JP2008005809A - 肉牛用飼料及びその給与方法 - Google Patents

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明 澤
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豊明 寺島
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Abstract

【課題】
健全・健丈な第一胃を有する良好な肥育用素牛を飼養する肉用牛用素牛の配合飼料を提供する。又、飼料食い込み能力が弱い肥育素牛の第一胃の発育・発達を促進する飼育管理方法を提供する。
【解決手段】
配合飼料中の粗蛋白質含量が30〜40%、蛋白質の第一胃バイパス率が飼料全体の12%以上であり、且つエネルギー水準(TDN)が70%以上である肉用牛用素牛の配合飼料を給与することによって、健全・健丈な第一胃を有する良好な肥育用素牛が生産される。更に、この配合飼料に、消化酵素を1種又は2種以上を添加することによって、一層効率的に健全・健丈な第一胃を有する肥育用素牛が生産される。更に、哺乳・哺育期に重度の下痢、肺炎を罹患し、各種の内臓の発育・発達の思わしくない肥育用素牛であっても、本発明の肉用牛用素牛の配合飼料を給与することによって、第一胃を主とする内蔵の健全・健丈な発育・発達をさせることがでる。
【選択図】 なし

Description

この発明は、肉用牛、特に生後4ヶ月以降13ヶ月頃までの肉牛用肥育素牛に健全で丈夫な第一胃を保有させるために有効な肉牛用素牛の配合飼料に関する。又、飼料食い込み能力が弱い肥育素牛の第一胃の発育・発達を促進する飼育管理方法に関する。
良質な食用肉を供給できる肉用牛の効率的な生産方法については各種の手法が試みられてきている。例えば、所謂産肉生理理論に基づいて第一胃の発育・発達期である生後4〜13ケ月齢(育成期〜肥育前期)の期間に、良質の粗飼料を可能なかぎり多めに摂取させることで丈夫な第一胃づくりを期する方法である。即ち、粗飼料を多めに給与することで、第一胃をはじめとする内臓は、(1)第一胃内に繊維分解菌の増殖が促進され、その後の粗飼料の食い込みが良好になる、(2)粗飼料の有する物理的刺激効果によって第一胃の容積が増加し乾物摂取能力が高まる、(3)反芻行動の増加から唾液中の炭酸水素ナトリウムの流入が多くなり、第一胃内の発酵調整作用が強化される、などの効果が期待できるためである。
しかしながら同時並行的に、第一胃を作り上げる蛋白質の給与がなされないと第一胃壁を厚く丈夫に作り上げる筋肉の増加が期待できず、単に従来からある筋肉壁を薄く引き延ばしただけとなり、肥育後期の本質的な飼料の食い込み能力は培われない。これは、風船が小さい場合には肉厚で丈夫であるが、空気を注入して膨らませると肉薄となり、壊れやすくなるのと同じである。哺乳・哺育期に重度の下痢や肺炎を罹患した子牛は、ほとんどの場合がこの状態に相当している。
肉用牛が食い込めない場合には、粗飼料の給与量が不足していたとの判断がなされ、ますます粗飼料の給与量を多くすることが指導され、実践されているのが実態である。このような肉用牛では、本来的に必要な飼料量を必要な時期に食い込めないために、肉量、肉質などについて当然得られるはずの肥育成績が得られず、結果的に収益性を悪化させてしまい、経済的損失は絶大となる。これまでの肉用牛生産技術では根本的な解決策を持たないことから、「粗飼料をあれほどに食わせたのに不思議なことである」として疑問を持ちながらも、(イ)当該牛の能力が低かった、(ロ)給与した配合飼料が悪かった、などとして諦めているのが一般的である。
さらに、育成牛の場合には、素牛市場へ出荷され、せりにかけられた場合に、食い込みの良くない肥育用素牛であると評価されて取引価格が思うように高まらず、繁殖農家の損失は著しい。この損失を打開させるために、育成後半(生後5ケ月齢以降)は、比較的高カロリーの配合飼料を多給することで体重の増加をはかり、見栄えを良くして肥育農家からの評価を高めようとしているのが一般的である。このような肥育素牛は、(イ)内臓が根本的に発育・発達していない、(ロ)尿石症などの、所謂肥育病の心配があるのではと云う懸念などの理由から肥育農家の損失に拍車をかけることにもなっている。
この問題を解決する方法として、大豆粕などの所謂蛋白質飼料を第一胃の発育・発達期に思い切った多量を給与することが著しい効果のあることを当該発明者は提唱し、指導下にある肉用牛生産者に実践させてきた。
この方法を実施することによって、哺乳・哺育期に重度の下痢、肺炎を罹患し、第一胃を主とする各種の内臓の発育・発達の思わしくない肥育用素牛であっても3〜4ヵ月後には第一胃の発達を優良肥育素牛並みか、若しくはそれ以上に発育・発達させることが出来、その後の飼料の食い込みも著しく順調となること。さらに、枝肉重量の大型化と肉質の改善・向上効果が顕著となることなどの肉用牛生産者にとっては最大の利益を享受できる結果となることを実証してきた。しかしながら一方で、大豆粕のような第一胃のバイパス率が比較的低い蛋白質飼料は、第一胃内での分解によるアンモニアの生成量を、第一胃微生物が十分に利用できず、このため余剰となったアンモニアが原因となって給与開始当初は激しい下痢を惹起させ、不慣れな生産者には不快感、嫌悪感を起こさせ、給与を止めてしまうなどの問題点も散見された。さらに、通常は、余剰なアンモニアが肝臓において尿素に転換され、無毒化されるところ、肝機能が低い肉用牛ではこの尿素への転換が完全にはできずに尿石症の原因になることも懸念されている。
さらに、副次的ではあるが下痢便が頻発している間は敷料やそのほかの施設を汚すことが環境保全上の問題ともなると指摘される状況にある。
従って、大豆粕などの第一胃バイパス率の低い蛋白質原料はその特性を理解する生産者にとっては第一胃を主とする内蔵の発育・発達促進効果が相当程度得られるものの相対的には改善の余地のある飼養管理技術である。
一方、肥育前期に高い蛋白質(CP)濃度の飼料を給与しても、発育・肉質の向上はみられず、むしろ皮下脂肪が厚くなる恐れがあり、餌料費の低減、資源の有効利用、環境への影響を考慮すれば肥育前期のCP水準は12%程度で充分であるという報告もある(畜産試験場研究資料第13号、1999年3月)。
又、粗飼料と濃厚飼料とを切断・混合したうえで、餌槽に供給する方法をとり、肥育前期における粗飼料の混合比率(粗飼料・濃厚飼料の合計量に対する粗飼料の比率)を20〜30%(望ましくは22〜27%、とくに25%前後)とし、肥育後期における粗飼料の混合比率を10〜20%(望ましくは12〜17%、とくに15%前後)とすることによって、どの肉牛をも病気に強くて肥育の仕上期に飼料の食い込みのよい肉牛に成長させることができる。更に、肥育後期の肉牛の牛群に濃厚飼料の比率の大きい飼料を供給することによって、その牛群ではどの肉牛も同じようにカロリーを十分摂取できるので、牛群単位で肉質や生産性を向上させることができる方法が提案されている(特開2003−102328)。
しかしながら、たとえ同じ牛群の牛であってもその由来、即ち育成飼養管理の仕方が異なるのが一般的であり、第一胃を主とする内蔵の発育・発達はそれぞれの牛で違うために飼料摂取形態も異なり、更に選り食いも加わって摂取量と質に差を生じることが通例であり、肉質や生産性にバラツキを生じてしまい、肉牛の生産現場では根本的な解決策として活用されていない。
特開2003−102328 畜産試験場研究資料第13号、1999年3月
健全・健丈な第一胃を有する良好な肥育用素牛を飼養する肉用牛の配合飼料を提供する。又、飼料食い込み能力が弱い肥育素牛の第一胃の発育・発達を促進する飼育管理方法を提供する。
本発明者らは、配合飼料中の粗蛋白質含量が30〜40%であり、蛋白質の第一胃バイパス率が飼料全体の12%以上であり、且つエネルギー水準(TDN)が70%以上である肉用牛用素牛の配合飼料を給与することによって、健全・健丈な第一胃を有する良好な肥育用素牛が生産されること、更に、この配合飼料に、消化促進用の消化酵素として、キシラナーゼ、中性プロテアーゼ、セルラーゼ、ペクチナーゼ、アミラーゼ、ヘミセルラーゼからなる群から選択される1種または2種以上を添加することによって、一層効率的に健全・健丈な第一胃を有する良好な肥育用素牛が生産されること、及び、生後4ケ月齢乃至13ヶ月齢の肥育素牛に上記飼料を給与することによって健全・健丈な第一胃を有する良好な肥育用素牛の生産が可能となる飼育管理方法を見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成した。
本発明の肉用牛の配合飼料を生後4ケ月齢乃至13ヶ月齢の肥育素牛に給与することによって、健全・健丈な第一胃を有する良好な肥育用素牛を生産することができ、この素牛はその後の肥育期において極めて良好な飼料の食い込み能力を有し、所謂俵型の肉牛となる。
又、哺乳・哺育期に重度の下痢、肺炎を罹患し、第一胃を主とする各種の内臓の発育・発達の思わしくない肥育用素牛や、何らかの原因により飼料食い込み能力が弱く、日本飼養標準(2000年版)が定める推奨必要養分量を摂取できない肥育用素牛であっても、本発明の肉用牛用素牛の配合飼料を給与することによって、3〜4ヵ月後には第一胃の発達を優良肥育素牛並みか、若しくはそれ以上に健全・健丈な第一胃を主とする内蔵の発育・発達をさせることができ、その後の飼料の食い込みも著しく順調となる。
本発明における、配合飼料中の粗蛋白質含量が30〜40%であり、蛋白質の第一胃バイパス率が飼料全体の12%以上であり、且つエネルギー水準(TDN)が70%以上である肉用牛用素牛の配合飼料は以下の如くして調製される。
即ち、飼料用蛋白質素材を常法により加熱処理したものが用いられる。一般に市販されており、通常レベル以上の加熱度合い、抗酸化度合いのものであれば加熱全脂ミール,乃至は加熱大豆粕を使用するのが便利である。大豆は、遺伝子組み換え如何は問題とならない。これらの加熱処理した蛋白質素材を、配合飼料中30〜90%となる量配合すると共に、蛋白質の第一胃バイパス率が飼料全体の12%以上であるように配合する。すなわち、日本飼養標準「乳牛1999年版」に記述されている原料別非分解性蛋白質率を基に、配合飼料を構成する各原料ごとの非分解性蛋白率の合計値が12%以上となるように配合する。
更に、本発明の肉用牛用素牛の配合飼料は、エネルギー水準(TDN)が70%以上になるように、表1に示したごとく、主として澱粉質飼料を通常飼料より高めに配合する。
用いられる澱粉質飼料素材としては、とうもろこし、マイロ、大麦、小麦、米等通常用いられるもので良い。
これらの配合飼料を調製する場合の例として、以下の原料使用区分からなる配合飼料を開発した。
Figure 2008005809
更に、本発明においては、前記の如く調製した肉用牛用素牛の配合飼料に消化酵素の一種又は二種以上を添加配合することによって、一層その飼料効果を高めることができる。用いられる消化酵素としては、キシラナーゼ、中性プロテアーゼ、セルラーゼ、ペクチナーゼ、アミラーゼ、ヘミセルラーゼ等が挙げられる。これらの酵素は何れかを単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。これらの酵素の質には、特別の制限は無く、一般に市販されているものでよい。複合消化酵素を用いるのが便宜である。使用量は、通常配合飼料全体に対して0.01〜0.10重量%程度でよい。
本発明の肉用牛用素牛の配合飼料給与は、肉用素牛の生後4〜10ヶ月の期間、より好ましくは4〜13ヶ月の期間を通して継続して給与するのが好ましい。
肉牛用素牛が、何らかの理由によって、第一胃を主とする内蔵の発育・発達が不十分なものであっても、本発明の肉用牛用素牛の配合飼料を給与することによって、健全、健丈な第一胃を持った、食いつきの良好な肥育牛とすることができる。特に、従来、生後の哺乳・哺育期に重度の下痢、肺炎に罹患し、第一胃を始めとする各種の内臓が充分に発育・発達していない牛を、正常はおろか、健全・健丈な内臓を有する牛に戻すことは殆ど不可能であったものでさえ、健全・健丈な胃を有し、肥育期に極めて食い込みのよい素牛に飼育することができる。
実施例1
対照区として、哺乳・哺育期を良好に飼育された3頭の黒毛和種去勢牛を日本飼養標準(2000年版)に準拠した標準的な育成管理にておおむね6ケ月齢から10ケ月齢まで飼養した。比較としての試験区No.1には、長期間の下痢や肺炎を罹患した約6ケ月齢の黒毛和種去勢牛4頭を供試して、対照区の飼料に表2に示す本発明の飼料を300〜500g/日併用給与し、おおむね10ケ月齢程度まで飼育した。
Figure 2008005809
また、試験区No.2には、発育不良の程度が試験区No.1のそれと同じ程度の供試牛3頭を供試し、試験区No.1飼料に複合消化酵素を添加しておおむね10ケ月齢程度まで飼育した。
対照区と試験区の、濃厚飼料分についての粗蛋白質率は表3に示した通りとなった。
対照区には、粗蛋白質率17%の育成用配合飼料を給与し、試験区No.1には対照区の配合飼料を基に当該飼料を、300g/日から併用給与し、最終的に500g/日まで給与した。試験区No.2には対照区の配合飼料を基に大豆粕を、300g/日から併用給与し、最終的に500g/日まで給与した。
Figure 2008005809
供試牛は、いずれも群飼育とし、粗飼料は自由採食させた。飼育期間中はいずれの供試牛も特に異常は認められず、順調に推移した。
なお、開始時と終了時に体重測定、および血液検査を実施した。
表4に体重測定の結果を示した。
Figure 2008005809
試験区の7頭の供試牛は、いずれも開始時の体重が低かったことに加えて頚や肩の筋肉の付着も悪かった。しかしながら、本発明の飼料、あるいは大豆粕の給与により増体量の著しい増加に加えて頚と肩の筋肉の盛り上がりが顕著であり、前躯から幅のある良好な体型に変わっていった。
対照区の供試牛も標準的な発育値を上回って良好な発育を示したが、試験区の供試牛はさらに上回る結果であった。特に、複合消化酵素を添加した試験No.2は一層良好であった。
更に、試験区No.2の供試牛は、特に発育増体量が高く、このことから消化機能が比較的低い牛に対していくつかの消化酵素を組み合わせて給与することは当該発明飼料の効果を一層高めることが確認できた。
表5に、血液検査の結果を示した。
Figure 2008005809
開始時の供試牛は、飼料の摂取量が低くしかも蛋白質の総摂取量も低いことが窺えた。しかしながら、その後の食い込みの改善からむしろ対照区供試牛を上回る食い込みを示す分析値となった。特に試験区の供試牛同士では特に試験区No.2の供試牛のBUN値が相対的に低く、体内での蛋白質の効率的利用が行われている結果を示していた。しかも無機りんレベルも低く、尿石症の発症のまったく心配の無いことが確認された。
以上のごとく、本発明飼料を、発育の芳しくない肉用の育成牛に給与することでその後の飼料の摂取量を増加させ、発育・発達を安全に促進させる効果の高いことが確認された。また、本発明飼料に数種類の消化酵素を添加することでその効果を一層高め得ることを確認した。
実施例2
対照区として、素牛市場から良好に育成されたと認められるほぼ10ケ月齢の黒毛和種去勢牛5頭を購入し、供試牛とした。これらの供試牛には日本飼養標準(2000年版)に準拠して肥育用配合飼料と粗飼料を給与した。
試験区No.1として、素牛市場から哺乳・哺育期に重度の疾病を罹患し、育成に難があったと推察されたほぼ10ケ月齢の黒毛和種去勢牛5頭を購入し、供試牛とした。対照区の飼料を基本に、表6に示した本発明飼料を16ケ月齢までの期間に700g/日から2kg/日の範囲で併用給与した。粗飼料は対照区に準じて給与した。
Figure 2008005809
試験No.2として、素牛市場から哺乳・哺育期に重度の疾病を罹患し、育成に難があったと推察された、ほぼ10ケ月齢の黒毛和種去勢牛5頭を購入し、供試牛とした。試験区No.1の飼料を基本に、複合消化酵素を添加し16ケ月齢までの期間に700g/日から2kg/日の範囲で併用給与した。粗飼料は対照区に準じて給与した。
両試験区の供試牛はいずれも頚や肩の筋肉の付着が悪く、活力も乏しい状態であった。
供試牛は、各区とも5頭宛ての群飼育とした。
表7に、実施例2について日本飼養標準対比の主要成分の充足率を示した。
Figure 2008005809
充足率とは、基準となる体重を次に目標とする体重にさせるために必要とされる栄養給与量に対する計画給与量の比率である。
試験区No.1と同No.2の粗蛋白質の充足率が著しく高く設定されていることが特徴である。
表8に体重の推移を示した。
Figure 2008005809
対照区の供試牛も揃って良好な発育増体を示し、目標とした設定値を大きく上回っていた。
一方、両試験区はいずれも開始直後から飼料の食い込みが良好で、ほとんど直線的に発育増体を示し、対照区の増体量を上回っていた。特に、試験区No.2の供試牛は最大の増体量を示していた。また、両試験区の供試牛の大半が、試験開始4〜6ヶ月ごろまでに頚と肩の充実が認められ対照区の供試牛と遜色がなくなっていた。
表9に血液分析結果を示した。
Figure 2008005809
飼料摂取量のバロメーターとなる総コレステロール値は、いずれの供試牛でも順調に高めで推移していたが、とりわけ試験区No.2の場合に高値安定の傾向にあった。このことから添加した消化酵素による飼料の消化が促進されていることが確認できた。
BUNは、蛋白質摂取量のバロメーターでもあるが、両試験区の供試牛で高めとなり、このことからバイパス性の蛋白質の給与はアンモニアに分解されて利用されずに失われてしまうことが少ないことが確認された。
また、尿石症との関連で無機りんの濃度が注目されるが、両試験区とも対照区とほぼ同等であり、尿石症を惹起させる心配の無いことが確認できた。
このほかに、血中ビタミンA濃度の推移についても、高品質牛肉を生産させるために推奨されている傾向を示し、極めて良好と確認された。
これらの供試牛を、出荷し肉質についての格付を受けたが、いずれも黒毛和種去勢牛の全国平均を大きく上回る成績であった。両試験区の供試牛はバラの厚さとカブリの充実が良く、特に試験区No.1は、枝肉重量が大きかったことで1頭あたりの販売額も際立って高い結果であった。

Claims (1)

  1. 配合飼料中の粗蛋白質含量が30〜40%であり、蛋白質の第一胃バイパス率が飼料全体の12%以上であり、且つエネルギー水準(TDN)が78%以上である肉用牛の配合飼料。
    [請求項2]
    消化促進用の消化酵素として、キシラナーゼ、中性プロテアーゼ、セルラーゼ、ペクチナーゼ、アミラーゼ、ヘミセルラーゼからなる群から選択される1種または2種以上を添加した請求項1記載の肉牛用の配合飼料。
    [請求項3]
    生後4ケ月齢乃至13ヶ月齢の肉牛用肥育素牛に請求項1又は請求項2記載の肉牛用飼料を給与し、肥育素牛の第一胃の発育・発達を促進することを特徴とする肉牛用素牛の飼育管理方法。
    [請求項4]
    肉牛用素牛が、第一胃を主とする内蔵の発育・発達が不十分なものである請求3に記載の肉牛用素牛の飼育管理方法。
    [請求項5]
    肉牛用素牛が、哺乳・哺育期に下痢又は肺炎を罹患しており、飼料食い込み能力が弱い肥育素牛である請求項3又は請求項4に記載の肉牛用素牛の飼育管理方法。
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