JP2007532624A - アルツハイマー病の治療のための療法組合せ - Google Patents
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Abstract
Description
発明の分野
本発明は、アルツハイマー病の治療に有用な組成物に関する。該発明はさらに、アルツハイマー病を患うヒトを含めた患者を治療する目的でかかる組成物を使用する方法にも関する。
1906年にアロイス・アルツハイマーが初めて、進行性痴呆を有する患者の脳において現在我々がアルツハイマー病(AD)と呼んでいるものに独特の神経病理学的特長を記述した(Alzheimer A. Ueber eine eigenartige erkrankung der hirnrinde. Z Gesamte Neurol Psychiat. 18:177;1907)。65才を超える個体の5%超が痴呆にかかっていると推定されている(Hofman A, Rocca WA, Brayne C, Breteler MM, Clarke M, Cooper B,ら、「ヨーロッパにおける痴呆の患者数;1980〜1990年の発見事実の共同研究」EURODEM Prevalence Research Group. Int J Epidemiol, 20(3):736-748;1991)。痴呆の60〜70%がアルツハイマー病(「AD」)に起因すると考えられている。アルツハイマー協会によると、65才を超える10人に一人、そして85才を超える人のほぼ半数がADを患っている。現在、400万人を超えるアメリカ人がこの病気を患う。この数字は2050年までには1400万人にまで増加するものと推定されている(Brookmeyer R. 及びGray S. 「高齢化する人口における慢性疾患の発生率及び有病率の予想方法:アルツハイマー病への応用」Stat Med, 19(11-12):1481-1493;2000)。
(Desmond DW, Tatemichi TK, Paik M, Stern Y. 「卒中を患わないコホートにおける認知機能の相関物としての脳血管疾患に対する危険因子」Arch Neurol, 50:162-166;1993)。いわゆる心臓防御性ある規定食がAD発生の危険性を低減させることが示されてきた(Forette F, Seux ML, Staessen JAその他。「無作為2重盲目プラシーボ制御型欧州収縮期高血圧(Syst-Eur)試用における痴呆の予防」Lancet, 352:1347-1351;1998)。
本発明は、一定量のアセチルコリンエステラーゼ阻害物質又はその薬学的に許容される塩;一定量のアトルバスタチン又はその薬学的に許容される塩;及び薬学的に許容される担体又は希釈剤、を含む医薬組成物を提供している。
本発明は、一定量のアセチルコリンエステラーゼ阻害物質又はその薬学的に許容される塩;一定量のアトルバスタチン又はその薬学的に許容される塩;及び薬学的に許容される担体又は希釈剤を含む医薬組成物を提供する。
本発明の組成物は単独で又は単数又は複数の治療薬と組合せた形で投与可能である。これらには、例えば、アルツハイマー病を治療、予防又は制御するためのその他の作用物質が含まれる。
ADAS−Cogは、AD患者における認知機能障害の重症度を評価するように設計された11項目の等級である。項目には、単語想起、物体及び指の命名、指令の遂行、構成運動、観念運動、方向性、単語認識、会話能力、会話理解力、自発語における単語発見困難、及びテスト命令の記憶が含まれる。合計評点は0〜70の範囲に及び、70は最悪の認知を表わす。この試験のためには、さらに2つの項目がADAS−Cogに加えられた。つまり単語想起遅延及び集中力/散漫性である。これら2つの付加的項目をもとの11項目のADAS−Cogと組合わせた場合、この手段はModified ADAS-Cogと呼ばれる。
ADCS−CGICは、臨床医のインタビューに基づく変化印象に介護者の入力を加えたもの(CIBIC−Plus)のADCSバージョンである。これは患者及び介護者への広範なインタビューを通した独立した臨床医による患者の機能の変化の世界的格付けである。
CDR−SBは、認知及び機能を評価する6つの領域すなわち、記憶、方向性、判断及び問題解決、コミュニティアフェアーズ、家庭、及び趣味、そして身の回りの世話における痴呆の重症度の尺度である。
神経精神病目録作成(NPI)は、痴呆の患者において一般に発生する行動障害の12項目の等級、すなわち、妄想、幻覚、動揺/攻撃性、うつ病/情動不安、不安症、高揚感/陶酔、無感動/無関心、脱抑制、興奮性/不安定性、自発運動量異常、睡眠及び食欲及び摂食障害、である。介護人とのスケジュールに基づいたインタビューを通して、12の行動の各々が評価される。各行動の頻度(0〜4)及び重症度(0〜3)が判定され、0〜144の合計評点用としてについて乗算される。評点が高くなればなるほど精神病理が多いことを表わす。さらに、介護人の疲労困ぱい度(0〜5)も同じく各行動について決定される。
ADFACSは、臨床調査において一般に用いられる日常生活の手段的活動及び基本的活動(ADL)等級に基づく16項目の機能的評価手段である。それには6つの基本的ADL(排泄、食餌、着がえ、個人衛生及び身づくろい、入浴及び歩行)及び10種の手段的活動(電話を使用する能力、家事、家庭用器具の使用、金銭の取扱い、買物、食事の準備、家の中及び外を動き回る能力、趣味及び余暇活動、個人的メールの取扱い及び状況把握又は説明)が含まれる。各項目の評価は、患者の介護者のインタビューに基づいている。基本的ADL項目の各々は、0(機能的障害無し)から4(非常に重度の機能的障害)までの等級で評定され、0〜24の基本的ADL合計評点を与える。有益ADL項目の各々は0(機能的障害無し)から3(重度の機能的障害)までの等級で評定され、0〜30の有益ADL合計評点を与える。従って16項目のADFACS全体は、0〜54の合計評点範囲を有する。
MMSEは、全体的認知状態を評価するための手短かな広く用いられているテストである。MMSEは、0〜30の等級で記憶、方向性、注意、言語及び運動といったような認知の選択された側面を測定する。評点が低くなればなるほど認知機能障害が大きいことを表わす。
Modified ADAS-Cogは、単語想起遅延及び集中力/散漫性という2つの項目を加えた上述の11項目のADAS−Cogと同じ手段である。
CDR−SBは、認知及び機能を評価する6つの領域すなわち記憶、方向性、判断力及び問題解決、コミュニティ・アフェアーズ、及び家庭及び趣味における痴呆の重症度の尺度である。各領域についての格付けは、臨床visit中に行なわれた全てのテストからの結果を考慮した後(ADCS−CGICを実施する臨床医を除いた)患者の評価チームによる合意を受けることになる。CDR−SBコンセンサス論議には、ADCS−CGICインタビューワのインタビュー記録及び格付けが含まれるべきであるが、ADCS−CGICインタビューワはCDR−SBの論議に参加しない。各領域における格付けは合計され、世界臨床尺度、ボックス合計を提供する。
神経精神病目録作成(NPI)は、痴呆の患者において一般に発生する行動障害の12項目の等級、すなわち、妄想、幻覚、動揺/攻撃性、うつ病/情動不安、不安症、高揚感/陶酔、無感動/無関心、脱抑制、興奮性/不安定性、自発運動量異常、睡眠及び食欲及び摂食である。介護人とのスケジュールに基づいたインタビューを通して、12の行動の各々が評価される。各行動の頻度(0〜4)及び重症度(0〜3)が判定され、0〜144の合計評点用として乗算される。評点が高くなればなるほど精神病理が多いことを表わす。さらに、介護人の疲労困ぱい度(0〜5)も同じく各行動について決定される。
ADFACSは、臨床調査において一般に用いられる日常生活の手段的活動及び基本的活動(ADL)等級に基づく16項目の機能的評価手段である。それには6つの基本的ADL(排泄、食餌、着がえ、個人衛生及び身づくろい、入浴及び歩行)及び10個の手段的動作(電話の使用、家事、家庭用器具の使用、金銭の管理、買物、食事の準備、家の中及び外を動き回る能力、趣味及び余暇活動、個人的メールの取扱い及び状況把握又は説明)が含まれる。各項目の評価は、患者の介護者のインタビューに基づいている。基本的ADL項目の各々は、0(機能的障害無し)から4(非常に重度の機能的障害)までの等級で評定され、0〜24の基本的ADL合計評点を与える。有益ADL項目の各々は0(機能的障害無し)から3(重度の機能的障害)までの等級で評定され、0〜30の有益ADL合計評点を与える。従って16項目のADFACS全体は、0〜54の合計評点範囲を有する。
投薬中止期
無作為化投薬中止設計は、ADの進行における薬物誘発性変化を評価するための試験設計として、提案されてきた(Leber 1996年、1997年)(Leber P. 抗痴呆薬の開発に対する考察事実及び提案。Alzheimer Disease and Associated Disorders, 10(1): S31-S35: 1996)。(ADにおける)指針調和に関する国際研究グループはこの概念を是認した(Bodick N, Forette F, Hadler D. ら、アルツハイマー病の進行の減速を実証するためのプロトコル。痴呆薬物指針の調和に関する国際研究グループからの方針説明書。疾病進行サブグループ。Alzheimer Dis Assoc. Disord. 11(suppl 3):50-3;1997年)。無作為化投薬中止設計においては、充分な持続期間中の潜在的疾病修正剤での治療の後、積極的治療を止める(患者サブグループが積極的治療状態にとどまり、1つのサブグループが投薬中止される)。治療(例えばこの場合、アトルバスタチン)が対症的効果しかもたない場合には、プラシーボに切換えられた患者の能力は、極く最初からプラシーボを与えられた患者グループの能力レベルまで低下すると予想されるであろう。この設計を利用したADにおける公開された臨床試用が少なくとも1つ存在している(Rother M, Erkinjuntti T, Roessner Mら。「アルツハイマー病及び血管性痴呆の治療におけるプロペントフィリン;第III期試験の再考」Dement Geriatr Cogn Disord, 9(1):36-43;1998)。
ADにおける認識減退が進むにつれて、脳体積の相応する変化が起こり進行性萎縮症を導く。組織病理学及び放射線試験は、ADを患う患者と正常な対照の間の萎縮症速度ならびに或る脳構造のサイズの間に著しい差異が存在することを示した。疾病の重症度が進むにつれて、甚しい萎縮症のインビボ尺度として構造体積を測定するためにMRIを用いることでこれらの変化を監視することが可能である(Kesslak, JP, Nalcioglu O. Cotman CW. 「アルツハイマー病における海馬及び海馬傍萎縮症についての磁気共鳴スキャンの定量化」Neurology, 41: 57; 1991)。
AChE アセチルコリンエステラーゼ
AD アルツハイマー病
ADAS−Cog アルツハイマー病評価等級−認知サブ等級
ADCS−CGIC アルツハイマー病協調試験−臨床世界変化印象
ADFACS アルツハイマー病機能評価及び変化等級
ADL 日常生活活動
ADRDA−NINCDS アルツハイマー型多重認知欠損の痴呆についての
アルツハイマー病診断基準
AE 悪い事件
APP アミロイド前駆体タンパク質
FDA 食品医薬品局
ALT アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALAT)=グルタ
マートピルバートトランスアミナーゼ(GPT)
ANCOVA 共分散分析
ANOVA 分散分析
ApoE アポリポタンパク質E
AST アスパルタートアミノトランスフェラーゼ(ASAT)
=グルタマートオキサルアセタートトランスアミナーゼ
(GOT)
BP 血圧
BPM 毎分心拍数
BUN 血中尿素窒素
CAD 冠状動脈疾患
CDR−SB 臨床痴呆格付け−ボックス合計
CFR 連邦規制集
CIBIC−Plus 臨床医インタビューベースの変化印象プラス介護者入力
CGIC 臨床世界変化印象
CPK クレアチンホスホキナーゼ
CRF 症例報告書式
CRO 治験機構
CRP C反応性タンパク質
CSF 脳脊髄液
CT 頭蓋コンピュータ断層撮影
CVA 脳血管障害
DSM−IV 米国精神医学会精神障害診断統計マニュアル−第4版
−1987年改定
DNA デオキシリボ核酸
ECT 電子ショック療法
EDTA エチレンジアミン4酢酸
EEG 脳電図
ELISA 酵素免疫測定法
GCP 医薬品の臨床実験実施規準
HAM−D ハミルトンうつ病等級
HDL 高密度リボタンパク質
HIS ハシンスキー虚血等級
HIV ヒト免疫不全ウイルス
HMG−CoA ヒドロキシメチルグルタリル補酵素A
IEC 医療機関内倫理委員会
IPI 国際製品情報
IRB 施設内倫理委員会
LDL 低密度リボタンパク質
LOCF 最終考察次期くり越し
MANOVA 多変量分散分析
MDD 大うつ病性障害
MI ミオイノシトール
MTTT 集団治療の修正された意図
MMSE ミニメンタルステート検査
MRI 磁気共鳴映像法
MRS 磁気共鳴分光法
NAA/Cr N−アセチルアスパルタート対クレアチン
NPH 正常圧水頭症
NPI 神経精神病目録
NSAID 非ステロイド系抗炎症薬
PI 添付文書
PRN 必要な場合=必要ベースで
QD 毎日
RBC 赤血球数
RBC AChE−I 赤血球数アセチルコリンエステラーゼ阻害
ROI 問題の領域
RR リスク比
SAE 重大な悪い事件
SOP 標準作業手順
TSH 甲状腺刺激ホルモン
TFT 甲状腺機能テスト
ULN 正常の上限
痴呆
痴呆は、一般的病状の直接的生理学的効果、物質の持続的効果又は多重病因(例えば脳血管疾患及びアルツハイマー病の組合せ型効果)に起因する多重認知欠損(記憶障害を含む)の発生によって特徴づけられる。
痴呆の基本的な特長は、記憶障害及び失語症、失行症、失認症又は執行的機能の障害といった認知障害のうちの少なくとも1つを含む多数の認知欠損の発生にある。認知欠損は、職業又は社会機能における機能障害をひき起こすのに充分重症でなくてはならず、又以前のより高いレベルの機能からの減退を表わしていなければならない。認知欠損が精神錯乱の間のみ起こる場合には痴呆の診断を下すべきではない。しかしながら、精神錯乱が存在せず痴呆が存在する場合には、痴呆と精神錯乱の両方の診断が下される可能性がある。痴呆は病因的に、一般的病状、物質使用の持続的効果(毒素曝露を含む)又はこれらの因子の組合せに関係し得る。痴呆の診断を行なうためには記憶機能障害が必要とされ、これが顕著な早期症候である(基準A1)。痴呆を患う個体は新しい材料を学習する能力が損なわれた状態になるか、又は以前に学習した材料を忘れる。痴呆を患う大部分の個体は両方の形態の記憶機能障害を有するが、障害の経過の早期において以前に学習した材料の喪失を実証することは時として困難である。彼らは財布や鍵といった貴重品を失なったり、コンロ上で調理中の食品を忘れたり、行きつけない近所で道に迷ったりし得る。痴呆の進行期では、記憶機能障害はきわめて重症であり、そのためその人は自分の職業、学校教育、誕生日、家族、そして時として自分の名前さえも忘れてしまう。
診断上の特長
認知欠損(基準A)及び所要機能障害(基準B)については以上で論述されている。アルツハイマー型の痴呆の発症は漸進的であり、連続する認知減退が関与する(基準C)。アルツハイマー病の存在の直接的な病理学的証拠を得るのは困難であることから、痴呆についてのその他の病因が除外された場合にのみ、診断を下すことができる。特定的には、該認知欠損は、記憶又は認知の漸進的欠損をひき起こすその他の中枢神経系身体条件(例えば脳血管疾患、パーキンソン病、ハンチントン病)、痴呆をひき起こすものとして知られている全身的身体状態(例えば甲状腺機能低下症、ビタミンB12欠乏、HIV感染)又は物質(例えばアルコール)の持続的効果に起因するものではない(基準D)。付加的な病因(例えばアルツハイマー型の痴呆を悪化させる頭部外傷)が存在する場合、両方のタイプの痴呆が、コード化されるべきである(「多重病因に起因する痴呆」154ページを参照のこと)。アルツハイマー型の痴呆は、症候が精神錯乱の間だけに起こる場合には診断されるべきではない(基準E)。
A. (1)記憶機能障害(新しい情報を学習する能力又は以前に学習した情報を想起する能力が損なわれている)
(2)(a)失語症(言語障害)
(b)失行症(運動機能が無欠であるにもかかわらず運動性活動を行なう機能が損われている)
(c)失認症(感覚機能が無欠であるにもかかわらず物体を認識又は識別することができない)
(d)執行機能(すなわち計画すること、組織すること順序づけすること、要約すること)の障害
という認知障害のうちの1つ(又は複数のもの);の両方により現われる多重認知欠損の発生
B. 基準A1及びA2内の認知欠損は各々、社会的又は職業的機能の有意な機能障害をひき起こし、以前の機能レベルからの有意な減退を表わす。
C. 経過は、漸進的な発症及び連続的な認知減退によって特徴づけされる。
D. 基準A1及びA2中の認知欠損は以下のもののいずれにも起因するものでない。
(1)記憶又は認知の漸進的欠損をひき起こすその他の中枢神経系身体条件(例えば脳血管疾患、パーキンソン病、ハンチントン病、硬膜下血腫、正常圧水頭症、脳腫瘍)
(2)痴呆をひき起こすものとして知られている全身的身体状態(例えば甲状腺機能低下症、ビタミンB12欠乏又は葉酸欠乏症、ナイアシン欠乏症、高カルシウム血症、神経梅毒、HIV感染)
(3)物質により誘発される身体条件。
E. 欠損は、精神錯乱の経過中にのみ発生するわけではない。
F. 障害は、もう1つのAxisI障害(例えば大うつ病性障害、統合失調症)によってより良く説明がつくわけではない。
アルツハイマータイプの痴呆、晩期発症(65才以降の発症)
精神錯乱を伴う 290.30
妄想を伴う 290.20
落ち込んだ気分を伴う 290.10
合併症無し 290.00
精神錯乱を伴う 290.11
妄想を伴う 290.12
落ち込んだ気分を伴う 290.13
合併症無し 290.10
A. 痴呆症候群の基準
痴呆は、能力の減退の履歴及び臨床検査及び神経精神テストにより指摘された異常によって判定される通りの患者の以前の機能レベルと比較した記憶及びその他の認知機能の減退である。痴呆の診断は、精神錯乱、傾眠状態、意識もうろう状態又は昏睡によって意識が損なわれる場合、又はその他の臨床的異常が精神状態の適切な査定を妨げる場合には、下され得ない。痴呆は、行動に基づく診断であり、コンピュータ断層撮影、脳波検査又はその他の実験室命令によって決定され得ないが、痴呆の特定的原因をこれらの手段で同定することはできる。
アルツハイマー病は、通常は中年又は晩年の進行性痴呆障害である。「疑われる」、「ほぼ確実な」及び「確実な」アルツハイマー病の診断のための臨床基準は、表1に概略的に示されている。アルツハイマー病の疑い例の臨床的診断は、進行を伴う痴呆の標準的な潜行性発症がある場合、及び進行性の記憶及びその他の認知欠損を説明しうるその他の全身的又は脳の疾患が全くない場合に、断定的に下すことができる。除外されるべき障害としては、躁うつ病、パーキンソン病、多発脳梗塞性痴呆及び薬物中毒がある。痴呆をひき起こす可能性のあるさほど一般的に見られるものではない障害としては、甲状腺疾患、悪性貧血、梅毒性脳疾患及び神経系のその他の慢性感染症、硬膜下血腫、潜在性水頭、ハンチントン病、クロイツフェルトヤコブ病及び脳腫瘍が含まれる。
I. 「疑い例」アルツハイマー病の臨床的診断の基準には以下のものが含まれる:
− 臨床検査により立証されミニメンタルテスト、Blessed Dementia Scale又は何らかの類似の検査により立証され、神経心理学テストにより確認された痴呆状態;
− 2つ以上の認知部域内での欠損;
− 記憶及びその他の認知機能の進行性悪化;
− 意識障害無し;
− 40才〜90才、より頻繁には65才以上の年齢での発症;及び
− それ自体単独で記憶及び認知の進行性欠損の説明がつく全身性障害又はその他の脳疾患の不在。
− 言語(失語症)、運動技能(失行症)及び知覚(失認症)といった特定の認知機能の進行性劣化;
− 日常生活活動の機能障害及び行動パターンの改変;
− 特に神経病理学的に確認された類似の障害の家族履歴;及び
− 実験室結果;
− 標準的技術により査定される正常な腰椎穿刺結果;
− 低速波活性の増加といったようなEEGの正常なパターン又は非特定的変化及び、
− 逐次観察により立証される進行を伴うCTでの脳萎縮症の証拠。
− 病気の進行経過中の安定期;
− うつ病、不眠症、失禁、妄想、幻想、幻覚、破局的言語、情動又は肉体的爆発、性的障害及び体重減少;一部の患者での特により進行した疾病でのかつ筋緊張増加、間代性筋けいれん又は歩行障害といった運動的徴候を含むその他の神経学的異常の随伴症状;及び− 年令に正常なCT。
− 突然の卒中発症;
− 病気の経過において早期の片側不全麻痺、感覚喪失、視界欠損及び協調不能といった巣状の神経的発見事実;及び
− 病気の経過における極めて早期の発作又は歩行困難。
− これは、痴呆をひき起こすのに充分なその他の神経学的、精神病理学的又は全身的障害の不在下及び発症、体裁又は臨床的経過の変動の存在下での、痴呆症候群に基づいて下すことができる;
− これは、痴呆の原因とはみなされないが、痴呆を生み出すのに充分な第2の全身的又は脳の障害の存在下で、下すことができる;又
− これは、その他の識別可能な原因の不在下で単一の漸進的に進行性の重症認知欠損が識別された場合に、調査試験内で使用すべきである。
− 「疑い例」アルツハイマー病の臨床的基準、及び
− 生検又は剖検から得られた組織病理学的証拠、
である。
− 家族内発症;
− 65才前の発症;
− トリソミー−21の存在;及び
− パーキンソン病といったその他の関連身体条件の共存。
哺乳動物(例えばヒト)におけるアルツハイマー病の治療又はAD発生の危険性がある状態での治療の薬剤としての本発明の組成物の有効性は、以下に記述する臨床プロトコルにおける本発明の組成物の活性により実証される。
スクリーニングVisit1(−14〜−1日目)
スクリーニングは薬物投与に対し−14日目から−1日目までに実施されなくてはならない。試験エントリに先立ち、次のスクリーニング手順が実施される:
・ 書面によるインフォームドコンセント(単複)を得る
・ 病歴を記録する
・ エントリ基準との適合性を確認する
・ 身体検査を完了する
・ 身長及び体重を記録する
・ 神経学的検査を完了する
・ 生命徴候
・ 実験室評価、尿検査、化学、血液学、血清学、保管血清サンプル及び全脂質プロファイル
・ 12誘導心電図(ECG)
・ MRI/CTスキャン(スクリーニングから12カ月以内に軽度乃至中度のアルツハイマー病の診断を確認するために前回のMRI/CTスキャンが入手不可能である場合のみ)
・ 全ての併用薬を再考する
・ ミニメンタルステート検査(MMSE)
・ アルツハイマー病等級−認知サブ等級(ADAS−Cog)
・ Rosen修正Hachinski(包含されるためにはスクリーニング時点で患者は4以下を有していなくてはならない)
・ もう1人の患者に割当てられてはならない一意的8ケタ患者番号を割当てる。
・ 次のVisitを計画する(Visit2/ベースライン)
Visit2ベースライン/無作為化Visit2(0日目)
・ エントリ基準との適合性を確認する
・ 身体検査を完了する
・ 体重を記録する
・ 神経学的検査を完了する
・ 生命徴候
・ 実験室評価、尿検査、化学、血液学、血漿バイオマーカーサンプリング、匿名遺伝子型サンプル、ドネペジルレベル及びRBCAchE
・ ミニメンタルステート検査(MMSE)
・ アルツハイマー病等級−認知サブ等級(ADAS−Cog)
・ アルツハイマー病協調試験−臨床世界変化印象等級(ADCS−CGIC)
・ 神経精神病目録作成(NPI)
・ 臨床痴呆格付けボックス合計(CDR−SB)
・ 薬学的に受容可能な担体又は希釈剤
・ 介護負担質問
・ 患者ヘルスケア・リソース利用質問
・ 利用可能な最低の無作為化番号を割当てる。この番号はもう1人の患者に再割り当てされてはならない。
・ Visit2のための試験薬物投与を施す
・ 次のVisitを計画する(Visit3/6週目)
・ 併用薬を記録する
・ 悪い事件を記録する
・ 実験室評価、化学及び血液学
・ 次のVisitを計画する(Visit4/3カ月目)
・ 併用薬を記録する
・ 悪い事件を記録する
・ 修正身体検査評価
・ 体重を記録する。
・ 生命徴候
・ 実験室評価、化学、血液学、全脂質プロファイル及び血漿バイオマーカーサンプリング
・ ミニメンタルステート検査(MMSE)
・ アルツハイマー病等級−認知サブ等級(ADAS−Cog)
・ アルツハイマー病協調試験−臨床世界変化印象等級(ADCS−CGIC)
・ Visit2以降に行なった試験薬物投与を記録する
・ 試験薬物投与計画のコンプライアンスを評価する
・ 全ての薬物投与容器を収集する
・ Visit4のための試験薬物投与を施す
・ 次のVisitを計画する(Visit5/6カ月目)。
・ 全ての併用薬を記録する
・ 悪い事件を記録する
・ 生命徴候
・ 体重を記録する
・ 実験室評価、尿検査、化学、血液学、全脂質プロファイル及び血漿バイオマーカーサンプリング
・ 12誘導心電図(ECG)
・ ミニメンタルステート検査(MMSE)
・ アルツハイマー病等級−認知サブ等級(ADAS−Cog)
・ アルツハイマー病協調試験−臨床世界変化印象等級(ADCS−CGIC)
・ 神経精神病目録作成(NPI)
・ アルツハイマー病機能評価及び変化等級(ADFACS)
・ 介護負担質問
・ 患者ヘルスケア・リソース利用質問
・ Visit4以降に行なわれた試験薬物投与を記録する
・ 試験薬物投与計画のコンプライアンスを評価する
・ 全ての薬物投与容器を収集する
・ Visit5のための試験薬物投与を施す。
・ 次のVisitを計画する(Visit6/9カ月目)
・ 全ての併用薬を記録する
・ 悪い事件を記録する
・ 修正身体検査評価
・ 体重を記録する
・ 生命徴候
・ ミニメンタルステート検査(MMSE)
・ アルツハイマー病等級−認知サブ等級(ADAS−Cog)
・ アルツハイマー病協調試験−臨床世界変化印象等級(ADCS−CGIC)
・ VIsit5以降に行なった試験薬物投与を記録する
・ 試験薬物投与計画のコンプライアンスを評価する
・ 全ての薬物投与容器を収集する
・ Visit6のための試験薬物投与を施す。
・ 次のVisitを計画する(Visit7/12カ月目)。
・ 全ての併用薬を記録する
・ 悪い事件を記録する
・ 身体検査を完了する
・ 神経学的検査を完了する
・ 体重を記録する
・ 生命徴候
・ 実験室評価、尿検査、化学、血液学、全脂質プロファイル及び血漿バイオマーカーサンプリング
・ ミニメンタルステート検査(MMSE)
・ アルツハイマー病等級−認知サブ等級(ADAS−Cog)
・ アルツハイマー病協調試験−臨床世界変化印象等級(ADCS−CGIC)
・ 神経精神病目録作成(NPI)
・ 臨床痴呆格付けボックス合計(CDR−SB)
・ アルツハイマー病機能評価及び変化等級(ADFACS)
・ 介護
・ 介護負担質問
・ 患者ヘルスケア・リソース利用質問
・ Visit6以降に行なわれた全ての試験薬物投与を記録する
・ 試験薬物投与計画のコンプライアンスを評価する。
・ 全ての薬物投与容器を収集する
・ Visit7のための試験薬物投与を施す。
・ 次のVisitを計画する(Visit8/15カ月目)
・ 全ての併用薬を記録する
・ 悪い事件を記録する
・ 生命徴候
・ 体重を記録する
・ ミニメンタルステート検査(MMSE)
・ アルツハイマー病等級−認知サブ等級(ADAS−Cog)
・ アルツハイマー病協調試験−臨床世界変化印象等級(ADCS−CGIC)
・ Visit7以降に行なわれた全ての試験薬物投与を記録する。
・ 試験薬物投与計画のコンプライアンスを評価する
・ 全ての薬物投与容器を収集する
・ Visit8のための試験薬物投与を施す。
・ 次のVisitを計画する(Visit9/18カ月目)
・ 全ての併用薬を記録する
・ 悪い事件を記録する
・ 身体検査を終了する
・ 神経学的検査を完了する
・ 生命徴候
・ 体重を記録する
・ 実験室評価、尿検査、化学、血液学、全脂質プロファイル、保管血清サンプル及び血漿バイオマーカーサンプリング、ドネペジルレベル及びRBCAChE−I
・ 12誘導心電図(ECG)
・ ミニメンタルステート検査(MMSE)
・ アルツハイマー病等級−認知サブ等級(ADAS−Cog)
・ アルツハイマー病協調試験−臨床世界変化印象等級(ADCS−CGIC)
・ 神経精神病目録作成(NPI)
・ 臨床痴呆格付けボックス合計(CDR−SB)
・ アルツハイマー病機能評価及び変化等級(ADFACS)
・ 介護負担質問
・ 患者ヘルスケア・リソース利用質問
・ Visit8以降に行なわれた試験薬物投与を記録する
・ 試験薬物投与計画のコンプライアンスを評価する
・ Visit9のための試験薬物投与を施す(投薬中止操作の薬物投与)
・ 次のVisitを計画する(Visit10/20カ月目)
・ 全ての併用薬を記録する
・ 悪い事件を記録する
・ 身体検査を終了する
・ 体重を記録する
・ 生命徴候
・ 実験室評価、尿検査、化学、血液学、全脂質プロファイル及び血漿バイオマーカーサンプリング
・ 12誘導心電図(ECG)
・ ミニメンタルステート検査(MMSE)
・ アルツハイマー病等級−認知サブ等級(ADAS−Cog)
・ アルツハイマー病協調試験−臨床世界変化印象等級(ADCS−CGIC)
・ 臨床痴呆格付けボックス合計(CDR−SB)
・ Visit9以降に行なった試験薬物投与を記録する
・ 試験薬物投与計画のコンプライアンスを評価する
・ 全ての薬物投与容器を収集する
・ 全ての併用薬を記録する
・ 悪い事件を記録する
患者はテストに先立つ12時間絶食しなければならず、テスト前日までは激しい運動及び食餌の変更をすべきではない。患者が絶食を行わなかった場合、臨床visitはできるだけ早く計画し直されなくてはならない。患者の姿勢は脂質採血のために規格化されるべきである。患者は、座った姿勢をとるべきである(5分以内)。止血帯を使用することができるが(2分以内)、採血に先立ち解除されなくてはならない。
・ 血液学;ヘモグロビン、ヘマトクリット、赤血球計数、白血球及び血小板計数、好中球、リンパ球、単球、好酸球及び好塩基球を含めた差異(WBCが異常ある場合)。
・ 臨床化学;アルブミン、グルコース、アルカリホスファターゼ、総ビリルビン、血中尿素窒素(BUN)、クレアチニン、尿酸、塩化物、カリウム、総タンパク質、ナトリウム、リン、カルシウム、グロブリン、乳酸デヒドロゲナーゼ、C反応性タンパク質、アラニントランスアミナーゼ(ALT)、アスパラギン酸トランスアミナーゼ(AST)、及びCPK。ALT又はASTが正常値上限(ULN)の3倍を超える場合、その患者は反復テストのため1週間以内に復帰しなければならない。値が3×ULN超にとどまる場合、患者の試験を中止すべきであり、ALT/ASTのフォローアップ措置を続行すべきである。CPK>5×ULNである場合には、CPK−MBが実施されなくてはならない。CPKが10×ULN超である場合には、患者は除外されなくてはならず、異常が解消されるまでCPKのフォローアップ測定値を続けるべきである。
・ 脂質プロファイル;総コレステロール、LDL−C、HDL−C、VLDL−C、トリグリセリド及びアポリポタンパク質(ApoE及びApoB);直接的LDL−C測定が、トリグリセリドレベルに関わらず実施されることになる。安全性尺度は盲目。分析のためスクリーニング時、3、6、12、18及び20カ月目にサンプルを収集することになる。
・ 甲状腺プロファイル;甲状腺刺激ホルモン(TSH)及び血清チロキシン(T4)(スクリーニング時のみ)。
・ 血清学;C型肝炎及びRPR(特定的テストスクリーニングのみで、陽性テストを確認するものとする)。
・ ビタミン;ビタミンB12及びRBC葉酸塩レベル(スクリーニングのみ)
・ 血糖コントロール;HbA1Cレベル(スクリーニングのみ)
・ 尿検査;pH、白血球、亜硝酸塩、ウロビリノゲン、比重、タンパク質、グルコース、ケトン及び血液、尿検査は、スクリーニング時、ベースライン、6、12、18及び20カ月目に実施されることになる。
心電図(ECG)は、完全で標準的な12誘導記録である。ECGは、スクリーニング時、6カ月、18カ月及び20カ月目に実施される。
スクリーニング時、ベースライン、3、6、9、12、15、18及び20カ月目に生命徴候が得られる。これらには、すわった位置で判定される体温(口腔)、呼吸数、脈拍数及び収縮期及び拡張期血圧が含まれる。記録は5分間、患者を着席させた後に行なわれることになる。靴無しの体重(kg)が測定される。身長はスクリーニング時にcm単位で記録されることになる。体重は、スクリーニング時、ベースライン及び3、6、9、12、15、18及び20カ月目に記録される。
完全身体検査が、スクリーニング、ベースライン、12、18及び20カ月目に実施される。全身的な肉体の健康が、頭、目、耳、鼻、のど、首、心臓、胸、肺、腹部、末端部、末梢脈拍、皮膚及びその他の注目すべき身体条件(乳房、秘尿器及び直腸は任意である)の査定により評価されることになる。ベースライン状態を確立するため又は症候又はAEを査定するために必要なその他のあらゆる評価が、臨床的に注目すべきものとしてスクリーニング後に識別された全ての変化について、補完されなくてはならない。靴無しの身長がスクリーニングのみで記録されることになる。体重は各visitで記録される。
簡単な所定の身体検査;3カ月目及び9カ月目の簡単な身体検定により、全身的な身体状態が評価される。患者及び介護人は、スクリーニング時に行なわれた先の検査以降の身体状態の変化に関し質問を受けなくてはならない。各visitにおいて体重が記録される。
臨床visit、スクリーニング時、ベースライン、12カ月及び18日目に完全な神経学的検査が実施される。この検査には、脳神経(視野を含む)、運動、感覚、脳幹、小脳及び自律機能の査定が含まれる。
過去12カ月以内に行なわれていない場合には、CTスキャン又はMRIを補完しなければならない。MRI/MRSサブ試験に参加していない患者については、CT結果が診断基準を満たすのか疑わしい場合にのみMRIが必要とされる。
アルツハイマー病等級−認知サブ等級(ADAS−Cog);アルツハイマー病協調試験−臨床世界変化印象等級(ADCS−CGIC)及び神経精神病目録作成(NPI)等級の管理のためには認定された格付け人が必要とされる。
MMSEは、全体的な認知状態を評価するために広く用いられている簡単なテストである。MMSEは、0〜30の等級で記憶、方向性、注意、言語及び運動といったような選択された認知の側面を測定する。評点が低くなればなるほど認知の機能障害は大きくなる。MMSEは、スクリーニング時、ベースラインそして3、6、9、12、15、18及び20カ月後に実施される。
ADAS−Cogは、AD患者における認知機能障害の重症度を評価するように設計された11項目の等級である。項目には、単語想起、物品及び手指の名称の読み上げ、指令の遂行、構成運動、観念運動、方向性、単語認識、会話能力、会話理解力、自発語における単語発見困難、及びテスト命令の記憶が含まれる。合計評点は0〜70の範囲に及び、70は最悪の認知を表わす。この試験のためには、ADAS−Cogに対し2つの付加的項目が加えられてきた。つまり、単語想起遅延と集中力/散漫性である。これら2つの付加的な項目がもとの11項目のADAS−Cogと組合わされた場合、該手段はModifiedADAS−Cogと呼ばれる。試験に包含されるためには、患者が確実に修正ADAS−Cogを完了できるようにする必要がある。修正ADAS−Cogはスクリーニング時、ベースライン及び3、6、9、12、15、18及び20カ月目に実施される。
ADCS−CGICは、臨床医のインタビューに基づく変化印象に介護者の入力を加えるもの(CIBIC−Plus)のADCSバージョンである。これは、独立した臨床医による患者及び介護者の広範なインタビューを通して導出された患者の機能の変化の世界的格付けである。ベースラインにおいてのみ、その他のあらゆるソースからのその患者についての臨床的情報を用いて、他の評価チーム成員、病歴、身体検査及び格付け等級及びスクリーニング及びベースラインvisitからのテスト結果といったベースライン覚え書を生成すべきである。患者及び介護者は、つねに別々にインタビューを受け、患者が最初にインタビューを受けることになる。患者及び介護者のインタビューのビデオテープも同様にベースラインにおいて必要とされる。ベースラインvisitの後、臨床医は自らのベースライン覚え書及びビデオテープになったインタビューを参照すべきであるが、その他の試験手順/結果を再考するか又は評価チームの他の成員と該患者について論議することは禁じられる。臨床医は、ベースラインからの変化度を評価するべく7点等級で患者を格付けする。すなわち1−著しい改善、2−中程度の改善、3−最小限の改善、4−変化無し、5−最小限の悪化、6−中程度の悪化及び7−著しい悪化である。これらのベースライン覚え書とビデオテープに収められたインタビューのみが、その後ベースラインインタビュー及び格付けを実施する毎にその間臨床医が利用可能なものとなる(Schneider LS、Olin JT, Doody RS, Clark CM、Morris JC, Reisberg G, Schmitt FA, Grundman M, Thomas RG, Ferris SH及びアルツハイマー病協調試験。アルツハイマー病協調試験−臨床世界変化印象。Alzheimer's Dis. Assoc. Disorder, 2: S22-S32; 1997)。
CDR−SBは、認知及び機能を評価する6つの領域すなわち、記憶、方向性、判断及び問題解決、コミュニティアフェアーズ、家庭、及び趣味、そして身の回りの世話における痴呆の重症度の尺度である。各寮分についての格付けは、臨床visitの間に行なわれた全てのテストからの結果を考慮した後(ADCS−CGICを実施する臨床医を除いた)患者の評価チームによって合意されることになる。CDRコンセンサス論議には、インタビュー覚え書及びADCS−CGICインタビューワの格付けが含まれるべきであるが、ADCS−CGICインタビューワはCDR論議に参加しない。各々の領域内での格付けは合計されて世界臨床尺度、ボックス合計を提供する。CDR−SBはベースライン、12、18及び20カ月目に実施される。
神経精神病目録作成(NPI)は、痴呆の患者において一般に発生する行動障害の12項目等級、すなわち、妄想、幻覚、動揺/攻撃性、うつ病/情動不安、不安症、高揚感/陶酔、無感動/無関心、脱抑制、興奮性/不安定性、自発運動量異常、睡眠及び食欲及び摂食障害、である。介護人とのスケジュールに基づいたインタビューを通して、12の行動の各々が評価される。各行動の頻度(0〜4)及び重症度(0〜3)が判定され、0〜144の合計評点用として乗算される。評点が高くなればなるほど精神病理が多いことを表わす。さらに、介護人の疲労困ぱい度(0〜5)も同じく各行動について決定される。NPIはベースライン、6、12及び18ヶ月目に実施される。
ADFACSは、臨床調査において一般に用いられる日常生活の手段的活動及び基本的活動(ADL)等級に基づく16項目の機能的評価手段である。それには6つの基本的ADL(排泄、食餌、着がえ、個人衛生及び身づくろい、入浴及び歩行)及び10個の手段的活動(電話を使用する能力、家事、家庭用器具の使用、金銭の取扱い、買物、食事の準備、家の中及び外を動き回る能力、趣味及び余暇活動、個人的メールの取扱い及び状況把握又は説明)が含まれる。各項目の評価は、患者の介護者のインタビューに基づいている。基本的ADC項目の各々は、0(機能的障害無し)から4(非常に重度の機能的障害)までの等級で評定され、0〜24の基本的ADL合計評点を与える。有益ADL項目の各々は0(機能的障害無し)から3(重度の機能的障害)までの等級で評定され、0〜30の有益ADL合計評点を与える。従って16項目のADFACS全体は、0〜54の合計評点範囲を有する。
このMRI/MRSサブ試験では、脳内の疾病の進行の尺度に対する治療の効果を評価するべく磁気共鳴映像法(MRI)及び磁気共鳴分光法(MRS)が二次的有効性変数として用いられることになる。脳の体積変化(大域的及び局所的萎縮)を評価するために、ベースライン及びvisit9/18カ月目においてMRIが実施される。MRSは、N−アセチルアスパルタート(NAA)及びミオイノシトール(MI)を含めた内因性脳代謝産物を評価するために同じvisitにおいて実施されることになる。
血液中に見い出されアルツハイマー病の病態生理学に関与するタンパク質、ペプチド及び脂質が試験集団の中で測定される。
有利な血漿バイオマーカーとしては、血漿β−アミロイドペプチド(Aβ1−40、Aβ1−42)、S100b及び24−ヒドロキシコレステロール(セレブロステロール)が含まれる。血漿バイオマーカーは、分析のため、ベースライン、3、6、12、18及び20カ月目で収集される。
患者の脂質プロファイルは、総コレステロール、LDL−C、HDL−C、VLDL−C、トリグリセリド及びアポリポタンパク質(ApoE及びApoB)を測定することによって評価される。脂質及びリポタンパク質についての血清サンプルの検定が実施される。血清バイオマーカーが、分析のためスクリーニング3、6、12、18及び20カ月目に収集される。スクリーニングがベースラインvisitから2週間以内であることから、スクリーニングサンプルがベースラインとみなされる。
患者の体内でRBCAChE−Iの測定のために、7ミリリットル(7ml)の全血がベースライン及び18カ月目に収集される(補遺I参照)。ドネペジルの血漿濃度が、赤血球中の測定アセチルコリンエステラーゼ活性と相関される。
高性能液体クロマトグラフィ方法を用いて、ドネペジル濃度を定量化する。試験サンプルの分析に先立ち、検定の感度、特異性及び再現性が立証される。
放射酵素測定法を用いて、赤血球内のアセチルコリンエステラーゼの活性を測定する。この試験に先立ち、検定の感度、特異性及び再現性が立証される。
介護者の評価−介護負担質問−ベースライン
介護者の評価には、介護負担質問による患者介護の負担の測定が含まれる。ベースラインにおいて、この質問は、2つの主要な区分、すなわち介護時間(3問)及び患者収容設備(すなわち生活状況;1問)から成る。介護時間区分は、ベースラインVisitに先行する4週間にあてはまる質問から成る。患者収容設備区分は、現行の生活状況を評価する。
一次有効性
一次有効性尺度及び測定時点は以下の通りである。
ADAS−Cogは、AD患者における認知機能障害の重症度を評価するように設計された11項目の等級である。項目には、単語想起、物品及び手指の名称の読み上げ、指令の遂行、構成運動、観念運動、方向性、単語認識、会話能力、会話理解力、自発語における単語発見困難、及びテスト命令の記憶が含まれる。合計評点は0〜70の範囲に及び、70は最悪の認知を表わす。ADAS−Cogはスクリーニング時、ベースライン及び3、6、9、12、15、18及び20カ月目に実施される。
ADCS−CGICは、臨床医のインタビューに基づく変化印象に介護者の入力を加えるもの(CIBIC−Plus)のADCSバージョンである。これは、独立した臨床医による患者及び介護者の広範なインタビューを通して導出された患者の機能の変化の世界的格付けである。ベースラインにおいてのみ、その他のあらゆるソースからのその患者についての臨床的情報を用いて、他の評価チーム成員、病歴、身体検査及び格付け等級及びスクリーニング及びベースラインvisitからのテスト結果といったベースライン覚え書を生成すべきである。患者及び介護者のインタビューのビデオテープも同様にベースラインにおいて必要とされる。ベースラインvisitの後、臨床医は自らのベースライン覚え書及びビデオテープになったインタビューを参照すべきであるが、その他の試験手順/結果を再考するか又は評価チームの他の成員と該患者について論議することは禁じられる。臨床医は、ベースラインからの変化度を評価するべく7点等級で患者を格付けする。すなわち1−著しい改善、2−中程度の改善、3−最小限の改善、4−変化無し、5−最小限の悪化、6−中程度の悪化及び7−著しい悪化である。これらのベースライン覚え書とビデオテープに収められたインタビューのみが、その後ベースラインインタビュー及び格付けを実施する毎にその間臨床医が利用可能なものとなる(Schneider LS、Olin JT, Doody RS, Clark CM、Morris JC, Reisberg G, Schmitt FA, Grundman M, Thomas RG, Ferris SH及びアルツハイマー病協調試験。アルツハイマー病協調試験−臨床世界変化印象。Alzheimer's Dis. Assoc. Disorder, 2: S22-S32; 1997)。
二次臨床有効性尺度及び時点は、以下の通りである:
ミニメンタルステート検査(MMSE)
MMSEは、全体的認知状態を評価するための手短かな広く用いられているテストである。MMSEは、0〜30の等級で記憶、方向性、注意、言語及び運動といったような認知の選択された側面を測定する。評点が低くなればなるほど認知機能障害が大きいことを表わす。MMSEは、スクリーニング時、ベースライン及び3、6、9、12、15、18及び20カ月目に実施される。
Modified ADAS-Cogは、単語想記遅延及び集中力/散漫性という2つの項目を加えた上述の11項目のADAS−Cogと同じ手段である。Modified ADAS-Cogは、スクリーニング時、ベースライン及び3、6、9、12、15、18及び20カ月目に実施される。
CDR−SBは、認知及び機能を評価する6つの領域すなわち、記憶、方向性、判断及び問題解決、コミュニティアフェアーズ、家庭、及び趣味における痴呆の重症度の尺度である。各寮分についての格付けは、臨床visitの間に行なわれた全てのテストからの結果を考慮した後(ADCS−CGICを実施する臨床医を除いた)患者の評価チームによって合意される。CDR−SBコンセンサス論議には、インタビュー覚え書及びADCS−CGICインタビューワの格付けが含まれるべきであるが、ADCS−CGICインタビューワはCDR−SB論議に参加しない。各々の領域内での格付けは合計されて世界的臨床尺度、ボックス合計を提供する。CDR−SBはベースライン、12、18及び20カ月目に実施される。
神経精神病目録作成(NPI)は、痴呆の患者において一般に発生する行動障害の12項目の等級、すなわち、妄想、幻覚、動揺/攻撃性、うつ病/情動不安、不安症、高揚感/陶酔、無感動/無関心、脱抑制、興奮性/不安定性、自発運動量異常、睡眠及び食欲及び摂食である。介護人とのスケジュールに基づいたインタビューを通して、12の行動の各々が評価される。各行動の頻度(0〜4)及び重症度(0〜3)が判定され、0〜144の合計評点用として乗算される。評点が高くなればなるほど精神病理が多いことを表わす。さらに、介護人の疲労困ぱい度(0〜5)も同じく各行動について決定される。
ADFACSは、臨床調査において一般に用いられる日常生活の手段的活動及び基本的活動(ADL)等級に基づく16項目の機能的評価手段である。それには6つの基本的ADL(排泄、食餌、着がえ、個人衛生及び身づくろい、入浴及び歩行)及び10種の手段的活動(電話の使用、家事、家庭用器具の使用、金銭の管理、買物、食事の準備、家の中及び外を動き回る能力、趣味及び余暇活動、個人的メールの取扱い及び状況把握又は説明)が含まれる。各項目の評価は、患者の介護者のインタビューに基づいている。基本的ADC項目の各々は、0(機能的障害無し)から4(非常に重度の機能的障害)までの等級で評定され、0〜24の基本的ADL合計評点を与える。有益ADL項目の各々は0(機能的障害無し)から3(重度の機能的障害)までの等級で評定され、0〜30の有益ADL合計評点を与える。従って16項目のADFACS全体は、0〜54の合計評点範囲を有する。ADFACSは、ベースライン、6、12、18カ月目に実施される。
投薬中止期:
18カ月目が完了した時点で、例えばアセチルコリンエステラーゼ阻害物質例えば(ドネペジル)と例えばアトルバスタチンを受けるべく無作為化された患者は、試用が完了するまでアセチルコリンエステラーゼ阻害物質例えば(ドネペジル)プラスアトルバスタチンを受け続けるか又は活性アトルバスタチン療法から撤退させられドネペジルのみの療法を受けながら試験を完了することになる。この予め定められた第2段階無作為化は、試験の開始に先立って決定される。活性アトルバスタチン療法を受けている患者のおよそ75%が、活性アトルバスタチン療法から撤退するべく再度無作為化されることになる。かくして、患者は、18カ月目で、
a. 整合するプラシーボプラスアセチルコリンエステラーゼ阻害物質例えば(ドネペジル10mg)で続行する、か又は、
b. アトルバスタチン80mgプラスアセチルコリンエステラーゼ阻害物質例えば(ドネペジル10mg)で続行する、か又は、
a. 患者が8週間の整合するプラシーボプラスアセチルコリンエステラーゼ阻害物質例えば(ドネペジル10mg)を受けるような形でアトルバスタチン80mgでの治療から撤退するか、のいずれかとなるように、ベースラインにおいて無作為化されることになる。
このMRI/MRSサブ試験では、脳内の疾病の進行の尺度に対する治療の効果を評価するべく磁気共鳴映像法(MRI)及び磁気共鳴分光法(MRS)が二次的有効性変数として用いられることになる。脳の体積変化(大域的及び局所的萎縮)を評価するために、ベースライン及び18カ月目においてMRIが実施される。MRSは、N−アセチルL−アスパルタート(NAA)及びミオイノシトール(MI)を含めた内因性脳代謝産物を評価するために同じvisitにおいて実施される。
有利な血漿バイオマーカーとしては、血漿β−アミロイドペプチド(Aβ1−40、Aβ1−42)、S100b及び24−ヒドロキシコレステロール(セレブロステロール)が含まれる。血漿バイオマーカーは、分析のため、ベースライン、3、6、12、18及び20カ月目で収集される。S100bは、カルシウムレベルの調節に関与する細胞間シグナリング分子である。Mark RE, Griffin WS。「活性化された星状細胞及び好中球サイトカインS100Bの、アルツハイマー病の病因における役割」Neurobiol Aging, 22(6): 915-22。再考:Nov-Dec, 2001。活性化された星状細胞は、脳の損傷及び炎症の結果として高レベルのS100bを有する。軽度乃至中度のAD患者のCSFにおけるS100bのレベルは、年令整合された対照患者に比べ高くなっている。Peskind ER, Griffin WS, Akama KT, Raskind MA, Van Eldik LJ. 「早期のアルツハイマー病において脳脊髄液S100Bは高くなる」Neurochem Int., 39(5-6); 409-413; Nov-Dec 2001。脳内のS100bの増加は同様に、血液中のS100bの高いレベルを結果としてもたらす。かくして、血漿中のS100bのレベル及びS100bレベルに対する薬物投与の影響が評価される。
包含基準:
> あらゆるスクリーニング活動の開始に先立ち、患者、介護者及び患者の法定後見人(該当する場合)から書面によるインフォームドコンセントを得なくてはならない。万一患者が書面によるインフォームドコンセントを提供する能力をもたない場合、公認の代理人及び証人の立合いの下で患者から口頭での同意を得なくてはならない。立会う人物の口頭の同意及び身分の証明を、原始文書ならびに同意書の両方で作成しなければならない。
> 患者及び介護者は、現地の言葉に充分堪能で、かつ、スクリーニング及びベースラインにおいて試験評価を信頼できる形で完了させる能力を有していなくてはならない。
> 年令50才以上90才以下であらゆる人種の男性及び女性の外来患者。
> スクリーニングの時点で現場の医師により作成されたNINCDS/ADRDA及びDSMIV基準と一貫性ある、疑い例アルツハイマー病の診断的証拠。この証拠は、ベースラインに先立って患者の原始文書の中で充分に立証されなくてはならない。治験責任医師は、ADの重症度が軽度から中度であり患者がそれ以外の上では健康であることを考慮しなくてはならない。
> 疑い例アルツハイマー病の診断と一貫性がありかつその他の何らかの臨床的に有意な併存する病理が全く無い、過去12カ月以内のCR又はMRI。該報告書のコピーが要求されることになり、CRFに添えられているべきである。最後のCT又はMRIの時点とスクリーニング査定の間に発症を有する卒中又はその他の考えられる神経疾患を示唆する有意な臨床変化が存在した場合には、スポンサの承認を得てスキャンを反復することができる。
> 患者のミニメンタルステート検査(MMSE)評点は、スクリーニングの時点で13以上25以下の範囲内になくてはならない。
> 患者はスクリーニングに先立ち3カ月以上の間10mgのドネペジルの安定した用量を摂取していなくてはならない。
> 抗高脂血症薬投与を全く受けていない患者。
> 患者の実験室発見事実は正常限界内になくてはならず、異常である場合には、スクリーニング時に臨床的に有意でないと判断されなくてはならない。(あらゆる異常は、「臨床的に有意でない」すなわち認知機能障害又は医学的不安定性をひき起こす確率の少ないものとして治験責任医師によって立証されなくてはならない)。
> 患者は、100mg/dL以上190mg/dL以下のLDL−Cレベルを有していなくてはならず、又治験責任医師の見解であらゆる脂質低下薬での異常脂質血症についての治療を必要としてはならない。
> 冠状動脈疾患の病歴又は証拠を有する患者は、メディカルモニターにより承認されるべきである。
> 患者は、経口投薬(錠剤)を嚥下することができなくてはならない。錠剤を圧壊すべきではない。
> 患者の生命徴候は、年齢に対し正常とみなされなくてはならない。患者のスクリーニング12誘導ECGは、卓越して正常な洞律動を実証しなくてはならない。治験責任医師により臨床的に有意でないものとして立証された(毎分50心拍数以下の洞性徐脈を含めた)わずかな異常は許容されることになる。臨床的には有意であるが安定しているECG異常を有する患者は、スポンサの立証された(例えば電話、書面)許可がある場合にのみ試用に入ることができる。
> 右脚ブロック(完全又は部分)及びペースメーカーを伴う患者は、臨床的に安定しているとみなされた場合、該試験に内含され得る。
> 患者には、全ての計画されたvisitで患者に随伴し、このプロトコルが必要とする該患者についての情報を提供し、薬物投与計画の順守を保証することに合意する同一の信頼できる介護者又は家族成員がいなくてはならない。該介護者は、恒常で信頼できる情報提供者でなくてはならず一週間に少なくとも5日、一週間に最低10時間の覚醒時間中患者と接触していなくてはならない。この接触は、治験責任医師により、患者の行動及び日常生活活動を運動する患者の能力の正確な報告を保証するのに適切であると判断されるべきである。
> 患者は、試験の全ての側面において彼らの参加を妨げる知覚的(例えば難聴又は視力障害)又は運動困難を有していないものとする[杖(歩行用ステッキ)又は歩行器は許可される]
> 治験責任医師の見解でかつメディカルモニターからの承認を得て、ADFACS内に規定されている通りの日常生活活動全てを実施しかつそれについて評価される機会を有する介助付き生活状況にある患者。この生活状況は、試験の経過全体にわたり維持されるものと予想される。
> 推定上の処方外/処方認知エンハンサ(例えばイチョウ、高用量ビタミンE、レシチン、エストロゲン、NSAIDS)は排除されないが思いとどまらせるべきである。推定上の認知エンハンサが許容される場合、投薬量は、無作為化に先立つ少なくとも3カ月間安定しているべきであり、試験の経過中変化するべきではない。
> スクリーニングから3カ月以内にテストアセチルコリンエステラーゼ阻害物質以外の何らかのコリンエステラーゼ阻害物質による治療を受けた患者。
> プロトコルを順守できないか又は成果指標を実行できない可能性のある患者。
> 試験薬物の吸収、分配又は代謝に影響を及ぼす何らかの活性な又は臨床的に有意な身体条件(例えば炎症性大腸炎、胃又は十二指腸潰瘍、重症の乳糖不耐性)を有する患者。
> 現在薬物又はアルコール乱用又は依存症についてのDSMIV基準を満たしている又は過去5年以内にそれを満たしていたことのある患者。
> ドネペジル又はピペリジン誘導体に対するアレルギー又はその有意な不寛容又はHMG−CoA還元酵素阻害物質に対する過敏症又はその有意な不寛容を有する患者。
> その他のあらゆる脂質低下剤を服用している患者。
> スクリーニングに先立つ3カ月以内に一日10mgのドネペジル治療を寛用しなかった患者。
> 同時の、又はスクリーニングに先立つ30日以内又は5半減期以内のいずれか長い方の期間以内の治験薬又は市販薬が関与するその他の何らかの試験への参加。
> 試験プロトコルにより許可されていない薬物での試験期間中の治療を必要とする可能性がある患者。
> スクリーニングに先行する30日間に血液又は血液製剤を提供した患者又は、該試験に参加している間に又は該試験の完了後4週間以内に献血する予定のある患者。
> その他の器質性疾患により悪化した痴呆又は精神錯乱を伴うアルツハイマー病(DSM290,30又は290,11)を有する患者は排除される。精神科的症状(例えばうつ病、不安症、妄想)はADにおいて一般的であるが、代替的な同時診断を正当化するような顕著な重症の症候を有する患者は排除されるべきである。
> 治験責任医師の判断で現在有意な自殺危険を示す患者。
> 治験責任医師の判断で電気ショック療法(ECT)が必要であると思われる患者。
> 治験責任医師の見解で、向精神薬投与における調整又は修正が必要となる確率が高い不安定な精神科的症状を有する患者。
> 発作性疾患又は脳炎の病歴又は存在を伴う患者。
> 卒中、頭蓋内出血、大病巣(mass lesion)又は正常圧水頭(NPH)の診断と一貫性あるCT又はMPIスキャンを有する患者。
MRI/MRSサブ試験に対する全ての潜在的患者はMR検査のための禁忌についてスクリーニングされることになる。MR検査のための禁忌(例えばペースメーカー、神経刺激装置、動脈瘤クリップなど)を有するあらゆる患者が、サブ試験から排除されるものとする。スクリーニングはベースライン及び18カ月目のスキャニングの両方について行なわれることになる。
> アルツハイマー病以外の原因による痴呆を有する患者。これらには、毒性、アルコール性又は血管性病因及びHIV、パーキンソン病、レブィー小体痴呆、ハンチントン病、ピック病、クロイツフェルトヤコブ病及び神経毒素などの内科的障害が含まれる。
> 頭部外傷の直後の認知欠損の病歴をもつ患者。意識喪失を伴う重大な頭部外傷をもつ患者には、治験責任医師が判断を下すことが必要である(注:認知続発症のない頭部外傷の遠い病歴は、排除されない)。
> 高度看護施設に居住しているか又は入院している患者又は、試験の経過中に療養施設に入ることが予測されている患者。
> 深い静脈血栓症、肺動脈塞栓又はその他の何らかの血栓−塞栓性障害の病歴をもつ患者。
> スクリーニングに先立ち、禁止された併用薬を受けた患者。
> 現在、皮膚科疾患、血液疾患、肺疾患、心臓血管疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、胃腸疾患、泌尿生殖器疾患、内分泌疾患、神経系疾患(アルツハイマー病以外)を含む臨床的に有意な不安的な症状のいずれかを患っている患者。
> スクリーニングに先立つ3カ月以内に重症の感染症又は大きな外科手術を受けた患者(敗血症、冠動脈血管形成術、冠動脈パイパスグラフト、股関節置換など)。
> 試験開始に先立つ5年以内に治療された悪性新生物の病歴(皮膚の基底細胞又はへん平上皮細胞ガン以外)を有する患者又は再発性又は転移性疾患の現行の証拠がある場合。
> ビタミンB12欠乏症を有する患者。しかしながら、スクリーニングに先立つ少なくとも3カ月間安定した用量の薬物投与を受けておりスクリーニングの時点で正常な血清B12レベルを有する患者は適格となる。該試験全体を通して安定した用量が維持されなくてはならない。
> スクリーニング時に正常値の上限の3.0倍以上のAST(SGOT)又はALT(SGPT)により(ただしこれに制限されるわけではない)示される通りの肝機能障害を有する患者。
> スクリーニング時に30mg/dL以上のBUNを有する患者
> スクリーニング時に尿検査で「微量」を超えるあらゆるタンパク尿又は3.0mg/dL以上の血清クレアチニンを有する患者。
> スクリーニング時に正常範囲の上限の5倍超のCPK(クレアチニンホスホキナーゼ)を有する患者。
> 最後の6カ月以内に脂質低下療法を受けていた患者。
> 500mg/dL以上の血清トリグリセリドレベルを有する患者。
> 降圧薬を併用しているかいないかに関わらず、治験責任医師によって評価される通り、無制御の高血圧(着席時拡張期血圧>95mmHg及び収縮期血圧>160mmHg)を有する患者。
> 治験責任医師の判断で、患者に対する危険性を増大させてか又は試験の目標を満たすのに必要とされるデータの信頼性を低下させる可能性のあるその他のあらゆる条件。
・ 全ての抗高脂血薬(例えばナイアシン、プロブコール、フィブラート及び誘導体、胆汁酸金属イオン封鎖樹脂、ゼニカル、HMG−CoA−レダクターゼ阻害物質、メタムシルを含めたオオバコ誘導体(一日大さじ2杯超)又は魚油)。
・ HMG−CoAレダクターゼ阻害物質と組合わせて横紋筋融解と結びつけられるものとして知られている薬物(例えばサイクロスポリン、エリスロマイシンなど)。試験中にこれらの薬物が一時的に必要となる場合、試験薬物投与は適切に中断されるべきである)。
・ アゾール系抗真菌薬。
・ あらゆる免疫抑制剤(例えばサイクロスポリン、ミコフェンラート・モフェティル)。
・ イソトレチノインを含めた全てのレチノイドといったような脂質レベルに対する有意な悪い効果をもつものとして知られている薬物。
・ 制酸剤を利用しなければならない場合、試験薬物と同時に摂取しないこと。試験薬剤の少なくとも2時間前又は2時間後の摂取は許される。
鎮痛剤
トラマドール ウルトラム
抗コリン薬
一般名 商品名(登録商標)
アマンタジン シンメトレル
ベンズトロピン コジェンティン
シプロフェタジン ペリアクチン
ジシクロミン ベンチル
ジフェンヒドラミン ベナドリル、ソミネックス2、ベニリン
アトロピンを含むジフェンオキシラート ロモチル
ヒドロキシジン ビスタリル、アタラックス
メクリジン アンチバート、ボニン
クエン酸オルフェナドリン ノルフレックス
オキシブチニン ジトロパン
プロクロペラジン コンパジン
プロメタジン フェネルガン
トリヘキシフェニジル アーテン
トリメトベンズアミド ティガン
一般名 商品名(登録商標)
カルバマゼピン テグレトール
クロナゼパム クロノピン
クロザバザム
エトスクシミド ザロンジン
フェルバメート フェルバトール
レベチラセタム ケプラ
ラモトリジン ラミクタール
フェノバルビタール
フェニトイン ジランチン
プリミドン マイソリン
トピラメート トパマックス
バルプロ酸塩 デパケン、デパコート
ビガバトリン サブリル
一般名 商品名(登録商標)
アミトリプチリン エラビル
アモキサピン アセンジン
ブプロピオン ウェルブトリン、ジバン
クロミプラミン アナフラニール
デシプラミン ノルプラミン、パートフラン
ドキセピン シネクアン
イミプラミン トフラニル
イソカルボキサジド マープラン
リチウム
マルプロチリン ルジオミール
ミルタザピン レメロン
ネファゾドン セルゾン
ノルトリプチリン アベンティル、パメロール
フェネルジン ナージル
プロトリプチリン ビバクチル
トラニルシプロミン パルネート
トリミプラミン スルモンチール
抗精神病薬
クロルプロマジン トラジン
フルフェナジン プロリキシン、パーミチル
チオリダジン メレリル
ロキサピン ロキシタン
クロザピン クロザリル
モリンドン モーバン
一般名 商品名(登録商標)
フルシトシン アンコボン
アンフォテリシンB ファンギゾン静注、アンフォテク、
アムビソーム,アベルセット
ケトコナゾール ニゾラール
フルコナゾール ジフルカン
グリセオフルビン フルビシンU/F、グリフルビンV、
クリサクシン
ナイスタチン ナイスタチン、マイコスタチン、
ニルスタット
イトラコナゾール スポラノックス
一般名 商品名(登録商標)
ビペリデン アキネトン
ブロモクリプチン パーロデル
レボドーパ ラロドーパ、シネメット
ペルゴリド ペルマックス
ロピニロール レキップ
セレギリン デプレニル、エルデプリル
トルカポン タスマール
抗不安薬
一般名 商品名(登録商標)
アルプラゾラム ザナックス
クロラゼペート トランセン
クロルジアゼポキシド リブリアム
ジアゼパム バリアム
エストラゾラム プロサム
フルラゼパム ダルマン
メプロバメート イクオニル、イクワジェシック、
ミルタウン
オキサゼパム セラックス
テマゼパム レストリル
トリアゾラム ハルシオン
一般名 商品名(登録商標)
ベタネコール デュボイド、ウレコリン
ガラタミン レミニル
フィソスチグミン
ピリドスチグミン メスチノン
リバスチグミン エクセロン
テトラヒドロアミノアシジン(タクリン) コグネックス
*患者がアセチルコリンエステラーゼ阻害物質をテストする場合を除く
一般名 商品名(登録商標)
アミオダロン コルダロン、パセロン
カンナビノイド
シメチジン タガメット
クラリスロマイシン ビアキシン
クロトリマゾール ロトリミン、マイセレックス
シクロスポリン ゲングラフ、ネオラール、サンジミューン
ダナゾール ダノクリン
エリスロマイシン エリ・タブ
フルコナゾール ジフルカン
インジナビル クリキシバン
イトラコナゾール スポラノックス
ケトコナゾール ニゾラール
ミコナゾール
ネルフィナビル ビラセプト
ニカルジピン
ノルフロキサシン
オメプラゾール プリロセック
プロポキシフェン ダルボン、ダルボン・プルヴュール
キニジン キニデックスエクステンタブ、
キナグリュートデユーラタブ
リトナビル カレトラ、ノルビル
サキナビル フォルトベーズ、インバライズ
トロレアンドマイシン タオ
ザフィルルカスト ジレウトン
一般名 商品名(登録商標)
エリスロマイシン・ベース E−マイシン、エリ−タブ、ERYC
エリスロマイシン、
遅延放出型エリスロマイシン
PCEディスパータブ
エリスロマイシンコハク酸エチル ペディアゾール
アセチルスルフィソキサゾール
免疫抑制剤
一般名 商品名(登録商標)
リンパ球免疫グロブリン Atgom
Rho(D)免疫グロブリン HypPho−D、MICRhoGAM
Rohm
アザチオパンナトリウム イムラン
バシリキシマブ シムレクト
ムロモナブ−CD3 オルトクローンOKT3
シクロスポリン ゲングラフ、ネオラール、サンジミューン
マイコフェノラートモフェチル セルセプト
ダクリツマブ ゼナパックス
酢酸グラチラマー コパクソン
タクロリムス プログラフ
シロリムス ラパミューン
一般名 商品名(登録商標)
ナイアシン/ニコチン酸 ナイアコール、コノビド、ニコラール、
スロナイアシン
プロブコール ロレルコ
クロフィブラート アトロミド−5
コレスチラミン コリバール、クエストラン、クエストラン(ライ ト)、
プレバライト、LoCHOLEST
コレセベラム WelChol
塩酸コレスチポール コレスチド
ゲムフィブロジル ロピド
魚油(オメガ−3脂肪酸−処方薬専用)
フルバスタチン レスコル
ロバスタチン メバコール
プラバスタチン プラバコール
シンバスタチン ゾコール
セリバスタチン ベイコール
オルリスタット ゼニカル
フェノフィブラート トリコール
デキストロチロキシンナトリウム コロキシン
ロスバスタチン クレストール
一般名 商品名(登録商標)
アンフェタミン デキセドリン
メエチルフェニダート リタリン
ペモリン サイラート
一般名 商品名(登録商標)
シクロベンザプリン フレキセリル
エルゴロイドメシラート ハイデルジン
イソトレチノイン アクテン
イソックスプリン バソジラン
メマンチン エビクザ
メトカルバモール ロバキシン
ニ塩酸ミベフラジル ポジコール
ミトキサントロン ノバントロン
ニモジピン ニモトップ
オキシブチニン ジトロパン
パパベリン パバビド
推定的認知エンハンサ
推定的処方外/処方認知エンハンサ(例えば、イチョウ、高用量ビタミンE、レシチン、エストロゲン、NSAIDS)は排除されないが、阻止されるべきではない。推定認知エンハンサが許容される場合、投薬量は無作為化に先立ち少なくとも3ヶ月間は用量が安定したものであるべきであり、試験の間は変更すべきでない。
1.完全臨床検査室
血液学
RBC(赤血球)
ヘモグロビン
ヘマトクリット
WBC(白血球)
血小板計数
差異(WBCが異常である場合)
好中球
リンパ球
単球
好酸球
好塩基球
SGOT(AST)
SGPT(ALT)
アルカリホスファターゼ
LDH
CPK(CPKが基準上限値の5倍まで高くなった場合は、CPK−MB、)
血中尿素窒素
塩化物
クレアチニン
尿酸
総タンパク量
アルブミン
ナトリウム
カリウム
グルコース
グロブリン
リン
カルシウム
HbAlc(Visit1の時のみ)
総ビリルビン
C−反応性タンパク質
TSHレベル(Visit1の時のみ)
遊離T4(サイロキシン)(Visit1の時のみ)
B12(Visit1の時のみ)
RBC葉酸(Visit1の時のみ)
C型肝炎(Visit1の時のみ)
RPR(Visit1の時のみ)
脂質プロフィール
総コレステロール
LDL−C
VLDL−C
トリグリセリド
HDL−C
ApoB
ApoE
血漿サンプリング
β−アミロイド(Aβ1−40、Aβ1−42)
S−100b
24S−ヒドロコレステロール(セレブロステロール)
RBC AChE−I
白血球ディプスティク判定
硝酸塩
ウロビリノーゲン
タンパク室
PH
血液
比重
ケトン
グルコース
Claims (10)
- a. 一定量のアセチルコリンエステラーゼ阻害物質又はその薬学的に許容される塩;
b. 一定量のスタチン又はその薬学的に許容される塩;及び
c. 薬学的に許容される担体又は希釈剤、
を含む医薬組成物。 - 活性5mgのスタチンと活性10mgのアセチルコリンエステラーゼ阻害物質;
活性10mgのスタチンと活性10mgのアセチルコリンエステラーゼ阻害物質;
活性20mgのスタチンと活性10mgのアセチルコリンエステラーゼ阻害物質;
活性40mgのアトルバスタチンカルシウムと活性10mgのアセチルコリンエステラーゼ阻害物質;
活性80mgのスタチンと活性10mgのアセチルコリンエステラーゼ阻害物質;
活性5mgのスタチンと活性5mgのアセチルコリンエステラーゼ阻害物質;
活性10mgのスタチンと活性5mgのアセチルコリンエステラーゼ阻害物質;
活性20mgのスタチンと活性5mgのアセチルコリンエステラーゼ阻害物質;
活性40mgのスタチンと活性5mgのアセチルコリンエステラーゼ阻害物質;及び
活性80mgのスタチンと活性5mgのアセチルコリンエステラーゼ阻害物質、
から成る群から選択された固定した組合せを含む、請求項1に記載の医薬組成物。 - 一定量のアトルバスタチン又はその薬学的に許容される塩を含む、請求項1又は2に記載の医薬組成物。
- 一定量のドネペジル又はその薬学的に許容される塩を含む、請求項3に記載の医薬組成物。
- 約0.20mg〜約20mgのドネペジル又はその薬学的に許容される塩;約5mg〜約80mgのアトルバスタチン又はその薬学的に許容される塩及び薬学的に許容される担体又は希釈剤を含む医薬組成物。
- アルツハイマー病を患う哺乳動物においてアルツハイマー病修飾効果を達成するために第2の医薬組成物と共に使用するための第1の医薬組成物において、該アルツハイマー病修飾効果は、前記第1及び第2の医薬組成物を別々に投与することによって達成される効果の合計よりも大きく、前記第1の医薬組成物が一定量のアトルバスタチン又はその薬学的に許容される塩及び薬学的に許容される担体又は希釈剤を含み、前記第2の医薬組成物が一定量のドネペジル又は薬学的に許容される担体又は希釈剤を含む、第1の医薬組成物。
- アルツハイマー病を治療するための医薬の製造を目的とする、それぞれ請求項1〜6のいずれか1項に記載の医薬組成物の使用。
- 安定化を必要とする哺乳動物においてアルツハイマー病の症候を安定化させるための医薬の製造を目的とする、それぞれ請求項1〜6のいずれか1項に記載の医薬組成物の使用。
- 前記安定化がアルツハイマー病評価等級−認知サブ等級(ADAS−Cog)によってか又はアルツハイマー病協調試験−臨床世界変化印象等級(ADCS−CGIC)によって評価される、請求項8に記載の使用。
- 1. アセチルコリンエステラーゼ阻害物質又はその薬学的に許容される塩である、一定量の第1の活性成分(a)及び
2. アトルバスタチン又はその薬学的に許容される塩である、一定量の第2の活性成分(b)、
の両方の組合せ投与による療法からの利益を享受するものと考えられ、従って(a)及び(b)の両方の投与が処方されているアルツハイマー病を患っているか又はアルツハイマー病のリスクがあると診断された哺乳動物を治療又は予防する方法において、かく診断され処方された前記哺乳動物に対し前記一定量の第1の活性成分(a)及び前記一定量の第2の活性成分(b)を投与するステップを含む方法であって、前記第1の活性成分(a)及び前記第2の活性成分(b)が薬学的に許容される担体又は希釈剤と共に単一の医薬組成物の形で一緒に投与される、方法。
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