JP2008002864A - 熱式流量計および流量制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低流量であっても高い精度で流速測定を行うことのできる熱式流量計およびガス流量の制御を高い精度で行うことができ、適正に制御された流量を安定的に供給することのできる流量制御装置を提供すること。
【解決手段】 熱式流量計は、一定の内径を有するガス流路内に配設された上流側の補償用温度センサーおよび下流側の測定用発熱型温度センサーの間に、絞り孔が形成された障壁板が設けられており、補償用温度センサーがその温度検知部がガス流と並行方向に延びる姿勢とされていると共に測定用発熱型温度センサーがその温度検知部がガス流と直交方向に延びる姿勢とされている。流量制御装置は、上記熱式流量計を備えてなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、熱式流量計および流量制御装置に関する。
例えば吸引式ガス検知器においては、被検ガスを検知対象ガスの種類またはガスセンサーの特性等に応じた適正な流量でガス検知部に対して安定的に供給することが必要とされており、適宜の流量計を用いてガス流量を制御することが必要とされている。
ガス流量計としては、例えばフローボール式流量計が知られているが、この流量計においては、フロートの位置を視認することにより流量を検出するものであり、電気的信号を取得することができないことから、高い精度で流量の制御を行うことができない。
また、検知対象ガスの種類によっては、例えば500mL/min以下の低流量(低流速)での測定が必要とされるが、このような条件での測定には適さない。
また、例えば発熱型のものを含む2つの温度センサーをガス流路内において発熱型のものが下流側に位置されるよう間隔を置いて設け、これら2つの温度差を一定の大きさに維持するために発熱型温度センサーに供給される加熱電力に基づいて流量を検出する熱式流量計が知られている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、このような熱式流量計においても、低流量での測定を行うことが困難であり、高い精度で流量制御を行うことができない、という問題がある。
特開2005−351696号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、低流量であっても高い精度で流速測定を行うことのできる熱式流量計を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、ガス流量の制御を高い精度で行うことができ、適正に制御された流量を安定的に供給することのできる流量制御装置を提供することにある。
本発明の熱式流量計は、一定の内径を有するガス流路内において、ガスの流れ方向上流側の位置に補償用温度センサーが配設されると共に下流側の位置に測定用発熱型温度センサーが配設されてなり、補償用温度センサーによる検知温度と測定用発熱型温度センサーによる検知温度との差を一定の大きさに維持するために測定用発熱型温度センサーに供給される電流の大きさに基づいて流量を測定する熱式流量計であって、
ガス流路内における補償用温度センサーと測定用発熱型温度センサーとの間には、絞り孔が形成された障壁板が配設されており、
補償用温度センサーがその温度検知部がガス流と並行方向に延びる姿勢とされていると共に測定用発熱型温度センサーがその温度検知部がガス流と直交方向に延びる姿勢とされていることを特徴とする。
本発明の熱式流量計においては、測定用発熱型温度センサーの温度検知部における流速が2〜5m/secの範囲内となるよう、障壁板における絞り孔の径D2の、ガス流路の径D1に対する比である絞り比(D2/D1)の大きさおよび障壁板と測定用発熱型温度センサーとの離間距離の大きさが設定された構成とされていることが好ましい。
また、本発明の熱式流量計においては、補償用温度センサーおよび測定用発熱型温度センサーが、内部にガス流路が形成されたハウジングに対して着脱自在に嵌合されるホルダーによって保持されてガス流路内に突設された状態で設けられた構成とされていることが好ましい。
本発明の流量制御装置は、上記の熱式流量計を備えてなり、当該熱式流量計による検出信号をフィードバック制御することによりガス検知部に供給されるガス流量を調整することを特徴とする。
本発明の熱式流量計によれば、ガス流路内における2つの温度センサーの間に障壁板が設けられていることにより、当該障壁板の絞り孔を介して縮流となって流速が拡大された状態で測定用発熱型温度センサーの温度検知部に供給されるので、低流量の流量測定が実施可能となり、しかも、2つの温度センサーがガスの流れに対して特定の姿勢で配置されていることにより、障壁板が設置されていることに伴う圧力変動等による影響の程度を抑制することができ、流量測定を高い精度で行うことができる。
また、測定用発熱型温度センサーの温度検知部における流速が特定の流速範囲内となるよう、障壁板による絞り比および障壁板と測定用発熱型温度センサーとの離間距離の大きさが設定されていることにより、流速の増加に伴って出力値が一方向に変化、すなわち増加する傾向となる出力特性が得られるので、流量制御を高い精度で行うことができるものとして構成することができる。
さらに、補償用温度センサーおよび測定用発熱型温度センサーがガス流路内に突設された状態で設けられていることにより、ガス流路を形成するハウジングに対する熱損失等の影響がないので、流量測定を高い精度で行うことができる。
本発明の流量制御装置によれば、低流量であっても、流量測定を高い精度で行うことのできる上記熱式流量計を備えていることにより、基本的には、当該熱式流量計の出力信号に基づいて流量制御を行うことができ、しかも、当該熱式流量計の出力信号は、流速の増加に伴って出力が一方向に変化(増加)する傾向となる出力特性が得られる流速範囲内に調整された状態で取得されたものであるので、目的とする流量に対する実際の流量の調整量の設定を容易にかつ高い精度で行うことができるので、流量制御を高い精度で行うことができ、適正な流量のガスを安定的に供給することができる。
図1は、本発明の熱式流量計の一例における構成の概略を、ガスの流れ方向に沿って切断した状態で示す断面図であり、図2は、図1に示す熱式流量計の分解図である。
この熱式流量計10は、内部に均一な径D2のガス流路12が形成された、細長い管状のハウジング11を備えてなり、このハウジング11のガス流路12内には、ガスの流れ方向上流側の位置に補償用温度センサー20が配設されていると共に、補償用温度センサー20とガスの流れ方向に離間した下流側の位置に測定用発熱型温度センサー30が配設されている。図1において、符号28および38は、信号処理回路等を含む基板であり、40はOリングである。
補償用温度センサー20としては、例えば図3に示すように、平板状の絶縁性基板21上に例えば白金薄膜パターン22が形成され、さらに白金薄膜パターン22上に例えばガラス製の保護膜23が形成されてなる温度検知部20Aを備えたものが用いられており、ハウジング11のセンサー装着用開口部13に着脱自在に嵌合されるホルダー25によって保持されてガス流路12内に突設された状態で設けられている。
測定用発熱型温度センサー30としては、例えば図4に示すように、平板状の絶縁性基板31上に例えば白金薄膜パターン32が形成され、さらに白金薄膜パターン32上に例えばガラス製の保護膜33が形成されてなり、白金薄膜パターン32が発熱部として機能する(ヒーターを兼用する)温度検知部30Aを備えたものが用いられており、ハウジング11のセンサー装着用開口部14に着脱自在に嵌合されるホルダー35によって保持されてガス流路12内に突設された状態で設けられている。
補償用温度センサー20を保持するホルダー25および測定用発熱型温度センサー30を保持するホルダー35は、いずれも、ハウジング11のセンサー装着用開口部13,14に嵌合される嵌合部26,36におけるセンサー保持側の面26A,36Aがハウジング11におけるガス流路12の内面に連続する形態を有し、ハウジング11に装着された状態において、ガス流路12の内面の一部を形成する。
この熱式流量計10においては、補償用温度センサー20がその温度検知部20Aがガスの流れ方向に対して並行方向に延びる姿勢、換言すれば、ホルダー25に固定された温度センサー保持用の2本のリード27がガスの流れ方向に並ぶ姿勢で設けられていると共に、測定用発熱型温度センサー30がその温度検知部30Aがガスの流れ方向に対して直交方向に延びる姿勢、換言すれば、ホルダー35に固定された温度センサー保持用の2本のリード37がガスの流れ方向に対して直交する方向に並ぶ姿勢で設けられている。
上記熱式流量計10においては、ガス流路12内における補償用温度センサー20と測定用発熱型温度センサー30との間の位置に、所定の径D2の絞り孔16が形成された障壁板(オリフィス)15が配設されている。
この実施例においては、例えば500mL/min以下の流量範囲での流量測定を行うに際して、測定用発熱型温度センサー30の温度検知部30Aに供給される流速vが2〜5m/secとなるよう、障壁板15における絞り孔16の径D2の、ガス流路12の径D1に対する比である絞り比(D2/D1)の大きさ、および、障壁板15と測定用発熱型温度センサー30との離間距離の大きさLが設定されている。
具体的な一例を示すと、例えば流量(設定値)が500mL/minであるときには、絞り比(D2/D1)が0.2〜0.4の範囲内で、かつ、離間距離の大きさLが3〜8mmの範囲内で設定されることが好ましく、これにより、測定用発熱型温度センサー30の温度検知部30Aに供給される流速vが2〜5m/secの範囲内となるよう調整される。
例えば吸引式ガス検知器に導入されるガス流量の制御を行うために用いられる場合においては、検知対象ガスの種類またはガスセンサーの特性に応じて適正な流量の大きさは異なるが、目的とする流量の大きさに関わらず、測定用発熱型温度センサー30の温度検知部30Aに供給される流速vが2〜5m/secとなるよう、絞り比(D2/D1)の大きさ、および、離間距離の大きさLが調整される。
上記の熱式流量計10においては、測定用発熱型温度センサー30が通電、加熱されることにより、測定用発熱型温度センサー30による検出温度が補償用温度センサー20による検出温度より一定の温度、例えば30℃高い状態となるよう維持された状態(初期状態)において、ガス流路12内にガスが導入されると、測定用発熱型温度センサー30の熱が奪われて初期設定温度より低下するが、補償用温度センサー20および測定用発熱型温度センサー30の各々の検出温度の差が一定の大きさに維持されるよう調整される測定用発熱型温度センサー30に対する電流の大きさ(調整量)に基づいて流速が検出され、その結果に基づいてガス流量が算出される。
而して、上記熱式流量計10によれば、ガス流路12内に導入されるガスは、障壁板15の作用によって縮流となって流速が拡大された状態で測定用発熱型温度センサー30の温度検知部30Aを流過されるので、低流量のガスの測定を行う場合であっても、補償用温度センサー20および測定用発熱型温度センサー30の各々の検出温度の差を一定に維持するための供給電流の調整量が十分に大きなものとなって、信頼性の高い出力信号を得ることができる。
しかも、補償用温度センサー20および測定用発熱型温度センサー30が温度検知部20A,30Aの姿勢がガスの流れに対して調整された状態で設けられていることにより、障壁板15が設置されていることによる圧力変動等による影響の程度を小さく抑制することができ、流量測定を高い精度で行うことができる。
また、補償用温度センサー20および測定用発熱型温度センサー30がガス流路12内に突設された状態で設けられていることにより、ハウジング11の壁面に設けられた構成のものであれば生ずる熱損失等の影響がないので、流量測定を高い精度で行うことができる。
<流量制御装置>
本発明の流量制御装置は、例えば吸引式ガス検知器に用いられるものであって、上記熱式流量計を備えてなり、この熱式流量計による検出信号に基づいて例えばフィードバック制御することによりガス検知部に供給されるガス流量を検知対象ガスの種類またはガスセンサーの特性に応じた適正な流量に調整するものである。
上述したように、上記熱式流量計は、低流量の測定範囲であっても、高い精度で流量を検出することができるものであり、しかも、例えば500mL/min以下の流量範囲での流量測定を行うに際して、測定用発熱型温度センサー30の温度検知部30Aに供給されるガスの流速vが2〜5m/secとなるよう、障壁板15における絞り孔16の径D2の、ガス流路12の径D1に対する比である絞り比(D2/D1)の大きさ、および、障壁板15と測定用発熱型温度センサー30との離間距離の大きさLが設定されていることにより、目的とする流量に対する実際の流量の調整量の設定を容易にかつ高い精度で行うことができる。すなわち、測定用発熱型温度センサー30の温度検知部30Aに供給される流速vが2〜5m/secの範囲内においては、熱式流量計10からの出力信号は、流速の増加に伴って出力が一方向に変化(増加)する傾向となる出力特性が得られる状態とされるので、目的とする流量に対する実際の流量の調整量の設定を容易にかつ高い精度で行うことができ、従って、当該調整量に応じて例えばフローコントロールバルブの動作状態を調整することなどによって、流量制御を高い精度で行うことができる結果、例えば検知対象ガスの種類に応じた適正な流量のガスを安定的に供給することができる。
以下、本発明の効果を確認するために行った実験例について説明する。
〔作製例1〕
図1に示す構成に従って、本発明に係る熱式流量計を作製した。この熱式流量計(以下、「流量計1」という。)においては、ハウジングにおけるガス流路の径がφ7.0mm、障壁板の絞り孔の径がφ1.8mm(絞り比が0.26)、障壁板と測定用発熱型温度センサーとの離間距離(L)が3mmであり、補償用温度センサーがその温度検知部がガスの流れ方向に並行に延びる姿勢で設けられていると共に測定用発熱型温度センサーがその温度検知部がガスの流れ方向に対して直交方向に延びる姿勢で設けられている。補償用温度センサーおよび測定用発熱型温度センサーは、図3および図4に示す構成を有するものであって、同図3および図4における左右方向の寸法が3mm、これと直交する方向の寸法が0.8mmである。
〔作製例2〜7〕
上記流量計1において、障壁板の絞り孔の径(絞り比)および障壁板と測定用発熱型温度センサーとの離間距離の一方または両方を下記表1に従って変更したことの他は流量計1と同一の構成を有する熱式流量計(以下、「流量計2」〜「流量計7」という。)を作製した。
〔作製例8〕
上記流量計1において、障壁板の絞り孔の径(絞り比)を下記表1に従って変更したことの他は流量計1と同一の構成を有する熱式流量計(以下、「流量計8」という。)を作製した。
〔作製例9、10〕
上記流量計1において、測定用発熱型温度センサーとの離間距離を下記表1に従って変更したことの他は流量計1と同一の構成を有する熱式流量計(以下、「流量計9」〜「流量計10」という。)を作製した。
〔作製例11〕
上記流量計1において、測定用発熱型温度センサーをその検知部がガスの流れ方向に並行に延びるよう設けたことの他は流量計1と同一の構成を有する熱式流量計(以下、「流量計11」という。)を作製した。
<実験例1>
作製した流量計1〜10および比較用の流量計11の各々について、測定用発熱型温度センサーに対する供給電流を50mAとし、補償用温度センサーとの温度差Tが30℃となる状態(初期状態)において、ガス流路内に500mL/minの流量(設定値)で空気(N2 )を供給し、実測流量値と設定流量値との誤差を調べたところ、流量計1〜10によれば、低流量の測定を行う場合であっても、流速測定を5%以下の高い精度で行うことができることが確認された。これに対して、比較用の流量計11においては、実測流量値と設定流量値との誤差が5%以上であり、十分な測定精度を得ることができないことが確認された。この原因は、障壁板が設けられていることによる圧力変動による影響を受けたためであると考えられる。
また、測定用発熱型温度センサーの検知部における流速測定を行ったところ、流量計1〜7は、いずれのものも、流速が2〜5m/secの範囲内にあることが確認された。これに対して、流量計8〜11は、いずれのものも、流速が2〜5m/secの範囲外、特に流量計8については、10m/sec以上であることが確認された。

また、上記流量計1〜7の各々について、流量を変更して流速と出力との関係(出力特性)を調べたところ、流量計1〜7においては、流速が2〜5m/secの範囲では流速の増加に伴って出力が増加する(減少することのない)傾向となり、特に、流量計5(絞り比が0.29(絞り孔の径がφ2.0mm)、離間距離が5mm)においては、流速と出力との間に実質的に線形関係が得られることが確認された。これに対して、流量計8〜10においては、このような傾向は得られず、流速に対して出力が不規則的に変動することが確認された。この結果から、本発明に係る流量計を備えた流量制御装置によれば、流量計からの出力をフィードバック制御するに際しての調整量の設定を上記特定の関係に基づいて容易にかつ高い精度で設定することができ、適正な流量を安定的に供給することができるものになると想定される。
<実験例2>
図1に示す構成に従って、ハウジングにおけるガス流路の径がφ7.0mm、障壁板の絞り孔の径がφ0.8mm(絞り比が0.11)、障壁板と測定用発熱型温度センサーとの離間距離(L)が3mmであり、補償用温度センサーがその検知部がガスの流れ方向に並行に延びる姿勢で設けられていると共に測定用発熱型温度センサーがその検知部がガスの流れ方向に対して直交方向に延びる姿勢で設けられた、熱式流量計を作製し、この熱式流量計について、測定用発熱型温度センサーに対する供給電流を50mAとし、補償用温度センサーとの温度差Tが30℃となる状態(初期状態)において、ガス流路内に150mL/minの流量(設定値)で空気(N2 )を供給し、測定用発熱型温度センサーの検知部における流速を測定したところ、流速が2〜5m/secの範囲内であり、実測流量値と設定流量値との誤差が5%以下であり、高い測定精度が得られることが確認された。 この熱式流量計における出力特性について調べたところ、流速が2〜5m/secの範囲では流速の増加に伴って出力が増加する(減少することのない)傾向となることが確認された。
<実験例3>
図1に示す構成に従って、ハウジングにおけるガス流路の径がφ7.0mm、障壁板の絞り孔の径がφ1.8mm(絞り比が0.26)、障壁板と測定用発熱型温度センサーとの離間距離(L)が3mmであり、補償用温度センサーがその検知部がガスの流れ方向に並行に延びる姿勢で設けると共に測定用発熱型温度センサーがその検知部がガスの流れ方向に対して直交方向に延びる姿勢で設けた、熱式流量計を作製し、この熱式流量計について、測定用発熱型温度センサーに対する供給電流を50mAとし、補償用温度センサーとの温度差Tが30℃となる状態(初期状態)において、ガス流路内に250mL/minの流量(設定値)で空気(N2 )を供給し、測定用発熱型温度センサーの検知部における流速を測定したところ、流速が2〜5m/secの範囲内であり、実測流量値と設定流量値との誤差が5%以下であり、高い測定精度が得られることが確認された。
この熱式流量計における出力特性について調べたところ、流速が2〜5m/secの範囲では流速の増加に伴って出力が増加する(減少することのない)傾向となることが確認された。
<実験例4>
図1に示す構成に従って、ハウジングにおけるガス流路の径がφ7.0mm、障壁板の絞り孔の径がφ2.2mm(絞り比が0.31)、障壁板と測定用発熱型温度センサーとの離間距離(L)が3mmであり、補償用温度センサーがその検知部がガスの流れ方向に並行に延びる姿勢で設けられていると共に測定用発熱型温度センサーがその検知部がガスの流れ方向に対して直交方向に延びる姿勢で設けられた、熱式流量計を作製し、この熱式流量計について、測定用発熱型温度センサーに対する供給電流を50mAとし、補償用温度センサーとの温度差Tが30℃となる状態(初期状態)において、ガス流路内に350mL/minの流量(設定値)で空気(N2 )を供給し、測定用発熱型温度センサーの検知部における流速を測定したところ、流速が2〜5m/secの範囲内であり、実測流量値と設定流量値との誤差が5%以下であり、高い測定精度が得られることが確認された。 この熱式流量計における出力特性について調べたところ、流速が2〜5m/secの範囲では流速の増加に伴って出力が増加する(減少することのない)傾向となることが確認された。
以上の実験例2〜4において作製した流量計は、いずれのものも、流量計からの出力をフィードバック制御するに際しての調整量の設定を上記特定の関係に基づいて容易にかつ高い精度で設定することができ、適正な流量を安定的に供給することができるものになると想定される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、ハウジングにおけるガス流路の径、障壁板における絞り孔の径、障壁板と測定用発熱型温度センサーとの離間距離の大きさおよびその他の具体的な構成は、流量測定範囲など目的に応じて適宜に設定することができる。
補償用温度センサーおよび測定用発熱型温度センサーは、上記構成のものに限定されるものではない。
本発明の熱式流量計の一例における構成の概略を、ガスの流れ方向に沿って切断した状態で示す断面図である。 図1に示す熱式流量計の分解図である。 補償用温度センサーの一例における構成の概略を示す斜視図である。 測定用発熱型温度センサーの一例における構成の概略を示す斜視図である。
符号の説明
10 熱式流量計
12 ガス流路
11 ハウジング
13,14 センサー装着用開口部
15 障壁板
16 絞り孔
20 補償用温度センサー
20A 温度検知部
21 絶縁性基板
22 白金薄膜パターン
23 保護膜
25 ホルダー
26 嵌合部
26A 嵌合部のセンサー保持側の面
27 リード
28 基板
30 測定用発熱型温度センサー
30A 温度検知部
31 絶縁性基板
32 白金薄膜パターン
33 保護膜
35 ホルダー
36 嵌合部
36A 嵌合部のセンサー保持側の面
37 リード
38 基板
40 Oリング

Claims (4)

  1. 一定の内径を有するガス流路内において、ガスの流れ方向上流側の位置に補償用温度センサーが配設されると共に下流側の位置に測定用発熱型温度センサーが配設されてなり、補償用温度センサーによる検知温度と測定用発熱型温度センサーによる検知温度との差を一定の大きさに維持するために測定用発熱型温度センサーに供給される電流の大きさに基づいて流量を測定する熱式流量計であって、
    ガス流路内における補償用温度センサーと測定用発熱型温度センサーとの間には、絞り孔が形成された障壁板が配設されており、
    補償用温度センサーがその温度検知部がガス流と並行方向に延びる姿勢とされていると共に測定用発熱型温度センサーがその温度検知部がガス流と直交方向に延びる姿勢とされていることを特徴とする熱式流量計。
  2. 測定用発熱型温度センサーの温度検知部における流速が2〜5m/secの範囲内となるよう、障壁板における絞り孔の径D2の、ガス流路の径D1に対する比である絞り比(D2/D1)の大きさおよび障壁板と測定用発熱型温度センサーとの離間距離の大きさが設定されていることを特徴とする請求項1に記載の熱式流量計。
  3. 補償用温度センサーおよび測定用発熱型温度センサーは、内部にガス流路が形成されたハウジングに対して着脱自在に嵌合されるホルダーによって保持されてガス流路内に突設された状態で設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱式流量計。
  4. 請求項2または請求項3に記載の熱式流量計を備えてなり、当該熱式流量計による検出信号をフィードバック制御することによりガス検知部に供給されるガス流量を調整することを特徴とする流量制御装置。
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