JP2007528284A5 - - Google Patents

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電気的に改良された汚染土壌の原位置電気浄化
本発明は、電気的に改良した原位置土壌改善の方法に関する。本発明は、更に、このような方法を用いるためのシステム及び装置に関する。
本発明と同一発明者による米国特許第5,433,829号(本明細書において引用により組み込まれている)は、望ましくないイオン(イオン錯体及び荷電粒子)をその場で移動し、電界の影響下で土壌を通す段階を含む電気再生法を説明している。これは、地中にアノード及びカソードの格子を挿入することによるか、又は地下水の移動がある場合には地下水の流れ方向を横切るように別のアノードのスクリーンを挿入することにより実現された。同様の技術は、米国特許第5,589,056号及び米国特許第5,846,393号に説明されている。
他の電気的土壌改善技術(米国特許第5,433,829号に説明されていないもの)には、電気的に改良した植物土壌修復及びバイオ土壌修復が含まれる。植物土壌修復は、イオン及びイオン錯体を土壌から取り込む植物を植えて収穫する段階を含み、取り込みの空間的広がりは、電界の影響下で植物の根の周りの土壌中のイオン及びイオン錯体を移動させることにより増大する。バイオ土壌修復は、電気的に土壌を加熱し、化学的/物理的反応及び/又は生物学的活性により望ましくない物質を除去する速度を増大させる段階を含む。
原位置電気土壌改善は、通常は、一般的に数十メートル又は数百メートルもの土地の相当な範囲にわたり、一般的に数ヶ月又は数年もの相当な持続期間にわたる電界の発生を伴うものである。このような処理を経済的に実行可能にするために、可能な限り少数で簡単な電極を用い、これらの電極を通して有用に可能な限り高電流を通すことが望ましい。また、相当な量の電気エネルギも用いられる。このエネルギは、望ましくは、可能な限り効率的に用いられるべきである。
別のコスト要因は、このような長期間で広い区域にわたる作動中に人が介入したり、又は監督する費用である。この処理を行うのに用いられる機器は、人の介入又は監督を最小限にして自動的に作動することができる必要がある。これは、このように広大で必然的に全体的には均一でない土地区域にわたるこのような長期間の規模の改善処理の挙動が全て予測可能というわけではないために困難である可能性がある。
自動作動中の重要な因子の1つは、電極破損に対する保護である。米国特許第5,433,829号には、電極が適切に作動するように防護する様々な技術が説明されている。1つの技術は、電極を取り換える時期を選択するために各電極の累積的耐用寿命の記録をとる段階が含まれる。また、米国特許第5,433,829号は、カソード上又はその近くに水酸化物が析出してカソードが目詰まりすることにより、改善処理の適切な作動が妨害される可能性があることも説明している。目詰まりは、電極を通してDC電流が長期間印加されると起こる。目詰まりすると、カソードが役に立たなくなってアノードとカソードの間の抵抗が増大し、従って、増大するエネルギの量が、電極フィルタで生成される熱が増大することにより無駄になる可能性がある。同様の目詰まり問題は、酸が形成されることによりアノードでも起こる場合がある。
米国特許第5,433,829号は、液体が循環するハウジング内に各電極(アノード及び/又はカソード)を組み込むことにより目詰まりを防ぐことができる方法を説明しており、このハウジングは、荷電粒子透過性であるが、大部分の液体に対する透過性は遥かに小さく、電極がそのハウジングと共に地面に挿入される。土壌からハウジングに移行した再生イオン、イオン錯体、及び荷電粒子は、循環液体と共に除去される。アノードの場合には、一般的に、アノードに形成される酸も循環によって十分に除去される。カソードの場合には、付加された酸を含有する液体は、一般的に、水酸化物を溶解するか又は水酸化物が形成されるのを防止するためにハウジングを通して循環させるべきである。ハウジングを通って循環する時の液体のpH、酸化還元電位、導電率、及び温度をこの目的のために測定して制御し、従って、可能な限り処理の速度を上げるために、目詰まりすることなく供給することができる最大電流が供給される。
実際には、処理中に、時として一部のカソード上に水酸化物皮膜が生じることが見出されている。厚い皮膜が生じればカソードが役に立たなくなるために地中で取り換える必要があり、カソードを取り換えるまで改善処理はそのカソードで事実上停止する。
植物土壌修復の魅力的な側面は、低価格であることである。望ましくない物質は、収穫により収集されて電極で収集する必要がないために、物質を捕捉するためにそれを通して液体を循環させるハウジングを必要とすることなく、根の周りに十分な動きを誘発するのに必要なDC電流のみを供給する簡単な電極を用いることができる。しかし、水酸化物又は酸を除去するのに液体を循環させないために、電極へのDC電流は、電極を役に立たなくさせるアノードでの不可逆的な酸性化及びカソードでの水酸化物の形成が起こることになる前の限定された期間にわたってのみ印加することができる。
電極からの電流で土壌を加熱する段階は、目詰まりを避けることができるようにAC電流で行うことができる。しかし、電極からの電流で土壌を加熱する段階にも問題がある。この場合、電極の近くで沸騰することが問題になる可能性がある。これは、多くの場合に電極に様々な炭酸塩析出物のような物質の堆積をもたらす可能性がある。
とりわけ、本発明の目的は、土壌の原位置電気浄化を効率的に自動作動させる信頼性を高めることである。
とりわけ、本発明の目的は、土壌の原位置電気浄化中に用いられる電極の耐用期間の減少を防止することである。
とりわけ、本発明の目的は、土壌の原位置電気浄化中に用いられるカソード上への水酸化物皮膜の形成を防止することである。
とりわけ、本発明の目的は、土壌の原位置電気浄化中の電極の問題による処理時間の損失を最小限にすることである。
とりわけ、本発明の目的は、土壌の原位置電気浄化に必要なエネルギ消費を低減することである。
とりわけ、本発明の目的は、異なる種類の改善処理に普遍的に応用することができる土壌改善を制御するための電気装置を提供することである。
米国特許第5,433,829号 米国特許第5,589,056号 米国特許第5,846,393号 「電力システム」、Schaumのオンラインシリーズ、Syed A、Nasser(1990年、ISBN0−07−0459177)第3章
本発明の一態様による土壌改善の方法は、請求項1に示されている。本方法は、表面の特定の電極から土壌への電流経路内の電気抵抗が増大することによる電気抵抗の増大が検出される時に、特定の電極を通る電極電流の一時的逓減を提供する。
通常は、電極からの電流経路、特に電極の表面から土壌のバルク特性が均一である場所までの経路の一部の抵抗は、短期間では変化しない。このような抵抗の増大は、電極での問題を示すものである。電極を通る平均電流を有意なステップ(例えば、少なくとも10%だけ、好ましくはゼロまで)で一時的に低減することにより、問題を解決することができる。
電極の近辺で沸騰する場合には、一時的な低下は、処理を正常な方法で再開することができるように電極の周りの媒体を冷却させる。
例えば、析出した水酸化物により抵抗が増大したカソードの場合には、低減によりヒドロキシルイオンの生成が一時的に減少するために、酸で水酸化物を除去することができる。好ましくは、カソードを通る平均電流レベルは、通常は、カソードの周りの液体のpHが動的平衡を有するように、酸の供給と一致する均衡レベル又は均衡レベルの僅かに下に制御される。抵抗の増大が検出されると、平均電流レベルは、この電流レベルよりも下にかなり低減される。
一般的に、カソードの電流は、5分と2時間の間、例えば15分間の所定の持続時間の時間間隔中に減らされる。時間間隔の長さは、カソードに析出すると予想される特定の水酸化物の溶解性に応じて選択される。これは、皮膜形成を相殺するのに十分であることが見出されており、処理時間の過剰な損失をもたらさない。
また、好ましくは、電流は、抵抗の増大が検出された個々の電極のみに対して又はこの電極を収容する電極のサブグループに対して減らされる。電極の問題は、一般的に、全ての電極で同時には起こらないことが見出されている。すなわち、電流を選択された電極でのみ低減することにより、処理時間の損失が更に制限される。
抵抗の増大は、いくつかの方法で測定することができる。一実施形態では、カソードと近くのアノードの間の全体的な抵抗に関する情報は、アノード又はカソードを通る平均電流及びアノードとカソードの間の電位差を測定することにより、又は、電流又は電圧が予め既知である場合には、他方を測定することにより測定される。電流又は電圧の一方が一定に維持されれば、抵抗を明示的に判断する必要もなく、その理由は、その場合には電圧又は電流がそれぞれ一定に維持されれば電流又は電圧の変化する他方が抵抗を示すからである。アノードとカソードの間の全体的抵抗が増大することを用いて、一時的低減をトリガすることができる。
一実施形態では、第1及び第2の電極間に平均電圧が印加され、第1の電極を通る平均電流が制御される。すなわち、ヒドロキシルイオンの生成と酸の供給の間の平衡は、設計レベルで保証することができる。平均電流の制御は、例えば、電源が導電的に電極に結合された負荷サイクルを適合させることにより達成することができる。この技術は、例えば調整平均電圧を供給するために負荷サイクルを制御することにより他の機能を行うか、又はAC電源からの異なる位相の出力中に導電結合をもたらすことにより電流の極性を反転させるように供給システムを容易に再設定することができるという利点を有する。
第1の電極を通る平均電流が制御される実施形態では、全抵抗に関する情報は、電極間の電位差から得ることができる。代替的に、第2の電極を通る電流を測定し、第2の電極近くの抵抗に関する更に正確な情報を得ることができる。
アノードとカソードの間の電位差からの抵抗情報の判断及び/又はこれらの電極を通る電流の判断は、最小の電極しか必要でないという利点を有する。しかし、全抵抗を利用することは、カソードでの電極の事象に関連しない土壌の抵抗の変化が測定に影響を及ぼす場合があるという不利な点を有する。このような変化には、土壌のpHの変化、土壌中での塩の析出、温度変化などを含むことができる。これを防ぐために、土壌からの抵抗の変化の影響の少なくとも一部は、全抵抗から除去することが好ましい。
検出時の土壌の抵抗率の影響の除去は、土壌に挿入した少なくとも1つの更に別の電極を用い、その更に別の電極から測定された電圧降下を用いて土壌の抵抗の変化の影響を除去することにより実現することができる。これは、様々な方法により、例えば、土壌の抵抗の指示として土壌を通って一定の電流が流れる領域内の一対の検知電極間の電圧降下を測定し、この抵抗からカソードからアノードまでのどのくらいの抵抗が土壌に原因があるかを計算することによって実行することができる。多くの場合、土壌は、処理区域内の異なる位置で同様に反応すると仮定することができ、この場合には、一対の検知電極は、抵抗を判断するカソードの近くに位置する必要がない。従って、一対の検知電極を用いて、複数の異なるカソード及び/又はアノードでの電圧及び/又は電流から得られる測定値から土壌の抵抗率の変化の影響を除去することができる。
一対の電極の一方又は両方は、適正に機能するアノード又はカソードとすることができる。別の例では、カソードから近くの電極(最も近いアノードよりも遥かに近い)までの電圧降下は、カソード近くの抵抗を直接示すものとして測定される。
本発明の別の態様による土壌改善の方法は、地下水流速に関する情報を測定し(例えば、流れの方向に沿って互いに離れた位置間の地下水位差を測定することにより)、この情報を用いて、流れ方向を横切る線に沿ってアノードとカソードの間の電位差を順応させる。土壌中の電界が閾値レベル未満である場合には、電界が弱すぎて、地下水流の一部からのイオンがカソード又はアノードに到達するのに十分なほど遠くに偏向しないであろう。電界強度がこの閾値レベルよりも大きくなるアノード−カソード電位差を印加するのは、エネルギの無駄である。閾値レベルは、地下水流速に依存する。流速に応じて予測した閾値レベルに電圧を調節することにより、清浄化を損なうことなくエネルギを節約することができる。好ましくは、制御コンピュータには、処理中の土壌に必要なアノード−カソード電圧とアノード及びカソードの配置とを指定することを可能にする情報が提供される。
電極フィルタ又はその近くの抵抗が変動すると、閾値電界強度を生じるのに必要なアノード−カソード電圧に影響する場合がある。一実施形態では、この影響は、土壌に少なくとも1つの検知電極を用いて、検知電極からの電圧降下が土壌に対して予測された予測必要閾値レベルに達するまでアノード−カソード電圧を調節することにより除去される。好ましくは、この目的のために土壌中の一対の検知電極間の電圧降下を用いるが、ほとんどの抵抗変動が一方の種類の電極(特にカソード)で起こることが既知である場合には、検知電極から他方の電極(特にアノード)までの電圧降下を用いることができる。
別の実施形態では、浸入源が、アノード及びカソードの列に又はその近くに配置され、アノードから及びカソードへの電流レベルは、測定した地下水流速に応じて制御される。電流レベルと流速の間の関係は、十分な物質が浸入するようにプログラムされる。更に別の実施形態では、実質的に全地下水流が浸入することを保証するために、電流レベル選択中にアノードとカソードの間の電界に下限が課せられる。
本発明の別の態様による土壌の植物土壌修復の方法は、電極が目詰まりすると予想される前に、電極の1つから別の電極に通された累積的電荷の測定量に応じて選択された時点で電極間の電流の極性を反転させる。これは、目詰まりすることなく非常に簡単な電極を用いることを可能にするものである。
本発明の別の態様による土壌を改善する方法は、休止期間が少なくとも30秒で周期的に電流を遮断する。加熱する場合には、炭酸塩が電極近傍(すなわち、表面上又は表面の直ぐ近傍)に析出し、これが蒸気泡を集める場合があり、これが電流を遮ることが見出されている。電流を少なくとも30秒間妨げることにより、これらの泡に逸散する機会を与える。一実施形態では、望ましい温度まで土壌を加熱するための電流は、負荷サイクルの変調により調節され、負荷サイクルの停止期間の少なくとも一部は、少なくとも30秒継続される。
好ましくは、これらの全ての異なる方法をサポートする汎用装置が提供される。
本発明のこれら及び他の目的及び有利な態様を添付図面を用いて以下に説明する。
図1a、bは、土地区域の土壌に挿入されたカソード10(黒丸で印を付ける)及びアノード12(白丸で印を付ける)のアレイの一部を示している。図1aは、カソードの交互の列及びカソードの列を用いることができる方法を示している。図1bは、カソード12が毎回4つのカソード10の中間になるようにカソード10のマトリックスを用いることができる方法を示している。図1aでは、アノード及びカソードに加えて、アノードとカソードの間の電位差により一対の検知電極間の電圧降下が起こるように選択した位置に対の検知電極14a、bが土壌に挿入されて示されている。これらの検知電極は、明確にするために図1bでは省略されているが、これらを同じく図1bの構成に用いることもできることは理解されるであろう。
図2は、地下水が流れる(流れの方向は矢印20で示す)土地区域に用いることができるアレイを示している。この場合、地下水流の方向を横切る線に沿う交互カソード10及びアノード12の線形アレイを用いることができる。一対の検知電極14a及び図14bは、図式的に示されている。また、地下水位センサ22、24が線の上流及び下流に示されている。
カソード10及びアノード12は、図に示されている位置にアレイで満たされた土地区域の土壌に挿入される。電源をカソード10及びアノード12に結合し、電流を土壌に通して流す。更に、液体供給システムを設けて液体をアノード12及びカソード10に供給することができる。
図3は、電源装置を概略的に示している。この装置は、個々のカソード10(図示せず)を接続するためのカソード接続部31及びアノード12(図示せず)を接続するためのアノード接続部38を有する。装置は、電気ネットワークに結合された発電機又は変圧器のような電源30、カソード電流スイッチ32、カソード電流センサ33、アノード電流コントローラ34、アノード電流センサ35、アノード電流フィードバック回路36、基準電流源37、及び制御回路39を収容する。
電源30の第1の端子30aの各々は、それぞれの分岐線を通し、それぞれの一連のアノード電流コントローラ34及びアノード電流センサ35を通じてそれぞれのアノード接続部38に結合される。第1の端子30aには単一の出力線が示されているが、AC電源30の場合には、この出力線は、異なる電源電流位相に対して複数の第1の出力導体(例えば、3つ)を表すことができることを理解すべきである。異なる位相出力に対するこれらの全ての出力導体は、各アノード電流コントローラ34に接続することができ、各位相出力導体は、それぞれの群のアノード電流コントローラ34に結合することができる。
各分岐線のアノード電流センサ35の出力は、分岐線用のアノード電流フィードバック回路36を通じて分岐線の電流コントローラ34のアノードに戻って結合され、これは、基準電流源37にも結合される。電源30の第2の端子30bは、それぞれの分岐線を通し、一連のカソード電流スイッチ32及びカソード電流センサ33を通じてそれぞれのカソード接続部31に結合される。電流センサ33、35は、例えば、電流により誘発される磁場を測定する「Hall」センサ(それ自体公知である)として導入することができ、接続部31、38への経路の抵抗を超える時の電圧降下を測定する電圧センサとして導入することができる。
制御回路39は、カソード電流センサ33の出力及びアノード電流コントローラ34の出力及び/又は入力(入力出力は、それぞれ単線で示されるが、入力及び出力のための異なるセンサ又はコントローラに別々の線を用いることができ、通信バスを用いることができることが理解されるであろう)に結合される。制御回路39はまた、1つ又はそれよりも多くの対の検知電極14a、14b(図示せず)に結合するための入力部39aも有する。
作動時には、アノード電流コントローラ34は、各アノード電流を設定レベルに調節する。好ましい実施形態では、各電流コントローラ34には、電源30の第1の端子とアノード接続部38の間の導電接続をオン及びオフに切り換えるように配置されたスイッチが含まれ、スイッチがそれぞれオン及びオフである時間の部分の比は、平均アノード電流が設定レベルになるようになっている。
好ましい実施形態では、電源30は、AC電源であり、電流コントローラ34は、電源30の端子での出力電圧レベルが互いに交差する時点でのみ導電接続部をオン及びオフに切り換える。
図4aは、各電流コントローラ34に単一位相が供給される場合のアノード出力接続部38での電圧を示している。この場合、電流コントローラ34は、正の半サイクルの間、すなわち、第1の端子30aでの電圧が第2の端子30bでの電圧よりも高い時にのみ導電接続をオンに切り換える。接続は、ゼロ交差する時点、すなわち、第1及び第2の端子30a、bの間に電位差がない時にオフに切り換えられる。従って、正の半分の電圧位相40がアノード接続部38に与えられる。電流コントローラ34は、電源30により供給される全ての正の半分の位相を通過させるわけではない。導電接続部がオンである半サイクルの割合は、必要とされる平均アノード電流に依存する。
図4bは、各電流コントローラ34に3つの位相が供給されている場合のアノード出力接続部での電圧を示している。それぞれのサイクル部分42、44、46では、電圧は、第1の端子30aの位相出力導体のそれぞれに導電接続を確立することにより判断される。この場合、電流コントローラ34は、第1の端子30aのそれぞれの位相出力導体からの導電接続を交互にオンに切り換えるか、又は全ての導電接続をオフに切り換える。電流コントローラは、オンに切り換えられる次の電圧に交差する時点で、又は、全ての接続がオフに切り換えられている場合には、第2の端子30bの電圧と共に最後の結合された位相出力導体の電圧がゼロ交差する時点で、オン及びオフサイクル部分42、44、46間の移行時間を選択する。接続は、結合された位相出力導体での電圧が第2の端子30bの電圧よりも高い間のみオンに切り換わったままとされる。その時間の一部の間は、電流コントローラ34は、いずれの位相出力導体も又は少なくとも最高電圧を有する位相出力導体はアノード出力接続部38に接続しない。出力位相導体とアノード出力接続部38の間の導電接続がオンであるサイクル部分の割合は、必要な平均アノード電流に依存する。
装置は、例えば、エレクトロキネシス及び加熱を含む様々な処理を土壌に行うために用いることができる。土壌改善のためにエレクトロキネシスを用いることは、米国特許第5,433,829号に説明されている。電極及び装置を設置する前に試測定を行い(通常サンプルリング及びサンプルの測定を含む)、土壌の電気抵抗率、電流への応答性及び土壌組成物のような土壌特性を判断する。測定の結果により、処理方法を選択する。所定の処理方法に対して、アノード12及びカソード10の数及びこれらのアノード及びカソードが土壌に配置されることになる互いの距離、アノード12及びカソード10から土壌に通過して入ることになる電流の大きさ及び改善処理の継続時間のような改善処理のパラメータを選択する。
電流の選択可能な大きさは、アノード12及びカソード10が汚染される危険性により制限される。高電流(例えば、アノード又はカソードの10アンペア/メートル)が用いられる場合には、一般的に、アノード12及びカソード10に液体を供給することが必要である。米国特許第5,433,829号は、アノード12及びカソード10を液体が通って循環する容器に入れて地面に配置することができる方法を説明しており、この容器は、荷電粒子に透過性であるが、液体の大部分に対して遥かに透過性が小さい。アノード12の場合には、液体は、一般的に水である(必要に応じて、酸の除去力を改善するために塩基を加えるが、通常は標準水で十分である)。カソード10の場合には、液体は、一般的に、カソード10を通る電流により生成されるヒドロキシルイオンを相殺するために酸を含む。この場合、最大有効電流は、ヒドロキシルイオンを液体を循環することにより除去することができる速度により判断される。
好ましくは、2つの液体循環システムが設けられ、一方はカソード用、一方はアノード用である。液体は、電極容器に接続した導管を通して貯蔵タンクからポンプで汲み出され、容器から貯蔵タンクへ戻される。カソード又はアノードに供給される液体のpHは、供給槽から循環液体までの酸又は塩基の流れを制御することにより制御することができる。導電率、酸化還元電位、及び汚染物濃度は、電解質を新しくする速度により制御することができる。土壌及び電極近くの温度は、一時的に電流を中断することにより制御することができる。アノードでは、電解質pHは、Ca(OH)2、NaOHを加えることにより制御することができ、酸化還元電位は、Ca(OH)2、NaOHを加えることにより制御することができる。導電率は、電解質を新しくすることにより制御することができる。汚染物濃度は、電解質を新しくするか又は処理することにより制御することができる。
この装置で制御することができる様々な可能な処理をここでより詳細に以下に説明する。
動電学的処理
一般的に、動電学的処理は、汚染物を土壌から除去する必要がある場合に用いられる。アノード12とカソードの間の電界の影響下では、汚染物は、土壌を通してアノード又はカソードまで移動され、そこで、それらは捕捉される。
除去する汚染物に対して、化学的構造、汚染物が存在する形(土壌に結合、液相、固相、地下水に溶解)、サイト上の分配、及び/又は汚染物の濃度が判断されることが好ましい。効率的な汚染除去のためには、汚染物の量だけでなく、土壌内の荷電粒子の総量及び/又は土壌の導電率も判断することが好ましい。
有効な汚染除去のためには、汚染物の動電学的速度が電界強度及びその有効電気泳動移動度又はイオン移動度に正比例し、後者は汚染物の有効荷電に依存するために、汚染物は、主に荷電状態で(イオン、イオン錯体等として)存在することが好ましい。
汚染除去が起こる速度は、pHを変化させることなどにより有効移動度が変化することに影響を受ける可能性がある。重金属を除去する場合には、pHは、高荷電にして土壌物質への結合を抑制するために、酸性にすることが好ましい。動電学的処理中に、pHは、例えば、電極液体(又は電極近くに注入された液体)から土壌を通して酸/塩基を運ぶことにより望ましい値にすることができる。一般的に、pHは、重金属の場合は低減することが好ましく(例えば、1〜5の範囲の値、例えば、約3まで)、ヒ素又はシアン化物のような汚染物の場合は増大させることが好ましい(例えば、8〜12の範囲の値、例えば、約10まで)。動電学的に汚染除去する前に、pHを変化させて導電率及び土壌水内の汚染物濃度を調べることにより実験室で適切な(又は最適な)pHを判断する。土壌を酸又は塩基と混合し、特定のpH変化のために必要な必要量のグラム当量の水素イオン又はヒドロキシルイオンを判断する。この情報を用いて、電気分解のために電極に形成されるH+及びOH-を用いることにより動電学的段階中にpHを調節することができる。
動電学的処理の開始時及び/又は処理中に、1つ又はそれよりも多くの酸、塩基、及び/又は錯化剤を供給することができる。このような添加剤の選択は、実験室試験に基づくことができる。当業者には、共通の一般知識及び本明細書に開示された情報に基づいて、汚染、土壌組成等の種類に応じてこのような試験の実施法及び適切な添加剤の選択の方法を知るであろう。
更に、動電学的実験室試験は、汚染土壌物質のサンプルで行うことができ、これは、酸/塩基/錯化剤と混合してもしなくてもよい。サンプルは、異なる電流密度(A/m2)のような異なる条件下でその汚染除去速度に対して評価することができる。
例えば、粘土状又は比較的小さな粒子の砂に対しては、pH約3で非常に良好な結果が得られている。pHを3まで低減するのに必要なグラム当量水素イオン/m3は、約100〜2000グラム当量H+/m3の範囲であることが見出されている。
動電学的試験及び交換試験の結果は、汚染除去のための実用条件を判断するのに用いることができる計算モデルに用いることができる。電荷(アンペア秒又はファラデー)/通過した土壌物質容積単位は、汚染除去の進行の指示となる。
改善中に土壌内及び電極で起こる温度、酸性度、汚染及び他の物質の溶解性、湿度等の変化は、土壌物質の導電率に影響を及ぼす。これらの変化は、比較的ゆっくりとしたものであり、電流及び電圧測定で予測してモニタすることができる。
電極容器は、水平に、垂直に、又は角度を付けて土壌に挿入することができる。電極の容器は、セラミック材料で作ることができ、電気的荷電粒子が土壌から運ばれさえすれば、荷電粒子には透過性であるが非荷電粒子(例えば、ベントナイト)に対しては透過性が遥かに小さい層で取り囲むことができる。セラミック材料とは別に、「PVC−PE en HDPE」の管を用いることができる。電極液体に対する供給及び排出導管は、同じ種類の物質で作ることができる。これらの導管の電極ハウジングへの接続部は、電極が配置される方法、及び、地下水位、導管を地下に配置する必要性などのような他の局所環境に依存する。液体の循環は、活性電極表面全体に沿って起こる必要がある。これは、ポンピング又は加圧することにより、供給と排出導管の間の静電圧力差で達成することができる。この関連処理には、グラファイト、貴金属、チタン、又は貴金属で被覆したエボネックスのようなアノード材料を用いることができる。この実施は、電極ハウジングに依存する。エネルギ損失を防ぎ、大きな電極表面が不要に加熱されることを防ぐことが望ましい。有用な形状は、バー、ワイヤ、ケーブル、プレート、又は格子である。カソードは、汚染物の種類により、グラファイト、(ステンレス)鋼などを含むことができ、アノードに関して図示した形状とすることができる。
望ましい電流が選択された状態で、アノード及びカソードが土壌に挿入される。次に、アノード及びカソードは、図3の装置のアノード及びカソード接続部に接続することができ、装置は、平均的に選択した電流をカソードに供給するように設定ことができる。
制御回路39は、アノード12及びカソード10が適切に機能しているか否かをモニタし、そうでなければ、装置を介入させる。電流コントローラ34は、それぞれのアノード接続部38に供給される平均出力電圧に関する情報を判断する。この情報は、制御回路39に送られる。電流がオン/オフの切り換えにより制御される場合には、平均出力電圧に関する情報は、電流が「オン」である時間の割合に関する情報とすることができる。
カソード電流センサ33は、それぞれのカソード接続部31に取り込まれる平均電流を検知し、これらの電流に関する情報を制御回路39に与える。
制御回路39は、一般的に、適切なプログラムされたマイクロコントローラとして実施される。一態様では、制御回路39は、それぞれのカソード10から土壌までの経路に抵抗の増大が起こるか否かをモニタする。このような特定のカソード10に対する増大が所定の閾値レベルを超える場合には、制御回路39は、この特定のカソード10に対する接続部31のカソード電流スイッチ32に所定の長さの時間間隔、例えば15分にわたって特定のカソード10からの電流を遮断させる。
この抵抗の増大は、水酸化物がカソード又はその近辺に析出した信号であると受け取られる。これは、例えば、カソード近辺の土壌の局所的に異なる特性(例えば、Caイオンの局所的高濃度)又は酸供給の増減によるものである可能性がある。析出処理がカソードで長期間続行されることになれば、そのカソードに皮膜が形成されることになり、これによってカソードが決定的に役に立たなくなる。カソード電流を一時的に切ることにより、水酸化物の形成が中断され、循環物から得られる酸は、析出した水酸化物を溶解する機会を得る。
勿論、本発明は、この実施例又は実際に図3の特定の回路には限定されない。例えば、それぞれのアノードに電流制御回路を用いる代わりに、それぞれのカソードに電流制御回路を設けることができることが理解されるであろう。この場合、カソードの電流を直接調節することができる。
別の例として、特定のカソードへのカソード電流を全て中断する代わりに、カソード電流は、電流によるヒドロキシルイオンの生成速度と酸を含む循環液体による除去との間に平衡が存在するレベルよりも実質的に(例えば、少なくとも10%)低いレベルまで低減するだけとすることができる。この低減は、対応する負荷サイクルで抵抗の増大が検出されている特定のカソードのカソードスイッチ33のスイッチをオフにすることにより達成することができる。別の実施形態では、特定のカソードからのカソード電流は、特定のカソードに近接する土壌に挿入されている1つ又はそれよりも多くのアノードからの電流のスイッチをオフにするか又はそれを低減することにより低減することができる。
この目的に対して、制御回路39は、アノード接続部38のうちのどれが、カソード接続部31の特定のものに接続されているカソードに近接する土壌に挿入されているアノードに接続されているかを示す利用可能な情報を有することが好ましい。これは、制御回路39でのカソード及びアノードの位置に関する情報を保存することにより達成することができる。代替的に、互いの近くの地面に挿入されているアノード及びカソードを所定の対のアノード接続部38及びカソード接続部31に接続し、対のカソード接続部に接続したカソードの抵抗が増大する時に、制御回路39が対のアノード接続部38への電流を低減することが必要であろう。
選択されたカソードに対して電流が低減している間に、実質的に抵抗の上昇が検出されないカソードへの電流は、正常レベルに維持されることが好ましい。代替的に、アノード及びカソードの全アレイ又は複数のカソード及び/又はアノードのサブグループへの電流は、一時的にスイッチをオフにするか又は低減することができる。しかし、水酸化物の析出は、一般的に、全てのカソードで同時には開始しないことが見出されているために、これが必要というわけではない。従って、1つのカソードの抵抗が増大する度に多くのカソードのスイッチをオフにすることは、不必要な生産損失になり、処理期間が長くなることになる。これは、選択した電極への電流のみのスイッチをオフにするか又はそれを低減することにより避けることが好ましい。
特定のカソード近辺の抵抗が繰返し上昇する場合には、近くのアノードにより供給される電流を恒久的に少量調節して(例えば、1%のステップ)水酸化物形成を防ぎ、あまり頻繁にカソードのスイッチをオフにする必要がないようにすることが望ましいであろう。
カソードの表面又はその近辺での抵抗の増大の判断は、様々な方法で達成することができる。好ましい実施形態では、土壌の抵抗率ρの影響を修正した後、カソードと最も近接するアノードの間の抵抗に関する情報を用いて、そのカソードを通る電流を低減するか否かを判断する。土壌の抵抗率ρは、例えば、電流及び/又は外部因子により土壌が化学的又は物理的に変化するために処理中に変化する可能性があるので、この抵抗率ρの影響を修正することが望ましい。
各アノードが制御された電流Iを供給する場合には、カソードの抵抗+土壌の抵抗の指示は、カソードと最も近接するアノードの間(又はカソードでの電圧と近接するアノードでの電圧の平均との間)の電位差Vacから得ることができる。
Vac=I×(R土壌+Rカソード
制御回路39は、例えば、VacからI×R土壌の予測を引くことにより土壌の寄与R土壌の変化の影響を実質的に除去することが好ましい。制御回路39では、考察中のアノード及びカソードの近くの土壌に挿入されている一対の試験電極14a、bの間の電圧降下を測定した値を用いることによりこの予測を行うことができる。一定の電流Iがアノードに供給されることにより土壌内が一定の電流密度Jになるとすれば、電圧降下V降下は、土壌の抵抗率ρにこの電流密度を掛けものに比例する。その結果、I×R土壌は、V降下に係数λを掛けることにより予測することができる。
I×R土壌=λV降下
従って、λが試験電極間の距離及びアノードとカソードの間の距離のような幾何学的因子に依存する場合には、差Vac−λV降下は、カソード近辺の抵抗の指示として用いることができる。λは土壌の特性に依存しないので、次に用いる時のために制御回路39に一度だけ設定することができる。
好ましくは、アノード及びカソードに対する検知電極の座標及び/又はアノード及びカソードの座標を用いて、各所定の対の検知電極に対するλを計算する。この計算は、この目的で座標を受け取る制御回路39によって実行することができる。代替的に、計算は、オフラインで行うことができ、λ値は、電極のそれぞれの対に対して制御回路39に入力される。別の実施形態では、制御回路29は、特定の位置の検知電極に対する値で予めプログラムされ、検知電極がその位置に挿入される。
土壌の抵抗率の影響を完全に厳密に除去する必要がないことに注意することができる。土壌の抵抗率の影響の大部分を除去し、循環液体中の酸により依然として除去することができる量で水酸化物が析出することによる抵抗の変化の影響が、土壌の抵抗率の影響を超えるようにすることで十分である。従って、λは、近似的にしか知る必要がない。代替的に、カソード近辺の抵抗の指示として比率Vac:V降下が判断される。この比率は、依然として多少土壌の抵抗率に依存するが、Vacよりも依存性が小さいために、λが分っていればカソード抵抗のための信頼性の高い判断基準として用いることができる。
一般的に、土壌の抵抗率ρは、時間及びアノード及びカソードが挿入された土地区域の位置の関数としてゆっくりとしか変化しないことが予想される。従って、各特定のカソードの近くに異なる対の試験電極14a、bを配置することは、一般的に必要ではない。別のカソードの更に近くで土壌に挿入されている一対の試験電極14a、bから得られるV降下の測定値を用いて、特定のカソードに対して得られる電圧Vacに関する土壌の抵抗の影響を除去することができる。従って、アノード及びカソードよりも遥かに少数の試験電極で十分である。
土壌の抵抗率の影響を除去することは、他の方法で達成することができることを認めるべきである。例えば、試験電極は、カソードハウジングの外側の各カソードの近くで土壌に挿入することができる。この場合、制御回路39は、カソード近辺の抵抗率の指示として、カソードとその近くの電極の間の電圧降下を用いることができる。別の例として、土壌サンプルの実験室実験から、土壌の抵抗率の変化の時間プロフィールを予測することができる。この時間プロフィールを制御回路39にプログラムして入れ、これを用いて上述のように土壌の抵抗率の影響を修正することができる。
更に別の代替案では、土壌の抵抗率に関する情報は、近くの他の電極までの電流のスイッチを一時的にオフにしている間に、例えば2つのアノード間に試験電圧を課すことにより一対のアノード間の抵抗を測定することによって得ることができる。別の代替案では、制御回路39は、所定の電流を供給しながら異なるアノード−カソード対のアノード−カソード電圧Vac(1)、Vac(2)間の差Vac(1)−Vac(2)を用いて、この対の1つのカソードの近辺で抵抗増大が起こるか否かを判断することができる。別の例では、特定のカソードを通る平均電流と近くのカソードを通る電流の平均との間の差を抵抗の増大の指示として用いることができる。
動電学的スクリーン処理
当業技術では、地下水流の汚染を止めるか、又はこのような汚染物を捕捉するためにいわゆる水文学スクリーンが提案されている。このスクリーンは、(汚染された)地下水をポンプで表面に排出することによって形成される。このようなスクリーンの不利な点は、通常は大量の水をポンプで排出する必要があり、続いてそれを水汚染除去処理で浄化する必要があることである。
水文学スクリーンの代わりに又はそれと組み合わせて、動電学的スクリーンを用いることができる。このようなスクリーンは、大量の水を浄化する必要があるという不利な点は持たない。動電学的スクリーンは、図2に示すように交互電極間の電界によって形成される。電界は、典型的には、地下水が流れる方向を横切るように印加される。好ましくは、スクリーンは、上述の流れ方向に本質的に垂直に付加される。
動電学的スクリーンを用いて、荷電汚染物、例えば重金属又はシアン化物を捕捉することができる。電界内では、このような化合物の移動方向は、地下水流の方向に角度を付けたように起こり、化合物が、地下水流と共に流れ続けるのではなく電極に到達するようになっている。電極は、通常はハウジングに入れ、これを循環電極液体で満たし、捕捉された化合物を除去する。基本的には、この作動は、地下水により汚染物が線に対して確実に移動するので、区域ではなくて線に沿ってのみ電極を設けることで十分であることを除き、動電学的処理中の作動と同様である。電気スクリーンを用いることの重要な利点は、汚染物除去するために処理するのに必要な電極液体が少量であることであり、これは、一般的に、動電学的汚染除去での水処理に同等である。
汚染物を満足に除去するために、土壌は、一定の極性(DC)の平均電界強度が十分に強力であることが一般的に必要である。電界強度が小さすぎる場合には、汚染物が地下水流により運ばれる前に、汚染物の一部が電極に到達するほど十分に偏向しないことになる。
図5は、アノード−カソード電圧Vacの関数とした捕捉された汚染物の画分xのグラフでこの効果を示している。ここに見られるように、画分xは、臨界電界強度Ecが土壌に達成されるまで電圧Vacと共に増大し、これを超えると、実質的に全ての汚染物が捕捉される。この臨界電界強度は、土壌内の汚染物の電荷及び移動度、地下水流の流速に依存する。
図6は、地下水流速uの関数とした臨界電界強度Ecの予測グラフを示している。土壌サンプルの特性の測定値が得られれば、この予測は、それ自体が公知の数学的方法、例えば、Syed A、Nasser(1990年、ISBN0−07−0459177)第3章からの「電力システム」に関するSchaumのオンラインシリーズによって行うことができる。更に、この予測は、実験室規模で実験的に判断することができ、例えば、異なる電界及び地下水流速に対して収集された汚染物の量を観察することにより実地で判断することができる。
動電学的スクリーン処理中に、電圧をアノード及びカソードに印加する装置は、地下水流速に関する情報を受け取り、受け取った情報に対してアノード−カソード電位差を調節する。原理上は、図3の装置を用いることができ、この装置では、電流コントローラ34がスイッチを含み、制御回路36を備えた電流制御ループが非活動状態にされている。この場合、制御回路39は、平均電圧(すなわち、電流コントローラ34のスイッチが伝導する時間の画分)が地下水流速に関する情報に依存するように、電流コントローラ34のスイッチを制御する。制御回路39は、地下水流速の関数として印加されることになる必要なアノード−カソード電圧を判断するように情報がプログラムされた内部メモリ(別々には図示せず)を用いる。必要な電圧は、処理される特定の土壌及び汚染物に対して予測されていた臨界電界強度(又は、一般的に僅かにそれよりも大きな電界強度)に対応し、本質的に図5に対応する。異なる流速に対する電圧値の表、又は電界強度を流速の関数として表す多項式関数の係数、又はこのような関数を特定するあらゆる他の組のパラメータのようなあらゆる便利な表現を用いて地下水流速への依存性を表すことができる。制御回路39は、時間平均アノード−カソード電圧をメモリからの情報を用いて判断された測定した流速に対する電圧に設定する。その結果、電圧は、測定した流速で臨界電界強度を達成するのに必要な電圧と実質的に等しいか又はそれよりも僅かに高い。
この順応は、瞬間的である必要はないことを認めることができる。一般的な平均地下水流速は、非常に遅いので(1〜100メートル/年程度)、時間平均電圧は、数週又は数ヶ月の時間スケールだけにわたって平均臨界電界強度を達成するのに必要な電圧に実質的に等しいことで十分である。
地下水流速に関する情報は、例えば、スクリーンの近辺で互いに上流位置と下流位置の間の地下水位の差を測定することにより得ることができる。地下水位の差は、地下水流速に比例し、これを直接用いていずれの2つの電極の間の電界も調節することができる。勿論、温度勾配などのような地下水流速の他の測定値を用いることもできる。
好ましくは、装置(図3の装置の場合は制御回路36)は、アノード及びカソード対が測定可能な電界を発生させるいずれかの土壌区域に配置された一対の検知電極間の電圧降下に関する情報も受け取る。この実施形態では、制御回路36は、それぞれの測定流速に対して検知電極間に達成する必要がある電圧降下に関する情報を保存する。指定の電圧降下は、臨界電界強度に対応するか又はそれよりも僅かに大きい。装置は、検知電極間の測定電圧降下が測定地下水流速に対して指定のレベルに到達するようにアノードカソード電圧を調節する。この種類の電圧降下測定値を用いると、抵抗が電極又はその近辺で変化することによる変化の影響が除去される。アノード又はカソード近辺での抵抗の変動が測定値にあまり影響を及ぼさないと予測される場合には、一対の検知電極の間の電圧降下の代わりに、検知電極及びアノード又はカソードの一方からの電圧降下を用いることができることが認められるであろう。これは、アノードの場合に当て嵌まることが多い。
動電学的生物スクリーン処理
無荷電有機汚染物、例えば、パー−、トリ−、及びジクロロアルキレン(例えば、パー−、トリ−、及びジクロロエチレン)のようなハロゲン化炭化水素を含有する土壌物質は、生物分解で本発明により汚染除去することができる。この生物分解は、動電学的移行により土壌を通して乳酸塩、酢酸塩、クエン酸塩などのような電気的に荷電した炭素源、塩化アンモニウムのような荷電窒素源、及び/又は(ナトリウムヘキサメタ)リン酸塩のような荷電リン源を供給することにより達成することができる。こうして、土壌中の微生物は、有機汚染物を適切に分解することができる。嫌気性微生物は、パークロロエチレン、トリクロロエチレンなどを除去するのに非常に適することが見出されている。
好気性微生物は、PCA(多環式芳香族)、BTEX汚染物(ベンゼン、トルエン等)のような有機汚染物を除去するのに適する。この場合、土壌を通して硝酸塩、ヘキサメタリン酸塩を動電学的に供給することができる。
動電学的移行に用いられる電界は、通常一定の極性(DC)を有し、これが動電学的生物スクリーンと呼ばれる。
図1及び図2に示す構成を用いることができる。上述の炭素、窒素、及び/又はリン源を含む浸透フィルタをアノード及び/又はカソードアセンブリの一部とすることができ、又は電極の影響圏内の土壌中に別々の浸透フィルタを配置することもできる。地下水流がある場合には、浸透フィルタは、(地下水流を考慮して)電極の上流に配置されることが好ましい。浸透フィルタを用いることの利点は、生物スクリーンを無傷に維持するのに必要なエネルギが低減することである。
動電学的生物スクリーン処理中に、電圧をアノード及びカソードに印加する装置は、地下水流速に関する情報を受け取り、受け取った情報に対してアノード−カソード電流又は電位差を調節する。
アノード及びカソードから土壌中に電気移動した栄養分の量は、電極を通る電流の累積量に比例する。汚染物の生物分解に必要な栄養分の量は、これらの汚染物の濃度の実験室測定値から及びスクリーンを通って流れる地下水の量の実地測定値から計算される。実験室試験では、栄養分の望ましい混合物の各成分の効率/ファラデーを推定することができる。従って、動電学的生物スクリーンの場合には、最小の電流が一対の電極(アノード及びカソード)を流れることが必要である。更に、地下水流に関する臨界電界は、栄養分がスクリーンを通る地下水流の全幅を通って確実に移動するようにすることが重要である。
この場合、装置は、少なくとも臨界電界強度及び少なくとも必要な最小電流の両方が達成されるように構成される。臨界電界強度が達成される時に十分な電流が流れる場合には、アノード−カソード電圧は、この電界強度を達成するのに必要なレベル又はその僅かに上に維持される。臨界電界強度が達成される時に不十分な電流が流れる場合には、アノード−カソード電圧は、臨界電界強度を達成するのに必要なレベルよりも高い十分な電流が流れることになるレベルまで上げられる。
一般的に、特定の土壌に対しては、第1又は第2のいずれかの種類のアノードカソード電圧制御が必要であり、それによって制御の1つの形式を相応に行うように装置を構成することができる。一部の土壌では、クロスオーバーが起こる場合があり、それよりも大きければ1つの種類のアノードカソード電圧制御が必要であり、それよりも小さければ他の種類のアノードカソード電圧制御が必要な臨界地下水流速度が存在する。この場合には、装置は、例えば、最小のアノード−カソード電圧を供給し、電流が必要なレベルよりも小さければ高いレベルまで電圧を調節することにより適切な種類の制御を選択するようにプログラムすることができる。
原理上は、図3の装置を用いることができる。この場合には、制御回路39は、平均電流が地下水流速に関する情報に依存して順応するように基準電流供給装置37を制御する。
制御回路39は、地下水流速の関数として印加されることになる必要なアノード−カソード電圧及び/又は電流を判断するように情報がプログラムされた内部メモリ(別々には図示せず)を用いる。必要な電圧は、処理される特定の土壌及び汚染物に対して予測された臨界電界強度(又は、一般的に僅かにそれよりも大きな電界強度)に対応し、本質的に図5に対応する。必要な電流は、処理される特定の土壌及び汚染物に十分な栄養分を運ぶのに必要であると予測された電流(又は、一般的に僅かにそれよりも大きな電流)に対応する。地下水流速への依存性を表すのにあらゆる従来の表現を用いることができる。
制御回路39は、以前に説明したように時間平均アノード−カソード電圧を設定するように構成されるか、又はメモリからの情報を用いて求めた測定流速に必要なレベルまで電流調節を活性化する。代替的に、制御回路39は、電流調節を活性化及び不活性化するように構成することができ、電流調節は、平均アノード−カソード電圧が測定地下水流速度に必要なレベルよりも低い場合に不活性化され、その後、電圧が調節されて、平均電流が測定地下水流速度に必要なレベルよりも低い場合は電流調節が活性化される。
この順応は、瞬間的である必要はないことを認めることができる。一般的な平均地下水流速は、非常に遅いので(1〜100メートル/年程度)、平均電圧及び電流は、数週又は数ヶ月の時間スケールのみにわたって平均臨界電圧及び電流を超えることで十分である。同様に、1つ又はそれよりも多くの検知電極を用いて、アノード及び/又はカソードでの抵抗の変動に関係なく土壌の電界強度を調節することができることも認められるであろう。
電気植物土壌修復処理
植物抽出は、例えば、空気からの重金属のような汚染物の堆積の結果とすることができる拡散汚染の場合に適している。セイヨウアブラナ又はイネ科牧草のような成長の速い植物を繰返し作付けする。成長する植物は、重金属の一部を収集する。重金属は、植物を収穫することにより(例えば、3ヶ月又はその程度毎に)除去される。植物抽出は、通常は、植物の根系の影響圏が限定されていることにより、相当な量の汚染物を除去するには複数の作付け/収穫周期が必要であるために面倒で時間がかかる。
この効率は、植物抽出を動電学的処理と組み合わせることにより改善することができる。すなわち、金属を可動化して植物の根系を含む土壌を通して移行させることにより、実際に根系の影響圏が増大する。従って、電界は、植物土壌修復の効率を改善する。
汚染物を電極に向けて移行する必要がないために、その場合には、有利な態様においては、比較的簡単な電極構成を用いることができる。例えば、液体循環システムを用いずに、ベントナイトに入れたアノード及びカソードを用いることができる。植物の根域を通るか又はその近辺の汚染物の必要な移行を得るために、DC電圧を印加することができる。しかし、アノード及びカソードに循環システムがない場合には、電極が目詰まりする危険性がある。電極の周りにベントナイトを用いると、ベントナイトがアノードで水素イオン、カソードでヒドロキシルイオンを受け取るための緩衝機能を有するために、目詰まりが起こるまでの時間間隔を長くすることができる。同様の緩衝特性を有する他の物質を用いることもできる。しかし、この場合でも、目詰まりは起こることになる。
これは、電流の極性を規則的に変化させることにより防ぐことができる。このような極性変化の頻度を選択するには、妥協点が必要である。比較的高頻度にすれば、目詰まりの危険性は低減するが、汚染物が運ばれる距離が最小になり、これによって効率が低減する。一方、低頻度であれば、目詰まりの危険性は増大するが効率は増大する。
極性を切り換えるのに適切な時は、汚染物の可動性及び印加する電界強度に基づいて判断することができる。極性を切り換える時は、電荷、すなわち、最後の切り換え以来(又は処理を開始して以来)電極を通過した電流の積分に基づいて判断されることが好ましい。土壌のサンプルを用い、好ましくは電極の周りの物質(例えば、ベントナイト)のpH緩衝機能を考慮に入れて、目詰まりの危険性なしに通過することができる安全な電荷が判断される。極性は、この電荷に到達する度に反転される。従って、特に電極の近くでは、pHが好ましい値に維持されることが見出されている。
植物抽出処理中に、電圧をアノード及びカソードに印加する装置は、電流に関する情報を受け取り、電流を積分して極性反転の時期を選択する。原理上は、電流コントローラ34がスイッチを含む図3の装置を用いることができる。選択した極性に応じて、制御回路39は、電流コントローラ34のスイッチに対して、電源の第1の端子が第2の端子に対して正である時又は電源の第1の端子が第2の端子に対して負である時にのみ電流を導電するように指令する。制御回路36を備えた電流制御ループを活性化することもできるが、これは必ずしも必要ではない。
制御回路39は、センサ33、35からアノード及び/又はカソード電流に関する情報を受け取る(アノード電流が制御されていない場合には、アノード電流センサ35からのセンサ情報は何ら必要ない)。制御回路39は、プログラムされた電荷閾値を保存し、電極のいずれかが電荷閾値に到達するまで電流を積分する。その場合には、制御回路は、選択した極性を変化させる。実際には、極性は、一般的に状況に応じて半日から2〜3日の期間の後に変えられる。
原理的には、複数の電極に対して個別に累積電荷を測定することができ、極性は、測定した電荷のいずれか1つが閾値レベルに到達した時にアレイ全体を反転させる。従って、土壌の局所的変動に対処することができる。代替的に、地面が均一な状態であるとすれば、単一のアノード又はカソードに対する累積電荷又はアノード又はカソードの群に対する合同電荷を用いて、極性反転をトリガすることができる。
実際には、本明細書に説明したような動電学的技術を電気植物土壌修復と組み合わせると有利であることが見出されている。このような処理は、好ましくは本質的に水平に位置決めされ、数メートル(詳細には約2〜20m)の間隔を空けて配置された電極を用いて適切に行うことができ、電極(例えば、ステンレス鋼、「ebonex(登録商標)」、被覆チタン製)が、任意的にハウジングに入れられ、このハウジングは、任意的にイオン緩衝機能を有する湿性又は他の電気的導電材料(例えば、ベントナイト)で用意される。土壌と電極の間を確実に良好に接触させ、アノードで生成される水素イオン及びカソードで生成されるヒドロキシルイオンに特定の緩衝機能をもたらすために、電気的導電物質を用いることが好ましい。
電極間の電圧は、土壌物質の一部にわたる電位をモニタすることにより(上述のように1つ又はそれよりも多くの検知電極を用いて)、望ましい電界強度が達成されるように調節されることが好ましい。必要な電界強度は、妥協点に基づいて選択される。植物の根は、ある一定の速度でのみ汚染物を吸収することができる。電界が高すぎる場合には、汚染物の一部は、吸収される前に根から移動することになる。従って、電力が無駄になる。電界が小さすぎる場合には、汚染物は、電界の影響下で置換される前に除去されることになり、多数回収穫することが必要になる。電界強度は、電界の影響下で汚染物の供給速度が、根の最大可能取り込み率に実質的に適合する高さになるように選択される。必要な電界は、植物に関する情報及び汚染物の可動度の測定値から計算される。この目的のための計算法は、当業技術で公知である。
電極間の望ましい電位差は、汚染物の可動度に基づいて計算された値に設定される。
電気植物汚染除去の重要な利点は、動電学的汚染除去のみを利用する処理に比較して必要な電力が小さいことである。より詳細には、電気植物汚染除去は、持続的エネルギ源、例えば、風力エネルギ又は太陽エネルギで作動するシステムに用いることが非常に適切である場合がある。従って、このような処理は、通常のエネルギ源が利用可能でない(遠隔)土地区域で非常に興味深いものである。
土壌加熱処理
土壌物質を加熱すると、生物学的変換及び化学的酸化技術の両方において汚染除去を加速するのに寄与することができる。土壌物質の透過性が低い場合でも、電気土壌加熱によって直接加熱することが非常に適切である。AC及びDC電流の両方を用いることができる。DC電流を用いると、栄養分をそれぞれ酸化させる薬剤(特に電気的に荷電した添加剤)のような添加剤を土壌物質中に電気移動させることができる。本発明の処理による土壌加熱は、媒体からの汚染の分解、特に土壌物質からの水又は空気の分解を進めるのに非常に適することが見出されている。
土壌のみを加熱するためには、AC電圧が好ましい。電極での電気分解は、DC電圧を用いるよりも相当少ないか、又は全くないことが見出されている。加熱は、用いる場合は電極液体を再循環させることなく行うことができることが非常に適切である。好ましい電極材料は、鉄、鋼鉄、及びグラファイトから選択される。好ましい形状は、管状形、ロッド形、バー形、及びケーブル形から選択される。
好ましくは、電極は、特に金属電極の場合には、電極が土壌と直接接触しないようにホルダに入れられる。従って、粘土鉱物又は炭酸塩のような鉱物が電極に堆積するのを防ぐか又は少なくとも低減される。適切なホルダには、セラミックフィルタ及びプラスチックフィルタが含まれ、その中に電極がグラファイト粒子と共に入れられ、十分に導電することが可能になる。
電極の寸法及び構成は、条件に応じて選択することができる。これらを適切に選択する方法は、当業者には既知であろう。例えば、電極は、土壌に垂直に、水平に、又は角度を付けて配置することができる。エネルギは、主回路又は発電機から取ることができる。AC電圧の場合には、12位相、6位相、3位相、1位相、又はそれ以外で供給することができる。特に、三角形又は六角形配置の電極構成で良好な結果が得られている。
一般的に、加熱は、電流密度が高いために電極の近辺で最も高温である傾向がある。電極の近傍が乾燥するか又は更に沸騰することを防ぐために、各電極を通るか又は少なくともいくつかの電極を通る電流が調節される。
加熱中には、電圧を電極に印加する装置は、例えば、土壌が平均して指定の温度又は高々指定の温度になるように電流を調節し、これは、例えば、土壌中のPVC導管に適合するものである。
原理的には、図3の装置を用いることができる。加熱中にAC電界を用いる場合には、電源30からの電圧の全サイクルが電流コントローラ34を通過することができる。平均電流は、電流が接続部38に導電される電源30のサイクル又は半サイクルの一部を選択することにより調節される。AC電流を用いることが好ましいために、例えば、電源30から選択した全サイクルのAC信号を通過させることにより、同じ数の正及び負のサイクルを通過させることが好ましい。
好ましくは、電流コントローラ34は、電流が通過しない時間が少なくとも一分間存在するようなサイクルを選択するように構成される。これによって電極からの蒸気泡の放出が促進され、これが電極の抵抗を低下させることが見出されている。
電極の近辺の沸騰を検出することができ、動電学的処理で説明した電極目詰まりとして相殺される。
任意的に、電極の近くで水の供給が行われ、電極近くの湿度を調節する。制御回路は、電極近辺で沸騰が検出されると水の供給を活性化することができる。乾燥に対する別の手段は、電極の周りに水を供給して水の損失を相殺すること及び電極の周囲にベントナイトのような材料を用いることである。
電気加熱は、汚染物の原位置化学的酸化と組み合わせることができる。温度が上昇すると、通常は酸化速度が加速されることになり、又は例えば過酸化物が用いられている場合には反応の開始に役立つ。とりわけ、土壌の温度が約35〜45℃の範囲の値まで上昇される処理では良好な結果が得られる。
この時点で様々な異なる形式の原位置土壌処理に図3に示す装置を応用することができることが認められるであろう。好ましくは、装置は、閉鎖ユニット、例えばISO標準サイズの容器の形態で設けられ、これが、処理することが必要な土地区域に移動され、土壌に挿入された電極(アノード及びカソードを含む)に結合されて、そこに数ヶ月又は数年放置されて作動し、選択した処理のいずれかに従い土壌を処理することができる。
異なる形式の処理に対して別々の異なる装置は必要ではない。選択した処理に応じて異なる形式の制御が用いられ、制御回路39には、異なる情報をプログラムして入れることができる。制御回路39は、全ての説明した形式の処理を行うプログラムを含むことができ、装置が活性化された時に特定の形式を外部指令により選択することができ、又は装置が活性化された時に適切なプログラムをロードすることができる。
しかし、AC電源の代わりにDC電源を用いることができることを認めるべきである。この場合、平均電流又は電圧は、このDC電源がアノード及び/又はカソードに結合される負荷サイクルを調節することにより調節することができる。極性の反転は、DC電源への出力接続部を切り換えることにより達成することができる。
土地区域の電極の第1のアレイを示す図である。 土地区域の電極の第1のアレイを示す図である。 土地区域の電極の第2のアレイを示す図である。 電源装置を示す図である。 電源装置により供給される電圧を示す図である。 電源装置により供給される電圧を示す図である。 電圧の関数とした収集効率のグラフを示す図である。 地下水流速の関数とした閾値レベルのグラフを示す図である。
10、12 電極
14a、14b 検知電極

Claims (50)

  1. 土壌物質を原位置電気浄化する方法であって、
    土地区域のそれぞれの位置の土壌に複数の電極を配置する段階と、
    前記電極を通して電流を供給する段階と、
    前記電極のそれぞれの電極の表面から土壌内への経路の電気抵抗を示す情報を得る段階と、
    前記電気抵抗に増加が発生しているか否かを検出する段階と、
    前記検出に応答して、前記電気抵抗の増加が検出された前記経路の少なくとも特定の電極を通る電流を逓減レベルまで一時的に下げる段階と、
    を含み、前記逓減レベルは前記特定の電極を通る電流を少なくとも10%低減した電流値であることを特徴とする方法。
  2. 電位差が、第1の群からの電極と第2の群からの電極との間に印加され、前記情報を得る段階は、該第1の群のそれぞれの電極から該第2の群からの1つ又はそれよりも多くの隣接する電極までの抵抗を示す全体抵抗情報を測定する段階を含み、該全体抵抗情報を用いて前記抵抗増加を検出し、
    前記検出時に土壌抵抗率の影響の少なくとも一部を除去する段階、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記電極からある一定の距離の土壌に少なくとも1つの更に別の電極を配置する段階と、
    前記更に別の電極から始めて土壌を通る経路に沿った電圧降下を示す電圧降下情報を測定する段階と、
    前記電圧降下情報を用いて、前記検出時に前記全体抵抗情報に対する土壌の抵抗率の影響の少なくとも一部を除去する段階と、
    を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 各々がそれぞれの電極からある一定の距離であるが他の電極、アノード、該電極のいずれよりも該それぞれの電極に近い複数の更に別の電極を土壌に配置する段階と、
    前記更に別の電極の各々からそのそれぞれの電極までの電圧降下を測定する段階と、
    前記測定した電圧降下から電気抵抗を示す情報を判断する段階と、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 電極のそれぞれの電極の表面から土壌内への経路の電気抵抗を示す前記情報は、該電極のそれぞれの電極又はサブグループに対して個々に得られ、特定の電極又はサブグループからの該経路内の前記抵抗の増加の検出に応答して、電流が該特定の電極又はグループにおいてのみ下げられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 前記電極は、土壌に互いに散在させて配置されたアノード及びカソードを含み、
    酸及び/又は別の錯化剤を含有する液体を前記カソードの表面の周りに循環させる段階と、
    前記カソードのそれぞれのカソードの表面から土壌内への経路の電気抵抗を示す前記情報を得る段階と、
    前記検出に応じて、前記電気抵抗の増加が検出された前記経路内の少なくとも特定のカソードを通る電流を前記逓減レベルまで一時的に下げる段階と、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 前記電流は、所定の時間間隔にわたって下げられることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 前記所定の時間間隔は、5分〜2時間の持続時間を有することを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 前記特定のカソードまでの電流は、ゼロまで下げられることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  10. 前記特定のカソードに最も近く配置された特定のアノードを通る電流は、該特定のカソードを通る電流を下げるために逓減されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  11. 個々のアノード及び/又はカソードを通る電流は、下げられていない間は、土壌の抵抗率とは関係なく、調整された平均レベルを維持するように制御されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  12. 前記設定したレベルは、電流によるヒドロキシルイオンの形成速度が前記循環液体からの酸による該ヒドロキシルイオンの除去速度に均衡する均衡レベルと等しいことを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 前記逓減レベルは、電流によるヒドロキシルイオンの形成速度が前記循環液体からの酸による該ヒドロキシルイオンの除去速度に均衡する均衡レベルよりも低いことを特徴とする請求項11に記載の方法。
  14. 地下水流が存在する土地区域において土壌物質を原位置電気浄化する方法であって、
    地下水流の方向を横切って延びる線に沿って交互する複数の第1及び第2の電極を土地区域内のそれぞれの位置で土壌に配置する段階と、
    第1及び第2の電極の間に電位差を掛ける段階と、
    地下水流速に関する流速情報を測定する段階と、
    前記電位差が全ての汚染物を引き付けて前記第1又は第2の電極に到達させるのに十分維持するように、前記測定した流速の低下及び増加に応じて該電位差をそれぞれ低下及び増加させる段階と、
    を含むことを特徴とする方法。
  15. 前記測定流速に対して土壌内の電界に対する設定値を判断する段階と、
    少なくとも1つの検知電極を土壌に設ける段階と、
    前記検知電極から電圧降下を測定する段階と、
    前記電圧降下が前記電界の前記設定値に対応するように前記電位差を調節する段階と、 を含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 地下水流が存在する土地区域において土壌物質を原位置電気浄化する方法であって、 地下水流の方向を横切って延びる線にそって交互する複数の第1及び第2の電極を土地区域内のそれぞれの位置で土壌に配置する段階と、
    前記線に沿って1つ又はそれよりも多くの栄養分浸透フィルタを配置する段階と、
    第1及び第2の電極の間の電流を調節する段階と、
    地下水流速に関する流速情報を測定する段階と、
    前記電流が所定の濃度の栄養分を前記地下水流内に広げるのに十分維持するように、前記測定流速の低下及び増加に応じて該電流のレベルをそれぞれ低下及び増加させる段階と、
    を含むことを特徴とする方法。
  17. 前記電極間の電界を前記地下水流速に応じて選択したレベルよりも上に制限する段階を含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
  18. 土壌物質を原位置電気浄化する方法であって、
    土地区域内のそれぞれの位置で複数の電極を土壌に配置する段階と、
    前記土地区域に植物を繰返し作付けして収穫する段階と、
    作付けと収穫の間に前記電極を通して電流を供給する段階と、
    前記電極間の電流の極性を繰返し反転させる段階と、
    極性の反転に続けて前記電極のそれぞれの電極を通過する累積電荷を示す情報を測定する段階と、
    前記測定累積電荷が所定の閾値に到達する時の前記累積電荷に応じて前記極性が反転する時点を選択する段階と、
    を含むことを特徴とする方法。
  19. 土壌物質を原位置電気浄化する方法であって、
    土地区域内のそれぞれの位置で複数の電極を土壌に配置する段階と、
    前記電極を通して電流を供給する段階と、
    電流が供給されない少なくとも30秒の期間を含む、電流が前記電極に送出される負荷サイクルの調節により、土壌に消散される電力を調節する段階と、
    を含むことを特徴とする方法。
  20. 土壌物質の原位置電気浄化を行うためのシステムであって、
    土地区域のそれぞれの位置における土壌内の複数の電極と、
    前記電極まで電流を供給するために結合された電源と、
    前記電極のそれぞれの電極の表面から土壌内への経路の電気抵抗を示す情報をモニタし、該電気抵抗の増加を検出し、該増加の検出に応じて、該電気抵抗の増加が検出された該経路内の少なくとも特定の電極を通る前記電源からの電流を逓減レベルまで一時的に下げるように構成された制御回路と、
    を含み、前記逓減レベルは前記特定の電極を通る電流を少なくとも10%低減した電流値であることを特徴とするシステム。
  21. 前記電源の相対する極は、第1及び第2のグループの電極にそれぞれ結合されており、 前記電源と前記電極のそれぞれの電極との間のそれぞれの接続部に結合されたセンサ、 を含み、該センサは、それぞれの電流−電圧比を示す情報を前記制御回路に提供するように構成され、それぞれの電流−電圧比の各々は、前記第1のグループからのそれぞれの電極を通る電流と、該第1のグループからの該それぞれの電極と前記第2のグループからの1つ又はそれよりも多くの電極との間の電位差との間のものであり、前記制御回路は、各それぞれの電極に対する電気抵抗を示す前記情報をそのそれぞれの電極に対する前記それぞれの電流−電圧比から導出する、
    ことを特徴とする請求項20に記載のシステム。
  22. 前記制御回路は、前記増加の前記検出時にそれぞれの電流−電圧比を示す前記情報に対する土壌の抵抗率の影響の少なくとも一部を除去するように構成されていることを特徴とする請求項21に記載のシステム。
  23. 前記電極からある一定の距離にあり、前記制御回路に結合された土壌内の少なくとも1つの更に別の電極、
    を含み、
    前記制御回路は、前記更に別の電極から始めて経路に沿った土壌を通る電圧降下を示す電圧降下情報を得て、該電圧降下情報を用いて前記増加の前記検出時にそれぞれの電流−電圧比を示す前記情報に対する土壌の抵抗率の影響の少なくとも一部を除去するように構成されている、
    ことを特徴とする請求項22に記載のシステム。
  24. 各々がそれぞれの電極からある一定の距離であるが他の電極、アノード、前記電極のいずれよりも該それぞれの電極に近く、前記制御回路に結合された土壌内の複数の更に別の電極、
    を含み、
    前記制御回路は、前記更に別の電極からそのそれぞれの電極までの電圧降下を示す情報から前記電気抵抗を示す前記情報を得るように構成されている、
    ことを特徴とする請求項20に記載のシステム。
  25. 前記電極のそれぞれの電極の表面から土壌内への経路の電気抵抗を示す前記情報は、該電極の該それぞれの電極に対して個々にモニタされ、電流は、該電気抵抗の増加が個々に検出された該経路内の特定の電極を通して、該増加に応じて前記逓減レベルまで選択的に下げられることを特徴とする請求項20に記載のシステム。
  26. 前記電極は、土壌に互いに散在して配置されたアノード及びカソードを含み、
    前記カソードの表面の周りに酸及び/又は他の錯化剤を含有する液体を循環させるように構成された液体循環サブシステム、
    を含み、
    前記制御回路は、前記カソードのそれぞれのカソードの表面から土壌内への経路の電気抵抗を示す前記情報をモニタし、該電気抵抗の増加が検出された該経路内の少なくとも特定のカソードを通して、該増加に応じて電流を前記逓減レベルまで一時的に下げる、
    ことを特徴とする請求項20に記載のシステム。
  27. 前記電流は、所定の時間間隔にわたって下げられることを特徴とする請求項26に記載のシステム。
  28. 前記所定の時間間隔は、5分と2時間の間の持続時間を有することを特徴とする請求項27に記載のシステム。
  29. 前記特定のカソードまでの電流は、ゼロまで下げられることを特徴とする請求項26に記載のシステム。
  30. 前記特定のカソードに最も近く配置された特定のアノードを通る電流は、該特定のカソードを通る電流を下げるために逓減されることを特徴とする請求項26に記載のシステム。
  31. 個々のアノード及び/又はカソードを通る電流は、下げられていない間は、土壌の抵抗率とは関係なく、調整された平均レベルを維持するように制御されることを特徴とする請求項26に記載のシステム。
  32. 前記循環させる液体が酸を含有し、前記設定したレベルは、電流によるヒドロキシルイオンの形成速度が前記循環液体からの酸による該ヒドロキシルイオンの除去速度に均衡する均衡レベルと等しいことを特徴とする請求項31に記載のシステム。
  33. 前記逓減レベルは、前記均衡レベルよりも低いことを特徴とする請求項32に記載のシステム。
  34. 地下水流が存在する土地区域において土壌物質の原位置電気浄化を行うためのシステムであって、
    土地区域内のそれぞれの位置で土壌に配置され、地下水流の方向を横切って延びる線に沿って交互する複数の第1及び第2の電極と、
    前記第1及び第2の電極の間に電位差を印加するように結合された電圧供給源と、
    地下水流速に関する情報を測定するためのセンサと、
    地下水流速を電界値に関連付けるプログラムされた情報を含み、該プログラムされた情報に従って地下水流速に関する前記情報に応じて前記電位差のレベルを設定するように構成された制御回路と、
    を含むことを特徴とするシステム。
  35. 電極から土壌までの電圧降下に関する情報を測定するための更に別の電極を含み、前記制御回路は、前記電位差を調節することにより、前記プログラムされた情報が要求する前記電界に該電圧降下が対応するように構成されていることを特徴とする請求項34に記載のシステム。
  36. 地下水流が存在する土地区域において土壌物質の原位置電気浄化を行うためのシステムであって、
    土地区域内のそれぞれの位置で土壌に配置され、地下水流の方向を横切って延びる線に沿って交互する複数の第1及び第2の電極と、
    それぞれの第1の電極から前記第2の電極まで調整電流を供給するように結合された電圧供給源と、
    地下水流速に関する情報を測定するためのセンサと、
    地下水流速を電流レベルに関連付けるプログラムされた情報を含み、該プログラムされた情報に従って地下水流速に関する前記情報に応じて前記第1の電極からの前記電流のレベルを設定するように構成された制御回路と、
    を含むことを特徴とするシステム。
  37. 前記制御回路は、前記電極間の土壌内の電界強度に対する下限を制限するために電流調節を無効にするように構成されていることを特徴とする請求項36に記載のシステム。
  38. 土壌物質の原位置電気浄化を行うためのシステムであって、
    土地区域のそれぞれの位置における土壌内の複数の電極と、
    前記電極まで電流を供給するように構成された電源と、
    前記電極間の電流の極性を設定するための極性設定回路と、
    前記極性の反転に続いて前記電極のそれぞれの電極を通過する累積電荷を示す情報をモニタし、該累積電荷が所定の閾値に到達する時点で該累積電荷に応じて選択される時点、かつ前記極性設定回路が該極性を反転するように制御される時点を選択するように構成された制御回路と、
    を含むことを特徴とするシステム。
  39. 土壌物質の原位置電気浄化を行うためのシステムであって、
    土地区域のそれぞれの位置における土壌内の複数の電極と、
    前記電極まで電流を供給するための電源と、
    電流が供給されない少なくとも30秒の期間を含む、前記電源からの電流が前記電極に送出される負荷サイクルの調節により、土壌に消散される電力を調節するための電力調節回路と、
    を含むことを特徴とするシステム。
  40. 土壌物質の原位置電気浄化のために土地区域に挿入された第1及び第2の電極に供給される電流及び/又は電圧を制御するための装置であって、
    第1及び第2の電極のための接続部と、
    前記第1及び第2の電極の間に結合された電源と、
    前記電極のそれぞれの電極の表面から土壌内への経路の電気抵抗を示す情報をモニタし、該電気抵抗の増加を検出し、該検出に応じて該電気抵抗の増加が検出された該経路内の少なくとも特定の電極を通る前記電源からの電流を逓減レベルまで一時的に下げるように構成された制御回路と、
    み、前記逓減レベルは前記特定の電極を通る電流を少なくとも10%低減した電流値であることを特徴とする装置。
  41. 土壌物質の原位置電気浄化のために土地区域に挿入された第1及び第2の電極に供給される電流及び/又は電圧を制御するための装置であって、
    第1及び第2の電極のための接続部と、
    第1及び第2の端子を備えた電源と、
    前記第2の電極が第2の端子に結合された状態で、前記第1の端子と前記第1の電極のそれぞれの電極又はサブグループとの間に結合されたスイッチング回路と、
    前記スイッチング回路が前記第1の端子を前記第1の電極の前記それぞれの電極又はサブグループに導電的に接続する負荷サイクルを順応させることにより、前記電極のそれぞれの電極を通る平均電流を制御するように構成された電流調節回路と、
    を含むことを特徴とする装置。
  42. 前記電極のそれぞれの電極の表面から土壌内への経路の電気抵抗を示す情報をモニタし、該電気抵抗の増加を検出し、該検出に応じて該電気抵抗の増加が検出された該経路内の少なくとも特定の第1又は第2の電極を通る前記電源からの電流を前記逓減レベルまで一時的に下げるように構成された制御回路を含むことを特徴とする請求項41に記載の装置。
  43. 前記第2の端子と前記第2の接続部のそれぞれの接続部又はサブグループとの間に結合された更に別のスイッチング回路を含み、前記制御回路は、特定の第2の電極を通る前記電源からの前記電流を該第2の端子と該特定の電極の間の特定の更に別のスイッチング回路を非導電にすることによって下げるように構成されていることを特徴とする請求項40に記載の装置。
  44. 前記制御回路は、前記第1の接続部の1つ又はそれよりも多くの選択された接続部に対する負荷サイクルを低減することにより、前記電源から特定の第1又は第2の電極までの前記低減された電流を下げるように構成されていることを特徴とする請求項40に記載の装置。
  45. 前記制御回路は、前記特定の第1又は第2の電極と1つ又はそれよりも多くの第2又は第1の電極との間の平均電圧から前記電気抵抗を示す前記情報を判断するように構成されていることを特徴とする請求項40に記載の装置。
  46. 前記第2の接続部のサブグループのそれぞれのサブグループを通る電流の大きさを示す電流情報を測定するための、該第2の接続部のサブグループのそれぞれのサブグループに結合された電流センサを含み、該電流センサは、前記制御回路に結合された出力部を有し、該制御回路は、前記電流情報及び前記特定の第1又は第2の電極と1つ又はそれよりも多くの第2又は第1の電極との間の平均電圧に関する情報を用いて前記電気抵抗を示す前記情報を判断するように構成されていることを特徴とする請求項40に記載の装置。
  47. 更に別の電極のための接続部を含み、前記制御回路は、第1及び第2の電極の間の全抵抗に関する情報を用いて前記電気抵抗を示す前記情報を判断し、かつ前記更に別の電極からの電圧降下に関する情報を用いて前記検出時に土壌の抵抗率の影響を除去するように構成されていることを特徴とする請求項40に記載の装置。
  48. 前記制御回路は、地下水流速情報のためのセンサを接続するための入力部を有し、該制御回路はまた、地下水流速と電位差値とを関連付けるプログラムされた情報を保存するためのメモリを含み、該制御回路はまた、プログラムされた情報に従って前記水流速度に関連付けられた時に前記電流調節回路が前記地下水流速情報に応じて選択される電流を提供するように設定されているモードに切換可能であることを特徴とする請求項40に記載の装置。
  49. 前記制御回路は、地下水流速情報のためのセンサを接続するための入力部を有し、該制御回路はまた、地下水流速と電位差値とを関連付けるプログラムされた情報を保存するためのメモリを含み、該制御回路はまた、前記電流調節回路が無効にされるモードに切換可能であり、該制御回路はまた、プログラムされた情報に従って前記水流速度に関連付けられた時に前記地下水流速情報に応じて選択される電圧を達成するように前記負荷サイクルを制御することを特徴とする請求項40に記載の装置。
  50. 前記電源は、AC電源であり、前記制御回路は、前記電流調節回路が無効にされるモードに切換可能であり、該制御回路はまた、前記スイッチング回路に選択した極性のみの前記AC電源から電流を通過させるように構成され、該制御回路はまた、前記電極が通過させた電荷の累積量に応じて選択された時点で前記極性を反転させることを特徴とする請求項40に記載の装置。
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