JP3732071B2 - 汚染土壌の修復方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この出願の発明は、汚染土壌の修復方法に関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明は、重金属および放射性核種に汚染された土壌から汚染物質を原位置で回収でき、かつ、未回収の汚染物質の拡散防止、長期安定化、および捕捉を能動的に実現することができる汚染土壌の修復方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】
重金属、化学物質あるいは放射性核種などの有害物質による地球表層土壌の汚染ならびに地下水の汚染は、地球環境を考える上で深刻な問題である。そのため、従来より、有害物質を安全かつ経済的に適切に処分するとともに、既に生じた汚染に対しては拡大防止ならびに回収を図るといった、環境保全及び修復技術の確立が急がれている。
【0003】
環境修復技術のうち、土壌中に漏出した重金属あるいは放射性核種等の拡散を防止する方法としては連続地中壁等が知られている。この方法は、地下水の流れ等によって移動してくる土壌中の汚染物質を、下流側に設置した地中壁で吸着捕捉するものである。これは極めて受動的な方法であり、土壌中の汚染物質を完全に回収するにはかなりの年月を必要としてしまう。
【0004】
また、土壌中に漏出した重金属あるいは放射性核種等を回収する方法としては、界面動電法が知られている。図1に界面動電法の概念図を示した。この方法は、汚染土壌に電場をかけることにより、電極間でpHおよび酸化還元雰囲気を変化させて重金属を溶解させ、さらにそれら有害物質を電位勾配によって電極近傍に移行させて回収するものであり、電極としては専ら黒鉛が用いられている。図2(a)(b)は、界面動電法によって土壌中の汚染物質を回収した様子を例示した断面図である。
【0005】
しかしながら、この方法によって汚染物質を完全に回収することは不可能であり、かなりの濃度の汚染物質が未回収のまま土壌中に残存し、再び拡散してしまう。図2(c)は、界面動電法による汚染物質回収後の土壌の様子を例示した断面図である。また、電圧印加処理後に電位勾配がなくなると、再び汚染源から汚染物質が拡散することとなる。
【0006】
一方、近年の高レベル放射性廃棄物の地層処分に関連した研究においては、地下環境における炭素鋼容器(オーバーパック)の腐食とその腐食生成物の挙動に関する検討が進められている。この中で、粘土緩衝材中に鉄腐食生成物が蓄積した場合、その鉄腐食生成物である鉄イオンの粘土中の移行は極めて遅いこと、また、その鉄腐食生成物が酸化還元雰囲気に敏感な核種の移行挙動に大きな影響を及ぼすこと、鉄腐食生成物が粘土細孔内で鉄酸化物等の形で析出するため緻密な層が形成され得ることなどが指摘されている。
【0007】
さらに、ウラン鉱床における天然類似現象研究(ナチュラルアナログ研究)からは、鉄腐食生成物が長時間経過後に鉱物化する際にウランなどの重金属をその結晶内に取り込んで安定化させるなどの、極めて高いバリア機能を示す可能性が示唆されている。
【0008】
そこで、この出願の発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、従来技術の問題点を解消し、重金属および放射性核種に汚染された土壌から汚染物質を原位置で回収でき、かつ、未回収の汚染物質の拡散防止、長期安定化、および捕捉を能動的に実現することを可能とする汚染土壌の修復方法を提供することを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そこで、この出願の発明は、上記の課題を解決するものとして、以下の通りの発明を提供する。
【0010】
すなわち、まず第1には、この出願の発明は、鉄製の陽極を用いて汚染土壌に電圧を印加することで、陰極近傍に移行させた汚染物質を原位置で回収でき、かつ、陽極から鉄イオンを溶出させて鉄腐食生成物と土壌からなるバリア層を形成させ、未回収の汚染物質を封じ込めることを特徴とする汚染土壌の修復方法を提供する。
【0011】
そして、第2には、この出願の発明は、上記第1の発明において、土壌のpHを調整してバリア層を任意の位置に形成する汚染土壌の修復方法や、第3には、電極間の電流の経時変化を調べることで、汚染土壌修復の進行度をモニタリングすることを特徴とする汚染土壌の修復方法をも提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】
この出願の発明は、上記の通りの特徴を持つものであるが、以下にその実施の形態について説明する。
【0013】
まず、この出願の第1の発明が提供する汚染土壌の修復方法は、鉄製の陽極を用いて汚染土壌に電圧を印加することで、陰極近傍に移行させた汚染物質を回収するとともに、陽極から鉄イオンを溶出させて鉄腐食生成物と土壌からなるバリア層を形成させ、未回収の汚染物質を封じ込めることを特徴としている。
【0014】
汚染土壌としては、各種の重金属や放射性核種によって汚染された土壌等が対象とされる。汚染土壌中に含有される汚染物質は、地下水の流れ等によって拡散される。そのため汚染源よりも地下水下流側の土壌中に電極を設置して電位勾配をかけることが好ましい。
【0015】
図2(a)は、土壌中に電極を設置した様子を例示した断面図である。陰極は、汚染源に近い汚染土壌中に設置することでより多くの汚染物質を回収することが可能となる。一方、陽極は汚染が及んでいない土壌中に設置するか、あるいは汚染濃度の低い土壌中に設置してもよい。
【0016】
電極に関しては、陽極には鉄製の電極を用いるが、陰極には一般に用いられている電極を使用することができる。たとえば、黒鉛、銅あるいは白金電極等が例示される。また、それぞれの電極は、対象とする汚染土壌によってその大きさ、形状等を調整することができる。
【0017】
上記電極を用いて土壌中に電圧を印加することことにより、電極間でpHおよび酸化還元雰囲気を変化させて重金属を溶解させ、電極間に陽イオンとして存在している重金属あるいは放射性核種等の汚染物質を電位勾配によって陰極近傍に移行させることができる。これによって、界面動電法と同様の効果が得られ、汚染土壌を全面掘削すること無しに、陰極近傍の土壌を掘削するのみで、汚染物質を効果的に回収することが可能となる。しかしながら、これですべての汚染物質が陰極近傍に移行させられるわけではなく、土壌中には未回収の汚染物質が残存している。また、界面動電処理後に電位勾配がなくなると、再び汚染源から汚染物質が拡散することとなる。
【0018】
この発明の汚染土壌の修復方法でより重要なことは、陽極に用いた鉄電極によりもたらされる機能である。図3に、この発明の汚染土壌の修復方法の概念図を示した。
【0019】
汚染土壌(1)中に、鉄製の陽極(2)と陰極(3)とを設置する。この土壌(1)中に電圧を印加することにより、陽極(2)では鉄イオンの溶出が促進されて、
Fe → Fe2+ + 2e-
の電極反応が進行し、陰極では水の電気分解が行われる。陽極(2)から溶出した鉄イオンは、電位勾配によって土壌(1)中を陰極(3)方向に移動し、水の電気分解などで生じたOH-イオンと次式のように反応する。
【0020】
Fe2+ + 2H2O → Fe(OH)2↓ + 2H+
これにより、汚染土壌(1)中には、不溶性の鉄水酸化物、主にFe(OH)2等の形態で鉄腐食生成物が生成される。鉄腐食生成物は、単純には、電極間のFe2+イオンとOH-イオンの移動により形成されるものであり、電極に平行な層となって沈積する。また、土壌(1)中では、Fe2+イオンはOH-イオンよりも極めて移動度が小さくなる。そのため、鉄腐食生成物と土壌からなる混合層(7)が、陽極(2)の近傍に、垂直方向に形成される。
【0021】
この混合層(7)は極めて緻密なため、汚染物質の移行を妨ぐ高性能バリアとして機能する。また、この混合層(7)は鉄水酸化物からなるため、鉄の鉱物化の際にウラン等の放射性核種をその結晶内に取り込んで安定化させるという捕捉機能を有する。さらに、この混合層(7)が土壌の雰囲気を還元性に保つことで、例えば、ウランあるいは六価クロム等の酸化還元雰囲気に敏感な汚染物質を還元して、安定化を促進させることが可能となる。逆に酸化雰囲気の場合は、鉄腐食生成物すなわち鉄水酸化物が安定であるため、酸化雰囲気で溶解度が高くなる物質の地質環境中での移動を防止することができる。
【0022】
図2(d)(e)は、それぞれこの発明の方法によって汚染物質を回収した様子と、長時間経過後の土壌の様子を例示した断面図である。すなわち陽極に用いた鉄電極によって、▲1▼土壌中の未回収および新たに拡散された汚染物質がさらに拡散することを防ぎ、▲2▼汚染物質の長期にわたる安定化を促し、また▲3▼汚染物質を捕捉することが可能となる。
【0023】
以上のことから、重金属および放射性核種に汚染された土壌から汚染物質を原位置で回収でき、かつ、未回収の汚染物質の拡散防止、長期安定化、および捕捉を能動的に実現することを可能とする汚染土壌の修復方法が実現される。
【0024】
この出願の第2の発明が提供する汚染土壌の修復方法は、上記第1の発明の方法において、土壌のpHを調整してバリア層を任意の位置に形成することを特徴としている。
【0025】
バリア層は、陽極における鉄イオンの溶出、陰極におけるOH-イオンの生成、ならびにそれらのイオンの電場による移動と、酸性およびアルカリ性の境界部における鉄酸化物、主に水酸化第一鉄の析出反応によって形成される。
【0026】
陽極から溶出した第一鉄イオンは、電場によって陰極側に移行するが、その移動度は、土壌への収着による移行遅延、土壌pHなど、多くの因子の影響を受ける。また、鉄イオンの溶解度はpH10.5付近で極小値をとるため、鉄イオンは、陽極側の酸性領域と、陰極側から拡大してくるアルカリ性領域との境界部において水酸化第一鉄として析出し、鉄腐食生成物層を形成する。このことから、両電極近傍のpHを、たとえば薬剤等により調整することで、両電極間の任意の場所に鉄腐食生成物層を形成させることが示される。
【0027】
この出願の第3の発明が提供する汚染土壌の修復方法は、上記第1または2の発明の方法において、電極間の電流の経時変化を調べることで、汚染土壌修復の進行度をモニタリングすることを特徴としている。
【0028】
土壌中の電極間に電圧を印加すると、通電開始直後には、比較的移動しやすいNa+イオンがキャリアーとして陰極側に移動するため、電極間の電流値は高い値を示す。しかしながら、時間の経過に伴って、土壌中の電極間にNa+イオンの濃度差が生じること、電気浸透現象によって陽極近傍で含水率の低下が生じること、さらには、陽極近傍で鉄腐食生成物層が形成されることにより、電流値は急速に減少する。
【0029】
また、土壌中の電極間に電圧を印加すると、陽極近傍での鉄酸化物の析出および陰極での水の電気分解によって、H+イオンとOH-イオンがそれぞれ生じる。これにより、土壌中には高pH領域および低pH領域が形成され、各領域は通電時間とともに拡大する。この領域は、H+イオンあるいはOH-イオンをキャリアーとして有するために電気伝導性が高く、高pHおよび低pH領域の拡大は、結果として土壌の電気伝導度を増加させることになる。しかし、ある一定時間を経過し、H+とOH-イオンが陽極近傍において再結合するようになると、それ以上の各領域の拡大、すなわち電気伝導度の増加は望めなくなり、逆に、その部分で鉄腐食生成物の析出反応が進行することから、電気伝導度の低下が進むこととなる。
【0030】
これらのことから、土壌中の電極間での電流値は、鉄腐食生成物の析出反応後にピークを示した後、再び減少傾向を示す。このように、鉄陽電極界面電動法における電流の経時変化から、Na+イオンの移行、含水率の変化、高pHおよび低pH領域の拡大、鉄腐食生成物の析出開始などの一連の反応の進行度をモニタリングすることができる。
【0031】
以下、添付した図面に沿って実施例を示し、この発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
【0032】
【実施例】
模擬土壌には、山形県国峰産のモンモリロナイト(クニミネ工業(株)製クニピアF)を用いた。モンモリロナイトは、あらかじめモンモリロナイト中の交換性陽イオンをNa+に置換したNa型モンモリロナイトで、粒径を75〜150μmに揃えた。このモンモリロナイトを、378Kに保持したオーブン中で1日間乾燥させて水分を除去し、乾燥密度が0.8Mg/m3となるようにアクリルセル中で圧縮成形し、直径20mm、高さ10mmの円柱状ペレットとした。この円柱状ペレットを、アクリル製の膨潤セルに設置して透水性ステンレス鋼製焼結フィルター(孔径2μm)を介して蒸留水を接触させ、常温常圧下で7日間以上静置することで蒸留水を膨潤させ、模擬土壌とした。
【0033】
陽極には、鉄板(ニラコ(株)製純度99.99%、厚さ1.0mm)を直径25mmの円盤状に切り取り、鉄線(ニラコ(株)製純度99.5%、直径1.0mm)を取り付けたものを用いた。純鉄製の陽極表面は、エメリー紙(#240、#1200)およびダイヤモンドコンパウンド(3μm、1μm、0.25μm)で研磨した後、エタノール中で超音波洗浄を行い、最後にアセトンで洗浄した。
【0034】
陰極には、直径0.5mmの白金線を取り付けた白金電極(田中貴金属工業(株)製、厚さ0.5mm、直径25mm)を用いた。
図4は、模擬土壌に電位勾配をかける様子を示した概略図である。蒸留水で飽和させた模擬土壌(11)を、アクリルセル(15)中で陽極(12)および陰極(13)と接触させ、ポテンショスタット(北斗電工(株)製HA-51G)(14)を用いて界面動電処理を行った。界面動電処理は、800mVの定電位で、通電時間を様々に変化させて行った。
【0035】
所定の時間での界面動電処理の後、両電極を外した模擬土壌を、押出治具を用いて厚さ0.5mmずつに切り出して試料とし、陽イオン濃度、pHおよび含水率を測定した。
【0036】
陽イオン濃度の測定は、試料を30mlの3M,HCl溶液に入れ、温度303Kで12時間振とうして可溶成分を溶出させた後、3000rpmで30分間の遠心分離と濾過を行い、ろ液中の陽イオン(Na、Mg、Al、Si、Ca、Fe)濃度をICP−AESによって測定した。
【0037】
含水率W(%)は、試料の一部を378Kに保持したオーブン中で乾燥させ、その減量の測定結果から以下の式を用いて決定した。
W=(M0−Mm)/M0×100
ここで、M0は乾燥前の試料重量(g)を、Mmは乾燥後の試料重量(g)を表している。
【0038】
pHの測定は、試料の一部から約数十mgを量り採り、約0.5mlの蒸留水を加えて懸濁させた懸濁液のpHを、pH計(堀場製作所(株)製twin pH B-212)を用いて測定した。
<a> 以上のような界面動電処理によって、陽極から2.5〜3mm離れた模擬土壌中に、黒もしくは深緑色を呈する鉄腐食生成物層が形成されたことが肉眼で認められた。その様子の一例を図5に示した。この層は、6時間の界面動電処理では観察されず、およそ12時間以上の界面動電処理によって形成されることがわかった。
【0039】
図6に、模擬土壌に92時間の界面動電処理を施した際の、電流の経時変化を示した。模擬土壌中を流れる電流は、通電開始直後は不安定なものの、その後は急速な減少傾向を示した。12時間程度経過すると、電流値は逆に増加傾向に転じ、約17時間(約1000分)後にピークに達した後は、再び徐々に減少した。
【0040】
こうした電流の経時変化は、電流の絶対値こそ試料毎に多少異なったが、処理時間を様々に変化させて測定したほぼ全ての模擬土壌で認められた。
<b> 界面動電処理を4時間および20時間施した模擬土壌の、FeおよびNa+イオンの濃度分布を、それぞれ図7および図8に示した。
【0041】
4時間の界面動電処理では、Fe濃度は陽極の近傍で高い値を示し、陽極から鉄イオンが溶出して移行することが示された。Na+イオン濃度は、陽極から3mmを境に、陽極側で低下して陰極側で増加し、電場を与えることによってNa+イオンが陽極から陰極に向けて移行したことがわかった。
【0042】
20時間の界面動電処理では、陽極から2.5〜3mm離れた位置においてFe濃度のピークが認められ、この部位で鉄の濃集が起こり鉄腐食生成物層が形成されたことが示された。
<c> 界面動電処理を4時間および22時間施した模擬土壌の、含水率の変化を図9および図10にそれぞれ示した。
【0043】
模擬土壌の含水率は、実験前の含水率50%に対し、界面動電処理によって、陽極側で減少、陰極側で増加することが明らかになった。この傾向は、界面動電処理を22時間施した模擬土壌に顕著であり、模擬土壌の含水率は形成された鉄腐食生成物層を境に大きく変化することがわかった。
<d> 界面動電処理を4時間および22時間施した模擬土壌の、pHの変化を図11および図12にそれぞれ示した。
【0044】
模擬土壌のpHは、実験前のpH8.5に対して、4時間の界面動電処理後、鉄腐食生成物層を境に陽極側ではpH7程度にまで徐々に減少し、陰極側ではpH12程度にまで徐々に増加して、含水率と同じような傾向を示した。一方、22時間の界面動電処理後には、陽極側でpH5まで急激に低下するとともに、陰極側では、ほぼすべての領域で高いpH値が得られた。
【0045】
以上のことから、鉄腐食生成物層は、陽極における鉄イオンの溶出、陰極におけるOH-イオンの生成、ならびにそれらのイオンの電場による移動と、酸性およびアルカリ性の境界部における水酸化第一鉄の析出反応によって形成されることが分かった。また、鉄腐食生成物層の形成は、電流値の測定によりモニタリングできることが示された。
【0046】
もちろん、この発明は以上の例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることは言うまでもない。
【0047】
【発明の効果】
以上詳しく説明した通り、この発明の汚染土壌の修復方法によって、重金属および放射性核種に汚染された土壌から汚染物質を原位置で回収でき、かつ、未回収の汚染物質の拡散防止、長期安定化、および捕捉を能動的に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】界面動電法による汚染物質回収の一例を示した概念図である。
【図2】界面動電法およびこの発明の方法による汚染物質回収直後および汚染物質回収後の土壌の様子を例示した断面図である。
【図3】この発明の方法による汚染土壌修復の概念を例示した図である。
【図4】模擬土壌に電位勾配をかける様子を示した概略図である。
【図5】この発明の方法によって形成された鉄腐食生成物層を例示した図である。
【図6】模擬土壌に界面動電処理を施した際の、電流の経時変化を例示した図である。
【図7】界面動電処理を4時間施した模擬土壌の、FeおよびNa+イオンの濃度分布を例示した図である。
【図8】界面動電処理を20時間施した模擬土壌の、FeおよびNa+イオンの濃度分布を例示した図である。
【図9】界面動電処理を4時間施した模擬土壌の、含水率の変化を例示した図である。
【図10】界面動電処理を22時間施した模擬土壌の、含水率の変化を例示した図である。
【図11】界面動電処理を4時間施した模擬土壌の、pHの変化を例示した図である。
【図12】界面動電処理を22時間施した模擬土壌の、pHの変化を例示した図である。
【符号の説明】
1 土壌
2、12 鉄製陽極
3、13 陰極
4 直流電源
5 汚染回収装置
6 洗浄液
7 混合層
11 模擬土壌
14 ポテンショスタット
15 アクリルセル
Claims (3)
- 鉄製の陽極を用いて汚染土壌に電圧を印加することで、陰極近傍に移行させた汚染物質を回収するとともに、陽極から鉄イオンを溶出させて鉄腐食生成物と土壌からなるバリア層を形成させ、未回収の汚染物質を封じ込めることを特徴とする汚染土壌の修復方法。
- 土壌のpHを調整してバリア層を任意の位置に形成することを特徴とする請求項1記載の汚染土壌の修復方法。
- 電極間の電流の経時変化を調べることで、汚染土壌修復の進行度をモニタリングすることを特徴とする請求項1または2記載の汚染土壌の修復方法。
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