JP2008003532A - ポジ型感光性樹脂組成物及びそれから得られる硬化膜 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)成分:熱架橋反応並びに熱硬化反応のための官能基を有し且つ数平均分子量が2,000乃至30,000であるアルカリ可溶性樹脂、
(B)成分:1分子中二個以上のビニルエーテル基を有する化合物、
(C)成分:1分子中二個以上のブロックイソシアネート基を有する化合物、
(D)成分:光酸発生剤、
(E)溶剤を含有するポジ型感光性樹脂組成物。また、上記成分を混合し室温より高められた温度下に所要の期間保つことによる該ポジ型感光性樹脂組成物の製造方法。並びに、斯様なポジ型感光性樹脂組成物を用いて得られる硬化膜。
【選択図】なし
Description
そこで、これまでにも、感光性樹脂材料の高感度化を目的として幾つかの特許出願がなされている。例えば、アルカリ可溶性樹脂と特定のポリヒドロキシ化合物及びその誘導体の少なくとも何れかとを含有する感放射線性樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、この提案材料は、感光剤の対称性の高さから、保存安定性などに問題があった。
感光性樹脂組成物を得ることが困難であった。
すなわち、第1観点として、下記(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び(E)溶剤を含有するポジ型感光性樹脂組成物である。
(A)成分:(B)成分の化合物との間で熱架橋反応をなしうるための官能基、並びに、(C)成分の化合物との間で熱硬化反応をなしうる膜硬化のための官能基を有し、且つ、数平均分子量が2,000乃至30,000であるアルカリ可溶性樹脂
(B)成分:1分子中二個以上のビニルエーテル基を有する化合物
(C)成分:1分子中二個以上のブロックイソシアネート基を有する化合物
(D)成分:光酸発生剤
(E)溶剤
第2観点として前記熱架橋反応のための官能基は、カルボキシル基及びフェノール性ヒドロキシ基の群から選ばれる少なくとも一種であり、また前記膜硬化のための官能基は、フェノール性ヒドロキシ基以外のヒドロキシ基及び活性水素を有するアミノ基の群から選ばれる少なくとも一種である、第1観点に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
第3観点として前記(A)成分100質量部に基づいて、1乃至80質量部の前記(B)成分、1乃至80質量部の前記(C)成分、及び、0.5乃至80質量部の前記(D)成分を含有する、第1観点又は第2観点に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
第4観点として(F)成分として、前記(A)成分以外の他のアルカリ可溶性樹脂を更に含有する、第1観点乃至第3観点のうちいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
第5観点として(G)成分として、アミン化合物を更に前記(A)成分100質量部に基づいて0.001乃至5質量部含有する、第1観点乃至第4観点のうちいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
第6観点として(H)成分として、界面活性剤を更にポジ型感光性樹脂組成物中に0.2質量%以下含有する、第1観点乃至第5観点のうちいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
第7観点として第1観点乃至第6観点のうちいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を半導体基板に塗布する工程、該塗布面にパターンマスクを介して紫外線を照射する工程、前記塗布面を現像しパターンを半導体基板上に形成する工程及び前記パターン形成面に対して膜硬化のためのポストベークを行う工程を含むパターン形成方法。
第8観点として前記紫外線がi線、g線及びh線のうち少なくとも1種の波長を有する光である、第7観点に記載のパターン形成方法。
第9観点として前記紫外線がArF、KrF又はF2レーザー光である、第7観点に記
載のパターン形成方法。
第10観点として下記(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び(E)溶剤を混合し、該混合溶液を室温より高められた温度下に所要の期間保つことにより、下記の熱架橋反応がいくらか進行して、(A)成分乃至(D)成分に加えて、(A)成分と(B)成分の架橋体を含有するポジ型感光性樹脂組成物を製造することを特徴とする、ポジ型感光性樹脂組成物の製造方法。
(A)成分:(B)成分の化合物との間で熱架橋反応をなしうるための官能基、並びに、(C)成分の化合物との間で熱硬化反応をなしうる膜硬化のための官能基を有し、且つ、数平均分子量が2,000乃至30,000であるアルカリ可溶性樹脂
(B)成分:1分子中二個以上のビニルエーテル基を有する化合物
(C)成分:1分子中二個以上のブロックイソシアネート基を有する化合物
(D)成分:光酸発生剤
(E)溶剤
第11観点として前記混合溶液を30℃〜70℃の温度下に2時間乃至5日間保つことを特徴とする、第10観点に記載のポジ型感光性樹脂組成物の製造方法。
第12観点として前記(A)成分における熱架橋反応のための官能基は、カルボキシル基及びフェノール性水酸基の群から選ばれる少なくとも一種であり、また前記膜硬化のための官能基は、フェノール性水酸基以外の水酸基及び活性水素を有するアミノ基の群から選ばれる少なくとも一種である、第10観点又は第11観点に記載のポジ型感光性樹脂組成物の製造方法。
第13観点として前記(A)成分100質量部に基づいて、1乃至80質量部の前記(B)成分、1乃至80質量部の前記(C)成分、及び、0.5乃至80質量部の前記(D)成分を含有する、第10観点乃至第12観点のうちいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物の製造方法。
第14観点として(F)成分として、前記(A)成分以外の他のアルカリ可溶性樹脂を更に含有する、第10観点乃至第13観点のうちいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物の製造方法。
第15観点として(G)成分として、アミン化合物を更に前記(A)成分100質量部に基づいて0.001乃至5質量部含有する、第10観点乃至第14観点のうちいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物の製造方法。
第16観点として(H)成分として、界面活性剤を更に第10観点乃至第15観点のうちいずれか一項に記載の製造方法で製造されたポジ型感光性樹脂組成物中に0.2質量%以下含有する、第10観点乃至第15観点のうちいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物の製造方法。
第17観点として第1観点乃至第6観点のうちいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物又は第10観点乃至第16観点のうちいずれか一項に記載の方法により製造されたポジ型感光性樹脂組成物を用いて得られる硬化膜。
第18観点として第17観点に記載の硬化膜を有する液晶表示素子。
第19観点として第17観点に記載の硬化膜からなる液晶ディスプレイ用アレイ平坦化膜。
第20観点として第17観点に記載の硬化膜からなる層間絶縁膜。
第21観点として第17観点に記載の硬化膜からなるマイクロレンズ。
そして本発明により、上記ポジ型感光性樹脂組成物を用いてパターン形成を行うと、優れた解像度のパターン(微細なパターンサイズ)を得ることができる。
小さい。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、(A)成分のアルカリ可溶性樹脂、(B)成分のビニルエーテル基を有する化合物、(C)成分のブロックイソシアネート基を有する化合物、(D)成分の光酸発生剤及び(E)溶剤を含有し、且つ、それぞれ所望により、(F)成分の他のアルカリ可溶性樹脂、(G)成分のアミン化合物または(H)成分の界面活性剤を含有する組成物である。
また、本発明の方法によって製造されるポジ型感光性樹脂組成物は、後述する(A)成分と(B)成分の架橋体の他に、上記(A)成分乃至(E)溶剤、並びに所望により(F)成分乃至(H)成分を含むものである。
なお、(A)成分及び(B)成分の配合割合は、配合段階における配合量を基準として定められるものであり、配合後、高められた温度下に保つことで熱架橋反応が幾らか進行し、(A)成分と(B)成分の架橋体が形成されている場合には、架橋体を形成する(A)成分と架橋に関与していない(A)成分の和が(A)成分の配合量となり、同様に、架橋体を形成する(B)成分と架橋に関与していない(B)成分の和が(B)成分の配合量となる。
以下、各成分の詳細を説明する。
(A)成分は、樹脂の構造中に、(B)成分のビニルエーテル基を有する化合物との間で熱架橋反応をなしうるための官能基、並びに、(C)成分のブロックイソシアネート基を有する化合物との間で熱硬化反応をなしうる膜硬化のための官能基を有し、且つ、ポリスチレン換算数平均分子量(以下、数平均分子量と称す。)が2,000乃至30,000であるアルカリ可溶性樹脂である。
内にあるものである。数平均分子量が30,000を超えて過大なものであると、現像残渣が発生し易くなり、感度が著しく低下する一方、数平均分子量が2,000未満で過小なものであると、現像の際、未露光部の膜減りが相当量発生し、硬化不足になる場合がある。
イルオキシ−6−ヒドロキシノルボルネン−2−カルボキシリック−6−ラクトン、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、5−メタクリロイルオキシ−6−ヒドロキシノルボルネン−2−カルボキシリック−6−ラクトン等が挙げられる。
このようにして得られる特定共重合体は、通常、この特定共重合体が溶剤に溶解した溶液の状態である。
また、上記のようにして得られた特定共重合体の溶液を、ジエチルエーテルや水等の撹拌下に投入して再沈殿させ、生成した沈殿物を濾過・洗浄した後、常圧又は減圧下で、常温あるいは加熱乾燥することで、特定共重合体の粉体とすることができる。このような操作により、特定共重合体と共存する重合開始剤や未反応モノマーを除去することができ、その結果、精製した特定共重合体の粉体を得られる。一度の操作で充分に精製できない場合は、得られた粉体を溶剤に再溶解して、上記の操作を繰り返し行えば良い。
本発明においては、特定共重合体の粉体をそのまま用いても良く、あるいはその粉体を、たとえば後述する(E)溶剤のような溶剤に再溶解して溶液の状態として用いても良い。
(B)成分は、1分子中二個以上のビニルエーテル基を有する化合物である。これは、慣用のプリべーク温度で(A)成分のアルカリ可溶性樹脂と熱架橋することができるようなビニルエーテル基を1分子中二個以上有する化合物であればよく、その種類及び構造について特に限定されるものでない。
す。)
(C)成分は、1分子中二個以上のブロックイソシアネート基を有する化合物である。これは、(B)成分の化合物との間で熱架橋された或いは更にそれとの間で脱架橋された(A)成分のアルカリ可溶性樹脂からなる膜に対して、例えば慣用のポストべーク温度で熱硬化することができるようなブロックイソシアネート基を1分子中二個以上有する化合物であればよく、その種類及び構造について特に限定されるものでない。
は同一のものでも、また各々異なっているものでもよい)有する化合物が挙げられる。
下記式中のRは有機基を表す。
物の使用量が前記範囲の下限未満の過少量であると、熱硬化が不十分となって満足な硬化膜が得られず、一方、(C)成分の化合物の使用量が前記範囲の上限を超える過多量であると、現像が不十分となり、現像残渣を生じるようになる。
(D)成分は、光酸発生剤(PAG)である。これは、露光に使用される光(g、h、i線等の紫外線、ArF、KrF、F2レーザー光や電子線など)の照射によって直接も
しくは間接的に酸(スルホン酸類、カルボン酸類など)を発生する物質であり、斯様な性質を有するものであれば、その種類及び構造などは特に限定されるものでない。
ウムテトラフルオロボレート、トリ(p−メトキシフェニル)ホスホニウムヘキサフルオロホスホネート、トリ(p−エトキシフェニル)ホスホニウムテトラフルオロボレート、
本発明に用いる(E)溶剤は、(A)成分乃至(D)成分を溶解し、且つ所望により添加される後述の(F)成分乃至(H)成分などを溶解するものであり、斯様な溶解能を有する溶剤であれば、その種類及び構造などは特に限定されるものでない。
グリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、及びN−メチルピロリドン等が挙げられる。
(F)成分は、(A)成分以外の他のアルカリ可溶性樹脂である。本発明のポジ型感光性樹脂組成物にあっては、本発明の効果を損なわない限りにおいて、更に(A)成分以外の他のアルカリ可溶性樹脂を含有することができる。
好ましくは、(F)成分は、(A)成分の100質量部に対して1質量部乃至90質量部含有することが望ましい。
(G)成分は、アミン化合物である。本発明のポジ型感光性樹脂組成物にあっては、その保存安定性を高めるという目的で、本発明の効果を損なわない限りにおいて、更にアミン化合物を含有することができる。
の上限を超える過多量であると、ポジ型感光性樹脂組成物の感度が低下する場合がある。
(H)成分は、界面活性剤である。本発明のポジ型感光性樹脂組成物にあっては、その塗布性を向上させるという目的で、本発明の効果を損なわない限りにおいて、更に界面活性剤を含有することができる。
更に、本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない限りにおいて、必要に応じて、レオロジー調整剤、シランカップリング剤等の接着補助剤、顔料、染料、保存安定剤、消泡剤、または多価フェノール、多価カルボン酸等の溶解促進剤等を含有することができる。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、(A)成分のアルカリ可溶性樹脂、(B)成分のビニルエーテル基を有する化合物、(C)成分のブロックイソシアネート基を有する化合物、(D)成分の光酸発生剤及び(E)溶剤を含有し、且つ、それぞれ所望により、(F)成分の他のアルカリ可溶性樹脂、(G)成分のアミン化合物、(H)成分の界面活性剤、及びその他添加剤のうち一種以上を更に含有することができる組成物である。
[1]:(A)成分100質量部に基づいて、1乃至80質量部の(B)成分、1乃至80質量部の(C)成分、及び、0.5乃至80質量部の(D)成分を含有し、これら成分が(E)溶剤に溶解されたポジ型感光性樹脂組成物。
[2]:上記[1]の組成物において、更に(F)成分を(A)成分の100質量部に対して1質量部乃至90質量部含有するポジ型感光性樹脂組成物。
[3]:上記[1]又は[2]の組成物において、更に(G)成分を(A)成分100質量部に基づいて0.001乃至5質量部含有するポジ型感光性樹脂組成物。
[4]:上記[1]、[2]又は[3]のポジ型感光性樹脂組成物中に、更に(H)成分を0.2質量%以下含有するポジ型感光性樹脂組成物。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物の調製方法は、特に限定されないが、その調製法としては、例えば、(A)成分(アルカリ可溶性樹脂)を(E)溶剤に溶解し、この溶液に(B)成分(1分子中に二個以上のビニルエーテル基を有する化合物)、(C)成分(1分子中に二個以上のブロックイソシアネート基を有する化合物)、(D)成分(光酸発生剤)及び(H)成分(界面活性剤)を所定の割合で混合し、均一な溶液とする方法、或いは、この調製法の適当な段階において、必要に応じて(G)成分(アミン化合物)、(F)成分(他のアルカリ可溶性樹脂)及び/又はその他添加剤を更に添加して混合する方法が挙げられる。
タなどを用いて濾過した後、使用することが好ましい。
さらに好ましくは、該混合溶液を30℃〜70℃の温度下に2時間乃至5日間保つことによって、(A)成分乃至(E)溶剤、及び所望により(F)成分乃至(H)成分に加えて、(A)成分と(B)成分の架橋体を含有するポジ型感光性樹脂組成物を得る。
攪拌温度を70℃より高温とすると架橋反応や硬化反応が進み組成物が不均一となり、得られる膜の感度が著しく低下することとなり、また、30℃より低温とすると組成物の均一性が得られず、感度の向上につながらない。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物を半導体基板(例えば、シリコン/二酸化シリコン被覆基板、シリコンナイトライド基板、金属例えばアルミニウム、モリブデン、クロムなどが被覆された基板、ガラス基板、石英基板、ITO基板等)の上に、回転塗布、流し塗布、ロール塗布、スリット塗布、スリットに続いた回転塗布、インクジェット塗布などによって塗布し、その後、ホットプレートまたはオーブン等で予備乾燥することにより、塗膜を形成することができる。その後、この塗膜を加熱処理することにより、ポジ型感光性樹脂膜が形成される。
また、ポジ型感光性樹脂組成物から形成されるポジ型感光性樹脂膜の膜厚は、例えば0.1乃至50μmであり、また例えば0.3乃至30μmであり、更に例えば0.5乃至10μmである。
されると、ポジ型感光性樹脂膜中に含まれる(D)成分の光酸発生剤(PAG)から発生する酸の作用によって、該膜のうち露光部はアルカリ性現像液に可溶なものとなる。
上記露光はi線、g線及びh線のうちの少なくとも1種の波長を有する光、又は、ArF、KrFまたはF2レーザーの光により行われることが好ましい。
以下の実施例で用いる略記号の意味は、次のとおりである。
MAA:メタクリル酸
MMA:メチルメタクリレート
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
CHMI:N−シクロヘキシルマレイミド
NHPMA:N−ヒドロキシフェニルメタクリルアミド
PEMA:モノ−(2−(メタクリロイルオキシ)エチル)フタレート
AIBN:アゾビスイソブチロニトリル
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
PGME:プロピレングリコールモノメチルエーテル
PAG1:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製CGI1397(商品名)
PAG2:みどり化学(株)製TPS105(商品名)
PVE1:トリス(4−(ビニルオキシ)ブチル)トリメリテート
PVE2:トリエチレングリコールジビニルエーテル
PVE3:1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル
NCO1:デグサAG製 VESTAGON(登録商標)B 1065(商品名)
NCO2:デグサAG製 VESTAGON(登録商標)BF 1540(商品名)
R30:大日本インキ化学工業(株)製 メガファック R−30(商品名)
MEA:モノエタノールアミン
GT4:ダイセル化学工業(株)製 GT−401(商品名)
MPTS:γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
P200:東洋合成工業(株)製 P−200(商品名)4,4’−[1−[4−[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール1モルと1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロライド2モルとの縮合反応によって合成される感光剤
以下の合成例に従い得られるアルカリ可溶性樹脂(特定共重合体)の数平均分子量及び重量平均分子量は、日本分光(株)製GPC装置(Shodex(登録商標)カラムKF803LおよびKF804L)を用い、溶出溶媒テトラヒドロフランを流量1ml/分でカラム中に(カラム温度40℃)流して溶離させるという条件で測定した。なお、下記の数平均分子量(以下、Mnと称す。)及び重量平均分子量(以下、Mwと称す。)は、ポリスチレン換算値にて表される。
<合成例1>
(A)成分である特定共重合体を構成するモノマー成分として、MAA 15.5g、CHMI 35.3g、HEMA 25.5g、MMA 23.7gを使用し、ラジカル重合開始剤としてAIBN 5gを使用し、これらを溶剤PGMEA 200g中において温度60℃〜100℃で重合反応させることにより、Mn4,100、Mw7,600である(A)成分(特定共重合体)の溶液(特定共重合体濃度:27.5質量%)を得た。(P1)
合成例1で用いたモノマー成分及び溶剤に代えて、下記の表1中の合成例2乃至合成例5の各欄に記載のモノマー成分及び溶剤を使用し、合成例1と同様の手順及び条件に従い重合反応させることにより、(A)成分(特定共重合体)の各溶液(P2乃至P6)を得、そして、得られた各々の特定共重合体のMn及びMwを測定した。
合成例1乃至6で用いた各モノマー成分並びに分子量の測定結果を表1に示す。
<実施例1乃至10、比較例1乃至4>
次の表2に示す組成に従い、(A)成分の溶液に、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び(E)溶剤、更に(G)成分乃至(H)成分を所定の割合で混合し、室温で3時間撹拌して均一な溶液とすることにより、各実施例及び各比較例のポジ型感光性樹脂組成物を調製した。
アルカリ可溶性樹脂溶液として合成例1で得られた特定共重合体(P1)溶液5.5gに、1,2−キノンジアジド化合物としてP200を1.1g、エポキシ系架橋性化合物としてGT4を1.1g、界面活性剤としてR30を0.0039g、密着助剤としてMPTSを0.25g、溶剤としてPGMEAを25.6g、それぞれ添加し、この混合物を室温で8時間撹拌して均一な溶液とすることにより、比較例5のポジ型感光性樹脂組成物を調製した。
<実施例1乃至10、比較例1乃至4>
ポジ型感光性樹脂組成物をシリコンウェハー上にスピンコーターを用いて塗布した後、温度120℃で120秒間ホットプレート上においてプリベークを行い膜厚2.5μmの塗膜を形成した。膜厚はFILMETRICS製 F20を用いて測定した。この塗膜にキヤノン製紫外線照射装置PLA−600FAにより365nmにおける光強度が5.5
mW/cm2の紫外線を一定時間照射し、次いで温度110℃で120秒間ホットプレー
ト上において露光後加熱(PEB)を行った。その後0.4質量%の水酸化テトラメチルアンモニウム(以下、TMAHと称す)水溶液に60秒間浸漬することで現像を行った後、超純水で20秒間流水洗浄を行った。露光部において溶け残りのなくなる最低の露光量(mJ/cm2)を感度とした。
ポジ型感光性樹脂組成物をシリコンウェハー上にスピンコーターを用いて塗布した後、温度120℃で120秒間ホットプレート上においてプリベークを行い膜厚2.5μmの塗膜を形成した。膜厚はFILMETRICS製 F20を用いて測定した。この塗膜にキヤノン製紫外線照射装置PLA−600FAにより365nmにおける光強度が5.5mW/cm2の紫外線を一定時間照射した。その後0.4質量%のTMAH水溶液に60
秒間浸漬することで現像を行った後、超純水で20秒間流水洗浄を行った。露光部において溶け残りのなくなる最低の露光量(mJ/cm2)を感度とした。
ポジ型感光性樹脂組成物をシリコンウェハー上にスピンコーターを用いて塗布した後、温度120℃で120秒間ホットプレート上においてプリベークを行い膜厚2.5μmの塗膜を形成した。この膜を0.4質量%TMAH水溶液に60秒間浸漬した後、超純水で20秒間流水洗浄を行った。次いで、この膜の厚さを測定することで、現像による未露光部の膜減り度合いを評価した。この評価における膜厚は、FILMETRICS製 F20を用いて測定した。
<実施例1乃至10、比較例1乃至4>
ポジ型感光性樹脂組成物を石英基板上にスピンコーターを用いて塗布した後、温度120℃で120秒間ホットプレート上においてプリベークを行い膜厚2.5μmの塗膜を形成した。この塗膜を0.4質量%TMAH水溶液に60秒間浸漬した後、超純水で20秒間流水洗浄を行った。次いで230℃で30分加熱することによりポストベークを行い、膜厚1.9μmの硬化膜を形成した。この硬化膜を紫外線可視分光光度計((株)島津製作所製SIMADSU UV−2550型番)を用いて400nmの波長の透過率を測定した。さらにこの塗膜を250℃で30分間加熱した後、400nmの波長の透過率を測定した。この評価における膜厚は、FILMETRICS製 F20を用いて測定した。
ポジ型感光性樹脂組成物を石英基板上にスピンコーターを用いて塗布した後、温度120℃で120秒間ホットプレート上においてプリベークを行い膜厚2.4μmの塗膜を形成した。この塗膜を0.4質量%TMAH水溶液に60秒間浸漬した後、超純水で20秒間流水洗浄を行った。この塗膜にキヤノン製紫外線照射装置PLA−600FAにより365nmにおける光強度が5.5mW/cm2の紫外線を800mJ/cm2で照射し(フォトブリーチング)、次いで230℃で30分加熱することによりポストベークを行い、膜厚1.9μmの硬化膜を形成した。この硬化膜を紫外線可視分光光度計((株)島津製作所製SIMADSU UV−2550型番)を用いて400nmの波長の透過率を測定した。さらにこの塗膜を250℃で30分間加熱した後、400nmの波長の透過率を測定した。この評価における膜厚は、FILMETRICS製 F20を用いて測定した。
<実施例1乃至10、比較例1乃至4>
ポジ型感光性樹脂組成物を石英基板上にスピンコーターを用いて塗布した後、温度120℃で120秒間ホットプレート上においてプリベークを行い膜厚2.5μmの塗膜を形
成した。この塗膜を0.4質量%TMAH水溶液に60秒間浸漬した後、超純水で20秒間流水洗浄を行った。次いで、230℃で30分加熱することによりポストベークを行い、膜厚1.9μmの硬化膜を形成した。この塗膜を60℃に加熱したモノエタノールアミンに20分浸漬させた後、純水で20秒間洗浄した。ついで温度180℃で10分間ホットプレート上で乾燥させた後、膜厚測定および紫外線可視分光光度計((株)島津製作所製SIMADSU UV−2550型番)を用いて400nmの波長の透過率を測定した。この評価における膜厚は、FILMETRICS製 F20を用いて測定した。ポストベーク後の膜厚とMEA処理、乾燥後の膜厚の変化がないものをMEA耐性○、減少したものを×とした。
ポジ型感光性樹脂組成物を石英基板上にスピンコーターを用いて塗布した後、温度120℃で120秒間ホットプレート上においてプリベークを行い膜厚2.4μmの塗膜を形成した。この塗膜を0.4質量%TMAH水溶液に60秒間浸漬した後、超純水で20秒間流水洗浄を行った。この塗膜にキヤノン製紫外線照射装置PLA−600FAにより365nmにおける光強度が5.5mW/cm2の紫外線を800mJ/cm2で照射し(フォトブリーチング)、次いで、230℃で30分加熱することによりポストベークを行い、膜厚1.9μmの硬化膜を形成した。この塗膜を60℃に加熱したモノエタノールアミンに20分浸漬させた後、純水で20秒間洗浄した。次いで、温度180℃で10分間ホットプレート上で乾燥させた後、膜厚測定および紫外線可視分光光度計((株)島津製作所製SIMADSU UV−2550型番)を用いて400nmの波長の透過率を測定した。この評価における膜厚は、FILMETRICS製 F20を用いて測定した。ポストベーク後の膜厚とMEA処理、乾燥後の膜厚の変化がないものをMEA耐性○、減少したものを×とした。
<実施例1乃至10、比較例1乃至4>
ポジ型感光性樹脂組成物をシリコンウェハー上にスピンコーターを用いて塗布した後、温度120℃で120秒間ホットプレート上においてプリベークを行い膜厚2.5μmの塗膜を形成した。膜厚はFILMETRICS製 F20を用いて測定した。この塗膜にキヤノン製紫外線照射装置PLA−600FAにより365nmにおける光強度が5.5mW/cm2の紫外線を8μmのラインアンドスペースパターンのマスクを介して40m
J/cm2照射し、次いで温度110℃で120秒間ホットプレート上において露光後加
熱(PEB)を行った。その後、0.4質量%のTMAH水溶液に60秒間浸漬することで現像を行った後、超純水で20秒間流水洗浄を行った。その後230℃で30分間ホットプレート上においてポストベークを行った。形成されたパターンの断面を、走査型電子顕微鏡(以下、SEMと称す。)を用いて観察しライン幅を測長した。パターン幅が8μmを維持しているものを○、パターン幅が広がるか又は縮小して8μmを維持していないものを×とした。
ポジ型感光性樹脂組成物をシリコンウェハー上にスピンコーターを用いて塗布した後、温度120℃で120秒間ホットプレート上においてプリベークを行い膜厚2.5μmの塗膜を形成した。膜厚はFILMETRICS製 F20を用いて測定した。この塗膜にキヤノン製紫外線照射装置PLA−600FAにより365nmにおける光強度が5.5mW/cm2の紫外線を8μmのラインアンドスペースパターンのマスクを介して200
mJ/cm2照射した。その後0.4質量%のTMAH水溶液に60秒間浸漬することで
現像を行った後、超純水で20秒間流水洗浄を行った。その後230℃で30分間ホットプレート上においてポストベークを行った。形成されたパターンの断面をSEMを用いて観察しライン幅を測長した。パターン幅が8μmを維持しているものを○、パターン幅が
広がるか又は縮小して8μmを維持していないものを×とした。
さらに、比較例5については、現像の際の未露光部における膜減りの量は0.2μmであった。230℃、30分間のポストべークの後、膜の透過率は91%であったが、更に250℃で30分間焼成すると、膜の透過率は85%に低下した。また、230℃、30分間のポストべークの後、MEA処理をすると、膜の透過率は91%から86%に低下した。
<実施例11乃至13、比較例6乃至9>
次の表4に示す組成に従い、(A)成分の溶液として前述の合成例と同様にして得られた特定共重合体の溶液(P1、P4及びP6)に、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び(E)溶剤、更に(H)成分を所定の割合で混合し、室温で3時間撹拌して均一な溶液とすることにより、各実施例及び各比較例のポジ型感光性樹脂組成物を調製した。
ポジ型感光性樹脂組成物をシリコンウェハー上にスピンコーターを用いて塗布した後、温度110℃で120秒間ホットプレート上においてプリベークを行い膜厚0.5μmの塗膜を形成した。この膜を0.4質量%TMAH水溶液に60秒間浸漬した後、超純水で20秒間流水洗浄を行った。次いで、この膜の厚さを測定することで、現像による未露光部の膜減り度合いを評価した。この評価における膜厚は、FILMETRICS製 F20を用いて測定した。
シリコンウェハー上にKrF用反射防止膜溶液(日産化学工業(株)製 DUV−30J(商品名))をスピンコーターを用いて塗布した後、温度205℃で60秒間ホットプ
レート上において焼成を行い膜厚140nmの反射防止膜を形成した。この反射防止膜上にポジ型感光性樹脂組成物をスピンコーターを用いて塗布した後、温度110℃で90秒間ホットプレート上において焼成を行い膜厚0.5μmの塗膜を形成した。この塗膜をKrFエキシマレーザー縮小投影露光装置((株)ニコン製 NSR−201A)によりラインアンドスペースパターンのマスクを介して10mJ/cm2照射し、次いで温度11
0℃で90秒間ホットプレート上において露光後加熱(PEB)を行った。その後、0.4質量%のTMAH水溶液を60秒間浸漬することで現像を行った後、超純水で20秒間流水洗浄を行った。その後230℃で30分間ホットプレート上においてポストベークを行った。形成されたパターンの断面を、走査型電子顕微鏡(以下、SEMと称す。)で観察し、ライン幅を測長した。パターン間に残渣なくマスクサイズどおりに解像された最小
パターンサイズを解像度とした。
ポジ型感光性樹脂組成物を石英基板上にスピンコーターを用いて塗布した後、温度110℃で90秒間ホットプレート上においてプリベークを行い膜厚0.5μmの塗膜を形成した。この塗膜を0.4質量%TMAH水溶液に60秒間浸漬した後、超純水で20秒間流水洗浄を行った。次いで、230℃で30分加熱することによりポストベークを行い、膜厚0.4μmの硬化膜を形成した。この塗膜を60℃に加熱したモノエタノールアミンに20分浸漬させた後、純水で20秒間洗浄した。ついで温度180℃で10分間ホットプレート上で乾燥させた後、膜厚測定した。この評価における膜厚は、FILMETRICS製 F20を用いて測定した。ポストベーク後の膜厚とMEA処理、乾燥後の膜厚の変化がないものをMEA耐性○、減少したものを×とした。
さらに、比較例9については、現像の際の未露光部における膜減りの量は0.2μmであり、露光部は完全に溶解せずパターン形成することができなかった。
<実施例14乃至18>
次の表6に示す組成に従い、(A)成分の溶液として合成例1と同様にして得られた特定共重合体の溶液(P1)に、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び(E)溶剤、更に(H)成分を所定の割合で混合し、35℃で3日間撹拌して均一な溶液とすることにより、各実施例のポジ型感光性樹脂組成物を調製した。
<実施例19>
次の表6に示す実施例16と同じ組成に従い、(A)成分の溶液として合成例1と同様にして得られた特定共重合体の溶液(P1)に、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び(E)溶剤、更に(H)成分を所定の割合で混合し、60℃で3時間攪拌して均一な溶液とすることにより、ポジ型感光性樹脂組成物を調製した。
<実施例20>
次の表6に示す実施例16と同じ組成に従い、(A)成分の溶液として合成例1と同様にして得られた特定共重合体の溶液(P1)に、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び(E)溶剤、更に(H)成分を所定の割合で混合し、50℃で3時間攪拌して均一な溶液とすることにより、ポジ型感光性樹脂組成物を調製した。
<実施例21>
次の表6に示す実施例16と同じ組成に従い、(A)成分の溶液として合成例1と同様にして得られた特定共重合体の溶液(P1)に、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び(E)溶剤、更に(H)成分を所定の割合で混合し、50℃で9時間攪拌して均一な溶液とすることにより、ポジ型感光性樹脂組成物を調製した。
次の表6に示す組成に従い、(A)成分の溶液として前述の合成例と同様にして得られた特定共重合体の溶液(P1、P5及びP6)に、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び(E)溶剤、更に(H)成分を所定の割合で混合し、室温で3時間撹拌して均一な溶液とすることにより、各比較例のポジ型感光性樹脂組成物を調製した。
(A)成分の溶液の代わりとして、合成例1で得られた特定共重合体溶液(P1)20gを用い、(C)成分の1,2−キノンジアジド化合物としてP200を1.1g、(B)成分の代わりにエポキシ系架橋性化合物としてGT4を1.1g、(G)成分の界面活性剤としてR30を0.0039g、密着助剤としてMPTSを0.25g、溶剤としてPGMEA10.6gを混合し、この混合物を室温で8時間撹拌して均一な溶液とすることにより、比較例14のポジ型感光性樹脂組成物を調製した。
<実施例14乃至21、比較例10乃至13>
ポジ型感光性樹脂組成物をシリコンウェハー上にスピンコーターを用いて塗布した後、温度110℃で120秒間ホットプレート上においてプリベークを行い膜厚2.5μmの塗膜を形成した。膜厚はFILMETRICS製 F20を用いて測定した。この塗膜にキヤノン製紫外線照射装置PLA−600FAにより365nmにおける光強度が5.5mW/cm2の紫外線を一定時間照射し、次いで温度110℃で120秒間ホットプレー
ト上において露光後加熱(PEB)を行った。その後0.4質量%のTMAH水溶液に60秒間浸漬することで現像を行った後、超純水で20秒間流水洗浄を行った。露光部において溶け残りのなくなる最低の露光量(mJ/cm2)を感度とした。
ポジ型感光性樹脂組成物をシリコンウェハー上にスピンコーターを用いて塗布した後、温度110℃で120秒間ホットプレート上においてプリベークを行い膜厚2.5μmの塗膜を形成した。膜厚はFILMETRICS製 F20を用いて測定した。この塗膜にキヤノン製紫外線照射装置PLA−600FAにより365nmにおける光強度が5.5mW/cm2の紫外線を一定時間照射した。その後0.4質量%のTMAH水溶液に60
秒間浸漬することで現像を行った後、超純水で20秒間流水洗浄を行った。露光部において溶け残りのなくなる最低の露光量(mJ/cm2)を感度とした。
ポジ型感光性樹脂組成物をシリコンウェハー上にスピンコーターを用いて塗布した後、温度110℃で120秒間ホットプレート上においてプリベークを行い膜厚2.5μmの塗膜を形成した。この膜を0.4質量%TMAH水溶液に60秒間浸漬した後、超純水で20秒間流水洗浄を行った。次いで、この膜の厚さを測定することで、現像による未露光部の膜減り度合いを評価した。この評価における膜厚は、FILMETRICS製 F20を用いて測定した。
<実施例14乃至21、比較例10乃至13>
ポジ型感光性樹脂組成物を石英基板上にスピンコーターを用いて塗布した後、温度110℃で120秒間ホットプレート上においてプリベークを行い膜厚2.5μmの塗膜を形成した。この塗膜を0.4質量%TMAH水溶液に60秒間浸漬した後、超純水で20秒間流水洗浄を行った。次いで230℃で30分加熱することによりポストベークを行い、膜厚1.9μmの硬化膜を形成した。この硬化膜を紫外線可視分光光度計((株)島津製作所製SIMADSU UV−2550型番)を用いて400nmの波長の透過率を測定した。さらにこの塗膜を250℃で30分間加熱した後、400nmの波長の透過率を測定した。この評価における膜厚は、FILMETRICS製 F20を用いて測定した。
ポジ型感光性樹脂組成物を石英基板上にスピンコーターを用いて塗布した後、温度110℃で120秒間ホットプレート上においてプリベークを行い膜厚2.4μmの塗膜を形成した。この塗膜を0.4質量%TMAH水溶液に60秒間浸漬した後、超純水で20秒間流水洗浄を行った。この塗膜にキヤノン製紫外線照射装置PLA−600FAにより365nmにおける光強度が5.5mW/cm2の紫外線を800mJ/cm2で照射し(フォトブリーチング)、次いで230℃で30分加熱することによりポストベークを行い、膜厚1.9μmの硬化膜を形成した。この硬化膜を紫外線可視分光光度計((株)島津製作所製SIMADSU UV−2550型番)を用いて400nmの波長の透過率を測定した。さらにこの塗膜を250℃で30分間加熱した後、400nmの波長の透過率を測定した。この評価における膜厚は、FILMETRICS製 F20を用いて測定した。
<実施例14乃至21、比較例10乃至13>
ポジ型感光性樹脂組成物を石英基板上にスピンコーターを用いて塗布した後、温度110℃で120秒間ホットプレート上においてプリベークを行い膜厚2.5μmの塗膜を形成した。この塗膜を0.4質量%TMAH水溶液に60秒間浸漬した後、超純水で20秒間流水洗浄を行った。次いで、230℃で30分加熱することによりポストベークを行い、膜厚1.9μmの硬化膜を形成した。この塗膜を60℃に加熱したモノエタノールアミンに20分浸漬させた後、純水で20秒間洗浄した。ついで温度180℃で10分間ホットプレート上で乾燥させた後、膜厚測定および紫外線可視分光光度計((株)島津製作所製SIMADSU UV−2550型番)を用いて400nmの波長の透過率を測定した。この評価における膜厚は、FILMETRICS製 F20を用いて測定した。ポストベーク後の膜厚とMEA処理、乾燥後の膜厚の変化がないものをMEA耐性○、減少したものを×とした。
ポジ型感光性樹脂組成物を石英基板上にスピンコーターを用いて塗布した後、温度110℃で120秒間ホットプレート上においてプリベークを行い膜厚2.4μmの塗膜を形成した。この塗膜を0.4質量%TMAH水溶液に60秒間浸漬した後、超純水で20秒間流水洗浄を行った。この塗膜にキヤノン製紫外線照射装置PLA−600FAにより365nmにおける光強度が5.5mW/cm2の紫外線を800mJ/cm2で照射し(フォトブリーチング)、次いで、230℃で30分加熱することによりポストベークを行い、膜厚1.9μmの硬化膜を形成した。この塗膜を60℃に加熱したモノエタノールアミンに20分浸漬させた後、純水で20秒間洗浄した。次いで、温度180℃で10分間ホットプレート上で乾燥させた後、膜厚測定および紫外線可視分光光度計((株)島津製作所製SIMADSU UV−2550型番)を用いて400nmの波長の透過率を測定した。この評価における膜厚は、FILMETRICS製 F20を用いて測定した。ポストベーク後の膜厚とMEA処理、乾燥後の膜厚の変化がないものをMEA耐性○、減少したものを×とした。
<実施例14乃至21、比較例10乃至13>
ポジ型感光性樹脂組成物をシリコンウェハー上にスピンコーターを用いて塗布した後、温度110℃で120秒間ホットプレート上においてプリベークを行い膜厚2.5μmの塗膜を形成した。膜厚はFILMETRICS製 F20を用いて測定した。この塗膜にキヤノン製紫外線照射装置PLA−600FAにより365nmにおける光強度が5.5mW/cm2の紫外線を8μmのラインアンドスペースパターンのマスクを介して40m
J/cm2照射し、次いで温度110℃で120秒間ホットプレート上において露光後加
熱(PEB)を行った。その後、0.4質量%のTMAH水溶液に60秒間浸漬することで現像を行った後、超純水で20秒間流水洗浄を行った。その後230℃で30分間ホットプレート上においてポストベークを行った。形成されたパターンの断面を、走査型電子顕微鏡(以下、SEMと称す。)を用いて観察しライン幅を測長した。パターン幅が8μmを維持しているものを○、パターン幅が広がるか又は縮小して8μmを維持していないものを×とした。
ポジ型感光性樹脂組成物をシリコンウェハー上にスピンコーターを用いて塗布した後、温度110℃で120秒間ホットプレート上においてプリベークを行い膜厚2.5μmの塗膜を形成した。膜厚はFILMETRICS製 F20を用いて測定した。この塗膜にキヤノン製紫外線照射装置PLA−600FAにより365nmにおける光強度が5.5mW/cm2の紫外線を8μmのラインアンドスペースパターンのマスクを介して200
mJ/cm2照射した。その後0.4質量%のTMAH水溶液に60秒間浸漬することで
現像を行った後、超純水で20秒間流水洗浄を行った。その後230℃で30分間ホットプレート上においてポストベークを行った。形成されたパターンの断面をSEMを用いて観察しライン幅を測長した。パターン幅が8μmを維持しているものを○、パターン幅が広がるか又は縮小して8μmを維持していないものを×とした。
以上の評価を行った結果を、次の表7に示す。
また、図1には実施例15、実施例16、及び比較例14(DNQ系)における照射線量(mJ/cm2)に対する膜厚(μm、露光部における溶け残りの膜厚)を表す図を示
す。
また、図1に示す結果は、実施例15及び実施例16における感度が従来のナフトキノンジアジド(DNQ)系(比較例14)よりも飛躍的に向上したことを示すものであった。
さらに、比較例14については、現像の際の未露光部における膜減りの量は0.2μmであった。230℃、30分間のポストべークの後、膜の透過率は92%であったが、更に250℃で30分間焼成すると、膜の透過率は85%に低下した。また、230℃、30分間のポストべークの後、MEA処理をすると、膜の透過率は92%から86%に低下した。
絶縁膜等を形成する材料としても好適であり、さらにマイクロレンズ材料などの各種電子材料としても好適である。
Claims (21)
- 下記(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び(E)溶剤を含有するポジ型感光性樹脂組成物。
(A)成分:(B)成分の化合物との間で熱架橋反応をなしうるための官能基、並びに、(C)成分の化合物との間で熱硬化反応をなしうる膜硬化のための官能基を有し、且つ、数平均分子量が2,000乃至30,000であるアルカリ可溶性樹脂
(B)成分:1分子中二個以上のビニルエーテル基を有する化合物
(C)成分:1分子中二個以上のブロックイソシアネート基を有する化合物
(D)成分:光酸発生剤
(E)溶剤 - 前記熱架橋反応のための官能基は、カルボキシル基及びフェノール性ヒドロキシ基の群から選ばれる少なくとも一種であり、また前記膜硬化のための官能基は、フェノール性ヒドロキシ基以外のヒドロキシ基及び活性水素を有するアミノ基の群から選ばれる少なくとも一種である、請求項1に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
- 前記(A)成分100質量部に基づいて、1乃至80質量部の前記(B)成分、1乃至80質量部の前記(C)成分、及び、0.5乃至80質量部の前記(D)成分を含有する、請求項1又は請求項2に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
- (F)成分として、前記(A)成分以外の他のアルカリ可溶性樹脂を更に含有する、請求項1乃至請求項3のうちいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
- (G)成分として、アミン化合物を更に前記(A)成分100質量部に基づいて0.001乃至5質量部含有する、請求項1乃至請求項4のうちいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
- (H)成分として、界面活性剤を更にポジ型感光性樹脂組成物中に0.2質量%以下含有する、請求項1乃至請求項5のうちいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
- 請求項1乃至請求項6のうちいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を半導体基板に塗布する工程、該塗布面にパターンマスクを介して紫外線を照射する工程、前記塗布面を現像しパターンを半導体基板上に形成する工程及び前記パターン形成面に対して膜硬化のためのポストベークを行う工程を含むパターン形成方法。
- 前記紫外線がi線、g線及びh線のうち少なくとも1種の波長を有する光である、請求項7記載のパターン形成方法。
- 前記紫外線がArF、KrF又はF2レーザー光である、請求項7記載のパターン形成
方法。 - 下記(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び(E)溶剤を混合し、該混合溶液を室温より高められた温度下に所要の期間保つことにより、下記の熱架橋反応がいくらか進行して、(A)成分乃至(D)成分に加えて、(A)成分と(B)成分の架橋体を含有するポジ型感光性樹脂組成物を製造することを特徴とする、ポジ型感光性樹脂組成物の製造方法。
(A)成分:(B)成分の化合物との間で熱架橋反応をなしうるための官能基、並びに、(C)成分の化合物との間で熱硬化反応をなしうる膜硬化のための官能基を有し、且つ、数平均分子量が2,000乃至30,000であるアルカリ可溶性樹脂
(B)成分:1分子中二個以上のビニルエーテル基を有する化合物
(C)成分:1分子中二個以上のブロックイソシアネート基を有する化合物
(D)成分:光酸発生剤
(E)溶剤 - 前記混合溶液を30℃〜70℃の温度下に2時間乃至5日間保つことを特徴とする、請求項10に記載のポジ型感光性樹脂組成物の製造方法。
- 前記(A)成分における熱架橋反応のための官能基は、カルボキシル基及びフェノール性水酸基の群から選ばれる少なくとも一種であり、また前記膜硬化のための官能基は、フェノール性水酸基以外の水酸基及び活性水素を有するアミノ基の群から選ばれる少なくとも一種である、請求項10又は請求項11に記載のポジ型感光性樹脂組成物の製造方法。
- 前記(A)成分100質量部に基づいて、1乃至80質量部の前記(B)成分、1乃至80質量部の前記(C)成分、及び、0.5乃至80質量部の前記(D)成分を含有する、請求項10乃至請求項12のうちいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物の製造方法。
- (F)成分として、前記(A)成分以外の他のアルカリ可溶性樹脂を更に含有する、請求項10乃至請求項13のうちいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物の製造方法。
- (G)成分として、アミン化合物を更に前記(A)成分100質量部に基づいて0.001乃至5質量部含有する、請求項10乃至請求項14のうちいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物の製造方法。
- (H)成分として、界面活性剤を更に請求項10乃至請求項15のうちいずれか一項に記載の製造方法で製造されたポジ型感光性樹脂組成物中に0.2質量%以下含有する、請求項10乃至請求項15のうちいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物の製造方法。
- 請求項1乃至請求項6のうちいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物又は請求項10乃至請求項16のうちいずれか一項に記載の方法により製造されたポジ型感光性樹脂組成物を用いて得られる硬化膜。
- 請求項17に記載の硬化膜を有する液晶表示素子。
- 請求項17に記載の硬化膜からなる液晶ディスプレイ用アレイ平坦化膜。
- 請求項17に記載の硬化膜からなる層間絶縁膜。
- 請求項17に記載の硬化膜からなるマイクロレンズ。
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