくは、溝部321,321(以下、まとめて溝部321とする。)は、両板部材の下端部に開口して形成されており、その下端側開口部から紙面内左上方向に傾斜状に入り込んでいき、その奥部に入り込んだ位置に水平方向の座面(係止面321a)が形成された形状となっている。この傾斜状に入り込んでいく傾斜面は、後述する係合ピンPを移動案内することのできる案内面321bとして形成されている。
そして、後面側の板部材には、その一部を切り起こして筒内に突出させて成る案内部322が形成されている。この案内部322は、その下端部分に、紙面内左下方向に先細状に傾斜した傾斜面が形成されている。この傾斜面は、後述するアウター掛ピン420を移動案内することのできる案内面322aとして形成されている。
次に、アウターケース400について説明する。すなわち、図2に示されるように、アウターケース400は、その上下方向に長尺な板状部材によって形成されている。このアウターケース400は、ガイドプレート320を構成する前面側の板部材と後面側の板部との間の位置に配置されており、ガイドワイヤ310に対して紙面内上下方向に摺動自在に組み付けられている。
具体的には、アウターケース400は、その上端側の両側部に形成された上腕部401,401と下端側の両側部に形成された下腕部402,402とが、それぞれ、ガイドワイヤ310の両ワイヤ部分に掛けられている。これにより、アウターケース400は、ガイドワイヤ310によって、挿込口61の延長線方向に沿って摺動自在に案内されるようになっている。なお、アウターケース400は、ステー50が挿し込まれる前の初期状態では、ガイドワイヤ310に対してその紙面内下方向への相対移動が規制された係合状態として保持されている。これについての詳細は後述する。
そして、このアウターケース400の下端部には、アウター保持部410が形成されており、第2ケーブル部材200のアウター部材210の連結端部(上端部)が一体的に掛着されている。
また、アウターケース400は、その板状の上端部分に、前方側に折曲された張出し状のピン掛部430が形成されており、この部位に、U字状のアウター掛ピン420が掛けられている。詳しくは、アウター掛ピン420は、ピン掛部430に形成された後方斜め下方向に延びるガイド溝431に掛け入れられている。これにより、アウター掛ピン420は、ガイド溝431に沿って、そのU字の開口を広げる方向に弾性的に撓み変形可能な状態とされている。このアウター掛ピン420は、ステー50が挿し込まれることにより、ガイド溝431に沿ってU字の開口を広げる方向に撓み変形し、その後にステー50の周面部をU字の間に挟み込むかたちでこれに掛着するようになっている。
具体的に説明すると、図11に示されるように、アウター掛ピン420は、ステー50が挿し込まれることにより、先ず、ステー50の下端部分に形成された先細状に傾斜した面取り部53と当接する。そして、アウター掛ピン420は、この状態からステー50が更に挿し込まれることにより、ガイド溝431に沿って押し広げられる。そして、アウター掛ピン420は、ステー50が更に挿し込まれることにより、図12に示されるように、ステー50に形成された凹状の掛入口52の空間内部に復元するかたちで弾性的に入り込み、これに掛着する。これにより、アウターケース400は、ステー50に対し、これを引き抜く方向への移動に対しては一体的な係合状態となる。
ここで、掛入口52は、その軸長方向の溝の長さが、アウター掛ピン420の直径よりも長く形成されている。そして、掛入口52は、その上側面が案内面52aとして傾斜状に形成されており、アウター掛ピン420をステー50の周面部に向けて案内することのできる形状に形成されている。これにより、ステー50は、アウター掛ピン420が掛入口52に掛着した状態であっても、ガイドワイヤ310に対する紙面内下方向への相対移動が規制された状態のアウターケース400に対して、更なる挿込方向への移動が可能とされている。なお、アウターケース400は、上記ガイドワイヤ310に対する移動規制が解除された状態では、アウター掛ピン420が掛入口52に掛着している弾性力によって、ステー50と挿込方向に一体的な係合状態として保持される。
次に、ロックユニット500について説明する。すなわち、図2に示されるように、ロックユニット500は、板状部材が略コ字状に折曲されて形成されている。詳しくは、ロックユニット500は、コ字の折返し部分が紙面内左側に配置され、コ字の開口部分が紙面内右側に配置されている。このロックユニット500は、上述したアウターケース400よりも上下方向に短い板状部材によって形成されている。そして、ロックユニット500は、ガイドプレート320を構成する前面側の板部材と後面側の板部との間の位置で、かつ、アウターケース400の前面側に配置されており、ガイドワイヤ310に対して紙面内上下方向に摺動自在に組み付けられている。
具体的には、ロックユニット500は、その両側部に形成された主腕部501,501が、それぞれ、ガイドワイヤ310の両ワイヤ部分に掛けられている。詳しくは、主腕部501,501は、アウターケース400の上腕部401,401と下腕部402,402との間の位置で、それぞれ両ワイヤ部分に掛けられている。これにより、ロックユニット500は、主腕部501,501が上腕部401,401或いは下腕部402,402と当接するまでの間の領域において、ガイドワイヤ310によって摺動自在に案内されるようになっている。
そして、このロックユニット500の下端部には、インナー保持部510が形成されており、第2ケーブル部材200のインナー部材220の連結端部(掛端部221)が一体的に掛着されている。
そして、ロックユニット500の前面側の板部材と後面側の板部材には、各板上の同じ位置に長孔520,520(以下、まとめて長孔520とする。)がそれぞれ形成されており、その内部に係合ピンPがスライド移動自在に配設されている。この長孔520は、図2で示す紙面内右上がりの形状に形成されている。
そして、ロックユニット500には、前面側の板部材と後面側の板部材との間に設けられた軸部Aによって、フック600が回動可能に軸支されている。
このフック600は、板状部材が略コ字状に折曲されて形成されており、ロックユニット500の前面側の板部材と後面側の板部材との間の位置に配置されている。詳しくは、フック600は、前述したコ字状のガイドプレート320やロックユニット500の紙面内右側の開口部分に露出可能に設けられている。これにより、フック600は、ガイドプレート320やロックユニット500と干渉しないようになっており、その回動が阻害されないようになっている。
そして、フック600には、ばね掛腕630が延設されており、ばね掛腕630と係合ピンPとの間に引張ばねSが掛着されている。これにより、フック600は、引張ばねSによって、軸部Aを中心とした紙面内時計回り方向に回動附勢されている。ここで、フック600の外周面上の一部には、その径方向の外方に突出した形状のストッパ部640が形成されている。これにより、フック600は、ステー50が挿し込まれる前の初期状態では、上記の附勢によって、ストッパ部640が係合ピンPと当接する回動位置(図2及び図13の図示状態位置)に保持されている。
一方、係合ピンP自体も、上述した引張ばねSの附勢力によって、長孔520の紙面内右上の端部に向けて引き寄せられるように附勢されている。しかし、係合ピンPは、上記フック600が初期状態のときには、長孔520がフック600によって塞がれた状態となっているため、フック600の外周面に押し当てられた状態として、そのスライド移動が規制された状態となっている。
ここで、フック600には、その外周面が径方向の内方に窪んだ開口形状のインナー掛入口610とピン受入口620とが形成されている。そして、フック600は、図13に示されるように、その初期状態では、インナー掛入口610を上方に向けた姿勢状態として保持されている。これにより、フック600は、ステー50が挿し込まれることにより、インナー掛入口610の紙面内下側面がこれに当接するようになっている。そして、フック600は、この当接状態からステー50が更に挿し込まれることにより、ステー50に押圧されながら紙面内反時計回り方向に回動するようになっている。そして、フック600は、この反時計回り方向への回動により、図14に示されるように、ピン受入口620の開口形状を、ロックユニット500に形成された長孔520の形状に合致させるようになっている。
上記構成の連結装置ROは、図13に示されるように、ステー50が挿し込まれる前の初期状態では、ロックユニット500に配設された係合ピンPが長孔520の紙面内左下側の端部に保持されている。この状態では、係合ピンPは、ガイドプレート320に形成された溝部321の座面である係止面321a上に配置されている。これにより、ロックユニット500は、係合ピンPと係止面321aとの当接によって、ガイドプレート320(ガイドワイヤ310)に対する紙面内下方向への相対移動が規制された状態として保持される。
そして、このロックユニット500の移動規制状態に関係して、アウターケース400も、ガイドワイヤ310に対する紙面内下方向への相対移動が規制された状態として保持される。すなわち、アウターケース400は、その重力の作用に伴う紙面内下方向への移動に対しては、アウターケース400のピン掛部430が上記位置固定状態となっているロックユニット500の板状の上端部に当接することにより、その移動が規制されるようになっている。この状態では、アウターケース400の各上腕部401,401は、ロックユニット500の各主腕部501,501とは当接しておらず、両者の間に隙間のある位置関係となっている。
そして、上記の初期状態からステー50が挿し込まれると、先ず、ステー50の周面部に形成された掛入口52に、アウターケース400に設けられたアウター掛ピン420が掛着する。これにより、第1ケーブル部材100のアウター部材110(ステー50)と第2ケーブル部材200のアウター部材210とが軸方向に対して実質的に連結された状態となる。なお、アウター掛ピン420がステー50に掛着する様子は、図11及び図12に示されている。
そして、この状態から、ステー50が更に挿し込まれると、図14に示されるように、フック600がステー50に押圧されて紙面内反時計回り方向に回動する。これにより、フック600は、ステー50に形成された受入口51にインナー掛入口610の上面部分を入り込ませながら、インナー掛入口610にインナー部材120の掛端部121(連結端部)を係合させる。詳しくは、フック600は、その前面側の板部材と後面側の板部材との間に線状のインナー部材120を挟み込んだ状態として、丸板状の掛端部121をインナー掛入口610に入れ込んだ状態となる。
更に、この回動に伴って、フック600は、ピン受入口620の開口形状を、長孔520の形状に合致させる。これにより、係合ピンPは、長孔520内を紙面内右方向にスライド移動することのできる状態となり、引張ばねSの附勢に従って、ピン受入口620の内部に入り込む位置までスライド移動する。
そして、これにより、フック600は、上記ピン受入口620の内部に入り込んだ係合ピンPによって、ロックユニット500に対する相対的な軸回動が規制された状態となる。これにより、第1ケーブル部材100のインナー部材120と第2ケーブル部材200のインナー部材220とが軸方向に対して実質的に連結された状態となる。
また、係合ピンPは、上記長孔520内を紙面内右方向にスライド移動したことにより、ガイドプレート320に形成された溝部321の係止面321aとの当接位置関係から外される。これにより、ロックユニット500やアウターケース400は、ガイドワイヤ310に対する紙面内下方向への移動規制状態が解除された状態となる。
したがって、図15に示されるように、ロックユニット500やアウターケース400は、ステー50が更に挿し込まれることによって、これと一体的となって紙面内下方向に移動する。すなわち、この移動により、第1ケーブル部材100と第2ケーブル部材200とが連結された後のステー50の更なる挿込方向への移動を許容している。これにより、図1を参照して分かるように、ステー50は、その周面部に形成された係止溝Vをサポート60の係止爪62と係止させる位置まで挿し込めるようになっている。そして、この挿し込みにより、ヘッドレスト3をシートバック2の上面部に取付けることができる。
そして、図15に戻って、今、第1ケーブル部材100と第2ケーブル部材200とが連結されて、ステー50が所定の位置まで挿し込まれた状態となっている。したがって、この状態では、図16に示されるように、第2ケーブル部材200のインナー部材220がその下側から牽引操作されることにより、ロックユニット500とフック600と第1ケーブル部材100のインナーケーブルとが一体的となって、下側に牽引される。
この第2ケーブル部材200の牽引操作は、ロックユニット500のインナー保持部510がアウターケース400のアウター保持部410に固定された第2ケーブル部材200のアウター部材210の上端部分と当接する位置まで行えるようになっている。
ところで、この第1ケーブル部材100と第2ケーブル部材200との連結状態は、ステー50を挿込口61から引き抜く移動によって解除されるようになっている。
具体的には、図17に示されるように、ステー50の引抜方向への移動によってロックユニット500及びアウターケース400が一体的となって紙面内上方向に移動すると、係合ピンPが、ガイドプレート320に形成された溝部321の案内面321bと当接する。
そして、この状態からステー50が更に引抜方向に移動すると、図18に示されるように、係合ピンPは、案内面321bに沿って移動しながら、長孔520内を紙面内左下側の端部に向けてスライド移動する。そして、このスライド移動により、係合ピンPは、フック600のピン受入口620の外側に移送される。これにより、ロックユニット500に対するフック600の回動規制状態が解除され、フック600は、引張ばねSの附勢によって紙面内時計回り方向に回動する。そして、この附勢回動に伴って、フック600は、第1ケーブル部材100のインナー部材120の掛端部121をインナー掛入口610の外側へと押し出す。これにより、インナー部材120とフック600との係合状態が解除される。これにより、第1ケーブル部材100のインナー部材120と第2ケーブル部材200のインナー部材220との連結状態が実質的に解除された(外された)状態となる。そして、係合ピンPは、再び、ガイドプレート320に形成された溝部321の係止面321aと当接した初期状態の位置に戻される。
そして、この状態からステー50を更に引抜方向に移動させていくと、図19に示されるように、ステー50の掛入口52に掛着しているアウター掛ピン420が、ガイドプレート320に形成された案内部322の案内面322aと当接する。
そして、この状態からステー50を更に引抜方向に移動させていくと、図20に示されるように、アウター掛ピン420は、案内面322aに沿って移動しながら、掛入口52の外側に移送される。これにより、ステー50とアウターケース400との係合状態が解除される。これにより、第1ケーブル部材100のアウター部材110(ステー50)と第2ケーブル部材200のアウター部材210との連結状態が実質的に解除された(外された)状態となる。
したがって、ステー50をそのまま引抜方向に移動させていけば、図1に示されるように、連結装置ROを初期状態に戻した状態で、ステー50を挿込口61から引抜くことができる。すなわち、ヘッドレスト3をシートバック2から取外すことができる。
以上のように、ステー50を抜き挿しする操作を行うことにより、第1ケーブル部材100及び第2ケーブル部材200の連結及び解除を行うことができる。
よって、ヘッドレスト3がシートバック2の上面部に装着されることにより、第1ケーブル部材100及び第2ケーブル部材200が1本のケーブル部材Kとして連結される。
したがって、図9に戻って、ケーブル部材Kは、加圧板21が後方側に押し動かされる動作によって牽引操作される。すなわち、加圧板21が後方側に押し動かされると、腕部材23によって第2ケーブル部材200のアウター部材210の下端が上方側に持ち上げられる。これにより、その内部に挿通されているインナー部材220の下端側が相対的に引き出されるかたちとなり、第1ケーブル部材100の上端側のインナー部材120のアウター部材110(ステー50)に対する引き出し長さが短くなる。すなわち、上端側のインナー部材120が牽引される。そして、図7に示されるように、上端側のインナー部材120が牽引されることにより、押動カム40が紙面内時計回り方向に押し動かされる。これにより、図10に示されるように、係合ピン31が引込溝13bから押し出され、保持部材30と原動リンク13との係止状態が解除される。なお、押動カム40は、インナー部材120による牽引状態が解かれることにより、重力の作用によって自動的に押し動かされる前の姿勢状態に戻される。したがって、進行方向に回動した4節リンク機構10を初期位置の状態に戻し込む操作を行うことにより、係合ピン31が重力の作用によって自動的に引込溝13bに入り込み、保持部材30と原動リンク13とが再び係止状態となる。
次に、本実施例の使用方法について説明する。
先ず、ヘッドレスト3の下側に立設された各ステー50,50を、シートバック2の上面部に形成された各挿込口61,61に挿し込む。これにより、各々の内部に配索された第1ケーブル部材100及び第2ケーブル部材200がケーブル部材Kとして1本に連結される。
このとき、図3の仮想線に示されるように、ヘッドレスト3は、その通常時の初期状態として、支承部3aが初期位置の状態で保持されている。そして、図8を参照して、車両の後面衝突が発生すると、その勢いで乗員の背部がシートバック2に大きく圧し掛かり、加圧板21が後方側に押し動かされる。これにより、図7に示されるように、ケーブル部材Kが牽引操作され、保持部材30による4節リンク機構10の保持状態が解除される。そして、これにより、4節リンク機構10は、引張ばねSaの附勢によって、保持部材30の係合ピン31が長孔13aの終端13cと当接する位置まで進行方向(矢印方向)に回動する。これにより、同図の仮想線で示されるように、支承部3aが初期位置の状態(実線状態)から前方かつ上方に移動した衝突対応位置の状態となり、同位置で頭部が後傾してくるのを待ち受ける状態となる。そして、図3に戻って、支承部3aが衝突対応位置(実線位置)まで移動したことにより、支承部3aにかかる頭部の後傾に伴う受止荷重は、4節リンク機構10を進行方向に回動させる押圧力、すなわち係合ピン31を長孔13aの終端13cによって規制されている長手方向にスライド移動させる押圧力として作用する。したがって、支承部3aは、上記の受止荷重を受けても進行方向とは逆方向に押し戻されることはなく、乗員の頭部を衝突対応位置で受け止める。
なお、衝突対応位置(実線位置)まで移動させた支承部3aを元の初期位置(仮想線位置)の状態に戻すには、4節リンク機構10を引張ばねSaの附勢に抗して進行方向(矢印方向)とは逆の回動方向に戻し込むように操作すればよい。これにより、図7に示されるように、係合ピン31が自動的に引込溝13bに落ち込むため、支承部3aを再び初期位置の状態に保持することができる。
また、各ステー50,50を各挿込口61,61から引き抜くことにより、第1ケーブル部材100及び第2ケーブル部材200の連結状態を自動的に解除することができる。したがって、ヘッドレスト3をシートバック2から取外すことができる。
このように、本実施例の車両用シートのケーブル連結構造によれば、ヘッドレスト3をシートバック2に装着することによって、それぞれの内部に配索された2重構造の第1ケーブル部材100と第2ケーブル部材200とを自動的に連結することができる。そして、ステー50を挿込口61から引き抜く際には、第1ケーブル部材100と第2ケーブル部材200の各連結状態を自動的に解除することができるため、ヘッドレスト3をシートバック2に対して自在に取付け取外しをすることができる。
更に、ステー50を挿込口61に挿し込むことによって第2ケーブル部材200のシートバック2に対する保持状態を自動的に解除することができる。したがって、ステー50の挿し込み動作を妨げずに第1ケーブル部材100と第2ケーブル部材200との連結を行うことができる。
更に、ヘッドレスト3のステー50を第1ケーブル部材100のアウター部材110としたことにより、かかる構成を合理化し、部品点数を削減することができる。
以上、本発明の実施形態を2つの実施例によって説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施できるものである。
例えば、4節リンク機構は、加圧板によって牽引操作されるケーブル部材によって、直接、進行方向に回動操作される構成であってもよい。このようなケーブル部材によって4節リンク機構を直接回動操作する構成は、特開2005−104259号公報等の文献に開示されている。
また、連結装置の係合構造について、インナー部材同士が連結された後にアウター部材同士が連結されるようになっていてもよい。また、実質的に同時に連結されるようになっていてもよい。
また、第1ケーブル部材のアウター部材は、ステーによって構成されていなくてもよく、別途の管状部材によって構成されていてもよい。
また、第2ケーブルの連結端部は、挿込口の延長線上の位置に保持されていればよく、必ずしも上記実施例で示したようなサポートの直下位置に保持される必要はない。
実施例1の車両用シートのケーブル連結構造の概略構成を表した斜視図である。 連結装置を拡大して表した斜視図である。 ヘッドレストの概略構成を側面視によって表した構成図である。 ヘッドレスト及びシートバックの骨格構造を背面側から見た斜視図である。 4節リンク機構の初期の姿勢状態を表した斜視図である。 4節リンク機構の回動後の姿勢状態を表した斜視図である。 4節リンク機構の回動前後の動きを側面視によって表した構成図である。 加圧板の移動前後の動きを前面側から見た斜視図である。 図8の側面図である。 原動リンクを拡大して表した構成図である。 ステーがアウター掛ピンと当接した状態を表した構成図である。 ステーにアウター掛ピンが掛けられた状態を表した構成図である。 第1ケーブル部材と第2ケーブル部材とが連結される前の状態を表した構成図である。 第1ケーブル部材と第2ケーブル部材とが連結された状態を表した構成図である。 ステーを図14の状態から更に挿し込んだ状態を表した構成図である。 第2ケーブル部材のインナー部材が牽引された状態を表した構成図である。 係合ピンが溝部の案内面に沿ってスライド移動していく状態を表した構成図である。 第1ケーブル部材と第2ケーブル部材との連結が解除された状態を表した構成図である。 アウター掛ピンが案内部の案内面と当接した状態を表した構成図である。 アウター掛ピンが案内部の案内面に沿ってスライド移動していく状態を表した構成図である。
符号の説明
1 シート
2 シートバック
2f バックフレーム
Fs サイドフレーム
Fu アッパフレーム
C 保持具
Rf 補強部材
Rb 軸支ブラケット
3 ヘッドレスト
3a 支承部
10 4節リンク機構
10a〜10d 連結軸
11 可動リンク
12 固定リンク
13 原動リンク
13a 長孔
13b 引込溝
13c 終端
14 従動リンク
Sa 引張ばね
20 解除操作機構
21 加圧板
22 軸支部材
23 腕部材
K ケーブル部材
30 保持部材
30a 連結軸
31 係合ピン
40 押動カム
41 案内孔
50 ステー
51 受入口
52 掛入口
52a 案内面
53 面取り部
V 係止溝
60 サポート
61 挿込口
62 係止爪
63 ツマミ
100 第1ケーブル部材
110 アウター部材
120 インナー部材
121 掛端部
200 第2ケーブル部材
210 アウター部材
220 インナー部材
221 掛端部
RO 連結装置
300 ガイド部材
310 ガイドワイヤ
320 ガイドプレート
321 溝部
321a 係止面
321b 案内面
322 案内部
322a 案内面
400 アウターケース(アウター側連結機構部)
401 上腕部
402 下腕部
410 アウター保持部
420 アウター掛ピン
430 ピン掛部
431 ガイド溝
500 ロックユニット(インナー側連結機構部)
501 主腕部
510 インナー保持部
520 長孔
A 軸部
P 係合ピン
S 引張ばね
600 フック
610 インナー掛入口
620 ピン受入口
630 ばね掛腕
640 ストッパ部

Claims (6)

  1. 車両用シートのヘッドレストの内部に配索された第1ケーブル部材と、シートバックの内部に配索された第2ケーブル部材と、を連結するための車両用シートのケーブル連結構造であって、
    前記第1ケーブル部材及び第2ケーブル部材は、共に、線状のインナー部材が管状のアウター部材の内部に軸線方向に相対運動可能な状態に挿通された2重構造となっており、
    前記ヘッドレストの内部に配索された第1ケーブル部材は、その連結端部が該ヘッドレストの下部に立設された管状のステーの内部に配索された状態で保持されており、
    前記シートバックの内部に配索された第2ケーブル部材は、その連結端部が前記シートバックに形成されたヘッドレストのステーを挿し込むための挿込口の延長線上の位置まで配索された状態で保持されており、
    前記第1及び第2ケーブル部材の双方の連結端部には、当該両ケーブル部材の連結端部が軸方向に重ね合わされる相対的な軸方向移動によって互いに軸方向に一体的な係合状態となるロック係合構造と、該ロック係合構造により一体的とされた係合状態を解除するロック解除構造とを備えたロック構造が形成されており、
    該ロック構造は、前記両アウター部材の連結端部に形成されたアウターロック構造と、前記両インナー部材の連結端部に形成されたインナーロック構造とを有し、前記ヘッドレストに設けられたステーを前記シートバックに形成された挿込口に挿し込むことにより、前記両ケーブル部材の各連結端部に形成されたそれぞれのロック係合構造によってアウター部材同士とインナー部材同士とがそれぞれ一体的な係合状態とされるようになっており、該一体的な係合状態は該係合状態達成後の更なるステーの挿し込み方向の移動に対しては維持されるようになっているが前記ステーを挿込口から引き抜く際には前記ロック解除構造によって解除されるようになっており、
    前記ヘッドレストはシートバックから自在に取付け取外しができることを特徴とする車両用シートのケーブル連結構造。
  2. 請求項1に記載の車両用シートのケーブル連結構造であって、
    前記ロック構造におけるロック係合構造による第1ケーブル部材と第2ケーブル部材の各連結端部の係合は、前記シートバックの内部に配設されて前記第2ケーブル部材のアウター部材に対するインナー部材の軸方向の相対移動を規制した状態としてシートバックに保持することのできる保持装置により第2ケーブル部材がシートバックに対して保持された状態で、前記第1ケーブル部材を内部に配索したステーを前記シートバックに形成された挿込口に挿し込む動作に伴って行われるようになっており、
    前記保持装置は、前記両連結端部が係合した状態で前記ステーを挿込口に更に挿し込むことにより、第2ケーブル部材のシートバックに対する保持状態を解除してアウター部材に対するインナー部材の軸方向の相対移動を許容するようになっており、前記ステーを挿込口から引き抜く際には該引き抜く移動により再び前記第2ケーブル部材をシートバックに対して保持した保持状態となることを特徴とする車両用シートのケーブル連結構造。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車両用シートのケーブル連結構造であって、
    前記ロック構造は、
    前記シートバックの内部でこれと一体的な状態に配設されたガイド部材と、
    該ガイド部材に対して摺動自在に組み付けられて前記挿込口の延長線方向に沿って移動可能とされたアウターロック構造としてのアウター側連結機構部及びインナーロック構造としてのインナー側連結機構部と、を有し、
    前記アウター側連結機構部は、前記第2ケーブル部材のアウター部材の連結端部を一体的に保持しており、かつ、前記ステーの挿込口への挿し込みにより前記第1ケーブル部材のアウター部材の連結端部と軸方向に一体的に係合するアウター側係合部材を有し、
    前記インナー側連結機構部は、前記第2ケーブル部材のインナー部材の連結端部を一体的に保持しており、かつ、前記ステーが挿込口に挿し込まれる動きに押圧されて回動し該回動により前記第1ケーブル部材のインナー部材の連結端部と係合するフックを軸支しており、
    該アウター側及びインナー側連結機構部は、前記ステーが挿込口に挿し込まれる前の常時は、前記ガイド部材に係合した状態に保持されており、前記ステーの挿込口への挿し込みにより、前記第1ケーブル部材のアウター部材の連結端部が前記アウター側係合部材と係合し同インナー部材の連結端部が前記フックと係合した後に前記ガイド部材との係合状態が解除されるようになっており、
    該解除状態では前記第2ケーブル部材のインナー部材が連結端部の他端側から牽引操作されることにより、前記インナー側連結機構部とこれに係合した第1ケーブル部材のインナー部材とが軸方向に一体的となって前記第2ケーブル部材のインナー部材と共に牽引されることを特徴とする車両用シートのケーブル連結構造。
  4. 請求項3に記載の車両用シートのケーブル連結構造であって、
    前記インナー側連結機構部と前記ガイド部材との係合構造は、該インナー側連結機構部にスライド移動可能に設けられた係合ピンが該ガイド部材に係合することにより該インナー側連結機構部のガイド部材に対する軸方向の相対移動が規制される構造となっており、
    前記インナー側連結機構部に設けられた係合ピンは、常時は前記ガイド部材に係合した姿勢状態として保持されており、前記ステーの挿込口への挿し込みにより、前記係合ピンが前記ガイド部材との係合状態を解除するスライド位置まで移動するようになっており、
    前記係合ピンと前記ガイド部材との係合が解除された状態で前記ステーを前記挿込口から引き抜く方向に移動させることにより、前記係合ピンは前記ガイド部材に形成された案内面に沿ってスライド移動して該ガイド部材と係合する姿勢状態となることを特徴とする車両用シートのケーブル連結構造。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の車両用シートのケーブル連結構造であって、
    前記ヘッドレストは、車両の衝突時に、シートに着座した乗員の頭部を受け止める支承部をヘッドレスト基部に対して相対移動させることのできるアクティブヘッドレストとして構成されており、
    前記第1ケーブル部材と第2ケーブル部材とを連結して成るケーブル部材は、前記アクティブヘッドレストを作動させるための操作ケーブルとして成ることを特徴とする車両用シートのケーブル連結構造。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の車両用シートのケーブル連結構造であって、
    前記ヘッドレストの内部に配索された第1ケーブル部材のアウター部材は、該ヘッドレストの下部に立設された管状のステーであることを特徴とする車両用シートのケーブル連結構造。
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