JP2008004787A - Manufacturing method of heat conducting substrate and heat conducting substrate manufactured by method - Google Patents
Manufacturing method of heat conducting substrate and heat conducting substrate manufactured by method Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008004787A JP2008004787A JP2006173330A JP2006173330A JP2008004787A JP 2008004787 A JP2008004787 A JP 2008004787A JP 2006173330 A JP2006173330 A JP 2006173330A JP 2006173330 A JP2006173330 A JP 2006173330A JP 2008004787 A JP2008004787 A JP 2008004787A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lead frame
- film
- heat transfer
- resin
- transfer resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2924/00—Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
- H01L2924/0001—Technical content checked by a classifier
- H01L2924/0002—Not covered by any one of groups H01L24/00, H01L24/00 and H01L2224/00
Landscapes
- Lead Frames For Integrated Circuits (AREA)
- Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)
Abstract
Description
本発明は、電子機器の大電力回路等に使用される熱伝導基板の製造方法及びこれによって製造した熱伝導基板に関するものである。 The present invention relates to a method for manufacturing a heat conductive substrate used in a large power circuit of an electronic device and the like, and a heat conductive substrate manufactured thereby.
近年、電子機器の高性能化、小型化の要求に伴い、半導体等の電子部品の高密度化、高機能化が要求されている。この動きに対応するために、各種電子部品を実装する回路基板もまた小型・高密度化が求められている。その結果、高密度実装されたパワー半導体等の発熱をいかに放熱するかが重要な課題となっている。このような放熱性を改良する回路基板(高放熱性基板)が、特許文献1に開示されている。
In recent years, along with the demand for higher performance and smaller size of electronic devices, higher density and higher functionality of electronic components such as semiconductors have been demanded. In order to cope with this movement, a circuit board on which various electronic components are mounted is also required to be small in size and high in density. As a result, an important issue is how to dissipate heat from a power semiconductor or the like mounted at high density.
以下、図面を用いて、従来の熱伝導基板の製造方法を説明する。図11(A)、(B)は従来の熱伝導基板の構造を示す斜視図と断面図である。図11(A)において、リードフレーム1は、熱伝導樹脂2に埋め込まれた状態で、金属板3の上に固定されている。ここで熱伝導樹脂2は、例えばシート状に形成されたものであり、熱硬化性樹脂と熱伝導性フィラーとを混合して構成されている。そしてリードフレーム1は、回路パターン状に形成されている。なお図11(A)において、リードフレーム1の中央は、点線4で示すように「パターン省略」として図示していない。
Hereinafter, a conventional method for manufacturing a heat conductive substrate will be described with reference to the drawings. 11A and 11B are a perspective view and a sectional view showing the structure of a conventional heat conductive substrate. In FIG. 11A, the
図11(B)は、図11(A)の任意部分の断面図である。図11(B)に示すように、シート状に形成された熱伝導樹脂2を介して、放熱用の金属板3と、リードフレーム1とは一体化されている。そして、前記リードフレーム1の表面に、最終的に電子部品(図示していない)を実装する。図11(B)におけるボイド5は、熱伝導樹脂2の内部や、熱伝導樹脂2の表面、あるいはリードフレーム1と熱伝導樹脂2の界面に発生した空気の泡(あるいは空気残り)であり、ボイド5は熱伝導基板の放熱性や熱伝導性に影響を与える場合がある。
FIG. 11B is a cross-sectional view of an arbitrary portion of FIG. As shown in FIG. 11B, the heat-dissipating metal plate 3 and the
次に、図12、図13を用いて、熱伝導基板の製造方法を説明する。図12(A)、(B)は、リードフレーム1に、汚れ防止フィルム6を貼り付ける様子を示す断面図である。図12(A)において、リードフレーム1は、回路パターンに成形したものである。そしてリードフレーム1の一面側に、汚れ防止フィルム6をセットし、図12(B)に示すように、貼り付ける。
Next, the manufacturing method of a heat conductive board | substrate is demonstrated using FIG. 12, FIG. 12A and 12B are cross-sectional views showing how the
図13(A)、(B)は、リードフレーム1と金属板3を、熱伝導樹脂2を用いて一体化する様子を示す断面図である。まず図13(A)に示すように、汚れ防止フィルム6を貼り付けられたリードフレーム1の下に、熱伝導樹脂2と、金属板3と、をセットする。そして矢印7に示すように、金型(図示していない)を用いて、これらをプレスする。図13(B)は、プレス途中の断面図であり、リードフレーム1は、熱伝導樹脂2に埋め込まれている。図13(B)におけるボイド5は、プレス工程において、熱伝導樹脂2に巻き込まれた(あるいは発生した、あるいは逃げ切れなかった)空気に相当する。
13A and 13B are cross-sectional views showing a state in which the
次に汚れ防止フィルム6の効果について説明する。図12、図13において、汚れ防止フィルム6を用いない場合、プレスで加熱・加圧による一体化を行う場合、前記熱伝導樹脂2が軟化して流動する。その結果、熱伝導樹脂2がリードフレーム1に設けられた回路パターン間に回りこみ、リードフレーム1の表面上(あるいは部品実装面)に、滲み出し、はみ出してしまう。そして、その滲み出したままの状態や、はみ出したままの状態で熱伝導樹脂2が硬化してしまうと、回路パターンの汚れとなる可能性があった。汚れ防止フィルム6は、こうしたことへの対策を行うためである。
Next, the effect of the
しかし汚れ防止フィルム6を用いた場合、汚れ防止フィルム6に空気透過性(あるいは通気性)が無いため、図13(B)に示したような、積層工程において、熱伝導樹脂2の内部やその表面、あるいはリードフレーム1と汚れ防止フィルム6との隙間に残った空気が、ボイド5となって残る。そしてボイド5は、リードフレーム1と熱伝導樹脂2の接着強度や、複数のリードフレーム1間の絶縁性、あるいはリードフレーム1から熱伝導樹脂2への放熱性や熱伝導性に影響を与える可能性がある。
しかしながら従来の熱伝導基板では、汚れ防止フィルム6を用いることで、リードフレーム1表面への汚れ防止は可能になったが、熱伝導樹脂2やリードフレーム1との界面、あるいは熱伝導樹脂2の内部等に、ボイド5が発生しやすくなるという課題が新たに発生することがあった。
However, in the conventional heat conductive substrate, it is possible to prevent the surface of the
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、加熱・加圧時の熱伝導樹脂の滲みやはみ出しによるリードフレームの表面上の汚れを抑制すると共に、ボイドの発生を抑制できる熱伝導基板の製造方法を提供することを目的とする。 The present invention solves the above-described conventional problems, and is a thermal conductive substrate capable of suppressing the occurrence of voids as well as suppressing contamination on the surface of the lead frame due to the spreading or protrusion of the thermal conductive resin during heating and pressurization. An object is to provide a manufacturing method.
前記従来の課題を解決するために、本発明は、配線パターン状にリードフレームを加工する工程と、フィルムと前記リードフレームとを貼り付ける工程と、前記リードフレームの隙間に露出した前記フィルムの露出部に、直径0.01mm以上0.50mm以下の孔をその断面がテーパーを有するように複数個形成する工程と、前記フィルムの前記リードフレームを貼り付けた面側に、樹脂と無機フィラーとからなる伝熱樹脂と、金属板と、を順にセットし、金型を用いて、加熱・加圧して積層体を形成する工程と、前記積層体中の前記伝熱樹脂を硬化させる工程と、前記伝熱樹脂が半硬化状態または完全硬化状態で、前記フィルムを前記積層体から剥離する工程と、を有する熱伝導基板の製造方法を提供する。 In order to solve the conventional problems, the present invention includes a step of processing a lead frame into a wiring pattern, a step of attaching the film and the lead frame, and an exposure of the film exposed in a gap between the lead frames. A step of forming a plurality of holes having a diameter of 0.01 mm or more and 0.50 mm or less in a portion so that the cross section thereof has a taper, and a resin and an inorganic filler on the surface side of the film on which the lead frame is attached A step of setting a heat transfer resin and a metal plate in order, and using a mold, heating and pressurizing to form a laminate, curing the heat transfer resin in the laminate, and And a step of peeling the film from the laminate in a semi-cured state or a fully cured state.
このような構成によって、前記伝熱樹脂と前記リードフレームとの間に空気が残ったとして、金型を用いて加熱圧着する際に、前記リードフレームを固定するフィルムに形成した断面がテーパーを有するように形成した孔を介して、前記空気を外部に逃がす。 With such a configuration, assuming that air remains between the heat transfer resin and the lead frame, the cross section formed on the film for fixing the lead frame has a taper when thermocompression bonding is performed using a mold. The air is released to the outside through the holes formed as described above.
その結果、ボイドの発生を抑制しながら伝熱樹脂を、リードフレームの微細な隙間まで回りこませることができるため、リードフレームと熱硬化性樹脂の密着面積を高めることができ、リードフレームと伝熱樹脂との界面、あるいは伝熱樹脂の内部に空気が残らない。また前記フィルムによって、伝熱樹脂と、金型が直接接することを防止できるため、金型が熱硬化性樹脂によって汚れにくくなる。 As a result, it is possible to increase the contact area between the lead frame and the thermosetting resin by allowing the heat transfer resin to flow into the minute gaps of the lead frame while suppressing the generation of voids. No air remains at the interface with the heat resin or inside the heat transfer resin. Moreover, since the heat transfer resin and the mold can be prevented from coming into direct contact with each other, the mold is hardly stained with the thermosetting resin.
以上のように本発明によれば、加熱・加圧時の伝熱樹脂の滲みやはみ出しによるリードフレーム表面への汚れを抑制することができると共に、加熱・加圧時に残った空気をフィルムに形成した断面がテーパーを有するように形成した孔を介して効果的に外部に逃がすことができるため、ボイド発生を防止できる。 As described above, according to the present invention, the heat transfer resin can be prevented from smearing and protruding due to heat transfer resin during heating and pressurization, and air remaining during heating and pressurization can be formed on the film. Generation of voids can be prevented because the cross section can be effectively released to the outside through a hole formed so as to have a taper.
なお本発明の実施の形態に示された一連の製造工程は、成型金型を用いて行われる。但し、説明するために必要な場合以外は、成形金型は図示していない。また図面は模式図であり、各位置関係を寸法的に正しく示したものではない。 The series of manufacturing steps shown in the embodiment of the present invention is performed using a molding die. However, the molding die is not shown unless it is necessary for explanation. Further, the drawings are schematic views and do not show the positional relations in terms of dimensions.
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態1における熱伝導基板について、図面を参照しながら説明する。
(Embodiment)
Hereinafter, the heat conductive substrate according to
図1〜図3は、熱伝導基板の製造方法の一例を示す断面図である。図1(A)〜(C)において、10はリードフレームであり、リードフレーム10はアルミニウム、銅、銀、鉄等の高導電性、高熱伝導性を有する金属板を、プレス加工、エッチング加工、あるいはレーザー加工等により所定の配線パターンに加工したものである。11はフィルムである。フィルム11は、例えばPETフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム)、PPフィルム(ポリプロピレンフィルム)等の市販の樹脂性フィルムである。また必要に応じて、その片面に接着層を形成しておくことで、リードフレーム10と、フィルム11の密着性を高められる。12は孔開手段である。ここで13は矢印、14は孔である。
1-3 is sectional drawing which shows an example of the manufacturing method of a heat conductive board | substrate. 1A to 1C,
図1は、本発明の実施の形態における熱伝導基板の製造方法を説明する断面図である。図1(A)に示すように、リードフレーム10と、フィルム11を位置合わせした後、図1(B)に示すようにリードフレーム10と、フィルム11を互いに貼り合わせる。ここでフィルム11の片面に接着層(図示していない)を形成しておくことが望ましい。フィルム11の接着層を利用して、リードフレーム10の変形を防止する。なおリードフレーム10のフィルム11に接しない面を粗面化しておいても良い。粗面化することで、後述する樹脂と無機フィラーとからなる伝熱樹脂15(伝熱樹脂15については、図2等で説明する)との密着性を高められる。なおリードフレーム10の電子部品の実装面は、特に粗面化する必要はない。この面を粗面化すると、フィルム11との隙間に(後述する)伝熱樹脂15が回り込んだり、フィルム11表面の接着剤が表面に残る可能性がある。
FIG. 1 is a cross-sectional view illustrating a method for manufacturing a heat conductive substrate in an embodiment of the present invention. As shown in FIG. 1A, after the
次に図1(B)に示すように、孔開手段12を用いて、矢印13に示すようにフィルム11に孔14を形成する。孔14の形成は、リードフレーム10とフィルム11を貼り合わせた後に行うのが望ましい。貼り合わせる前に孔14を形成すると、フィルム11が変形(伸び)しやすくなるため、リードフレーム10とフィルム11の貼り合わせ時に皺や伸びが発生する場合がある。またフィルム11を再度貼り直しすることができなくなる。なお孔14は、リードフレーム10の上には形成しないことが望ましい。リードフレーム10と重なったフィルム11の上に孔14を形成した場合、孔14が原因となって、フィルム11がリードフレーム10の上で千切れたり、破れたりする可能性があるためである。なお孔14の形成手段としては、光学的手段(例えば、レーザー等を用いる)等を選ぶ(あるいは組み合わせる)ことができる。ここでレーザーの波長やエネルギーを最適化することで、孔14の断面をテーパー状(あるいはすり鉢状)とする。断面をテーパー状とすることで、後述する図2(A)、(B)に示すように空気の通過性を高められる。
Next, as shown in FIG. 1 (B), holes 14 are formed in the
図1(C)は、こうしてリードフレーム10から露出したフィルム11に、孔14を複数個、その断面がテーパーを有するように形成した状態を説明する断面図である。このようにリードフレーム10を、フィルム11に貼り付けた状態で加工(あるいは取り扱い)することで、リードフレーム10の変形を防止でき、生産工程を自動化しやすい。ここで孔14は、その断面がテーパーを有するように形成している。ここで孔の直径は、孔のもっとも細い部分を言う。そしてもっとも細い部分の直径を100(相対値)とした場合、孔のもっとも太い部分の直径を110以上300(相対値)以下とすることで、孔14の断面をテーパーとする。なおもっとも太い部分の直径が110未満の場合、テーパーを設けた効果が得られない場合がある。またもっとも太い部分の直径を300より大きくした場合、孔14の形成密度が低下したり、フィルム11の強度が低下するため引き剥がし時に破れる可能性がある。
FIG. 1C is a cross-sectional view illustrating a state in which a plurality of
図2は、リードフレーム10を伝熱樹脂に埋め込みながら、金属板に固定する様子を示す断面図である。図2において、15は伝熱樹脂、16は金属板である。図2(A)において、リードフレーム10を固定するフィルム11には、複数個の孔14が、その断面がテーパーを有するように複数個形成している。そしてその下に、伝熱樹脂15や、金属板16をセットする。そして矢印13aに示すように、これらを、加熱・加圧して積層し、一体化する。
FIG. 2 is a cross-sectional view showing a state in which the
図2(B)は、この一体化の途中(あるいはプレス途中)で、リードフレーム10と伝熱樹脂15の隙間に残った空気が、フィルム11に形成した孔14を介して、逃げる様子を示す断面図である。図2(B)において、矢印13bは、リードフレーム10と、フィルム11の隙間に閉じ込められた空気が、その断面がテーパーを有するように形成した孔14を介して外部に逃げる方向を示す。特に孔14の断面がテーパーを有するように形成することで、孔14に漏斗のような機能を持たせることができるため、より短時間に確実に空気を外部に逃がしやすい。特にテーパーを有する孔14の直径の大きな方を、伝熱樹脂15に面するようにすることで、空気の吸い込み口(あるいはその間口)を大きくでき、その分空気を吸い込みやすくなる。また孔14の周囲にバリや汚れも、空気の吸い込み性に影響を与えにくくなる。
FIG. 2B shows how air remaining in the gap between the
図2(A)においてフィルム状に加工した伝熱樹脂15と、金属板16と、を順次積層し、加熱・加圧して積層体を形成しているが、伝熱樹脂15の中央部を若干膨らませて(厚くして)おくことで、伝熱樹脂15の流動性を高めることができる。
In FIG. 2A, the
なお図2において、伝熱樹脂15と、金属板16を予め一体化したものを用いることも可能である。例えば、伝熱樹脂15と、金属板16を予め一体化してなる一体化物を使うことで、積層工程の合理化が可能となる。
In FIG. 2, it is also possible to use a
図3は、リードフレーム10を、伝熱樹脂15を介して金属板16と一体化させた後の様子を説明する断面図である。図3において、17は突起であり、フィルム11に形成した孔14に伝熱樹脂15の一部が充填されてできたもの(あるいは充填された痕跡)である。また18は隙間であり、隙間18には、複数のリードフレーム10の間に露出した伝熱樹脂15が露出している。図3(A)に示すように、金型(図示していない)を用いて、金属板16とフィルム11を加熱、圧着する時、図3(A)に示すように、積極的に伝熱樹脂15の一部を、フィルム11に形成した孔14に入るようにする。このようにすることで、リードフレーム10とフィルム11の隙間に空気が残らない。更に孔14の断面がテーパーを有するようにすることで、周囲の空気をいっそう逃がしやすくできる。その後、伝熱樹脂15を硬化、もしくは半硬化させる。
FIG. 3 is a cross-sectional view illustrating a state after the
図3(B)は、フィルム11を剥離した後の様子を示す断面図である。伝熱樹脂15からなる突起17は、フィルム11に形成した孔14に応じて、リードフレーム10の隙間に露出した伝熱樹脂15の表面に発生している。このように突起17を積極的に発生するようにすることで、空気残りの発生防止効果を確認できる。
FIG. 3B is a cross-sectional view showing a state after the
更に伝熱樹脂15の表面に積極的に発生させた、突起17の発生状況を解析することで、プレス条件(更には加熱・加圧時の圧力ムラ、温度ムラ、熱伝導性樹脂の流動性のムラ等)の工程確認もできる。このように突起17を形成させることで、現場における製品の品質向上を可能にする。なお突起17は必ずしも凸状である必要はない。場合によっては、孔14の中で硬化した伝熱樹脂15は、フィルム11と共に除去され、凹状の窪み(あるいは割れ跡)となるためである。
Further, by analyzing the generation state of the
なお図3(C)に示すように、伝熱樹脂15の表面に発生した突起17は、バフ研磨等によって簡単に除去できる。このように表面を研磨することで、リードフレーム10の表面の汚れを除去する。そして油汚れ、あるいはフィルム11を接着していた糊残り等を除去した後、後加工(例えば、表面に錫めっき、半田めっきをする。あるいはソルダーレジストを形成する)を行う。また研磨のブラシ等の当たり具合も、前記突起17の削られ方から容易に確認できる。
As shown in FIG. 3C, the
また後工程で、ソルダーレジスト(図示していない)を形成することで、リードフレーム10表面での半田の濡れ広がりを抑えられる。
Further, by forming a solder resist (not shown) in a later process, it is possible to suppress the solder wetting and spreading on the surface of the
なお伝熱樹脂15と、リードフレーム10の表面は、更に同一面(望ましくは互いの段差50μm以下、更に望ましくは20μm以下、更には10μm未満)とすることで、ソルダーレジストの形成が容易となる。また伝熱樹脂15とリードフレーム10との間の厚み段差が小さい分、ソルダーレジストの厚みバラツキを抑えられ、電子部品の実装性を高められる。なおバフ研磨等の工程で、突起17の痕跡まで完全に無くなるまで除去する必要は無い。
The
図4は、熱伝導基板の断面斜視図である。図4においてソルダーレジストやその上に半田付けした電子部品等は図示していない。図4において、金属板16の上には、リードフレーム10を埋設した伝熱樹脂15を固定している。そして複数のリードフレーム10の隙間(図4の隙間18)に露出した、伝熱樹脂15の表面には、突起17を形成している(あるいはその痕跡を残している)。なお突起17は突起状であっても良いが、前述したような凹状の窪みであっても良い。また伝熱樹脂15やリードフレーム10の表面を研磨する際、突起17の痕跡まで完全に除去しなくても良い。ここで突起17の痕跡とは、例えば図4に示すように、その表面を顕微鏡等で観察した際に観察できるものであり、例えば研磨後に直径0.01〜0.50mm程度の丸い窪み跡(突起17の周囲が局所的に削られにくいため、丸いリング状に認識されることもある)である。そしてこの突起17の痕跡を見ることで、研磨のムラの有無やその程度を評価できる。リードフレーム10は金属であり、伝熱樹脂15に比べ、削られにくいため研磨のムラ、あるいは研磨ブラシの当たり方の違いは見分けにくい。一方、伝熱樹脂15は樹脂や無機フィラーを含むため、研磨のムラを見分けやすい。このように突起17を形成し、突起17(あるいは突起17の削られ方)を工程のモニターとして活用することで、例えばリードフレーム10の表面研磨(表面研磨を行うことで、後工程での半田めっき、スズめっき等の工程を安定化できる)工程の安定化が可能となり、現場における製品の品質向上に役立てられる。このように、突起17やその痕跡を積極的に活用することで、工程中での品質管理に役立てることができる。なお表面研磨しても、突起17の跡や痕跡と、フィルム11に形成していた孔14のピッチが略同一となる。そのため、孔14を形成したフィルム11を用いて、伝熱樹脂15を成型した場合、伝熱樹脂15の表面にその孔14の痕跡が突起17として残る。なおバイト等を用いて、深く削ることで突起17を除去することも可能であるが、この場合、リードフレーム10も同様に深く削ることになり、リードフレーム10と伝熱樹脂15の界面に微細なクラック(あるいは界面剥離)が発生する可能性がある。また突起17(あるいはこれらの痕跡)による細かい凹凸は、ソルダーレジストに対するアンカー効果を有している。
FIG. 4 is a cross-sectional perspective view of the heat conductive substrate. In FIG. 4, the solder resist and electronic parts soldered thereon are not shown. In FIG. 4, a
なおフィルム11に孔14を形成していない場合には、加熱・加圧工程で、リードフレーム10の隙間等に残った空気は、外部に逃げられないため、図13(B)に示すようにボイド5として、伝熱樹脂15の内部や表面、あるいは、リードフレーム10との隙間に残りやすい。またフィルム11として、不織布等の通気性のある材料、あるいは特殊な通気性フィルムを用いることも可能であるが、こうした材料は高価であり、製品コストに影響を与える。またこうした通気性部材は、その通気性を制御することが難しい。
In the case where the
市販の通気性フィルムの場合、通気性が固定されるため、製品仕様(リードフレーム10の材質や厚み、金属板16の材質や厚み等)によってはプレス条件側の再調整が必要となることがある。そしてプレス条件(例えば温度や圧力)が複数種類に増加することで、金型等の温度が安定するまでに一定時間(いわゆる待ち時間)が発生し、その生産性に影響を与える。
In the case of a commercially available air permeable film, since air permeability is fixed, readjustment on the press condition side may be necessary depending on product specifications (material and thickness of the
しかし本発明のように通気性の無いフィルム材料を用い、これに孔14を、その断面がテーパーを有するように形成する場合、フィルム11に形成する孔14の大きさ、孔14の密度等によって、その通気性を自由にコントロールできる。また孔14にテーパーを設けることで、積層体内部にボイド5として残りかけた空気を吸い込みやすくなる。
However, when a non-breathable film material is used as in the present invention and the
図5は、実施の形態における熱伝導基板の斜視図と、任意の部分の断面図である。図5(A)において、リードフレーム10は、その一部が外周部(図7では、リードフレーム10の外周部は、額縁状に繋がり一体化している)で一体化している。なおそのリードフレーム10中央部(いわゆる電子部品の実装部分)は、点線4で示すように「パターン省略」として図示していない。そして図5(B)の断面図に示すように、リードフレーム10は、伝熱樹脂15に埋め込まれた状態で、金属板16に固定している。
FIG. 5 is a perspective view of a heat conductive substrate and a cross-sectional view of an arbitrary portion in the embodiment. 5A, a part of the
図6は、リードフレーム10の上面図及び断面図である。図6において、矢印13における断面図が図6(B)に相当する。また隙間18は、例えば図4では、矢印13で示した部分となる。
FIG. 6 is a top view and a cross-sectional view of the
図7(A)、(B)は、フィルム11とリードフレーム10とを貼り合わせた様子を示す上面図及び断面図である。
7A and 7B are a top view and a cross-sectional view showing a state in which the
図8(A)、(B)は、リードフレーム10の隙間18に露出したフィルム11に孔14を形成した様子を示す上面図及び断面図である。フィルム11は、図7(A)、(B)や図8(A)、(B)に示すようにリードフレーム10より大きく(少なくとも一辺、もしくは一部分で1mm以上、望ましくは2mm以上、更に望ましくは5mm以上はみ出すように)することが望ましい。フィルム11のリードフレーム10からのはみ出し長さが1mm未満の場合、後で引き剥がしにくくなる場合がある。
8A and 8B are a top view and a cross-sectional view showing a state in which the
図8に示すようにフィルム11をリードフレーム10に固定した後、孔14を形成することで、フィルム11の強度の低下防止が可能となる。その結果、プレス工程の後でフィルム11を引き剥がす際、フィルム11の一部が引きちぎられてリードフレーム10の表面に残ることがない。発明者らの実験によると、リードフレーム10に、重なる部分のフィルム11にも孔14を形成した場合、プレス後でフィルム11を機械で自動的に引き剥がした場合、フィルム11の一部が、リードフレーム10の上で引きちぎられ、残ってしまう場合が観察された。
As shown in FIG. 8, after the
図8(A)において、フィルム11の、リードフレーム10の形成していない部分には孔14を、その断面がテーパーを有するように形成している。このように、孔14に、その断面にテーパーを設けることで、フィルム11の強度を保ちながら、通気性を改善したり、孔14が異物等で詰まってしまう可能性を低減できる。
In FIG. 8A, a
図9(A)、(B)は、リードフレーム10を、伝熱樹脂15に埋め込んだ状態で、金属板16に固定した後の様子を示す上面図及び断面図である。図9に示すように、リードフレーム10を、伝熱樹脂15を用いて金属板16に固定する。この時リードフレーム10と、伝熱樹脂15の間に残った空気は、フィルム11に形成した孔14を介して外部に逃げるため、ボイド5が発生しない。
9A and 9B are a top view and a cross-sectional view showing a state after the
図10(A)、(B)は、フィルム11を剥離した後の上面図及び断面図を示す。図10(A)、(B)に示すように、伝熱樹脂15が、半硬化状態または完全硬化状態とした後、フィルム11を剥離することで、積層体とする。その後、図3(C)等で説明したようにして、熱伝導基板を作製する。図10(A)、(B)において、フィルム11に形成した孔14に起因する突起17やその痕跡を、伝熱樹脂15の表面に残しても良い。なお図10(A)に示すように、リードフレーム10の中央部(電子部品を実装する部分)よりも、放熱樹脂11や金属板16を、少しはみ出すような設計(図10では、矢印13bで示している)とすることができる。図10(A)、(B)の矢印13bが示すように、伝熱樹脂15を、矢印13bだけ余分にはみ出させることで、例えばリードフレーム10の外周部(矢印13bで示した部分であり、この部分のリードフレーム10を伝熱樹脂15で保護することで、この部分のリードフレーム10間の沿面距離を大きくできる)を保護できる。このように矢印13bで示したリードフレーム部分を、伝熱樹脂15で保護することで、リードフレーム10の外周部を、放熱基板を他の基板に接続するための外部接続端子として利用できる。
10A and 10B show a top view and a cross-sectional view after the
ここでリードフレーム10や金属板16と共に、伝熱樹脂15を加熱・加圧しながらプレスし、一体化する際、伝熱樹脂15の外周部(図10で矢印13bで示した部分等)は、圧力や温度が変化しやすい。ここに不織布等の通気性を有する通気性部材をフィルム11として用いた場合、通気性部材の有するクッション性(あるいは圧縮性)によって、伝熱樹脂15の外周部(矢印13bで示した部分)において、圧力不足しやすく、伝熱樹脂15の成形性に影響を与える場合がある。またプレス終了後に、前記通気性部材を引き剥がす際に、通気性部材は破れやすく、その一部がリードフレーム10の表面に残り、作業性に影響を与えることがある。一方、本発明で用いるフィルム11は通気性が無い(つまりクッション性に乏しい、あるいは非圧縮性)ため、圧力が伝熱樹脂15の外周部(矢印13bで示した部分)においても逃げない(しっかり圧力をかけられるため、ボイド5も減らせる)。そのためフィルム11を用いることで、伝熱樹脂15の外周部(図10で矢印13bで示した部分)の成形精度を高められる。
Here, when the
なお孔14の大きさ(一番直径の小さな部分)は、10μm以上500μm以下(望ましくは20μm以上、300μm以下、更には200μm以下、更に望ましくは50μm以下)が望ましい。孔14の大きさ(直径)が、10μm未満の場合、伝熱樹脂15に充填された無機フィラーによって、詰まってしまい、プレス時の空気抜きの効果が得られにくい場合がある。また孔14の大きさが500μmを超える場合、孔14を介して伝熱樹脂15が外部に流れ出しやすくなり、金型の表面に付着し、汚す場合がある。またリードフレーム10の隙間18を狭くすることが難しくなる。なお、孔14のピッチはランダムでも、規則的なものであっても良い。孔14の形成密度は、0.1個/平方mm以上、1000個/平方mm以下(望ましくは1個/平方mm以上、100個/平方mm以下)の範囲内で行うことが望ましい。0.1個/平方mm未満の場合、空気が抜けにくく、プレス速度(特にプレスで荷重をかける際の速度)に影響を与える場合がある。また孔14の密度が1000個/平方mmより多い場合、フィルム11の強度が低下する場合があり、プレス後にフィルム11を引き剥がす際に、フィルム11が不規則に伸び、破れやすくなる。なお、孔14の大きさは略同一が望ましい。孔14の大きさを変化させた場合、工数が増えたり、コストアップしたりする可能性がある。
The size of the hole 14 (the smallest diameter portion) is preferably 10 μm or more and 500 μm or less (preferably 20 μm or more, 300 μm or less, more preferably 200 μm or less, more preferably 50 μm or less). When the size (diameter) of the
なおフィルム11は、樹脂フィルムが望ましい。樹脂フィルムは安価で、リサイクル性に優れており、孔14も形成しやすい。フィルム11の厚みは10μm以上500μm以下(更には30μm以上、300μm以下)が望ましい。フィルム11の厚みが10μm未満の場合、孔14を形成する際(更にはプレス後に引き剥がす際にも)破れやすくなる。またフィルム11の厚みが500μmを超えると、孔14の加工性に影響を与える場合があり、フィルム11の材料費に影響を与える。なおフィルム11にはある程度の伸縮性や、耐熱性(Tgが100℃以上、望ましくは110℃以上)があるものを用いることが望ましい。
The
リードフレーム10の厚みは0.10mm以上2.00mm以下(望ましくは1.00mm以下)程度が望ましい。リードフレーム10の厚みが0.10mm未満の場合、フニャフニャしたり、折曲がったりしやすく、その取り扱いが難しい。リードフレーム10の厚みが2.00mmを超えると、プレスによる打ち抜きが難しくなり、リードフレーム10自体のパターン精度が低下する。そのため加工精度の面から、リードフレーム10としては0.20〜1.00mm(更に望ましくは0.30〜0.50mm)が望ましい。
The thickness of the
また伝熱樹脂15としては、無機フィラー70重量%以上95重量%以下と、熱硬化性樹脂5重量%以上30重量%以下からなることが望ましい。ここで無機フィラーは略球形状で、その直径は0.1μm以上100μm以下が適当である(0.1μm未満の場合、樹脂への分散が難しくなる場合、また100μmを超えると伝熱樹脂15の厚みが厚くなり熱拡散性に影響を与える)。そのため伝熱樹脂15における無機フィラーの充填量は、熱伝導率を上げるために70重量%から95重量%と高濃度に充填している。特に、本実施の形態では、無機フィラーは、平均粒径3μmと平均粒径12μmの2種類のアルミナを混合したものを用いている。この大小2種類の粒径のアルミナを用いることによって、大きな粒径のアルミナの隙間に小さな粒径のアルミナを充填できるので、アルミナを90重量%近くまで高濃度に充填できるものである。この結果、伝熱樹脂15の熱伝導率は5W/(m・K)程度となる。なお無機フィラーとしてはアルミナの代わりに、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、酸化ケイ素、炭化ケイ素、窒化ケイ素、及び窒化アルミニウムからなる群から選択される少なくとも一種以上を含んでもよい。
The
なお無機フィラーを用いると、放熱性を高められるが、特に酸化マグネシウムを用いると線熱膨張係数を大きくできる。また酸化ケイ素を用いると誘電率を小さくでき、窒化ホウ素を用いると線熱膨張係数を小さくできる。こうして伝熱樹脂15としての熱伝導率が1W/(m・K)以上20W/(m・K)以下のものを形成することができる。なお熱伝導率が1W/(m・K)未満の場合、熱伝導基板の放熱性に影響を与える。また熱伝導率を20W/(m・K)より高くしようとした場合、フィラー量を増やす必要があり、プレス時の加工性に影響を与える場合がある。
When an inorganic filler is used, the heat dissipation can be improved, but in particular when magnesium oxide is used, the linear thermal expansion coefficient can be increased. Further, when silicon oxide is used, the dielectric constant can be reduced, and when boron nitride is used, the linear thermal expansion coefficient can be reduced. Thus, the
なお熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂およびシアネート樹脂の内、少なくとも1種類の樹脂を含んでいる。これらの樹脂は耐熱性や電気絶縁性に優れている。伝熱樹脂15の厚みは、薄くすれば、リードフレーム10に装着した電子部品に生じた熱を金属板16に伝えやすいが、逆に絶縁耐圧が問題となり、厚すぎると、熱抵抗が大きくなるので、絶縁耐圧と熱抵抗を考慮して最適な厚さである50μm以上1000μm以下に設定すれば良い。
The thermosetting resin contains at least one kind of resin among epoxy resin, phenol resin and cyanate resin. These resins are excellent in heat resistance and electrical insulation. If the thickness of the
次にリードフレーム10の材質について説明する。リードフレーム10の材質としては、銅を主体とするものが望ましい。これは銅が熱伝導性と導電率が共に優れているためである。またリードフレーム10としての加工性や、熱伝導性を高めるためには、リードフレーム10となる銅素材に銅以外の少なくともSn、Zr、Ni、Si、Zn、P、Fe等の群から選択される少なくとも1種類以上の材料とからなる合金を使うことが望ましい。例えばCuを主体として、ここにSnを加えた、銅材料(以下、Cu+Snとする)を用いることができる。Cu+Sn銅材料(あるいは銅合金)の場合、例えばSnを0.1重量%以上0.15重量%未満添加することで、その軟化温度を400℃まで高められる。比較のためSn無しの銅(Cu>99.96重量%)を用いて、リードフレーム10を作製したところ、導電率は低いが、出来上がった熱伝導基板において特に形成部等に歪が発生する場合があった。そこで詳細に調べたところ、その材料の軟化点が200℃程度と低いため、後の部品実装時(半田付け時)に変形する可能性があることが予想された。一方、Cu+Sn>99.96重量%の銅系の材料を用いた場合、実装された各種部品の発熱の影響は特に受けなかった。また半田付け性やダイボンド性にも影響が無かった。そこでこの材料の軟化点を測定したところ、400℃であることが判った。このように、銅を主体として、いくつかの元素を添加することが望ましい。銅に添加する元素として、Zrの場合、0.015重量%以上0.15重量%の範囲が望ましい。添加量が0.015重量%未満の場合、軟化温度の上昇効果が少ない場合がある。また添加量が0.15重量%より多いと電気特性に影響を与える場合がある。また、Ni、Si、Zn、P等を添加することでも軟化温度を高くできる。この場合、Niは0.1重量%以上5重量%未満、Siは0.01重量%以上2重量%以下、Znは0.1t%以上5重量%未満、Pは0.005重量%以上0.1重量%未満が望ましい。そしてこれらの元素は、この範囲で単独、もしくは複数を添加することで、銅素材の軟化点を高くできる。なお添加量がここで記載した割合より少ない場合、軟化点上昇効果が低い場合がある。またここで記載した割合より多い場合、導電率への影響の可能性がある。同様に、Feの場合0.1重量%以上5重量%以下、Crの場合0.05重量%以上1重量%以下が望ましい。これらの元素の場合も前述の元素と同様である。
Next, the material of the
なおリードフレーム10に使う銅材料の引張り強度は、600N/平方mm以下が望ましい。引張り強度が600N/平方mmを超える材料の場合、リードフレーム10の加工性に影響を与える場合がある。一方、引張り強度が600N/平方mm以下(更にリードフレーム10に微細で複雑な加工が必要な場合、望ましくは400N/平方mm以下)とすることでスプリングバック(必要な角度まで曲げても圧力を除くと反力によってはねかえってしまうこと)の発生を抑えられ、形成精度を高められる。このようにリードフレーム材料としては、Cuを主体とすることで導電率を下げられ、更に柔らかくすることで加工性を高められ、更にリードフレーム10による放熱効果も高められる。なおリードフレーム10に使う銅合金の引張り強度は、10N/平方mm以上が望ましい。これは一般的な鉛フリー半田の引張り強度(30〜70N/平方mm程度)に対して、リードフレーム10に用いる銅合金はそれ以上の強度が必要なためである。リードフレーム10に用いる銅合金の引張り強度が、10N/平方mm未満の場合、リードフレーム10上に電子部品等を半田付け実装する場合、半田部分ではなくてリードフレーム10部分で凝集破壊する可能性がある。
The tensile strength of the copper material used for the
なおリードフレーム10の、伝熱樹脂15から露出している面(電子部品等の実装面)に、予め半田付け性を改善するように半田層や錫層を形成しておくことも有用である。なおリードフレーム10の伝熱樹脂15に接する面(もしくは埋め込まれた面)には、半田層は形成しないことが望ましい。このように伝熱樹脂15と接する面に半田層や錫層を形成すると、半田付け時にこの層が柔らかくなり、リードフレーム10と伝熱樹脂15の接着性(もしくは結合強度)に影響を与える場合がある。金属板16としては、熱伝導の良いアルミニウム、銅またはそれらを主成分とする合金からできている。特に、本実施の形態では、金属板16の厚みを1mmとしているが、その厚みは製品仕様に応じて設計できる(なお金属板16の厚みが0.1mm以下の場合、放熱性や強度的に不足する可能性がある。また金属板16の厚みが50mmを超えると、重量面で不利になる)。金属板16としては、単なる板状のものだけでなく、より放熱性を高めるため、伝熱樹脂15を積層した面とは反対側の面に、表面積を広げるためにフィン部(あるいは凹凸部)を形成しても良い。全膨張係数は8〜20ppm/℃としており、本発明の熱伝導基板や、これを用いた電源ユニット全体の反りや歪みを小さくできる。またこれらの部品を表面実装する際、互いに熱膨張係数をマッチングさせることは信頼性的にも重要となる。また金属板16を他の放熱板(図示していない)にネジ止めできる。
It is also useful to previously form a solder layer or a tin layer on the surface of the
以上のようにして、配線パターン状にリードフレーム10を加工する工程と、フィルム11と前記リードフレーム10とを貼り付ける工程と、前記リードフレーム10の隙間に露出した前記フィルム11の露出部に、直径0.01mm以上0.50mm以下の孔14をその断面がテーパーを有するように複数個形成する工程と、前記フィルム11の前記リードフレーム10を貼り付けた面側に、樹脂と無機フィラーとからなる伝熱樹脂15と、金属板16と、を順にセットし、金型を用いて、加熱・加圧して積層体を形成する工程と、前記積層体中の前記伝熱樹脂15を硬化させる工程と、前記伝熱樹脂15が半硬化状態または完全硬化状態で、前記フィルム11を前記積層体から剥離する工程と、を有する熱伝導基板の製造方法を提供することで、ボイド5の発生しにくい熱伝導性基板を提供する。
As described above, the step of processing the
配線パターン状にリードフレーム10を加工する工程と、フィルム11と前記リードフレーム10とを貼り付ける工程と、前記リードフレーム10の隙間に露出した前記フィルム11の露出部に、直径0.01mm以上0.50mm以下の孔14をその断面がテーパーを有するように複数個形成する工程と、前記リードフレーム10の前記フィルム11の貼り付けた面側に、樹脂と無機フィラーとからなる伝熱樹脂15を予め金属板16上に形成してなる一体化物をセットし、金型を用いて、加熱・加圧して積層体を形成する工程と、前記積層体中の前記伝熱樹脂15を硬化させる工程と、前記伝熱樹脂15が半硬化状態または完全硬化状態で、前記フィルム11を前記積層体から剥離する工程と、を有する熱伝導基板の製造方法を提供することで、ボイド5の発生しにくい熱伝導性基板を提供する。
A step of processing the
また配線パターン状にリードフレーム10を加工する工程と、フィルム11と前記リードフレーム10とを貼り付ける工程と、前記リードフレーム10の隙間に露出した前記フィルム11の露出部に、直径0.01mm以上0.50mm以下の孔14をその断面がテーパーを有するように複数個形成する工程と、前記フィルム11の前記リードフレーム10を貼り付けた面側に、樹脂と無機フィラーとからなる伝熱樹脂15と、金属板16と、を順にセットし、金型を用いて、加熱・加圧して積層体を形成する工程と、前記積層体中の前記伝熱樹脂15を硬化させる工程と、前記伝熱樹脂15が半硬化状態または完全硬化状態で、前記フィルム11を前記積層体から剥離する工程と、を有する熱伝導基板の製造方法によって製造した熱伝導基板であって、前記伝熱樹脂15の表面に直径0.01mm以上0.50mm以下の孔14もしくは孔14の痕跡を複数個形成することで、その上に形成したソルダーレジストに対するアンカー効果を高めた熱伝導基板を提供する。
Further, a process of processing the
配線パターン状にリードフレーム10を加工する工程と、フィルム11と前記リードフレーム10とを貼り付ける工程と、前記リードフレーム10の隙間に露出した前記フィルム11の露出部に、直径0.01mm以上0.50mm以下の孔14をその断面がテーパーを有するように複数個形成する工程と、前記フィルム11の前記リードフレーム10を貼り付けた面側に、樹脂と無機フィラーとからなる伝熱樹脂15を予め金属板16上に形成してなる一体化物をセットし、金型を用いて、加熱・加圧して積層体を形成する工程と、前記積層体中の前記伝熱樹脂15を硬化させる工程と、前記伝熱樹脂15が半硬化状態または完全硬化状態で、前記フィルム11を前記積層体から剥離する工程と、を有する熱伝導基板の製造方法であって、前記伝熱樹脂15の表面には、直径0.01mm以上0.50mm以下の孔14もしくは孔14の痕跡を複数個有している熱伝導基板であって、前記伝熱樹脂15の表面に直径0.01mm以上0.50mm以下の孔14もしくは孔14の痕跡を複数個形成することで、その上に形成したソルダーレジストに対するアンカー効果を高めた熱伝導基板を提供する。
A step of processing the
以上のように、本発明にかかる熱伝導基板とその製造方法を、各種PDP(プラズマディスプレイパネル)や電装用の大電力回路等に適用することによって、機器の小型化、高性能化が可能となる。 As described above, by applying the heat conductive substrate and the manufacturing method thereof according to the present invention to various PDPs (plasma display panels), high power circuits for electrical equipment, etc., it is possible to reduce the size and performance of the equipment. Become.
10 リードフレーム
11 フィルム
12 孔開手段
13 矢印
14 孔
15 伝熱樹脂
16 金属板
17 突起
18 隙間
DESCRIPTION OF
Claims (8)
フィルムと前記リードフレームとを貼り付ける工程と、
前記リードフレームの隙間に露出した前記フィルムの露出部に、直径0.01mm以上0.50mm以下の孔をその断面がテーパーを有するように複数個形成する工程と、
前記フィルムの前記リードフレームを貼り付けた面側に、樹脂と無機フィラーとからなる伝熱樹脂と、金属板と、を順にセットし、金型を用いて、加熱・加圧して積層体を形成する工程と、
前記積層体中の前記伝熱樹脂を硬化させる工程と、
前記伝熱樹脂が半硬化状態または完全硬化状態で、前記フィルムを前記積層体から剥離する工程と、を有する熱伝導基板の製造方法。 Processing the lead frame into a wiring pattern,
Attaching the film and the lead frame;
Forming a plurality of holes having a diameter of 0.01 mm or more and 0.50 mm or less in the exposed portion of the film exposed in the gap of the lead frame so that the cross section thereof has a taper;
A heat transfer resin composed of a resin and an inorganic filler and a metal plate are sequentially set on the side of the film on which the lead frame is attached, and a laminate is formed by heating and pressing using a mold. And a process of
Curing the heat transfer resin in the laminate;
And a step of peeling the film from the laminate in a semi-cured state or a fully cured state.
フィルムと前記リードフレームとを貼り付ける工程と、
前記リードフレームの隙間に露出した前記フィルムの露出部に、直径0.01mm以上0.50mm以下の孔をその断面がテーパーを有するように複数個形成する工程と、
前記リードフレームの前記フィルムの貼り付けた面側に、樹脂と無機フィラーとからなる伝熱樹脂を予め金属板上に形成してなる一体化物をセットし、金型を用いて、加熱・加圧して積層体を形成する工程と、
前記積層体中の前記伝熱樹脂を硬化させる工程と、
前記伝熱樹脂が半硬化状態または完全硬化状態で、前記フィルムを前記積層体から剥離する工程と、を有する熱伝導基板の製造方法。 Processing the lead frame into a wiring pattern,
Attaching the film and the lead frame;
Forming a plurality of holes having a diameter of 0.01 mm or more and 0.50 mm or less in the exposed portion of the film exposed in the gap of the lead frame so that the cross section thereof has a taper;
On the surface of the lead frame to which the film is attached, an integrated product in which a heat transfer resin composed of a resin and an inorganic filler is previously formed on a metal plate is set, and heated and pressed using a mold. Forming a laminated body,
Curing the heat transfer resin in the laminate;
And a step of peeling the film from the laminate in a semi-cured state or a fully cured state.
フィルムと前記リードフレームとを貼り付ける工程と、
前記リードフレームの隙間に露出した前記フィルムの露出部に、直径0.01mm以上0.50mm以下の孔をその断面がテーパーを有するように複数個形成する工程と、
前記フィルムの前記リードフレームを貼り付けた面側に、樹脂と無機フィラーとからなる伝熱樹脂と、金属板と、を順にセットし、金型を用いて、加熱・加圧して積層体を形成する工程と、
前記積層体中の前記伝熱樹脂を硬化させる工程と、
前記伝熱樹脂が半硬化状態または完全硬化状態で、前記フィルムを前記積層体から剥離する工程と、を有する熱伝導基板の製造方法によって製造した熱伝導基板であって、
前記伝熱樹脂の表面には、直径0.01mm以上0.50mm以下の突起もしくは突起の痕跡を複数個有している熱伝導基板。 Processing the lead frame into a wiring pattern,
Attaching the film and the lead frame;
Forming a plurality of holes having a diameter of 0.01 mm or more and 0.50 mm or less in the exposed portion of the film exposed in the gap of the lead frame so that the cross section thereof has a taper;
A heat transfer resin composed of a resin and an inorganic filler and a metal plate are sequentially set on the side of the film on which the lead frame is attached, and a laminate is formed by heating and pressing using a mold. And a process of
Curing the heat transfer resin in the laminate;
A step of peeling the film from the laminate in a semi-cured state or a fully cured state, wherein the heat transfer resin is manufactured by a method of manufacturing a heat conductive substrate,
A heat conductive substrate having a plurality of protrusions or traces having a diameter of 0.01 mm to 0.50 mm on the surface of the heat transfer resin.
フィルムと前記リードフレームとを貼り付ける工程と、
前記リードフレームの隙間に露出した前記フィルムの露出部に、直径0.01mm以上0.50mm以下の孔をその断面がテーパーを有するように複数個形成する工程と、
前記フィルムの前記リードフレームを貼り付けた面側に、樹脂と無機フィラーとからなる伝熱樹脂を予め金属板上に形成してなる一体化物をセットし、金型を用いて、加熱・加圧して積層体を形成する工程と、
前記積層体中の前記伝熱樹脂を硬化させる工程と、
前記伝熱樹脂が半硬化状態または完全硬化状態で、前記フィルムを前記積層体から剥離する工程と、を有する熱伝導基板の製造方法であって、前記伝熱樹脂の表面には、直径0.01mm以上0.50mm以下の突起もしくは突起の痕跡を複数個有している熱伝導基板。 Processing the lead frame into a wiring pattern,
Attaching the film and the lead frame;
Forming a plurality of holes having a diameter of 0.01 mm or more and 0.50 mm or less in the exposed portion of the film exposed in the gap of the lead frame so that the cross section thereof has a taper;
On the surface of the film on which the lead frame is pasted, an integrated product in which a heat transfer resin made of a resin and an inorganic filler is previously formed on a metal plate is set, and heated and pressed using a mold. Forming a laminated body,
Curing the heat transfer resin in the laminate;
A step of peeling the film from the laminate in a semi-cured state or a fully cured state, wherein the surface of the heat transfer resin has a diameter of 0. A heat conductive substrate having a plurality of protrusions or traces of 01 mm to 0.50 mm.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006173330A JP2008004787A (en) | 2006-06-23 | 2006-06-23 | Manufacturing method of heat conducting substrate and heat conducting substrate manufactured by method |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006173330A JP2008004787A (en) | 2006-06-23 | 2006-06-23 | Manufacturing method of heat conducting substrate and heat conducting substrate manufactured by method |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008004787A true JP2008004787A (en) | 2008-01-10 |
Family
ID=39008922
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006173330A Pending JP2008004787A (en) | 2006-06-23 | 2006-06-23 | Manufacturing method of heat conducting substrate and heat conducting substrate manufactured by method |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008004787A (en) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2024106469A1 (en) * | 2022-11-16 | 2024-05-23 | 大日本印刷株式会社 | Lead frame and method for manufacturing same |
-
2006
- 2006-06-23 JP JP2006173330A patent/JP2008004787A/en active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2024106469A1 (en) * | 2022-11-16 | 2024-05-23 | 大日本印刷株式会社 | Lead frame and method for manufacturing same |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6961271B2 (en) | Manufacturing method of wiring board or wiring board material | |
JP4001112B2 (en) | Method for manufacturing thermally conductive substrate | |
TW201019439A (en) | Package substrate for mounting semiconductor element and method for manufacturing the package substrate | |
JP6031642B2 (en) | Power module and manufacturing method thereof | |
WO2017145936A1 (en) | Method for manufacturing wiring board or wiring board material | |
JP5081267B2 (en) | Circuit component built-in module and method for manufacturing circuit component built-in module | |
JP5011845B2 (en) | Method for manufacturing thermal conductive substrate and thermal conductive substrate manufactured thereby | |
JP2008004787A (en) | Manufacturing method of heat conducting substrate and heat conducting substrate manufactured by method | |
WO2018012006A1 (en) | Circuit board manufacturing method and circuit board | |
TW201025535A (en) | Semiconductor element-mounting package substrate, and method for manufacturing package substrate | |
JP4349270B2 (en) | Wiring board and manufacturing method thereof | |
JP2008004786A (en) | Manufacturing method of heat conducting substrate and heat conducting substrate manufactured by method | |
JP4348893B2 (en) | Method for manufacturing thermally conductive substrate | |
JP2007015325A (en) | Molding method for thermally conductive substrate | |
JP2010062188A (en) | Tab tape for semiconductor device and method of manufacturing the same | |
JP4933893B2 (en) | Heat press method | |
JP2008098488A (en) | Heat-conducting substrate, and manufacturing method thereof | |
JP3922058B2 (en) | Circuit board manufacturing method | |
JP2002270744A (en) | Lead frame, method for manufacturing the same, and method for manufacturing heat conductive substrate | |
JP3985558B2 (en) | Method for manufacturing thermally conductive substrate | |
JP2008098489A (en) | Heat-conducting substrate, and manufacturing method thereof | |
JP2008004784A (en) | Manufacturing method of heat conducting substrate and heat conducting substrate manufactured by method | |
JP5251212B2 (en) | 3D printed circuit board | |
JP2005093582A (en) | Heat radiation circuit board and method of manufacturing the same | |
JP2002359315A (en) | Method of manufacturing heat conductive substrate |