JP2007533888A - 圧縮機のシール装置 - Google Patents

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Abstract

空気と燃料との気体混合気を圧縮する圧縮機(10)のシール装置は、圧縮機の圧縮機ホイール(30)とハウジング(12)との間に画定される漏出経路に加圧空気を供給する加圧空気供給導管(46)を含み、この漏出経路は、主ガス流路から圧縮機の軸受領域に通じ、加圧空気は、空気及び気体燃料が主ガス流路から漏出経路を通って軸受領域に流れ込むことができないことを確実にするのに十分な圧力で供給される。加圧空気の一部が軸受領域に流れ込む一方で、空気の残りは外方に流れ、主ガス流路に送り戻されるか、又は外側シールを通過して漏れる空気及び気体燃料と組み合わせられて、圧縮機入口に戻るように再循環させられる。

Description

[発明の分野]
本発明は、空気圧縮機に関し、詳細には、このような圧縮機用のシール装置に関する。
[発明の背景]
触媒燃焼器が、復熱式マイクロタービン発電システムで用いられ始めている。マイクロタービン発電システムは、マイクロタービンとして一般的に知られている小型ガスタービンエンジンから、発電機を駆動する機械的動力を得る。エンジンは概して、燃焼器から高温の燃焼ガスを受け取って高温ガスを膨張させることでタービンを回転させる少なくとも1つのタービンを含む。タービンは少なくとも1つの圧縮機ホイールを駆動し、圧縮機ホイールは圧縮機ハウジング内で回転し、通過する作動流体を圧縮する羽根を支持している。燃焼器が触媒燃焼器である復熱式ガスタービンエンジンでは、通常は空気と燃料との気体混合気が作動流体として圧縮機に供給されるか、又は空気及び燃料が別々に圧縮機に送られた後で、圧縮後にそれらが混合される。したがって、圧縮機は、空気及び気体燃料を圧縮し、その後でこれが空気−燃料混合気として触媒燃焼器に送られ、触媒燃焼器において混合気が燃焼される。この仕組みにより、別個の気体燃料圧縮機をなくすことができる。
残念ながら、エンジンの圧縮機内で燃料を圧縮すると、周囲環境に燃料が漏れる可能性も生じる。いかなる圧縮機においても、作動流体は、高圧に上昇させられると、通れそうな経路があればそこから低圧領域に向かって流れようとする。このような経路には、最後にはエンジンを囲む周囲空気に至る漏出経路が含まれる。このような漏出経路は概して、例えば、圧縮機の固定部品と回転部品との間の境界に存在する。例えば、マイクロタービンで一般的に用いられるラジアル圧縮機では、漏出経路は圧縮機ホイールと固定圧縮機ハウジングとの間にあり、この経路は圧縮機の軸受筐体に通じる。軸受筐体に漏れ込む量を減らすために、回転圧縮機ホイールと固定ハウジングとの間に1つ又は複数のシールを含むことが一般的である。シールは、耐液圧性が高いため、流体がそこを通過して軸受筐体に流れ込むのを妨げる。通常、シールはラビリンスシールである。
圧縮機からの漏れの量は、通常は比較的少なく、例えば圧縮機内の総質量流量の1パーセント未満であるため、実質的に効率を悪くすることはない。さらに、漏れの効果は否定的なものばかりではない。例えば、漏れの1つの肯定的な効果は、油が軸受筐体から圧縮機の主ガス流路に移動するのを防止することである。
しかしながら、圧縮機の作動流体が空気及び気体燃料である場合、ごく少量の漏れでさえも周囲環境への未燃炭化水素の放出につながる。天然ガスを燃やす触媒燃焼器を有する通常の再生マイクロタービン(例えば、米国特許出願第4,754,607号及び第6,141,953号)では、空気/燃料比が100:1に近く、これは、圧縮機の作動流体中の燃料濃度が14,000容積比百万分率(ppmvd)に近くなることを意味する。圧縮機のシールを通して0.5%の漏れしか生じなくても、この漏出源からの未燃炭化水素排出量だけで70ppmvdになり、これは多くの地域の許容規制限度を超える。米国の南海岸大気保全管理区や日本の東京及び横浜の大気保全管理区等、地域によっては、最大許容限度は10ppmvdもの低さであり得る。
したがって、燃料が周囲環境に事実上全く逃げないことを確実にすることができる、圧縮機シール装置が必要である。
[発明の概要]
本発明は、適当な供給源からの「清浄な」(すなわち、燃料を含まない)加圧空気の供給を利用して、燃料が主ガス流路から圧縮機の軸受領域に流れ込むのを防止する、圧縮機シール装置及び方法を提供することによって、上記のニーズに対処するとともに他の利点を得る。
本発明の一態様では、空気及び気体燃料を圧縮する方法であって、
圧縮機の主ガス流路内で回転する圧縮機ホイールを有する圧縮機に空気及び気体燃料を送るステップであって、圧縮機ホイールは、空気及び燃料を圧縮する複数の羽根を支持し、圧縮された空気と気体燃料が、主ガス流路から吐出導管へと吐出される、送るステップと、
回転圧縮機ホイールと圧縮機の固定部材との間に画定される漏出経路に圧縮空気を供給するステップであって、漏出経路は、主ガス流路から圧縮機の軸受領域に通じ、加圧空気は、空気及び気体燃料が主ガス流路から漏出経路を通って軸受領域に流れ込むことができないことを確実にするのに十分な圧力で供給される、供給するステップと
を含む空気及び気体燃料を圧縮する方法が提供される。
本発明の一実施形態では、圧縮機は、回転圧縮機ホイールの表面と圧縮機ハウジングの固定壁との間に画定される漏出経路の一部に位置する、シール装置を含む。シール装置は、圧縮機ホイールの表面と圧縮機ハウジングの固定壁との間の漏出経路に配置される耐液圧要素と、耐液圧要素と圧縮機の軸受筐体との間の場所に圧縮機ハウジングを通って漏出経路に通じる加圧空気供給導管とを備える。この実施形態の漏出経路には、空気供給導管と軸受領域との間にいかなる耐液圧要素もない。清浄な加圧空気は、主ガス流路内の圧力よりも高い圧力で、供給導管を通して漏出経路に供給される。したがって、加圧空気の一部は軸受筐体に流れ込む。空気の残りは、耐液圧要素を通過して主ガス流路に流れ込むことにより、空気及び気体燃料が漏出経路を通って軸受筐体に流れ込むのを防止する。このように、軸受領域への空気漏れの肯定的な効果が保たれつつ、燃料が軸受領域に漏れ込むのが防止される。油潤滑軸受が用いられるような場合、従来技術のシール装置でのように高温の圧縮機吐出空気ではなく、清浄な冷たい空気が軸受領域に流れ込む。この空気は、油が圧縮機ホイールの後ろの漏出経路に流れ込むのを防止するという同じ機能を果たすが、油を酸化させることがないため、エージング及び劣化の主な原因の1つがなくなる。これにより、油の消費が減り、油の有効寿命が長くなる。外部の供給源から加圧支持空気を供給される空気軸受を用いるシステムの場合、空気が軸受から漏出経路に流れ込むことで、清浄な空気を別個に供給する必要性を最小にするか又はなくすことができる。磁気軸受の場合、軸受は、軸受から流れる冷却用空気が冷却後に漏出経路に流れ込むことにより、別個の空気供給の必要性を減らすか又はなくすように設計され得る。代替的に、漏出経路に供給される別個の空気を用いて、磁気軸受を冷却することができる。
本発明の別の実施形態では、シール装置は、圧縮機ホイールの表面とハウジングの固定壁との間に配置される耐液圧要素と、空洞が耐液圧要素との間に画定されるように、圧縮機ホイールの表面上に耐液圧要素から半径方向外方に離間して取り付けられる複数の補助羽根と、圧縮機ハウジングを通って空洞に通じる加圧空気供給導管とを備える。この実施形態では、清浄な加圧空気が、主ガス流路内の圧力よりも低い圧力で、シール装置の空洞に送られる。この空気の一部は、前述の実施形態のように、耐液圧要素を通過して軸受筐体に流れ込む。加圧空気の残りは、補助羽根によってさらに圧縮されて、主ガス流路に圧送される。補助羽根は、逆方向への流れを防止することで、空気及び気体燃料が軸受筐体に漏れ込むのを防止する。この実施形態は、油潤滑軸受、空気軸受、又は磁気軸受に適用することができる。
さらに別の実施形態では、シール装置は、圧縮機ホイールの表面と圧縮機ハウジングの
固定壁との間に配置される第1の耐液圧要素、第2の耐液圧要素、第3の耐液圧要素であって、該第1の耐液圧要素と、第1の空洞が第1の耐液圧要素との間に画定されるように第1の耐液圧要素の半径方向外方に離間した第2の耐液圧要素と、第2の空洞が第2の耐液圧要素との間に画定されるように第2の耐液圧要素の半径方向外方に離間した第3の耐液圧要素と、圧縮機ハウジングを通って第1の空洞に通じる加圧空気供給導管と、第2の空洞から圧縮機入口に戻るように通じ、第3の耐液圧要素を通過して漏れる空気及び気体燃料があればそれを圧縮機入口に戻るように再循環させる再循環導管と、を有する。この実施形態では、清浄な加圧空気は、主ガス流路内の圧力よりも低い圧力で供給され得る。先行の実施形態のように、一部は軸受筐体に流れ込む。空気の残りは第2の空洞に流れ込む。第2の空洞内の圧力が主ガス流路内の圧力よりも低いため、空気及び気体燃料は、第3の耐液圧要素を通過して第2の空洞に漏れ込む。第2の空洞内の空気及び燃料は、再循環導管から排出され、圧縮機入口に送り戻される。
種々の実施形態において、耐液圧要素は、ラビリンスシールであることが好ましいが、本発明は、漏れを妨げる高い耐液圧性を得るためのいかなる特定の構造にも限定されない。
このように、本発明を一般的な用語で説明し、次に図面を参照するが、図面は必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではない。
[発明の詳細な説明]
次に、添付図面を参照して本発明を本明細書の以下でより詳細に説明するが、添付図面には、本発明の実施形態のいくつかが示されているのであって、全ての実施形態が示されているのではない。実際には、これらの発明は、多くの異なる形態で具現することができ、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈すべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用法の要件を満たすように提供される。図面を通して同じ符号は同じ要素を指す。
図1は、本発明の第1の実施形態による圧縮機10を示す。圧縮機10は、ほぼ軸方向に延びるほぼ管状の入口導管14を画定する圧縮機ハウジング12を含む。ハウジング12は、入口導管14の下流端につながり且つ延びる向きが軸方向からほぼ半径方向に遷移する、外壁16も画定する。外壁16の下流端は、圧縮機を囲むほぼ環状の吐出導管18とつながる。圧縮機ハウジングの後端は、吐出導管から半径方向内方に延びるとともに壁16の反対側にある固定壁20を含む。固定壁20の半径方向内端は、圧縮機の軸受筐体22とつながる。
ほぼ管状の軸受筐体22は、軸受筐体内に軸方向に延びる回転シャフト26を支持する少なくとも1つの回転軸受24を収容する。潤滑油が、軸受筐体に通じる少なくとも1つの油供給導管28を通して軸受に供給される。
圧縮機は、一般的にディスクとして形成される圧縮機ホイール30を含む。ホイールはシャフト26の前端に取り付けられる。複数の周方向に離間した羽根32がホイールに着設される。ホイールが回転すると、羽根が入口導管14を通して空気を引き込む(矢印34で示す)。圧縮機は、入口導管14内に延び、燃料(矢印38で示す)を空気流に供給する燃料供給導管36も含む。したがって、空気−燃料混合気が圧縮機の羽根32の列に入り(又は空気及び燃料の流れが別々に入り)、羽根によって圧縮されて、吐出導管18内に吐出される。燃料と空気との混合は、圧縮機の羽根と通じる通路を通って流れが進むにつれても行なわれる。代替的に、燃料及び空気が圧縮機の羽根の列に入る前に実質的に混合されるように、圧縮機ホイールの上流にあるミキサ(図示せず)に燃料及び空気を導入することが可能である。
圧縮機は、圧縮機ホイール30の後方に面した表面と、圧縮機ハウジングの固定壁20との間にシール装置を含む。ホイールと固定壁との間の空間は、高圧の空気及び気体燃料が軸受筐体に漏れ込む可能性がある漏出経路を表す。前述のように、軸受筐体内への燃料の漏れは防止せねばならない。シール装置は、軸受筐体の半径方向外方に離間した耐液圧要素又はシール42を含む。したがって、漏出経路の部分44が、耐液圧要素42と軸受筐体との間に画定される。部分44にはいかなる耐液圧要素もない。耐液圧要素42は、ラビリンスシールとして示されているが、高い耐液圧性を提供する他のタイプのシール(例えば、ブラシシール)を代わりに用いてもよい。少なくとも1つの加圧空気供給導管46が、圧縮機ハウジングを通って漏出経路の部分44まで延びる。
動作の際には、加圧空気(矢印48で示す)が、供給導管46を介して漏出経路の部分44に供給される。空気は「清浄」である、すなわち、燃料を含まない。加圧空気は、圧縮機の主ガス流路内の圧力(すなわち、外側のシール42の半径方向外側における圧力)よりも高い圧力で供給される。したがって、加圧空気の部分50は、漏出経路の部分44に沿って内方に軸受筐体に流れ込む。この空気は、軸受をすでに潤滑させた油とともに、軸受筐体からドレン導管52を通して排出される。続いて、空気及び油を空気−油分離機等において処理することができるため、油蒸気を除去された空気を大気に放出することができ、油は回収することができる。漏出経路の部分44に供給された加圧空気の残り54は、シール42を外方に通過して圧縮機の主ガス流路に、そして最終的には吐出導管18に流れ込む。したがって、シール装置は、燃料が軸受筐体に漏れ込む可能性を事実上全て効果的になくす。軸受領域内への空気流量と主ガス流路に出る空気流量との相対的な比率は、当業者の通常の能力の範囲内にある設計手順によって制御することができる。
シール装置に必要な加圧空気は、種々の供給源(図示せず)から供給することができる。例えば、加圧空気を供給する別個の空気圧縮機を、タービンエンジン自体と連結される動力取出装置によって機械的に駆動してもよく、又は電動機によって駆動してもよい。代替的に、動圧縮機が、圧縮機作動流体のエネルギーを利用してもよい。シール装置用の加圧空気の特定の供給源は、本発明には重要でなく、本発明はいかなる特定のタイプの供給源にも限定されない。
本発明の第2の実施形態を図2に示す。図2の圧縮機110は、下記を除いて図1の圧縮機10とほぼ同様である。圧縮機110のシール装置は、圧縮機ホイール30の後面上に取り付けられる一組の補助羽根60を含み、図示のように耐液圧要素又はシール40も含むことができる。補助羽根は、漏出経路の空洞又は部分44が羽根とシールとの間に画定されるように、シール40の半径方向外方に離間している。加圧空気供給導管46が、漏出経路の部分44に通じる。補助羽根は、羽根を通して半径方向外方に空気を引き出して、空気を高圧に圧縮するように構成される。したがって、この実施形態では、供給導管46を通して供給される加圧空気48は、圧縮機の主ガス流路内の圧力よりも低いが軸受筐体内の圧力よりも高い圧力で供給することができる。
動作の際には、漏出経路の部分44に供給される加圧空気の部分50が、シール40がある場合はそこを半径方向内方に通過して軸受筐体に流れ込む。空気の残りは、補助羽根60を通して引き出され、主ガス流路内の圧力よりも高い圧力に上昇させられるため、空気が主ガス流路に入って主流と合流する。これにより、補助羽根は、主ガス流路内の空気及び気体燃料が羽根を通過して軸受筐体内に移動するのを防止する。シール40は有用ではあるが必須ではなく、軸受領域及び漏出経路内の流路の適切な設計によって省くことができる。
本発明の第3の実施形態を図3に示す。図3の圧縮機210は、下記を除いて前述の圧
縮機10とほぼ同様である。この実施形態では、圧縮機のシール装置は、3つの離間したシールを用いることが好ましい。第1の又は内側シール40及び第2のシール42は、互いの間に漏出経路の部分又は空洞44を有するように配列される。加圧空気供給導管46が、清浄な加圧空気48を空洞に供給するようにこの空洞44に通じる。シール42との間に空洞72が画定されるように、第3の又は外側シール70がシール42の半径方向外方に離間している。再循環導管74が、空洞72から圧縮機入口導管14に戻るように延びる。第1の又は内側シール40は、用いてもよいが、前述のように必須ではない。
動作の際には、清浄な加圧空気48が、軸受筐体22内の圧力よりも高いが圧縮機の主ガス流路内の圧力よりも低い圧力で、空洞44に送られる。空気の一部分50は、内側シール40(ある場合)を内方に通過して軸受筐体に流れ込む。空気の残り76は、中間シール42を外方に通過して空洞72に流れ込む。空洞72内の圧力は主ガス流路内の圧力よりも低いため、矢印78で示すように、一部の空気及び気体燃料は、主ガス流路から外側シール70を内方に通過して空洞72に流れ込む。しかしながら、空洞72内の空気及び燃料は、入口導管14内の圧力よりも依然として高い圧力であるため、この空気及び燃料は、再循環導管74を通って入口導管14に流れ戻る。このようにして、燃料が軸受筐体に漏れ込むのが防止される。
種々の実施形態では、軸受筐体に流れ込む加圧空気は、大気に逃がされる前に(例えば、当業者に既知のような空気−油分離機において)いかなる油蒸気も除去されることが好ましい。
上述のように、本発明は、空気軸受又は磁気軸受を有する圧縮機にも適用することができる。図4及び図5は、2つのこのような実施形態を示す。図4は、図2の圧縮機とほぼ同様であるが、油潤滑軸受の代わりに空気又は磁気(又は空気/磁気の組み合わせ)軸受24’を有する圧縮機110’を示す。さらに、この実施形態では耐液圧要素が省かれているが、所望であれば含んでもよい。シール装置は、圧縮機ホイール30の後面に取り付けられる一組の補助羽根60を備える。漏出経路の部分44が、羽根から軸受筐体22内まで半径方向内方に延びる。この漏出経路の部分44には、いかなる耐液圧要素もない。加圧空気供給導管46が、漏出経路の部分44に通じる。補助羽根は、羽根を通して半径方向外方に空気を引き出して、空気を高圧に圧縮するように構成される。したがって、この実施形態では、供給導管46を通して供給される加圧空気48は、圧縮機の主ガス流路内の圧力よりも低いが軸受筐体内の圧力よりも高い圧力で供給することができる。動作の際には、漏出経路の部分44に供給される加圧空気の部分50が、半径方向内方に軸受筐体に流れ込む。空気の残りは、補助羽根60を通して引き出され、主ガス流路内の圧力よりも高い圧力に上昇させられるため、空気が主ガス流路に入って主流と合流する。これにより、補助羽根は、主ガス流路内の空気及び気体燃料が羽根を通過して軸受筐体内に移動するのを防止する。
図5は、図3の圧縮機とほぼ同様であるが、油潤滑軸受の代わりに空気又は磁気(又は空気/磁気の組み合わせ)軸受24’を有する圧縮機210’を示す。この実施形態では最も内側の耐液圧要素は省かれているが、所望であれば含んでもよい。したがって、シール装置は、互いの間に空洞72を画定するように半径方向に離間した耐液圧要素又はシール42及び70を備える。内側シール42から軸受筐体まで半径方向内方に通る漏出経路の部分44には、それ以上いかなる耐液圧要素もない。加圧空気供給導管46は、この漏出経路の部分44に通じる。再循環導管74が、空洞72から圧縮機入口導管14に戻るように延びる。動作の際には、清浄な加圧空気48が、軸受筐体22内の圧力よりも高いが圧縮機の主ガス流路内の圧力よりも低い圧力で、漏出経路の部分44に送られる。空気の一部分50は、漏出経路の部分44に沿って内方に軸受筐体に流れ込む。空気の残り76は、シール42を外方に通過して空洞72に流れ込む。空洞72内の圧力は主ガス流路
内の圧力よりも低いため、矢印78で示すように、一部の空気及び気体燃料は、主ガス流路から外側シール70を内方に通過して空洞72に流れ込む。しかしながら、空洞72内の空気及び燃料は、入口導管14内の圧力よりも依然として高い圧力であるため、この空気及び燃料は、再循環導管74を通って入口導管14に流れ戻る。このようにして、燃料が軸受筐体に漏れ込むのが防止される。
空気軸受の場合、2つの基本的なタイプ、すなわち、自己加圧式である、動圧軸受又は能動軸受としても知られている動圧空気軸受(フォイル軸受を含む)と、外圧式である、静圧軸受としても知られている静圧空気軸受とがある。本発明によれば、動圧空気軸受又は静圧空気軸受からの空気は、圧縮機の漏出経路に流れ込むことにより、シールを目的とした別個の空気供給の必要性を減らすか又はなくすことができる。代替的に、静圧軸受の場合、シールを目的として漏出経路に供給される空気は、空気軸受に流れ込むことにより、軸受空気供給の必要性を減らすか又はなくすことができる。
動圧空気軸受の場合、従来のエンジンでは、エンジンの始動時に、シャフトの回転による動圧が荷重よりも大きくなるまでフォイルによって荷重が吸収される。これにより、フォイルが変形及び磨耗し、軸受の寿命が著しく制限される可能性がある。本発明によれば、停止中又は始動中の低い回転速度では、漏出経路に供給されるシール空気の一部を、フォイルの磨耗を低減又は防止するのに十分な圧力及び量で軸受に送ることができる。始動中に軸受の動圧が上昇するにつれて、漏出経路から軸受への流れが徐々に減り、高速では、漏出経路内の正味の流れは、軸受に入るか又は軸受から出るかのいずれかになり得る。計画的な停止中又は緊急停止中は、漏出経路からの空気流が空気軸受を加圧するであろう。
本発明は、油潤滑軸受の場合にもいくつかの利点を得る。軸受筐体への清浄な空気の漏れは、油が主ガス流路に移動するのを防止する。清浄な加圧空気の残りは、空気及び気体燃料が軸受領域に漏れ込むのを防止するように、外方に流れる。全ての軸受タイプについて、本発明は、燃料が軸受領域に漏れ込む可能性及びこの経路を介して環境中に逃げる可能性を事実上なくす。これにより、本発明は、未燃炭化水素の放出を実質的に減らすことができるため、空気−燃料圧縮機を用いるマイクロタービンシステムを、最も厳しい大気保全管理区でも用いることができる可能性がある。
本発明が関連する当業者であれば、上記の説明及び関連の図面に示される教示によって、本明細書に記載の本発明の多くの変更及び他の実施形態を思い付くであろう。したがって、本発明が開示された特定の実施形態に限定されず、変更及び他の実施形態が添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されることを理解されたい。特定の用語が本明細書で用いられているが、これらは一般的且つ説明的な意味で用いられているだけであり、限定を目的としてはいない。
本発明の第1の実施形態による圧縮機の概略断面図である。 本発明の第2の実施形態による圧縮機の概略断面図である。 本発明の第3の実施形態による圧縮機の概略断面図である。 本発明の第4の実施形態による圧縮機の概略断面図である。 本発明の第5の実施形態による圧縮機の概略断面図である。

Claims (23)

  1. 空気及び気体燃料を圧縮する圧縮機であって、
    回転可能なシャフトと、
    前記シャフトに取り付けられ、複数の羽根が着設される圧縮機ホイールと、
    内部空間を画定する軸受筐体と、
    前記軸受筐体内に取り付けられ、前記シャフトを回転可能に支持する軸受と、
    前記圧縮機ホイールを囲み、主ガス流路を画定し、該圧縮機ホイールの表面の直近に該表面から離間して固定壁を有する、圧縮機ハウジングであって、該表面は、該主ガス流路に隣接した場所から前記軸受筐体に向かってほぼ半径方向内方に延びる、圧縮機ハウジングと、を備え、
    前記圧縮機ハウジング及び前記軸受筐体は、前記圧縮機の前記主ガス流路から該軸受筐体の内部まで漏出経路を画定し、該漏出経路の少なくとも一部は、前記圧縮機ホイールの前記表面と該圧縮機ハウジングの前記固定壁との間に画定され、
    前記圧縮機は、
    前記漏出経路内に位置するシール装置であって、前記圧縮機ホイールの前記表面と前記圧縮機ハウジングの前記固定壁との間に配置される耐液圧要素と、該耐液圧要素から前記軸受筐体に延びる該漏出経路の部分であって、それ以上いかなる耐液圧要素もない該漏出経路の部分と、該圧縮機ハウジングを通って該漏出経路の部分に通じる加圧空気供給導管とを有するシール装置を備える、
    空気及び気体燃料を圧縮する圧縮機。
  2. 前記耐液圧要素はラビリンスシールである、請求項1に記載の空気及び気体燃料を圧縮する圧縮機。
  3. 前記軸受筐体を通って該軸受筐体の内部に通じ、潤滑油を前記軸受に供給する油供給導管と、
    前記軸受筐体の内部から出て、該軸受筐体から空気及び油を排出する油ドレンと、
    をさらに備える、請求項1に記載の空気及び気体燃料を圧縮する圧縮機。
  4. 前記圧縮機ハウジングは、空気を前記圧縮機に導く入口導管を画定し、
    前記圧縮機は、
    前記入口導管に通じ、燃料を前記圧縮機に供給する燃料供給導管をさらに備える、請求項1に記載の空気及び気体燃料を圧縮する圧縮機。
  5. 空気及び気体燃料を圧縮する圧縮機であって、
    回転可能なシャフトと、
    前記シャフトに取り付けられ、複数の羽根が着設される圧縮機ホイールと、
    内部空間を画定する軸受筐体と、
    前記軸受筐体内に取り付けられ、前記シャフトを回転可能に支持する軸受と、
    前記圧縮機ホイールを囲み、主ガス流路を画定し、該圧縮機ホイールの表面の直近に該表面から離間して固定壁を有する、圧縮機ハウジングであって、該表面は、該主ガス流路に隣接した場所から前記軸受筐体に向かってほぼ半径方向内方に延びる、圧縮機ハウジングと、を備え、
    前記圧縮機ハウジング及び前記軸受筐体は、前記圧縮機の前記主ガス流路から該軸受筐体の内部まで漏出経路を画定し、該漏出経路の一部は、前記圧縮機ホイールの前記表面と前記圧縮機ハウジングの前記固定壁との間に画定され、
    前記圧縮機は、
    前記漏出経路の前記一部内に位置するシール装置であって、前記圧縮機ホイールの前記表面と前記圧縮機ハウジングの前記固定壁との間に配置される耐液圧要素と、空洞が該耐
    液圧要素との間に画定されるように、該圧縮機ホイールの該表面上に該耐液圧要素から半径方向外方に離間して取り付けられる複数の補助羽根と、該圧縮機ハウジングを通って該空洞に通じる加圧空気供給導管と、を有する、シール装置を備える、
    空気及び気体燃料を圧縮する圧縮機。
  6. 前記耐液圧要素はラビリンスシールである、請求項5に記載の空気及び気体燃料を圧縮する圧縮機。
  7. 前記軸受筐体を通って該軸受筐体の内部に通じ、潤滑油を前記軸受に供給する油供給導管と、
    前記軸受筐体の内部から出て、該軸受筐体から空気及び油を排出する油ドレンと、
    をさらに備える、請求項5に記載の空気及び気体燃料を圧縮する圧縮機。
  8. 前記圧縮機ハウジングは、空気を前記圧縮機に導く入口導管を画定し、
    前記圧縮機は、
    前記入口導管に通じ、燃料を前記圧縮機に供給する燃料供給導管をさらに備える、請求項5に記載の空気及び気体燃料を圧縮する圧縮機。
  9. 空気及び気体燃料を圧縮する圧縮機であって、
    回転可能なシャフトと、
    前記シャフトに取り付けられ、複数の羽根が着設される圧縮機ホイールと、
    内部空間を画定する軸受筐体と、
    前記軸受筐体内に取り付けられ、前記シャフトを回転可能に支持する軸受と、
    前記圧縮機ホイールを囲み、主ガス流路を画定し、該圧縮機ホイールの表面の直近に該表面から離間して固定壁を有する、圧縮機ハウジングであって、該表面は、該主ガス流路に隣接した場所から前記軸受筐体に向かってほぼ半径方向内方に延びる、圧縮機ハウジングと、を備え、
    前記圧縮機ハウジング及び前記軸受筐体は、前記圧縮機の前記主ガス流路から該軸受筐体の内部まで漏出経路を画定し、該漏出経路の一部は、前記圧縮機ホイールの前記表面と該圧縮機ハウジングの前記固定壁との間に画定され、
    前記圧縮機は、
    前記漏出経路の前記一部内に位置するシール装置であって、前記圧縮機ホイールの前記表面と前記圧縮機ハウジングの前記固定壁との間に配置される第1の耐液圧要素、第2の耐液圧要素、第3の耐液圧要素であって、該第1の耐液圧要素と、第1の空洞が該第1の耐液圧要素との間に画定されるように該第1の耐液圧要素の半径方向外方に離間した第2の耐液圧要素と、第2の空洞が該第2の耐液圧要素との間に画定されるように該第2の耐液圧要素の半径方向外方に離間した第3の耐液圧要素と、該圧縮機ハウジングを通って該第1の空洞に通じる加圧空気供給導管と、該第2の空洞から圧縮機入口に戻るように通じ、該第3の耐液圧要素を通過して該第2の空洞に漏れ込む空気及び気体燃料を該圧縮機入口に戻るように再循環させる再循環導管と、を有する、シール装置を備える、
    空気及び気体燃料を圧縮する圧縮機。
  10. 前記耐液圧要素はラビリンスシールである、請求項9に記載の空気及び気体燃料を圧縮する圧縮機。
  11. 前記軸受筐体を通って該軸受筐体の内部に通じ、潤滑油を前記軸受に供給する油供給導管と、
    前記軸受筐体の内部から出て、該軸受筐体から空気及び油を排出する油ドレンと、
    をさらに備える、請求項9に記載の空気及び気体燃料を圧縮する圧縮機。
  12. 前記圧縮機入口に通じ、燃料を前記圧縮機に供給する燃料供給導管をさらに備える、請求項9に記載の空気及び気体燃料を圧縮する圧縮機。
  13. 空気及び気体燃料を圧縮する圧縮機であって、
    回転可能なシャフトと、
    前記シャフトに取り付けられ、複数の羽根が着設される圧縮機ホイールと、
    内部空間を画定する軸受筐体と、
    前記軸受筐体内に取り付けられ、前記シャフトを回転可能に支持する軸受と、
    前記圧縮機ホイールを囲み、主ガス流路を画定し、該圧縮機ホイールの表面の直近に該表面から離間して固定壁を有する、圧縮機ハウジングであって、該表面は、該主ガス流路に隣接した場所から前記軸受筐体に向かってほぼ半径方向内方に延びる、圧縮機ハウジングと、を備え、
    前記圧縮機ハウジング及び前記軸受筐体は、前記圧縮機の前記主ガス流路から該軸受筐体の内部まで漏出経路を画定し、該漏出経路の少なくとも一部は、前記圧縮機ホイールの前記表面と前記圧縮機ハウジングの前記固定壁との間に画定され、
    前記圧縮機は、
    前記漏出経路内に位置するシール装置であって、前記圧縮機ホイールの前記表面上に前記圧縮機ハウジングの前記固定壁に近接して取り付けられる複数の補助羽根を有し、該補助羽根は、該補助羽根を通して半径方向外方に空気を引き出して、該空気の圧力を上昇させ、且つ該圧縮機の前記主ガス流路に該空気を噴射するように構成され且つ仕組まれ、該漏出経路は、該補助羽根から前記軸受筐体まで半径方向内方に延びる部分を画定する、シール装置を備える、
    空気及び気体燃料を圧縮する圧縮機。
  14. 前記シール装置は、前記圧縮機ハウジングを通って前記漏出経路の前記部分に通じる加圧空気供給導管をさらに備える、請求項13に記載の空気及び気体燃料を圧縮する圧縮機。
  15. 空気及び気体燃料を圧縮する圧縮機であって、
    回転可能なシャフトと、
    前記シャフトに取り付けられ、複数の羽根が着設される圧縮機ホイールと、
    内部空間を画定する軸受筐体と、
    前記軸受筐体内に取り付けられ、前記シャフトを回転可能に支持する軸受と、
    前記圧縮機ホイールを囲み、主ガス流路を画定し、該圧縮機ホイールの表面の直近に該表面から離間して固定壁を有する、圧縮機ハウジングであって、該表面は、該主ガス流路に隣接した場所から前記軸受筐体に向かってほぼ半径方向内方に延びる、圧縮機ハウジングと、を備え、
    前記圧縮機ハウジング及び前記軸受筐体は、前記圧縮機の前記主ガス流路から該軸受筐体の内部まで漏出経路を画定し、該漏出経路の少なくとも一部は、前記圧縮機ホイールの前記表面と該圧縮機ハウジングの前記固定壁との間に画定され、
    前記圧縮機は、
    前記漏出経路内に位置するシール装置であって、前記圧縮機ホイールの前記表面と前記圧縮機ハウジングの前記固定壁との間に配置される第1の耐液圧要素と第2の耐液圧要素であって、該第1の耐液圧要素と、空洞が該第1の耐液圧要素との間に画定されるように該第1の耐液圧要素の半径方向外方に離間した第2の耐液圧要素とを有し、該漏出経路は、該第1の耐液圧要素から前記軸受筐体まで半径方向内方に延びる部分を有し、該シール装置はさらに、該圧縮機ハウジングを通って該漏出経路の該部分に通じる加圧空気供給導管と、該空洞から圧縮機入口に戻るように通じる、該第2の耐液圧要素を通過して該空洞に漏れ込む空気及び気体燃料を該圧縮機入口に戻るように再循環させる再循環導管と、を有する、シール装置を備える、
    空気及び気体燃料を圧縮する圧縮機。
  16. 空気及び気体燃料を圧縮するのに用いられる圧縮機から燃料が実質的に全く逃げないように、該圧縮機をシールする方法であって、該圧縮機は、該圧縮機の主ガス流路から該圧縮機の軸受筐体にほぼ半径方向内方に通じる漏出経路を画定し、該漏出経路の少なくとも一部は、圧縮機ホイールの表面と該圧縮機のハウジングの壁との間に画定され、
    前記方法は、
    前記圧縮機ホイールの前記表面と前記圧縮機ハウジングの前記壁との間に配置される少なくとも1つの耐液圧要素を設けるステップであって、該漏出経路は、該少なくとも1つの耐液圧要素から前記軸受筐体まで半径方向内方に延びる部分を画定する、設けるステップと、
    燃料を含まない加圧空気の第1の部分が内方に前記軸受筐体に流れ込む一方で、該加圧空気の第2の部分が前記少なくとも1つの耐液圧要素を外方に通過して前記主ガス流路に流れ込むことにより、空気及び気体燃料が該軸受筐体に漏れ込むのを防止するように、該主ガス流路内の圧力よりも高い圧力で、該加圧空気を該漏出経路の前記部分に供給するステップと、
    を含む、圧縮機をシールする方法。
  17. 空気及び気体燃料を圧縮するのに用いられる圧縮機から燃料が実質的に全く逃げないように、該圧縮機をシールする方法であって、該圧縮機は、該圧縮機の主ガス流路から該圧縮機の軸受筐体までほぼ半径方向内方に通じる漏出経路を画定し、該漏出経路の一部は、圧縮機ホイールの表面と該圧縮機のハウジングの壁との間に画定され、
    前記方法は、
    前記圧縮機ホイールの前記表面と前記圧縮機ハウジングの前記壁との間に配置される耐液圧要素と、空洞が該耐液圧要素との間に画定されるように、該耐液圧要素の半径方向外方で該圧縮機ホイールの該表面上にある複数の補助羽根と、を設けるステップと、
    燃料を含まない加圧空気の第1の部分が前記第1の耐液圧要素を内方に通過して前記軸受筐体に流れ込むように、該軸受筐体内の圧力よりも高いが前記主ガス流路内の圧力よりも低い圧力で、該加圧空気を前記空洞に供給するステップと、
    前記補助羽根が前記空気をさらに加圧して該空気を前記主ガス流路に送ることにより、空気及び気体燃料が前記軸受筐体に漏れ込むのを防止するように、該加圧空気の第2の部分を該補助羽根を通して引き出すステップと、
    を含む、圧縮機をシールする方法。
  18. 空気及び気体燃料を圧縮するのに用いられる圧縮機から燃料が実質的に全く逃げないように、該圧縮機をシールする方法であって、該圧縮機は、該圧縮機の主ガス流路から該圧縮機の軸受筐体にほぼ半径方向内方に通じる漏出経路を画定し、該漏出経路の一部は、圧縮機ホイールの表面と該圧縮機のハウジングの壁との間に画定され、
    前記方法は、
    前記圧縮機ホイールの前記表面と前記圧縮機ハウジングの前記壁との間に配置される第1の耐液圧要素、第2の耐液圧要素、第3の耐液圧要素であって、該第1の耐液圧要素と、第1の空洞が該第1の耐液圧要素との間に画定されるように該第1の耐液圧要素の半径方向外方に離間した第2の耐液圧要素と、第2の空洞が該第2の耐液圧要素との間に画定されるように該第2の耐液圧要素の半径方向外方に離間した第3の耐液圧要素と、を設けるステップと、
    燃料を含まない加圧空気の第1の部分が前記第1の耐液圧要素を内方に通過して前記軸受筐体に流れ込む一方で、該加圧空気の第2の部分が前記第2の耐液圧要素を外方に通過して前記第2の空洞に流れ込み、空気及び気体燃料の一部もまた、前記主ガス流路から前記第3の耐液圧要素を通過して該第2の空洞に漏れ込むように、該軸受筐体内の圧力よりも高いが該主ガス流路内の圧力よりも低い圧力で、該加圧空気を前記第1の空洞に供給す
    るステップと、
    前記空気及び燃料を前記第2の空洞から前記圧縮機の入口に戻るように再循環させるステップであって、それにより、該空気及び気体燃料が前記軸受筐体に漏れ込むのを防止する、再循環させるステップと、
    を含む、圧縮機をシールする方法。
  19. 空気及び気体燃料を圧縮する方法であって、
    圧縮機の主ガス流路内で回転する圧縮機ホイールを有する該圧縮機に空気及び燃料を送るステップであって、該圧縮機ホイールは、前記空気及び燃料を圧縮する複数の羽根を支持する、送るステップと、
    前記圧縮機ホイールと前記圧縮機のハウジングとの間に画定される漏出経路に加圧空気を供給するステップであって、前記漏出経路は、前記主ガス流路から該圧縮機の軸受領域に通じ、該加圧空気は、前記空気及び燃料が該主ガス流路から該漏出経路を通って該軸受領域に流れ込むことができないことを確実にするのに十分な圧力で供給される、供給するステップと、
    を含む空気及び気体燃料を圧縮する方法。
  20. 前記圧縮機は、加圧空気を用いる空気軸受を含み、該空気軸受用の該加圧空気の一部は、燃料が前記軸受領域に流れ込むのを防止するように前記漏出経路に流れ出す、請求項19に記載の空気及び気体燃料を圧縮する方法。
  21. 前記圧縮機は、加圧空気を用いる静圧空気軸受を含み、外部の供給源からの加圧空気が、前記漏出経路に供給され、該加圧空気の一部は、該空気軸受に流れ込むことにより、空気軸受用の別個の空気供給の必要性を減らすか又はなくす、請求項19に記載の空気及び気体燃料を圧縮する方法。
  22. 前記圧縮機は磁気軸受を含み、圧縮機の始動中に、前記漏出経路に供給される前記加圧空気の一部は、該磁気軸受に流れ込んで該磁気軸受を保護する、請求項19に記載の空気及び気体燃料を圧縮する方法。
  23. 前記圧縮機は磁気軸受を含み、圧縮機の停止中に、前記漏出経路に供給される前記加圧空気の一部は、該磁気軸受に流れ込んで該磁気軸受を保護する、請求項19に記載の空気及び気体燃料を圧縮する方法。
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