JP2008002382A - 内燃機関の燃料供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料噴射弁内の燃料を適切な温度に維持することができる技術を提供する。
【解決手段】内燃機関1に供給される燃料が気化する条件と関連する値を検出する気化条件検出手段10と、燃料タンク53から燃料噴射弁5に燃料を供給する燃料供給路51,52と、燃料噴射弁5から噴射されなかった燃料を燃料タンク53に戻す燃料リターン通路と、を備え、リターン通路は、燃料噴射弁5とリターン通路を流れる燃料とで熱交換を行なう第1リターン通路55と、燃料噴射弁5とリターン通路を流れる燃料とで熱交換を行なわない第2リターン通路56と、を含み、燃料噴射弁5に供給される燃料が気化すると判断される場合には第1リターン通路55に燃料を流し、気化すると判断されない場合には第2リターン通路56に燃料を流す燃料リターン通路切替手段10をさらに備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の燃料供給装置に関する。
天然ガス等を原料として製造される燃料を用いた内燃機関では、その燃料性状により気化のし易さ(揮発性)が変化するため、燃料の温度が高くなると燃料によっては燃料噴射弁の内部で気化することがある。燃料噴射弁から噴射される燃料は、該燃料噴射弁の開弁時間で制御されるため、燃料噴射弁の内部で燃料が気化すると、開弁時間と燃料噴射量との関係が変わってしまい、燃料噴射量を正確に制御することが困難となる。
例えばDME(ジメチルエーテル)は、LPG(液化石油ガス)と同様にどちらも常温で気体であるが、6から7気圧程度になると液化する。そして、このDMEとLPGとは混合することができる。そのため、DMEとLPGとは混合して用いられることがある。そして、DMEは、LPGよりも、気化し易い(揮発性が高い)。そのため、この2つの燃料が混合された混合燃料中のDMEの比率が高くなるほど混合燃料の揮発性が高くなり、燃料噴射弁内部で気化しやすい。そのため、DMEの比率が高くなるほど燃料噴射量の制御がより困難となるおそれがある。
ここで、燃料噴射弁に接続されるインジェクションパイプを二重構造とし、一方の通路を流れるDMEを燃料噴射弁に供給し、他方の通路を流れるDMEを冷却媒体とすることにより、該インジェクションパイプの温度上昇を抑制する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、燃料噴射弁を過剰に冷却すると、逆に燃料の気化が困難となり、例えば内燃機関の冷間始動時には、該内燃機関の始動が困難となったり、運転状態が不安定となったりするおそれがある。したがって、燃料噴射弁内の温度を適切な値とする必要がある。
特開2003−328874号公報 特開2005−146964号公報 特開2003−336557号公報 特開2005−61401号公報
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、燃料噴射弁内の燃料を適切な温度に維持することができる技術を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために本発明による内燃機関の燃料供給装置は、以下の手段を採用した。すなわち、本発明による内燃機関の燃料供給装置は、
液体の状態で燃料タンクに貯蔵されている燃料を供給し、且つ気化する条件が異なる複数の燃料を混合して供給可能な内燃機関の燃料供給装置であって、
前記内燃機関に供給される燃料が気化する条件と関連する値を検出する気化条件検出手段と、
前記燃料噴射弁に接続され前記燃料タンクから該燃料噴射弁に燃料を供給する燃料供給路と、
前記燃料噴射弁から噴射されなかった燃料を前記燃料タンクに戻す燃料リターン通路と、
を備え、
前記リターン通路は、
前記燃料噴射弁と前記リターン通路を流れる燃料とで熱交換を行なう第1リターン通路と、
前記燃料噴射弁と前記リターン通路を流れる燃料とで熱交換を行なわない第2リターン通路と、
を含み、
前記燃料噴射弁に供給される燃料が気化すると判断される場合には前記第1リターン通路に燃料を流し、気化すると判断されない場合には第2リターン通路に燃料を流す燃料リターン通路切替手段をさらに備えることを特徴とする。
前記内燃機関は、複数の燃料を混合したものを混合燃料として使用することができる。ここで、混合燃料における気化のし易さは、該混合燃料に含まれる夫々の燃料における気化のし易さと、混合燃料中の夫々の燃料の比率と、によって変化する。
気化条件検出手段は、混合燃料の気化のし易さと関係する値を検出する。例えば、供給され得る燃料の気化のし易さを予め記憶しておくか燃料供給時に入力し、さらにどの燃料がどのくらい供給されたかを検出し、混合燃料中の各燃料の比率と各燃料の気化のし易さとに基づいて混合燃料の気化する条件と関連する値を得るようにしてもよい。
ところで、燃料タンクから燃料噴射弁に供給される燃料量は、燃料噴射弁から噴射される燃料量よりも多い。そして、燃料噴射弁から噴射されなかった燃料は、燃料タンクに戻される。
ここで、第1リターン通路に燃料を流すと、燃料噴射弁と該第1リターン通路を流れる燃料とで熱交換が行なわれるので、燃料噴射弁の温度が高くなっていても該温度を低下させることができる。すなわち、燃料噴射弁内の燃料が気化すると判断される場合には、該第1リターン通路に燃料を流すことにより、燃料の気化を抑制することができる。
また、第1リターン通路を燃料噴射弁の先端付近、すなわち燃料噴射口付近に通すことにより、燃料噴射弁から燃料が噴射され気化するときの気化潜熱により、該第1リターン通路を流れる燃料の温度を低下させることができる。この燃料は燃料タンクに戻るため、該燃料タンク内の燃料の温度を低下させることができ、さらには燃料タンクから燃料噴射弁に供給される燃料の温度を低下させることができる。これにより、燃料噴射弁内の燃料が気化することを抑制できる。
しかし、燃料を常に第1リターン通路へ流していると、燃料噴射弁が過剰に冷却されるので、内燃機関の冷間始動時には気化が促進されずに内燃機関の運転状態が不安定となるおそれがある。このような場合には、燃料を第2リターン通路に流す。これにより、燃料噴射弁の過剰な冷却が抑制されるので、冷間始動時の燃料の気化を促進させることができる。
なお、「燃料噴射弁に供給される燃料が気化すると判断される場合」には、気化するおそれのある場合を含み、ある程度の余裕を持っていてもよい。
また、本発明においては、前記内燃機関は、DMEとLPGとを混合して混合燃料として用い、
前記気化条件検出手段は、
前記内燃機関で発生するノックを検出するノック検出手段と、
前記ノック検出手段によりノックが検出された場合には前記火花点火の時期を遅角させ
る点火時期遅角手段と、
を備え、
前記燃料リターン通路切替手段は、火花点火の遅角量が所定量よりも大きい場合に第1リターン通路に燃料を流すことができる。
ここで、LPG(液化石油ガス)はオクタン価が高いが、DME(ジメチルエーテル)はそれと比較してオクタン価が低い。そして、LPGとDMEとを混合した混合燃料中のLPGの比率が高くなるほど混合燃料のオクタン価が高くなりノッキングが発生し難くなる。一方、DMEの比率が高くなるほど混合燃料のオクタン価が低くなりノッキングが発生しやすくなる。
そして、点火時期を遅角させるほどノッキングが発生し難くなるので、点火時期とノッキングの発生とには相関関係がある。また、オクタン価が高くなるほどノッキングが発生し難くなる。そのため、点火時期が遅角されるほど、ノッキングが発生しやすく、オクタン価が低いと判断できる。つまり、点火時期が遅角されるほど、混合燃料中のDMEの比率が高いと判断できる。
そして、点火時期の遅角量が所定量よりも大きくなった場合には、DMEの比率か高いために燃料噴射弁へ供給される燃料が気化すると判断される。すなわち所定量とは、燃料が気化するおそれのない遅角量の上限値とすることができる。
なお、「点火時期の遅角量」は、基本となる点火時期からの遅角量としてもよい。この基本となる点火時期からの遅角量は、オクタン価が低くなるほど、大きくなる。
本発明によれば、燃料噴射弁内の燃料を適切な温度に維持することができる。
以下、本発明に係る内燃機関の燃料供給装置の具体的な実施態様について図面に基づいて説明する。
図1は、本実施例に係る内燃機関の燃料供給装置を適用する内燃機関1、並びにその吸気系および排気系の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、水冷式の4気筒4サイクルエンジンである。内燃機関1は、LPG(液化石油ガス)およびDME(ジメチルエーテル)を任意の割合で混合した混合燃料を用いることができる。なお、他の気体燃料を混合してもよい。
内燃機関1には、各気筒2へ通じる吸気通路3の一端が気筒2毎に接続されている。この吸気通路3の他端は夫々サージタンク4に接続されている。
各吸気通路3には、該吸気通路3内に燃料を噴射する燃料噴射弁5が夫々取り付けられている。各燃料噴射弁5は、夫々デリバリパイプ51に接続されている。
デリバリパイプ51の一端側には、燃料供給管52の一端が接続されており、該燃料供給管52の他端は、燃料タンク53内の燃料ポンプ54に接続されている。一方、デリバリパイプ51の他端側には、第1リターン通路55の一端および第2リターン通路56の一端が流路切替弁57を介して接続されている。この流路切替弁57は、第1リターン通路55の一端または第2リターン通路56の一端の何れか一方とデリバリパイプ51の他端側とを連通させる。なお、本発明においてはデリバリパイプ51および燃料供給管52
が、本発明における燃料供給路に相当する。
第1リターン通路55の他端および第2リターン通路56の他端は、燃料タンク53に接続されている。また、第1リターン通路55の途中には、燃料噴射弁5の一部と接触している熱交換部58が設けられている。なお、熱交換部58に貫通孔を設け、該貫通孔に燃料噴射弁5の先端を嵌合させることにより、燃料噴射弁5の一部と熱交換部58とを接触させても良い。また、熱交換部58と燃料噴射弁5とは一体となっていても良い。
そして、デリバリパイプ51には、該デリバリパイプ51内の圧力を検出する燃料圧力センサ11と、該デリバリパイプ51内の温度を検出する燃料温度センサ12と、が取り付けられている。
さらに、内燃機関1には、気筒2内で発生するノッキングを検出するノックセンサ13が取り付けられている。なお、本発明においてはノックセンサ13が、本発明におけるノック検出手段に相当する。また、内燃機関1には、気筒2内に火花を発生させる点火プラグ6が取り付けられている。
そして、内燃機関1には、各気筒2へ通じる排気通路7が接続されている。
以上述べたように構成された内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニットであるECU10が併設されている。このECU10は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態を制御する。
ECU10には、前記センサが電気配線を介して接続され、これらセンサの出力信号が入力されるようになっている。一方、ECU10には、燃料噴射弁5と、点火プラグ6と、流路切替弁57とが電気配線を介して接続され、これらがECU10により制御される。
燃料ポンプ54が作動すると、燃料タンク53内に貯留されている燃料が燃料供給管52内に吐出される。この燃料は、燃料供給管52内を流れてデリバリパイプ51に到達する。そして、デリバリパイプ51から各燃料噴射弁5へ燃料が分配される。ECU1からの信号により燃料噴射弁5が開弁されると、燃料噴射弁5内から吸気通路3へ燃料が噴射される。
ここで、燃料ポンプ54から吐出される燃料量は、燃料噴射弁5から噴射される燃料量よりも多い。そのため、デリバリパイプ51へ到達した燃料の中で、燃料噴射弁5から噴射されなかった燃料を燃料タンク53へ戻している。ここで、ECU10により流路切替弁57が操作され、デリバリパイプ51と第1リターン通路55とが連通されると、デリバリパイプ51内の燃料は第1リターン通路55に流入する。そして、この燃料は、途中で熱交換部58を通過しつつ第1リターン通路55内を流れて燃料タンク53に到達する。
第1リターン通路55内を燃料が流れる場合、燃料が熱交換部58を通過するときに、該熱交換部58内の燃料と、燃料噴射弁5と、で熱交換が行なわれる。
ここで、気筒2内で燃料が燃焼することにより、内燃機関1のシリンダヘッドやシリンダブロックの温度が高くなる。そして、これらからの熱の輻射等により燃料噴射弁5の温度も上昇する。これにより、燃料噴射弁5内の燃料の温度も上昇する。
しかし、デリバリパイプ51から第1リターン通路55に流入した燃料の温度は、燃料
噴射弁5内の燃料の温度よりも低い。すなわち、燃料噴射弁5内に流入した燃料は、該燃料噴射弁5内でゆっくりと流れるため該燃料噴射弁5から熱を多く受ける。そのため、温度が上昇し易い。一方、デリバリパイプ51から第1リターン通路55に流入した燃料は、速やかに熱交換部58に達し、しかもその量が多いため、温度が上昇し難い。
そのため、熱交換部58内を流れる燃料の温度と、燃料噴射弁5内の燃料の温度と、を比較すると、熱交換部58内を流れる燃料の温度のほうが低い。したがって、熱交換部58を燃料が通過することにより、燃料噴射弁5の温度が低下され、さらには燃料噴射弁5内の燃料の温度が低下される。なお、第1リターン通路55を流れる燃料の温度の上昇を抑制するために、燃料ポンプからの燃料の吐出量を多くしても良く、第1リターン通路55やデリバリパイプ51に断熱材を巻いても良い。
一方、ECU10により流路切替弁57が操作され、デリバリパイプ51と第2リターン通路56とが連通されると、デリバリパイプ51内の燃料は第2リターン通路56に流入する。そして、この燃料は第2リターン通路56内を流れて燃料タンク53に到達する。すなわち、第2リターン通路56内を流れる燃料は、燃料噴射弁5と熱交換を行なわずに燃料タンク53に戻される。
そして、本実施例では、点火プラグ6から火花を発生させる時期(以下、点火時期という。)をノックセンサ13の出力信号に基づいてフィードバック制御している。すなわち、ノックセンサ13によりノッキングが検出された場合には、点火時期を所定時期だけ遅らせる(「遅角させる」ともいう。)。そして、ノッキングが検出されなくなるまで繰り返し点火時期を遅角させる。
ここで、混合燃料中のLPGの比率が比較的高い場合には、それに応じて混合燃料のオクタン価が高くなるため、ノッキングが発生し難い。すなわち、点火時期のフィードバック制御では、点火時期を遅角させる量が小さい。
一方、混合燃料中のDMEの比率が高くなると、それに応じて混合燃料のオクタン価が低くなるため、ノッキングが発生しやすい。すなわち、点火時期のフィードバック制御では、点火時期を遅角させる量が大きい。
ところで、DMEは、LPGよりも、気化し易い(揮発性が高い)。そのため、この2つの燃料が混合された混合燃料中のDMEの比率が高くなるほど混合燃料の揮発性が高くなり、燃料噴射弁5内で燃料が気化し易い。
そのため、本実施例では、点火時期の遅角量が許容値を超える場合には、DMEの比率が高い、すなわち混合燃料が気化し易いとして第1リターン通路55に燃料を流す。一方、点火時期の遅角量が許容値以下の場合には、LPGの比率が高い、すなわち混合燃料が気化し難いとして第2リターン通路56に燃料を流す。
次に、本実施例に係る流路切替弁57の制御フローについて説明する。図2は、本実施例に係る流路切替弁57の制御フローを示したフローチャートである。本ルーチンは、所定の時間毎に繰り返し実行される。
ステップS101では、点火時期Tが入力される。基本となる点火時期(以下、基本点火時期という。)は、機関回転数および機関負荷等に基づいて決定される。
ステップS102では、ノッキングが発生しているか否か判定される。すなわちノックセンサ13によりノッキングが検出されているか否か判定される。ステップS102で肯
定判定がなされた場合にはステップS103へ進み、一方否定判定がなされた場合にはステップS104へ進む。
ステップS103では、点火時期が遅角されるとともに、遅角量が積算される。すなわち、以下の処理が行なわれる。
T←T−ΔT0
τ=ΣΔT0
ただし、Tは点火時期、ΔT0は遅角量、τは遅角量の積算値である。すなわち、現在の点火時期から遅角量を減じた値が、新たな点火時期とされる。また、遅角量の積算値τは、基本点火時期からの遅角量としてもよい。この遅角量の積算値τはオクタン価に応じて変わる。その後、ステップS102へ戻る。そして、ノッキングが発生しなくなるまでステップS102およびステップS103の処理が繰り返し実行される。なお、本実施例においてはステップS103の処理を実行するECU10が、本発明における点火時期遅角手段に相当する。
ステップS104では、遅角量の積算値τに基づいて、混合燃料中のDMEの比率Rが算出される。遅角量の積算値τとDMEの比率との関係は予め実験等により求めておく。このDMEの比率Rは、燃料噴射弁5内の燃料の気化のし易さと関連する値である。なお、本実施例においてはステップS102からステップS104の処理を実行するECU10が、本発明における気化条件検出手段に相当する。
ステップS105では、DMEの比率Rが所定値A0よりも高いか否か判定される。所定値A0は、燃料噴射弁5内の燃料が気化するおそれのないDMEの比率の上限値である。この所定値A0は、デリバリパイプ51内の圧力や温度に応じて変更してもよい。なお、燃料が気化するDMEの比率からある程度の余裕を考慮して所定値A0を設定してもよい。
ステップS105で肯定判定がなされた場合にはステップS106へ進み、一方否定判定がなされた場合にはステップS107へ進む。
ステップS106では、第1リターン通路55へ燃料が流される。すなわち、流路切替弁57によりデリバリパイプ51と第1リターン通路55とが連通される。これにより、燃料噴射弁5の温度が低下されるので、該燃料噴射弁5内の燃料が気化することが抑制される。
ステップS107では、第2リターン通路56へ燃料が流される。すなわち、流路切替弁57によりデリバリパイプ51と第2リターン通路56とが連通される。これにより、燃料噴射弁5の温度が過剰に低下されるのが抑制されるので、該燃料噴射弁5から噴射された燃料の気化を促進させることができる。なお、本実施例においてはステップS105からステップS107の処理を実行するECU10が、本発明における燃料リターン通路切替手段に相当する。
このようにして、混合燃料中のDMEの比率が高いために燃料噴射弁5内で燃料が気化するような場合に、第1リターン通路55に燃料を流して燃料噴射弁5を冷却することにより、燃料噴射弁5内での燃料の気化を抑制することができる。これにより、燃料噴射量の制御を容易にすることができる。
一方、混合燃料中のLPGの比率が高い場合には、第2リターン通路56に燃料を流すことにより、燃料噴射弁5の過冷却を抑制することができる。これにより、内燃機関1の
冷間時において燃料噴射弁5から噴射された燃料が気化しやすくなるので、燃料噴射量の制御を容易にすることができる。
このように、本実施例によれば燃料噴射弁5内の燃料の温度を適切な値に維持することができる。なお、本実施例においては、第1リターン通路55を流れる燃料により燃料噴射弁5を冷却しているが、熱交換部58が燃料噴射弁5の噴射口近傍に設置されることにより、該熱交換部58を流れる燃料を冷却することもできる。
ここで、燃料噴射弁5から噴射される燃料は圧力が低下するために気化する。このときに燃料の温度が低下する。この燃料の温度の低下により、燃料噴射弁5の噴射口近傍では温度が低下する。この温度の低下を利用して、熱交換部58内の燃料の温度を低下させることができる。そして、この燃料が燃料タンク53に戻ることにより、該燃料タンク53内の燃料の温度上昇を抑制することができる。なお、熱交換部58の一部において該熱交換部58内の燃料で燃料噴射弁3を冷却しつつ、熱交換部58の他部において燃料噴射弁5から噴射される燃料により該熱交換部58内の燃料を冷却しても良い。
なお、混合燃料中のDMEの比率が高いほど、混合燃料の気化潜熱が高いため、第1リターン通路55内の燃料の温度低下が大きくなる。そのため、DMEの比率が予め定めておいた値よりも高いときに、第1リターン通路55に燃料を流すようにしてもよい。
実施例に係る内燃機関の燃料供給装置を適用する内燃機関、並びにその吸気系および排気系の概略構成を示す図である。 実施例に係る流路切替弁の制御フローを示したフローチャートである。
符号の説明
1 内燃機関
2 気筒
3 吸気通路
4 サージタンク
5 燃料噴射弁
6 点火プラグ
7 排気通路
10 ECU
11 燃料圧力センサ
12 燃料温度センサ
13 ノックセンサ
51 デリバリパイプ
52 燃料供給管
53 燃料タンク
54 燃料ポンプ
55 第1リターン通路
56 第2リターン通路
57 流路切替弁
58 熱交換部

Claims (2)

  1. 液体の状態で燃料タンクに貯蔵されている燃料を供給し、且つ気化する条件が異なる複数の燃料を混合して供給可能な内燃機関の燃料供給装置であって、
    前記内燃機関に供給される燃料が気化する条件と関連する値を検出する気化条件検出手段と、
    前記燃料噴射弁に接続され前記燃料タンクから該燃料噴射弁に燃料を供給する燃料供給路と、
    前記燃料噴射弁から噴射されなかった燃料を前記燃料タンクに戻す燃料リターン通路と、
    を備え、
    前記リターン通路は、
    前記燃料噴射弁と前記リターン通路を流れる燃料とで熱交換を行なう第1リターン通路と、
    前記燃料噴射弁と前記リターン通路を流れる燃料とで熱交換を行なわない第2リターン通路と、
    を含み、
    前記燃料噴射弁に供給される燃料が気化すると判断される場合には前記第1リターン通路に燃料を流し、気化すると判断されない場合には第2リターン通路に燃料を流す燃料リターン通路切替手段をさらに備えることを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  2. 前記内燃機関は、DMEとLPGとを混合して混合燃料として用い、
    前記気化条件検出手段は、
    前記内燃機関で発生するノックを検出するノック検出手段と、
    前記ノック検出手段によりノックが検出された場合には前記火花点火の時期を遅角させる点火時期遅角手段と、
    を備え、
    前記燃料リターン通路切替手段は、火花点火の遅角量が所定量よりも大きい場合に第1リターン通路に燃料を流すことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料供給装置。
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