JP2007529556A - 認知障害の処置に有用なアセチルコリンエステラーゼ阻害剤およびn−メチル−d−アスパラギン酸拮抗剤 - Google Patents

認知障害の処置に有用なアセチルコリンエステラーゼ阻害剤およびn−メチル−d−アスパラギン酸拮抗剤 Download PDF

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Abstract

本発明は、フェンセリンまたはその薬学的に許容される塩の有効量およびメマンチンまたはその薬学的に許容される塩の有効量を被験者に投与することにより被験者における認知障害を処置する、組成物および方法に関し、それによって被験者における認知障害を処置する。

Description

技術分野
本発明は、フェンセリン(phenserine)化合物のようなコリンエステラーゼ阻害剤をメマンチンのようなN-メチル-D-アスパラギン酸アゴニストと組み合わせて用いる、薬学的組成物および方法に関する。
関連出願の相互参照
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み入れられる、2004年3月19日提出の米国特許仮出願第60/554,551号の恩典を主張する。
背景
アルツハイマー病(「AD」)は、被験者が進行性の神経変性、認知能力の完全な喪失を来たし、かつ早期に死ぬ、認知症の1つの形態である。アルツハイマー病は、脳内の重大な構造の変化、海馬および皮質におけるニューロンの喪失、細胞内タンパク質沈着の蓄積(神経原線維変化)、ならびに細胞外タンパク質沈着の蓄積(アミロイドまたは老人斑)と関連する複雑な認知障害である。老人斑の主要な構成成分は、より大きなアミロイド前駆体タンパク質(β-APP)内に存在するβ-アミロイドペプチド(Aβ)である。β-APPの正常な代謝は、アミロイド生成性Aβペプチドの形成を妨げるAβ領域内のタンパク質分解切断を含み、細胞外液中への非アミロイド生成性の可溶性β-APP断片の放出に有利である。Aβ形成は、β-APP過剰発現、または構成的β-APPプロセシング経路を変えるミスセンス変異体が原因で増加し得る。証拠は、非アミロイド生成性β-APPは神経保護性だが、Aβはアルツハイマー病において神経細胞死をもたらす細胞傷害過程の主要な原因の1つである可能性があることを示唆する。
加えて、コリン作動系における欠陥が、正常な老化およびアルツハイマー病に関係する認知機能障害の根底にあることが示唆されている(Bartus et al., Science 217:408-417 (1982) (非特許文献1); Fisher et al., Neurobiol. Aging 13:9-23 (1992) (非特許文献2))。多くの研究が、これらの機能障害の有望な処置としてコリン様作用代償療法の開発に集中している。それらの中でも、フィソスチグミン(「Phy」)およびテトラヒドロアミノアクリジン(「ThA」)のようなコリンエステラーゼ阻害剤が、動物(Rupniak et al., Neurobiol. Aging 11:09-613 (1990) (非特許文献3); Murray et al., Psychopharmacology 105:134-136 (1991) (非特許文献4))およびヒト患者(Mohs et al., J. Am. Geriatr. Soc. 3:749-757 (1985) (非特許文献5); Summers et al., N. Engl. J. Med. 315:1241-1245(1986) (非特許文献6))の両方において、記憶促進効果について調べられている。
他の作用物質はアセチルコリンエステラーゼ(「AChE」)の選択的阻害剤として提案されている。たとえば、ヘプチル-フィソスチグミン(「ヘプチル-Phy」)は、親化合物よりも、より大きな親油性、コリンエステラーゼに対するより長い阻害作用、およびより少ない毒性での、脳内アセチルコリンのより持続的な増加を有すると記載されている(Brufani et al., Pharmacol. Biochem. Behav. 26:625-629 (1987) (非特許文献7))。しかしながら、ヘプチル-Phyの治療域が臨床使用に十分広いかについての懸念が存在する。
フェンセリン((-)-N-フェニルカルバモイルエセロリン)は、優れた選択的AChE阻害剤(「AChEI」)として同定され、従って老化およびアルツハイマー病と関係がある認知機能障害の治療のための作用物質として適している(例えば、米国特許第5,409,948号(特許文献1)、および同第5,171,750号(特許文献2)を参照のこと。それら両方の内容は本参照により組み入れられる)。ADにおける著しいコリン作動性喪失は、コリン作動性神経伝達物質アセチルコリン(ACh)、およびAChを分解するAChEの合成に関与する酵素コリンアセチルトランスフェラーゼの劇的な減少を伴う(Perry, et al. (1978) Brit. Med. J., 2 6150:1457-1459 (非特許文献8); Whitehouse, et al., (1982) Science 215:1237-1239 (非特許文献9))
さらに、アルツハイマー病におけるニューロンの変性は、グルタミン酸作動性シナプスの喪失に関係している。さらに、グルタミン酸作動系は、β-APP代謝における変化の媒介に関係しており、このようなAβ形成がアルツハイマー病の被験者の脳内で見られるような、グルタミン酸作動性神経伝達およびグルタミン酸レベルの欠乏により促進される可能性がある。
現在のところ、アルツハイマー病は治癒または予防することができない。しかしながら、β-APPの産生を減ずる、Aβの形成を妨げる、またはAβ毒性を減ずる戦略がアルツハイマー病の進行を遅らせる可能性がある。
米国特許第5,409,948号 米国特許第5,171,750号 Bartus et al., Science 217:408-417 (1982) Fisher et al., Neurobiol. Aging 13:9-23 (1992) Rupniak et al., Neurobiol. Aging 11:09-613 (1990) Murray et al., Psychopharmacology 105:134-136 (1991) Mohs et al., J. Am. Geriatr. Soc. 3:749-757 (1985) Summers et al., N. Engl. J. Med. 315:1241-1245(1986) Brufani et al., Pharmacol. Biochem. Behav. 26:625-629 (1987) Perry, et al. (1978) Brit. Med. J., 2 6150:1457-1459 Whitehouse, et al., (1982) Science 215:1237-1239
発明の概要
本発明は、被験者における認知障害の発症または進行を処置および/または遅らせる方法に関し、本方法はフェンセリン化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルの有効量を被験者へ投与する段階およびメマンチンまたはその薬学的に許容される塩の有効量を被験者に投与する段階を含み、それによって被験者における認知障害の発症または進行を処置および/または遅らせる。
本発明はまた、一日あたり約10 mgから約20 mgの間である有効量のメマンチン、および一日あたり約5 mgから100 mgの間である有効量のフェンセリン化合物を投与することによる、認知障害の発症または進行を処置および/または遅らせる方法にも関する。
本発明は、認知障害、例えばAD、認知症、加齢に伴う認知症、血管性認知症、Aβ神経毒性および/またはパーキンソン病の発症または進行を処置および/または遅らせる方法、ならびにその処置または遅延に有用な組成物にさらに関する。例示的な態様において、AChEIおよびNMDA拮抗剤は、認知機能を改善するため、および認知障害、例えばADの進行を遅らせるために被験者に同時投与される。
本発明はまた、AD、加齢に伴う認知症、認知症、血管性認知症、および/またはパーキンソン病の処置のための、フェンセリン化合物またはその薬学的に許容される塩、およびメマンチンまたはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物を製造する方法にも関する。
発明の詳細な説明
ADは、約450万人のアメリカ人を冒している、記憶、判断および論理的に考える能力に影響を及ぼす変性状態である。本発明は、AD、認知症、血管性認知症、およびパーキンソン病のような認知疾患を処置する改良された方法を提供する。
フェンセリンのような薬物は、神経伝達物質アセチルコリンの有効性を増大させることにより作用すると考えられている。対照的に、N-メチル-D-アスパラギン酸(「NMDA」)拮抗剤はグルタミン酸の作用を阻止することにより働くと考えられている。本発明は、改良された処置をもたらすための、フェンセリン化合物と組み合わせたNMDA拮抗剤の有益な使用法を提供する。例えば、グルタミン酸毒性を妨げかつAβの産生または蓄積を減じうるNMDA拮抗剤、およびAChEIでありかつ/またはβ-APPの産生を減ずるフェンセリン化合物の同時投与は、神経細胞死を防ぐのに役立つ可能性がある処置法を提供し、かつ/または追加の神経伝達物質の利用の可能性を提供し、かつ/またはコリン作動性の過度の刺激を減少し、それにより被験者の認知能力を高めかつ/または疾患の進行を遅らせる。例示的な態様において、NMDA拮抗剤は被験者における認知能力、すなわち学習または記憶を減じない(Longo, F. M. and S. M. Massa, (2004) Neuroprotective Strategies in Alzheimer's Disease, NeuroRx(登録商標) 1:117-127、参照により組み込まれる)。
本明細書において用いられる、「同時投与」、「組み合わせて」、「の組合せ」という表現または2つもしくはそれ以上の薬物もしくは化合物を指す類似の表現は、複数の化合物が処置中の被験者において同時に存在することを意味する。化合物は同時に、または異なる時点で任意の順序で順次投与されてもよい。しかしながら、処置効果の所望の増強を提供するために、化合物は十分に近接した時間に投与されるべきである。化合物は、同じ投与経路または異なる投与経路により投与されてもよい。このような化合物についての適切な投与間隔、経路および投与の順番は、当業者には本開示に照らして容易に明らかである。
本明細書において用いられる、「処置する」または「処置」は完全な治癒を必要としない。基礎疾患の症状または関連した状態が少なくとも減ぜられかつ/または遅れること、および/または症状をもたらす、根底にある細胞性の、生理的な、もしくは生化学的な原因または機序の1つまたは複数が減ぜられ、遅れ、かつ/または除去されることを意味する。この文脈で用いられる、減ぜられるまたは遅れるは、未処置疾患の生理的状態だけではなく、未処置疾患の分子状態を含む、未処置疾患の状態に対しての比較であることを意味することが理解される。
本明細書において用いられる場合、「有効量」は、被験者における疾患の状態を改善または処置するために効果的である、被験者へ投与される活性成分の量を意味する。
本明細書において用いられる、「フェンセリン化合物」はフェンセリンおよび/または(+)-フェンセリンならびにその薬学的に許容される塩およびエステルを意味する。本明細書において用いられる、「フェンセリン」は負の鏡像異性体、(-)-フェンセリン、ならびにその薬学的に許容される塩およびエステルを意味する。フェンセリン化合物、フェンセリンおよび/または(+)-フェンセリンのような化合物への言及は、1つまたは複数の化合物の薬学的に許容される塩およびエステルへの言及を含むことが理解されるべきである。
薬学的に許容される塩は、酒石酸塩、ギ酸塩、クエン酸塩、サリチル酸塩、フマル酸塩、シュウ酸塩、リン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フェニルコハク酸塩、塩酸塩、臭化水素塩、スルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、ヨウ化水素酸塩、スルファミン酸塩、硫酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、トリクロロ酢酸塩、グルコン酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、コリンヒドロクロラート、p-トルエンスルホン酸塩、シクロレキシルスルホン酸塩、シクロヘキシルスルファミン酸塩、キニン酸塩、重炭酸塩、重硫酸塩、重酒石酸塩、ホウ酸塩、臭化物、エデト酸カルシウム、カンシラート、炭酸塩、塩化物、クラブラン酸塩、ジヒドロクロリド、エデト酸塩、エジンラート、エストレート、エシレート、グルセプテート、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコリルアルサンラート、ヘキシルレソルシナート、ヒドラバミン、ヒドロキシナフトアート、ヨウ化物、イセチオン酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マンデル酸塩、メシラート、臭化メチル、メチルニトラート、硫酸メチル、一カリウムマレイン酸塩、ムカート、硝酸塩、N-メチルグルカミン、グルコヘプトン酸塩、ラウリルスルホナート、パモ酸塩(エンボナート)、パルミチン酸塩、パントテン酸塩、二リン酸塩、ポリガラクツロナート、カリウム、ナトリウム、ステアリン酸塩、塩基性酢酸塩、タンニン酸塩、テオクラート、トリエチオジド、トリメチルアンモニウム、オレイン酸塩および/または吉草酸塩を含む。
Figure 2007529556
NMDA受容体は、イオンチャネルを活性化するため(すなわち、チャネルを開くため)にグルタミン酸およびグリシンによる同時結合を必要とする。グルタミン酸およびグリシンのための結合部位に加え、NMDA受容体は、Mg2+、Zn2+、ポリアミン、および外因性リガンドが結合する他の別個の調節部位を含む。Mg2+、およびメマンチンのようなNMDA拮抗剤である外因性リガンドのための結合部位は、チャネル内部に位置し、チャネルが活性化される、すなわち「開口状態」にある場合のみ薬理学的調節に利用できる。したがって、メマンチンは「オープンチャネル型」、「非競合型」または「使用依存性」のNMDA受容体拮抗剤として見なされてもよい。
メマンチンは、数人の被験者においてADの症状の処置に役立つことが報告されているが、疾患の基礎病理を緩和することは報告されていない。メマンチン(塩酸塩として)は、C12H21N・HCl(1-アミノ3,5-ジメチルアダマンチン-ヒドロクロリド) の分子式を持つ1-アミノ-3,5-ジメチルアダマンタン塩酸塩である。メマンチンの記述は、活性型かつ毒性がより少ない代謝物、1-アミノ-3-ヒドロキシメチル-5-メチルアダマンタン(Mrz 2/373)ならびにその薬学的に許容される塩およびエステルを含むことが理解されるべきである。67mVでニューロン受容体に対するメマンチンのIC50は1.4μMである。それはMerz & Co., Frankfurt, Germanyから市販されている。
メマンチンは、迅速な遮断反応速度および非遮断反応速度を有する、低から中程度の親和性の、非競合的なN-メチル-D-アスパラギン酸、電位依存性の受容体拮抗剤である。それゆえに、メマンチンは、病的状態下のグルタミン酸による受容体の持続的活性化(興奮毒性)を遮断し、通常の生理的活性化の間はNMDA受容体チャネルを迅速に離れると考えられている。これらの特性はまた、他のNMDA受容体拮抗剤(例えば、解離性麻酔薬、ケタミン、およびMK-801)からメマンチンを区別し、そして比較的高い治療限界を伴う良好な安全性および耐容性を与える。このように、メマンチン投与は過剰なグルタミン酸放出に関連する神経毒性および神経変性を低減すると考えられている。そのうえ、メマンチンは学習または記憶を損なうとは考えられていない。対照的に、他のNMDA拮抗剤は通常、学習および長期増強(「LPT」)を阻害する(Kelly et al. (1997) Response-reinforcement lerning is dependent on NMDA receptor activation in the nucleus accumbens core, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 94:12174-12179を参照のこと)。
ヒトにおいて、メマンチンは経口投与後に生物学的に利用でき、主として尿中に排出される最小代謝作用を受け、そして60から80時間の最終的な排出半減期を示す。メマンチンは、水溶性で、0.52のCSF/血清比で急速に血液脳関門を通過する。メマンチンは、インビトロでチトクロームP-450(CYP-450)イソ酵素を阻害せず、薬物動態は報告によれば食物、性別、または年齢による影響を受けない。
メマンチンの投与量は医者により決定されてもよく、例えば、20 mg/日までの用量でのメマンチンがADを処置するために用いられてもよい。例えば、メマンチンは10 mg/日の投与量で投与されてもよい。現在、メマンチンは約10 mg、一日2回の投与量で投与される。本発明は、約1 mgと約40 mgの間の、5 mgのようなそれらの間の任意の全ての数字を含む投与量でメマンチンの使用を企図し、そのような投与量は一日1回より多く、例えば一日1回または2回で投与されてもよい。メマンチンは、さまざまな神経変性障害(例えば、認知症、神経障害性の疼痛、痙縮、およびパーキンソン病)において許容される安全性および耐容性プロファイルを示している。
フェンセリンは、フィソスチグミンおよびタクリンと比較して毒性が低い高度に選択的なAChEIであり、動物モデルにおいて認知力を強度に高める(Greig NH et al. (2000) The Experimental Alzheimer Drug Phenserine: Preclinical Pharmacokinetics and Pharmacodynamics, Acta Neurol Scand Suppl. 176:74-84を参照のこと)。コリン作動性機能に対するフェンセリンの時間依存的効果を決定するために、AChE活性、脳および血漿薬物レベルならびに脳細胞外アセチルコリン(ACh)濃度を、フェンセリン投与前および後にラットにおいて計測した。i.v.投与の後に、脳薬物レベルは血漿中で到達した値より10倍高く、5分以内にピークに達し、それぞれ8.5分および12.6分の半減期で急速に消失した。対照的に、高い(>70%)かつ長期持続性のAChEの阻害が達成された(半減期>8.25h)。覚醒自由行動フェンセリン処置ラットにおける、インビボでの線条体マイクロダイアリシスは、脳AChレベルで3倍より大きな上昇を示した。フェンセリンは、このように、急速に吸収され、かつ身体から取り除かれるが、良好な耐容性を示す用量で脳コリン作動性機能の長期持続性刺激を生じ、そして故にADのような認知障害のための薬物として優れた特性を有する。さらに、AChEの選択的阻害は潜在的なBChE副作用を最小にする。その短い薬物動態半減期に加えて、その長時間作用性が、投与頻度を減じ、身体薬物曝露を低減し、高齢者によく見られる薬物代謝の個体差に対する薬物作用の依存性を最小にする。したがって、当業者は、フェンセリンのような認知能力を増加する薬物を、フェンセリンの作用に悪影響を与えることが予測される一般的なNMDA拮抗剤と組み合わせない。
例えばフェンセリンのようなAChE阻害剤の投与による、コリン作動性刺激はグルタミン酸放出を減ずる(Colgin et al. (2003) Septal Modulation of Excitatory Transmission in Hippocampus, J. Neurophysiol. 90:2358-2366; Colgin et al. (2003) Cholinergic plasticity in the Hippocampus, Proc. Natl. Acad. Sci USA 100(5):2872-2877)。それゆえに、メマンチンがフェンセリンとの同時投与である場合、低用量のメマンチンを認知性疾患を効果的に処置するために用いてもよく、それにより望ましくない副作用を低減する。加えて、フェンセリン化合物およびメマンチンの同時投与は、フェンセリンの作用を通じてグルタミン作動性刺激を減ずること、および/またはメマンチンの作用を通じてグルタミン酸誘導性の神経毒性を減ずるもしくは防ぐことの両方による相乗的な効果、ならびにフェンセリンおよび/またはその異性体、例えばフェンセリンの(+)鏡像異性体のAβ効果をもたらす可能性がある。
Stojiljkovic et al.「Memantine Treatment Improves Antidotal Efficacy Of Atropine, Hi-6 And Diazepam In Rats Poisoned With Soman」は、アトロピン、HI-6、およびジアゼパムを伴うメマンチンおよびその代謝物(Mrz 2/373)は、ソマン中毒ラットにおいてフィソスチグミンまたはピリドスチグミンより予防の点で優れていたことを報告している。HI-6およびMrz 2/373の同時投与は、赤血球アセチルコリンエステラーゼ活性でソマン単独群と有意差を生じるだけであり、著者らは、結果は前に引用されたものとは異なったと結論を下した。この報告は、認知疾患の処置についてフェンセリン化合物およびメマンチンを扱わず、それらの結果が以前の結果と一致しないことを見出した。
例示的な態様において、メマンチンは、認知疾患を有するかまたは認知疾患を発症する危険性があると考えられる被験者へフェンセリンと共に同時投与される。理論によりとらわれた願望なしに、フェンセリンおよびメマンチンの同時投与は、神経保護、Aβの減ぜられた蓄積、およびグルタミン酸誘導性毒性の減少の複数の別個の機構、ならびにコリン作動性刺激を経ることによる認知改善を提供すると考えられる。それ故に、本発明の処置は、疾患を処置することおよび疾患の進行を防ぐまたは遅延させることの両方により、当技術分野において著しい改善を提供する。
もう1つの例示的な態様において、メマンチンは、認知疾患を有するかまたは認知疾患を発症する危険性があると考えられる被験者へフェンセリンおよび(+)-フェンセリン両方と共に同時投与される。理論によりとらわれた願望なしに、フェンセリンおよび(+)-フェンセリンの組合せは、コリン作動性過剰刺激を生ずることなしにβ-APP(およびAβの蓄積)の合成をさらに減ずると考えられる。それ故に、コリンエステラーゼ活性を欠く(WO00/248150を参照のこと)(+)-フェンセリンの投与量は、本態様において、コリン作動性過剰刺激を生じることなしに、Aβの産生を効果的に減ずるための本発明のガイダンスを用いて当業者により調整されてもよい。従って、被験者に投与されるフェンセリンおよび(+)-フェンセリンの相対量は、コリン作動性刺激およびβ-APP抑制の所望のレベルを成し遂げるよう調整されてもよく、例えば、もし15 mg一日2回のフェンセリンおよび30 mg一日2回の(+)-フェンセリンの投与量が所望のレベルのβ-APP阻害を生じることが見出されるが、増加されたコリン作動性刺激が望ましいならば、それぞれ、フェンセリンの投与量は例えば20または30 mg一日2回に増加され、(+)-フェンセリンの投与量は25または15 mg一日2回に低減されてもよい。
もう1つの例示的な態様において、メマンチンは認知疾患を有するかまたは認知疾患を発症する危険性があると考えられる被験者へ(+)-フェンセリンと共に同時投与される。理論によりとらわれた願望なしに、(+)-フェンセリンおよびメマンチンの同時投与は2つの別個の機構の神経保護である、Aβの減ぜられた蓄積、およびグルタミン酸誘導性毒性の減少を提供すると考えられる。従って、本発明の処置は、認知疾患の発症を防ぐ、または進行を遅らせることにより、当技術分野において著しい改善を提供する。
哺乳動物、例えばヒトのためのフェンセリンの有効量は、処置される被験者の年齢、体重、活動レベルまたは状態のような因子により変化する可能性がある。通常、本発明による化合物の効果的な投与量は、経口投与かまたは直腸投与かのいずれかにより一日1から3回投与される場合、約1から800ミリグラムである。この投与量は通常、一日につき、投与される被験者の体重のキログラム当たり約0.002から約50ミリグラムである。好ましくは、成人に対して約10から約300ミリグラムが一日に1から3回、経口的または直腸内に投与される。必要とされる用量は、腸管外で投与された場合、非常に少ない。好ましくは、成人に対して約0.01から約150ミリグラムが一日に1回または2回、筋内にまたは経皮的に投与されてもよい。
共にフェンセリン化合物であるフェンセリンおよび(+)-フェンセリンは、任意の薬学的に許容される量、例えば体重のキログラム当たり0.001グラムから約1グラムの範囲の量で投与され得る。例示的な態様において、化合物は、5 mg一日2回 bid、10 mg bid、15 mg bid、20 mg bid、25 mg bid、30 mg bid、35 mg bid、40 mg bid、45 mg bid、50 mg bid、55 mg bid、60 mg bidを含む、約5 mgから約120 mgの間の投与量で投与される。もう1つの例示的な態様において、化合物は7.5 mg一日2回、または15 mg一日2回の投与量で投与される。さらにもう1つの例示的な態様において、化合物は10 mg一日2回の投与量で投与される。しかしながら、本明細書において示される情報に基づけば、さらなる有効量の決定は十分に当業者の技術の範囲内にある。
フェンセリンおよび他のコリンエステラーゼ阻害剤の経口投与/摂取は、腸管外で投与された同じ投与量と比べて、消化管を通って全身循環系に入る移行の間の薬物の代謝のため、被験者においてより少ない反応を引き出す。したがって、活性のある薬物の代謝分解は、代替経路による薬物の投与により、少なくとも部分的には回避される可能性がある。このような代替経路の例は、頬内または舌下投与および腸管外投与を含む。これらの経路により投与される薬物は、腸壁および肝臓代謝を避け、それにより経口投与と比べて生物学的利用可能性の増加を生ずる。フェンセリンの頬内または舌下投与はどちらも以前の刊行物または特許から公知ではなく、どちらも以前の刊行物または特許中に有益な徐放性の血漿プロファイルが見出されない。
本発明の化合物は、担体または賦形剤と共に、組成物中に約0.1から99重量%および好ましくは約25-85重量%の量で活性成分を含む薬学的組成物(重量%)で、一般的に用いられる。化合物は当技術分野において公知の方法を用いる薬学的使用のために製剤化される可能性がある。例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th Ed. (1990, Mack Publishing Co., Easton, Pa)を参照のこと。よって、活性化合物および緩効性マトリックスの混和が実施される可能性がある。
液体または固体いずれの単位剤形でも容易に経口投与のために調製し得る。例えば、第二リン酸カルシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、硫酸カルシウム、デンプン、タルク、乳糖、アカシア、メチルセルロースおよび機能的に類似の材料のような、薬学的賦形剤または担体として、従来の成分と混和される。徐放性製剤は任意で用いられてもよい。高齢または支離滅裂の被験者において、徐放性製剤はいっそう好ましい可能性がある。カプセル剤は、化合物を不活性である薬学的希釈剤と混合し、この混合物を適切なサイズを有する硬ゼラチンカプセルの中に挿入することにより製剤化され得る。もし軟カプセル剤が望ましいならば、許容される植物油、軽油、石油、または他の不活性オイルでの化合物のスラリーがゼラチンカプセルの中に形成されることによりカプセルに封入され得る。
懸濁剤、シロップおよびエリキシルが、経口投与または液体単位剤形で用いられてもよい。オイルを含む液体調合剤は油溶剤形に用いられる可能性がある。コーンオイル、ピーナッツオイルまたはフラワーオイルのような植物油が、例えば矯味矯臭剤、甘味剤および任意の保存剤と共に、許容される液体調合剤を生じる。界面活性剤は、液体単位投薬のためのシロップを形成するために水に添加されてもよい。含水アルコール薬学的調合剤は、エリキシル剤の剤形で、糖、サッカリンまたは生物学的甘味剤のような許容される甘味剤および矯味矯臭剤を有して用いられる可能性がある。
腸管外および座剤投与のための薬学的組成物もまた当技術分野において標準的な技術を用いて入手できる。
例示的な態様において、本発明の化合物は経口投与に適した薬学的薬剤として調製される。もう1つの例示的な態様において、本発明の化合物は、経皮的な腸管外製剤に調製され、ADのようなコリン作動性障害を予防するまたは処置するのに特に有用である。したがって、これらの領域に投与するために適した組成物は特に本発明の範囲内に含まれる。上述の腸管外の溶液または懸濁剤は皮膚パッチ剤を用いて経皮的に投与されてもよい。加えて、適切かつ所望の場所へ、セサミオイルのような適切な賦形剤での注入により与えられてもよい。
本発明の目的のために許容される薬学的担体は、薬物、宿主、または薬物送達装置を含む材料に悪影響を及ぼさない公知技術の担体である。適した薬学的担体は、滅菌水、生理食塩水、ブドウ糖、水または生理食塩水中のブドウ糖、ヒマシ油のモル当たり約30から35モルのエチレンオキシドを含むヒマシ油およびエチレンオキシドの縮合生成物、液体酸、低級アルカノール、脂肪酸のモノ-もしくはジ-グリセリド、またはリン脂質例えばレシチンなどのような乳化剤を伴ったコーンオイル、ピーナツオイルおよびセサミオイルなどのようなオイル、グリコール、ポリアルキレングリコール、懸濁化剤、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウムおよびポリ(ビニルピロリドン)などの存在下での水性媒質、単独、またはレシチンおよびステアリン酸ポリオキシエチレンなどのような適切な調剤薬剤を伴う薬剤を含む。担体はまた保存剤、安定化剤、湿潤剤および乳化剤などのような補助剤を本発明の化合物と一緒に含んでもよい。
従来の手順に従って調製されてもよい酸付加塩のように、本発明の化合物の適している塩は、いくつか例を挙げると、以下の酸を含む:塩酸、臭化水素酸、メタンスルホン酸、イソチオン酸、硫酸、リン酸、およびスルファミン酸を含み、ならびに有機系列から:酢酸、プロピオン酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、シュウ酸、および安息香酸を含む。メマンチン酸は、塩酸、クエン酸、およびマレイン酸を含む。望ましければ、他の薬学的に許容される酸付加塩を調製してもよく、1つの酸付加塩は、当技術分野において通常であるように、他の薬学的に許容される酸付加塩を調製するために、1つの塩、例えば塩酸塩を中和し、遊離塩基をもたらし、次いで異なる選択された無機酸または有機酸で再酸性化することにより、他の塩に変換され得る。
被験者の認知能力に対するメマンチンおよび/またはフェンセリンの効果を評価するためのさまざまな計測法が当技術分野において公知である。例えば、注意、方向、言語、記憶、および社会的相互作用を評価するための重度障害検査(Severe Impairment Battery)(SIB)、被験者の摂食、着衣、入浴、旅行、買い物および家事を行う能力を評価する改変AD共同調査-日常生活動作(the modified AD Cooperative Study - Activities of Daily Living)(ADCS-ADL)尺度、日常の機能を評価する高齢被験者のための行動率尺度(the Behavioral Rating Scale for Geriatric subjects)(BGP)、および被験者の全体の状態を評価する変化の臨床全般的印象(the Clinical Global Impression of Change)(CGI-C)が用いられてもよい。認知能力の計測は、未処置被験者に対して、疾患の進行をモニターするために用いられてもよい。
認知効果は、T迷路を用いてアッセイされてもよい(Patel et al., (1998) Phenserine, a Novel Acetylcholinesterase Inhibitor, Attenuates Impaired Learning of Rats in a 14-unit T-maze Induced by Blockade of the N-methyl-D-aspartate receptor, NeuroReport 9(1):171-176)。加えて、パブロフの恐怖条件付け(Pavlovian fear conditioning)が認知機能をアッセイするために用いられてもよい。例えば、マウスは条件付けチャンバーの中で3回から5回トーン-フットショック試験を与えることにより条件付けてもよい(Maren, S. (1999) Neurotoxic Basolateral Amygdala Lesions Impair Learning and Memory But Not the Performance of Conditional Fear in Rats, J. Neurosci. 19(19):8696-8703を参照のこと)。
全Aβレベルのためには、ウサギポリクローナル抗体番号3160(Aβの1-40残基)が全種のAβ(Aβ1-40およびAβ1-42)に対する捕捉抗体として用いられ、一方でmAb4G8(Aβの17-25残基)はAβレベルを検出するために用いられ、そして値は独立したアッセイの平均として表された(Suzuki, N., et al. (1994) Science 264:1336-1340参照のこと)。
全AβおよびAβ42レベルはまた、記載されているようにグアニジン溶解物でアッセイされてもよい(Johnson-Wood, et al. (1997) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 94:1550-1555)。簡単には、組織、例えば海馬または皮質を、プロテアーゼ阻害剤を加えた5 Mグアニジンを含有する変性緩衝液中でホモジネートする。抽出液を希釈し、最終濃度500 mMのグアニジンを含む変性ELISAで全AβまたはAβ42を分析する。
脳Aβの潜在的な可溶性プールを評価するために、炭酸塩抽出を、例えば海馬組織および皮質組織(1:20 wt/vol)に対し氷上で実施してもよい(炭酸塩100 mM/NaCl 50 mM/プロテアーゼ阻害剤、pH 11.5)。組織試料をDounceによりホモジネートし、14,000 rmp、15分間4℃で、微少遠心機において回転させた。上清を氷上で新しいチューブ中に入れ、溶解物のpHを1 M トリス(pH 6.8)で7.4に中和する。全Aβの炭酸塩可溶性プールを変性(グアニジン)および非変性(グアニジン欠乏)ELISAで決定した。追加のAβ ELISAを、Aβの可能性のあるオリゴマー種を同定するために用いてもよい。Aβの最初の5残基に対するモノクローナル抗体が、Aβ捕捉およびAβ検出の両方のために用いられる。
メマンチンのようなNMDA拮抗剤、およびフェンセリン化合物のようなAChEIの同時投与は、認知障害に対して改善された処置を提供する。例えば、フェンセリンの投与量は、被験者のコリン作動系の反応により効果的に限定される可能性がある。フェンセリンのようなAChEIの高用量に由来する可能性がある、コリン作動系の過剰な刺激は、震えおよび他の望ましくない副作用を生じ得る。本発明の方法は、所望のレベルのコリン作動性処置を提供するようAChEIの用量を調整することを可能にする。このコリン作動性効果は、メマンチンのような、NMDA受容体の過剰な刺激および興奮毒性を防ぎAChEIと不都合な相互作用をしないNMDA拮抗剤の同時投与により増加される。さらに、フェンセリン化合物およびメマンチンの両方は、Aβ蓄積を減じ、それによってこのペプチドの毒性作用を減ずる。したがって、フェンセリンおよびメマンチンの同時投与は認知障害に対して改善された処置を提供する。
発明を、以下の実施例を用いて、さらに説明する。
実施例 I
ADの病理におけるメマンチンおよび/またはフェンセリンの役割を評価するために、PDAPPホモ接合マウスを薬物の効果を評価するために用いた。どちらの薬物も与えていない対照動物を、1つまたは両方の薬物を与えた動物に対して評価する。例えば、メマンチンを5または10 mg/kgの投与量で投与し、かつ/またはフェンセリンを1または2 mg/kgの投与量で投与する。
4つの処置群は一群当たり少なくとも6匹の動物を有するよう確立され、ここで動物はAPP V717Fトランスジーンについてホモ接合(+/+)の老齢(12-14ヶ月)PDAPPマウス、AD様の神経病理を発症するトランスジェニックマウスモデルである。処置群1は賦形剤だけを与える対照群であり、処置群2には5 mg/kg一日2回でメマンチンを与え、処置群3には5 mg/kg一日2回でフェンセリンを与え、そして処置群4には5 mg/kg一日2回でメマンチンおよびフェンセリン両方を与える。動物を4週間処置し、処置前および処置期間中の適切な時期に認知能力を試験する。
フェンセリンおよびメマンチンの両方を与える動物は、認知機能が改善していること、および減ぜられたAβレベルを示すこと、例えばAβレベルが対照群ならびに群2および群3と比べて減ぜられていることが見出される。
実施例 II
10 mgのメマンチンおよび15 mgのフェンセリンを含有するカプセル剤が、メマンチンおよびフェンセリンの薬学的に許容される塩をゼラチンカプセル中に組み込むことにより作られる。
実施例 III
ADの病理におけるメマンチンおよび/またはフェンセリンおよび/または(+)-フェンセリンの役割を評価するために、PDAPPホモ接合マウスを用いる。賦形剤のみを与えている対照動物を、以下を与えている様々な試験群に対して評価した:メマンチン(0.1 mg/kg);メマンチン(1 mg/kg);メマンチン(2 mg/kg);(+)-フェンセリン(0.5 mg/kg);フェンセリン(0.5 mg/kg);(+)-フェンセリン(1 mg/kg);フェンセリン(1 mg/kg);メマンチン(2 mg/kg)および(+)-フェンセリン(1 mg/kg);メマンチン(2 mg/kg)およびフェンセリン(1 mg/kg);メマンチン(2 mg/kg)、(+)-フェンセリン(1 mg/kg)およびフェンセリン(1 mg/kg);メマンチン(2 mg/kg);(+)-フェンセリン(1 mg/kg);フェンセリン(1 mg/kg);(+)-フェンセリン(2 mg/kg);フェンセリン(2 mg/kg);メマンチン(2 mg/kg)および(+)-フェンセリン(1 mg/kg);メマンチン(2 mg/kg)およびフェンセリン(1 mg/kg);メマンチン(2 mg/kg)、(+)-フェンセリン(1 mg/kg)およびフェンセリン(1 mg/kg);メマンチン(2 mg/kg)および(+)-フェンセリン(2 mg/kg);メマンチン(2 mg/kg)およびフェンセリン(2 mg/kg);ならびにメマンチン(2 mg/kg)、(+)-フェンセリン(2 mg/kg)およびフェンセリン(2 mg/kg)。当業者により認識されているように、各薬物の投与量は、メマンチンおよびフェンセリン化合物、例えばフェンセリンの間の相乗作用の確認を助けるために、変更される可能性がある。
各処置群は一群当たり少なくとも6匹の動物を有するよう確立され、ここで動物はAPP V717Fトランスジーンについてホモ接合(+/+)の老齢(12-14ヶ月)PDAPPマウス、AD様の神経病理を発生するトランスジェニックマウスモデルである。動物を4週間処置し、処置前および処置期間中の適切な時期に認知能力を試験する。
フェンセリンおよびメマンチンの両方を与える動物は、対照群およびいずれかの薬物のみを次善投与量で与える動物の両方と比べて、認知機能を改善していること、および/または減ぜられたAβレベルを示すことが見出される。
本明細書において引用される、刊行物、特許、および特許出願を含む、全ての参考文献は、各参考文献が参照により組み入れられることを個別かつ具体的に示され、かつその全体が本明細書において記述されているのと同程度で参照により本明細書に組み入れられる。

Claims (40)

  1. 被験者における認知障害を処置する方法であって、以下の段階を含む方法:
    フェンセリン(phenserine)化合物を含む第一の化合物の有効量を被験者に投与する段階;および
    メマンチンを含む第二の化合物の有効量を被験者に投与し、それにより該被験者における認知障害を処置する段階。
  2. 第2の化合物の有効量が一日当たり約10 mgから約20 mgの間であり、第一の化合物の有効量が一日当たり約10 mgから約60 mgの間である、請求項1記載の方法。
  3. 第2の化合物の有効量が約10 mg/日である、請求項2記載の方法。
  4. 第1の化合物がフェンセリンであり、かつ第1の化合物の有効量が約15 mg一日2回である、請求項2記載の方法。
  5. 第2の化合物の有効量が約10 mg/日、一日2回である、請求項4記載の方法。
  6. 第1の化合物が(+)-フェンセリンであり、かつ第1の化合物の有効量が約5 mgから約100 mgの間である、請求項1記載の方法。
  7. 第1の化合物が(+)-フェンセリンおよびフェンセリンの両方を含む、請求項1記載の方法。
  8. 第1の化合物が(+)-フェンセリンタルトレートおよびフェンセリンタルトレートを含む、請求項7記載の方法。
  9. 認知障害が、アルツハイマー病、血管性認知症、パーキンソン病、および任意のそれらの組合せからなる群より選択される、請求項1記載の方法。
  10. 認知障害がアルツハイマー病である、請求項9記載の方法。
  11. 第1の化合物の有効量および第2の化合物の有効量を投与する段階が、フェンセリンおよびメマンチンを含む薬学的に許容される組成物を投与する段階を含む、請求項1記載の方法。
  12. フェンセリン化合物を被験者へ投与する段階を含む、メマンチンを与える被験者においてβ-アミロイドタンパク質の神経毒性を低減するための方法。
  13. フェンセリン化合物がフェンセリンである、請求項12記載の方法。
  14. フェンセリン化合物が(+)-フェンセリンである、請求項12記載の方法。
  15. フェンセリン化合物がタルトレートを含む、請求項12記載の方法。
  16. フェンセリン化合物を含む第1の化合物の有効量およびメマンチンを含む第2の化合物の有効量を含む組成物であって、認知障害の処置において有用である組成物。
  17. 1つまたは複数の薬学的に許容される希釈剤、添加剤、または担体を含む、請求項16記載の組成物。
  18. 第1の化合物の有効量が15 mgである、請求項17記載の組成物。
  19. 第2の化合物の有効量が10 mgである、請求項17記載の組成物。
  20. 第2の化合物の有効量が約5 mgから約20 mgの間である、請求項16記載の組成物。
  21. 第1の化合物の有効量が約10 mgから約60 mgの間である、請求項16記載の組成物。
  22. 第2の化合物の有効量が約10 mgから約20 mgの間であり、かつ第1の化合物の有効量が約1 mgから約30 mgの間である、請求項16記載の組成物。
  23. 認知障害がアルツハイマー病である、請求項17記載の組成物。
  24. 第1の化合物がフェンセリン化合物の酒石酸塩を含む、請求項16記載の組成物。
  25. 第2の化合物がメマンチンの薬学的に許容される塩を含む、請求項16記載の組成物。
  26. β-アミロイドタンパク質に誘導される神経毒性の処置のための、請求項16〜25のいずれか一項記載の組成物の使用。
  27. 認知障害の処置のための薬剤の製造のための、フェンセリン化合物およびメマンチンの使用。
  28. フェンセリン化合物が約10 mgから約40 mgの間のフェンセリンであり、かつメマンチンが約10 mgから約20 mgの間である、請求項27記載の使用。
  29. メマンチンが約10 mg/日である、請求項27記載の使用。
  30. フェンセリンが約15 mgである、請求項27記載の使用。
  31. フェンセリン化合物が(+)-フェンセリンである、請求項27記載の使用。
  32. フェンセリン化合物が(+)-フェンセリンおよびフェンセリンを含む、請求項27記載の使用。
  33. 第1の化合物が(+)-フェンセリンタルトレートおよびフェンセリンタルトレートを含む、請求項32記載の使用。
  34. 認知障害がアルツハイマー病、血管性認知症、パーキンソン病、および任意のそれらの組合せからなる群より選択される、請求項27記載の使用。
  35. 認知障害がアルツハイマー病である、請求項34記載の使用。
  36. メマンチンを服用する患者においてβ-アミロイド毒性を低減するための薬剤の製造のための、フェンセリン化合物の使用。
  37. フェンセリン化合物がフェンセリンである、請求項36記載の使用。
  38. フェンセリン化合物が(+)-フェンセリンである、請求項36記載の使用。
  39. β-アミロイドに誘導される神経毒性の発現または進行を遅らせるための、請求項27〜38のいずれか一項記載の使用。
  40. 認知障害の処置のためのフェンセリン化合物およびメマンチンの使用。
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