JP2008004842A - 磁気抵抗効果素子、磁気ヘッド、磁気記録再生装置、および磁気メモリ - Google Patents

磁気抵抗効果素子、磁気ヘッド、磁気記録再生装置、および磁気メモリ Download PDF

Info

Publication number
JP2008004842A
JP2008004842A JP2006174441A JP2006174441A JP2008004842A JP 2008004842 A JP2008004842 A JP 2008004842A JP 2006174441 A JP2006174441 A JP 2006174441A JP 2006174441 A JP2006174441 A JP 2006174441A JP 2008004842 A JP2008004842 A JP 2008004842A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
layer
effect element
magnetoresistive effect
magnetization direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2006174441A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromi Yuasa
裕美 湯浅
Hideaki Fukuzawa
英明 福澤
Yoshihiko Fuji
慶彦 藤
Hitoshi Iwasaki
仁志 岩崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2006174441A priority Critical patent/JP2008004842A/ja
Publication of JP2008004842A publication Critical patent/JP2008004842A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

【課題】高MR変化率が得られ、高密度化への対応が期待できる磁気抵抗効果素子、ならびにこれを用いた磁気ヘッド、磁気記録再生装置および磁気ランダムアクセスメモリーを提供する。
【解決手段】実質的に磁化方向が固着された第1の磁性層と、外部磁界に応じて磁化方向が変化する第2の磁性層と、前記第1の磁性層と前記第2の磁性層との間に設けられた磁性スペーサ層とから積層膜を構成し、この積層体の膜面垂直に電流を通電する電極を形成し、外部磁界がゼロのときに、前記第1の磁性層の磁化方向と前記第2の磁性層の磁化方向が略直交の関係にあり、外部磁場の侵入に応じて抵抗が減少するようにして磁気抵抗効果素子を作製する。
【選択図】図5

Description

本発明は、膜面に対して垂直方向に電流を通電する構造の磁気抵抗効果素子、ならびにこれを用いた磁気ヘッド、磁気記録再生装置、および磁気メモリに関する。
磁性体の積層構造体における巨大磁気抵抗効果(Giant MagnetoResistive Effect:GMR)の発見により、磁気デバイスの性能が飛躍的に向上している。特に、スピンバルブ膜(Spin-Valve:SV膜)は磁気デバイスに容易に適用できる構造を有し、GMR効果を有効に発揮させることができるので、磁気ヘッドおよびMRAM(Magnetic Random Access Memory)などの磁気デバイスに大きな技術的進歩をもたらした。
「スピンバルブ膜」とは、2つの強磁性層の間に非磁性金属スペーサ層を挟んだ構造を有し、一方の強磁性層(「ピン層」や「磁化固着層」などと称される)の磁化を反強磁性層などで固着し、もう一方の強磁性層(「フリー層」や「磁化自由層」などと称される)の磁化を外部磁界(たとえば媒体磁界)に応じて回転するようにした積層膜をいう。スピンバルブ膜では、ピン層とフリー層の磁化方向の相対角度が変化することによって、巨大な磁気抵抗変化が得られる。
従来のスピンバルブ膜は、膜面に平行にセンス電流を通電するCIP(Current In Plane)−GMR素子であった。近年、CIP−GMR素子よりも大きなMRを発現することから、膜面にほぼ垂直方向にセンス電流を通電するTMR(Tunneling MagnetoResistace)素子、あるいはCPP(Current Perpendicular to the Plane)−GMR素子、が注目されている。
TMR素子では、MRが高いが素子の抵抗が高すぎ、S/Nが悪くなったりHDDの転送レートが上がらなかったりという問題を抱えているため、面記録密度500Gbpsi以上のHDDに応用するためには低抵抗化と高MRの両立を図る必要がある。一方CPP−GMR素子は、TMR素子とは逆に素子抵抗が大幅に小さく、抵抗変化量自体かなり小さいため、大きな再生出力信号を得ることが難しいとう問題を抱えている。
このような観点から、絶縁層中にこれを貫通する非磁性金属からなる微細な電流パス(電流狭窄部)を形成したスペーサ層を用いたCPP−GMR素子が提案されている。このようなCPP素子は、電流狭窄[CCPCurrent-confined-path)]効果を示し、非磁性金属スペーサ層を用いた単純なCPP−GMR素子よりも大きな再生出力信号を得ることができる。しかし、高記録密度対応の磁気ヘッド応用を考えた場合、CCP−CPP−GMR素子でもMR変化率が不足する可能性がある。
高記録密度に対応できる巨大なMR変化率を実現する構造として、酸化物層中の電流狭窄部を金属磁性材料で形成したスペーサ層を用い、BMR(Ballistic MagnetoResistace)効果を利用する素子(以下、BMR素子という)が提案されている(たとえば特許文献1参照)。
特開2003−204095号公報
しかし、酸化物薄膜中にバリスティック伝導を達成する微細構造を形成しようとすると、様々な問題が予想される。たとえば、バリスティック伝導のためには電流パスを1nm以下まで小さく絞らなければならないが、その場合には抵抗が非常に高くなる。高密度記録を想定すると、抵抗の上昇は高周波応答に悪影響をもたらすため好ましくない。微小なメタルパスを多数形成してパラレルコンダクター状態にすることによって抵抗を減少させることも考えられるが、500Gbpsi以上の記録密度では素子サイズが一辺60nm以下になり、このような微小な素子領域に多数の微小メタルパスを有する構造を作製する
ことは極めて困難である。
上述した問題を解決するため、磁気抵抗効果素子のスペーサ層中の広い領域でスピンのねじれた状態を実現する提案がなされている(特許文献2参照)。
特開2006−49358号公報
これは、BMR素子の大きなMR発現が、電流パスに対して略垂直にできた磁壁に起因するものである、というモデルに基づいている。センス電流に垂直な磁壁に基づくのであれば、スペーサ層のできるだけ広い領域でスピンがねじれた状態を実現することが本質的に重要である。しかも、バリスティック伝導を考慮する必要がなければ、1nm以下の微小な磁性メタルパスを形成する必要もないので、抵抗の上昇を抑えることができる。したがって、磁気抵抗効果素子のスペーサ層中の広い領域でスピンをねじれさせることができれば、高MR変化率が得られ、高密度化への対応が期待できる。
実際、上記文献中では、図1に示すように、信号磁場がないときには磁化が自発的にねじれた関係にあり、信号磁場が入ると、その磁場に応じて磁化配列が変化する、という素子が提案されている。しかしながら、磁気抵抗効果素子のスペーサ層中の広い領域でスピンのねじれた状態を実現することは困難であり、高MR変化率及びこれに伴う高密度化への対応が未だ達成できないのが現状である。
本発明の目的は、高MR変化率が得られ、高密度化への対応が期待できる磁気抵抗効果素子、ならびにこれを用いた磁気ヘッド、磁気記録再生装置および磁気ランダムアクセスメモリーを提供することにある。
上記目的を達成すべく、本発明の一態様は、
実質的に磁化方向が固着された第1の磁性層と、
外部磁界に応じて磁化方向が変化する第2の磁性層と、
前記第1の磁性層と前記第2の磁性層との間に設けられた磁性スペーサ層と、
前記第1の磁性層、磁性スペーサ層および第2の磁性層を含む積層膜の膜面垂直に電流を通電する電極とを有し、
外部磁界がゼロのときに、前記第1の磁性層の磁化方向と前記第2の磁性層の磁化方向が略直交の関係にあり、
外部磁場の侵入に応じて抵抗が減少することを特徴とする、磁気抵抗効果素子に関する。
また、本発明の一態様は、上記磁気抵抗効果素子を含む磁気ヘッドに関する。
さらに、本発明の一態様は、上記磁気ヘッドと、磁気記録媒体とを具える磁気記録再生装置に関する。
また、本発明の一態様は、上記磁気ヘッドを含む磁気メモリに関する。
さらに、上記磁気抵抗効果素子の他の態様としては、外部磁界がゼロのときに、前記第1の磁性層の磁化方向と前記第2の磁性層の磁化方向が略プラス90度の関係にある領域と、略マイナス90度にある領域とか混在することを特徴とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を実施した。その結果、上記磁気抵抗効果素子において、前記磁性スペーサ層を、外部磁界がゼロのときに、前記第1の磁性層の磁化方向と前記第2の磁性層の磁化方向とが略垂直、特に略プラス90度の関係にある領域と、略マイナス90度にある領域とか混在するような磁気的結合を生ぜしめるように構成することにより、前記磁性スペーサ層内の広い領域でスピンのねじれた状態を実現できることを見出した。
具体的には、以下に詳述するように、前記磁性スペーサ層の材料成分を調節することによって、上述のように第1の磁性層の磁化方向と第2の磁性層の磁化方向とが略垂直となるような磁気的結合を生ぜしめることができ、前記磁性スペーサ層内の広領域でスピンのねじれた状態を実現することができるようになる。
以上のように、本発明によれば、従来問題とされていた磁性スペーサ層内の広領域でスピンのねじれた状態を実現することができる。したがって、このような磁性スペーサ層を挟むようにして、いわゆるピン層に相当する上記第1の磁性層及びいわゆるフリー層に相当する上記第2の磁性層を設けて磁気抵抗効果素子を形成することにより(以下、「第1の磁性層」を「ピン層」と呼び、「第2の磁性層」を「フリー層」と呼ぶ場合がある)、高MR変化率を有する垂直通電型の磁気抵抗効果素子を実現でき、高密度化に対応できる。さらに、高密度記録に対応して高出力かつ高いS/N比を示す磁気ヘッドおよびそれを搭載した磁気記録再生装置(Hard Disk Driveなど)や、高密度記録に対応した高集積な磁気メモリ(MRAM)を提供することができる。
以下、本発明のその他の特徴及び利点について、発明を実施するための最良の形態に基づいて説明する。
(磁気抵抗効果素子)
センス電流に略垂直な磁壁を磁性スペーサ層に作りこむためには、ピン層とフリー層の磁化をねじれるよう結合させることが有用である。2層の磁化がねじれた様子は、磁化の四重極結合(Quadra pole coupling)成分を取り入れて説明される。そして、この四重極結合成分は、ふたつの磁化の強磁性結合成分と、反強磁性結合成分の競合から生じるものだというモデルが提唱されている(たとえば非特許文献1)。
J. C. Slonczewski: Phys. Rev. L 67, 3172 (1991)
つまり、磁性スペーサ層には、ピン層とフリー層の磁化を平行に揃えたがる強磁性結合成分と反平行に向けたがる反強磁性結合成分とが、競合していればよい。
具体的な方策として、Fe、Co、Cr系磁性酸化層がある。Fe、Cr、あるいはFe-Co合金を適正な酸素暴露量で酸化させると、その上下にある強磁性層の磁化配列を0度から90度まで、変化させることができる(特許文献3、非特許文献2)。
特開2001−160640号公報 H. Fukuzawa et al., J. Appl. Phys. 91, 6684 (2002)
これら酸化層は反強磁性体となる。これを用いた磁化のねじれの手法として、以下の2通りの原理を挙げることができる。
図2は、磁化のねじれの第1の原理を説明するための図である。反強磁性体中では磁気モーメントが互い違いに向いているが、磁性スペーサ層内に自然にできる1原子レベルの凹凸により、ピン層およびフリー層と接する部分の磁気モーメントが平行になる場合と反平行になる場合とがある。磁気モーメントの配列が平行になる場合と反平行になる場合が混在することになり、反強磁性結合と強磁性結合の競合が生じ、ピン層及びフリー層の磁化が互いに略90度となるようにして結合することになる。
また、本例を実現させるためには、上記磁性スペーサ層をFe、Co、Ni、Cr、Mnからなる群より選ばれる少なくとも一つの金属Aを酸化させた酸化物A1-xOxを含むようにして構成することができる。
磁化のねじれの第2の原理は、酸化の価数を制御することである。たとえば同じFeの酸化物でも、その価数によって発現する磁性が異なる。たとえばFeOは弱い反強磁性、Fe2O3は反強磁性、Fe3O4はフェリ磁性である。したがって、図3のように、これらが混在する形態であれば、おのずと反強磁性結合の部分と強磁性結合の部分ができることになり、両者が競合すれば、ピン層及びフリー層の磁化が互いに略90度となって結合することになる。
本例を実現させるためには、上記磁性スペーサ層をFe、Co、Ni、Cr、Mnからなる群より選ばれる少なくとも一つの金属Aを酸化させた酸化物A1-xOxの内、反強磁性を示す酸化物及びフェリ磁性を示す酸化物を適宜に選択することによって実施することができる。
第2の原理を用いた変形例としては、上記磁性スペーサ層を磁性酸化物及び磁性金属の混相を含むようにして構成する。この場合においても、図3に示すように、例えば反強磁性体であるFe-Oの中に、強磁性体であるFeが混在していれば、反強磁性結合と強磁性結合の競合を実現し、ピン層及びフリー層の磁化が互いに略90度となるようにして結合することになる。
このような変形例を実現させるには、前記磁性スペーサ層は、Fe、Co、Ni、Cr、Mnからなる群より選ばれる少なくとも一つの金属Aを酸化させた酸化物A1-xOxと、Fe、Co、Ni、Cr、Mnからなる群より選ばれる少なくとも一つの金属Bとの混相を含むようにして構成する。
なお、第1の原理を用いた変形例として、磁性スペーサ層を反強磁性体であるCr、Mn、C1-yMny(CはIr,Pt,Pd,Ru,Cr,Rh,Re、y≧30at%)を含むように構成することもできる。この場合においても、図2に示すような自然に作られる1原子レベルの凹凸によって、反強磁性結合成分と強磁性結合成分を競合させることができる。また、強磁性体であるFe、Co、Niなどとの混相とすることで、上述した第2の原理をも適用し、強制的に反強磁性結合成分と強磁性結合成分を競合させ、ピン層及びフリー層の磁化が互いに略90度となるようにして結合させることができる。
ところで、上述したいずれの手段で90度結合状態を作成したとしても、ピン層及びフリー層の磁化には、時計回り(CW: Clockwise)と反時計回り(CCW: Counter Clockwise)のねじれが生じる。すなわち、ピン層とフリー層の磁化の関係は、一方をプラス90度とすると、もう一方はマイナス90度の関係となる(図4参照)。この場合、磁化過程を考えると、図5に示すように、信号磁場によって抵抗が減少することになる。つまり、磁化のねじれをスペーサ層に作りこんでMRを発現する場合の大きな特徴は、負のMRを発現することである。スペーサ層に磁化のねじれを作り込んだ場合、MRが負になることは必要用件となる。
なお、図5から明らかなように、このような抵抗減少が顕著に生じるのは、約100Oe以上の大きさの信号磁場が加えられた場合であることが分かる。このような信号磁場は、汎用の磁気記録媒体からの漏洩磁場を用いることによって得ることができる。
また、前記抵抗減少は信号磁場が100Oeから増大するにつれて増大し、その分センス電流が増大し、高MR変化率及び高密度化を達成することができる。なお、信号磁場の増大に伴って抵抗減少が開始すると、ピン層の磁化に対してフリー層の磁化は略プラス90度の関係にある領域と、略マイナス90度の関係にある領域とが混在した状態から、ピン層の磁化に対してフリー層の磁化が一旦0度付近まで回転するような状態となる。
その後、抵抗減少は約500〜600Oeの大きさの信号磁場が印加された際にピークとなり、その後、急激に増大するようになる。この際、フリー層の磁化はピン層の磁化に対して略プラス90度の関係を呈するようになる。
なお、抵抗が減少開始する磁場や急激に増大を開始する磁場は、サンプルの作りこみで増減させることができる。例えば、数Oeから1KOeまで制御可能である。磁気記録媒体からの漏洩磁場に適した90度結合状態の膜を採用するこ
(磁気ヘッド、及び磁気記録再生装置)
上述した磁気抵抗効果素子は、記録再生一体型の磁気ヘッドアセンブリに組み込んで、磁気記録再生装置に搭載することができる。
図6は、このような磁気記録再生装置の概略構成を例示する要部斜視図である。図6に示す磁気記録再生装置150は、ロータリーアクチュエータを用いた形式の装置である。同図において、磁気ディスク200は、スピンドル152に装着され、図示しない駆動装置制御部からの制御信号に応答する図示しないモータにより矢印Aの方向に回転する。なお、図に示す磁気記録再生装置150では、単独の磁気ディスク200のみを用いているが、複数の磁気ディスク200を具えることができる。
磁気ディスク200に格納する情報の記録再生を行うヘッドスライダ153は、薄膜状のサスペンション154の先端に取り付けられている。ヘッドスライダ153は、上述したいずれかの実施形態に係る磁気抵抗効果素子を含む磁気ヘッドをその先端付近に搭載している。
磁気ディスク200が回転すると、ヘッドスライダ153の媒体対向面(ABS)は磁気ディスク200の表面から所定の浮上量をもって保持される。但し、このような浮上型に代えて、スライダが磁気ディスク200と接触するいわゆる「接触走行型」であってもよい。サスペンション154は、図示しない駆動コイルを保持するボビン部などを有するアクチュエータアーム155の一端に接続されている。アクチュエータアーム155の他端には、リニアモータの一種であるボイスコイルモータ156が設けられている。ボイスコイルモータ156は、アクチュエータアーム155のボビン部に巻き上げられた図示しない駆動コイルと、このコイルを挟み込むように対向して配置された永久磁石および対向ヨークからなる磁気回路とから構成される。
アクチュエータアーム155は、スピンドル157の上下2箇所に設けられた図示しないボールベアリングによって保持され、ボイスコイルモータ156により回転摺動が自在にできるようになっている。
図7は、アクチュエータアーム155から先の磁気ヘッドアセンブリをディスク側から眺めた拡大斜視図である。磁気ヘッドアッセンブリ160は、例えば駆動コイルを保持するボビン部などを有するアクチュエータアーム155を有し、アクチュエータアーム155の一端にはサスペンション154が接続されている。
サスペンション154の先端には、上述したいずれかの実施形態に係る磁気抵抗効果素子を含む磁気ヘッドを具備するヘッドスライダ153が取り付けられている。サスペンション154は信号の書き込みおよび読み取り用のリード線164を有し、このリード線164とヘッドスライダ153に組み込まれた磁気ヘッドの各電極とが電気的に接続されている。図中165は磁気ヘッドアッセンブリ160の電極パッドである。
図6及び7に示す磁気記録再生装置においては、上述した本発明の実施形態に係る磁気抵抗効果素子を含む磁気ヘッドを具えることにより、従来よりも高い記録密度で磁気ディスク200に磁気的に記録された情報を確実に読み取ることが可能となる。
(磁気メモリ)
上述した磁気抵抗効果素子は、例えばメモリセルがマトリクス状に配置されたランダムアクセス磁気メモリ(magnetic random access memory、MRAM)などの磁気メモリを構成することができる。
図8は、磁気メモリのマトリクス構成の一例を示す図である。この図は、メモリセルをアレイ状に配置した場合の回路構成を示す。アレイ中の1ビットを選択するために、列デコーダ350、行デコーダ351が備えられており、ビット線334とワード線332によりスイッチングトランジスタ330がオンになって一意に選択され、センスアンプ352で検出することにより磁気抵抗効果素子10中の磁気記録層(フリー層)に記録されたビット情報を読み出すことができる。ビット情報を書き込むときは、特定の書き込みワード線323とビット線322に書き込み電流を流して発生する磁場を印加する。
図9は、上記磁気メモリのマトリクス構成の他の例を示す図である。この場合、マトリクス状に配線されたビット線322とワード線334とが、それぞれデコーダ360、361により選択されて、アレイ中の特定のメモリセルが選択される。それぞれのメモリセルは、磁気抵抗効果素子10とダイオードDとが直列に接続された構造を有する。ここで、ダイオードDは、選択された磁気抵抗効果素子10以外のメモリセルにおいてセンス電流が迂回することを防止する役割を有する。書き込みは、特定のビット線322と書き込みワード線323とにそれぞれに書き込み電流を流して発生する磁場により行われる。
図10は、本発明の実施形態に係る磁気メモリの要部を示す断面図である。図11は、図10のA−A’線に沿う断面図である。これらの図に示した構造は、図8または図9に示した磁気メモリに含まれる1ビット分のメモリセルに対応する。このメモリセルは、記憶素子部分311とアドレス選択用トランジスタ部分312とを有する。
記憶素子部分311は、磁気抵抗効果素子10と、これに接続された一対の配線322、324とを有する。磁気抵抗効果素子10は、上述した実施形態に係る磁気抵抗効果素子である。
一方、選択用トランジスタ部分312には、ビア326および埋め込み配線328を介して接続されたトランジスタ330が設けられている。このトランジスタ330は、ゲート332に印加される電圧に応じてスイッチング動作をし、磁気抵抗効果素子10と配線334との電流経路の開閉を制御する。
また、磁気抵抗効果素子10の下方には、書き込み配線323が、配線322とほぼ直交する方向に設けられている。これら書き込み配線322、323は、例えばアルミニウム(Al)、銅(Cu)、タングステン(W)、タンタル(Ta)あるいはこれらいずれかを含む合金により形成することができる。
このような構成のメモリセルにおいて、ビット情報を磁気抵抗効果素子10に書き込むときは、配線322、323に書き込みパルス電流を流し、それら電流により誘起される合成磁場を印加することにより磁気抵抗効果素子の記録層の磁化を適宜反転させる。
また、ビット情報を読み出すときは、配線322と、磁気記録層を含む磁気抵抗効果素子10と、下電極324とを通してセンス電流を流し、磁気抵抗効果素子10の抵抗値または抵抗値の変化を測定する。
上記磁気メモリは、上述した磁気抵抗効果素子を用いることにより、セルサイズを微細化しても、記録層の磁区を確実に制御して確実な書き込みを確保でき、且つ、読み出しも確実に行うことができる。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
最初に下部電極を形成し、この下部電極上に以下のような積層膜を形成した後、フォトリソグラフィを用いたパターニングを施して、0.5μm角〜3μm角のサイズのチップを形成し、次いで、これらチップ上に上部電極を形成することにより、本発明の磁気抵抗効果素子を作製した。
なお、作製した磁気抵抗効果素子の評価は、上下の電極を使って垂直通電させ、外部磁場を角度を変化させて掃引し、磁気抵抗変化を測定することで行った。この際、PtMnとRuによって磁化固着されている(第1)ピン層の磁化の方向を0度とし、反時計回りをプラス方向として角度を回転させて測定した。
(積層体の構成)
下地層 :Ta5nm/Ru2nm
反強磁性層 :PtMn15nm
第2ピン層 :CoFe3nm
反強磁性結合層 :Ru0.8nm
(第1)ピン層 :CoFe3nm
スペーサ層 :表1、2、3、4に記載
フリー層 :CoFe3nm
保護層 :Cu1nm/Ta2nm/Ru5nm
まず、スペーサ材料をFe50Co50 とし、イオンビーム酸化(Ion Assisted Oxidation: IAO)により酸化させた場合の積層膜について、垂直通電させたときの電気抵抗特性を把握した。
酸素暴露量によるMR発現のようすを図12に示した。図12に示すように、0度および45度ではR-Hループ形状が酸素暴露量に依存しないが、±90度の場合にR-Hループ形状が酸素暴露量に依存して変化する。具体的には、酸素暴露量が3kL(3000 Langmuires; 1 Langmuire =10-5 Torr x 1s)以上で抵抗がとびとして減少し、負のMRを発現する。これは、図4および図5で説明したように、無磁場中でピン層の磁化とフリー層の磁化が、スペーサ層を介して略+90度と略−90度に結合しているためである。また、磁場の挿引方向が±90度のR-H曲線が概ね対称に得られることから、+90度に結合した領域と−90度に結合した領域とがほぼ等しく存在していることも分かる。
一方、酸素暴露量が2kL以下と弱い条件では、±90度方向の測定で負への抵抗のとびが見られない。これは、フリー層とピン層の磁化が、無磁場中で90度結合していないためである。高分解能断面TEMでこれらの積層膜を観察したところ、酸素暴露量が少ないものでは酸化層が断続的に形成され、酸素暴露量を多くするにつれ、酸化層は厚くなり、ひいては一様になることが判った(図13〜図15)。
スペーサ層の形態、すなわち酸化層の連続性、膜厚についてまとめたものを、図16に示す。連続性は、視野300nmの断面TEM像から、酸化層として見える部分と見えない部分を図13〜図15に三角矢印で示した要領で定義して計測した。膜厚も同様に視野300nmの像から、酸化層がもっとも厚く見える箇所の値を酸化層膜厚と定義しプロットした。図16を見ると、連続膜になった途端に負への抵抗のとびが発現するわけではない。
表1に、図12のR-H曲線で見られる負への抵抗のとびと、図16で示したスペーサ層の形態との対応をまとめる。これを見ると、たとえば3000Lや4000Lで酸化したFe50Co50膜は断続的な酸化膜であるが、略±90度結合が実現し、負の抵抗のとびが観測されている。つまり、一様連続な酸化層であっても、酸化層内に未酸化金属部分が残っている形態であっても90度結合の状態は実現し、形態事態が本質的な決めてではないことを示している。
一般的には、前述したように、強磁性結合状態と反強磁性結合状態の競合によって90度結合が発現すると説明されている。一様連続な酸化層の場合には、図2に示した酸化層の膜厚変動や酸化物の価数の変調などで強磁性結合の部分と反強磁性結合の部分ができ、その結果競合が生じて90度結合が発現し、負への抵抗のとびが観測された、と説明できる。
また、図3に示したように、スペーサ層が酸化物と金属の混相である場合、具体的には被酸化材料の一部が未酸化で残る形態の場合、酸化物の部分は反強磁性あるいはフェリ磁性的な磁化配列となり、金属の部分は強磁性配列をとり、これらの競合によってピン層とフリー層の90度結合が実現すると考えられる。
このように、抵抗の負へのとびは、スペーサの磁化配列に依存するものと考えられる。これは、酸素暴露量のみならず、(1)被酸化層の材質、(2)酸化方法、(3)酸化層の膜厚、等によっても制御できる。一例として、まず、(1)の被酸化層材料と(2)の酸化方法に着目して、同じ酸素暴露量において負への抵抗のとびの有無を観測した。結果を表2に示す。
Co-Fe合金以外に、表3に示す被酸化材料において、磁場挿引角度±90度での負への抵抗のとびを観測することができる。それぞれ、最適な作成条件は異なるが、酸素暴露量300L〜30000Lの領域で、自然酸化あるいはIAOによって作製したスペーサにおいて負へのとびが見られるものを表3に挙げる。
表2と表3に示した被酸化材料を酸化した場合、一様な酸化層になる場合と、断続的な酸化物になって、一部は金属として残る場合がある。前述したように、いずれの場合も反強磁性配列と強磁性配列の競合によって、ピン層とフリー層との磁化がプラスマイナス90度に結合した状態が実現し、負への抵抗のとびを得ることができる。このように、被酸化材料と未酸化の部分とが同じ材料から構成される場合だけでなく、酸化エネルギーの違いや相分離エネルギーを利用して、故意にスペーサ層を酸化物と金属の混相とすることもできる。
(実施例2)
実施例1では、抵抗の負へのとびを示す例として一様あるいは断続的な酸化層について説明したが、全て金属から構成される積層膜においても、同様の効果を得ることができる。本実施例では、以下のような積層膜を形成し、得られた磁気抵抗効果素子に対して垂直通電させた場合のMRを評価した。評価の方法は、実施の形態1と同様である。
(積層体の構成)
下地層 :Ta5nm/Ru2nm
反強磁性層 :PtMn15nm
第2ピン層 :CoFe3nm
反強磁性結合層 :Ru0.8nm
(第1)ピン層 :CoFe3nm
スペーサ層 :表5あるいは表6に記載
フリー層 :CoFe3nm
保護層 :Cu1nm/Ta2nm/Ru5nm
スペーサ自体は反強磁性体であり、図2に示すような配列、あるいはらせん状に回転する配列を持つ。膜厚の揺らぎによってピン層とフリー層の磁化が強磁性結合と反強磁性結合となる成分が競合し、±90度結合状態となり、負のMRが発現する。
また、これらの反強磁性体と強磁性体の混相からなるスペーサを用いてもよい。具体的には、表6に示すような反強磁性体と強磁性体の組み合わせである。
これらの場合、反強磁性体からなる部分ではピン層とフリー層の磁化を反平行に結合させるような膜厚に調整される必要がある。この部分と、磁化を平行に揃えたがる強磁性体の部分との競合により、±90度結合が生じ、負への抵抗のとびが発現する。
以上、本発明を上記具体例に基づいて詳細に説明したが、本発明は上記具体例に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいてあらゆる変形や変更が可能である。
例えば、磁気抵抗効果膜の具体的な構造や、その他、電極、バイアス印加膜、絶縁膜などの形状や材質に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる。
また、磁気抵抗効果素子を再生用磁気ヘッドに適用する際に、素子の上下に磁気シールドを付与することにより、磁気ヘッドの検出分解能を規定することができる。
さらに、上記磁気抵抗効果素子は、長手磁気記録方式のみならず垂直磁気記録方式の磁気ヘッドあるいは磁気記録再生装置についても同様に適用して同様の効果を得ることができる。
また、本発明の磁気記録再生装置は、特定の記録媒体を定常的に備えたいわゆる固定式のものでも良く、一方、記録媒体が差し替え可能ないわゆる「リムーバブル」方式のものでも良い。
従来の磁気抵抗効果素子の磁性スペーサ層中におけるスピンのねじれ状態を示す図である。 本発明の磁気抵抗効果素子の一例における磁性スペーサ中におけるねじれの第1の原理を説明するための図である。 本発明の磁気抵抗効果素子の一例における磁性スペーサ中におけるねじれの第2の原理を説明するための図である。 本発明の磁気抵抗効果素子の一例における、ゼロ磁場下の、ピン層及びフリー層の磁化配列を示す図である。 本発明の磁気抵抗効果素子の一例における、磁化過程と電気抵抗特性との対応を示す図である。 本発明の磁気抵抗効果素子を含む磁気記録再生装置の一例を示す斜視図である。 本発明の磁気ヘッドアセンブリの一例を示す図である。 本発明の磁気抵抗効果素子を含む磁気メモリマトリクスの一例を示す図である。 本発明の磁気抵抗効果素子を含む磁気メモリマトリクスの他の例を示す図である。 本発明の実施形態に係る磁気メモリの要部を示す断面図である。 図10のA−A’線に沿う断面図である。 本発明の磁気抵抗効果素子の一例における、R-H曲線の酸素暴露量依存性を示す図である。 本発明の磁気抵抗効果素子の一例における磁性スペーサ層の断面TEM写真である。 同じく、本発明の磁気抵抗効果素子の一例における磁性スペーサ層の断面TEM写真である。 同じく、本発明の磁気抵抗効果素子の一例における磁性スペーサ層の断面TEM写真である。 本発明の磁気抵抗効果素子の一例における、R-H曲線での負への抵抗のとびと、スペーサ層の形態との対応を示すグラフである。
符号の説明
150 磁気記録再生装置
152 スピンドル
153 ヘッドスライダ
154 サスペンション
155 アクチュエータアーム
156 ボイスコイルモータ
157 スピンドル
160 磁気ヘッドアッセンブリ
164 リード線
200 磁気記録磁気ディスク
311 記憶素子部分
312 アドレス選択用トランジスタ部分
312 選択用トランジスタ部分
321 磁気抵抗効果素子
322 ビット線
322 配線
323 ワード線
323 配線
324 下部電極
326 ビア
328 配線
330 スイッチングトランジスタ
332 ゲート
332 ワード線
334 ビット線
334 ワード線
350 列デコーダ
351 行デコーダ
352 センスアンプ
360 デコーダ

Claims (22)

  1. 実質的に磁化方向が固着された第1の磁性層と、
    外部磁界に応じて磁化方向が変化する第2の磁性層と、
    前記第1の磁性層と前記第2の磁性層との間に設けられた磁性スペーサ層と、
    前記第1の磁性層、磁性スペーサ層および第2の磁性層を含む積層膜の膜面垂直に電流を通電する電極とを有し、
    外部磁界がゼロのときに、前記第1の磁性層の磁化方向と前記第2の磁性層の磁化方向が略直交の関係にあり、
    外部磁場の侵入に応じて抵抗が減少することを特徴とする、磁気抵抗効果素子。
  2. 外部磁界がゼロのときに、前記第1の磁性層の磁化方向と前記第2の磁性層の磁化方向が略プラス90度の関係にある領域と、略マイナス90度にある領域とか混在することを特徴とする、請求項1記載の磁気抵抗効果素子。
  3. 前記外部磁場は、磁気記録媒体からの漏洩磁場であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の磁気抵抗効果素子。
  4. 前記外部磁場の大きさが、100Oe以上であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載の磁気抵抗効果素子。
  5. 前記磁性スペーサ層は、Fe、Co、Ni、Cr、Mnからなる群より選ばれる少なくとも一つの金属Aを酸化させた酸化物A1-xOxを含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載の磁気抵抗効果素子。
  6. 前記磁性スペーサ層は、前記酸化物の内、少なくとも一つは反強磁性を呈し、少なくとも一つはフェリ磁性を呈するような2以上の酸化物を含むことを特徴とする、請求項5に記載の磁気抵抗効果素子。
  7. 前記磁性スペーサ層は、Fe、Co、Ni、Cr、Mnからなる群より選ばれる少なくとも一つの金属Aを酸化させた酸化物A1-xOxと、Fe、Co、Ni、Cr、Mnからなる群より選ばれる少なくとも一つの金属Bとの混相を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載の磁気抵抗効果素子。
  8. 前記磁性スペーサ層は、Mn、Cr、C1-yMny(CはIr,Pt,Pd,Ru,Cr,Rh,Re、y≧30at%)で表される金属材料からなる群より選ばれる少なくとも一つを含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載の磁気抵抗効果素子。
  9. 前記磁性スペーサ層は、Mn、Cr、C1-yMny(CはIr,Pt,Pd,Ru,Cr,Rh,Re、y≧30at%)で表される金属材料からなる群より選ばれる少なくとも一つと、Fe、Co、Niからなる群より選ばれる少なくとも一つの金属Dとの混相を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載の磁気抵抗効果素子。
  10. 請求項1〜9のいずれか一に記載の磁気抵抗効果素子を具えることを特徴とする、磁気ヘッド。
  11. 磁気記録媒体と、請求項10に記載の磁気ヘッドとを具えることを特徴とする、磁気記録再生装置。
  12. 前記磁気記録再生装置において、前記磁気抵抗効果素子は前記磁気記録媒体からの漏洩磁場によってその抵抗値を変化させ、センス電流の変化を検知することによって前記磁気記録媒体中に記録された情報を読み取ることを特徴とする、請求項11に記載の磁気記録再生装置。
  13. 磁気記録媒体と、CPP型の磁気抵抗効果素子を含む磁気ヘッドとを具える磁気記録再生装置であって、
    前記磁気抵抗効果素子は前記磁気記録媒体からの漏洩磁場によってその抵抗値を変化させ、センス電流の変化を検知することによって前記磁気記録媒体中に記録された情報を読み取るように構成したことを特徴とする、磁気記録再生装置。
  14. 前記漏洩磁場の大きさが100Oe以上であることを特徴とする、請求項13に記載の磁気記録再生装置。
  15. 前記磁気抵抗効果素子は、
    実質的に磁化方向が固着された第1の磁性層と、
    外部磁界に応じて磁化方向が変化する第2の磁性層と、
    前記第1の磁性層と前記第2の磁性層との間に設けられた磁性スペーサ層と、
    前記第1の磁性層、磁性スペーサ層および第2の磁性層を含む積層膜の膜面垂直に電流を通電する電極とを有し、
    外部磁界がゼロのときに、前記第1の磁性層の磁化方向と前記第2の磁性層の磁化方向がほぼ略直交の関係にあり、外部磁場の侵入に応じて抵抗が減少することを特徴とする、請求項13又は14に記載の磁気記録再生装置。
  16. 前記磁気抵抗効果素子は、外部磁界がゼロのときに、前記第1の磁性層の磁化方向と前記第2の磁性層の磁化方向が略プラス90度の関係にある領域と、略マイナス90度にある領域とか混在することを特徴とする、請求項15に記載の磁気記録再生装置。
  17. 前記磁性スペーサ層は、Fe、Co、Ni、Cr、Mnからなる群より選ばれる少なくとも一つの金属Aを酸化させた酸化物A1-xOxを含むことを特徴とする、請求項15又は16に記載の磁気記録再生装置。
  18. 前記磁性スペーサ層は、前記酸化物の内、少なくとも一つは反強磁性を呈し、少なくとも一つはフェリ磁性を呈するような2以上の酸化物を含むことを特徴とする、請求項17に記載の磁気記録再生装置。
  19. 前記磁性スペーサ層は、Fe、Co、Ni、Cr、Mnからなる群より選ばれる少なくとも一つの金属Aを酸化させた酸化物A1-xOxと、Fe、Co、Ni、Cr、Mnからなる群より選ばれる少なくとも一つの金属Bとの混相を含むことを特徴とする、請求項15又は16に記載の磁気記録再生装置。
  20. 前記磁性スペーサ層は、Mn、Cr、C1-yMny(CはIr,Pt,Pd,Ru,Cr,Rh,Re、y≧30at%)で表される金属材料からなる群より選ばれる少なくとも一つを含むことを特徴とする、請求項15又は16に記載の磁気記録再生装置。
  21. 前記磁性スペーサ層は、Mn、Cr、C1-yMny(CはIr,Pt,Pd,Ru,Cr,Rh,Re、y≧30at%)で表される金属材料からなる群より選ばれる少なくとも一つと、Fe、Co、Niからなる群より選ばれる少なくとも一つの金属Dとの混相を含むことを特徴とする、請求項15又は16に記載の磁気記録再生装置。
  22. 請求項1〜9のいずれか一に記載の磁気抵抗効果素子を具えることを特徴とする磁気メモリ。
JP2006174441A 2006-06-23 2006-06-23 磁気抵抗効果素子、磁気ヘッド、磁気記録再生装置、および磁気メモリ Withdrawn JP2008004842A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006174441A JP2008004842A (ja) 2006-06-23 2006-06-23 磁気抵抗効果素子、磁気ヘッド、磁気記録再生装置、および磁気メモリ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006174441A JP2008004842A (ja) 2006-06-23 2006-06-23 磁気抵抗効果素子、磁気ヘッド、磁気記録再生装置、および磁気メモリ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008004842A true JP2008004842A (ja) 2008-01-10

Family

ID=39008968

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006174441A Withdrawn JP2008004842A (ja) 2006-06-23 2006-06-23 磁気抵抗効果素子、磁気ヘッド、磁気記録再生装置、および磁気メモリ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008004842A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010032527A1 (ja) * 2008-09-18 2010-03-25 国立大学法人大阪大学 磁気抵抗効果膜、及びこれを具えた磁気抵抗効果素子、並びに磁気デバイス
JP2012074494A (ja) * 2010-09-28 2012-04-12 Toshiba Corp 発振素子
US10784438B2 (en) * 2017-12-05 2020-09-22 Tdk Corporation Magnetoresistive effect element

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010032527A1 (ja) * 2008-09-18 2010-03-25 国立大学法人大阪大学 磁気抵抗効果膜、及びこれを具えた磁気抵抗効果素子、並びに磁気デバイス
JP2012074494A (ja) * 2010-09-28 2012-04-12 Toshiba Corp 発振素子
US10784438B2 (en) * 2017-12-05 2020-09-22 Tdk Corporation Magnetoresistive effect element

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3807254B2 (ja) 磁気抵抗効果素子、磁気抵抗効果型磁気センサ、および磁気抵抗効果型磁気ヘッド
JP4594679B2 (ja) 磁気抵抗効果素子、磁気ヘッド、磁気記録再生装置、および磁気メモリ
JP4521316B2 (ja) 磁気抵抗効果素子、磁気ヘッド、および磁気記録再生装置
JP3590006B2 (ja) 磁気抵抗効果素子、磁気ヘッド及び磁気再生装置
US7719799B2 (en) Magnetoresistive element, magnetic head and magnetic recording/reproducing apparatus
JP2003281705A (ja) 磁気ヘッド、磁気ヘッドジンバルアッセンブリ、磁気記録再生装置及び磁性メモリ
JP3916908B2 (ja) 磁気抵抗効果素子、磁気メモリ及び磁気ヘッド
JP2007220854A (ja) 磁気抵抗効果素子,磁気ヘッド,および磁気記録再生装置
JP2007273504A (ja) 磁気抵抗効果素子、磁気ヘッド、磁気記録装置、磁気ランダムアクセスメモリ
JPH11316918A (ja) 磁気抵抗センサ、磁気ディスクシステム、及び読出し/書込みヘッドアセンブリ
JP2008085220A (ja) 磁気抵抗効果素子、磁気ヘッド、および磁気再生装置
JP4690675B2 (ja) 磁気抵抗効果素子、磁気ヘッド、および磁気記録再生装置
JP2008085202A (ja) 磁気抵抗効果素子、磁気メモリ、磁気ヘッド、および磁気記録再生装置
JP2008152818A (ja) 磁気ヘッド、および磁気ディスク装置
JP2002151758A (ja) 強磁性トンネル磁気抵抗効果素子、磁気メモリ及び磁気抵抗効果型ヘッド
US20120069474A1 (en) Magnetic head, magnetic head assembly, and magnetic recording/reproducing apparatus
CN100367352C (zh) 磁阻磁头以及磁记录-复制装置
CN101101756A (zh) 磁阻效应元件,磁头,磁记录/再现装置和磁存储器
JP3657571B2 (ja) 磁気抵抗効果素子、磁気ヘッド及び磁気再生装置
JP2008004842A (ja) 磁気抵抗効果素子、磁気ヘッド、磁気記録再生装置、および磁気メモリ
JP4649433B2 (ja) 磁気抵抗効果素子、磁気ヘッド、磁気記憶装置及び磁気メモリ
JP4764294B2 (ja) 磁気抵抗効果素子、及び磁気ヘッド
JP2010062191A (ja) 磁気抵抗効果素子、磁気ヘッド、情報記憶装置、および磁気メモリ
JP2005203790A (ja) 磁気抵抗効果素子、磁気ヘッド並びに磁気再生装置
JP2007273561A (ja) 磁気抵抗効果素子、磁気ヘッドおよび磁気再生装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20090901