JP2008004198A - ディスク装置及び該装置のピックアップユニット移動制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光ピックアップユニット(OPU)のシーク移動における粗移動後の対物レンズの微移動量を極力少なくし、OPUのシーク移動を常に短時間で終了する。
【解決手段】シーク移動の開始前に初期設定手段により対物レンズ8BをOPU8の基台の光ディスク2半径方向の中央位置に固定し、この状態で移動量検出手段によりシーク移動の開始時、OPU8の移動直後それぞれにOPU8の現在位置の情報と目標位置の情報とから目標位置までの最新のシーク移動量を検出し、粗移動制御手段により最新のシーク移動量が対物レンズ8Bの移動範囲量以下に減少するまで、OPU8の基台を検出したシーク移動量だけ目標位置の方向に粗移動し、最新のシーク移動量が前記対物レンズの移動範囲量以下に減少したときに、微移動制御手段により対物レンズ8Bの固定を解除し、対物レンズ8Bを目標位置の方向に微移動してOPU8を目標位置に到達させる。
【選択図】図1
【解決手段】シーク移動の開始前に初期設定手段により対物レンズ8BをOPU8の基台の光ディスク2半径方向の中央位置に固定し、この状態で移動量検出手段によりシーク移動の開始時、OPU8の移動直後それぞれにOPU8の現在位置の情報と目標位置の情報とから目標位置までの最新のシーク移動量を検出し、粗移動制御手段により最新のシーク移動量が対物レンズ8Bの移動範囲量以下に減少するまで、OPU8の基台を検出したシーク移動量だけ目標位置の方向に粗移動し、最新のシーク移動量が前記対物レンズの移動範囲量以下に減少したときに、微移動制御手段により対物レンズ8Bの固定を解除し、対物レンズ8Bを目標位置の方向に微移動してOPU8を目標位置に到達させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、光ピックアップユニットが次の目標位置から離れているときに、光ピックアップユニットの粗移動と同ユニットの対物レンズの微移動とによって光ピックアップユニットを光ディスクの目標位置にシーク移動するディスク装置及び該装置のピックアップユニット移動制御方法に関する。
従来、DVD、CD等の光ディスクを再生又は記録再生するディスク装置は、光ディスクをスピンドルモータによって回転しつつ光ピックアップユニットのレーザ光を光ディスクの記録面に螺旋状に形成されたピット列のトラックにスポット照射し、映像、音声等の情報の再生又は記録を行なう。
そして、光ピックアップユニット(以下、OPUという)は、例えば半導体レーザ、対物レンズ、該対物レンズを駆動するアクチュエータ機構、受光用のフォトダイオード等を基台に設けて形成され、スレッド駆動装置のスレッドモータ(フィードモータ)によりラック機構を介してその基台ごと光ディスクの半径方向(トラバース方向)に移動可能である。又、OPUの対物レンズのトラッキングやフォーカシングは前記アクチュエータ機構により制御される(例えば、特許文献1参照。)。
なお、前記スレッド駆動装置のスレッドモータはステッピングモーターや一般的なDCモーターからなる。又、前記対物レンズはOPUの光ディスクに最も近い位置に配置されるレンズであり、記録照射するレーザ光を光ディスクの記録面の各ピットに集光し、その記録面で反射したレーザ光を再生光として前記フォトダイオードに導く。更に、前記アクチュエータ機構は電磁コイル及び磁石から構成され、 磁石は対物レンズ支持部に設けられ、電磁コイルは基台(フォルダ)に設けられ、電磁コイルの駆動電流量を制御して対物レンズのディスク半径方向の移動量を加減できるようになっている。
ところで、この種のディスク装置においては、光ディスクを再生する場合、再生開始前の光ディスクのローディングの情報読み込み時や再生中のユーザのコンテンツ選択時等に、目標位置のアドレスにしたがってOPUのシーク移動が発生する。
そして、このようなシーク移動は、前記基台を光ディスクの半径方向に移動する粗移動(OPU粗移動)と、前記対物レンズを光ディスクの半径方向に移動する微移動(OPU微移動)とによって行われる。
すなわち、シーク移動の必要な移動量(シーク移動量)が少ないときは、前記微移動のみによってOPUを目標位置に移動し、シーク移動の必要な移動量が多いときは、前記粗移動によってOPUを目標位置に近づけ、その後、前記微移動によってOPUを目標位置に合わせる。
このようにすると、駆動方法によって多少の差があるとしても、一般に、前記粗移動は移動精度は低いが高速に移動可能であり、これに対して前記微移動は、移動精度は高いが高速移動はできないため、とくに、シーク移動の必要な移動量が多いときに、前記粗移動によってOPUを迅速に目標位置近くに移動し、その後、前記微移動によってOPUの位置を正確に目標位置に合わせることができ、前記シーク移動が効率よく短時間に終了する。
特開2003−173545号公報([0006]、図1等)
この種のディスク装置の前記シーク移動は、具体的には、次に説明するようにして行なうことが考えられる。
例えば再生開始前のローディングの情報読み込み時、OPUが光ディスクから現在読み込んでいるデータ(セクタ)に基づき、現在位置のアドレス「a」と 次にデータを読み出す目的位置のアドレス「b」との差からOPUの必要な移動量(シーク移動量)をトラック数で算出する。なお、前記トラック数とは、光ディスク半径方向に移動するOPUが横切る前記ピット列の数をいう。
そして、必要な移動量が多く前記粗移動を伴うときには、まず、トラッキングサーボをオフし、算出したシーク移動量にしたがってOPUを光ディスクの半径方向にトラック数単位で粗移動する。
なお、この粗移動後もさらに粗移動が可能な場合は、更に、トラッキングサーボをオンして最新の現在位置のアドレスを取得し、このアドレスと目標位置のアドレスとに基づきシーク移動量を新たに算出して粗移動をくり返す。
そして、OPUが目標位置に近づいて粗移動が終了すると、トラッキングサーボをオンし、OPUが光ディスクから現在読み込んでいるデータ(セクタ)に基づき、新たな現在位置のアドレス「a´」を取得する。
そして、トラッキングサーボをオフし、対物レンズを光ディスクの半径方向に移動してOPUをアドレス「b」の位置に微移動する。なお、前記微移動による対物レンズの移動に基づき、該移動から遅れて OPU自体が追従して移動する。
一方、必要な移動量が少なく前記微移動のみで賄えるときには、前記粗移動を行なうことなく、トラッキングサーボをオフし、対物レンズを光ディスクの半径方向に移動してOPUをアドレス「b」の位置に微移動する。
このように制御する場合、とくにOPUの必要な移動量が多く前記粗移動を伴うシーク移動については、粗移動(高速で低精度)と微移動(低速で高精度)とを組み合わせて目的位置(目的データアドレスの位置)に移動することで実現されるが、次の問題がある。
すなわち、スレッドモータを駆動して粗移動する際の対物レンズの位置は考慮されておらず、通常、粗移動する間にも対物レンズはOPUの基台内の光ディスク半径方向のトラッキング制御された直前位置に保持される。
そして、シーク移動開始前の現在位置のアドレス「a」は、その時の対物レンズの位置のアドレスであり、シーク移動開始前に算出されるOPUの必要な移動量はアドレス「a」からアドレス「b」までの移動量である。
一方、シーク移動を開始し、粗移動を行なうためにトラッキングサーボをオフすると、対物レンズが自動的にOPUの基台の光ディスク半径方向の中央位置(この位置がOPUの物理的センター位置である)に戻る。
そのため、前記粗移動はOPUの物理的センター位置を算出された前記移動量だけ移動して行なわれる。
具体的には、例えば図7に示すように、シーク移動前の状態#aにおいてOPUαの対物レンズβがトラッキングサーボによってアドレス「a」に位置し、このとき、目標位置がアドレス「b」であると、OPUαの算出されるシーク移動量は「b」−「a」になる。
そして、粗移動直前の#bの状態において、トラッキングサーボがオフして対物レンズβが基台αaの物理的センター位置cに戻る。この状態で粗移動によって物理的センター位置cが「b」−「a」だけ高速移動し、#cの状態になって粗移動が終了する。
このとき、対物レンズβが位置する物理的センター位置cは目標位置のアドレス「b」より行き過ぎる。
そのため、前記粗移動が終了すると、トラッキングサーボをオンし、物理的センター位置cのアドレス「d」を読み取って#dの微移動の状態になる。
そして、アドレス「b」を読み取るまで対物レンズβをトラッキングサーボがオンした低速動作で移動して微移動を終了する。
したがって、粗移動前の対物レンズβの位置によっては(具体的にはこの位置が物理的センター位置cから離れる程)、粗移動後にトラッキングサーボをオンして行なう対物レンズβの微移動の移動量が多くなり、その分、シーク移動が遅くなる問題がある。
そして、とくに粗移動の回数が少なく粗移動の所要時間が短いときには、微移動の時間がシーク移動の時間に大きく影響する。
本発明は、OPUのシーク移動における粗移動後の対物レンズの微移動量を極力少なくし、OPUのシーク移動を常に短時間で終了することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明のディスク装置は、OPUの基台を光ディスクの半径方向に移動する粗移動と、前記OPUの対物レンズを前記光ディスクの半径方向に移動する微移動とにより、前記OPUを前記光ディスクの目標位置にシーク移動するディスク装置において、シーク移動の開始前に前記対物レンズを前記基台の前記半径方向の中央位置に固定する初期設定手段と、前記初期設定手段により前記対物レンズが前記中央位置に固定された後、シーク移動の開始時及び前記OPUの移動直後それぞれに前記OPUによって読み取られた前記OPUの現在位置の情報と前記目標位置の情報とから前記目標位置までのシーク移動量を検出する移動量検出手段と、最新のシーク移動量が前記対物レンズの移動範囲量以下に減少するまで、前記対物レンズが前記中央位置に固定された状態で前記基台を前記移動量検出手段が検出したシーク移動量だけ目標位置の方向に粗移動する粗移動制御手段と、前記最新のシーク移動量が前記対物レンズの移動範囲量以下に減少したときに前記対物レンズの固定を解除し、前記対物レンズを前記目標位置の方向に微移動して前記OPUを前記目標位置に到達させる微移動制御手段とを備えたことを特徴としている(請求項1)。
また、本発明のディスク装置のピックアップユニット移動制御方法は、OPUの基台を光ディスクの半径方向に移動する粗移動と、前記OPUの対物レンズを前記光ディスクの半径方向に移動する微移動とにより、前記OPUを前記光ディスクの目標位置にシーク移動するディスク装置のピックアップユニット移動制御方法において、シーク移動の開始前に前記対物レンズを前記基台の前記半径方向の中央位置に固定し、前記対物レンズが前記中央位置に固定された後、シーク移動の開始時及び前記OPUの移動直後それぞれに前記OPUによって読み取られた前記OPUの現在位置の情報と前記目標位置の情報とから前記目標位置までのシーク移動量を検出し、最新のシーク移動量が前記対物レンズの移動範囲量以下に減少するまで、前記対物レンズが前記中央位置に固定された状態で前記基台を前記移動量検出手段が検出したシーク移動量だけ目標位置の方向に粗移動し、前記最新のシーク移動量が前記対物レンズの移動範囲量以下に減少したときに前記対物レンズの固定を解除し、前記対物レンズを前記目標位置の方向に微移動して前記OPUを前記目標位置に到達させることを特徴としている(請求項2)。
請求項1、2の発明によれば、シーク移動の開始前に対物レンズがOPUの基台の光ディスク半径方向の中央位置(OPUの物理的センター位置)に固定される。
そのため、シーク移動前に対物レンズがどこに位置していても、シーク移動量を算出するときには対物レンズがOPUの物理的センター位置にあり、この位置(現在位置)から目標位置までがシーク移動の開始時のシーク移動量として算出される。
そして、算出された移動量が対物レンズの移動範囲量より多く、粗移動が必要な時には、対物レンズをOPUの物理的センター位置に保持した状態で必要量(算出されたシーク移動量)の粗移動が行なわれる。
更に、その移動直後に、開始時と同様にしてOPUの現在位置が検出されて最新のシーク移動量が算出され、このシーク移動量が大きく粗移動が可能な間は、粗移動がくり返される。
そして、粗移動によって最新のシーク移動量が対物レンズの移動範囲量以下になると、対物レンズのOPUの物理的センター位置への固定を解除して対物レンズが微移動されてOPUが光ディスクの目標位置にシーク移動する。
この場合、シーク移動前に対物レンズがどこに位置していても、対物レンズが位置するOPUの物理的センター位置と目標位置との差からシーク移動量が算出され、このシーク移動量に基づく粗移動によってOPUが確実に目標位置近くに移動し、その後の微移動の移動量がシーク移動前の対物レンズの位置によらず、常に、極めて少なくなり、通常は最小移動量になる。
したがって、OPUのシーク移動における粗移動後の対物レンズの微移動量を極力少なくし、OPUのシーク移動を常に短時間で終了することができる。
次に、本発明をより詳細に説明するため、その1実施形態について、図1〜図6にしたがって詳述する。
図1は本発明が適用されるディスク装置1の概略のブロック図、図2はディスク装置1のディスク再生時のシーク動作説明用のフローチャートである。
図3はディスク装置1のシーク動作によるOPUの移動の説明図、図4はディスク装置1の前記シーク動作の説明用の模式図である。図5はディスク装置1のOPU対物レンズの位置による光学特性の変化の説明図、図6はディスク装置1の移動距離が短い時のシーク移動の図7の場合との比較説明図である。
[全体説明]
まず、図1に示すディスク装置1は光ディスク2の再生又は記録再生の機能を有する。
まず、図1に示すディスク装置1は光ディスク2の再生又は記録再生の機能を有する。
そして、光ディスク2は、再生又は記録のローディングの操作により、記録面2aを下面にしてターンテーブル3に載置される。
ターンテーブル3はスピンドルモータ(ディスクモータ)4によって回転し、光ディスク2はターンテーブル3とその上部の回転自在のディスククランパ5とによって中心部が上下方向から挟まれた状態で回転する。
ところで、スピンドルモータ4はスピンドルモータ駆動回路6により駆動され、スピンドルモータ駆動回路6はマイクロコンピュータ等からなるシステムコントローラ7のターンテーブルサーボ制御により駆動制御される。
そして、システムコントローラ7によるスピンドルモータ駆動回路6の駆動制御により、再生時、記録時にはターンテーブル3を介して光ディスク2が設定速度の定速回転にサーボ制御(フィードバック制御)される。
次に、光ディスク2の下面側にはOPU8が設けられ、スレッドモータ11の回転により、図示省略したガイドレールに沿って光ディスク2の記録面2aを半径方向に横切るように紙面左右方向(装置前後方向)に移動する。なお、図1の矢印線Rはスレッドモータ11の回転によるOPU8の移動方向を示す。
そして、OPU8は前記基台を含む本体8A及びその上部に位置する対物レンズ8Bを備え、本体8Aは再生、記録のレーザ光を上方に出射する半導体レーザ、記録面2aで反射したレーザ光受光用のフォトダイオード等を内蔵し、対物レンズ8Bは図示省略したフォーカスアクチュエータ機構により図1の矢印線zに示すように上下方向の位置が一定範囲内で調整され、図示省略したトラッキングアクチュエータ機構により同図の矢印線rに示すように前記半径方向の位置が一定範囲内で調整される。なお、両アクチュエータ機構は、それぞれが例えば電磁コイル及び磁石から構成され、磁石は対物レンズ8Bの支持部に設けられ、電磁コイルは基台(フォルダ)に設けられ、電磁コイルの駆動電流制御によって動作(変位)する。
又、スレッドモータ11はステッピングモーター又はDCモーターからなり、スレッドモータ駆動回路10により駆動される。スレッドモータ駆動回路10はシステムコントローラ7の後述のピックアップ粗移動制御等により駆動制御される。
そして、スレッドモータ駆動回路10の駆動制御により、OPU8は再生時及び記録時にはシステムコントローラ7の周知のZCLV(Zone Constant Linear Velocity)のサーボ制御で光ディスク2の記録面2aを半径方向に横切るように移動し、シーク移動時はシステムコントローラ7の後述のピックアップ粗移動制御によって高速に移動する。
更に、OPU8の受光出力がRFアンプ12及びサーボエラー信号生成回路13に供給され、RFアンプ12は光ディスク2の映像や音声等の情報のRF信号を生成してシステムコントローラ7及び図示省略した後段の再生処理回路部に送り、サーボエラー信号生成回路13は前記受光出力の非点収差処理等によってフォーカスエラー信号(FE信号)、トラッキングエラー信号(TE信号)を分離形成してフォーカスエラー信号処理回路14、トラッキングエラー信号処理回路15に送る。
そして、フォーカスエラー信号処理回路14はシステムコントローラ7のフォーカスサーボのオン/オフの指令Sfに基づき、フォーカスサーボオンの間にFE信号に基づくフォーカス駆動指令をフォーカスアクチュエータ駆動回路16に供給し、フォーカスアクチュエータ駆動回路16を介してフォーカスアクチュエータ機構をサーボ制御し、再生時及び記録時に対物レンズ8Bを合焦状態に保持する。
又、トラッキングエラー信号処理回路15はシステムコントローラ7のトラッキングサーボのオン/オフの指令Stに基づき、トラッキングサーボオンの間にTE信号に基づくトラッキング駆動指令をトラッキングアクチュエータ駆動回路17に供給し、トラッキングアクチュエータ駆動回路17を介してトラッキングアクチュエータ機構をサーボ制御し、対物レンズ8Bの位置を調整して再生時及び記録時のOPU8のトラッキングをとる。
そして、OPU8のシーク移動時は、システムコントローラ7の後述のピックアップ微移動制御に基づく、トラッキングアクチュエータ機構の移動で微移動を実行する。
[シーク移動の説明]
次に、光ディスク2を再生する場合、再生開始前の光ディスク2のローディングの情報読み込み時や再生中のユーザの映像アングル選択時等に、OPU8が光ディスク2から読み取った現在位置のアドレスと目標位置のアドレスとの差等にしたがってOPU8のシーク移動が必要になると、システムコントローラ7は、図2のシーク移動制御のプログラムを実行し、つぎに説明する移動量検出手段、粗移動制御手段、微移動制御手段を形成する。
[シーク移動の説明]
次に、光ディスク2を再生する場合、再生開始前の光ディスク2のローディングの情報読み込み時や再生中のユーザの映像アングル選択時等に、OPU8が光ディスク2から読み取った現在位置のアドレスと目標位置のアドレスとの差等にしたがってOPU8のシーク移動が必要になると、システムコントローラ7は、図2のシーク移動制御のプログラムを実行し、つぎに説明する移動量検出手段、粗移動制御手段、微移動制御手段を形成する。
(1)初期設定手段
該初期設定手段はシーク移動の開始前に、トラッキングサーボを一定にロックして対物レンズ8Bを本体8Aの基台の光ディスク半径方向の中央位置(物理的センター位置)に固定する。
該初期設定手段はシーク移動の開始前に、トラッキングサーボを一定にロックして対物レンズ8Bを本体8Aの基台の光ディスク半径方向の中央位置(物理的センター位置)に固定する。
(2)移動量検出手段
該移動量検出手段は、初期設定手段により対物レンズ8Bが前記中央位置に固定された後、シーク移動の開始時、OPU8の移動直後それぞれにOPU8によって読み取られたOPU8の現在位置の情報(アドレス)と目標位置の情報(アドレス)とから目標位置までの最新のシーク移動量を検出する。
該移動量検出手段は、初期設定手段により対物レンズ8Bが前記中央位置に固定された後、シーク移動の開始時、OPU8の移動直後それぞれにOPU8によって読み取られたOPU8の現在位置の情報(アドレス)と目標位置の情報(アドレス)とから目標位置までの最新のシーク移動量を検出する。
(3)粗移動制御手段
該粗移動制御手段は、最新のシーク移動量が対物レンズ8Bの移動範囲量以下に減少するまで、対物レンズ8Bが前記中央位置に固定された状態でスレッドモータ11を駆動し、本体8Aの基台を移動量検出手段が検出した直前のシーク移動量だけ目標位置の方向に粗移動する。
該粗移動制御手段は、最新のシーク移動量が対物レンズ8Bの移動範囲量以下に減少するまで、対物レンズ8Bが前記中央位置に固定された状態でスレッドモータ11を駆動し、本体8Aの基台を移動量検出手段が検出した直前のシーク移動量だけ目標位置の方向に粗移動する。
(4)微移動制御手段
該微移動制御手段は、最新のシーク移動量が対物レンズ8Bの移動範囲量以下に減少したときに、サーボ制御のロックをオフして対物レンズ8Bの固定を解除し、対物レンズ8Bを前記最新のシーク移動量だけ目標位置の方向に微移動してOPU8を目標位置に到達させる。
該微移動制御手段は、最新のシーク移動量が対物レンズ8Bの移動範囲量以下に減少したときに、サーボ制御のロックをオフして対物レンズ8Bの固定を解除し、対物レンズ8Bを前記最新のシーク移動量だけ目標位置の方向に微移動してOPU8を目標位置に到達させる。
次に、上記各手段の制御に基づく再生開始時のシーク移動を図3を参照して説明する。なお、以下の説明においては、図7との比較を考慮し、シーク移動開始前においては、OPU8の現在位置(対物レンズ8Bの位置)のアドレスを「a」、基台の物理的センター位置cのアドレスを「c」とし、目標位置のアドレスを「b」とする。
まず、再生開始前のアドレス「a」でのローディングの情報読み込みに基づき、図2のステップS1により目標位置のアドレス「b」がシステムコントローラ7に取り込まれてシーク移動の要求が発生すると、ステップS2により初期設定手段が動作する。
そして、指令Stに基づきトラッキングサーボがオフし、トラッキングアクチュエータ駆動回路17に、対物レンズ8Bを前記基台の物理的センター位置cに固定するサーボロックの定出力が指令され、ステップS3により対物レンズ8Bがアドレス「a」の位置地から前記基台の物理的センター位置cに戻されてこの物理的センター位置cに保持される。これによって、対物レンズ8Bはシーク移動開始前に必ず物理的センター位置cに位置するようになる。
次に、ステップS4に移行すると、移動量検出手段が動作してステップS4〜S6を実行し、トラッキングサーボを瞬時オンして物理的センター位置cのアドレス、すなわち、OPU8の現在位置のアドレス「c」を読み込み、シーク移動の開始時のシーク移動量「b」−「c」を算出して検出する。
そして、ステップS7に移行してトラッキングサーボをオフし、トラッキングアクチュエータ駆動回路17のサーボロックの定出力によって対物レンズ8Bを物理的センター位置cに保持する。
この状態でステップS8に移行し、検出したシーク移動量が対物レンズ8Bのトラッキングアクチュエータ機構の移動に基づく移動範囲量以下か否か、換言すれば、ピックアップ粗移動制御が必要か否かが判別され、トラックジャンプ数が多く、ピックアップ粗移動制御が必要であれば、ステップS8からステップS9に移行して粗移動制御手段が動作する。
そして、システムコントローラ7のOPU粗移動制御により、検出したシーク移動量「b」−「c」に相当する本数のトラックをスレッドモータ11の回転による高速の粗移動で横切る移動時間が判別され、この時間、スレッドモータ駆動回路10がスレッドモータ11を駆動してOPU8を粗移動する。
この粗移動直後、ステップS10〜12によって瞬時トラッキングサーボをかけ、その位置のアドレス「c*」を最新の現在位置のアドレスとして取り込む。なお、アドレス「c*」は移動距離が比較的短距離であればアドレス「b」に近くなるが、移動距離が長く設定された時間内の一回の粗移動では到達困難な場合はアドレス「b」から離れたアドレスになる。
そして、アドレス「c*」を取り込むと、トラッキングサーボをオフし、トラッキングアクチュエータ駆動回路17のサーボロックの定出力によって対物レンズ8Bを物理的センター位置cに保持する。
そして、ステップS13に移行し、最新の現在位置のアドレス「c*」から目標位置のアドレス「b」までの最新のシーク移動量を検出し、このシーク移動量が対物レンズ8Bの前記移動範囲量以下になるか否かを判断し、この移動範囲量以下になるまで、ステップS13からステップS14を介してステップS9に戻り、ステップS9〜S14のループ処理により、最新のシーク移動量(例えば「b」−「c*」)を検出してこの移動量の前記粗移動をくり返す。
そして、前記粗移動によってシーク移動量が対物レンズ8Bの前記移動範囲量以下になると、ステップS13からステップS15に移行して微移動制御手段が動作する。
そして、システムコントローラ7のピックアップ微移動制御により、ステップS15、S16の処理が実行され、検出した最新のシーク移動量(例えば「b」−「c*」)に相当する本数のトラックのトラッキング移動量を検出し、トラッキングアクチュエータ駆動回路17のサーボロックの定出力を検出したトラッキング移動量を増減し、対物レンズ8Bを物理的センター位置cから検出したトラッキング移動量だけトラッキングアクチュエータ機構の動作によって低速で微移動し、OPU8をアドレス「b」の目標位置に移動する。
この移動後、ステップS17によりトラッキングサーボをオンし、通常の再生状態に移行してシーク移動を終了する。
ところで、ステップS8においてトラックジャンプ数が少なく、ピックアップ粗移動制御が不要と判断すると、ステップS8からステップS18を介してステップS15に移行する。
そして、ステップS18によりアドレス「c」を最新の現在位置のアドレスに設定し、ステップS15、S16によって「b」−「c」の微移動を実行し、この微移動のみによってシーク移動を終了する。
以上のシーク移動によるOPU8の位置、状態の変化は図3に示すようになる。
すなわち、図3に示すように、シーク移動開始以前のステップS1にはOPU8は対物レンズ8Bのアドレス「a」の位置の状態#1にあるが、初期設定手段により、シーク移動直前のステップS2には対物レンズ8Bが前記物理的センター位置cに移動して固定(ロック)され、OPU8はアドレス「c」の位置の状態#2(ステップS3)になる。なお、図3の8AaはOPU8の基台を示す。
そのため、ステップS5で読みとられるシーク移動前のOPU8の現在位置のアドレスは、状態#3に示すように、必ずその物理的センター位置cのアドレス「c」になる。
そして、アドレス「b」、「c」の差から検出されるシーク移動量「b」−「c」に基づき、ステップS9にはOPU8が高速に粗移動する状態#4になる。
この粗移動によって残りのシーク移動量が対物レンズ8Bの前記移動範囲量以下に減少すると、ステップS16によりOPUは物理的センター位置cがアドレス「b」の目標位置に微移動して状態#6になり、シーク移動が終了する。
次に、上記粗移動、微移動を図4を参照して更に詳述すると、シーク移動する際、初期設定手段によって対物レンズ8BがOPU8の物理的センター位置cに固定されたOPU8は、シーク移動前の位置(アドレス「c」)と目標位置(アドレス「b」)の差のシーク移動量が対物レンズ8Bの前記移動範囲量より大きいと、粗移動制御手段により、対物レンズ8BをOPU8の物理的センター位置cに固定した状態でスレッドモータ11が回転駆動され、このとき図4のラック機構18が動作して矢印線R*に示すようにOPU8はその基台ごと高速にアドレス「b」の方向に粗移動する。この粗移動によって残りのシーク移動量が対物レンズ8Bの前記移動範囲量以下に減少すると、微移動制御手段により同図中の矢印線r*に示すように対物レンズ8Bを前記残りのシーク移動量移動し、OPU8が目標位置に到達する。
したがって、図3と図7との比較からも明らかなように、図7のシーク移動の場合は、対物レンズβがOPUαの物理的センター位置cに戻ってシーク移動するが、シーク移動前のOPUαの現在位置のアドレス「a」に基づく「b」−「a」の粗移動により、粗移動後のOPUαの位置は目標位置のアドレス「b」から大きくずれ、物理的センター位置cをアドレス「b」に到達させるためのOPUαの微移動が多くなる。
これに対して、本実施形態のシーク移動の場合は、シーク移動前に対物レンズ8Bがどこに位置していても、シーク移動前のOPU8の現在位置のアドレスがその物理的センター位置cのアドレス「c」になり、このアドレス「c」に基づく「b」−「c」の粗移動により、粗移動後のOPU8の位置は略目標位置のアドレス「b」に到達し、物理的センター位置cをアドレス「b」に到達させるためのOPU8の微移動がきわめて少なくなり、通常は最小移動量になる。
したがって、OPU8のシーク移動における粗移動後の対物レンズ8Bの微移動量を極力少なくし、OPU8のシーク移動を常に短時間で終了することができ、特に粗移動が一回又は数回で終了し、微移動の時間が大きく影響する比較的短い距離のシーク移動について、シーク時間を著しく短縮してより迅速に光ディスク2の再生を開始することができる。
なお、対物レンズ8BをOPU8の物理的センター位置cに戻してシーク移動を行なうため、シーク移動中は対物レンズ8Bを図5の光学特性が良好な物理的センター位置cの付近に保持し、良好な合焦状態でトラッキングをとることができる等の利点もある。なお、図5において、対物レンズ位置0が物理的センター位置cである。
しかも、次に説明するように、シーク移動量が極めて小さい短距離のシーク移動につても、短時間に終了して迅速に再生を開始することができる。
すなわち、シーク移動量が極めて小さい短距離のシーク移動については、図2のステップS8の判断に基づき、ステップS8からステップS18を介してステップS15に移行し、粗移動を省略して直ちにシーク移動量「b」−「c」の微移動を行うことができる。
その際、シーク移動直前の図6の(a)の最初のシーク移動量検出を行なう状態#2において、初期設定手段によって対物レンズ8Bが前記物理的センター位置cに移動して固定(ロック)され、OPU8の現在位置のアドレスが「c」になってシーク移動量「b」−「c」が検出される。なお、図6(a)の#1、#2、#6、は図3の対応する状態を示し、同図(b)の#1*、#2*、#4*、#6*は図3の#1、#2、#4、#6に相当する状態を示す。
一方、図7のシーク移動の場合は図6(b)の同様の最初のシーク移動量検出を行なう状態#2*において、OPU8の現在位置のアドレスは「a」であり、シーク移動量「b」−「a」が検出される。
そして、シーク移動量「b」−「c」はシーク移動量「b」−「a」より少なく、シーク移動量「b」−「c」は対物レンズ8Bの前記移動範囲量以下であっても、シーク移動量「b」−「a」は対物レンズ8Bの前記移動範囲量より大きくなり易い。
そのため、図7のシーク移動の場合は図6(b)の状態#2*から状態#4*に移行してシーク移動量「b」−「a」の粗移動を行い、OPUαをアドレス「c」からアドレス「d」に移動した後、状態#4*から状態#6*に移行して残りのシーク移動量「b」−「d」の移動を対物レンズ8Bの微移動で行なう必要があるが、本実施形態の場合は図6(a)に示すように状態#1から状態#6に移行して対物レンズ8Bの微移動のみを行なってシーク移動が終了する。
したがって、シーク移動量が極めて小さい短距離のシーク移動についても、本実施形態の場合は、最小量の微移動のみを行なって短時間にシーク移動を終了することができる。
そして、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において上述したもの以外に種々の変形実施を行なうことが可能であり、例えば、OPU8の構造や粗移動、微移動の手段が前記実施形態と異なっていてもよいのは勿論であり、シーク移動の制御が図2と異なっていてもよい。
そして、本発明は、光ディスク2を再生する種々のディスク装置のシーク移動に適用することができる。
1 ディスク装置
2 光ディスク
2a 記録面
7 システムコントローラ
8 光ピックアップユニット(OPU)
8A 本体
8Aa 基台
8B 対物レンズ
2 光ディスク
2a 記録面
7 システムコントローラ
8 光ピックアップユニット(OPU)
8A 本体
8Aa 基台
8B 対物レンズ
Claims (2)
- 光ピックアップユニットの基台を光ディスクの半径方向に移動する粗移動と、前記光ピックアップユニットの対物レンズを前記光ディスクの半径方向に移動する微移動とにより、前記光ピックアップユニットを前記光ディスクの目標位置にシーク移動するディスク装置において、シーク移動の開始前に前記対物レンズを前記基台の前記半径方向の中央位置に固定する初期設定手段と、前記初期設定手段により前記対物レンズが前記中央位置に固定された後、シーク移動の開始時及び前記光ピックアップユニットの移動直後それぞれに前記光ピックアップユニットによって読み取られた前記光ピックアップユニットの現在位置の情報と前記目標位置の情報とから前記目標位置までのシーク移動量を検出する移動量検出手段と、最新のシーク移動量が前記対物レンズの移動範囲量以下に減少するまで、前記対物レンズが前記中央位置に固定された状態で前記基台を前記移動量検出手段が検出したシーク移動量だけ目標位置の方向に粗移動する粗移動制御手段と、前記最新のシーク移動量が前記対物レンズの移動範囲量以下に減少したときに前記対物レンズの固定を解除し、前記対物レンズを前記目標位置の方向に微移動して前記光ピックアップユニットを前記目標位置に到達させる微移動制御手段とを備えたことを特徴とするディスク装置。
- 光ピックアップユニットの基台を光ディスクの半径方向に移動する粗移動と、前記光ピックアップユニットの対物レンズを前記光ディスクの半径方向に移動する微移動とにより、前記光ピックアップユニットを前記光ディスクの目標位置にシーク移動するディスク装置のピックアップユニット移動制御方法において、シーク移動の開始前に前記対物レンズを前記基台の前記半径方向の中央位置に固定し、前記対物レンズが前記中央位置に固定された後、シーク移動の開始時及び前記光ピックアップユニットの移動直後それぞれに前記光ピックアップユニットによって読み取られた前記光ピックアップユニットの現在位置の情報と前記目標位置の情報とから前記目標位置までのシーク移動量を検出し、最新のシーク移動量が前記対物レンズの移動範囲量以下に減少するまで、前記対物レンズが前記中央位置に固定された状態で前記基台を前記移動量検出手段が検出したシーク移動量だけ目標位置の方向に粗移動し、前記最新のシーク移動量が前記対物レンズの移動範囲量以下に減少したときに前記対物レンズの固定を解除し、前記対物レンズを前記目標位置の方向に微移動して前記光ピックアップユニットを前記目標位置に到達させることを特徴とするディスク装置のピックアップユニット移動制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006174208A JP2008004198A (ja) | 2006-06-23 | 2006-06-23 | ディスク装置及び該装置のピックアップユニット移動制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006174208A JP2008004198A (ja) | 2006-06-23 | 2006-06-23 | ディスク装置及び該装置のピックアップユニット移動制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008004198A true JP2008004198A (ja) | 2008-01-10 |
Family
ID=39008451
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006174208A Withdrawn JP2008004198A (ja) | 2006-06-23 | 2006-06-23 | ディスク装置及び該装置のピックアップユニット移動制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008004198A (ja) |
-
2006
- 2006-06-23 JP JP2006174208A patent/JP2008004198A/ja not_active Withdrawn
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