JP2008000772A - 鋳造用ケレン、シリンダブロック及びその鋳造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】鋳造用ケレン12を、略平行に複数の襞が形成された金属製の箔で構成する。そして、この鋳造用ケレン12を、シリンダライナー10と冷却水ジャケット中子11との間に介装して一体的に組み付けたのち、これらをシリンダブロック主鋳型内に配置して、該鋳型に溶湯を注湯してシリンダブロックを鋳造する。
【選択図】図5
Description
図9に示すように、先ず、冷却水ジャケット中子11の内側に、一般的な形状の鋳造用ケレン31・31・・・を介して、シリンダボアを形作るためのシリンダ中子15・15・・・が所定位置に位置決めされて支持される。なお、シリンダライナーをシリンダブロックに鋳ぐるむ場合には、前記シリンダ中子15に代えてシリンダライナーが用いられる。
続いて、図10に示すように、ケレン31・31・・・を介して一体的に組まれたシリンダ中子15・15・・・及び冷却水ジャケット中子11が、シリンダブロック主鋳型13に組み込まれる。
そして、シリンダブロック主鋳型13に溶湯を注湯し、該溶湯が凝固したのち、鋳物を離型すると、例えば、図8に示すように、シリンダボア22・22・・・が形成され、該シリンダボア22・22・・・の周囲に冷却水ジャケット21が形成されたシリンダブロック20が得られる。
しかし、上記特許文献1に記載の技術では、ケレンの取付作業は簡易となるものの、ケレンにより支持される中子の形状の自由度が低く、中子の種類に応じてケレンを成形する必要があるという課題が残る。
上記特許文献2に記載の技術では、冷却水ジャケット中子の形状に関する自由度は有るものの、シリンダボアの位置精度を高めるためにケレンの取付位置精度が要求され、また、シリンダボア同士の隔壁以外の部分には、冷却水ジャケット中子とシリンダボア中子との間に、例えば、トンボ型、鼓型、コ字型、或いは箱型の一般的形状のケレンを配設する必要があり、ケレンの取付作業は煩雑となっている。
図1は本発明の一実施例に係るケレンの構造を示す図、図2はケレンの形態のバリエーションを説明する図、図3は別形態のケレンの構造を示す図である。図4は別形態のケレンの構造を示す図である。
図5はケレンを介してシリンダライナーを冷却水ジャケット中子に保持させた様子を示す図、図6は図5におけるY−Y矢視端面断面図、図7は冷却水ジャケット中子をシリンダブロック主鋳型に据え付けた様子を示す図、図8はシリンダブロックの断面図である。
図9は従来のケレンを介してシリンダライナーを冷却水ジャケット中子に保持させた様子を示す図、図10は従来の冷却水ジャケット中子をシリンダブロック主鋳型に据え付けた様子を示す図である。
但し、本発明に係る鋳造用ケレン12の用途は、上記に限定されるものではなく、広く鋳型において、鋳型に組み込まれる鋳型構成部材である中子、及び、鋳型に組み込まれて鋳物に鋳ぐるまれるシリンダライナー等の鋳物構成部材の位置や姿勢を保持するために使用することができる。
以下、鋳型に組み込まれる鋳型構成部材である中子、及び、鋳型に組み込まれて鋳物に鋳ぐるまれるシリンダライナー等の鋳物構成部材を、『中子等』と記載する。
図1に示すように、ケレン12は、複数の襞が略平行に形成された金属製の箔で成る。つまり、ケレン12は、金属製の箔が波面状(蛇腹状)に成形された面状体(シート状体)である。前記ケレン12の襞は、略平行な山と谷とが交互に繰り返されるように、ケレン12を構成する金属製の箔を折り畳むことにて形成される。
なお、前記『面内方向』とは、ケレン12の構成面に略平行な方向であり、前記『一方の面内方向W』とは、面内方向のうちケレン12の襞を形成する山又は谷と略直交する一方の長さ方向とする。また、前記『面外方向』とは、ケレン12の厚み方向であって、前記面内方向と略直交する方向とする。
つまり、ケレン12は複数の襞が略平行に形成された形状のものであれば、一方の面内方向W(図1)と面外方向D(図1)とに伸縮することができ、前記一方の面内方向Wを接線方向として曲げることができるので、ケレン12に形成される襞の詳細な形状は問わない。
また、前記ケレン12は、図1に示すように山と山(又は谷と谷)とのピッチPw(図2(a))を略一定として連続的に襞を形成したものに限定されず、例えば、図3に示すように、断続的に襞を形成したものとすることもできる。
更に、前記ケレン12は、図1に示すように四周に端を有する面状体に限定されるものではなく、例えば、図4に示すように、無端の環状体とすることもできる。
但し、これらのピッチPd・Pwが小さすぎると溶湯が回らない箇所が生じる虞があるので、溶湯の流れを阻害しない程度のピッチの大きさを設定することが望ましい。
箔の厚みが薄すぎると、ケレン12にて中子等の重量を支持することができず、所定位置に中子等を保持することが困難となる。本実施例においては、ケレン12にてシリンダライナー10の重量を支持することができず、冷却水ジャケット中子11の略中央にシリンダライナー10を保持することが困難となる。
また、箔の厚みが厚すぎると、該ケレン12の強度が過度に高くなり、鋳型や中子等により形成されるケレン12が配置される空間の寸法のバラツキ吸収するようなケレン12の弾性変形(伸縮や曲げ)が困難となる。本実施例においては、冷却水ジャケット中子11及びシリンダライナー10の寸法のバラツキを吸収するようなケレン12の弾性変形が困難となる。
但し、ケレン12を構成する材料は、上記に限定されるものではなく、鋳型にて鋳造する材料の融点以上の融点を有し、鋳造時に溶けず、且つ、鋳造する材料の強度以上の強度を有する材料であればよい。これらの条件を満たす材料であれば、ケレン12は鋳造時に中子等の位置及び姿勢を保持することができるからである。
また、例えば、マグネシウムダイカスト法でマグネシウム合金の鋳物を鋳造する場合は、マグネシウム箔は発火するおそれがあるため、ケレン12はアルミニウム箔を成形したものを採用する。なお、マグネシウムダイカスト法で使用されるマグネシウム材は合金元素としてアルミニウムが添加されているので、鋳造品にケレンに起因するアルミニウムが混入してもリサイクル方法の変更などは不要となる。
なお、本実施例ではシリンダライナー10をシリンダブロックに鋳ぐるむが、シリンダライナーをシリンダブロックに鋳ぐるまない場合には、前記シリンダライナー10に代えて、シリンダボアを形作るシリンダボア中子を使用する。
従って、中子の形状に応じて個別にケレン12を設計する必要が無く、また、同形状のケレンを多様な形状の中子を保持するために使用することができ、ケレン12に汎用性を備えることができる。
なお、冷却水ジャケット中子11の内周に沿わせてケレン12を配置したうえで、シリンダライナー10を該冷却水ジャケット中子11に挿入しても構わない。
なお、ケレン12は、シリンダライナー10の略全周にわたって配置できる大きさを有するが、該シリンダライナー10の外周面全体を覆う大きさを有する必要はなく、シリンダライナー10の軸方向のケレン12の大きさ及び配置は、シリンダライナー10と冷却水ジャケット中子11との軸方向長さや位置関係等に応じて適宜調整される。
以上のようにして、例えば、図6に示すように、シリンダライナー10・10・・・の内周にシリンダボア22・22・・・が形成され、該シリンダボア22・22・・・の周囲に冷却水ジャケット21が形成されたシリンダブロック20が鋳造される。このシリンダブロック20には、シリンダボア22(シリンダライナー10)と冷却水ジャケット21との間に、ケレン12が鋳ぐるまれていることとなる。
11 冷却水ジャケット中子
12 鋳造用ケレン
13 シリンダブロック主鋳型
Claims (5)
- 鋳型に組み込まれる中子又は鋳物構成部材の位置及び姿勢を保持するために使用される鋳造用ケレンであって、
複数の襞が略平行に形成された金属製の箔で成ることを特徴とする
鋳造用ケレン。 - 前記鋳造用ケレンは、
前記鋳型に組み込まれる中子又は鋳物構成部材の略全周にわたって配置できる大きさを有することを特徴とする、
請求項1に記載の鋳造用ケレン。 - 請求項1又は請求項2に記載の鋳造用ケレンを、シリンダライナーと冷却水ジャケット中子との間に介装して一体的に組み付けたのち、これらをシリンダブロック鋳型内に配置し、該鋳型に溶湯を注湯してシリンダブロックを得ることを特徴とする
シリンダブロックの鋳造方法。 - 前記鋳造用ケレンは、前記シリンダライナーと前記冷却水ジャケット中子との両者間の略全周にわたって配置されていることを特徴とする、
請求項3に記載のシリンダブロックの鋳造方法。 - 請求項1又は請求項2に記載の鋳造用ケレンを、シリンダボアと冷却水ジャケットとの間に鋳ぐるんだことを特徴とする
シリンダブロック。
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