JP2008000919A - 液体残量検知システム、インクジェット記録装置およびインクタンク - Google Patents
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Abstract
【課題】比較的簡易で安価な構成を用いて、インクタンク内のインク残量を段階的に検出可能なインク残量検知システムを提供する。
【解決手段】インクの液面変位に応じて移動する浮きに伴って回動する遮光版と、遮光板による遮光の有無をフォトセンサで検出することにより、インクタンク内のインク残量を判断する。この際、遮光板上に少なくとも1つの非遮光部分を設けることにより、インクの残量変異を段階的に把握することが可能となる。
【選択図】図1
【解決手段】インクの液面変位に応じて移動する浮きに伴って回動する遮光版と、遮光板による遮光の有無をフォトセンサで検出することにより、インクタンク内のインク残量を判断する。この際、遮光板上に少なくとも1つの非遮光部分を設けることにより、インクの残量変異を段階的に把握することが可能となる。
【選択図】図1
Description
本発明は、タンクに収容されている液体の消耗の程度を段階的に検出することが可能な液体残量検知システムに関する。
業務用のシリアル型インクジェット記録装置は、記録枚数が多い中でランニングコストおよびインクタンクの交換頻度をなるべく抑えるために、大容量のインクタンクを用いることが多い。大容量のインクタンクは、記録ヘッドと共にキャリッジに搭載することは困難であるので、インクタンクから記録ヘッドにインクを供給するための方式は、チューブ供給方式あるいはピットイン方式が一般に採用されている。チューブ供給方式とは、チューブを介してインクタンクから記録ヘッドにインクを供給する方式である。また、ピットイン方式とは、記録ヘッドを搭載したキャリッジが、必要に応じてインクタンクの位置まで移動し、接続し、所定量のインクをインクタンクから記録ヘッドに供給する方式である。
両方式を比較した場合、ピットイン方式ではインクの供給動作のために記録動作が一時的に停止する状況が生じる。よって、多数枚を連続して印刷するような場合には長時間に渡っての連続的にインクの供給が可能なチューブ供給方式がタイムコスト的にも優れていると言える。
インクジェット記録装置においては、記録動作中にインクタンクが空になってしまうような状況は作業効率上、極力回避することが望まれる。そのため、インクタンク内のインク残量が予め検知できるような検知手段あるいはこれを採用するインクジェット記録装置も数多く提案されている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1には、大気と連通していない空間に収容されているインクの消耗に応じて、インク収容壁の一部となっている可撓性フィルムが移動することによってインクの消耗程度を検知するシステムが開示されている。以下特許文献1に記載のインク残量検知システムについて説明する。
図8は、特許文献1に記載のインクタンク200を記録装置本体に装着する様子を示した図である。インクジェット記録装置本体には、インクタンク200と接続するための中空針82、中空針82を覆うカバー130、インク残量を検知するためのフォトセンサ部170を有している。フォトセンサ部170は、赤外線の発光部と受光部とから構成されている。
図9および図10は、インクタンク200の本体ケース230の内部機構を説明するための図である。本体ケース230内では、収納凹部310を覆うように可撓性フィルム302が貼られているが、図9では可撓性フィルム302が配備された本体ケースの片面壁を外した状態を示している。一方、図10は、本体ケース230の断面構造を示す図である。
可撓性フィルム302は、収納凹部310内にインクがほとんどない状態において、収納凹部310内面に略密着する略球面形状にあらかじめ形成されている。可撓性フィルム302と収容凹部310との間にインクが充填された状態から、収容凹部310内にインクがほとんどなくなる状態まで、可撓性フィルム302はインクの量に追従して柔軟に変形する。また、インクタンク200には凹面部320があり、凹面部320の底面には、凹面部320上に残存するインクの残量を検知するためのセンシング機構340が設けられている。
図11は、センシング機構340の構造を説明するための拡大図である。センシング機構340は、センサレバー収容溝350と、センサレバー収容溝350内に配置されたセンサレバー360と、T字形抑えフィルム342とから構成されている。センサレバー収容溝350は、凹面部320の底面に開口し、ケース本体230の下面に沿った底面352を有している。センサレバー収容溝350は、凹面部320の球面状部324の中心位置からケース本体の長さ方向に対して45度ずれた方向に延び、凹面部320の円形(もしくは楕円形)状周囲縁322に達した位置で45度曲がっている。センサレバー収容溝350のケース本体の長さ方向に平行に伸びる部分は溝端部354と呼んでいる。溝端部354は、平坦肩部328上に開口している。
このように、センサレバー収容溝350は凹面部320の球面状部324の中心部から斜面部326に渡る位置においてはケース本体の長さ方向に対して45度ずれた方向に延びるように開口している。一方で、平坦肩部328上ではケース本体の長さ方向に平行に延びるように開口している。センサレバー収容溝350の深さは球面状部324では略一定であり、斜面部326で急激に増加して平坦肩部328で再び略一定となっている。センサレバー収容溝350の溝端部354は、凹面部320の外へ延びて、センサ収容溝内に達している。また、センサレバー収容溝350は、その長手方向と直交する溝351を有する。
センサレバー360は、インクの比重より高い比重を有し、フォトセンサ170の赤外線を遮断できるよう黒色の樹脂で形成されている。センサレバー360は、センサレバー収容溝350内に配置されている。センサレバー360は、三角柱形状の回動支点部362を有し、その両側に動作アーム部364とセンシングアーム部366とを備える板状ビーム部材である。また、半球面状ピボット365(インク残量検知点)が動作アーム部364の端部に設けられている。センサレバー360は、半球面状ピボット365(インク残量検知点)が凹面部320の球面状部324の中心位置に位置するように、センサレバー収容溝350内に配置される。
センシングアーム部366はその端部にて45度曲がっており、この曲がった端部367がセンサレバー収容溝350の溝端部354に配置され、センシング点として機能する。回動支点部362は、センサレバー収容溝350の直行溝351内に配置され、回動支点部362の断面三角柱の頂点が該溝351の底面に接触するようにインク内で沈む。この結果、センサレバー360は回動支点部362を支点として回動することができる。
センシングアーム部366の重量は、動作アーム部364の重量より大きい。このため、インクが十分に残っている場合には、図10に実線で示すように、センシングアーム端部367側がセンサレバー収容溝350の底面352上に位置し、半球面状ピボット365が底面352から浮いて凹面部320の底面上に突出した状態となる。一方、インクが消費され可撓性フィルム302が凹面部320へ向かって降りてくると、図10に二点鎖線で示すように、可撓性フィルム302が半球面状ピボット365(インク残量検知点)を下側に押す。これにより、センシングアーム端部367(センシング点)が上昇する。上昇したセンシングアーム端部367がフォトセンサ170の発光素子と受光素子の間を遮ることにより、フォトセンサ170は光を検出できなくなる。この状態を記録装置本体が検知し、インク残量が僅かになったことを認識する。
本構成では、センサレバー360を凹面部320の下から凹面部320の外に延びるセンサレバー収容部350に収容しているため、センサレバー360が凹面部320に向かって変形してくる可撓性フィルム302を阻害することがない。よって、インク残量検知を確実に行うことができる。
しかしながら、特許文献1に開示されているこのような残量検知システムでは、インクタンク内を密閉状態にしつつ、その収納壁の一部を可撓性フィルムで形成するなど、複雑な構成が要される。よって、業務用の大容量のインクタンクにおいては、その材料および製造コストが高くなりやすい。業務用のインクジェット記録システムにおいては、より安価な構成でインクタンク内のインク残量を検出する機構が求められる。
大気に連通したインクタンク内での浮きの移動によってインクの残量を検知する比較的に安価な残量検知システムもいくつか提案されている。
図7(a)および(b)は、このようなインク供給システムの一例を概略的に説明するための図である。図7(a)はインクタンク6内にインクが充分残っている状態を示し、同図(b)は、インクが殆ど消耗されてインクタンク6の交換が必要とされる状態を示している。インクタンク6の内部は大気連通口7を介して大気圧を維持しており、温度変化や大気圧変化による空気の膨張や圧縮にも対応している。よって、内部に収容されているインクの液面はインクの消費と共に下方向へ移動して行く。
インクタンク6の外壁部に設けられたタンク透明部12には、回転軸10を中心に回動するセンサレバー8が配備されている。センサレバー8の一方の端部はインクタンク内部に延び、その先端に浮き13が取り付けられている。浮き13はインクタンク6内のインクよりも軽いので常にインクの水面に浮いた状態を保っている。
センサレバー8のもう一方の端部は、タンク透明部12内において遮光板11が備えられている。回転軸10を中心にセンサレバー8が回動する際、遮光板11の回動経路には、タンク透明部12に固定されているフォトセンサ9からの光を遮断する領域が含まれている。フォトセンサ9は発光部および受光部を備えており、受光部の検出結果によって、光が遮断されているか否かを判断することが出来る。
なお、インクタンク透明部12は、インクタンク6の側面に対し、センサレバー8および遮光板11を覆うように固定されているので、インクが外部へ漏洩することはない。
インクがインクタンク6内に充分に満たされているとき(図7(a))、インクの液面および浮き13は高い位置にあり、この状態で遮光板11はフォトセンサ9が発光する光を遮断している。インクが消耗されるに従って、インク液面および浮き13は徐々に下方に移動し、殆どインクが空になった状態において(図7(b))、浮き13はインクタンク6の内壁底部に接触する。この状態で、フォトセンサ9は遮光板11によって光が遮断されていないことを検出する。すなわち、本構成によれば、フォトセンサ9からの検出値を制御装置が適宜モニタすることによって、インクタンクの交換時期をユーザに通知することが出来る。結果、インクタンク内部を大気に連通させた比較的簡易な構成によってインク残量検知システムを実現することが可能となる。
しかしながら、上記システムにおいては、インクタンク6内のインクが図7(b)のように殆ど空になった段階で、初めてフォトセンサ9の検出および交換時期の提示が行われる。この場合、例えば多数枚記録中に、あるいは記録ヘッドの吸引回復中などにインク残量が0になったことが検出されても、その動作は進行中であるので、インクタンクから記録ヘッドまでの一連の供給路内に空気が混入する恐れが生じる。
この事態を回避するためには、ある程度のインクが残っている状態でフォトセンサが光を検出するような遮光板形状にしておけば良いことになる。しかしながら、多量の連続印刷や大容量の吸引動作を特に行なっていない状況においてインクタンクの交換を促すことは、その時点で残っているインクを無駄に廃棄することになり、ランニングコストの低下を招致する。
ユーザにとって好ましいのは、インクタンク内のインク残量を段階的に知り、記録装置に対するジョブ操作をインク残量に合わせて調整できることである。しかし、上述したような構成では遮光板がフォトセンサの光を遮るか否かによってインクタンク交換の是非を定めてしまうので、インクタンク内の残量を段階的に知ることは出来なかった。
本発明は上記問題点を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、比較的簡易で安価な構成を用いて、インクタンク内のインク残量を段階的に検出可能なインク残量検知システムを提供することである。
そのために本発明は、液体の液面位置に応じて変位し少なくとも1つの非遮光部分を有する遮光板と、該遮光板による遮光の有無を検出するフォトセンサと、該フォトセンサの検出結果に応じて前記液体の残量を判断する手段とを具備することを特徴とする。
また、複数のノズルからインクを吐出する記録ヘッドと、該記録ヘッドが吐出するためのインクを収容するインクタンクと、前記記録ヘッドへ前記インクタンクからインクを供給するチューブと、前記インクタンク内のインクの液面位置に応じて変位し少なくとも1つの非遮光部分を有する遮光板と、該遮光板による遮光の有無を検出するフォトセンサと、該フォトセンサの検出結果に応じて前記インクの残量を判断する手段とを具備することを特徴とする。
更に、インクを収容する外装と、該インクの液面変位に応じて移動する浮きを一方の端部に備え、該浮きの移動に伴って回動するセンサレバーと、該センサレバーのもう一方の端部に備えられ少なくとも1つの非遮光部分を有する遮光板と、該遮光板による遮光の有無を検出するフォトセンサとを具備することを特徴とする。
本発明によれば、インクの消耗状態を段階的にユーザに通知することが可能となる。また、空気抜き動作中や記録ヘッド吸引動作中での突然のインク切れを防止することができ、従来の様にインク供給経路内に空気を混入させることがない。更に、空気抜き動作や記録ヘッド吸引動作で消費されるインク量だけ残すようにスリットを配置することにより、インクタンク交換時に廃棄されるインク量を極力低減し、ランニングコストを向上させることが出来る。
以下、本発明の実施形態を、図を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施形態におけるチューブ供給方式のインク供給システムを示した概略図である。一般に、インクジェット記録装置は、複数のインク色に対応する複数の記録ヘッドを用いてカラー画像を形成するため、ここに示したようなインク供給システムをインク色分だけ備えている。なお、本実施形態は既に図7で説明した従来法と比較しながら説明するため、同部材は同じ符号で示している。
記録ヘッド5は、インクを吐出するための複数のノズル16を備えており、インクタンク6から供給チューブ4を介して供給されたインクを用いて記録を行う。記録ヘッド5および供給チューブ4は記録装置本体に設置されているが、インクタンク6は当該記録装置に対し着脱可能になっている。インクタンク6を装置の所定位置に装着することにより、供給チューブ4とインクタンク6のインク供給口15とが接続し、図に示すようなインク供給システムが完成する。
図において、インクタンク6から記録ヘッド5の各ノズル16までの流路はインクで満たされており、記録ヘッド5内には一定量のインクが蓄えられている。記録ヘッド5のノズル16の位置はインクタンク6内に収容されたインクの液面よりもHだけ高い位置に配置され、記録ヘッド5内の圧力が高さHの水頭差分の負圧に保たれた状態となっている。
インクジェット記録方式において、ノズル16は微細な穴であり、特に弁機構は有さない。図のように高さH分の水頭差を持たせることによって、個々のノズル内部に負圧を与え、毛細管力で進行しようとするインクを引き戻す力を生成することが出来る。ノズルの吐出口近傍においては、両者の釣り合いが取れた位置で、インクのメニスカスが形成される。これにより、下方に開口したノズルからのインク漏れや大気からノズル内への空気の進入が防止される。
個々のノズル内において、上記メニスカスより後退した位置の吐出口近傍にはヒータが配備されている。このヒータに所定の電圧パルスを印加することにより、インク内に膜沸騰が起こり、発生する泡の成長エネルギによってノズル内のインクが滴として押し出される。インクの吐出後、ノズル内部には毛細管力によって再びインクが導かれる。このような吐出動作とインクの供給を繰り返すことにより、記録ヘッド5内に蓄えられているインクは徐々に消費されるが、当該消費に対応した分だけインクタンク6から供給チューブ4を介してインクが連続的に供給される。
記録装置には、記録ヘッド5のメンテナンス処理を行うための回復機構が設けられている。キャップ3は、非プリント時の記録ヘッド5の吐出口を下方から覆うことで吐出口からインクが蒸発するのを抑制し、吐出口近傍でインクが乾燥、像粘さらには固着するのを防いでいる。吸引ポンプ1は、増粘してしまったインクや吐出口から侵入した不純物を除去するために、キャップ3で覆われた状態の吐出口から強制的にインクを吸引する。
供給チューブ4等のインク供給流路に使用している部材は、一般にガス透過性が良いものを使用しているが、完全にインク供給流路内への空気の混入を遮断することが出来るわけではなく、時間と供にどうしても流路内には空気が蓄積される。このような場合であっても、キャップ3を押し当てた状態で吸引ポンプ1を作動させることにより、流路内の空気を抜くことが出来る。
以下に、流路内の空気抜きを行う方法について具体的に説明する。吸引ポンプ1と記録ヘッド5の間の流路は、切替弁2によってノズル方向とエア弁6方向とに分けられている。通常、エア弁6はシールされており、大気と記録ヘッド5との連通箇所はノズルのみになっている。記録ヘッド5内に侵入した空気泡は上方に向かって行くので、ノズル側の流路からインクと共に強制的に泡を吸引しても効果はない。よって、空気抜きを行うモードにおいては、切替弁2にて吸引ポンプ1をエア弁6側に連通させ、キャップ部材17によってエア弁6のシールを解除する。これにより記録ヘッド5と吸引ポンプ1が連通するので、この状態で吸引ポンプ1を作動させ、記録ヘッド5内に蓄積された空気を除去することが出来る。
図2(a)〜(c)は、本実施形態のインク残量検知機構を説明するための図である。本実施形態のインク残量検知機構は、殆どの構成が図7で説明したものと同様であるので、以下は相違点についてのみ説明する。
本実施形態の遮光板11にはスリット14が設けられており、スリット14の部分がフォトセンサ9の検出経路を通過する際には、発光された光は遮断されることなく受光部で検出される。以下、インクの消耗状態に伴って変位するセンサレバー8の状態と、フォトセンサ9の検出状態を説明する。
図2(a)は、インクタンク6内に略インクが満たされている状態を示している。この状態において、インクの液面とともに変位する浮き13は比較的高位置に配置され、これに連動するセンサレバー8のもう片方の端部に備えられた遮光板11は、図のように低い位置に位置している。タンク透明部12に固定的に設けられているフォトセンサ9の光は遮光板11に遮られ、フォトセンサ9は光を検出出来ない状態になっている。
図2(b)は、インクの消費が進み、インク液面と共に浮き13が下降し、スリット14がフォトセンサ9の位置にある状態を示している。この状態において、フォトセンサ9の光は一時的に遮光板11を通過し、光を検出可能な状態になっている。
図2(c)は、更にインクの消費が進み、浮き13がインクタンク6の底部まで到達し、遮光板11の全体がフォトセンサ9から外れた状態を示している。この状態において、フォトセンサ9は光を検出可能な状態になっている。
以上より、本実施形態でフォトセンサ9が光を検出するのは、遮光板11のスリット14がフォトセンサ9の検出経路を通過する時と、遮光板11の全体がフォトセンサ9の検出経路から外れた時の2回となる。すなわち、本実施形態のインクジェット記録装置は、完全なインクエンドを検知する前に、幾分残量に余裕があることを示すニアエンドを検知することが出来る。
本実施形態では、図2(b)に示す状態での残量インクが、1回分の空気抜きシーケンスや記録ヘッド回復シーケンスで消費される量よりも多くなるように、スリット14の位置が定められている。よって、比較的多量のインクを消費する空気抜きシーケンスや記録ヘッド回復シーケンスの最中にニアエンドが確認されても、動作中にインクが完全に無くなることはないので、本発明の課題の一つとしたインク供給流路中への空気の混入が回避できる。また、最低限のインクを残した状態でユーザはインクタンクの交換を行うことが出来るので、ランニングコストも改善することが出来る。
なお、ニアエンドを告知するためのスリット14の幅は、誤検知を防げることが可能な範囲でなるべく狭くすることが有効である。狭くすることにより、フォトセンサ9の光の検出/非検出が、短いタイミングすなわち少量のインク消費で切り替わるので、ニアエンドであることが比較的早期に確認できる。
図6は、本実施形態で適用可能なインクジェット記録装置の制御の構成を説明するためのブロック図である。図において、コントローラ700は主制御部であり、例えばマイクロコンピュータ形態のCPU701、プログラムや所要のテーブルその他の固定データを格納したROM702、画像データを展開する領域や作業用の領域等を設けたRAM703を有する。
記録装置の外部に接続されたホスト装置704は、画像データの供給源であるが、記録に係る画像等のデータの作成および処理のほか、ユーザインタフェイスの役割等を果たすコンピュータとする。画像データ、その他のコマンド、ステータス信号等は、インターフェース(I/F)712を介してコントローラ700との間で送受信される。
操作部705はユーザによる指示入力を受容するスイッチ群であり、電源スイッチ706、記録動作開始を指示するためのプリントスイッチ707、記録ヘッドに対するメンテナンス処理の起動を指示するための回復スイッチ708等を有する。
ヘッドドライバ709は、記録データ等に応じて記録ヘッド5の個々のヒータを駆動するドライバである。モータドライバ711は記録ヘッド5を搭載したキャリッジを主走査方向に移動する主走査モータ504を駆動するドライバであり、モータドライバ713は記録媒体を搬送する搬送ローラの回転動力となる副走査モータ714を駆動するドライバである。
メンテナンス機構駆動ドライバ710は、図1で説明した、切替弁2、キャップ3および吸引ポンプ1の各メンテナンス機構を動作させるためのドライバである。
メンテナンス機構駆動ドライバ710は、図1で説明した、切替弁2、キャップ3および吸引ポンプ1の各メンテナンス機構を動作させるためのドライバである。
インクタンク6のタンク透明部12に備えられたフォトセンサ9は検出した信号値をコントローラ700に発信し、これを受信したCPU701はインクタンク6内のインク残量を把握することが出来る。
以下に、本実施形態のインクジェット記録装置の制御装置が行うインク残量シーケンスを説明する。通常インク残量検知シーケンスを行うのは、記録動作中もしくは記録開始前、記録ヘッド吸引動作中もしくはその開始前、空気抜き動作中もしくはその開始前である。どの場合においても、開始前と動作中に行うインク残量検知シーケンスは同じ工程である。
図3は、記録動作中インク残量検知シーケンスを説明するためのフローチャートである。当該シーケンスが開始されると、まずS301においてフォトセンサ9による光の検出動作が開始される。S302で光が検知されるとS303に進み、今回の検出が1回目であるか否かを判断する。1回目の検出でない場合、S308へ進み、ユーザに対してインクエンドであることを告知し、インクタンクが交換されるまで待機し、本シーケンスを終了する。
一方、1回目の検出であると判断された場合にはS304へ進み、記録動作中のインクの吐出回数や記録データなどを基に、光の検出が確認されてからのインクの消費量Sのカウントを開始する。そして、消費量Sがスリット14の幅に対応するインク量Dに略達した時点で、再びフォトセンサ9が遮蔽されるか否かを確認する。フォトセンサ9の再度の遮蔽が確認された場合、S305へ進み、今回の検出がニアエンド検出であったと判断する。そして、インクタンクの交換が確認されるまで、空気抜き動作や記録ヘッド回復動作を禁止する。但し、ニアエンドを確認しても記録動作は継続し、その状態のままS302に戻る。
S304においてフォトセンサ9の遮蔽が確認されなかった場合、すなわちカウントしている消費量Sが消費量Dの値を越えてもフォトセンサ9が光を検出し続ける場合、今回の検出は、イレギュラーな状態であったと判断し記録動作を停止する(S306)。ここで、イレギュラーな状態とは、記録動作中にもかかわらずユーザがインクタンク6を記録装置から外してしまった場合のようなことを言う。よってS306では、更にユーザに対して、インクタンク6が記録装置本体から外れていないかを、UIなどを利用して確認する。
インクタンクが外れている旨の報告をユーザから受けた場合、S307へ進みインクタンクの装着が確認されるまで待機する。そして、装着が確認された時点で記録動作を再開し、S302に戻る。
S306において、インクタンクは外れていない旨の報告をユーザから受けた場合、インクエンドであるとみなしS308へ進む。以上で本処理を終了する。
図4は、空気抜き動作中あるいは記録ヘッド回復動作中のインク残量検知シーケンスを説明するためのフローチャートである。当該シーケンスが開始されると、まずS401においてフォトセンサ9による光の検出動作が開始される。S402で光が検知されるとS403に進む。
本実施形態において、空気抜き動作あるいは記録ヘッド回復動作は、既に図3で説明したように、ニアエンドが確認された以降はインクタンクの交換が確認されない限り禁止されている。よって、S402で確認された検出は初めての検出であるとみなすことが出来る。
S403では、光の検出が確認されてからのインクの消費量Sのカウントを開始する。そして、消費量Sがスリット14の幅に対応するインク量Dに略達した時点で、再びフォトセンサ9が遮蔽されるか否かを確認する。フォトセンサ9の再度の遮蔽が確認された場合、S404へ進み、今回の検出がニアエンド検出であったと判断する。そして、インクタンクの交換が確認されるまで、次回からの空気抜き動作や記録ヘッド回復動作を禁止する。
S403においてフォトセンサ9の遮蔽が確認されなかった場合、すなわちカウントしている消費量Sが消費量Dの値を越えてもフォトセンサ9が光を検出し続ける場合、今回の検出は、イレギュラーな状態であったと判断し現行の動作を停止する(S405)。ここで、イレギュラーな状態とは、記録装置が動作中にもかかわらずユーザがインクタンク6を記録装置から外してしまった場合のようなことを言う。よってS405では、更にユーザに対して、インクタンク6が記録装置本体から外れていないかを、UIなどを利用して確認する。
インクタンクが外れている旨の報告をユーザから受けた場合、S406へ進みインクタンクの装着が確認されるまで待機する。そして、装着が確認された時点で中断した動作を再開し、S402に戻る。
S405において、インクタンクは外れていない旨の報告をユーザから受けた場合、インクエンドであるとみなしS407へ進む。以上で本処理を終了する。
以上説明したように本実施形態によれば、センサレバーの先端に備えられた遮光板の適当な位置にスリットを設けることにより、インクの消耗状態を段階的にユーザに通知することが可能となる。このような構成を採用することにより、空気抜き動作中や記録ヘッド吸引動作中での突然のインク切れを防止することができ、従来の様にインク供給経路内に空気を混入させることがない。更に、空気抜き動作や記録ヘッド吸引動作で消費されるインク量だけ残すようにスリットを配置することにより、インクタンク交換時に廃棄されるインク量を極力低減し、ランニングコストを向上させることが出来る。
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。
図5は、本実施形態におけるチューブ供給方式のインク供給システムを示した概略図である。既に図1で説明した第1の実施形態と同じ部材については、同じ符号で示している。
本実施形態では、インクタンク6と記録ヘッド5をつなぐ流路の間に吸引ポンプ1を設けた構成となっている。このようにすることにより、流路中のインクをインクタンク6から記録ヘッド5へ供給するだけでなく、記録ヘッド5からインクタンク6へとインクを流動させることも出来る。ユーザがインクタンク6を取り外す場合、どうしてもある程度の空気が供給口15からイ供給チューブ4内に混入する。この場合であっても、新たなインクタンク6が装着された後に、供給チューブ4内のインクおよび空気をインクタンク6側に戻すことにより、供給チューブ4内の空気を除去することが出来る。
更に、電源ONと同時にフォトセンサ9が光を検知した場合など、確認された光検出がインクエンドを示すのかニアエンドを示すのか明確にならない場合も想定される。このような場合であっても本実施形態であれば、スリット14がフォトセンサ9を通過してから遮光板11がフォトセンサ9を外れるまでに消耗させるべきインク量を、インクタンク6内に戻すことにより、インクエンドかニアエンドかを判断することが出来る。
なお、以上2つの実施形態では、遮光板11に1つのスリットを設ける構成としたが本発明はこれに限定されるものではない。スリットの数を更に多く設け、より他段階にインク残量の情報をユーザに告知するようにすれば、ユーザはインクの残量を更に詳しく把握することが出来、得られた情報に応じて記録動作ジョブの調整を行うことが出来る。また、遮光と非遮光を切り替えるための構成はスリットに限られるものではなく、例えば遮光板に切り欠きが配備されている個性であっても本発明の効果を得ることは出来る。
更に、上記2つの実施形態では、いずれもインクジェット記録装置に備えられたインクタンク内のインクの残量を検知するシステムで説明した。しかし、本発明の残量検知システムは、インク以外の様々な液体の消耗状態を確認する場合にも適用することも出来、このような場合も本発明の範疇に含まれる。
1 吸引ポンプ
2 切替弁
3 キャップ
4 供給チューブ
5 記録ヘッド
6 インクタンク
7 大気連通口
8 センサレバー
9 フォトセンサ
10 回転軸
11 遮光板
12 タンク透明部
13 浮き
14 スリット
15 供給口
16 ノズル
17 キャップ部
2 切替弁
3 キャップ
4 供給チューブ
5 記録ヘッド
6 インクタンク
7 大気連通口
8 センサレバー
9 フォトセンサ
10 回転軸
11 遮光板
12 タンク透明部
13 浮き
14 スリット
15 供給口
16 ノズル
17 キャップ部
Claims (14)
- 液体の液面位置に応じて変位し少なくとも1つの非遮光部分を有する遮光板と、
該遮光板による遮光の有無を検出するフォトセンサと、
該フォトセンサの検出結果に応じて前記液体の残量を判断する手段と
を具備することを特徴とする液体残量検知システム。 - 前記非遮光部分は前記遮光板に設けられたスリットであることを特徴とする請求項1に記載の液体残量検知システム。
- 前記非遮光部分は前記遮光板に設けられた切り欠きであることを特徴とする請求項1に記載の液体残量検知システム。
- 前記変位は、前記液体の液面位置に応じて移動する浮きを一方の端部に備え、該浮きの移動に伴って回動するセンサレバーに前記遮光版が備えられていることによって実現されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の液体残量検知システム。
- 前記遮光板は、前記センサレバーの固定された回動軸を中心に、前記フォトセンサの発光経路を横切るように変位することを特徴とする請求項4に記載の液体残量検知システム。
- 前記少なくとも1つの非遮光部分は前記遮光板の前記回動方向の端部に配されていることを特徴とする請求項5に記載の液体残量検知システム。
- 複数のノズルからインクを吐出する記録ヘッドと、
該記録ヘッドが吐出するためのインクを収容するインクタンクと、
前記記録ヘッドへ前記インクタンクからインクを供給するチューブと、
前記インクタンク内のインクの液面位置に応じて変位し少なくとも1つの非遮光部分を有する遮光板と、
該遮光板による遮光の有無を検出するフォトセンサと、
該フォトセンサの検出結果に応じて前記インクの残量を判断する手段と
を具備することを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記非遮光部分は前記遮光板に設けられたスリットであることを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録装置。
- 前記非遮光部分は前記遮光板に設けられた切り欠きであることを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録装置。
- 前記変位は、前記液体の液面位置に応じて移動する浮きを一方の端部に備え、該浮きの移動に伴って回動するセンサレバーに前記遮光版が備えられていることによって実現されることを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記判断手段は、前記非遮光部分を通過する光を前記フォトセンサが検出した状態をインク残量のニアエンドと判断し、前記遮光板の全体が前記フォトセンサから外れることによって前記フォトセンサが光を検出した状態をインク残量のエンドと判断し、前記ニアエンドあるいはエンドと判断された情報をユーザに告知する手段を更に具備することを特徴とする請求項7乃至10のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記ノズルからインクを吸引する記録ヘッド吸引動作と、前記チューブ内の空気を除去する空気抜き動作を実行可能な手段を更に具備し、該手段は前記ニアエンドと判断された場合は、前記インクタンクの交換が確認されるまで、前記吸引動作および空気除去動作のいずれも実行しないことを特徴とする請求項11に記載のインクジェット記録装置。
- 前記判断手段がニアエンドと判断した場合のインク残量は、1回の前記記録ヘッド吸引動作あるいは1回の前記空気抜き動作で消費されるインク量よりも多いことを特徴とする請求項12に記載のインクジェット記録装置。
- インクを収容する外装と、
該インクの液面変位に応じて移動する浮きを一方の端部に備え、該浮きの移動に伴って回動するセンサレバーと、
該センサレバーのもう一方の端部に備えられ少なくとも1つの非遮光部分を有する遮光板と、
該遮光板による遮光の有無を検出するフォトセンサと
を具備することを特徴とするインクタンク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006170459A JP2008000919A (ja) | 2006-06-20 | 2006-06-20 | 液体残量検知システム、インクジェット記録装置およびインクタンク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006170459A JP2008000919A (ja) | 2006-06-20 | 2006-06-20 | 液体残量検知システム、インクジェット記録装置およびインクタンク |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008000919A true JP2008000919A (ja) | 2008-01-10 |
Family
ID=39005692
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006170459A Pending JP2008000919A (ja) | 2006-06-20 | 2006-06-20 | 液体残量検知システム、インクジェット記録装置およびインクタンク |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008000919A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104417070A (zh) * | 2013-09-11 | 2015-03-18 | 珠海纳思达企业管理有限公司 | 一种喷墨打印机用墨盒 |
KR20170036014A (ko) * | 2014-09-08 | 2017-03-31 | 오토리브 디벨로프먼트 에이비 | 승차인 구속 장치 |
-
2006
- 2006-06-20 JP JP2006170459A patent/JP2008000919A/ja active Pending
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CN104417070A (zh) * | 2013-09-11 | 2015-03-18 | 珠海纳思达企业管理有限公司 | 一种喷墨打印机用墨盒 |
KR20170036014A (ko) * | 2014-09-08 | 2017-03-31 | 오토리브 디벨로프먼트 에이비 | 승차인 구속 장치 |
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