JP2007530353A - 多数の制御デバイスを備えたバスシステムでの非コンパチビリティを認識する方法 - Google Patents

Abstract

本発明はとりわけ、原動機付き車両のバスシステムでの非コンパチビリティを認識するための方法に関する。原動機付き車両において多数の制御デバイスを備えたバスシステムでの非コンパチビリティをできる限り確実に認識することができるために、第１及び第２の制御デバイスに、該当制御デバイスのタイプを認識する制御デバイス認識情報若しくは識別子を記憶すること、第１及び第２の制御デバイスに、該当制御デバイスのシーケンス制御を認識するバージョン情報、特にバージョン番号を記憶すること、第１の制御デバイスがその第１制御デバイス認識情報及び／又はその第１バージョン情報を第２の制御デバイスに伝送すること、第２の制御デバイスがコンパチビリティ基準テーブルを呼び出し、そして制御デバイス認識情報とバージョン情報のいずれの組み合わせが、それゆえにどの制御デバイスとその該当するシーケンス制御がコンパチブルに第２の制御デバイスとつながるかを前記コンパチビリティ基準テーブルが示すことが提案される。

Description

本発明は、請求項１の上位概念（所謂おいて部分、プリアンブル部分）に係る、多数の制御デバイスを備えた原動機付き車両（自動車両）のバスシステムでの非コンパチビリティを認識するための方法に関する。

非コンパチビリティは制御デバイスの取付によって様々な展開状態を、特に車両の素人による修理の際に生じ得る。非コンパチビリティは車両の機能効率を損ね得る。場合によっては明らかでなく殆ど予見できずに欠陥となることが問題である。

本発明の課題は特に、原動機付き車両における多数の制御デバイスを備えたバスシステムでの非コンパチビリティを広範囲に確実に確認し得る方法をもたらすことにある。

この課題は、請求項１に係る方法により解決される。本発明の有利な形態は、従属請求項の対象である。
多数の制御デバイスを備えたバスシステムにおける非コンパチビリティを確認するための本発明に係る方法の基本的なアスペクトは、次の方法ステップの実行にある。

第１制御デバイス並びに第２制御デバイスにおいて、該当の制御デバイスのタイプを認識する制御デバイス認識情報若しくは識別子が記憶される。制御デバイス認識情報若しくは識別子は、該当の制御デバイスによって実行される機能（操作）シーケンス及び／又は該当の制御デバイスのハードウェアバージョンに関する帰納的推論をとりわけ可能にする。

第１制御デバイス並びに第２制御デバイスにおいて更に、該当の制御デバイスのシーケンス制御を認識するバージョン情報、特にバージョン番号が記憶される。
バージョン情報は、該当の制御デバイスによって実行される機能（操作）シーケンス及び／又はシーケンス制御の現実及び／又は該当の制御デバイスのハードウェアバージョンに関する帰納的推論をとりわけ可能にする。

第１制御デバイスは、第２制御デバイスにその第１制御デバイス認識情報及び／又はその第１バージョン情報を伝える。
第２制御デバイスは、特に当該第２制御デバイスに記憶されているコンパチビリティ基準テーブルを呼び出す。コンパチビリティ基準テーブルは、制御デバイスと認識情報とバージョン情報から成るいずれの組み合わせが、それゆえにいずれの制御デバイスとその該当のシーケンス制御が第２制御デバイスと互換性のあるように若しくはテストされるように関連があるかを示す。

制御デバイスは、本発明によれば特に、１つ以上のソフトウェアモジュールを有する物理的な制御デバイスと理解される。各ソフトウェアモジュールは少なくとも１つの機能を実行する。言い換えれば、各物理的制御デバイスは１つか複数の仮想制御デバイスを形成する。今日以前の通常の制御デバイスの場合、各制御デバイスは単に唯一の機能を実行する。それで例えば発動機制御のためと車両のエネルギー処理のための分かれた物理制御デバイスがある。特に本発明の制御デバイスでは、少なくとも１つのデータプロセッサーと少なくとも１つの揮発性メモリを備えた装置に関わっており、プロセッサーは１つ又は複数のソフトウェアモジュールを実行する。

本発明に係る方法の一つの形態の場合、逆に第２制御デバイスも第１制御デバイスにその制御デバイス認識情報とそのバージョン情報を伝えることが想定される。
要するに、この方法は原動機付き車両のバスシステムにおいて若しくは通信ネットワークにおいて多数の制御デバイスを用いる場合に非コンパチビリティの分散された認識を可能とする。２つずつの制御デバイス間のコンパチビリティの点検が実行されるだけでなく、各制御デバイスは夫々別の制御デバイスに対するコンパチビリティを検査する。２つの制御デバイス間の通信接続が作り上げられる前に、好ましくはコンパチビリティに関する夫々２つの独立した検査が行われ、そのことは本発明の方法を用いるバスシステムの信頼性を明らかに高める。特に安全臨界領域（sicherheitskritischen Bereichen）における誤作動が回避可能である。本発明に係る分散した解決法は追加的な制御デバイスなしで済む。単にバス負荷とメモリ需要がほんの僅かだけ増える。

本発明の一つの実施形の場合、或る制御デバイスが他の制御デバイスにその制御デバイス認識情報とそのバージョン情報を当該他の制御デバイスの要請に応じて伝えることが想定される。

これによって、コンパチビリティに関する点検を必要に応じ且つ適当な時点で、例えば応答を求められる制御デバイス若しくは要請される制御デバイスの「アイドリング」において実施することが可能である。

本発明の一つの形態の場合、第１制御デバイスはその制御デバイス認識情報及び／又はそのバージョン情報を、要請されて又は要請されずにバスシステムにおける一般のあらゆる他の制御デバイスにコンパチビリティの検査のために伝える。

本発明の一つの実施形の場合、伝送は周期的に及び／又は他の制御デバイスの要請に応じて及び／又はバスの負荷が小さい場合に及び／又は原動機付き車両の運転開始前に実施される。

特にバスの負荷能力を十分用いていない間の伝送によって若しくはあらゆる他の制御デバイスへ情報を「報知すること（broadcast）」によって、コンパチビリティ検査を素早くして、バスに存する多数の制御デバイスから非コンパチブルな制御デバイスを検出することが可能である。

本発明の他の実施形にあっては、単に制御デバイス間の論理的な接点が与えられる場合、単に該当の制御デバイスのバージョン情報だけが伝えられる。これは、多数の制御デバイス若しくはそれらのシーケンス制御が同じハードウェアで作動している場合が該当する。

本発明の一つの形態の場合、各制御デバイスは、一つ以上の他の制御デバイスによって伝えられた制御デバイス認識情報及び／又はバージョン情報を、各制御デバイスに割り当てられたコンパチビリティ基準テーブル若しくはその登録事項と比較する。

コンパチビリティ基準テーブルは好ましくは、各制御デバイスのメモリに格納され若しくは整理される。
本発明の一つの実施形の場合、各制御デバイスは、受信したバージョン情報をコンパチビリティ基準テーブルの登録事項と比較し、一致の場合に（だけ）送信する制御デバイスと互換性のあるように通信する。

それで、受信する制御デバイスは受信した制御デバイス認識情報に基づいて、送信する制御デバイスのために、特に受信する制御デバイスに格納されているコンパチビリティ基準テーブルにおける登録事項が存在するか否か、場合によってはいずれのバージョン情報が上記登録事項に記載されているか否か、が検知される。次のステップにおいて、受信するバージョン情報は一致点検のために登録事項に記載されているバージョン情報と比較される。

バージョン数字の形態をした受信バージョン情報が登録事項に記載されたバージョン情報若しくはバージョン数字よりも大きい及び／又は最新であるために、受信バージョン情報が登録事項に記載されたバージョン情報と一致しない場合、本発明の一つの実施例にあっては、バージョン数字がコンパチビリティ基準テーブルに登録されたバージョン数字よりも大きい及び／又は最新である場合に受信する制御デバイスも送信する制御デバイスと通信することが想定される。

本発明の一つの実施例の場合、否定的な比較において該当の受信制御デバイス及び／又は該当の送信制御デバイスが間違い報知を発生する及び／又は働きを拒否する及び／又は限定された作動のみを実行する若しくは作動しないことが想定される。

本発明は更に、多数の制御デバイスを備え本発明に係る方法を実施することで当該制御デバイスの下で非コンパチビリティを確認する好ましいバスシステムを可能にする。同じように、本発明は、原動機車両に配置され本発明に係る方法の実施を指示する、多数の制御デバイスを備えたバスシステムにおける非コンパチビリティを確認するためのコンピュータプログラム製品を可能にする。

Claims (12)

1. 多数の制御デバイスを有した原動機付き車両のバスシステムでの非コンパチビリティを認識するための方法において、
   −第１及び第２の制御デバイスに、該当制御デバイスのタイプを認識する制御デバイス認識情報若しくは識別子を記憶すること、そして制御デバイス認識情報若しくは識別子は、特に該当の制御デバイスによって実行される機能シーケンス及び／又は該当の制御デバイスのハードウェアバージョンに関する帰納的推論を可能にする、
   −第１及び第２の制御デバイスに、該当制御デバイスのシーケンス制御を認識するバージョン情報、特にバージョン番号を記憶すること、そして当該バージョン情報は、該当の制御デバイスによって実行される機能シーケンス及び／又はシーケンス制御の現実及び／又は該当の制御デバイスのハードウェアバージョンに関する帰納的推論を特に可能にする、
   −第１制御デバイスがその第１制御デバイス認識情報及び／又はその第１バージョン情報を第２制御デバイスに伝送すること、
   −第２制御デバイスがとりわけ第２制御デバイスに記憶されているコンパチビリティ基準テーブルを呼び出し、そして制御デバイス認識情報とバージョン情報のいずれの組み合わせが、それゆえにどの制御デバイスとその該当するシーケンス制御がコンパチブルに第２制御デバイスと通信するかを前記コンパチビリティ基準テーブルが示すこと、
   を特徴とする方法。
2. 逆に第２制御デバイスもその第２制御デバイス認識情報及び／又はその第２バージョン情報を第１制御デバイスに伝送することを特徴とする請求項１に記載の方法。
3. 一方の制御デバイスがその制御デバイス認識情報及び／又はそのバージョン情報を他方の制御デバイスに当該他方の制御デバイスの要請に応じて伝送することを特徴とする請求項１又は２に記載の方法。
4. 第１制御デバイスがその制御デバイス認識情報及びそのバージョン情報を、要請されて又は要請されずに、バスシステムにおける一般のあらゆる他の制御デバイスに、コンパチビリティの検査のために伝送することを特徴とする請求項１〜３のいずれか一項に記載の方法。
5. 伝送が周期的に及び／又は他の制御デバイスの要請に応じて及び／又はバスの負荷が小さい場合に及び／又は原動機付き車両の運転開始前に実施されることを特徴とする請求項４に記載の方法。
6. 単に制御デバイス間の論理的な接点が与えられる場合、単に該当の制御デバイスのバージョン情報だけが伝送されることを特徴とする請求項１〜５のいずれか一項に記載の方法。
7. 各制御デバイスは、一つ以上の他の制御デバイスによって伝えられた制御デバイス認識情報及び／又はバージョン情報を受信し、各制御デバイスに割り当てられたコンパチビリティ基準テーブル若しくはその登録事項と比較することを特徴とする請求項１〜６のいずれか一項に記載の方法。
8. 各制御デバイスは、受信したバージョン情報をコンパチビリティ基準テーブルの登録事項と比較し、一致の場合に送信する制御デバイスと互換性のあるように通信することを特徴とする請求項７に記載の方法。
9. バージョン情報がバージョン番号であり、当該バージョン番号がコンパチビリティ基準テーブルに登録されたバージョン番号よりも大きな場合に、受信する制御デバイスもまた送信する制御デバイスと通信することを特徴とする請求項８に記載の方法。
10. 否定的な比較にて、該当の受信制御デバイス及び／又は該当の送信制御デバイスが間違い報知を発生する及び／又は働きを拒否する及び／又は限定された作動のみを実行する若しくは作動しないことを特徴とする請求項７又は９に記載の方法。
11. 請求項１〜１０のいずれか一項に記載の方法を実施することで、多数の制御デバイスを備え当該制御デバイスの下で非コンパチビリティを確認するバスシステム。
12. 原動機車両に配置され、多数の制御デバイスを備えたバスシステムにおける非コンパチビリティを確認するためのコンピュータプログラム製品において、請求項１〜１０のいずれか一項に記載の方法の実行を指示することを特徴とするコンピュータプログラム製品。